JPH07103129B2 - ペニシラン酸誘導体の改良された新規合成方法 - Google Patents

ペニシラン酸誘導体の改良された新規合成方法

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JPH07103129B2
JPH07103129B2 JP62502758A JP50275887A JPH07103129B2 JP H07103129 B2 JPH07103129 B2 JP H07103129B2 JP 62502758 A JP62502758 A JP 62502758A JP 50275887 A JP50275887 A JP 50275887A JP H07103129 B2 JPH07103129 B2 JP H07103129B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D499/00Heterocyclic compounds containing 4-thia-1-azabicyclo [3.2.0] heptane ring systems, i.e. compounds containing a ring system of the formula:, e.g. penicillins, penems; Such ring systems being further condensed, e.g. 2,3-condensed with an oxygen-, nitrogen- or sulfur-containing hetero ring

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、亜リン酸ジアルキル、トリアルキルまたはジ
アラルキルで処理することによって、6,6−ジハロ−お
よび6−モノハロペニシラン酸またはその誘導体を脱臭
素化および/または脱ヨウ素化する新規方法に関する。
本発明に従って合成する化合物は、例えばβ−ラクタマ
ーゼ阻害剤として、またはβ−ラクタマーゼ阻害剤およ
び他の有用なβ−ラクタムを合成するための中間体とし
て有用な薬学的および化学的性質を有する。
とりわけ、本発明は、式I: [式中、R1はクロロ、ブロモまたはヨード、R5は水素、
カルボキシレート塩形成カチオン、カルボキシ保護基ま
たは生理的条件下に容易に加水分解されるエステル形成
残基、nは0〜2の整数を表す。] で示される6α−ハロ化合物を合成する改良された新規
方法であって、式II: [式中、R1、R5およびnは前記と同意義であり、R2はブ
ロモまたはヨードを表す。] で示される6,6−ジハロ化合物を、実質的に1モル当量
の亜リン酸ジアルキル、トリアルキルまたはジアラルキ
ルで処理することを含んで成る方法に関する。
式III: [式中、R5およびnは前記と同意義である。] で示される脱ハロゲン化化合物の合成方法であって、式
IV: [式中、R5およびnは前記と同意義であり、R3およびR4
はそれぞれブロモまたはヨードであるか、R3およびR4
一方がブロモまたはヨードで、他方が水素である。] で示される6,6−ジハロまたは6−モノハロ化合物を、R
3およびR4の一方がブロモまたはヨードであるか、両方
がブロモまたはヨードであるかに応じて少なくとも1モ
ル当量、または少なくとも2モル当量の亜リン酸ジアル
キル、トリアルキルまたはジアラルキルで処理すること
を含んで成る方法にも、同じ方法を適用することができ
る。
同様の脱ハロゲン化がこれまでに報告されており、6,6
−ジブロモおよび6−モノブロモペニシラン酸またはそ
の誘導体の脱臭素化が特に注目されている。
米国特許第4,180,506号には、パラジウム/カーボン触
媒の存在下に6,6−ジブロモペニシラン酸を接触水添す
ることによって、6α−および6β−ブロモペニシラン
酸の混合物が得られることが記載されている。
欧州特許第0013617号には、6,6−ジブロモペニシラン酸
またはその誘導体の種々のエステルを、トリアルキルま
たはトリアリールスズ水素化物で還元して、選択的に6
β−ブロモ異性体を得ることが記載されている。
同様に、米国特許第4,397,783号には、種々の6,6−ジハ
ロペニシラン酸誘導体のトリアルキル−またはトリアリ
ールスズ還元により、選択的に6β−ハロ異性体を得る
ことが記憶されている。
欧州特許第0092286号には、3.5未満のpKa値を有する酸
と共に亜鉛を用いて、6α−ブロモおよび/または6,6
−ジブロモペニシラン酸1,1−ジオキシドおよびその誘
導体を脱臭素化することによる、ペニシラン酸1,1−ジ
オキシドおよびその誘導体の合成が記載されている。
欧州特許第0129360号および米国特許第4,468,351号に
は、反応不活性水性溶媒中における、ビスルファイト塩
による、6−モノブロモ−および6,6−ジブロモペニシ
ラン酸およびその種々の誘導体の脱臭素化が記載されて
いる。
欧州特許第0138282号および第0139048号には、酸と共に
マグネシウムを用いて、6,6−ジブロモ−および6α−
ブロモペニシラン酸1,1−ジオキシドを脱臭素化するこ
とが記載されている。
しかし、従来の脱ハロゲン化方法は、一般に、高価なお
よび/もしくは危険な、しばしば毒性のある試薬を用い
ること、並びに/または除去が困難でありおよび/もし
くは更に精製を行う必要のある望ましくない副生成物が
生成することにより、工業的規模で行うことが困難であ
るという共通の欠点がある。
驚くべきことに、約0〜100℃、好ましくは約0〜40℃
の適当な水性溶媒中で、亜リン酸ジアルキル、トリアル
キルまたはジアラルキルで処理することによって、6,6
−ジハロ−および6−モノハロペニシラン酸またはその
誘導体(1,1−ジオキシドを含む)の脱ハロゲン化が容
易に行えることがわかった。これにより、所望の6α−
ハロペニシラン酸もしくはペニシラン酸またはその誘導
体が、良好乃至優れた収率で、純度の高い状態で得られ
る。その上、この方法は、所望の生成物の収率または品
質を損なうことなく、容易に大規模化し得ることがわか
った。
従って、本発明の主な目的は、6α−ハロペニシラン酸
およびペニシラン酸または1,1−ジオキシドを含むそれ
らの誘導体を合成するための、簡単かつ経済的で、工業
的に適用し得る方法を提供することである。
前記ホスファイト試薬において、アルキルとは直鎖また
は分枝状のC1-C4アルキル、とりわけメチルまたはエチ
ルであり、アラルキルは、ベンジルまたはフェネチルで
ある。
適当な水性溶媒には、水、および水と反応不活性有機溶
媒、例えば酢酸エチル、テトラヒドロフラン、アセトン
などとの混合物がある。
本発明の方法は、脱ハロゲン化反応中に緩衝物質として
作用する無機または有機弱塩基の存在下に行うことが好
ましい。例えば1〜4モル当量の炭酸ナトリウムもしく
はカリウムまたはトリエチルアミンが、通例この目的の
ために適当である。
本発明の方法は、とりわけ6α−ブロモ−および6α−
ヨードペニシラン酸の合成およびペニシラン酸スルホン
の合成に有用である。
式(I)〜(IV)において、種々のR5の定義を以下によ
り詳細に記載する: (1)R5がカルボキシレート塩形成カチオンである場
合、化合物(I)〜(IV)は、R5が水素である前記式で
示される化合物の薬学的に許容し得る塩である。前記化
合物の薬学的に許容し得る塩には、ナトリウム、カリウ
ムおよびジシクロヘキシルアミンの塩が含まれるが、そ
れらに限定されるものではない。
(2)「カルボキシ保護基」とは、ペニシリンの分野に
おいて通例用いられ、触媒エステル交換、加水分解また
は水添分解によって容易に除去し得るカルボキシ保護基
を意味する。本発明においては、このような基の例とし
てアリルおよびベンジルを用いるが、これらに限定され
るものではない。
(3)生理的条件下に加水分解され得るエステル形成残
基には、既知のアルカノイルオキシアルキル、アルコキ
シカルボニルオキシアルキルおよびラクトニルエステル
基が含まれるが、これらに限定されるものではない。こ
のような基の好ましい例として、本発明においてはピバ
ロイルオキシメチルを用いる。
6,6−ジハロおよび6−モノハロ出発物質(II)及び(I
V)は、既知の化合物であるか、または当業者によく知
られている方法によって合成し得る。しかし、6,6−ジ
ハロペニシラン酸は、1:1のモル比でジメチルスルホキ
シドと溶媒和結晶を形成し得、これは非溶媒和酸よりも
安定であることがわかった。これらの溶媒和物は、本発
明の方法の出発物質として有利に使用し得、それ自体本
発明の一部となっている。
以下の製造例および実施例によって、本発明を更に説明
するが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。
製造例1 6,6−ジブロモペニシラン酸、ジメチルスルホキシド溶
媒和物 ジブロモペニシラン酸(20g、22.7ミリモル)を、エタ
ノール(60ml)に溶解し、ジメチルスルホキシド(2m
l)を加えた。−10℃で1時間攪拌した後、沈澱した生
成物を濾取し、冷エタノールおよびヘキサンで洗浄し
た。乾燥後、生成物22.65g(93.0%)、▲[α]20 D
+175.3°(c0.5、MeOH)が得られた。
NMR−スペクトル(CDCl3)のシグナルは、δ=1.54
(s、3H)、1.63(s、3H)、2.71(s、6H)、4.50
(s、1H)、5.78(s、1H)、8.52(bs、1H)であっ
た。内部標準としてテトラメチルシランを使用した。
元素分析 実測値:C27.60、H3.54、Br36.36、N3.24、S14.56 計算値:C8H9Br2NO3S、C2H6OSとして C27.47、H3.46、Br36.56、N3.20、S14.67 製造例2 6,6−ジブロモペニシラン酸、ジメチルスルホキシド溶
媒和物 ジブロモペニシラン酸(100g、278.51ミリモル)を、40
℃のイソプロパノール(300ml)に溶解した。ジメチル
スルホキシド(25ml)を加え、室温で1時間および−10
℃で1時間攪拌後、沈澱した生成物を濾取し、冷イソプ
ロパノールおよびヘキサンで洗浄した。乾燥後、生成物
118.70g(97.5%)、▲[α]20 D▼+175.0°(c0.5、M
eOH)が得られた。
NMR−スペクトルは製造例1のものと同じであった。
製造例3 6,6−ジヨードペニシラン酸、ジメチルスルホキシド溶
媒和物 6,6−ジヨードペニシラン酸(11.60g、25.6ミリモル)
を、約30℃でエタノール(15ml)に溶解し、その溶液に
ジメチルスルホキシド(2.5ml)を攪拌しながら加え
た。即座に沈澱した白色結晶生成物を、0〜5℃で更に
30分間攪拌した。結晶を濾取し、氷冷エタノール、次い
でヘキサンで洗浄し、乾燥後、所望の標記化合物12.46g
(91.6%)、▲[α]20 D▼+195.7°(c0.5、メタノー
ル)が得られた。
NMR−スペクトル(CDCl3)のシグナルは、δ=1.53
(s、3H)、1.68(s、3H)、2.72(s、6H)、4.50
(s、1H)、5.75(s、1H)、および10.33(bs、1H)
であった。内部標準としてテトラメチルシランを使用し
た。
実施例1 ジシクロヘキシルアンモニウム6α−ブロモペニシラネ
ート 水(400ml)中の、粗6,6−ジブロモペニシラン酸(71.8
g、〜0.2モル)および炭酸ナトリウム(42.4g、0.4モ
ル)の溶液に、攪拌下、10℃で亜リン酸ジエチル(28.3
ml、0.22モル)を、温度が15℃を越えないように20分間
にわたって加えた。添加完了後、混合物を2時間攪拌
し、濾過した。酢酸エチル(400ml)を加え、リン酸(8
4%)でpHを2.0に調節した。有機相を分離し、水(200m
l)で洗った。冷却しながらジシクロヘキシルアミンで
見掛けのpHを7.5に上げ、標記化合物を結晶化した。濾
過および乾燥して、標記化合物56g(61%)を得、残り
の液体を濃縮して、同品質の2次結晶(32.5g、35%)
を得た。
NMR−スペクトル(CDCl3)のシグナルは、δ=1.0〜2.2
(m、20H)、1.58(s、3H)、1.61(s、3H)、2.95
(m、2H)、4.33(s、1H)、4.74(d、J=1.3Hz、1
H)、5.33(d、J=1.3Hz、1H)、9.2(bs、2H)であ
った。内部標準としてテトラメチルシランを使用した。
実施例2 ジシクロヘキシルアンモニウム6α−ヨードペニシラネ
ート 実施例1に記載の方法と同様にして、6,6−ジヨードペ
ニシラネートを80%の収率で標記化合物に変換した。
NMR−スペクトル(CDCl3)のシグナルは、δ=1.0〜2.0
(m、20H)、1.57(s、3H)、1.63(s、3H)、2.97
(m、2H)、4.33(s、1H)、4.91(d、J=1.4Hz、1
H)、5.40(d、J=1.4Hz、1H)、8.20(bs、2H)であ
った。内部標準としてテトラメチルシランを使用した。
実施例3 ジシクロヘキシルアンモニウムペニシラネート・1,1−
ジオキシド 酢酸エチル(75ml)および水(50ml)の混合物に、6,6
−ジブロモペニシラン酸・1,1−ジオキシド(7.82g、〜
0.02モル)およびトリエチルアミン(16.6ml、0.12モ
ル)を加え、この混合物を5℃に冷却後、亜リン酸ジエ
チル(6.4ml、0.05モル)を加えた。温度は、直ちに25
℃に上昇した。45分間攪拌後、混合物のpHを、塩酸(4
N)で1.0に調節し、有機相を分離し、水(2×25ml)で
洗った。ジシクロヘキシルアミンで見掛けのpHを7.5に
調節し、混合物を蒸発させて、標記生成物結晶6.7g、80
%)を得た。
NMR−スペクトル(CDCl2)のシグナルは、δ=1.0〜2.3
(m、20H)、1.50(s、3H)、1.62(s、3H)、3.00
(m、2H)、3.38(d、2H)、4.10(s、1H)、4.60
(t、1H)、9.1(bs、2H)であった。内部標準として
テトラメチルシランを使用した。
実施例4 アリルペニシラネート・1β−オキシド アリル6α−ブロモペニシラネート・1β−オキシドを
出発物質として使用し、室温で一晩反応させる以外は、
実施例3に記載の方法と同様にして、標記化合物を70%
の収率で得た。
NMR−スペクトル(CDCl3)のシグナルは、δ=1.25
(s、3H)、1.72(s、3H)、3.33(d、2H)、4.52
(s、1H)、4.70(m、2H)、4.97(t、1H)、5.35
(m、2H)、5.9(m、1H)であった。内部標準として
テトラメチルシランを使用した。
実施例5 アリルペニシラネート・1α−オキシド アリル6β−ブロモペニシラネート・1α−オキシドを
出発物質として使用し、室温で一晩反応させる以外は、
実施例3に記載の方法と同様にして、標記生成物を60%
の収率で得た。
NMR−スペクトル(CDCl3)のシグナルは、δ=1.36
(s、3H)、1.60(s、3H)、3.50(m、2H)、4.41
(s、1H)、4.64(m、1H)、4.70(m、2H)、5.35
(m、2H)、5.90(m、1H)であった。内部標準として
テトラメチルシランを使用した。
実施例6 ジシクロヘキシルアンモニウム6α−ブロモペニシラネ
ート 実施例1に記載の方法と同様にして、6,6−ジブロモペ
ニシラン酸を亜リン酸トリエチルと反応させて65%の収
率で標題生成物に変換した。
NMR−スペクトルは、実施例1のものと同じであった。
実施例7 ジシクロヘキシルアンモニウム6α−ブロモペニシラネ
ート 6,6−ジブロモペニシラン酸・DMSO溶媒和物(87.44g、
0.2モル)および炭酸ナトリウム(42.4g、0.4モル)
を、水(400ml)に溶解し、温度が10℃を越えないよう
に、亜リン酸ジエチル(20.2ml、0.22モル)を20分間に
わたって加えた。室温で2時間攪拌後、酢酸エチル(40
0ml)を加え、4N−H2SO4でpHを1.6に調節した。酢酸エ
チル相を分離し、水(2×100ml)で洗い、約3分の1
の体積となるまで濃縮した後、ヘキサン(200ml)を加
えた。次いで、ジシクロヘキシルアミンで、混合物の見
掛けのpHを7.5に調節した。沈澱した生成物を濾取し、
乾燥して、純粋な標記化合物89.3g(96.8%)を得た。
NMR−スペクトルは、実施例1のものと同じであった。
実施例8 ジシクロヘキシルアンモニウム6α−クロロペニシラネ
ート 水(10ml)中の、6−クロロ−6−ヨードペニシラン酸
(1.44g、4ミリモル)および炭酸ナトリウム(0.84g、
8ミリモル)の溶液に、攪拌下、0〜5℃で、亜リン酸
ジエチル(0.58ml、4.4ミリモル)を滴下した。添加完
了後、混合物を室温で3.5時間攪拌した。酢酸エチル(2
0ml)を加え、4N塩酸を加えて、混合物の見掛けのpHを
2.0に調節した。相分離後、水相を酢酸エチル(20ml)
で再抽出し、合した有機相を水洗し、乾燥(MgSO4
し、減圧下に蒸発させた。残留油状物をエーテル(10m
l)に溶解し、ジシクロヘキシルアミン(0.8ml、4ミリ
モル)で処理して、結晶生成物を沈澱させた。氷水中で
冷却後、結晶を濾取し、冷エーテルで洗い、乾燥して、
白色結晶として標記化合物1.44g(86%)を得た; ▲[α]20 D▼+142.9°(c0.5、メタノール)。
NMR−スペクトル(CDCl3)のシグナルは、δ=1.0〜2.2
(m、20H)、1.60(s、3H)、1.66(s、3H)、3.00
(m、2H)、4.32(s、1H)、4.69(d、J=1.3Hz、1
H)、5.25(d、J=1.3Hz、1H)および9.0(bs、2H)
であった。内部標準としてテトラメチルシランを使用し
た。
元素分析 実測値:C57.65、H8.04、Cl8.40、N6.75、S7.63% 計算値:C20H33ClN2O3Sとして C57.61、H7.98、Cl8.50、N6.72、S7.63% 実施例9 ペニシラン酸ナトリウム・1,1−ジオキシド 酢酸エチル(50ml)中の、アリル6,6−ジブロモペニシ
ラネート・1,1−ジオキシド(4.31g、10ミリモル)およ
びトリエチルアミン(1.4ml、10ミリモル)の溶液に、
水(5ml)および炭酸水素ナトリウム(2.52g、30ミリモ
ル)を加えた。得られた懸濁液を、攪拌しながら40℃に
加熱し、亜リン酸ジエチル(3.2ml、25ミリモル)を5
分間にわたって滴加した。40℃で4時間攪拌後、混合物
を氷水(25ml)に注いだ。有機相を分離し、水および塩
水で洗い、MgSO4で乾燥し、濾過した。濾液に、テトラ
ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム100mgおよ
びトリフェニルホスフィン200mgを加え、この混合物
を、攪拌下、酢酸エチル(10ml)中のナトリウム2−エ
チルヘキサノエートの1M溶液で処理した。2時間攪拌
後、沈澱を濾取し、酢酸エチルで洗い、乾燥して、灰白
色の結晶として標記化合物2.22g(87%)を得た。
NMR−スペクトル(D2O、4.66ppm)のシグナルは、δ=
1.42(s、3H)、1.55(s、3H)、3.38(dd、J=16H
z、J=1.9Hz、1H)、3.60(dd、J=16Hz、J=4.1H
z、H)、4.17(s、1H)および4.95(dd、J=1.9Hz、
J=4.1Hz、1H)であった。
実施例10 ピバロイルオキシメチル6α−ブロモペニシラネート 酢酸エチル(25ml)中のピバロイルオキシメチル6,6−
ジブロモペニシラネート(1.18g、2.5ミリモル)の溶液
に、水(2.5ml)、炭酸水素ナトリウム(0.63g、7.5ミ
リモル)およびトリエチルアミン(0.35ml、2.5ミリモ
ル)を加えた。得られた混合物を亜リン酸ジエチル(0.
35ml、2.75ミリモル)で処理し、室温で2時間攪拌し
た。不溶性物質を濾過により除去し、酢酸エチルで洗っ
た。濾液の有機相を分離し、水洗し、乾燥(MgSO4
し、減圧下に蒸発させた。ジイソプロピルエーテルから
油状残渣を結晶化させ、白色結晶として標記化合物0.79
g(80%)を得た;融点79〜80℃ 元素分析 実測値:C42.66、H5.15、Br20.31、N3.53、S8.12% 計算値:C14H20BrNO5Sとして C42.66、H5.11、Br20.27、N3.55、S8.13% 実施例11 ベンジル6α−ヨードペニシラネート ピバロイルオキシメチル6,6−ジブロモペニシラネート
の代わりにベンジル6,6−ジヨードペニシラネートを用
いる以外は、実施例10に記載の方法と同様にして、無色
油状物として標記生成物を73%の収率で得た。
NMR−スペクトル(CDCl3)のシグナルは、δ=1.38
(s、3H)、1.60(s、3H)、4.55(s、1H)、4.97
(d、J=1.5Hz、1H)5.18(s、2H)5.46(d、J=
1.5Hz、1H)および7.35(s、5H)であった。内部標準
としてテトラメチルシランを使用した。
実施例12 ペニシラン酸ナトリウム・1,1−ジオキシド 水100ml中の、6,6−ジブロモペニシラン酸・1,1−ジオ
キシド(19.55g、50ミリモル)および炭酸水素ナトリウ
ム(25.2g、300ミリモル)の18℃の溶液に、亜リン酸ジ
エチル(16.1ml、125ミリモル)を10分間にわたって加
え、これにより、温度は35℃に上昇した。40℃で4時間
後、反応混合物を5℃に冷却した。
酢酸エチル(200ml)を加え、塩酸(4N)でpHを1.5に調
節し、相を分離し、酢酸エチル相をCaCl2飽和水溶液(2
5ml)で洗い、MgSO4で乾燥した。
酢酸エチル中のナトリウム2−エチルヘキサノエート
(2N)溶液で、見掛けのpHを7.4に調節した。混合物を
2時間で結晶化させ、濾過し、酢酸エチルおよびヘキサ
ンで洗った。乾燥後、標記化合物9.78g(76.5%)が得
られた。
NMRは実施例9のものと同じであった。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)式: または(b)式: [式中、R1はクロロ、ブロモまたはヨード、R5は水素、
    カルボキシレート塩形成カチオン、カルボキシ保護基ま
    たは生理的条件下に容易に加水分解される残基、nは0
    〜2の整数を表す。] で示される化合物の製法であって、(a)式: または(b)式: [式中、R1、R5およびnは前記と同意義であり、R2、R3
    およびR4はそれぞれブロモまたはヨードであるか、R3
    よびR4の一方がブロモまたはヨードで、他方が水素であ
    る。] で示される化合物を、適当な水性溶媒中で、1〜4モル
    当量の弱塩基性緩衝物質の存在下に、約0〜100℃で、
    (a)実質的に1モル当量、または(b)R3およびR4
    一方がブロモまたはヨードであるか、両方がブロモまた
    はヨードであるかに応じて少なくとも1モル当量もしく
    は少なくとも2モル当量の亜リン酸ジアルキル、トリア
    ルキルまたはジアラルキルで処理することを含んで成る
    方法。
  2. 【請求項2】アルキルが、C1-C4アルキルである第1項
    記載の方法。
  3. 【請求項3】適当な水性溶媒が、水または水と酢酸エチ
    ルの混合物である第1項記載の方法。
  4. 【請求項4】弱塩基性緩衝物質を、炭酸水素ナトリウム
    /カリウム、炭酸ナトリウム/カリウムおよびトリエチ
    ルアミンから成る群から選択する第1項記載の方法。
  5. 【請求項5】R5が水素またはカルボキシレート塩形成カ
    チオンである第1〜4項のいずれかに記載の方法。
  6. 【請求項6】R1およびR2がブロモまたはヨードであり、
    nが0である第5項記載の方法。
  7. 【請求項7】出発物質がジメチルスルホキシド溶媒和物
    である第6項記載の方法。
  8. 【請求項8】合成される化合物が、ジシクロヘキシルア
    ンモニウム6α−ブロモペニシラネートである第6項記
    載の方法。
  9. 【請求項9】R3およびR4がブロモであり、nが2である
    第5項記載の方法。
  10. 【請求項10】合成される化合物が、ペニシラン酸・1,
    1−ジオキシドまたは薬学的に許容し得るその塩である
    第9項記載の方法。
  11. 【請求項11】アルキルはメチルまたはエチルであり、
    約0〜40℃で行う第6項記載の方法。
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