JPH07102104B2 - 植物性材料の2段階漂白方法 - Google Patents

植物性材料の2段階漂白方法

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JPH07102104B2
JPH07102104B2 JP4088199A JP8819992A JPH07102104B2 JP H07102104 B2 JPH07102104 B2 JP H07102104B2 JP 4088199 A JP4088199 A JP 4088199A JP 8819992 A JP8819992 A JP 8819992A JP H07102104 B2 JPH07102104 B2 JP H07102104B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリ性水溶液中で過
酸化水素を用いて漂白された食用植物性材料の製造方法
に関するものである。本発明方法で処理可能な植物性材
料の原料はヒマワリのような油脂植物のふすま(sons)、
小麦、トウモロコシ、オーツ麦、オオムギのような穀類
のふすま、あるいは穀物粒子そのものであり、さらには
各種の原料、例えばビートやシュガービートから得られ
るパルプ、レモンのような柑橘系果物、梨、桃、林檎、
アプリコットのような果物、ヒマワリのような油脂植
物、大豆、穀物、これらの有価部分すなわち糖分、果
汁、ペクチン、油、澱粉を抽出した残りのパルプも使用
できる。
【0002】
【従来の技術】一般に、これら植物性材料は過酸化水素
を含んだアルカリ性水溶液で処理されて脱リグニンと漂
白が行われる。漂白後の植物性材料は植物繊維を多く含
み、食料品、特にダイエット食用粉末(farines dieteti
que)等の低カロリー食品の製造に利用される。しかし、
これら繊維から得られる食品は色が濃いため食用粉末の
代用品として使用することができない。この問題を解決
するための方法は既に種々提案されている。例えばバイ
エル社のフランス国特許第 2,382,866号には、ビートパ
ルプの懸濁液を pH9.5〜10のアルカリ性過酸化水素溶液
で漂白処理し、濾過・洗浄・乾燥する方法が記載されて
いる。グールド(GOULD)社のアメリカ合衆国特許第 4,6
49,113号に記載の食用植物繊維の処理方法では、懸濁液
をpH11.2〜11.8に保ったアルカリ性過酸化水素溶液を用
いて室温で処理する。この方法では室温でpHを調節して
処理することによって効率的に脱リグニンを行うことが
できる。しかし、これらの特許に記載のように、アルカ
リ性過酸化水素溶液のみを用いて植物性材料を処理して
も、過酸化物が植物繊維に含まれる不純物と接触した際
に直ちに分解してしまうため、十分に漂白された製品を
得ることができない。フランス国特許第 2,647,641号で
は、さらに白色度の高い植物性材料を得るために、漂白
前に植物性材料を酸で前処理し、次いで洗浄する方法が
提案されている。ヨーロッパ特許第EP-A-337,653号に
も、植物性材料をアルカリ溶液で前処理した後、必要に
応じて洗浄し、その後、過酸化水素を添加する方法が記
載されている。この前処理は過酸化水素を加えずにpH10
〜13、温度25℃以上で行う。漂白段階では植物性材料を
pH9.5 〜11.0、25℃以上の温度で繊維を漂白するのに十
分な時間の間、過酸化物溶液と接触させる。漂白された
材料は乾燥前に酸で中和される。この方法を用いるとリ
グノセルロースを含んだ植物性材料を有用な繊維性セル
ロース製品、特に人間が摂取するのに適した低カロリー
材料に転換することができる。このアルカリで前処理で
は大量の不純物を除去することができるが、植物繊維の
リグノセルロースが黄色になるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は白色度
が高い食品、特にダイエット食用粉末のような低カロリ
ー製品の製造に使用可能な材料を製造する方法を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、植物性材料の
アルカリ前処理と過酸化水素のアルカリ溶液処理とで構
成される植物性材料の漂白方法において、 (1) 処理終了時に得られる懸濁液のpHが9以下となるだ
けの量のアルカリ剤を用いて過酸化水素のアルカリ溶液
で植物性材料を前処理し、 (2) (1) の段階で得られた懸濁液を濾過し、水で洗浄し
且つこの洗浄で用いた水 の少なくとも50重量%に等しい
量の水相を除去し、 (3) (2) の段階で得られた材料を、処理終了時にpHが
8.5以下となるだけの量のアルカリ剤を用いて過酸化水
素のアルカリ溶液で処理し、 (4) (3) の段階で得られた漂白材料を濾過し且つ水で洗
浄する、ことを特徴とする方法にある。
【0005】
【作用】本発明の漂白方法の最初の操作は過酸化水素存
在下でのアルカリ前処理で、この操作は最初の漂白操作
に相当する。本発明方法で処理が可能な植物性材料は前
記のもの、すなわち、穀物の粒子全体、油脂植物や穀物
のふすま、あるいはビート、柑橘系果物、果物、油脂植
物、穀物のような材料の有価部分を抽出した後に得られ
るパルプ等である。これらの植物性材料は後の処理をし
易くするために粗粉砕するのが好ましい。この最初の段
階では植物性材料は水性懸濁液の形で用いる。この水性
懸濁液のコンシステンシーは懸濁液を十分に攪拌できる
程度に薄くなければならず、好ましくは2〜40%、さら
に好ましくは10〜15%にする。このコンシステンシーは
懸濁液中の植物性材料の乾燥重量の比率に相当する。本
発明方法を実施する上でコンシステンシーは決定的な要
素ではなく、植物性材料の保水能力に依存する。この保
水能力は脱水後の水気を切った材料に対する吸着水の重
量(パーセントで表示)に相当する。植物性材料を熱
湯、例えば80〜90℃の熱湯に懸濁し、短時間激しく攪拌
して不溶性不純物を懸濁させる。場合によっては、前処
理用の過酸化水素を含むアルカリ水溶液に植物性材料を
直接懸濁することもできる。
【0006】アルカリ剤としては任意のもの、特に水酸
化ナトリウム(ソーダ)、水酸化カリウム、炭酸ナトリ
ウム、炭酸カリウム、酸化カルシウムCaO、酸化マグネ
シウムMgOを使用することできる。水酸化ナトリウムを
用いるのが好ましい。アルカリ剤の量は、前処理終了時
のpHが9以下、好ましくは7〜8となるように調節す
る。例えばアルカリ剤として水酸化ナトリウムを用いた
場合には、一般に、植物性材料の乾燥重量に対して10重
量%以下、好ましくは3重量%以下を使用する。前処理
を行う温度は処理する植物性材料の種類に依存するが、
一般には約20〜100 ℃、好ましくは60〜90℃である。処
理時間は、植物性材料に過酸化水素水が十分に含浸する
時間にする。この時間は温度、植物性材料の種類および
水性懸濁液の攪拌効率に依存する。一般には前処理時間
は2時間以下である。前処理を約90℃で行った場合の処
理時間は約15〜30分にするのが好ましい。本発明では、
前処理に用いるアルカリ溶液は、処理する植物性材料の
乾燥重量に対して 0.1〜5重量%、好ましくは1〜3重
量%の過酸化水素を含有する。場合によっては、漂白後
材料を濾過して得られる濾液を再循環して過酸化水素を
供給することもできる。前処理で用いるアルカリ溶液
は、1種以上の過酸化水素安定剤および/または金属イ
オンのキレート剤または封止剤を含むことができる。こ
れらの薬剤は所望の食用に適したものである。使用可能
な安定剤としては珪酸ナトリウム、酸化マグネシウム、
塩化マグネシウム物や硫酸マグネシウム等の可溶性マグ
ネシウム塩などがあり、キレート剤としてはトリポリリ
ン酸ナトリウムのようなポリリン酸ナトリウムやテトラ
ピロリン酸ナトリウムのようなピロリン酸誘導体があ
る。これらの化合物は植物性材料の乾燥重量に対して1
重量%以下の量で使用する。着色不純物の除去を良くす
るために、前処理の段階の濾過時に食用に適した乳化剤
や洗剤を添加することもできる。これらの化合物は植物
性材料の乾燥重量に対して1%以下の量で使用する。
【0007】本発明方法の第2段階は前処理後に得られ
る植物性材料の懸濁液の濾過および洗浄である。前処理
終了後の濾過は濾過機またはスクリュープレスで行うの
が好ましい。濾材は、用いた材料の粒径に応じたメッシ
ュ寸法が50ミクロン〜1ミリメートルのステンレス金属
のシートにするのが好ましい。濾過中は攪拌して、不純
物を懸濁状態に維持し、濾材が詰まるのを防止するのが
好ましい。温度は前処理終了時の懸濁液の温度である。
濾過後、植物性材料を熱水または冷水、好ましくは60℃
の水で濾液が無色透明になるまで洗浄する。この洗浄は
洗浄で用いた水の少なくとも50重量%に等しい量の水相
を除去するような効率でおこなわなければならない。こ
の値は90重量%以上にするのが好ましい
【0008】本発明方法の第3段階は漂白操作である。
(2)の段階で得られた植物性材料を水に懸濁して所望の
コンシステンシーにする。このコンシステンシーは材料
の種類に応じて2〜40%の範囲で変えることができ、好
ましくは10〜20%にする。コンシステンシーは材料に過
酸化水素溶液を浸漬するために用いる装置の型式に応じ
て選択する。過酸化水素は材料の乾燥重量に対して1か
ら15%、好ましくは5〜10%を使用する。使用するアル
カリ剤は前記のものと同じであるが、水酸化ナトリウム
が好ましい。アルカリ剤は、漂白操作終了時のpHが 8.5
以下、好ましくは7付近となるような量で使用する。ア
ルカリ剤として水酸化ナトリウムを用いた場合の量は、
植物性材料の種類にもよるが、植物性材料の乾燥重量に
対して 0.2〜5%、好ましくは1〜2重量%である。ア
ルカリ溶液は必要に応じて前記の過酸化水素安定剤を含
むことができる。酸化マグネシウムや可溶性塩(塩化
物、硫酸塩)の形でマグネシウムを安定剤として用いた
場合の量は1重量%以下(植物性材料の乾燥重量に対し
て)にする。安定剤として濃度が1.33の水溶液の形で珪
酸ナトリウムを用いた場合には、5重量%以下の量で使
用する。アルカリ溶液は必要に応じて1種以上の金属イ
オンのキレート剤または封止剤を含むこともできる。こ
れらの化合物と量はアルカリ前処理用の溶液の項で述べ
た通りである。漂白操作は40〜100 ℃、好ましくは60〜
90℃の温度で行う。通常は、過酸化水素を添加する前に
植物性材料を漂白が起こる温度まで加熱する。漂白時間
は植物性材料の種類と添加する過酸化水素の量によって
変り、80℃では15分〜5時間、好ましくは1〜2時間に
する。
【0009】本発明方法の第4段階は漂白した植物性材
料の濾過および洗浄である。漂白操作の終了段階で残留
した過酸化水素は、濾過と水洗浄および/またはカタラ
ーゼ等の過酸化物を分解する酵素の溶液で植物性材料を
処理することによって除去することができる。この濾過
・洗浄では過酸化水素(過酸化水素の最初の量の約10〜
60重量%)を含む濾液と最初の洗液を回収する。この濾
液と最初の洗液は必要に応じて通常の方法(濾過、デカ
ンテーション、遠心分離等)で精製した後、前処理段階
へ再循環することができる。濾液/洗液を再循環するこ
とによって生産コストが下がり、廃液の量を減らすこと
ができる。漂白済みの植物性材料は食品産業で採用され
ている手法で乾燥し、必要に応じて食用に適した粉末に
製粉することができる。
【0010】過酸化水素を用いないアルカリ前処理では
多くの不純物を除去することができる。本発明方法では
少量の過酸化水素を用いてアルカリ前処理を行うことに
よって、前処理の効率を向上させることができ、しか
も、アルカリ処理に起因するリグノセルロース材料の黄
変を防止することができるという利点がある。さらに、
本発明方法で得られる漂白後の植物性材料は中性または
僅かに酸性で、漂白植物性材料の製造において通常用い
られる酸による中和操作は不要になる。本発明方法は濾
過・洗浄操作を挟んだ本質的に2段階の漂白操作であ
り、これらの操作を通じてpHはチェックする。意外なこ
とに、同じ量の過酸化水素を用いても、漂白操作を2段
階で行った時には漂白操作を1段階で行った時よりも白
色度の高い製品を得ることができる。この事実は実施例
に示されている。以下、本発明の実施例を示すが、本発
明の範囲が以下の実施例に限定されるものではない。な
お、全ての実施例において、反応物の量は植物性材料の
乾燥重量に対する重量パーセントで示してある。漂白前
後の白色度は製紙工業用のISO規格に準じて反射計(4
57nm) を用いて測定し、ISOの規準に従って表示し
た。
【0011】
【実施例】実施例1 粉砕したヒマワリのふすま 168g(乾燥重量 150g)
を、90℃に熱した 582gの水溶液に懸濁してコンシステ
ンシーを20%にした。この水溶液は2%の過酸化水素と
1%の水酸化ナトリウムとを含んでいる。90℃で15分間
攪拌した後のpHは7.5 である。混合物を濾過し、水1リ
ットルで洗浄する。洗浄は洗浄で用いた水の約90%に等
しい量の水相を除去するような効率である。湿った沈澱
物を 560gの水に懸濁してコンシステンシーを15%に
し、80℃に加熱する。5%の過酸化水素と1%の水酸化
ナトリウムとを添加し、懸濁液を85℃で1時間攪拌す
る。処理終了時のpHは 6.4である。混合物を濾過し、水
で洗浄すると、過酸化水素を 2.7%含む pH6.4の濾液 7
25gが得られる。沈澱物を水で数回洗浄し、70℃で乾燥
させる。得られたヒマワリのふすまの白色度は 52 °I
SO(処理前の白色度32.8°ISO)で、残留過酸化水
素量は 20ppm以下である。重量収率は90.2%である。
【0012】実施例2(比較例) 本比較例では、過酸化水素存在下でのアルカリ前処理を
行わない。実施例1で用いたものと同品質の粉砕したヒ
マワリのふすま56g (乾燥重量50g)を、80℃に加熱し
た 250 cm3の水に懸濁してコンシステンシーを14%にす
る。過酸化水素7%と水酸化ナトリウム2%とを添加す
る。85℃で1時間攪拌した後のpHは 7.5である。混合物
を濾過・洗浄し、生成物を70℃で乾燥させる。得られた
44.5 g(乾燥重量44.5g)のヒマワリのふすまの白色
度は 49.6 °ISO(処理前の白色度32.8°ISO)
で、重量収率は89%である。同じ量の反応物質と過酸化
水素を用いても、1段階の漂白操作の方が効果が低いこ
とがわかる。
【0013】実施例3(比較例) 本比較例では過酸化水素を添加しないでアルカリ前処理
を行った。実施例1で用いたものと同品質の粉砕したヒ
マワリのふすま 56 g (乾燥重量50g)を10%の水酸化
ナトリウム水溶液 300 cm3に懸濁してpHを12.5にする。
懸濁液のコンシステンシーは15%である。90℃で15分攪
拌した後のpHは10である。混合物を濾過し、350 cm3
水で洗浄する。湿った沈澱物を 194 cm3の水に懸濁して
コンシステンシーを15%にし、80℃に加熱する。7%の
過酸化水素と3.4 %の水酸化ナトリウムとを添加し、初
期pHを11にする。85℃で1時間攪拌した後のpHは10.4で
ある。混合物を中性になるまで水で洗浄し、乾燥させ
る。得られたヒマワリのふすま 36 gの白色度は45.4°
ISO(処理前の白色度32.8°ISO)であり、重量収
率は72%である。全過酸化水素量を同じにした場合、過
酸化水素を添加しないで前処理すると漂白効率が低下す
ることがわかる。
【0014】実施例4 (1) 過酸化水素を添加したアルカリ処理 100 リットル用のステンレス鋼製反応器中に、80℃の水
80リットルと、粉砕したヒマワリのふすま14kg(乾燥重
量で12.3kg)と、10%濃度の水酸化ナトリウム水溶液1.
25kgと、35%濃度の過酸化水素水 0.714kgとを導入す
る。この混合物のコンシステンシーは13%である。混合
物を80℃で15分間、高速攪拌する。前処理段階終了時の
pHは 7.8である。 (2) 濾過・洗浄 メッシュ寸法が 200μmで有効表面が0.24m2 であるス
テンレス鋼製ウエブを有する攪拌式濾過機を用いて濾過
を行う。混合物を攪拌下に 200リットルの水を用い、用
いた水の約90%に等しい量の水相を除去するような効率
で洗浄する。 (3) アルカリ溶液による漂白 100 リットル容の反応器中で沈澱物を80℃の水に懸濁し
てコンシステンシーを15%にする。10%濃度の水酸化ナ
トリウム水溶液1.22kgと、35%濃度の過酸化水素水1.74
kgとを添加する。混合物を80℃で1時間攪拌する。漂白
操作終了時のpHは6.95である。 (3) 漂白されたヒマワリふすまの分離・単離 メッシュ寸法が 200μmで、有効表面が0.24m2 である
ステンレス鋼製ウエブを有する攪拌式濾過機を用いて濾
過を行う。混合物を少量の水で洗浄してpH7の濾液80リ
ットルを得る。この濾液は0.31kgの純粋な過酸化水素
(すなわち35%濃度の過酸化水素を0.88kg) 含んでい
る。この濾液は精製なしで前処理(本発明方法の第1段
階)で使用できるので、新たに過酸化水素を添加する必
要はない。沈澱物を再度 500リットルの水で洗浄し、70
℃で乾燥する。その結果、12.05 kg(乾燥重量:11.26
kg)の漂白されたヒマワリふすまが得られる。このpHは
6.9であり、残留過酸化水素含有量は 10ppm以下であ
り、重量収率は91.5%である。この処理済み製品の白色
度は52.4°ISOである。処理を行う前の植物性材料の
白色度は32.2°ISOであった。
【0015】実施例5 実施例4を繰り返すが、(1) と(3) の段階の温度を80℃
から90℃に変えた。重量収率は86.5%、pHは 6.8で、白
色度は53.5°ISOであった。
【0016】実施例6 油を絞った後の大豆繊維 57.5 g(乾燥重量50g)を、
2%の過酸化水素と、1%の水酸化ナトリウムとを含む
温度90℃の 300 cm3の水に懸濁する。懸濁液のコンシス
テンシーは12%である。90℃で15分間攪拌した後の懸濁
液のpHは 8.2である。混合物を60℃の水 500 cm3を用
、用いた水の約95%に等しい量の水相を除去するよう
効率で洗浄する。182 gの湿った沈澱物を、10%の過
酸化水素と1%の水酸化ナトリウムとを含む80℃の水 2
20gに懸濁してコンシステンシーを10%にする。混合物
を85℃で30分間攪拌する。この段階での懸濁液のpHは7.
7 である。混合物を濾過し、300 cm3 の水で洗浄し、生
成物を70℃で乾燥させる。この結果、白色度が40.2°I
SOの漂白大豆繊維36.6gを得る。処理前の繊維の白色
度は29°ISOであった。
【0017】実施例7(比較例) 本比較例では漂白を1段階で行う。実施例6で用いたも
のと同じ大豆繊維57.5g(正味重量50g)を、12%の過
酸化水素と2%の水酸化ナトリウムとを含む80℃に加熱
された水 300 cm3に懸濁する。懸濁液のコンシステンシ
ーは12%である。混合物を85℃で30分攪拌する。処理終
了時の懸濁液のpHは 8.1である。混合物を濾過し、 300
cm3の水で洗浄し、生成物を70℃で乾燥させる。この結
果、白色度が33.2°ISOの漂白乾燥大豆繊維39.5gを
得る。同じ量の反応物と過酸化水素とを用いても、2段
階の漂白の方が1段階漂白よりも効果が高いことが分か
る。

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物性材料のアルカリ前処理と、過酸化
    水素のアルカリ溶液処理とで構成される植物性材料の漂
    白方法において、 (1) 処理終了時に得られる懸濁液のpHが9以下となるだ
    けの量のアルカリ剤を用いて過酸化水素のアルカリ溶液
    で植物性材料を前処理し、 (2) (1) の段階で得られた懸濁液を濾過し、水で洗浄し
    且つこの洗浄で用いた水 の少なくとも50重量%に等しい
    量の水相を除去し、 (3) (2) の段階で得られた材料を、処理終了時にpHが
    8.5以下となるだけの量のアルカリ剤を用いて過酸化水
    素のアルカリ溶液で処理し、 (4) (3) の段階で得られた漂白材料を濾過し且つ水で洗
    浄する、 ことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 (1)の段階での処理温度を20〜100 ℃と
    し、(3) の段階での処理温度を40〜100 ℃とする請求項
    1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 (1)の段階で用いる過酸化水素の量、処
    理する植物性材料の乾燥重量に対して 0.1〜5重量%と
    る請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 (1)の段階で使用するアルカリ剤が水酸化
    ナトリウムであり、これを処理する植物性材料の乾燥重
    量に対して10重量%以下の割合で使用する請求項1〜3
    のいずれか一項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 (1)の段階で懸濁液のコンシステンシー
    2〜40%にする請求項1〜4のいずれか一項に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】 (3)の段階の漂白操作で用いる過酸化水素
    の量、処理する植物性材料の乾燥重量に対して1〜15
    %にする請求項1または2に記載の方法。
  7. 【請求項7】 (3)の段階で使用するアルカリ剤が水酸化
    ナトリウムであり、これを処理する植物性材料の乾燥重
    量に対して 0.2〜5重量%の割合で使用する請求項1、
    2、6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 【請求項8】 (3)の段階での懸濁液のコンシステンシー
    2〜40%にする請求項1、2、6、7のいずれか一項
    に記載の方法。
  9. 【請求項9】 (1)および(3) の段階で使用する過酸化水
    素を含むアルカリ溶液が、少なくとも1種類の過酸化水
    素安定剤および/または少なくとも1種類のキレート剤
    または金属イオン封止剤をさらに含む請求項1〜8のい
    ずれか一項に記載の方法。
  10. 【請求項10】 漂白された植物性材料を (4)の洗浄段
    階中またはその後に過酸化水素分解酵素で処理する請求
    項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 【請求項11】 酵素としてカタラーゼを用いる請求項
    10に記載の方法。
  12. 【請求項12】 (4)の段階で得られる漂白された植物性
    材料を酵素処理し、乾燥し、必要に応じて粉砕する請求
    項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 【請求項13】 (4)の段階で得られる濾液と洗浄液を
    (1)の段階の過酸化水素源として再循環する請求項1に
    記載の方法。
JP4088199A 1991-03-15 1992-03-12 植物性材料の2段階漂白方法 Expired - Lifetime JPH07102104B2 (ja)

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