JPH07102186A - 活性エネルギー線硬化型組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型組成物

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JPH07102186A
JPH07102186A JP5269803A JP26980393A JPH07102186A JP H07102186 A JPH07102186 A JP H07102186A JP 5269803 A JP5269803 A JP 5269803A JP 26980393 A JP26980393 A JP 26980393A JP H07102186 A JPH07102186 A JP H07102186A
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JP
Japan
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optical fiber
energy ray
tape
curable
composition
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JP5269803A
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English (en)
Inventor
Yoshihiro Kiyomura
圭博 清村
Kiichi Mori
季一 森
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光ファイバー表面にスベリ性と低い伝送損失
性を付与するための光ファイバー表面塗装用活性エネル
ギー線硬化型組成物を得る。 【構成】 活性エネルギー線硬化型樹脂および/又は活
性エネルギー線硬化型ビニルモノマーに、平均粒子径
0.1〜5ミクロンの球状シリカ粒子を、該硬化型樹脂
と該ビニルモノマーとの和100重量部に対して0.5
〜100重量部、および必要に応じて光重合開始剤を配
合してなる光ファイバー表面塗装用活性エネルギー線硬
化型組成物およびこの組成物を表面に塗布、硬化させて
なる光ファイバー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ファイバー表面塗装
用に用いた場合に、好適なスベリ性を付与できる活性エ
ネルギー線硬化型組成物ならびに、この組成物を塗布、
硬化させてなる、被覆光ファイバー素線、テープ状光フ
ァイバーユニット、テープ状光ファイバーユニットの連
結ユニットおよび被覆光ファイバー素線を束ねたバンド
ル型光ファイバーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、光ファイバー素線を束ね
たテープ状光ファイバーユニットやテープ状光ファイバ
ーユニットを結合させた連結ユニットを使用して多芯光
ファイバーケーブルを製造する場合や光ファイバー素線
を使用してバンドル型光ファイバーを製造する場合、多
芯光ファイバーケーブルにおいては、ユニット同志や、
ユニットをケーブル内に保持するための構造材とユニッ
トとの摩擦抵抗を小さくする為、またバンドル型光ファ
イバーにおいては、素線同志や、素線を保持するための
構造材と素線との摩擦抵抗を小さくする為、テープ状光
ファイバーユニットや連結材ユニットや光ファイバー素
線の表面に粉体粒子を付着させたり、これらの表面にシ
リコーン系やフッ素系オイルを塗布したり、また光ファ
イバーユニットや連結ユニットや光ファイバー素線の表
面硬度を上げたりする方法によってスベリ性不良や摩擦
による不具合が起こらないようにすることが一般に行な
われていた。
【0003】テープ状光ファイバーユニットや連結ユニ
ットを使用した多芯型光ファイバーケーブルにおいて、
スベリ性が不良であると、ユニット同志や構造材とテー
プとの摩擦抵抗が大きくなるため、製造時又は施工の際
に曲げた場合、伸び又は収縮の緩和が不十分となって、
応力が部分的に加わるため伝送損失を増大させるという
問題が発生する。製造時や、施工時にケーブルに曲率を
持たせる行為は頻繁に行なわれており、スベリ性が良好
であることは、重要な性能の一つである。
【0004】また、バンドル型光ファイバーにおいて、
スベリ性が十分でない場合は、曲げた場合に、素線同志
に部分的に応力を生じ、断線の原因となる。スベリ性を
良好にすることは、伝送損失の増加や断線を防ぐ効果が
あり、スベリ性を良好にするため、前記のような方法が
とられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の、粉体粒子を付
着させる方法においては、テープ状光ファイバーユニッ
トや連結ユニットや光ファイバー素線に粉体粒子を付着
させる工程が必要であり、また粉体粒子を使用するため
製造環境を汚染する可能性があり、光ファイバーを製造
するクリーンな環境においては大きな障害となる。
【0006】シリコーン系や、フッ素系のオイルを表面
に塗布し、スベリ性を向上させる方法も、表面にベタツ
キを生じる欠点があり、またオイル塗布のための別工程
が必要となる。表面硬度を上げる方法においては、一般
的に被膜の伸び率の低下を招き、ユニットや光ファイバ
ー素線などの光ファイバーの耐屈曲性を低下させる問題
点がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本出願人は上記問題を解
決するため、先に特開平2−170867号公報にて、
活性エネルギー線硬化型樹脂および/又は活性エネルギ
ー線硬化型ビニルモノマーに、平均粒子径0.2〜20
0ミクロンの粒子を、該硬化型樹脂と該ビニルモノマー
との和100重量部に対して0.5〜100重量部、お
よび必要に応じて光重合開始剤を配合してなる光ファイ
バー表面塗装用活性エネルギー線硬化型組成物を提案し
た。
【0008】しかしながら近年、スベリ性の向上と伝送
損失の低下の要求水準はますます高くなってきており、
特開平2−170867号公報にて提案された組成物で
は、スベリ性を向上させるために粒子の配合量を増加さ
せると塗膜表面の凹凸が大きくなって伝送損失が大きく
なるため、スベリ性と伝送損失の低下の両者の要求水準
を同時に満足することは困難となってきた。
【0009】そこで本発明者らは、スベリ性と低い伝送
損失の近年の要求水準を満足させるため、鋭意研究を行
なった。その結果、粒子として特定の球状シリカ粒子を
使用すると、塗面の凹凸を大きくせず伝送損失を低下で
きるとともにスベリ性を向上でき、両者の要求水準を達
成できることを見出し本発明に到った。
【0010】すなわち本発明は、活性エネルギー線硬化
型樹脂および/又は活性エネルギー線硬化型ビニルモノ
マーに、平均粒子径0.1〜5ミクロンの球状シリカ粒
子を、該硬化型樹脂と該ビニルモノマーとの和100重
量部に対して0.5〜100重量部、および必要に応じ
て光重合開始剤を配合してなることを特徴とする光ファ
イバー表面塗装用活性エネルギー線硬化型組成物を提供
するものである。
【0011】また本発明は、上記組成物を光ファイバー
素線表面に塗布、硬化させてなる被覆光ファイバー素線
を提供するものである。
【0012】さらに本発明は、複数個の光ファイバー素
線に上記組成物をテープ材として塗布、硬化させて光フ
ァイバー素線のテープ状の束としてなるテープ状光ファ
イバーユニットを提供するものである。
【0013】また本発明は、複数個のテープ状光ファイ
バーユニットに上記組成物を連結材として塗布、硬化さ
せて該光ファイバーユニット同志を連結してなる連結ユ
ニットを提供するものである。
【0014】さらに本発明は、前記被覆光ファイバー素
線を束ねてなることを特徴とするバンドル型光ファイバ
ーを提供するものである。
【0015】本発明組成物において、活性エネルギー線
硬化型樹脂としては、エチレン性不飽和基含有樹脂が包
含され、具体的には次に例示するものがあげられる。
【0016】エチレン性不飽和基含有樹脂としては、例
えば、ポリエステルに(メタ)アクリル酸を縮合させた
樹脂、エチレン性不飽和基含有ポリウレタン樹脂、エチ
レン性不飽和基含有エポキシ樹脂、エチレン性不飽和基
含有含リンエポキシ樹脂、エチレン性不飽和基含有アク
リル樹脂、エチレン性不飽和基含有シリコン樹脂、エチ
レン性不飽和基含有メラミン樹脂などがあげられる。
【0017】また、本発明組成物において、活性エネル
ギー線硬化型ビニルモノマーとしては、重合性不飽和モ
ノマーのみではなく、重合性不飽和オリゴマーも包含さ
れ、具体的には次に例示するものが挙げられる。
【0018】重合性不飽和モノマーとしては、まず、ア
クリル酸またはメタクリル酸と炭素数1〜28個の1価
アルコールとのエステル化物があげられ、例えばアクリ
ル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
メタクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリ
ル酸n−ブチル、アクリル酸 iso−ブチル、メタクリル
酸 iso−ブチル、アクリル酸tert−ブチル、メタクリル
酸−tert−ブチル、アクリル酸プロピル、メタクリル酸
プロピル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸ヘキシ
ル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アク
リル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシ
ル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステアリルな
どが含まれる。
【0019】また、該モノマーとして、スチレン、ビニ
ルトルエン、メチルスチレン、クロルスチレン、ジビニ
ルベンゼンなどのビニル芳香族化合物;酢酸ビニル、塩
化ビニル、ビニルイソブチルエーテル、メチルビニルエ
ーテル、アクリロニトリル、2−エチルヘキシルビニル
エーテルなどのその他のビニル化合物も使用できる。さ
らに、該モノマーとして、アクリル酸、メタクリル酸な
どのカルボキシル基含有モノマー;2−ヒドロキシエチ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレートなどの水酸基含有モノマ
ー;ブチルイソシアネート、フェニルイソシアネートな
どのポリイソシアネートと上記水酸基含有モノマーとの
付加物;リン酸と上記水酸基含有モノマーとの付加物;
ビニルピロリドン、ビニルピリジンなどの含窒素複素環
を有する不飽和モノマーなども使用できる。
【0020】また、重合性不飽和オリゴマーとしては、
例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチ
レングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコ
ールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタク
リレート、プロピレングリコールジアクリレート、プロ
ピレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジ
オールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタ
クリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、
1,4−ブタンジオールジメタクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール
ジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリ
レート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、
トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロ
ールプロパントリメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリメタク
リレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、
ペンタエリスリトールテトラメタクリレートなどのジ
−、トリ−またはテトラビニル化合物;前記の多価アル
コールとエチレンオキシドとの付加物にアクリル酸およ
び/またはメタクリル酸を反応せしめた生成物;前記の
多価アルコールとプロピレンオキシドとの付加物にアク
リル酸および/またはメタクリル酸を反応せしめた生成
物;前記の多価アルコールとε−カプロラクトンとの付
加物にアクリル酸および/またはメタクリル酸を反応せ
しめた生成物;含リン重合性不飽和オリゴマー等が包含
される。以上に述べたモノマー及びオリゴマーは単独で
または2種以上混合して使用できる。
【0021】本発明組成物において、活性エネルギー線
硬化型樹脂および/又は活性エネルギー線硬化型ビニル
モノマーに配合せしめる粒子は、平均粒子径が0.1〜
5ミクロンの球状シリカ粒子である。この粒子として
は、例えば金属ケイ素粉末を燃焼させることによって生
成する蒸気状のケイ素酸化物を冷却して得られる、球状
でシリカを98重量%以上含有する高純度アモルファス
シリカ粒子などが挙げられる(特開昭60−25560
2号公報、特開平2−289404号公報、特開平3−
170319号公報参照)。
【0022】上記高純度アモルファスシリカ粒子の製造
において、燃焼及び冷却状態を制御することによって、
得られるシリカ粉の粒径を適宜変化でき、粒子の大きさ
の揃った球状の微粒子を得ることができる。
【0023】
【作用】本発明組成物において、配合する球状シリカ粒
子の粒子径が0.1ミクロンより小さくなるとスベリ性
付与効果が少なくなり、一方、5ミクロンより大きくな
ると、表面の凹凸が大きくなり、側圧特性が悪化し、伝
送損失が大きくなり、本目的に適さない。また粒子径は
乾燥膜厚の1/20〜1の範囲内にあることがより好ま
しい。
【0024】上記球状シリカ粒子の配合量は、前記硬化
型樹脂と前記ビニルモノマーとの和100重量部に対し
て0.5〜100重量部、さらに好ましくは5〜50重
量部の範囲である。粒子の配合量が0.5重量部より少
なくなるとスベリ性付与効果が十分でなく、又、100
重量部より多くなると、得られる塗膜が脆くなるため適
さない。
【0025】上記球状シリカ粒子の吸油量は、通常10
〜50ml/100g 、好ましくは15〜35ml/100
g の範囲である。また配合される球状シリカ粒子の表面
はバインダーとの付着性を強くし、系の強度を上げるた
めカップリング剤でコーティング処理したり活性化処理
したものであってもよい。カップリング剤としては、シ
リコーン系、チタン、アルミニウム、ジルコニウムなど
の金属の、金属キレート系などの一般に知られている材
料を使用することができ、活性化処理としては、プラズ
マ処理、オゾン処理、粒子線処理、酸処理、アルカリ処
理などが使用できる。
【0026】本発明組成物において、上記球状シリカ粒
子を、塗膜のスベリ性が要求水準を満足する量配合して
も、塗膜表面の凹凸が大きくなって伝送損失が大きくな
ることはなく、スベリ性と伝送損失の低下の両者を満足
することができる。このことはシリカ粒子の形状が大き
く影響しているものと考えられる。
【0027】本発明の組成物は電子線および紫外線など
の活性エネルギー線を照射することによって硬化せしめ
ることができる。紫外線照射によって硬化させる場合に
は、該組成物に光重合開始剤をあらかじめ添加しておく
必要がある。光重合開始剤としては、紫外線の照射によ
り励起されてラジカルを発生させるタイプの通常の光重
合開始剤が用いられ、例えば、ベンゾイン、ベンゾイン
メチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイ
ンn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエー
テル、ベンゾインn−ブチルエーテル、α−ヒドロキシ
イソブチルフェノン、ベンゾフェノン、p−メチルベン
ゾフェノン、ミヒラーケトン、アセトフェノン、1−ヒ
ドロキシ−1−シクロヘキシルアセトフェノン、2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジ
ル、ベンジルメチルケタール、2−メチル−1−〔4−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−プロパ
ノン、2−クロロチオキサントン、アントラキノン、2
−メチルアントラキノン、フェニルジスルフィド、2−
ニトロフルオレン等が挙げられる。これらの光重合開始
剤は単独でもしくは2種以上を混合して使用でき、その
配合量は活性エネルギー線硬化型樹脂と活性エネルギー
線硬化型樹脂との和、すなわちバインダー成分100重
量部に対して0.1〜10重量部の範囲が好ましい。
【0028】また、これらの光重合開始剤による光重合
反応を促進させるために、光増感促進剤を光重合開始剤
と併用してもよい。併用しうる光増感促進剤として、例
えば、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、2−
ジメチルアミノエタノール等の3級アミン系;トリフェ
ニルホスフィン等のアルキルホスフィン系;β−チオジ
グリコール等のチオエーテル系の光増感促進剤があげら
れる。これら光増感促進剤はそれぞれ単独でもしくは2
種以上を混合して使用でき、その配合量は、バインダー
成分100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲が
好ましい。一方、電子線照射を用いる場合には、本発明
の組成物に上記の如き光重合開始剤や光増感促進剤を配
合する必要はない。
【0029】本発明組成物中には、その他、必要に応じ
て、スベリ性付与剤、シリコーン系、フッ素系などの添
加剤を使用したり、硬化をいちじるしく害しない量の着
色顔料、飽和樹脂、溶剤などを配合して使用してもよ
い。
【0030】スベリ性付与剤としては、シリコーン系、
フッ素系、ポリエチレンワックス系、ポリプロピレンワ
ックス系などの一般にスリップ剤と呼ばれているものが
使用可能である。シリコーン系スリップ剤としては、た
とえばBYK−300(ビック・マリンクロット社製)
や、TSF4700(東芝シリコーン社製)などが挙げ
られる。フッ素系スリップ剤としては、例えば、ユニダ
インDS402(ダイキン工業株式会社製、商品名)等
が挙げられる。
【0031】本発明組成物は、電子線、紫外線などの活
性エネルギー光線によって硬化するものである。電子線
の照射により本発明の組成物を硬化させる場合の電子線
発生源としては、コッククロフト型、コッククロフトワ
ルトン型、バン・デ・グラーフ型、共振変圧器型、変圧
器型、絶縁コア変圧器型、ダイナミトロン型、リニアフ
ィラメント型および高周波型などの電子線発生装置を用
いることができる。その際の電子線の照射条件は本発明
の組成物の厚さ等により異なるが、一般には1〜20メ
ガラッドの範囲内の線量が適している。
【0032】また、紫外線照射源としては、水銀ラン
プ、キセノンランプ、カーボンアーク、メタルハライド
ランプ、太陽光などを用いることができる。紫外線の照
射条件は特に制限されないが150〜450nmの範囲内
の紫外線を含む光線を空気中もしくは不活性ガス雰囲気
下で、照射することが好ましい。
【0033】本発明組成物は、光ファイバー素線を束ね
てテープ状光ファイバーユニットする場合の光ファイバ
ー素線の被覆およびテープ材としてユニットへの成型に
使用されたり、複数個のテープ状光ファイバーユニット
同志を結合させて連結ユニットを作成するための連結材
として使用されたり、バンドル型光ファイバーに使用す
る場合の光ファイバー素線の外層塗膜作成に使用される
等、スベリ性付与が必要な、光ファイバーの最外層の塗
膜形成に使用される。
【0034】本発明組成物が最外層として塗布、硬化さ
れてなる、被覆光ファイバー素線、テープ状光ファイバ
ーユニット、テープ状光ファイバーユニットを連結して
なる連結ユニットおよびバンドル型光ファイバーなどの
光ファイバーは、最外層の塗膜(被覆)に特定の球状シ
リカ粒子が配合されているため、塗膜(被覆)表面は伝
送損失に悪影響を与えない程度の微細な凹凸を有し、ま
た適度な弾性を有するためスベリ性と低伝送損失との両
者の要求水準を満足できるものである。
【0035】
【実施例】実施例により本発明をより具体的に説明す
る。なお以下、「部」は重量基準によるものとする。
【0036】実施例1 イルガキュア651(チバガイギー製、光重合開始剤
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン)4
部、ゴーセラックUV−7000B(日本合成化学社
製、活性エネルギー線硬化型ウレタンアクリレート樹
脂)70部、アロニックスM−210(東亜合成化学社
製、ビスフェノールAエチレンオキサイド変性ジアクリ
レート)20部、アロニックスM−9050(東亜合成
化学社製、ポリエステルアクリレート)10部、アドマ
ファインSO−25H(注1)10部、BYK−300
(ビックケミー社製、シリコーン系スベリ性付与剤)
0.5部を配合し紫外線硬化型組成物(A)を得た。
【0037】コア径5ミクロン、クラッド径130ミク
ロンの光ファイバーにプライマリコートとセカンダリコ
ートを塗装し着色した外径300ミクロンの光ファイバ
ー素線4本をテープ状に束ね、このものに塗布するテー
プ材として上記紫外線硬化型組成物(A)を塗布し、硬
化させて幅1.6mm、厚さ0.4mmのテープ状光ファイ
バーユニットを得た。なお、硬化は、メタルハライドラ
ンプを使用し、酸素濃度500ppm 以下、線量10mJ/c
m2の条件で行なった。得られたテープ状光ファイバーユ
ニットは重ねてもスベリ性が良好であった。
【0038】また得られたテープ状光ファイバーユニッ
トを8段重ねにしたものを8ケ所に配置した256芯光
ファイバーケーブル100mについて、直径1mに巻い
た時と、まっすぐに伸ばした時の伝送損失を測定したと
ころ、巻いた時の伝送損失の増加は0.05dB/km と少
なく、良好であった。 (注1)アドマファインSO−25H:(株)アドマテ
ックス社製、球状の高純度アモルファスシリカ粒子、S
iO2 純度99.99%、平均粒径約0.4μm 、吸油
量24ml/100g 。
【0039】実施例2 イルガキュア651を4部、ゴーセラックUV−700
0Bを60部、アロニックスM−210を20部、アロ
ニックスM101(東亜合成化学社製、フェノールエチ
レンオキサイド変性アクリレート)を20部、アドマフ
ァインSO−25Hを30部、およびBYK−300を
1部配合し、紫外線硬化型組成物(B)を得た。実施例
1において、テープ材として実施例1で得た組成物
(A)からアドマファインSO−25Hを除いた組成物
を用いる以外は、実施例1と同様に行なってテープ状光
ファイバーユニットを得た。
【0040】得られたテープ状光ファイバーユニットを
水平に2本並べ、前記紫外線硬化型組成物(B)を連結
材として塗布、硬化させて幅3.2mm、厚さ0.5mmの
8芯の連結ユニットを得た。得られた連結ユニットを2
枚重ねた時の摩擦係数を測定したところ0.02と極め
て小さな値を示し、スベリ性は良好であった。この連結
ユニットを8段重ねにしたものを8ケ所に配置した51
2芯光ファイバーケーブルについて、直径1mに巻いた
時と、まっすぐ伸ばした時の伝送損失を測定したとこ
ろ、巻いた時の伝送損失の増加は0.05dB/km と少な
く、良好であった。
【0041】実施例3 実施例1で得た紫外線硬化型組成物(A)において、イ
ルガキュア651を配合しない以外は同様にして、電子
線硬化型組成物(C)を得た。得られた電子線硬化型組
成物(C)をコア径90ミクロン、クラッド径100ミ
クロンの光ファイバーに、ダイスコータにて膜厚約30
ミクロンとなるよう塗装し硬化させて、シングルコート
した被覆光ファイバー素線を得た。硬化は、窒素ガス雰
囲気中で加速電圧150KVの電子線を使用し、1Mrad照
射の条件で行なった。得られた被覆光ファイバー素線を
使用し、長さ2m、3000画素のイメージファイバー
用バンドル型光ファイバーを作成した。この光ファイバ
ーを直径300mmφの円筒に巻きつけ、次いで伸ばす操
作を1サイクルとし、100サイクル繰返した時、断線
は全くなく耐久性は良好であった。
【0042】実施例4 実施例1で得た紫外線硬化型組成物(A)において、ア
ドマファインSO−25Hの量10部を5部に変更する
以外、同様に行ない紫外線硬化組成物(D)を得た。実
施例1において、テープ材として紫外線硬化組成物
(A)のかわりに紫外線硬化組成物(D)を使用する以
外は同様に行なってテープ状光ファイバーユニットを得
た。このテープ状光ファイバーユニットは重ねてもスベ
リ性が良好であった。上記光ファイバーユニットを使用
し、実施例1と同様にして256芯光ファイバーケーブ
ルを作り、ファイバー100mについて、直径1mに巻
いた時と、まっすぐに伸ばした時の伝送損失を測定した
ところ、巻いた時の伝送損失の増加は0.05dB/km と
少なく、良好であった。
【0043】比較例1 実施例1で得た紫外線硬化型組成物(A)において、ア
ドマファインSO−25Hのかわりにサイロイド244
(注2)を10部使用する以外は同様に行ない紫外線硬
化組成物(E)を得た。実施例1において、テープ材と
して紫外線硬化組成物(A)のかわりに紫外線硬化組成
物(E)を使用する以外は同様に行なってテープ状光フ
ァイバーユニットを得た。このテープ状光ファイバーユ
ニットは重ねてもスベリ性は良好であった。
【0044】上記光ファイバーユニットを使用し、実施
例1と同様にして256芯光ファイバーケーブルを作
り、ファイバー100mについて、直径1mに巻いた時
と、まっすぐに伸ばした時の伝送損失を測定したとこ
ろ、巻いた時の伝送損失の増加は0.35dB/km とな
り、実施例1と比較してかなり大きな値を示した。 (注2)サイロイド244:富士シリシア化学社製、合
成シリカ、ケイ酸のゲル化によって得られ、一次粒子が
化学結合により三次元的につながった多孔性に富む網目
構造を有し、球状ではない、吸油量300ml/100g
、平均粒径約3.5μm 。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 活性エネルギー線硬化型樹脂および/又
    は活性エネルギー線硬化型ビニルモノマーに、平均粒子
    径0.1〜5ミクロンの球状シリカ粒子を、該硬化型樹
    脂と該ビニルモノマーとの和100重量部に対して0.
    5〜100重量部、および必要に応じて光重合開始剤を
    配合してなることを特徴とする光ファイバー表面塗装用
    活性エネルギー線硬化型組成物。
  2. 【請求項2】 球状シリカ粒子が、金属ケイ素粉末を燃
    焼させることによって生成する蒸気状のケイ素酸化物を
    冷却して得られる高純度アモルファスシリカ粒子である
    請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 スベリ性付与剤をさらに含有してなる請
    求項1又は2記載の組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の組成物
    を光ファイバー素線表面に塗布、硬化させてなる被覆光
    ファイバー素線。
  5. 【請求項5】 複数個の光ファイバー素線に請求項1〜
    3のいずれかに記載の組成物をテープ材として塗布、硬
    化させて光ファイバー素線のテープ状の束としてなるテ
    ープ状光ファイバーユニット。
  6. 【請求項6】 複数個のテープ状光ファイバーユニット
    に請求項1〜3のいずれかに記載の組成物を連結材とし
    て塗布、硬化させて該光ファイバーユニット同志を連結
    してなる連結ユニット。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の被覆光ファイバー素線
    を束ねてなることを特徴とするバンドル型光ファイバ
    ー。
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