JP3482252B2 - 繊維複合線状体及びその製造方法 - Google Patents
繊維複合線状体及びその製造方法Info
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Description
レストコンクリート)の緊張部材、鉄道のちょう架線・
ハンガー・支線・スパン線、通信ケーブルのメッセンジ
ャーワイヤ等に用いられる繊維複合線状体及びそれの製
造方法に関するものである。
鋼材が使用され、鉄道の各種架線材や通信ケーブルのメ
ッセンジャーワイヤとしては、亜鉛めっき鋼撚り線が使
用されている。また繊維を用いた高張力材料として特公
昭62―18679号が知られている。
は、緊張部材が外気に露出する外ケーブルまたはエクス
トラドーストケーブルシステムが多用されるようにな
り、従来のPC鋼材では耐蝕性の面等で問題がある。
電事故防止、弛度低減等の面より亜鉛めっき鋼撚り線で
は問題があり、また通信ケーブルのメッセンジャーワイ
ヤにおいても同種の問題がある。
記特公昭62―18679号に開示された線状体の使用
が考えられる。
化性樹脂を含浸し、その周面に乾燥剤をまぶした後、そ
の外周を繊維の編組体で被覆するもので、そのまぶす手
数がかかると共に、含浸樹脂洩れ防止の効果も充分とは
云い難い、等の製造上の問題がある。
物、鉄道、通信ケーブルの何れにおいても外気に晒らさ
れて行なわれるものであるため、劣化しやすい欠点があ
る。
欠点を解消するためになされたもので、その目的は抗張
力が高く、耐候性に秀れた非導電性で、繊維芯にねじれ
のない繊維複合線状体並びにその製造方法を提供しよう
とするものである。
成するため、次のような特徴を有する。
線状体の外表面に耐候性の秀れた合成樹脂被覆を施すと
共に、抗張力の高い繊維よりなる線状体として、熱硬化
性樹脂を含有し、外周に集束された繊維糸を一方向にラ
ッピングし、上記一方向のラッピングの上に、更に繊維
糸を逆方向にラッピングした繊維芯を、複数本を撚り合
わせたものを用いることである。
との間に塑性流動性物質を介在させておくことである。
を備えた構成の繊維複合線状体を、効率よく製造する方
法を開示するもので、その内容は次の実施例の項で詳述
する。
ず、各供給リール1から繰り出された複数本の高張力低
伸度のアラミド繊維を集束して繊維芯Aを形成する。次
に、この繊維芯Aを熱硬化性樹脂槽2に導き、熱硬化性
樹脂(例えば、不飽和ポリエステル、エポキシ)を含浸
させる。さらに、ダイス3(或は金型)を通すことで所
定の外径に形成すると共に、余分な樹脂を落として加熱
器4に導入する。ここで、90℃にて30秒加熱するこ
とで、熱硬化性樹脂を半硬化状とし、続いてラッピング
機5に導入して、繊維芯Aの外周を、集束した繊維糸1
0により一方向にラッピングする。この繊維糸10には
巻付内側に熱硬化性樹脂を塗布するなどして繊維芯の一
体化を助長してもよい。図2は繊維芯Aに繊維糸10を
隙間なくラッピングした状態を示すもので、このように
隙間なく行へば半硬化状樹脂の遺漏防止は完全となる。
得られた繊維芯Aは巻き取りリール6に巻き取られる。
芯Aを巻き取りリール6より繰り出し、これを撚線機7
に導入して、撚り合わせを行う。そして、撚り合わされ
た線材を加熱器8で加熱して半硬化状にある熱硬化性樹
脂を硬化させ、巻き取りリール9で巻き取って複合線状
体を作製した。
きにその外周を隙間なくラッピングすることで、粉末乾
燥剤を使用せずとも確実に樹脂の遺漏を防止し、従来生
じた撚り合わせ時の繊維芯同士の接着を防止することが
できる。また、樹脂の漏れによって生じた突起物などの
外観上の不具合な点も解消できる。
り素線20を撚り合わした線状体の外表面上に、合成樹
脂の被覆を施す。この被覆は図1(C)に示すように、
該線状体をサプライ11よりガイド12を経て、ポリエ
チレン投入ホッパー14を備えた押出機13に導いて行
う。なお線状体は前記図1(B)においては加熱器8で
加熱されているが、この押出機13でも加熱されるの
で、加熱器8は省略し、撚り合わした線状体を直接押出
機13に導くことも考えられる。
ンホールの発生を防止し、またポリエチレン中にカーボ
ンブラックを混入して、その耐候性と遮光性を助長して
おくことが好ましい。
るため150℃程度以上にすることが必要であるが、高
温過ぎると線状体の劣化を促進するため、線状体がアラ
ミド繊維である場合は200℃程度以下とすることが肝
要である。
尺カウンター16、キャタピュラーキャプスタン17、
切断機18を径て巻取機19に巻き取られる。図3は巻
取られた複合線状体の断面図で、20は繊維芯Aに繊維
糸10をラッピングした撚り素線、21は合成樹脂被
覆、22は完成した繊維複合線状体である。
図に示すように、まず各供給リールから繰り出された複
数本の高張力低伸度のアラミド繊維を集束して繊維芯A
を構成する。次に、この繊維芯Aを熱硬化性樹脂槽2に
導き、熱硬化性樹脂(例えば、不飽和ポリエステル、エ
ポキシ)を含浸させる。さらに、ダイス3(或は金型)
を通すことで所定の外径に形成すると共に、余分な樹脂
を落として加熱器4に導入する。ここで、90℃にて3
0秒加熱することで、熱硬化性樹脂を半硬化状とし、続
いてラッピング機5Aに導入して、繊維芯Aの外周を、
集束した繊維糸10により一方向にラッピングする。さ
らにラッピング機5Bに導入して前記ラッピング方向と
反対方向に隙間なくラッピングする。これら繊維糸10
には巻付内側に熱硬化性樹脂を塗布するなどして繊維芯
の一体化を助長してもよい。図5は、繊維芯Aを繊維糸
10で隙間なくラッピングした状態を示すものでこのよ
うに隙間なく行へば、半硬化状樹脂の遺漏防止は完全と
なる。得られた撚り素線20は巻き取りリール6に巻き
取られる。
芯Aにラッピングを施した撚り素線20を巻き取りリー
ル6より繰り出し、これを撚線機7に導入して、撚り合
わせを行う。そして、撚り合わされた線材を加熱器8で
加熱して半硬化状にある熱硬化性樹脂を硬化させ、巻き
取りリール9で巻き取って複合線状体を作製した。
きにその外周を隙間なくラッピングすることで、確実に
樹脂の遺漏を防止し、従来生じた撚り合わせ時の繊維芯
同士の接着を防止することができ、さらに双方向のラッ
ピングにより繊維芯のねじれも防止できる。
ガラス繊維等を用いることができるが、炭素繊維は非導
電性の面で好ましくない。また、ラッピングする繊維糸
としては、アラミド繊維、ビニロン、ポリエステル等を
用いることができるが、PC構造物用の緊張部材として
は耐アルカリ性を高めるためにアラミド繊維が好まし
い。
撚り合わせた線状体には、上記参考例の図1(C)と同
様にして、合成樹脂被覆21を施こし、図3のような繊
維複合線状体22とする。
その儘あらわれる様にした場合、線状体としての可撓性
が高く、撚り溝があらわれない様に外周面を平滑とした
場合は、線状体としての摩擦抵抗が減じ耐摩耗性が向上
するので、目的に応じて形状を選択することができる。
エチレンが好ましいが、使用における紫外線等を受ける
程度に応じて、エポキシ、ポリポロピレン、塩化ビニー
ル、ナイロン、アクリル等各樹脂を選択使用することが
できる。
の外周を被覆21で被われるので、その線状体自体の外
表面に突起等があった場合、これを緩和する効果もあ
る。
るため、該線状体と被覆の間に、両者間にとどまって流
出することなく、流動性を備えるシリコンオイル、グリ
ース、ワックス、パラフィン、パーム油、油性ペイン
ト、グリセリン、アスファルト等の塑性流動性物質を介
在さすことが好ましい。この介在は被覆前の線状体に、
該物質を塗布することによって、簡単に行うことができ
る。
屋外曝露試験の結果を示す図表である。この場合の繊維
芯Aは、6000デニールのアラミド繊維18本を集束
し、繊維と熱硬化性樹脂の割合を繊維体積比率65%と
して、ビニールエステルを含浸し、アラミド繊維をラッ
ピングして形成したものである。この撚り素線20の線
径は4.2mmで、これを7本撚り合せた後の被覆21
は、厚み0.5mmのカーボンブラック入りポリエチレ
ンで、線状体22の外径は13.6mmである。
製作した被覆21のない繊維複合線状体23に比し、本
発明の線状体22は殆ど劣化がなく、強度保持率は比較
品より年間10%程度以上高く、屋外の使用に充分に耐
える。
繊維複合線状体は、非導電性の合成繊維によって構成さ
れているので、腐蝕や感電の心配がない。
ング、撚り合わされ、更にその外周に合成樹脂被覆され
てなるものであるから、従来の高抗張力部材に非し、抗
張力で劣ることはなく、可撓性に富み、耐候性に秀れて
いるので、屋外に用いられ高抗張力部材として好適であ
る。しかもその製造は容易で、工場生産に適する。
前段、(B)は中段、(C)は後段を示している。
隙間なくラッピングした状態を示す斜視図である。
図である。
は前段、(B)は中段を示している。
隙間なくラッピングした状態を示す斜視図である。
である。
加熱器 5,5A,5B ラッピング機 6 巻き取りリール
7 撚線機 8 加熱器 9 巻き取りリール 10 集束された繊維糸 11
サプライ 12 ガイド 13 押出機 14 ポリエチレン投入ホッパー 15
水冷槽 16 調尺カウンター 17 キャタピュラーキャプス
タン 18 切断機 19 巻き取機 20 撚り素線 21 合成樹脂被覆22 繊 維複合線状体 23 被覆のない比較のための
繊維複合線状体 A 繊維芯
Claims (4)
- 【請求項1】 熱硬化性樹脂を含有させた繊維芯の外周
に、集束された繊維糸を一方向にラッピングし、さらに
その外周に、集束された繊維糸を反対方向にラッピング
した繊維芯を複数本撚り合わされてなる線状体の外表面
上に、合成樹脂被覆を形成してなることを特徴とする繊
維複合線状体。 - 【請求項2】 繊維よりなる線状体と合成樹脂被覆との
間には塑性流動性物質が介在していることを特徴とする
請求項1記載の繊維複合線状体。 - 【請求項3】 熱硬化性樹脂を含浸させた繊維芯を加熱
して、この熱硬化性樹脂を半硬化状とし、該繊維芯の外
周に、集束された繊維糸を一方向にラッピングする工程
と、 さらにその外周に集束された繊維糸を反対方向にラッピ
ングする工程と、 得られた繊維芯を複数本撚り合わせる工程と、 これを加熱して半硬化状の熱硬化性樹脂を硬化させるか
または加熱しない儘合成樹脂押出被覆に導いて、上記撚
り合わされた繊維よりなる線状体の外表面に合成樹脂被
覆を形成する工程とを経ることを特徴とする繊維複合線
状体の製造方法。 - 【請求項4】 合成樹脂被覆形成の前に、繊維よりなる
線状体の外表面に塑性流動性物質を塗布する工程を含む
ことを特徴とする請求項3記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19800694A JP3482252B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 繊維複合線状体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19800694A JP3482252B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 繊維複合線状体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0839682A JPH0839682A (ja) | 1996-02-13 |
JP3482252B2 true JP3482252B2 (ja) | 2003-12-22 |
Family
ID=16383949
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19800694A Expired - Lifetime JP3482252B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | 繊維複合線状体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3482252B2 (ja) |
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KR20030039027A (ko) * | 2001-11-09 | 2003-05-17 | 주식회사 연산 | 폴의 피복 방법 및 그 방법에 의하여 제조된 폴 |
KR101150469B1 (ko) * | 2009-09-08 | 2012-06-01 | (주)삼박 | 섬유강화 열가소성 복합재료의 성형장치 및 성형방법과 이에 의해 제조되는 성형품 |
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-
1994
- 1994-07-29 JP JP19800694A patent/JP3482252B2/ja not_active Expired - Lifetime
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