JPH07102491A - 繊維複合線状体及びその製造方法 - Google Patents

繊維複合線状体及びその製造方法

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JPH07102491A
JPH07102491A JP5270077A JP27007793A JPH07102491A JP H07102491 A JPH07102491 A JP H07102491A JP 5270077 A JP5270077 A JP 5270077A JP 27007793 A JP27007793 A JP 27007793A JP H07102491 A JPH07102491 A JP H07102491A
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JP
Japan
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fiber
thermosetting resin
wrapping
fiber core
linear body
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JP5270077A
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Yoshifumi Nishimura
良文 西村
Toshiaki Kido
俊朗 木戸
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 PC構造物の引張部材として用いた場合、そ
の定着部での滑り・抜けを防止できる複合線状体を提供
する。 【構成】 熱硬化性樹脂を含浸させた繊維芯の外周に一
次ラッピングと二次ラッピングを施し、これを複数本撚
り合わせたもので、これら両ラッピングのうち一方が一
方向に隙間なくラッピングされ、他方がこれと反対方向
に表面に凹凸を形成するよう間隔をもってラッピングさ
れている。ラッピングの一方で繊維芯表面に凹凸を形成
することで引き抜きに対する抵抗とし抜けを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はPC構造物の引張部材等
に用いられる繊維複合線状体及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維複合線状体の製造方法として
は特公昭62-18679号公報に示されるものが知られてい
る。これは繊維芯に熱硬化性樹脂を含浸し、その周面に
乾燥粉末剤をまぶして外周を繊維の編組体で被覆し、熱
硬化性樹脂を硬化させるものである(従来技術)。
【0003】この技術では繊維芯に含浸した熱硬化性樹
脂の遺漏を防止するために乾燥粉末剤を用いているが、
それでも編組体には隙間があるため熱硬化性樹脂の漏れ
を完全に防ぐことはできない。漏れた熱硬化性樹脂は後
により合わせる際、繊維芯同士を接着して相互の動きを
止め、機械的強度の低下をもたらす。一方、繊維芯の熱
硬化性樹脂を硬化させると殆ど塑性を示さなくなるた
め、硬化させてから撚り合わせを行うことは困難であ
る。無理にこれを行うと得られた線状体を切断したとき
ばらけてしまうといった問題があった。
【0004】このような問題の対策として本発明者等の
提案による特願平5-39557 号記載のものがある。これ
は、まず熱硬化性樹脂を含浸させた繊維芯を加熱し、こ
の熱硬化性樹脂を半硬化状として、この繊維芯の外周
に、集束された繊維糸を一方向に隙間なくラッピング
(一次ラッピング)する。次にこれと反対方向にも繊維
糸を隙間なくラッピング(二次ラッピング)して、得ら
れた繊維芯を複数本撚り合わせ、加熱することによって
半硬化状の熱硬化性樹脂を硬化させるものである(参考
技術)。
【0005】この技術では熱硬化性樹脂を粘性が高い半
硬化状とし、その上を繊維糸で双方向に隙間なくラッピ
ングすることで確実に樹脂の遺漏を防止している。さら
に、ラッピングを双方向に施すことで繊維芯のねじれも
防止するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
による線状体は勿論、参考技術による線状体でもPC構
造物の引張部材として用いた場合、定着部で滑りによる
抜けが生じ易い。即ち、線状体の端部を楔と楔受けによ
り定着する場合、楔と線状体の間で滑り易く、場合によ
っては抜けを生じる。また、線状体の端部を挿入した筒
体にモルタルや樹脂を充填し固化させて定着する場合で
もモルタルや樹脂の線状体との間で滑り易く、場合によ
っては抜けを生じる。さらに、撚り線を構成する繊維芯
単独としてみた場合も一次ラッピングと二次ラッピング
の間あるいはラッピングと繊維芯との間で滑りが生じ易
く、やはりこれらの間で抜けが起こることがある。
【0007】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであって、その目的は熱硬化性樹脂の遺漏
を防止すると共に、PC構造物の引張部材として用いた
場合でも定着部での抜けが生じ難い複合線状体とその製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明繊維複合線状体は熱硬化性樹脂を含浸させ
た繊維芯をの外周に一次ラッピングと二次ラッピングを
施し、これを複数本撚り合わせたもので、これら両ラッ
ピングのうち一方が一方向に隙間なくラッピングされ、
他方がこれと反対方向に表面に凹凸を形成するよう間隔
をもってラッピングされてなることを特徴とする。また
製造方法は繊維芯の熱硬化性樹脂を半硬化状としておい
て前記の一次ラッピングと二次ラッピングを施し、得ら
れた繊維芯を複数本撚り合わせて加熱することで熱硬化
性樹脂を硬化させることを特徴とする。ここで、ラッピ
ング時に集束された繊維糸にも熱硬化性樹脂を含浸させ
ることが好ましい。
【0009】
【作用】このように一次・二次両ラッピングのうち一方
を間隔をもってラッピングすることで表面に凹凸を形成
し、PC構造物の引張部材として用いられた際、定着具
における引き抜き抵抗を増大させて抜けを防止できるよ
う構成した。特にラッピング時に繊維糸にも熱硬化性樹
脂を含浸させることで繊維芯とラッピングされた繊維糸
との密着性を高めることができ、より一層大きな緊張力
で定着することができる。ラッピングは一次ラッピング
(内周側)を隙間なく施し、二次ラッピング(外周側)
を間隔をもって施す場合と、逆に一次ラッピングを間隔
をもって施し、二次ラッピングを隙間なく施す場合があ
るが、いずれの場合でも繊維芯の表面には凹凸が形成で
きる。
【0010】また、このラッピングは一方が隙間なく施
され、かつ両ラッピングが互いに反対方向に施されてい
ることにより、前記参考技術と同様に熱硬化性樹脂の遺
漏と繊維芯のねじれも防止できる。先ず熱硬化性樹脂の
遺漏防止は、この樹脂を半硬化状とし粘性が高い状態で
繊維糸を隙間なくラッピングすることで確実に遺漏を防
止する。また繊維芯のねじれ防止についてであるが、繊
維糸によるラッピングを一方向にしか行わなかった場
合、熱硬化性樹脂が未だ硬化していないためラッピング
により繊維芯は回転させられてねじれを生じる。このよ
うなねじれは繊維芯を構成する各繊維の長手方向への均
等な伸びを阻害し、線状体の機械的特性を低下させるた
め、双方向にラッピングを施して繊維芯を逆回転させ、
ねじれを相殺している。
【0011】
【実施例】以下、本発明実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明方法を示す工程図で、(A)図に示す
ように、先ず、各供給リール1から繰り出された複数本
の高張力低伸度のアラミド繊維を集束して繊維芯Aを形
成する。次に、この繊維芯Aを熱硬化性樹脂槽2に導
き、熱硬化性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル)を含
浸させる。さらに、ダイス3(或は金型)を通すことで
所定の外径に成形すると共に余分な樹脂を落として加熱
器4に導入した。ここで、例えば60℃にて50秒加熱
することで熱硬化性樹脂を半硬化状とし、続いてラッピ
ング機5に導入して、繊維芯Aの外周を集束した繊維糸
により一方向に隙間なくラッピングする(一次ラッピン
グ)。さらに、ラッピング機6に導入して前記ラッピン
グ機5におけるラッピング方向と反対方向に間隔をもっ
て表面に凹凸が形成されるようラッピングする(二次ラ
ッピング)。これら両ラッピングにおいては集束された
繊維糸にも熱硬化性樹脂が含浸されるようにした。そし
て、得られた繊維芯Aを巻き取りリール7で巻き取るの
である。尚、一次ラッピングを間隔をもって表面に凹凸
が形成されるよう施し、二次ラッピングは隙間なく施し
てもよい。
【0012】次に、図1(B)に示すように、前記繊維
芯Aを巻き取りリール7より繰り出し、これを撚線機8
に導入して撚り合わせを行う。そして撚り合わされた線
材を加熱器9で加熱して半硬化状にある熱硬化性樹脂を
硬化させ、巻き取りリール10で巻き取って複合線状体を
作製した。本例では直径4.2mmのラッピングされた
繊維芯を計7本用い、中心となる1本の繊維芯の周囲に
6本の繊維芯を撚り合わせた。
【0013】(試験例)このような線状体の両端を固定
して定着体との付着性を試験した。試験に用いた引張試
験機を図2に示す。試験機は樹脂11を充填した円筒形の
定着治具12で試験材13の両端を固定して引っ張るもの
で、そのときの緊張許容荷重にて評価する。尚、同図で
14クロスヘッド、15はプレート、16はゴム栓である。
【0014】用いた試験材は前記のように一次ラッピン
グを隙間なく施し、二次ラッピングを隙間をもって表面
に凹凸を形成するよう施されたもの(実施例A)のほ
か、逆に一次ラッピングを隙間をもって表面に凹凸を形
成するよう施し、二次ラッピングを隙間なく施したもの
(実施例B)を用いた。そして比較例として一次ラッピ
ングのみでラッピングにおいて熱硬化性樹脂を含浸させ
たもの(比較例C)と、一次ラッピングのみでラッピン
グにおいて熱硬化性樹脂を含浸させないもの(比較例
D)を用いた。
【0015】試験条件は次の通りである。 定着治具サイズ:内径φ26mm、長さ200mm 樹脂:エポキシ樹脂,5日間養生 試験材:4.2mmφ×7本
【0016】試験結果を比較例Cの緊張許容荷重を10
0としたときの指数で下記に示す。このように表面に凹
凸を形成することで定着体との付着性を向上できること
が確認された。また、ラッピング時に繊維糸にも樹脂を
含浸させることで繊維芯との付着性を向上させ、緊張許
容荷重を向上できることも確認できた。 試験材 緊張許容荷重指数 実施例A 180 〃 B 140 比較例C 100 〃 D 70
【0017】なお、熱硬化性樹脂が半硬化状のときにそ
の外周をラッピングすることで確実に樹脂の遺漏を防止
でき、さらに双方向にラッピングを施したことで繊維芯
のねじれも防止できていた。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、特
にPC構造物の引張部材として用いた場合でも定着部で
の抜けを効果的に抑制できるため、高い信頼性をもって
定着することができる。また、繊維芯に含浸された熱硬
化性樹脂の遺漏を確実に防止し、その後の撚り合わせ工
程で繊維芯同士が接着することを防止して、機械的特性
に優れた複合線状体を得ることができる。特に、従来の
ように熱硬化性樹脂遺漏防止用の乾燥粉末剤を使用する
必要がなく、これを繊維芯にまぶす工程も省略できる。
さらに、繊維糸によるラッピングを双方向に施すこと
で、繊維芯のねじれをなくし、一層機械的特性に優れた
線状体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の工程を示す説明図で、(A)は工
程前段、(B)は工程後段を示している。
【図2】本発明線状体の抜けに対する抵抗力を調べる試
験機の説明図である。
【符号の説明】
1 リール 2 熱硬化性樹脂槽 3 ダイス 4 加熱器 5 ラッピング機 6 ラッピング機 7 巻き取りリール 8 撚線機 9 加熱器 10 巻き取りリール 11 樹脂 12 定着治具 13 試験材 14 クロスヘッド 15 プレート 16 ゴム栓 A 繊維芯
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年7月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 繊維複合線状体及びその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はPC構造物の引張部材等
に用いられる繊維複合線状体及びその製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維複合線状体の製造方法として
は特公昭62−18679号公報に示されるものが知ら
れている。これは繊維芯に熱硬化性樹脂を含浸し、その
周面に乾燥粉末剤をまぶして外周を繊維の編組体で被覆
し、熱硬化性樹脂を硬化させるものである(従来技
術)。
【0003】この技術では繊維芯に含浸した熱硬化性樹
脂の遺漏を防止するために乾燥粉末剤を用いているが、
乾燥粉末剤を均一にまぶしたり、まぶす量を制御したり
する必要があり、製造管理が難しくなる。熱硬化性樹脂
の漏れを防止できない場合、後に撚り合わせる際、漏れ
た熱硬化性樹脂が繊維芯同士を接着し、相互の動きを止
めることにより、機械的強度の低下をもたらす。また、
粉末乾燥剤の存在は、繊維芯の熱硬化性樹脂と被覆する
繊維糸の一体固着に好影響を与えるものではない。
方、繊維芯の熱硬化性樹脂を硬化させると殆ど塑性を示
さなくなるため、硬化させてから撚り合わせを行うこと
は困難である。無理にこれを行うと得られた線状体を切
断したときばらけてしまうといった問題があった。
【0004】このような問題の対策として本発明者等の
提案による特願平5−39557号記載のものがある。
これは、まず熱硬化性樹脂を含浸させた繊維芯を加熱
し、この熱硬化性樹脂を半硬化状として、この繊維芯の
外周に、集束された繊維糸を一方向に隙間なくラッピン
グ(一次ラッピング)する。次にこれと反対方向にも繊
維糸を隙間なくラッピング(二次ラッピング)して、得
られた繊維芯を複数本撚り合わせ、加熱することによっ
て半硬化状の熱硬化性樹脂を硬化させるものである(参
考技術)。
【0005】この技術では熱硬化性樹脂を粘性が高い半
硬化状とし、その上を繊維糸で双方向に隙間なくラッピ
ングすることで確実に樹脂の遺漏を防止している。さら
に、ラッピングを双方向に施すことで繊維芯のねじれも
防止するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来技術
による線状体は勿論、参考技術による線状体でもPC構
造物の引張部材として用いた場合、定着体との付着力が
小さいと、定着部で滑りによる抜けが生じ易い。即ち、
線状体の端部を楔と楔受けにより定着する場合、楔と線
状体の間で滑り易く、場合によっては抜けを生じる。ま
た、線状体の端部を挿入した筒体にモルタルや樹脂を充
填し固化させて定着する場合でもモルタルや樹脂の線状
体との間で滑り易く、場合によっては抜けを生じる
で、実用的な短い定着部長さで定着することが困難であ
る。さらに、撚り線を構成する繊維芯単独としてみた場
合も一次ラッピングと二次ラッピングの間あるいはラッ
ピングと繊維芯との間で滑りが生じ易く、やはりこれら
の間で抜けが起こることがある。
【0007】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであって、その目的は熱硬化性樹脂の遺漏
を防止すると共に、PC構造物の引張部材として用いた
場合でも定着体との付着力を飛躍的に増大させ、定着部
での抜けが生じ難い複合線状体とその製造方法を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明繊維複合線状体は熱硬化性樹脂を含浸させ
た繊維芯をの外周に一次ラッピングと二次ラッピングを
施し、これを複数本撚り合わせたもので、これら両ラッ
ピングのうち一方が一方向に隙間なくラッピングされ、
他方がこれと反対方向に表面に凹凸を形成するよう間隔
をもってラッピングされてなることを特徴とする。また
製造方法は繊維芯の熱硬化性樹脂を半硬化状としておい
て前記の一次ラッピングと二次ラッピングを施し、得ら
れた繊維芯を複数本撚り合わせて加熱することで熱硬化
性樹脂を硬化させることを特徴とする。ここで、ラッピ
ング時に集束された繊維糸にも熱硬化性樹脂を含浸させ
ることが好ましい。
【0009】
【作用】このように一次・二次両ラッピングのうち一方
を間隔をもってラッピングすることで表面に凹凸を形成
し、PC構造物の引張部材として用いられた際、定着具
における引き抜き抵抗を増大させて抜けを防止できるよ
う構成した。特にラッピング時に繊維糸にも熱硬化性樹
脂を含浸させることで織維芯とラッピングされた繊維糸
との密着性を高めることができ、より一層大きな緊張力
で定着することができる。ラッピングは一次ラッピング
(内周側)を隙間なく施し、二次ラッピング(外周側)
を間隔をもって施す場合と、逆に一次ラッピングを間隔
をもって施し、二次ラッピングを隙間なく施す場合があ
るが、いずれの場合でも繊維芯の表面には凹凸が形成で
きる。
【0010】また、このラッピングは一方が隙間なく施
され、かつ両ラッピングが互いに反対方向に施されてい
ることにより、前記参考技術と同様に熱硬化性樹脂の遺
漏と繊維芯のねじれも防止できる。先ず熱硬化性樹脂の
遺漏防止は、この樹脂を半硬化状とし粘性が高い状態で
繊維糸を隙間なくラッピングすることで確実に遺漏を防
止する。また繊維芯のねじれ防止についてであるが、繊
維糸によるラッピングを一方向にしか行わなかった場
合、熱硬化性樹脂が未だ硬化していないためラッピング
により繊維芯は回転させられてねじれを生じる。このよ
うなねじれは繊維芯を構成する各繊維の長手方向への均
等な伸びを阻害し、線状体の機械的特性を低下させるた
め、双方向にラッピングを施して繊維芯を逆回転させ、
ねじれを相殺している。
【0011】
【実施例】以下、本発明実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明方法を示す工程図で、(A)図に示す
ように、先ず、各供給リール1から繰り出された複数本
の高張力低伸度のアラミド繊維を集束して繊維芯Aを形
成する。次に、この繊維芯Aを熱硬化性樹脂槽2に導
き、熱硬化性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル)を含
浸させる。さらに、ダイス3(或は金型)を通すことで
所定の外径に成形すると共に余分な樹脂を落として加熱
器4に導入した。ここで、例えば90℃にて30秒加熱
することで熱硬化性樹脂を半硬化状とし、続いてラッピ
ング機5に導入して、繊維芯Aの外周を集束した繊維糸
により一方向に隙間なくラッピングする(一次ラッピン
グ)。さらに、ラッピング機6に導入して前記ラッピン
グ機5におけるラッピング方向と反対方向に間隔をもっ
て表面に凹凸が形成されるようラッピングする(二次ラ
ッピング)。図2はその状態を示すもので、一次ラッピ
ングによる集束繊維糸11は内側で隙間なく巻かれ、二
次ラッピングによる集束繊維糸12はその外周で反対方
向に間隔をおいてまだらに巻かれている。これら両ラッ
ピングにおいては集束された繊維糸にも熱硬化性樹脂が
含浸されるようにした。そして、得られた繊維芯Aを巻
き取りリール7で巻き取るのである。尚、一次ラッピン
グを間隔をもって表面に凹凸が形成されるよう施し、二
次ラッピングは隙間なく施してもよい。
【0012】次に、図1(B)に示すように、前記繊維
芯Aを巻き取りリール7より繰り出し、これを撚線機8
に導入して撚り合わせを行う。そして撚り合わされた線
材を加熱器9で加熱して半硬化状にある熱硬化性樹脂を
硬化させ、巻き取りリール10で巻き取って複合線状体
を作製した。本例では直径4.2mmのラッピングされ
た繊維芯を計7本用い、中心となる1本の繊維芯の周囲
に6本の繊維芯を撚り合わせた。繊維芯としてアラミド
繊維600デニールのものを18本集束し、繊維と熱硬
化性樹脂の割合を繊維体積比率65%とした。熱硬化性
樹脂としてビニールエステル、ラッピング繊維糸として
アラミド繊維を用いた。なお、繊維芯として、アラミド
繊維以外に炭素繊維、ガラス繊維などを用いることがで
きる。また、繊維糸として、ビニロン、ポリエステル等
を用いることができるが、PC構造物の引張部材として
は耐アルカリ性を高めるためにアラミド繊維が好まし
い。
【0013】(試験例)このような線状体の両端を固定
して定着体との付着性を試験した。試験に用いた引張試
験機を図に示す。試験機はモルタル13を充填した円
筒形の定着治具14を試験材15の両端を固定して引っ
張るもので、そのときの緊張許容荷重にて評価する。
尚、同図で16クロスヘッド、17はプレート、18
ゴム栓である。
【0014】用いた試験材は前記のように一次ラッピン
グを隙間なく施し、二次ラッピングを隙間をもって表面
に凹凸を形成するよう施されたもの(実施例A)のほ
か、逆に一次ラッピングを隙間をもって表面に凹凸を形
成するよう施し、二次ラッピングを隙間なく施したもの
(実施例B)を用いた。そして比較例として一次ラッピ
ングのみで隙間なくラッピングしたものにおいて繊維糸
にも熱硬化性樹脂を含浸させたもの(比較例C)と、一
次ラッピングのみで隙間なくラッピングしたものにおい
織維糸には熱硬化性樹脂を含浸させないもの(比較例
D)を用いた。
【0015】試験条件は次の通りである。 定着治具サイズ:内径φ30mm、長さ200mm充填剤:モルタル ,5日間養生
【0016】試験結果を比較例Cの緊張許容荷重を10
0としたときの指数で下記に示す。このように表面に凹
凸を形成することで定着体との付着性を向上できること
が確認された。特に、二次ラッピングをまだら巻きした
ものが卓越した付着力を示している。また、比較例Cと
Dとの比較により、ラッピング時に繊維糸にも樹脂を含
浸させることで繊維芯との付着性を向上させ、緊張許容
荷重を向上できることも確認できた。
【0017】なお、熱硬化性樹脂が半硬化状のときにそ
の外周をラッピングすることで確実に樹脂の遣漏を防止
でき、さらに双方向にラッピングを施したことで繊維芯
のねじれも防止できていた。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、特
にPC構造物の引張部材として用いた場合でも定着部で
の抜けを効果的に抑制できるため、高い信頼性をもって
定着することができる。また、繊維芯に含浸された熱硬
化性樹脂の遺漏を確実に防止し、その後の撚り合わせ工
程で繊維芯同士が接着することを防止して、機械的特性
に優れた複合線状体を得ることができる。特に、従来の
ように熱硬化性樹脂遣漏防止用の乾燥粉末剤を使用する
必要がなく、これを繊維芯にまぶす工程も省略できる。
さらに、繊維糸によるラッピングを双方向に施すこと
で、繊維芯のねじれをなくし、一層機械的特性に優れた
線状体を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の工程を示す説明図で、(A)は工
程前段、(B)は工程後段を示している。
【図2】繊維芯外周を、集束繊維糸で隙間なく一次ラッ
ピングした後、その外周を集束繊維糸で反対方向に間隔
を置いてまだらに二次ラッピングした状態を示す斜視図
である。
【図】本発明線状体の抜けに対する抵抗力を調べる試
験機の説明図である。
【符号の説明】 1 リール 2 熱硬化性樹脂槽 3 ダイス 4 加熱器 5 ラッピング機 6 ラッピング機 7 巻き取りリール 8 撚線機 9 加熱器 10 巻き取りリール11 一次ラッピング繊維糸 12 二次ラッピング繊維糸 13 樹脂14 定着治具15 試験材16 クロスヘッド17 プレート18 ゴム栓 A 繊維芯
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を含浸させた繊維芯の外周
    に、集束された繊維糸が一方向に隙間なくラッピングさ
    れ、その上にこれと反対方向に繊維糸が間隔をもって表
    面に凹凸が形成されるようラッピングされて、このよう
    な繊維芯が複数本撚り合わされてなる繊維複合線状体。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂を含浸させた繊維芯の外周
    に、集束された繊維糸が一方向に間隔をもって表面に凹
    凸が形成されるようラッピングされ、その上にこれと反
    対方向に繊維糸が隙間なくラッピングされて、このよう
    な繊維芯が複数本撚り合わされてなる繊維複合線状体。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂を含浸させた繊維芯を加熱
    してこの熱硬化性樹脂を半硬化状とし、該繊維芯の外周
    に、集束された繊維糸を一方向に隙間なくラッピング
    し、さらにこれと反対方向にも間隔をもって表面に凹凸
    が形成されるよう繊維糸をラッピングして、得られた繊
    維芯を複数本撚り合わせ、加熱することによって半硬化
    状の熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする繊維複
    合線状体の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱硬化性樹脂を含浸させた繊維芯を加熱
    してこの熱硬化性樹脂を半硬化状とし、該繊維芯の外周
    に、集束された繊維糸を一方向に間隔をもって表面に凹
    凸が形成されるようラッピングし、さらにこれと反対方
    向にも隙間なく繊維糸をラッピングして、得られた繊維
    芯を複数本撚り合わせ、加熱することによって半硬化状
    の熱硬化性樹脂を硬化させることを特徴とする繊維複合
    線状体の製造方法。
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