JPH07102053A - ポリヒドロキシカルボン酸およびその精製方法 - Google Patents
ポリヒドロキシカルボン酸およびその精製方法Info
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- JPH07102053A JPH07102053A JP25075093A JP25075093A JPH07102053A JP H07102053 A JPH07102053 A JP H07102053A JP 25075093 A JP25075093 A JP 25075093A JP 25075093 A JP25075093 A JP 25075093A JP H07102053 A JPH07102053 A JP H07102053A
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Abstract
1〜5.0dl/gであるポリヒドロキシカルボン酸の
固体状物を親水性有機溶媒の存在下、酸性物質と接触さ
せることにより、固体状のポリヒドロキシカルボン酸中
の触媒を除去するポリヒドロキシカルボン酸の精製方法
および触媒含有量が極めて少ない直接脱水重合法によっ
て得られるポリヒドロキシカルボン酸。 【効果】 ポリヒドロキシカルボン酸中に含まれる触媒
を簡便な方法で効率良く除去することができる。また触
媒残存による弊害が実質的にない、機械物性、耐熱性、
耐候性に優れたポリヒドロキシカルボン酸を提供でき
る。
Description
代替の生分解性ポリマーとして有用なポリヒドロキシカ
ルボン酸の精製方法および触媒含有量の少ないポリヒド
ロキシカルボン酸に関する。
性や物理的・化学的性能が優れているばかりでなく、他
に害を与える事なく自然環境下で分解され、最終的には
微生物によって水と炭酸ガスになるという生分解性の機
能を有している。このために、最近医療用材料や汎用樹
脂代替等に使用され、様々な分野で注目されているプラ
スチックである。特に環境問題がクローズアップされて
いる現在、こうしたプラスチックは時代のニーズに合致
したものと言える。
法としては、乳酸、グリコール酸ののようなヒドロキシ
カルボン酸を原料とした場合は、脱水二量化し一旦環状
二量体を得た後、触媒(Sn系触媒)の存在下開環溶融
重合する方法が知られている。しかし、この方法では、
反応の操作が複雑であり、得られたポリマーは高価であ
る。さらに該製造法が溶融重合後そのままペレットとし
て製品を得る方法であるため、重合時に使用する触媒が
そのままポリマー中に残存するという欠点を有する。特
に製品中への触媒の混入は、その使用目的によっては大
きな弊害となる場合がある。例えば、徐放性製剤などの
ように生物に投与する用途の場合は、ポリマーは分解す
るが触媒はそのまま生物組織内に残存することになり、
触媒に毒性がある場合は使用できない。また触媒の残存
量によって該ポリマーの分解性が異なり、徐放性機能が
充分に発揮できない事などが挙げられる。このように、
該ポリマーにおいては含有する触媒等の不純物によっ
て、その使用用途に大きな制約を受ける。
用いずに該ポリマーを得る方法が幾つか開示されてい
る。例えば、強酸性のイオン交換体を用いてグリコライ
ド及びラクタイドからコポリマーを得る方法(欧州特許
第26599号、特開昭56−45920号)、脱水重
縮合によって乳酸とグリコール酸とのホモポリマーある
いはコポリマーを得る方法(欧州特許第171907、
特開昭61−28521号、無機固体酸触媒存在下で重
合する方法)等が開示されているが、いずれも得られる
ポリマーの重量平均分子量は5000〜30000と低
く、機械物性及び化学的・物理的性能が不十分なため、
その使用用途は著しく制約される。前記したように、十
分な分子量を有するポリヒドロキシカルボン酸の製造に
おいては、その後、精製をしない限り触媒の混入が避け
られないのが現状である。
る精製方法に関して幾つかの方法が開示されている。例
えば、触媒を含むポリマーを一旦水不混和性有機溶媒に
溶解した後、無機酸、水溶性有機酸又は水溶性錯化剤を
含む水性層又は水と接触させ、該有機層を分離した後ポ
リマーを公知の方法で取り出す方法(特開昭63−14
5327号)、該ポリマーを良溶媒に溶解し乱流剪断場
内において沈澱剤を加えることによって精製を行う方法
(特開昭63−254128号)が開示されている。こ
れらの方法では確かにポリマー中の触媒は除去可能であ
るが、工業的には以下の問題点がある。
第一に有機溶媒に溶解したポリマー溶液が粘稠なため、
通常の攪拌では無機酸等の水性層との接触効率が悪く、
その結果、触媒の除去効率があまり良くない。第二にポ
リマーの有機溶媒溶液と水性層との混合後の分液性が極
端に悪い。このため分液性を良くする為にポリマー濃度
を低くするなどの制限がある(容積効率が著しく悪くな
る)。第三にポリマーの析出単離が困難である等の問題
点がある。特開昭63−254128号においては、析
出と同時に精製を行う方法であり、前者に比べ簡略され
た方法であるものの、特殊な設備を必要とする等の問題
がある。
マー中の触媒を除去するためには一旦良溶媒に溶解した
後、再び貧溶媒を添加し該ポリマーを析出単離する過程
が必要であり、そのために使用する溶媒の種類は多くな
り、また多大な労力と設備とコストを必要とする等、今
日まで必ずしも満足する精製方法はなかった。
合反応により得られたポリヒドロキシカルボン酸を溶解
することなく、触媒を除去する方法を提供することであ
り、本発明の第2の目的は触媒含有量が極めて少ないポ
リヒドロキシカルボン酸を提供することである。
的に安価且つ容易に除去する方法に関し鋭意検討した結
果、特定の固有粘度のポリヒドロキシカルボン酸の固体
状物を有機溶媒の存在下、酸性物質と接触させることの
みで、該ポリマー内の触媒が除去できることを見出し本
発明を完成したものである。
5.0dl/gであるポリヒドロキシカルボン酸の固体
状物を有機溶媒の存在下、酸性物質と接触させる事を特
徴とするポリヒドロキシカルボン酸の精製方法および触
媒含有量が200ppm以下の直接脱水重合法によって
得られたポリヒドロキシカルボン酸に関するものであ
る。
れた固体ポリヒドロキシカルボン酸中の触媒を簡便且つ
経済的に有利な方法で効率良く除去することが出来るよ
うになった。また、本発明により耐熱性、耐候性にすぐ
れたポリヒドロキシカルボン酸の提供が可能となった。
ン酸は、脂肪族ヒドロキシカルボン酸より誘導されるポ
リマーであり、具体的には、2−ヒドロキシエタノイッ
クアシッド(グリコール酸)、2−ヒドロキシプロパノ
イックアシッド(乳酸)、2−ヒドロキシブタノイック
アシッド、2−ヒドロキシペンタノイックアシッド、2
−ヒドロキシヘキサノイックアシッド、2−ヒドロキシ
ヘプタノイックアシッド、2−ヒドロキシオクタノイッ
クアシッド、2−ヒドロキシ−2−メチルプロパノイッ
クアシッド、2−ヒドロキシ−2−メチルブタノイック
アシッド、2−ヒドロキシ−2−エチルブタノイックア
シッド、2−ヒドロキシ−2−メチルペンタノイックア
シッド、2−ヒドロキシ−2−エチルペンタノイックア
シッド、2−ヒドロキシ−2−プロピルペンタノイック
アシッド、2−ヒドロキシ−2−ブチルペンタノイック
アシッド、2−ヒドロキシ−2−メチルヘキサノイック
アシッド、2−ヒドロキシ−2−エチルヘキサノイック
アシッド、2−ヒドロキシ−2−プロピルヘキサノイッ
クアシッド、2−ヒドロキシ−2−ブチルヘキサノイッ
クアシッド、2−ヒドロキシ−2−ペンチルヘキサノイ
ックアシッド、2−ヒドロキシ−2−メチルヘプタノイ
ックアシッド、2−ヒドロキシ−2−メチルヘプタノイ
ックアシッド、2−ヒドロキシ−2−エチルヘプタノイ
ックアシッド、2−ヒドロキシ−2−プロピルヘプタニ
ックアシッド、2−ヒドロキシ−2−ブチルヘプタノイ
ックアシッド、2−ヒドロキシ−2−ペンチルヘプタノ
イックアシッド、2−ヒドロキシ−2−ヘキシルヘプタ
ノイックアシッド、2−ヒドロキシ−2−メチルオクタ
ノイックアシッド、2−ヒドロキシ−2−エチルオクタ
ノイックアシッド、2−ヒドロキシ−2−プロピルオク
タノイックアシッド、2−ヒドロキシ−2−ブチルオク
タノイックアシッド、2−ヒドロキシ−2−ペンチルオ
クタノイックアシッド、2−ヒドロキシ−2−ヘキシル
オクタノイックアシッド、2−ヒドロキシ−2−ヘプチ
ルオクタノイックアシッド、3−ヒドロキシプロパノイ
ックアシッド、3−ヒドロキシブタノイックアシッド、
3−ヒドロキシペンタノイックアシッド、3−ヒドロキ
シヘキサノイックアシッド、3−ヒドロキシヘプタノイ
ックアシッド、3−ヒドロキシオクタノイックアシッ
ド、3−ヒドロキシ−3−メチルブタノイックアシッ
ド、3−ヒドロキシ−3−メチルペンタノイックアシッ
ド、3−ヒドロキシ−3−エチルペンタノイックアシッ
ド、3−ヒドロキシ−3−メチルヘキサノイックアシッ
ド、3−ヒドロキシ−3−エチルヘキサノイックアシッ
ド、3−ヒドロキシ−3−プロピルヘキサノイックアシ
ッド、3−ヒドロキシ−3−メチルヘプタノイックアシ
ッド、3−ヒドロキシ−3−エチルヘプタノイックアシ
ッド、3−ヒドロキシ−3−プロピルヘプタノイックア
シッド、3−ヒドロキシ−3−ブチルヘプタノイックア
シッド、3−ヒドロキシ−3−メチルオクタノイックア
シッド、3−ヒドロキシ−3−エチルオクタノイックア
シッド、3−ヒドロキシ−3−プロピルオクタノイック
アシッド、3−ヒドロキシ−3−ブチルオクタノイック
アシッド、3−ヒドロキシ−3−ペンチルオクタノイッ
クアシッド、4−ヒドロキシブタノイックアシッド、4
−ヒドロキシペンタノイックアシッド、4−ヒドロキシ
ヘキサノイックアシッド、4−ヒドロキシヘプタノイッ
クアシッド、4−ヒドロキシオクタノイックアシッド、
4−ヒドロキシ−4−メチルペンタノイックアシッド、
4−ヒドロキシ−4−メチルヘキサノイックアシッド、
4−ヒドロキシ−4−エチルヘキサノイックアシッド、
4−ヒドロキシ−4−メチルヘプタノイックアシッド、
4−ヒドロキシ−4−エチルヘプタノイックアシッド、
4−ヒドロキシ−4−プロピルヘプタノイックアシッ
ド、4−ヒドロキシ−4−メチルオクタノイックアシッ
ド、4−ヒドロキシ−4−エチルオクタノイックアシッ
ド、4−ヒドロキシ−4−プロピルオクタノイックアシ
ッド、4−ヒドロキシ−4−ブチルオクタノイックアシ
ッド、5−ヒドロキシペンタノイックアシッド、5−ヒ
ドロキシヘキサノイックアシッド、5−ヒドロキシヘプ
タノイックアシッド、5−ヒドロキシオクタノイックア
シッド、5−ヒドロキシ−5−メチルヘキサノイックア
シッド、5−ヒドロキシ−5−メチルヘプタノイックア
シッド、5−ヒドロキシ−5−エチルヘプタノイックア
シッド、5−ヒドロキシ−5−メチルオクタノイックア
シッド、5−ヒドロキシ−5−エチルオクタノイックア
シッド、5−ヒドロキシ−5−プロピルオクタノイック
アシッド、6−ヒドロキシヘキサノイックアシッド、6
−ヒドロキシヘプタノイックアシッド、6−ヒドロキシ
オクタノイックアシッド、6−ヒドロキシ−6−メチル
ヘプタノイックアシッド、6−ヒドロキシ−6−メチル
オクタノイックアシッド、6−ヒドロキシ−6−エチル
オクタノイックアシッド、7−ヒドロキシヘプタノイッ
クアシッド、7−ヒドロキシオクタノイックアシッド、
7−ヒドロキシ−7−メチルオクタノイックアシッド、
8−ヒドロキシオクタノイックアシッド等から誘導され
るポリヒドロキシカルボン酸のホモポリマー及びコポリ
マーである。
光学活性炭素を有し、各々D体、L体、D/L体の形態
をとる場合があるが、本発明に関するポリマーについて
は、その形態には何ら制限はない。また、これらのポリ
マーは混合物であっても良く、そのポリマー組成にも何
ら制限はない。
粘度が0.1〜5.0dl/gの範囲である。0.1d
l/g未満では、ポリマーの固体状物を通常の方法では
得られ難くなるため本発明方法を適用出来ない場合があ
る。ポリマーは通常特公昭56−014688号に代表
される環状二量体を経由する溶融重合法、あるいは特開
昭61−28521号に代表されるヒドロキシカルボン
酸の直接脱水重合法によって得られることが知られてい
る。
キシカルボン酸あるいはそのオリゴマーを原料としS
n,Ti,Ni等の金属あるいは金属化合物を触媒とし
て、反応系内から生成する水を脱水しながら原料から直
接ポリマーを得る重合方法をいう。この方法を用いるこ
とで対数粘度0.3dl/g以上のポリヒドロキシカル
ボン酸のホモポリマーあるいはコポリマーを得ることが
可能である。本発明でいう残存触媒量はポリマー中の金
属含有量で表示する。本発明方法に適用されるポリマー
はいずれの方法で製造されたものでも良く、その製造方
法に何ら制限されることはない。
酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸、又は酢酸、パラト
ルエンスルホン酸等の有機酸等が挙げられ、特に安価な
塩酸、硫酸、硝酸等が好ましい。また酸性物質はガス状
態のものでもよい。
ましくは0.0001〜5.0モル/100重量部であ
り、特に好ましくは0.001〜1モル/100重量部
である。0.0001モルより少ないと触媒の除去効果
が低下する傾向があり、また5.0モルより多いとポリ
マーが劣化する等の問題が生じる場合がある。また、過
剰な酸性物質の使用は、触媒除去には何ら効果がないば
かりか、その後の酸性物質を除去する為の精製が過分に
必要となる。
なく、芳香族炭化水素等も使用されるが、アルコール
類、ケトン類、エーテル類、カルボン酸類、ニトリル
類、アミド類等の親水性溶媒が好ましい。
ール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、
sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノ
ール等、ケトン類としてはアセトン、メチルエチルケト
ン等、エーテル類としてはテトラヒドロフラン等、カル
ボン酸類としては酢酸、酪酸等、ニトリル類としてはア
セトニトリル等、アミド類としてはN,N−ジメチルホ
ルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−
ジメチルイミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホルアミ
ド等が挙げられるが、好ましくは安価なしかも該ポリマ
ーを溶解しないアルコール類が好ましい。本発明におい
ては、これら有機溶媒は一種又はそれ以上の混合物であ
っても良い。
固体状物を有機溶媒存在下で前記酸性物質と接触させる
ことによって、該ポリマー中の触媒を除去する方法であ
る。ポリヒドロキシカルボン酸の固体状物としては、粉
末状、顆粒状、粒状、フレーク状、ブロック状のいずれ
の形態でも良い。一般にこれらの形態のポリマーを得る
方法としては、常法の一旦ポリマーを良溶媒に溶解した
後、貧溶媒をあるいは貧溶媒に滴下する方法、又は特開
昭58−206637号、特開昭61−42531号に
開示されているような、特定の溶媒に加熱溶解後、冷却
晶析することによって該ポリマーを得る方法などの方法
が知られており、本発明に適用されるポリマーの形態は
いずれの方法で得られたものでも良い。ポリマーの性状
としては、好ましくは嵩密度が0.60g/ml以下で
ある。嵩密度が0.6g/mlより大きいと酸性物質と
の接触が不十分となるためポリマー中の触媒が除去しき
れない事があり、逆に嵩密度が0.05g/mlより小
さいと触媒の除去には何ら問題はないが、処理後の濾過
性が悪くなるため操作的に問題が生じる場合がある。
状物を接触させる条件については、ポリマー固形分濃度
は通常3〜40重量%で行うが、その濃度には何ら制限
はない。また、接触させる温度は、ポリマーの安定性に
もよるが、通常0〜100℃で行い、好ましくは0〜6
0℃が良い。0℃より低いと冷却能力が余分に必要にな
るだけでコスト的、工業的に不利であり、また100℃
より高いとポリマーの劣化が起こる傾向がある。
でも良く、制限はない。接触方法としては、スラッジン
グ法、静置法、カラム法等いずれの方法でも良く、酸性
物質とポリヒドロキシカルボン酸が接触されれば何ら制
限はない。
しくは0.5〜8.0時間である。0.1時間未満では
触媒の除去が不十分になることがあり、又24時間を越
えると、化合物によっては劣化する場合がある。
いずれの方法でもよい。処理後のポリマー中の残存触媒
量によって、その物性は大きく左右され、その量は通常
200ppm以下、好ましくは100ppm以下、より
好ましくは50ppm以下がよい。
キシカルボン酸は、前述した様な触媒の残存による弊害
は実質的になくなり、その機械物性、耐熱性、耐光性に
優れたフィルム、プラスチックとして使用することがで
きる。
本発明はこれに限定されることはない。なお、合成例お
よび実施例において、対数粘度(ηinh)は下記式で
表されるものであり以下の条件で測定される。
下時間 C =溶媒100ml中のポリマー固形分のグラム数で
表した濃度 であり、0.1gポリマー固形分/20mlジクロロメ
タンの濃度となるよう希釈し、温度20℃で測定した。
備えた2000mlの3ツ口フラスコに装入し、150
℃で減圧度を常圧から30mmHgで徐々に上げ8時
間、脱水反応を行った。これに亜鉛粉末を加え200℃
/5mmHg/4Hrで留出する乳酸の環状二量体(ラ
クタイド)を分取した。この時の収率は乳酸に対して8
5モル%であった。このラクタイドを酢酸エチル中で再
結晶、乾燥した後、得られたラクタイドに対し触媒のオ
クタン酸錫0.1重量%、分子量調節剤のラウリルアル
コール2重量%/乳酸を加え窒素雰囲気下、180℃/
4Hrで攪拌させた。反応終了後、反応装置下部の抜き
出し口から抜きだし、得られるストランドをすばやく冷
却しペレタイザーにてカットした。得られたポリ乳酸
は、対数粘度1.50dl/gであった。ここで得られ
たポリ乳酸20部、キシレン100部を200mlの3
ツ口フラスコに装入し、140℃で2時間加熱攪拌しポ
リ乳酸を溶解した後、そのまま室温で冷却した。得られ
たスラリーを濾過し、ポリ乳酸のケーキを得、窒素雰囲
気下で乾燥した。得られた粉末は嵩密度0.20g/m
lであった。
3時間、系外に水を留出しながら加熱撹拌しオリゴマー
25.3gを得た。これに、錫末0.088gを加え、
150℃/30mmHgで、さらに2時間撹拌した。D
ean Stark trapを取り付け、錫末0.4
17gとジフェニルエーテル75.9gを加え、130
℃/12mmHgで1時間共沸脱水反応を行い水分を除
去し、その後、Dean Stark trapをはず
し、モレキュラーシーブ3A、20gが充填された管を
取り付け、還流により留出する溶媒がモレキュラーシー
ブを通って再び系内に戻るようにした。130℃/12
mmHgで48時間反応を行った。反応終了後、濾過し
た後、50℃まで冷却しポリマーを析出させた。これを
濾過し溶剤を分離除去し、ポリマーの白色粉末状物2
1.5g(収率83%)を得た。得られた乳酸の対数粘
度は1.50dl/gであった。
度1.50dl/g、Sn含有量560ppm、嵩密度
0.2g/ml)20gに0.5N−塩酸40mlとエ
タノール40mlを加え、35℃で1時間攪拌した後、
濾過乾燥した。得られた粉末は嵩密度0.20g/ml
であった。結果を第1表に示す。
て行った。結果を第1表に示す。
て行った。結果を第1表に示す。
い、それぞれ下記の耐熱性試験、耐候性試験を行った。
結果を第2表に示す。耐熱性試験 5%−重量減少温度 セイコー電子工業製 TG/DTA220を用い、乾燥
Air中、昇温速度10℃/minの条件下で、5%−
重量減少時の温度を測定した。 分子量変化 180℃で5min保持した時の分子量変化(対数粘
度)を測定した。耐候性試験 ポリヒドロキシカルボン酸の粉末から、180℃/10
0kg/cm2の条件下でプレスフィルム(厚さ100
μm)を作成した。得られたフィルムをスガ・スタンダ
ードサンシャインウェザーメーター(WE−SUN)・
炭素アーク光源を用い、60℃で120分(18分シャ
ワー)の条件下で400Hr保持した。試験前後のフィ
ルムの引張強度試験を行い、その強度保持率を算出し
た。
ン酸中に含まれる触媒を簡単な方法で効率良く除去する
ことができ、触媒残存による弊害が実質的にない機械物
性、耐熱性、耐候性に優れたポリヒドロキシカルボン酸
を提供できる。
Claims (5)
- 【請求項1】 対数粘度が0.1〜5.0dl/gであ
るポリヒドロキシカルボン酸の固体状物を有機溶媒の存
在下、酸性物質と接触させることを特徴とするポリヒド
ロキシカルボン酸の精製方法。 - 【請求項2】 ポリヒドロキシカルボン酸の嵩密度が
0.05〜0.6g/mlである請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 酸性物質が無機酸又は有機酸である請求
項1記載の方法。 - 【請求項4】 接触温度が0〜60℃である請求項1記
載の方法。 - 【請求項5】 触媒含有量が200ppm以下の直接脱
水重合法によって得られたポリヒドロキシカルボン酸。
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JP25075093A Expired - Lifetime JP3184680B2 (ja) | 1992-10-09 | 1993-10-06 | ポリヒドロキシカルボン酸の精製方法 |
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