JPH07101993A - 新規抗腫瘍性ペプチド - Google Patents

新規抗腫瘍性ペプチド

Info

Publication number
JPH07101993A
JPH07101993A JP5277269A JP27726993A JPH07101993A JP H07101993 A JPH07101993 A JP H07101993A JP 5277269 A JP5277269 A JP 5277269A JP 27726993 A JP27726993 A JP 27726993A JP H07101993 A JPH07101993 A JP H07101993A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tumor
lymphotoxin
peptide
blood pressure
gene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5277269A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kaji
昭 梶
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP5277269A priority Critical patent/JPH07101993A/ja
Priority to EP94927818A priority patent/EP0672681B1/en
Priority to US08/446,848 priority patent/US5639728A/en
Priority to DE69429650T priority patent/DE69429650T2/de
Priority to PCT/JP1994/001632 priority patent/WO1995009871A1/ja
Publication of JPH07101993A publication Critical patent/JPH07101993A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/52Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • C07K14/525Tumour necrosis factor [TNF]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、将来の癌治療分野で有用であり、遺
伝子工学によって得られる新規リンホトキシン類ペプチ
ドを提供することを目的とする。 【構成】本発明は、抗腫瘍活性が高く、毒性が少ないと
同時に、致命的な欠点である血圧低下作用の無い新規リ
ンホトキシン類ペプチドおよび当該ペプチドを有効成分
とする抗腫瘍剤である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な抗腫瘍性ペプチ
ドに関するものである。
【0002】
【従来の技術および課題】従来知られている抗腫瘍ペプ
チドとしては、TNF、リンホトキシン等があり、TN
Fでは、その副作用として血圧降下が問題となり、実際
の治療では適応が限定されるのが現状であり、またリン
ホトキシンでは、その遺伝子組換え生産における発現量
の少なさが問題となって、研究自体が進んでいないのが
現状であった。特許公開平成4年45789号において
森田らは、大量生産可能で安定性の高いリンホトキシン
誘導体を発明し、その高発現と有効性を示したが、TN
Fで問題とされた血圧降下作用については言及されてい
ない。
【0003】本発明者は、森田らのペプチドについて、
その有効性と血圧降下作用について検討した結果、有効
投与量において血圧降下作用を示さないという特徴を見
いだしたが、一方で有効性においては、TNFの化学療
法係数の3倍程度と十分ではないことを見いだした。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の事実
に鑑み、森田らのペプチドのN末部分に着目し、検討を
加えた結果、森田らのペプチドのN末より3アミノ欠失
させたペプチドが血圧降下作用を示さず、さらに毒性が
軽減され、TNFの化学療法係数の7倍という十分な有
効性を示すことならびに本発明のペプチドと構造的に類
似のペプチドとして、特開昭63−270698号に開
示のペプチドのように天然型リンホトキシンのN末より
10アミノ酸欠失したものにフェニルアラニン若しくは
プロリンを付加したものや、単に10アミノ酸欠失した
ものがあるが、いずれも有効投与量において血圧降下作
用を示すという致命的な欠点を有することを見いだし、
本発明のペプチドが類い無い有用なペプチドであること
も確認し本発明を完成させるに至った。
【0005】 で表されるアミノ酸配列(但し、Rは、MetまたはH
を表す。)を有するペプチドを抗腫瘍剤として提供する
ものである。
【0006】本発明の新規抗腫瘍性ペプチドは、天然型
のヒトリンホトキシン(LT)遣伝子の先頭部分より、
10アミノ酸分のDNA(30塩基)を除き、代わりに
Phe(F)およびPro(P)の2アミノ酸で形成す
るアミノ酸配列を有するように調製した塩基配列を常法
に従い発現ベクターに組み込むことにより調製される。
【0007】具体的には、例えば図1に示す手順によっ
て構築することができる。図1に示された方法によれ
ば、本発明のペプチドを発現するベクターは、公知の改
変LTベクターからプロモーター部分SD領域をコード
する塩基配列(遣伝子1)とLT構造遺伝子の大部分を
コードする塩基配列(遺伝子2)を切り出し、これら
と、開始コドンとアミノ酸配列を含むように合成した塩
基配列(合成遺伝子)とベクター(遣伝子3)とをライ
ゲーションするこにより構築することができる。
【0008】なお、図1に示された手順において用いら
れる改変LTベクターは、森田らが先に開発したベクタ
ー(特開平4−45789)であり、これを利用すると
リンホトキシン類を有利に発現させることができる。こ
のものは、−10領域の塩基配列がTTAACT、−3
5領域の塩基配列がTTGACAであるプロモーターを
用い、SD領域(リポソーム結合部位)と開始コドン
(ATG)の間を13塩基とし、これにリンホトキシン
類遣伝子を結合せしめ、かつ、リンホトキシン類構造遣
伝子以外のベクターの塩基長を2.7〜3.1kbとす
ることにより構築することができる。
【0009】上記のようにして得られた改変LTベクタ
ーは、常法に従いこれを用いて宿主微生物を形質転換
し、形質転換された微生物を培養することによりLTを
製造させることができる。
【0010】形質転換体の培養も常法にしたがって行う
ことができ、L−培地、M9培地、M9−カザミノ酸培
地、高リン酸培地、高リン酸−カザミノ酸培地等を利用
することができる。
【0011】特に高い改変LTの発現を得るには、培地
中に3β−インドールアクリル酸を添加することが好ま
しい。3β−インドールアクリル酸の添加量としては、
培地1ml当たり20〜100μg程度である。
【0012】培養により得られた改変LTを培養物中よ
り分離精製するには、微生物菌体を例えば超音波処理等
で破砕した後、遠心分離等によって上清を得、この上清
を硫安沈澱、透析、疎水クロマトグラフィー、アフィニ
ティークロマトグラフィー等の精製手段を組み合わせて
精製することで実施される。
【0013】
【実施例】次に実施例および試験例を挙げ、本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例になんら
制約されるものではない。
【0014】実施例 1 組換え改変型LT(FPΔ10LT)の遣伝子構築と発
現: (1)pBtrp MLT ベクターからtrpプロモ
ーター部分およびLT構造遺伝子の取得:特開平4−4
5789号に開示のpBtrp MLT DNAに、制
限酵素BamHI(東洋紡社)およびClaI(ファル
マシア社)を反応させ、低融点アガロースゲルにより泳
動後、129bpからなるtrpプロモーター部分(遺
伝子1)を回収した。また、pBtrp MLT DN
Aに制限酵素NsiI(NEB社)およびHind(東
洋紡社)を反応させ、低融点アガロースゲルにより泳動
後、LT構造遺伝子465bp(遣伝子2)を回収し
た。
【0015】(2)LT先頭部分の構築:下に示す4つ
のオリゴヌクレオチドから、SD領域と開始コドンを1
3塩基の距離を保ち、同様にLTの先頭部分をコードす
る遺伝子(合成遣伝子1)を調製した。
【0016】(合成遣伝子1調製のためのオリゴヌクレ
オチド) 1)5´CGA TAA GCT ATG TTT C
CA GCC CAG 2)3´T ATT CGA TAC AAA GGT
CGG GTC TGA CGG 3)5´ACT GCC CGT CAG CAC C
CC AAG ATGCA 4)3´GCA GTC GTG GGG TTC T
【0017】上記オリゴヌクレオチドのうち(2)およ
び(3)のオリゴヌクレドの各々0.2ODを滅菌水1
5μlに溶解し、これにT4ポリヌクレオシドキナーゼ
(東洋紡社)400mM ATP、10倍量のカイネー
ション緩衝液を加えて30μlとし、37℃で、2時間
反応させた。反応終了後、65℃で10分間熱処理し、
酵素を失活させた。その後、オリゴヌクレオチド(1)
〜(4)の各々0.05ODを1本のチューブにまと
め、90℃で3分間反応させ、ゆっくり冷却した。
【0018】これにT4DNAリガーゼ2000単位
(東洋紡社)と1M DTT 0.5μl 10mM
ATP 5μl、アニーリング緩衝液5μlおよび水
7.5ulとを入れ50μlとした。その後16℃で1
6時間反応させ10%ポリアクリルアミドにて泳動後、
EtBr染色し、目的の遣伝子を切り出し、溶出緩衝液
(0.5Mアンモニウムアセテート、1mM EDT
A)中で溶出した後、脱塩した。得られた合成遺伝子1
は次の塩基配列を有していた。
【0019】
【0020】(3)ブルースクリプトSKII(+)の
切断:ブルースクリプトM13SKII(+)2μg
(東洋紡社)を制限酵素BamHI−HindIIIに
て切断後、0.8%低融点アガロースゲルにて泳動し、
EtBr染色後、目的の2.9Kbからなるプラスミド
DNA(遣伝子3)を得た。
【0021】(4)trpプロモーターを保有するプラ
スミドの構築 遣伝子1、2、3、および合成遣伝子1の混合物にT4
DNAリガーゼを作用させFPΔ10LT(式(1)の
もの)の遣伝子を有するプラスミド(pBtrp FP
Δ10LT)を得た。更に−70℃で冷蔵保存しておい
た形質転換用HB101株菌体を融解し、この懸濁液1
00μlに、pBtrp FPΔ10LTを20μl添
加した。
【0022】45分間氷冷後、42℃で90分間ヒート
ショックを与え、更に2分間氷冷した。SOC培地90
0ulを添加し、37℃で1時間培養後、懸濁液を0.
1mg/mlのアンピシリンを含むLB寒天培地プレー
ト上にまき、37℃で一夜培養し、pBtrp FPΔ
10MLTを有する形質転換体を得た。この形質転換体
からDNAを分離し、制限酵素BamHI−HindI
IIで切断した後、1%アガロースゲルにて泳動し、E
tBr染色にて、634bpのフラグメントを確認し
た。
【0023】(5)pBtrp FPΔ10LTの発
現:上記(4)で得たpBtrp FPΔ10LTにつ
いて、37℃の条件での蛋白質の発現を確認した。pB
trp FPΔ10LTの単一コロニーを100μg/
mlトリプトファンを含有するM9CA/Hepes培
地(M9最小培地、1%グルコース、1mM MgSO
、0.1mM CaCl、0.5%カザミノ酸、
0.1mg/mlチアミン塩酸塩、0.1mg/ml
アンピシリン、100mM Hepes)10mlに植
え付け、30℃にて一夜培養した。翌日新しいM9CA
/Hepes培地10mlに1/50量植え、OD
550=0.5まで培養後、3−βインドールアクリル
酸を20μg/mlになる様に添加し、培養温度を37
℃に変更後16時間培養した。
【0023】培養終了後、1mlの菌体夜を1.5ml
の遠心管に移し、遠心にて菌体を得た。この菌体を20
0μlのSDS−PAGE用緩衝液にて溶解し、90℃
で5分間熱処理後、15%SDS−PAGEにて泳動し
た。泳動後、クマシーブルーにて染色し、ついで脱色し
た。脱色後、ファルマシア レーザースキャナーにて全
蛋白質当たりFPΔ10LTの発現量を測定したとこ
ろ、37℃の培養条件で全蛋白質当たり10%のFPΔ
10LT蛋白質の発現が確認された。これは、37℃の
培養条件で1l当たり10〜20mgの蛋白質量に相当
する。
【0024】(6)蛋白質(FPΔ10LT)の生産お
よび精製:pBtrp FPΔ10LTを、100μg
/mlトリプトファンを含有するM9CA/Hepes
培地200mlにて一晩培養し、この培養液を7lのM
9CA/Hepes培地に接種し、OD550=0.5
まで30℃にて培養した。その後、3−βインドールア
クリル酸を最終濃度20ug/mlになる様に加え、更
に培養温度を37℃に変更後、16時間培養した。培養
後、遠心分離により菌体17.81g/wetを得た。
そのうち菌体8.83gを30mM NaClおよび2
mM p−APMSF、1mM EDTAを含む50m
Mトリス塩酸塩(pH8.0)250mlに懸濁し、こ
の菌体懸濁液を高圧ホモジナイザー(RAN NIE
社)に、6000psiで3回通し、菌体を破壊した。
更に遠心分離により菌体残渣を除き上清を得た。
【0025】得られた上清272mlに最終濃度が0.
075%になるようにポリエチレンイミンを添加し、遠
心分離を行い、除核酸を行った。この上清268mlを
回収し、硫酸アンモニウムを50%飽和となる様に添加
後、4℃にて2時間攪拌後、遠心分離を行い沈殿として
粗蛋白質を得た。
【0026】この粗蛋白質を20mMリン酸緩衝液(p
H7.0)70mlに溶解後、同一緩衝液を、用いて一
晩透析した。翌日、この粗蛋白質溶液を遠心分離によ
り、不溶性蛋白質を除去し、上清77mlを回収した。
その回収液77mlをあらかじめ20mMリン酸緩衝液
(pH7.0)で平衡化したCMセファロースファース
トフロー(ファルマシア社)のカラムに吸着させ、20
mMリン酸緩衝液(pH7.0)にて洗浄後、1M N
aClを含む20mMリン酸緩衝液(pH7.0)にて
段階的濃度勾配により溶出した。
【0027】この溶出液をアミコン社製限外ろ過機(U
−10)により濃縮し、17mlの濃縮液を得た。この
濃縮液をあらかじめ生理食塩水で十分に平衡化したゲル
ろ過担体であるセファクリルS−200(ファルマシア
社)φ26×600mmに付した。
【0028】溶出液からペプチドを含む分画を回収し、
L−929試験による活性を求め、各精製過程における
比活性および回収率を求めた。なお、蛋白質量は、バイ
オラット社製プロテインアッセイシステムを用いて測定
し、活性を有する画分より本発のペプチド49.4mg
を得た。この結果を表1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】(7)精製した蛋白質の純度検定および分
子量、部分構造の確認:精製した蛋白質2μgを15%
SDS−PAGEにて泳動後、クマシーブルーにて染色
し、脱色した後、ファルマシア レーザースキャナーに
て純度検定した。その結果、本発明にて精製した蛋白質
は、純度95%以上で回収されていた。
【0031】また、このペプチドの分子量は、約178
00であり、気相プロテインシークエンサー(アプライ
ドバイオシステム社製・モデル477A)によりN末端
のアミノ酸分折をしたところ、本発明のペプチドのN末
端のアミノ酸配列は、Met−Phe−Pro−Ala
−Gln−Thr−Ala−Arg−Gln−Hisで
あり本発明のペプチドの構造を証明するものであった。
【0032】実施例 2 抗腫瘍作用の検討:治療係数(担癌体における毒性と有
効性の比)を算出することを目的に以下の実験を行っ
た。1群5匹から10匹とした6週齢の雌性Balb/
cマウスの背部皮下に、2x10個のMeth Aマ
ウス肉腫細胞を移植した。腫瘍移植7日後、本発明のペ
プチドを含む組換え型LT誘導体を生理食塩水に溶解
し、これをマウスに1週あたり2回で、合計15回、静
脈内に投与した。対照群には生理食塩水のみを静脈内投
与した。
【0033】移植後21日経過したところで、生存動物
を屠殺し、腫瘍のみを摘出した。摘出した腫瘍は重量を
測定し、各群での平均腫瘍重量を算出した。各投与群で
の平均腫瘍重量は、対照群における平均腫瘍重量と対比
し、腫瘍増殖抑制率を求めた。
【0034】ここで得られた各濃度での腫瘍増殖抑制率
を基に、腫瘍増殖を50%抑制する濃度(50% Ef
fective dose; ED50 mg/kg)
を算出した。各投与群において、毒性死が認められた場
合、腫瘍増殖抑制同様、50%致死量(50% Lea
thal Dose; LD50 mg/kg)を算出
した。更に、この50%致死量(LD50)と50%腫
瘍増殖抑制量(ED50)の比を持って、治療係数とし
た。
【0035】試験に用いた組換え型LT誘導体は、実施
例1で調製した本発明の組み換え型LTであるFPΔ1
0LTおよび特開平4−45789号に開示のMLT、
特開昭63−270698号に開示のPΔ10LT、F
Δ10LTならびにΔ10LTならびに特開昭60−1
85799開示のTNFである。この結果を表2に示
す。
【0036】
【0037】上記の結果から、本発明のペプチドである
FPΔ10LTによるMeth Aに対する抗腫瘍活性
は、比較品であるTNFa、MLT、FΔ10LTと同
程度であるが、それらに比較して治療係数では、2倍か
ら7倍に改善された。また、比較品であるPΔ10L
T、Δ10LTよりも、抗腫瘍活性が高いことも確認さ
れた。
【0038】試験例 1 血圧に対する検討 体重350〜400gの、11週令雄Crj:CD(S
D)系ラット(日本チャールスリバー)を用い、次の様
にして組換え型リンホトキシンが血圧に対し与える作用
を調べた。すなわち、上記ラットにエーテル麻酔を施し
た後、右大腿部の毛をバリカンを用いてカットし、小ハ
サミを使用して皮膚を切開した。その後、キシロカイン
ゼリー(局所麻酔)を切開した皮膚に塗り、ピンセット
を用いて注意深く各血管を剥離する。剥離後、動静脈へ
三方コックをつけたSP10カニュレーションチューブ
(夏目社200u/mlヘパリン含有)を挿入した。
【0039】挿入後、皮膚を自動縫合機を用いて縫合
し、ラットを固定台(夏目社 ボールマンケージ)に固
定した。固定後、動脈カニューレの三方コック内の空気
を完全に抜き、ポリグラフ(モデル363システム 日
本電気三栄)の圧力トランスジュサーに接続した。接続
後ポリグラフをセットアップし、血圧測定を開始し、血
圧、心拍数が安定した時点で、試験例1で用いたのと同
じ組換え型リンホトキシン誘導体を投与し、投与後24
時間の収縮期血圧を測定した。
【0040】また測定開始後、各ポイントの1時間前に
フラッシュ(ヘパリン処理)を行った。なお各サンプル
ともN=4で行ない、投与量は、1mg/kg、3mg
/kg、10mg/kgにて静脈内投与した。またデー
タの解析は、投与時を100%として収縮期血圧の低下
をマイナスとして示した。この結果を表3に示す。
【0041】
【0042】上記の結果から、本発明のペプチドFPΔ
10LTおよびMLTでは抗腫瘍活性を示す、有効投与
量において、リンホトキシン類において最も致命的な副
作用と考えられている血圧低下作用は、認められなかっ
たが、治療係数において本発明のペプチドFPΔ10L
Tと同等以上の有用性が示されたPΔ10LTおよびΔ
10MLTを含めて、既存の物はすべて、有意な血圧低
下作用を示し、治療に供しえないものであることが示さ
れた。
【0045】
【発明の効果】上記のように、本発明のペプチドは、従
来報告されている組換え型リンホトキシンおよび組換え
型リンホトキシン誘導体に比べ、抗腫瘍活性が高く、か
つ副作用も改善されたので、抗腫瘍剤等の医薬として有
利に利用ができるものである。
【0046】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のペプチドを生産するプラスミドの構
築手順を示す図面。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 L 9282−4B

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の式(I)、 で表されるアミノ酸配列を有するペプチド。(但し、R
    は、MetまたはHを表す。)
  2. 【請求項2】請求項1で示したアミノ酸配列を有するペ
    プチドを含有してなる抗腫瘍剤。
JP5277269A 1993-10-01 1993-10-01 新規抗腫瘍性ペプチド Pending JPH07101993A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5277269A JPH07101993A (ja) 1993-10-01 1993-10-01 新規抗腫瘍性ペプチド
EP94927818A EP0672681B1 (en) 1993-10-01 1994-09-30 Novel antitumor peptide
US08/446,848 US5639728A (en) 1993-10-01 1994-09-30 Antineoplastic peptide
DE69429650T DE69429650T2 (de) 1993-10-01 1994-09-30 Neues antitumor-peptid
PCT/JP1994/001632 WO1995009871A1 (fr) 1993-10-01 1994-09-30 Nouveau peptide antitumoral

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5277269A JPH07101993A (ja) 1993-10-01 1993-10-01 新規抗腫瘍性ペプチド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07101993A true JPH07101993A (ja) 1995-04-18

Family

ID=17581174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5277269A Pending JPH07101993A (ja) 1993-10-01 1993-10-01 新規抗腫瘍性ペプチド

Country Status (5)

Country Link
US (1) US5639728A (ja)
EP (1) EP0672681B1 (ja)
JP (1) JPH07101993A (ja)
DE (1) DE69429650T2 (ja)
WO (1) WO1995009871A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6625634B1 (en) 1999-10-01 2003-09-23 Sun Microsystems, Inc. Efficient implementation of multiprecision arithmetic

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60185799A (ja) * 1984-03-06 1985-09-21 Dainippon Pharmaceut Co Ltd ヒト癌壊死因子
JPS638399A (ja) * 1986-06-30 1988-01-14 Denki Kagaku Kogyo Kk 生理活性ポリペプチド
JPS638398A (ja) * 1986-06-30 1988-01-14 Denki Kagaku Kogyo Kk 生理活性ポリペプチド
JPS62181298A (ja) * 1986-02-05 1987-08-08 Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd ヒトリンホトキシンポリペプチド誘導体
EP0272894A3 (en) * 1986-12-24 1989-06-14 Takeda Chemical Industries, Ltd. Recombinant human lymphotoxin
JPS6416298A (en) * 1987-07-09 1989-01-19 Sharp Kk Malfunction detector for pulse motor
JPH0380082A (ja) * 1989-08-21 1991-04-04 Sankyo Co Ltd ヒトリンホトキシン誘導体
JPH03184994A (ja) * 1989-09-12 1991-08-12 Tsumura & Co ペプチド
JPH0445789A (ja) * 1990-06-14 1992-02-14 Tsumura & Co リンホトキシン類発現ベクターおよびこれを利用したリンホトキシン類の製造法
WO1993014203A1 (en) * 1992-01-21 1993-07-22 Tsumura & Co. Lymphotoxins, expression vector therefor, and production of lymphotoxins with said vector
JPH0641196A (ja) * 1992-07-28 1994-02-15 Tsumura & Co 新規リンホトキシン類

Also Published As

Publication number Publication date
WO1995009871A1 (fr) 1995-04-13
DE69429650T2 (de) 2002-09-12
EP0672681B1 (en) 2002-01-16
EP0672681A4 (en) 1997-02-26
DE69429650D1 (de) 2002-02-21
US5639728A (en) 1997-06-17
EP0672681A1 (en) 1995-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0155549B1 (en) Dna encoding human tumor necrosis factor and human tumor necrosis factor polypeptide
US6027720A (en) G-CSF conjugate
EP0131843B1 (en) Expression vectors for enhanced production of polypeptides, plasmids containing the vectors, hosts containing the plasmids, products manufactured thereby and related methods
US5795968A (en) Polypeptide derivatives of human granulocyte colony stimulating factor
HU220193B (hu) Expressziós rendszer apolipoprotein AI-M előállításához
PL149079B1 (en) Method of obtaining polypeptides of ifn-beta type
JPS60115528A (ja) ヒトインタ―ロイキン―2蛋白質を含有する抗腫瘍用または免疫機能低下疾患治療用組成物
KR940005585B1 (ko) 과립구 대식세포 콜로니 촉진 인자(gm-csf)단백질의 제조방법
JP2967557B2 (ja) ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼcDNA、その細菌中での発現及び酵素活性ヒトマンガンスーパーオキシドジスムターゼの回収方法
AU617999B2 (en) A genetic engineering process for the preparation of angiogenins
ES2307313T3 (es) Nuevos polipeptidos, adn que codifican y utilizan estos polpeptidos.
CA1339464C (en) ¬leu13| motilin, dnas coding for same and methods for producing same
SU1614765A3 (ru) Способ получени рекомбинантной плазмидной ДНК pHTN 713, кодирующей фактор некроза опухоли человека
JPH08103279A (ja) 組換え人ミオグロビンの製造方法
JPH07101993A (ja) 新規抗腫瘍性ペプチド
KR930000187B1 (ko) Dna 재조합 기술에 의해 제조된 생리적 활성물질의 안정화 방법 및 상기 물질을 함유하는 안정화 수용액 또는 분말의 제조방법
RU2283128C1 (ru) Способ получения препарата белка из семейства стрессовых и препарат белка hsp70, полученный этим способом
JPH0641196A (ja) 新規リンホトキシン類
US6018037A (en) DNA coding for (Leu13) motilin
US5695952A (en) Method for producing Leu13 !motilin
JP2515975B2 (ja) 抗腫瘍作用を有するポリペプチド
JPH03184994A (ja) ペプチド
EP0233578A2 (en) Polypeptide possessing interleukin-2 activities
JPS6384500A (ja) ヒト20k成長ホルモンの製造方法
Mertvetsov Chemo-enzymatic synthesis of the human angiogenin gene. Construction of bacterial strains, producers of human angiogenin. Elaboration of a technology for the purification and preparation of angiogenin

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040309