JPH07101979A - 17位置にスピロ基を含む新規なステロイド化合物、それらの製造方法及び製造中間体、それらの薬剤としての使用並びにそれらを含有する製薬組成物 - Google Patents

17位置にスピロ基を含む新規なステロイド化合物、それらの製造方法及び製造中間体、それらの薬剤としての使用並びにそれらを含有する製薬組成物

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JPH07101979A
JPH07101979A JP3044008A JP4400891A JPH07101979A JP H07101979 A JPH07101979 A JP H07101979A JP 3044008 A JP3044008 A JP 3044008A JP 4400891 A JP4400891 A JP 4400891A JP H07101979 A JPH07101979 A JP H07101979A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、17位置にスピロ基を有す
るステロイド化合物、その製造方法及びそれを含む薬剤
を提供することにある。 【構成】 本発明のステロイド化合物は、次式(I) 【化1】 (ここで、=Xはケトン官能基又は次式 【化2】 の基(ここで、Rは水素原子又は多くとも12個の炭素
原子を有するアシル基である)を表す)を有する。これ
らの化合物は、黄体ホルモン様活性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、スピロ基を含む新規
なステロイド化合物に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、17
位置にスピロ基を含む新規なステロイド化合物、それら
の製造方法及び製造中間体、それらの薬剤としての使用
並びにそれらを含有する製薬組成物を提供することにあ
る。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明の主題は、次の一
般式(I)
【化17】 {ここで、=Xはケトン官能基又は次式
【化18】 (ここでRは水素原子又は多くとも12個の炭素原子を
有するアシル基を表わし、波線は置換基ORと水素がα
又はβ位置にあり得ることを意味する)の基を表わし、
9’(10’)及び11’(12’)位置の点線は、
9’(10’)位置に第二の二重結合又は9’(1
0’)及び11’(12’)位置に2個の追加の二重結
合が存在し得ることを示し、17位置の点線は結合がα
位置にあることを示す}の2R又は2Sエピマーのそれ
ぞれの形の又はこれらのエピマーの混合物の形の化合物
にある。
【0004】Rによって表わし得るアシル基のうちで
は、カルボン酸から誘導されるアシル基が上げられる。
アセチル、プロピオニル又はベンゾイル基が好ましい。
【0005】=Xが次式
【化19】 の基を表わすときはスピロ環上の2位置には不斉炭素原
子が存在するために、2個のエピマーが存在できる。し
たがって、当然であるが、本発明はこれらのエピマーの
それぞれ並びにそれらの可能な混合物に関する。
【0006】上記化合物は、9’(10’)及び11’
(12’)位置の2個の点線がそれらを有する炭素の間
で二重結合の存在を表わさないときは、3’−ケト−Δ
4’−化合物の形で存在できる。したっがて、本発明
は、3−ケト−Δ4’,9’(10’)−化合物及び
3’−ケト−Δ4’,9’(10’), 11’(1
2’)−トリエノンにも関する。
【0007】式(I)の化合物のうちでは、Xが酸素原
子を表わし且つ11’(12’)位置の点線がそれを持
つ炭素の間で第二の結合の存在を示さないの化合物が好
ましい。 また、式(I)の化合物のうちでは、実施例
に記載の化合物、特にスピロ(シクロペンタン−1’,
17’β−エストラ−4’,9’−ジエン)−2,3’
−ジオンが好ましい。
【0008】また、本発明の主題は、前記の一般式
(I)の化合物の製造方法にあり、これは次式(II)
【化20】 {ここで、=Xは保護されていてよいケトン官能基又は
次式
【化21】 (ここでRは上で示した意味を有する)の基を表わし、
Alkは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基を表わ
す}の2R又は2Sエピマーの形の又はこれらのエピマ
ーの混合物の形の化合物を還元し、次いで加水分解して
次式(Ia)
【化22】 (ここでXは上で示した意味を有する)の化合物(これ
は、9’(10’)位置及び11’(12’)位置の点
線がそれを持つ炭素の間で第二の結合を表わさない式
(I)の化合物に相当する)を得るか、或いは式(II)
の化合物を還元し、続いて穏やかに加水分解し、次いで
脱水素して次式(Ib)
【化23】 の化合物(これは、9’(10’)位置の点線が二重結
合の存在を示し且つ11’(12’)位置の点線が二重
結合を表わさない式(I)の化合物に相当する)の化合
物を得、要すれば式(Ib)の化合物を3位置の保護反
応に付し、続いて穏やかな加水分解、次いで脱水素に付
して次式(Ic)
【化24】 の化合物(これは、9’(10’)及び11’(1
2’)位置の点線が9’(10’)及び11’(1
2’)位置に2個の追加の二重結合の存在を表わす式
(I)の化合物に相当する)を得、所望ならば、=Xが
次式
【化25】 の基を表わす前記の式(Ia),(Ib)及び(Ic)
の化合物を酸化反応に付してXが酸素原子を表わす対応
する式(Ia),(Ib)及び(Ic)の化合物を得る
か或いはアシル化反応に付して=Xが次式
【化26】 (ここでRはアシル基を表わす)の基を表わす化合物を
得ることを特徴とする。
【0009】X’基が保護されたケトン官能基を表わす
ときは、それは好ましくは環状又は非環状ケタール官能
基である。例えば、ジメチル及びジエチルケタール基又
はエチレンジオキシ基が挙げられる。式(II)の化合物
においてAlkにより表わされるアルキル基のうちで
は、メチル、エチル、線状又は分岐状プロピル、線状又
は分岐状ブチル基が挙げられる。メチル基が好ましい。
式(Ia)の化合物を得るために式(II)の化合物に最
初に付される還元は、液体アンモニア中でアルコール
(これは例えばメタノール、エタノール又はt−ブタノ
ールであってよい)の存在下にリチウムを使用して行な
われるいわゆるバーチ反応が好ましい。次いで受ける加
水分解は、好ましくは、塩酸、p−トルエンスルホン酸
又は蓚酸のような強酸を使用して行なわれる。操作は、
メタノールのような溶媒中で行なわれる。この加水分解
は、通常、X’基が保護されたケトン官能基を表わすと
きはその基をケトン基に転化せしめる。式(Ib)の化
合物の製造は、前記のようなバーチ還元を使用して行な
われる。次いで、酢酸又はプロピオン酸のような弱酸を
使用して穏やかな加水分解が行なわれる。最終の脱水素
は、好ましくは、いわゆる臭素化−脱臭化水素法によっ
て行なわれる。臭素化は、好ましくは、過臭化ピリジニ
ウムを使用して行なわれる。脱臭化水素は、ピリジン又
はトリエチルアミンのような塩基を使用して行なわれ
る。これらの二つの反応は過臭化ピリジニウム−ピリジ
ン混合物を使用して同時に行なうことができる。場合に
行なう式(Ib)の化合物の式(Ic)の化合物への転
化中においては、3位置のケトン官能基の保護はX’に
ついて先に示したように行なわれる。次いで行なわれる
穏やかな加水分解は前記のように行なわれる。最終の脱
水素は、好ましくは、クロラニル又はジクロルジシアノ
ベンゾキノン(DDQ)を使用して行なわれる。=Xが
次式
【化27】 の基を表わす式(Ia)、式(Ib)及び式(Ic)の
化合物の場合に行なう酸化は、好ましくは、アセトン中
のクロム酸(ジョンーズ試薬)、シクロヘキサノンの存
在下でのアルミニウムイソプロピラート(オッペナウエ
ル試薬)又はクロロクロム酸ピリジニウムのような標準
的試薬を使用して行なわれる。式(II)、(Ia)、
(Ib)及び(Ic)の化合物において、=X’又は=
Xが次式
【化28】 の基を表わす時は、エピマーの混合物はそのエピマーの
それぞれに分離することができる。このためには、シリ
カカラムでのクロマトグラフィーのような標準的方法が
使用される。場合により行なうアルコールのエステル化
は、好ましくは、酸ハロゲン化物(好ましくは酸塩化
物)混成又は対称無水物のようなアシル基の反応性誘導
体を使用して行なわれる。また、操作は、ジシクロヘキ
シルカルボジイミド(DCC)のような脱水剤を使用し
て、導入しようと望むアシル基に相当するカルボン酸を
使用して行なうことができる。
【0010】また、本発明の主題は、=Xが次式
【化29】 (ここでRは上で示した意味を有する)の基を表わす前
記のような一般式(I)の化合物に相当する式(I’)
の化合物の製造方法にあり、これは次式(II')
【化30】 の化合物を還元反応に付して次式(III )
【化31】 の化合物をを得、所望ならば式(III )の化合物をその
異性体のそれぞれに分離し、そしてエピマーの混合物の
形又は純化合物の形の式(III )の化合物を加水分解し
て次式(I’a)
【化32】 の化合物を得、所望ならば式(I’a)の化合物をその
異性体のそれぞれに分離するか、或いは式(III )の化
合物を穏やかな加水分解、続いて脱水素反応に付して次
式(I’b)
【化33】 の化合物を得、所望ならば式(I’b)の化合物をその
異性体のそれぞれに分離し、そして要すれば、エピマー
の混合物の形又は純化合物の形の式(I’b)の化合物
を3位置の保護反応、続いて穏やかな加水分解、次いで
脱水素反応に付して次式(I’c)
【化34】 の化合物を得、所望ならば式(I’c)の化合物をその
異性体のそれぞれに分離し、そして所望ならば式(I’
a)、(I’b)及び(I’c)の化合物又はそれらの
異性体をアシル化反応に付して=Xが次式
【化35】 (ここでRはアシル基を表す)の基を表わす対応化合物
を得ることを特徴とする。
【0011】式(III)の化合物を得るために式(II’)
の化合物に付される還元反応は、好ましくは、前記の条
件化で行なわれるバーチ反応である。式(I'a)の化合
物を得るために式(III)の化合物が受ける加水分解は、
好ましくは、前記のような強酸で行なわれる加水分解で
ある。式(I'b)の化合物を得るために式(III)の同一
化合物について行なわれる穏やかな加水分解、次いで脱
水素は、一方では弱酸を使用する加水分解、他方では、
式(Ib )の化合物の製造について前記したような臭素
化−脱臭化水素である。式(I'c)の化合物を得るため
の式(I'b)の化合物の3位置の保護、次いで穏やかな
加水分解、そして脱水素は、式(Ib )の化合物から式
(Ic )の化合物への転化について前記したのと同じ条
件で行なわれる。異性体混合物の場合により行なう分離
は、クロマトグラフィーのような標準的方法によって行
なわれる。式(Ib )の化合物から式(Ic )の化合物
への転化中に、次式(IV)
【式36】(ここでX’は前記の意味を有し、X1 は保
護されたケトン官能基を表わす)の化合物が中間体とし
て得られる。
【0012】式(I)の化合物は、後期の実験の部で記
載の試験結果により示されるように有用な薬理学的性
質、特に顕著な黄体ホルモン用活性及び抗エストロゲン
活性を有する。これらの性質は、式(I)の化合物を抗
−LH支配の下垂体抑制剤である黄体ホルモン薬剤とし
て又は抗エストロゲンとして使用するのを好適ならしめ
る。これらは、月経困難症、不妊症及び卵巣を停止する
ことによる卵巣ジストロフィーの治療、乳房及び子宮の
腫瘍の治療に、そして妊娠調節剤として使用される。ま
た、式(I)の化合物は閉経期及び骨粗鬆症のホルモン
治療に使用することができる。
【0013】したがって、本発明の主題は、薬剤として
の式(I)の化合物にある。特に、本発明の主題は、X
が酸素原子を表わし且つ11’(12’)位置の点線が
それを持つ炭素の間で第二の結合の存在を示さない一般
式(I)の化合物よりなる薬剤にある。更に詳しくは、
本発明の主題は後記の実施例に記載の化合物、特にスピ
ロ(シクロペンタン−1’,17’β−エストラ−
4’,9’−ジエン)−2,3’−ジオンよりなる薬剤
にある。
【0014】有効薬用量は、治療すべき疾病及び投与経
路によって変わる。例えば、それは、例2の化合物につ
いて、女性の場合に経口投与で1日当たり100μg〜
10mgであってよい。式(I)の化合物は、経口的
に、直腸経路で又は非経口的に、或いは皮膚や粘膜への
局部適用として局所経路で使用される。それらは、錠
剤、糖衣錠剤、カシェー、カプセル、顆粒、エマルショ
ン、シロップ、座薬、注射用溶質及び懸濁液、軟膏、ク
リーム、ゲル、エーロゾル製剤及びパッチの形で製剤化
できる。
【0015】したがって、本発明の主題は、式(I)の
化合物の少なくとも1種を活性成分として含有する製薬
組成物にある。活性成分は、これらの製薬組成物に通常
使用されている補助剤、例えば、タルク、アラビアゴ
ム、ラクトース、澱粉、ステアリン酸マグネシウム、コ
コアバター、水性又は非水性ビヒクル、動物又は植物性
の脂肪物質、グリコール、各種の湿潤、分散又は乳化
剤、保存剤などに配合することができる。
【0016】式(II)の化合物は新規な物質である。こ
れらは下記のように製造することができる。液体アンモ
ニア中でリチウムを次式(V)
【化37】 (ここで、Alkは前記の意味を有する)の化合物に反
応させ、次いで次式(VI) Hal−CH2 −CH=CH2 (ここで,Halはハロゲン原子を表わす)の化合物を
付加して次式(VII)
【化38】 の化合物を得、式(VII)の化合物をオゾノリシスに付し
て次式(VIII)
【化39】 の化合物を得、この化合物を塩基で処理して次式(IX)
【化40】 の化合物を得、この化合物を水素化して次式(X)
【化41】 の化合物を得、式(X)の化合物をケトン官能基の保護
反応に付してX’が保護されたケトンを表す式(II)の
化合物を得るか、又は還元反応に付し、次いで要すれば
異性体の分離をして=X’が次式
【化42】 の基を表す式(II)の化合物を得ることからなる。この
化合物は、=X’が次式
【化43】 (ここでRはアシル基を表す)の基を表す式(II)の化
合物を得るためアシル化反応に付すことができる。
【0017】前記の製造方法において、Halにより表
されるハロゲン原子は、好ましくは臭素原子である。式
(IX)の化合物を得るため式(VIII)の化合物を処理する
塩基は、好ましくはメタノール中の苛性カリである。式
(X)の化合物を得るため式(IX)の化合物に付す水素
化は、好ましくは、活性炭に担持したパラジウムのよう
な触媒の存在下に水素により行われる。この操作は、好
ましくは、テトラヒドロフランのような溶媒中で行われ
る。場合により行うケトン官能基の保護は通常の条件で
行われる。例えば、p−トルエンスルホン酸の存在下に
エチレングリコールを使用して環状ケタールを製造する
ことができる。式(X)の化合物の場合により行う還元
は、好ましくは、水素化アルミニウムリチウム又は水素
化硼素ナトリウムのような水素化物の存在下に行われ
る。場合により行うアシル化は前記の条件下に行われ
る。式(V)の化合物は米国特許第3062845号及
び同3775443号に記載されている。Alkがメチ
ル基を表す化合物が好ましい。
【0018】
【実施例】下記の実施例は本発明を例示するもので、そ
れを何ら限定するものではない。
【0019】例1:スピロ(シクロペンタン−1, 1
7’β−エストラ−4’−エン)−2,3’−ジオン工程A :3’−メトキシスピロ(シクロペンタン−1,
17’β−エストラ−1’,3’,5’(10’)−ト
リエン)−2−オン環状(1,2−エタンジイル)アセ
タール 4.5gの3’−メトキシスピロ(シクロペンタン−
1, 17’β−エストラ−1,3,5(10)−トリエ
ン)−2−オンを18ccのクロロホルム及び18cc
のエチレングリコールに溶解してなる溶液に9ccのオ
ルトぎ酸エチルと90mgのp−トルエンスルホン酸を
添加し、全体を1時間加熱還流する。この混合物を冷却
し。数ccのトリエチルアミンでアルカリ性となし、次
いで重炭酸ナトリウムの飽和水溶液中に注ぐ。酢酸エチ
ルで抽出した後、抽出物を塩水で洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥し、溶媒を蒸発させる。6.36gの着色結
晶を得、これを最小量のイソプロピルエーテルから加熱
及び冷却のより再結晶する。乾燥後、4gの初期化合物
を得た。mp=117〜118℃。この生成物の500
mgをイソプロピルエーテルから再結晶する。375m
gの白色結晶を得た。Mp=118〜119℃。 [α]D =+26°±1.5°(c=0.95%、CH
Cl3 ) 分析:C25343 =382.55 計算:C%78.49 H%8.96 実測: 78.8 9.1工程B :スピロ(シクロペンタン−1, 17’β−エス
トラ−4’−エン)−2,3’−ジオン 3gの工程Aで得た化合物を4ccのエタノール及び6
0ccの無水テトラヒドロフランに溶解してなる溶液を
−40〜−50℃に凝縮した36ccのアンモニアに加
え、次いで540mgのリチウムを加える。次いで25
0mgのリチウムと2ccのエタノールを加える。反応
が終了した後、アンモニアを留去し、混合物を水で稀釈
し、酢酸エチルで抽出する。このゴム状残留物をエーテ
ルで溶解し、溶液をろ過し、蒸発させた後、3.06g
の還元生成物を得、これを60ccのエタノール、10
ccの塩化メチレン及び10ccの2N塩酸の混合物に
溶解する。この混合物を周囲温度で1時間放置し、10
ccの2N塩酸を加え、全体を55℃で40分間加熱す
る。冷却し、水で稀釈した後、塩化メチレンで抽出す
る。抽出物を水洗し、乾燥し、蒸発させる。3gの結晶
化生成物を得、これをシリカでクロマトグラフィー(溶
離剤:シクロヘキサン−酢酸エチル7−3)し、2gの
生成物を得た。塩化メチレン−イソプロピルエーテル混
合物で再結晶した後、1.96gの初期化合物を得た。
Mp=172℃。 赤外線スペクトル(CHCl3 ) 1721cm-1:シクロペンタノン 1663−1618cm-1:ジエノン 紫外線スペクトル(エタノール) Max 239nm ε=18100 Max 304nm
【0020】製造:例1の開始時で使用した3’−メト
キシスピロ(シクロペンタン−1, 17’β−エストラ
−1,3,5(10)−トリエン)−2−オンは下記の
ように得た。 工程1:17α−アリル−3−メトキシ−19−ノルプ
レグナ−1,3,5(10)−トリエン−20−オン 1.1gのリチウムを500ccの凝縮アンモニアに加
え、次いで25.9gの17β−アセトキシ−3−メト
キシ−19−ノル−17α−プレグナ−1,3,5(1
0)−トリエン−20−オンを120ccの無水テトラ
ヒドロフランに溶解してなる溶液を滴下する。不活性雰
囲気下にアンモニアを留去し、25ccの臭化アリルを
20℃で加える。20ccの無水テトラヒドロフランを
加え、全体を周囲温度で16時間撹拌する。これを水で
稀釈し、酢酸エチルで抽出し、抽出物を水洗し、乾燥
し、減圧蒸留し、24gの生成物を得た。塩化メチレン
−エタノール混合物で再結晶を行ない、次いで氷冷し、
エタノールで洗浄し、60℃で減圧乾燥する。13.7
8gの初期化合物を得た。Mp=110℃。母液を減圧
下に蒸発乾固させ、シクロヘキサンに還流下に溶解し、
部分溶解物を得た。可溶性相をシリカでクロマトグラフ
ィー(溶離剤:塩化メチレン−シクロヘキサン95−
5)する。さらに1.5gの初期化合物を得た。その分
析試料をメタノール水溶液、ペンタン−シクロヘキサ
ン、最後にエタノールで再結晶して得た。Mp=126
℃。 赤外(CHCl3 ) 1696cm-1:20位置のCO 1357cm-1:CH3 991、922及び1642cm-1:−CH=CH2 紫外(CHCl3 −EtOH) Infl:273nm Max 279nm ε=2000 Max 286nm ε=1900工程2 :3−メトキシ−20オキソ−19−ノルプレグ
ナ−1,3,5(10)−トリエン−17α−アセトア
ルデヒド 1gの工程1で得た化合物を30ccの塩化メチレンに
溶解して−65〜−70℃に冷却した溶液にオゾン酸素
を化合物が消失するまで吹き込む。アルゴンの流れによ
り脱気し、2.5gの粉末状亜鉛、5ccの酢酸及び1
0ccの水の混合物を加える。この混合物を周囲温度で
17時間撹拌し、沈殿を分離し、水洗し、重炭酸ナトリ
ウム溶液で洗浄する。乾燥し、蒸発させた後、1gの所
期化合物を得た。ベンゼン−酢酸エチル混合物(95−
5)を使用してシリカでろ過し、740mgの所期化合
物を集めた。塩化メチレン−イソプロピルエーテル混合
物、次いで含水テトラヒドロフランより連続再結晶する
ことによって純結晶を得た。Mp=138℃。 赤外(CHCl3 ) −HC=CH2 の不存在 1724cm-1:C=Oアルデヒド 1688cm-1:20位置のCO 1501、1577及び1610cm-1:芳香族工程3 :3’−メトキシスピロ(シクロペンタ−3−エ
ン−1, 17’β−エストラ−1’,3’,5’(1
0’)−トリエン)−2−オン 工程2で得た化合物を15ccの0.5Nメタノール苛
性カリに加えてなる混合物に5ccの塩化メチレンを加
える。周囲温度で1時間後に混合物を水で希釈し、塩化
メチレンで抽出する。抽出物を洗浄し、乾燥し、減圧下
に蒸発して700mgの所期化合物を得た。シリカでろ
過した後、600mgの精製化合物を得、塩化メチレン
−イソプロピルエーテル、次いで塩化メチレン−メタノ
ールで順次に再結晶する。148℃の融点を持つ生成物
が得られた。 赤外(CHCl3 ) 1691cm-1:共役ケトン 1610cm-1: C=C 1595,1575及び1499cm-1 工程4 :3’−メトキシスピロ(シクロペンタン−1,
17’β−エストラ−1’,3’,5’(10’)−ト
リエン)−2−オン 50ccテトラヒドロフランに溶解した5gの工程3で
得た化合物を10%パラジウム担持活性炭の存在下に1
300mバールの水素圧下で水素化した。1時間攪拌し
た後、溶液をろ過し、蒸発させ、5.1gの所期化合物
を得、これをイソプロピルエーテルで再結晶して4.8
1gの純化合物を得た。Mp=112℃。 [α]D =+52°±1.5°(c=1%、CHCl
3 ) 赤外(CHCl3 ) 1720cm-1:C=O 1608,1575,1500cm-1:芳香族 質量スペクトルM+ =338+
【0021】例2:スピロ(シクロペンタン−1, 1
7’β−エストラ−4’,9’−ジエン)−2,3’−
ジオン 28.95gの例1の工程Aで得た化合物を600cc
のテトラヒドロフランに溶解してなる溶液を−40〜−
50℃で360ccの凝縮アンモニアに加える。6cc
のエタノールを加え、次いで1.07gのリチウムを少
しづつ加える。15〜20分後に0.93gのリチウム
と6ccのエタノールを加え、次いで再び2回400m
gのリチウム及び3ccのエタノールを加える。アンモ
ニアを留去し、生じた混合物を周囲温度で水で希釈す
る。酢酸エチルで抽出し、抽出物を水洗し、乾燥し、蒸
発させる。29.6gの還元生成物を得、これを25%
の水を含む285ccの酢酸で1時間攪拌しながら処理
する。20ccのエチルエーテルを加え、次いで全体を
周囲温度で3時間放置する。これを希水酸化アンモニウ
ム中に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、抽出物を水洗し、乾
燥し、蒸発させる。29gの生成物を得、これを290
ccのピリジンに溶解し、その溶液を4℃に冷却し、2
9gの過臭化ピリジニウムを分けて加える。懸濁液を4
℃で1時間、次いで周囲温度で17時間攪拌する。それ
を氷冷水中に注ぎ、塩化メチレンで抽出する。有機相を
希塩酸で洗浄し、次いで水洗し、乾燥し、蒸留する。3
4gの残留物を得、これをシリカで減圧下にクロマトグ
ラフィー(溶離剤:シクロヘキサン−酢酸エチル7−
3)する。17gの生成物を分離し、これをエタノール
で再結晶した後、16.24gの純化合物を得た。M
p:192℃。 赤外(CHCl3 ) 1722cm-1:シクロペンタノン 866、1609、1659cm-1:ジエノン 紫外(エタノール) Max 303nm ε=21700 Infl 213,228,235及び246nm
【0022】例3:スピロ(シクロペンタン−1, 1
7’β−エストラ−4’,9’,11’−トリエン)−
2,3’−ジオン 工程A:スピロ(シクロペンタン−1, 17’β−エス
トラ−5’(10’),9’(11’)−ジエン)−
2,3’−ジオンの環状3’−(1,2−エタンジイ
ル)アセタール 9.46gの例2でえた化合物を190ccの乾燥クロ
ロホルムに溶解してなる溶液に4ccのエチレングリコ
ール及び2gのピリジン塩酸塩を加える。生じた混合物
を窒素雰囲気下に攪拌しながら5時間加熱還流する。冷
却後、2ccのトリエチルアミンを加え、次いで混合物
を重炭酸ナトリウム水溶液で希釈する。有機相をデカン
テーションし、水洗し、乾燥し、ろ過し、13.4gの
粗生成物を得た。この生成物を数ccの塩化メチレンで
希釈し、次いでその溶液をエーテルで希釈する。ハイフ
ロスーパーセルでろ過し、次いでエチルエーテルで再び
希釈し、濃縮し、得られた懸濁液を氷冷する。分離後、
8.145gの所期化合物を得た。蒸発後の母液をクロ
マトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン−酢酸エチル
8−2)することによって、さらに1.48gの所期化
合物を得た。 赤外(CHCl3 ) 1721cm-1:シクロペンタノン 1641、1616cm-1:ジエン 工程B:スピロ(シクロペンタン−1, 17’β−エス
トラ−4’,9’,11’−トリエン)−2,3’−ジ
オン 3.17gの工程Aで得た化合物を30%の水を含む3
2ccの酢酸に溶解してなる溶液を70℃で1時間加熱
する。この溶液を氷冷し、水で稀釈し、塩化メチレンで
抽出する。有機相を重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、
ついで水洗する。乾燥し、減圧下に蒸発させた後、2.
88gの生成物を得、30ccのジオキサン中で2.3
gのジクロルジシアノベンゾキノンで処理し、ついで周
囲温度で4時間撹拌する。10%チオ硫酸ナトリウム水
溶液で稀釈した後、酢酸エチルで抽出し、抽出物を重炭
酸ナトリウム溶液で洗浄し、水洗し、ついで乾燥し、蒸
留する。2.97gの樹脂状物を得、これをシリカでク
ロマトグラフィー(溶離剤:シクロヘキサン−酢酸エチ
ル8−2、次いで7−3)することにより精製し、2.
075gの純化合物を得た。塩化メチレン−イソプロピ
ルエーテル混合物から再結晶して分析用試料を得た。M
p=156℃。 赤外(CHCl3 ) 1574、1649cm-1:トリエノン 1725cm-1:シクロペンタノン 紫外(EtOH) Max 239nm ε=6300 Max 340nm ε=31200 Infl 270nm
【0023】例4:(2S)2−ヒドロキシスピロ(シ
クロペンタン−1, 17’β−エストラ−4’,9’−
ジエン)−3’−オン工程A (2S)3’−メトキシスピロ(シクロペンタン
−1, 17’β−エストラ−2’,5’(10’)−ジ
エン)−2−オール及びその対応(2R)異性体2.0
4gの3’−メトキシスピロ(シクロペンタン−1, 1
7’β−エストラ−1’,3’,5’(10’)−トリ
エン)−2−オンを40ccのテトラヒドロフランに溶
解してなる溶液を−40℃で100ccのアンモニアと
400mgのリチウムとの混合物に加える。フラスコを
5ccのテトラヒドロフランと5ccのt−ブチルアル
コールですすぐ。−40℃で30分撹拌した後、アンモ
ニアを留去し、混合物を塩化アンモニウム水溶液で稀釈
し、ついで酢酸エチルで抽出する。有機相を洗浄し、乾
燥し、減圧下に蒸発させる。2.11gの粗生成物を
得、これをシリカでクロマトグラフィーする(溶離剤:
シクロヘキサン−酢酸エチル8−2及び1%トリエチル
アミン)。370mgの2R化合物及び1.375gの
2S化合物を得た。2S化合物をイソプロピルエーテル
から再結晶した後、132mgの分析用試料を得た。M
p=124℃。 赤外(CHCl3 ) 2S化合物:1574、1649cm-1:OH;169
5、1665cm-1:C=C 2R化合物:3616cm-1:OH;1695、166
4cm-1:C=C工程B :(2S)2−ヒドロキシスピロ(シクロペンタ
ン−1, 17’β−エストラ−5’(10’)−エン)
−3’−オン 200mgの工程Aで得た2S化合物を4ccの酢酸に
溶解してなる溶液に1ccエチルエーテルを加え、周囲
温度で3時間反応させる。反応媒体を水で稀釈し、塩化
メチレンで抽出し、抽出物を重炭酸ナトリウム溶液で洗
浄し、減圧下に蒸発させる。190mgの所期化合物を
得た。 赤外(CHCl3 ) 3614cm-1:OH 1714cm-1:3−ケト工程C :(2S)2−ヒドロキシスピロ(シクロペンタ
ン−1, 17’β−エストラ−4’,9’−ジエン)−
3’−オン 185mgの工程Bで得た化合物を3のピリジンに溶解
してなる溶液に200の過臭化ピリジニウムを加え、周
囲温度で15時間撹拌する。混合物を水で稀釈し、塩化
メチレンで抽出し、有機相を2N塩酸で洗浄し、次いで
水洗する。乾燥し、減圧下に蒸発させた後、185mg
の所期化合物を得た。シリカでクロマトグラフィー(溶
離剤:シクロヘキサン−酢酸エチル1−1)し、イソプ
ロピルエーテルから再結晶した後、117mgの純化合
物を得た。Mp=187℃。 赤外(CHCl3 ) 3616cm-1:OH 1605、1652cm-1:ジエノン 紫外(EtOH) Max 216nm ε=6400 Max 304nm ε=21600
【0024】例5:(2R)2−ヒドロキシスピロ(シ
クロペンタン−1, 17’β−エストラ−4’,9’−
ジエン)−3’−オン まず、370mgの例4の工程Aで得た2R化合物より
出発して例4の工程Bにおけるように実施し、0.35
gの化合物を得、これを15CCのピリジンに溶解す
る。380mgの過臭化ピリジニウムを加え、操作を例
4の工程Cにおけるように続け、イソプロピルエーテル
から再結晶した後、200mgの所期化合物を得た。M
p=210℃。 赤外(CHCl3 ) 3612cm-1:OH 1649、1605cm-1:ジエノン 紫外 Max 218nm ε=6200 Max 308nm ε=21100
【0025】例6:製薬組成物 下記の処方に従う錠剤を調整した。 ・例2の化合物・・100μg ・賦形剤・・・・・1錠100mgとするに十分な量 (賦形剤の詳細:タルク、澱粉、ステアリン酸マグネシ
ウム)
【0026】薬理学的研究 本発明の化合物の黄体ホルモン様活性 a)例1及び2の化合物の黄体ホルモン様活性を、J.
P.Raynaud他により「J.Ster.Bioc
hem.」、1975、、615−622及び「Ph
ysiology and Genetics of
Reproduction」、1975 partA、
143−160に記載のホルモン受容器法によって研究
した。方法は次の通りである。25mgのエストラジオ
ールを未成熟のウサギに経皮投与する。この処理の5日
後に動物を殺し、子宮を切除し、10mMのトロメタミ
ン、0.25Mのサッカロース及びHCl、pH7.4
の緩衝液中でホモジネートする。ホモジネートを10
5,000Gで1時間遠心分離する。次いで、上澄み液
即ちシトゾルを1/50(重量/容量)の稀釈度を持つ
ように調節する。同一容量のシトゾルを入れた試験管
を、一定濃度のトリチウム化17,21−ジメチル−1
9−ノル−4,9−プレグナジエン−3,20−ジオン
(以下、トリチウム化化合物という)とともに、濃度を
増大させた放射性でない17,21−ジメチル−19−
ノル−4,9−プレグナジエン−3,20−ジオン(以
下、コールド化合物Rという)、プロゲステロン又は被
検化合物の存在下に又は不在下に、0℃で2時間インキ
ュベートする。2時間後及び24時間後に、結合したト
リチウム化化合物Rの放射能を炭素−デキストラン
(1.25%−0.625%)による吸着技術によって
測定する。次いで、下記の線を引く。 ・横座標軸に平行な直線:
【数1】 (ここで、B0 はトリチウム化化合物Rのみを含有する
インキュベート中で測定された結合トリチウム化化合物
Rの最大量であり、Bmin はトリチウム化化合物Rと大
過剰のコールド化合物R(2500・10-9M)を含有
するインキュベート中で測定された結合トリチウム化化
合物(非特異的)の最小量である)。 ・添加したコールド化合物の濃度の対数の関数として結
合トリチウム化化合物Rの割合を表わす曲線B/B0
直線I50と曲線との交点から価CP及びCXを決定する
ことができる。 ・CPはトリチウム化化合物Rの結合を50%だけ抑止
するコールドプロゲステロンの濃度であり、 ・CXはトリチウム化化合物Rの結合を50%だけ抑止
する被検化合物の濃度である。しかして、被検化合物の
相対的親和力RBAは次式
【数2】 により与えられる。結果を下記の表に示す。
【0027】
【表1】 結論:例1及び2の化合物はプロゲステロンの特異的受
容器に対して非常に強い親和性を有する。
【0028】b)例2の化合物の黄体ホルモン様活性を
クラウベルグ法により決定した。この試験に従い、3頭
づつの未成熟のウサギの群を、前もってエストラジオー
ルを5日間、毎日5μgの量で皮下注射することによっ
て増感させ、2日後に被検薬剤により5日間、毎日皮下
経路で処理する。6日目に動物を殺し、黄体ホルモン作
用の特徴である子宮部分の子宮内膜のレース様増殖をマ
ックフェイル(MacPhail)単位で記録する。例
2の化合物は、5%のベンジルアルコールを加えた胡麻
油に溶解した溶液として使用した。結果を下記の表に示
す。
【0029】
【表2】 このようにして、毎日10μgの薬量量で2.8マック
フェイル単位が得られた。したがって、この被検化合物
は非常に強い黄体ホルモン様活性を持つ。
【化36】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランソワ・ニーク フランス国パビヨン・スー・ボワ、アレ・ ピエール・ブロソレット、7 (72)発明者 ダニエル・フィリベール フランス国ラ・バレンヌ・サンイレール、 リュ・シュバリエ、16

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の一般式(I) 【化1】 {ここで、=Xはケトン官能基又は次式 【化2】 (ここでRは水素原子又は多くとも12個の炭素原子を
    有するアシル基を表わし、波線は置換基ORと水素がα
    又はβ位置にあり得ることを意味する)の基を表わし、 9’(10’)及び11’(12’)位置の点線は、
    9’(10’)位置に第二の二重結合又は9’(1
    0’)及び11’(12’)位置に2個の追加の二重結
    合が存在し得ることを示し、 17位置の点線は結合がα位置にあることを示す}の2
    R又は2Sエピマーのそれぞれの形の又はこれらのエピ
    マーの混合物の形の化合物。
  2. 【請求項2】 Xが酸素原子を表わし且つ11’(1
    2’)位置の点線がそれを持つ炭素の間で第二の結合の
    存在を示さない請求項1記載の一般式(I)の化合物。
  3. 【請求項3】 スピロ(シクロペンタン−1’,17’
    β−エストラ−4’,9’−ジエン)−2,3’−ジオ
    ン。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の一般式(I)の化合物の
    製造方法であって、次式(II) 【化3】 {ここで、=Xは保護されていてよいケトン官能基又は
    次式 【化4】 (ここでRは請求項1に示した意味を有する)の基を表
    わし、Alkは1〜4個の炭素原子を有するアルキル基
    を表わす}の2R又は2Sエピマーの形の又はこれらの
    エピマーの混合物の形の化合物を還元し、ついで加水分
    解して次式(Ia) 【化5】 (ここでXは請求項1に記載の意味を有する)の化合物
    (これは、9’(10’)位置及び11’(12’)位
    置の点線がそれを持つ炭素の間で第二の結合を表わさな
    い式(I)の化合物に相当する)を得るか、或いは式
    (II)の化合物を還元し、続いて穏やかに加水分解し、
    次いで脱水素して次式(Ib) 【化6】 の化合物(これは、9’(10’)位置の点線が二重結
    合の存在を示し且つ11’(12’)位置の点線が二重
    結合を表わさない式(I)化合物に相当する)の化合物
    を得、要すれば式(Ib)の化合物を3位置の保護反応
    に付し、続いて穏やかな加水分解、次いで脱水素に付し
    て次式(Ic) 【化7】 の化合物(これは、9’(10’)及び11’(1
    2’)位置の点線が9’(10’)及び11’(1
    2’)位置に2個の追加の二重結合の存在を表わす式
    (I)の化合物に相当する)を得、所望ならば、=Xが
    次式 【化8】 の基を表わす前記の式(Ia),(Ib)及び(Ic)
    の化合物を酸化反応に付してXが酸素原子を表わす対応
    する式(Ia),(Ib)及び(Ic)の化合物を得る
    か或いはアシル化反応に付して=Xが次式 【化9】 (ここでRはアシル基を表わす)の基を表わす化合物を
    得ることを特徴とする式(I)の化合物の製造方法。
  5. 【請求項5】 =Xが次式 【化10】 (ここでRは請求項1に示した意味を有する)の基を表
    わす請求項1に記載の一般式(I)の化合物に相当する
    式(I’)の化合物の製造方法において、次式(II') 【化11】 の化合物を還元反応に付して次式(III ) 【化12】 の化合物をを得、所望ならば式(III )の化合物をその
    異性体のそれぞれに分離し、そしてエピマーの混合物の
    形又は純化合物の形の式(III )の化合物を加水分解し
    て次式(I’a) 【化13】 の化合物を得、所望ならば式(I’a)の化合物をその
    異性体のそれぞれに分離するか、或いは式(III )の化
    合物を穏やかな加水分解、続いて脱水素反応に付して次
    式(I'b) 【化14】 の化合物を得、所望ならば式(I’b)の化合物をその
    異性体のそれぞれに分離し、そして要すれば、エピマー
    の混合物の形又は純化合物の形の式(I’b)の化合物
    を3位置の保護反応、続いて穏やかな加水分解、次いで
    脱水素反応に付して次式(I’c) 【化15】 の化合物を得、所望ならば式(I’c)の化合物をその
    異性体のそれぞれに分離し、そして所望ならば式(I’
    a)、(I’b)及び(I’c)の化合物又はそれらの
    異性体をアシル化反応に付して=Xが次式 【化16】 (ここで、Rはアシル基を表す)の基を表わす対応化合
    物を得ることを特徴とする式(I’)の化合物の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2のいずれかに記載の化合
    物からなる薬剤。
  7. 【請求項7】 請求項3記載の化合物からなる薬剤。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7のいずれかに記載の薬剤
    の少なくとも1種を活性成分として含有する製薬組成
    物。
  9. 【請求項9】 新規な工業用化合物としての請求項4及
    び5記載のような式(II)及び(III )の化合物。
JP3044008A 1990-02-22 1991-02-18 17位置にスピロ基を含む新規なステロイド化合物、それらの製造方法及び製造中間体、それらの薬剤としての使用並びにそれらを含有する製薬組成物 Expired - Fee Related JP2980389B2 (ja)

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