JPH07101241A - ドアの衝撃吸収構造 - Google Patents

ドアの衝撃吸収構造

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JPH07101241A
JPH07101241A JP5250327A JP25032793A JPH07101241A JP H07101241 A JPH07101241 A JP H07101241A JP 5250327 A JP5250327 A JP 5250327A JP 25032793 A JP25032793 A JP 25032793A JP H07101241 A JPH07101241 A JP H07101241A
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JP
Japan
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door
inner panel
belt line
door inner
section
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Application number
JP5250327A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Fujiwara
英二 藤原
Yutaka Yamada
山田  豊
Hiromi Nagai
浩美 永井
Kenichiro Fuse
健一郎 布施
Kentaro Morishita
健太郎 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ドアの衝撃吸収構造において効率良く衝撃吸
収量を増加させる。 【構成】 フロントサイドドア10のフロントサイドド
アインナパネル14のドア内側には、ベルトライン16
に沿って、ベルトラインリンフォースメント18が設け
られている。ベルトラインリンフォースメント18はフ
ロントサイドドアインナパネル14とで車体前後方向に
延びる閉断面部を形成しており、ベルトラインリンフォ
ースメント18には、フロントサイドドアインナパネル
14側へ向けて閉断面部を貫通する方向に凹部24が形
成されている。この凹部24の底部は、フロントサイド
ドアインナパネル14と溶着されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝撃荷重を吸収するた
めのドアの衝撃吸収構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のサイドドアには、乗員が
サイドドアの車室内側部に当接した場合に、乗員の衝撃
を和らげる衝撃吸収構造が適用されているものがあり、
その一例として実開平3−16514号が知られてい
る。
【0003】図23に示される如く、このドアの衝撃吸
収構造では、サイドドア90のベルトライン91に沿っ
て配置されたベルトラインリンフォースメント92と、
ドアインナパネル94とで閉断面部96が形成されてお
り、この閉断面部96の乗員98の側部98Aに対向す
る部分96Aの車幅方向の剛性が、閉断面部96の他の
部位の車幅方向の剛性よりも低くするような剛性低下部
92Aがベルトラインリンフォースメント92に形成さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このド
アの衝撃吸収構造では、閉断面部96の上下長さYが短
いため、乗員98の胸部全体をカバーすることができな
い。このため、閉断面部96の上下長さを長くし、衝撃
吸収量を増加する必要があるが、閉断面部96を上下方
向へ長くすると、閉断面部96の上下方向両端部96
B、96Cに比べて上下方向中央部96Dの剛性が極端
に低下してしまい、効率良く衝撃吸収量を増加させ難い
という不具合がある。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、効率良く衝撃
吸収量を増加させることができるドアの衝撃吸収構造を
得ることが目的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係るドアの衝撃吸収構造は、サイドドアの車室内側部を
構成するドアインナパネルと、このドアインナパネルに
ベルトラインに沿って設けられたベルトラインリンフォ
ースメントと、前記ドアインナパネルと前記ベルトライ
ンリンフォースメントとで形成されたドア前後方向に延
びる閉断面部と、前記ドアインナパネルと前記ベルトラ
インリンフォースメントのうちの少なくとも一方のパネ
ルの前記閉断面部をなす部分にその閉断面部を貫通する
方向に形成されその底部が他方のパネルと結合された凹
部と、を備えたことを特徴としている。
【0007】請求項2記載の本発明に係るドアの衝撃吸
収構造は、サイドドアの車室内側部を構成するドアイン
ナパネルと、このドアインナパネルにベルトラインに沿
って設けられたベルトラインリンフォースメントと、前
記ドアインナパネルと前記ベルトラインリンフォースメ
ントとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面部と、
前記ドアインナパネルにおける前記閉断面部の下方近傍
にドア前後方向に沿って形成されたスリットと、を備え
たことを特徴としている。
【0008】請求項3記載の本発明に係るドアの衝撃吸
収構造は、サイドドアの車室内側部を構成するドアイン
ナパネルと、このドアインナパネルにベルトラインに沿
って設けられたベルトラインリンフォースメントと、前
記ドアインナパネルと前記ベルトラインリンフォースメ
ントとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面部と、
この閉断面部を被覆するドアトリムと、前記ドアインナ
パネルと前記ベルトラインリンフォースメントのうち前
記ドアトリムに対面する側のパネルに穿設されたエネル
ギー吸収用孔と、前記ドアトリムの前記エネルギー吸収
用孔と対向する位置に設けられ径が前記エネルギー吸収
用孔より大きくなるテーパー部分を有するエネルギー吸
収用突部と、を備えたことを特徴としている。
【0009】請求項4記載の本発明に係るドアの衝撃吸
収構造は、サイドドアの車室内側部を構成するドアイン
ナパネルと、このドアインナパネルにベルトラインに沿
って設けられたベルトラインリンフォースメントと、前
記ドアインナパネルと前記ベルトラインリンフォースメ
ントとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面部と、
この閉断面部を被覆するドアトリムと、前記閉断面部に
おいて前記ドアインナパネルと前記ベルトラインリンフ
ォースメントのうちの前記ドアトリムに対向する一方の
パネルに穿設された孔と、この孔と対向する他方のパネ
ルと前記ドアトリムとのうちの一方に設けられ前記孔を
貫通し前記ドアトリムと他方のパネルとのうちの一方に
係合可能とされた係合用突部と、を備えたことを特徴と
している。
【0010】
【作用】請求項1記載の本発明に係るドアの衝撃吸収構
造では、乗員が当接する閉断面部を上下方向に広くした
場合においても、ドアインナパネルとベルトラインリン
フォースメントのうちの少なくとも一方のパネルの閉断
面部をなす部分にその閉断面部を貫通する方向に形成さ
れた凹部の底部が他方のパネルと結合されている。この
ため、閉断面部の上下方向両端部に比べて上下方向中央
部の剛性が低下することが無く、効率良く衝撃吸収量を
増加することができる。また、凹部の底部を他方のパネ
ルに結合させることにより、互いのパネルのずれを防止
でき、効率良く衝撃吸収量を増加することができる。
【0011】請求項2記載の本発明に係るドアの衝撃吸
収構造では、衝撃荷重がドアインナパネルに作用した時
に、閉断面部自体がスリットの部分で撓むことにより、
閉断面部が潰れることによる衝撃吸収量と併せて全体の
衝撃吸収量を増加させることが可能となり、効率良く衝
撃吸収量を増加することができる。
【0012】請求項3記載の本発明に係るドアの衝撃吸
収構造では、衝撃荷重がドアトリムに作用すると、エネ
ルギー吸収用突部のテーパー部分がエネルギー吸収用孔
の周縁を押し広げる。この抵抗による衝撃吸収量と閉断
面部が潰れることによる衝撃吸収量と併せて全体の衝撃
吸収量を増加させることが可能となり、効率良く衝撃吸
収量を増加することができる。また、エネルギー吸収用
突部のテーパー部分がエネルギー吸収用孔の周縁と摺動
し、エネルギー吸収用突部をガイドするので、斜め方向
から荷重が作用した場合にも、閉断面部とドアトリムと
のずれを防止でき、効率良く衝撃吸収量を増加すること
ができる。
【0013】請求項4記載の本発明に係るドアの衝撃吸
収構造では、衝撃荷重がドアトリムに作用すると、ドア
インナパネルとベルトラインリンフォースメントのうち
のドアトリムに対向する一方のパネルにドアトリムが当
接してパネルが変形し衝撃を吸収する。また、ドアトリ
ムと他方のパネルとのうちの一方に設けられた係合用突
部が、一方のパネルに穿設した孔を貫通しドアトリムと
他方のパネルとのうちの一方に係合し、他方のパネルが
変形し衝撃を吸収する。従って、両パネルで衝撃を吸収
することができるため、効率良く衝撃吸収量を増加する
ことができる。
【0014】
【実施例】本発明のドアの衝撃吸収構造の第1実施例に
ついて図1〜図4に従って説明する。なお、図中矢印F
Rはドア前方方向を、矢印UPはドア上方方向を、矢印
INはドア内側を示す。
【0015】図1に示される如く、フロントサイドドア
10は、フロントサイドドア10の外側部を構成するフ
ロントサイドドアアウタパネル12とフロントサイドド
ア10の車室内側部を構成するフロントサイドドアイン
ナパネル14とを備えている。フロントサイドドアイン
ナパネル14のドア内側には、ベルトライン16に沿っ
て、ベルトラインリンフォースメント18が設けられて
いる。
【0016】図2に示される如く、ベルトラインリンフ
ォースメント18のドア前後方向から見た断面形状は、
開口部をドア外側へ向けたハット状とされており、上壁
部18Aのドア外側端部には上方へ向けてフランジ18
Bが形成され、下壁部18Cのドア外側端部には下方へ
向けてフランジ18Dが形成されている。これらのフラ
ンジ18B、フランジ18Dはそれぞれ、フロントサイ
ドドアインナパネル14に溶着されており、ベルトライ
ンリンフォースメント18はフロントサイドドアインナ
パネル14とで車体前後方向に延びる閉断面部20を形
成している。
【0017】乗員22に対面する側のパネルとしてのベ
ルトラインリンフォースメント18のドア上下方向中央
部には、フロントサイドドアインナパネル14側へ向け
て閉断面部20を貫通する方向に凹部24が形成されて
おり、この凹部24は閉断面部20を上下方向に仕切っ
ている。この凹部24の底部24Aは、他方のパネルと
してのフロントサイドドアインナパネル14と溶着され
ている。
【0018】図3に示される如く、ベルトラインリンフ
ォースメント18の前壁部18Eはフロントサイドドア
インナパネル14側へ傾斜しており、前壁部18Eの前
端縁部には、フランジ18Fが形成されている。このフ
ランジ18Fはフランジ18B、フランジ18Dと連結
されており、フロントサイドドアインナパネル14(図
1参照)に溶着されている。
【0019】図4に示される如く、ベルトラインリンフ
ォースメント18の後端縁部には、フランジ18Gが形
成されており、フロントサイドドアインナパネル14
(図1参照)に溶着されている。
【0020】次に本実施例の作用について説明する。本
実施例のドアの衝撃吸収構造では、乗員22が当接する
閉断面部20を上下方向に広くした場合においても、ベ
ルトラインリンフォースメント18に閉断面部20を貫
通する方向に形成された凹部24の底部24Aがフロン
トサイドドアインナパネル14と結合されている。この
ため、閉断面部20の上下方向両端部に比べて上下方向
中央部の剛性が低下することが無く、効率良く衝撃吸収
量を増加することができる。また、凹部24の底部24
Aをフロントサイドドアインナパネル14に結合させる
ことにより、互いのパネルのずれを防止でき、効率良く
衝撃吸収量を増加することができる。
【0021】なお、本実施例では、凹部24はドア前後
方向に連続しているが、凹部24はドア前後方向に所定
の間隔で設けても良い。また、凹部24はドア上下方向
に一箇所であるが、凹部24はドア上下方向に複数箇所
設けても良い。また、本実施例では、フロントサイドド
アインナパネル14に対してベルトラインリンフォース
メント18が乗員側22に設けたが、これに代えて、図
5に示される如く、ベルトラインリンフォースメント1
8に対してフロントサイドドアインナパネル14を乗員
側22に設けても良い。また、凹部を別部材28として
も良い。また、図6に示される如く、凹部30をフロン
トサイドドアインナパネル14側に形成しても良い。更
には、図6に想像線で示される如く、凹部32に対向す
る部位に、凸部34を設け、この凸部34と凹部32と
を結合して良い。
【0022】次に、本発明のドアの衝撃吸収構造の第2
実施例について図7及び図8に従って説明する。
【0023】なお、第1実施例と同一部材については同
一符号を付してその説明を省略する。
【0024】図7に示される如く、本実施例では、フロ
ントサイドドアインナパネル36のドア外側に、ベルト
ライン16に沿って、ベルトラインリンフォースメント
38が設けられている。
【0025】図8に示される如く、フロントサイドドア
インナパネル36の上部は、ドア外側へ屈曲され上壁部
36Aとされており、この上壁部36Aの車幅方向外側
端部は、上方へ向けて屈曲されフランジ36Bとされて
いる。ベルトラインリンフォースメント38はドア前後
方向から見た断面形状L字状とされており、縦壁部38
Aの上端縁部38Bが、フロントサイドドアインナパネ
ル36のフランジ36Bに溶着されている。また、ベル
トラインリンフォースメント38の下壁部38Cのドア
内側端部は、下方へ向けて屈曲されフランジ36Dとさ
れており、このフランジ36Dが、フロントサイドドア
インナパネル36の縦壁部36Cに溶着されている。従
って、ベルトラインリンフォースメント38はフロント
サイドドアインナパネル36とでドア前後方向に延びる
閉断面部40を形成している。
【0026】図7に示される如く、フロントサイドドア
インナパネル36における閉断面部40の下部近傍に
は、ドア前後方向に沿って一本のスリット42が形成さ
れている。
【0027】なお、図8の符号44はドアトリムを示
し、符号46はドアガラスを示す。次に本実施例の作用
について説明する。
【0028】本実施例のドアの衝撃吸収構造では、図9
に示される如く、衝撃荷重(図9の矢印F)がドアイン
ナパネル36に作用した時に、図10に示される如く、
閉断面部40自体がスリット42を形成した部分Wでド
ア外側方向へ撓む。従って、この撓みによる衝撃吸収量
と閉断面部40の潰れによる衝撃吸収量とを併せて全体
の衝撃吸収量を増加させることが可能となるため、効率
良く衝撃吸収量を増加することができる。
【0029】なお、本実施例ではフロントサイドドアイ
ンナパネル36における閉断面部40の下部近傍にドア
前後方向に沿って一本のスリット42を形成したが、こ
れに代えて、図11に示される如く、フロントサイドド
アインナパネル36における閉断面部40の下部近傍に
ドア前後方向に沿って複数のスリット48を形成しても
良い。
【0030】次に、本発明のドアの衝撃吸収構造の第3
実施例について図12〜図15に従って説明する。
【0031】図12に示される如く、本実施例では、フ
ロントサイドドアインナパネル50のドア外側には、ベ
ルトライン16に沿って、ベルトラインリンフォースメ
ント52が設けられている。フロントサイドドアインナ
パネル50の上部のドア前後方向から見た断面形状は、
開口部をドア外側へ向け、ドア内側へ膨出したハット状
とされており、上壁部50Aのドア外側端部には上方へ
向けてフランジ50Bが形成され、下壁部50Cのドア
外側端部は下方へ向けて延びる縦壁部50Dとなってい
る。
【0032】ベルトラインリンフォースメント52はド
ア前後方向から見た断面形状L字状とされており、縦壁
部52Aの上端縁部52Bが、フロントサイドドアイン
ナパネル50のフランジ50Bに溶着されている。ま
た、ベルトラインリンフォースメント52の下壁部52
Cのドア内側端部は、下方へ向けて屈曲されフランジ5
2Dとされており、このフランジ52Dが、フロントサ
イドドアインナパネル50の縦壁部50Dに溶着されて
いる。従って、ベルトラインリンフォースメント52は
フロントサイドドアインナパネル50とでドア前後方向
に延びる閉断面部54を形成している。
【0033】フロントサイドドアインナパネル50の膨
出部の頂面50Eには、ドア前後方向に所定の間隔で円
形のエネルギー吸収用孔58が形成されている。
【0034】図13に示される如く、このエネルギー吸
収用孔58の内周部には、半径方向に沿った切欠き60
が所定の間隔で複数本形成されており、エネルギー吸収
用孔58を押し広げるきっかけとなっている。
【0035】図12に示される如く、閉断面部54のド
ア内側には、閉断面部54を被覆するドアトリム62が
設けられており、ドアトリム62には、エネルギー吸収
用孔58と対向する部位にエネルギー吸収用突部64が
形成されている。
【0036】図15に示される如く、このエネルギー吸
収用突部64はドア前後方向に所定の間隔で形成されて
いる。
【0037】図14に示される如く、これらエネルギー
吸収用突部64の先端部64Aは尖塔状とされている。
この先端部64Aに続く中間部64Bは円柱状とされて
おり、エネルギー吸収用突部64は中間部64Bまで、
エネルギー吸収用孔58に挿入されている。中間部64
Bに続く根本部は径がエネルギー吸収用孔58より大き
いテーパー部分64Cとなっている。
【0038】また、図15に示される如く、本実施例で
は、ドアトリム62の乗員の腰部と対向する部位にもエ
ネルギー吸収用突部64が形成されており、図示を省略
したが、これらのエネルギー吸収用突部64と対向する
部位にはエネルギー吸収用孔を有する閉断面部が形成さ
れている。
【0039】次に本実施例の作用について説明する。本
実施例のドアの衝撃吸収構造では、衝撃荷重がドアトリ
ム62に作用すると、ドアトリム62と一体的にエネル
ギー吸収用突部64がドア外側へ移動し、図14に示さ
れる如く、エネルギー吸収用突部64のテーパー部分6
4がエネルギー吸収用孔58の周縁を連続的に押し広げ
る。
【0040】従って、この抵抗による衝撃吸収量と、閉
断面部54が潰れることによる衝撃吸収量とを併せて全
体の衝撃吸収量を増加させることが可能となり、効率良
く衝撃吸収量を増加することができる。
【0041】また、エネルギー吸収用突部64のテーパ
ー部分64Aをエネルギー吸収用孔58の周縁と摺動さ
せて、エネルギー吸収用突部64をガイドする様にした
ので、斜め方向から荷重が作用した場合にも、閉断面部
54とドアトリム62とのずれを防止でき、効率良く衝
撃吸収量を増加することができる。
【0042】なお、本実施例では、エネルギー吸収用突
部64の先端部分をエネルギー吸収用孔58に挿入した
が、エネルギー吸収用突部64はエネルギー吸収用孔5
8に挿入せず、近接配置としても良い。また、本実施例
では、エネルギー吸収用孔58を円形としたが、図16
に示される如く、エネルギー吸収用孔65の形状は、矩
形等の他の形状でも良く。この場合には、エネルギー吸
収用突部66の形状は、エネルギー吸収用孔65の形状
に合ったテーパー部66Aを有する形状とする。
【0043】次に、本発明のドアの衝撃吸収構造の第4
実施例について図17〜図20に従って説明する。
【0044】図17に示される如く、本実施例では、フ
ロントサイドドアインナパネル70のドア外側には、ベ
ルトライン16に沿って、ベルトラインリンフォースメ
ント72が設けられている。フロントサイドドアインナ
パネル70の上部のドア前後方向から見た断面形状は、
開口部をドア外側へ向け、ドア内側へ膨出したハット状
とされており、上壁部70Aのドア外側端部には上方へ
向けてフランジ70Bが形成され、下壁部70Cのドア
外側端部は下方へ向けて延びる縦壁部70Dとなってい
る。
【0045】ベルトラインリンフォースメント72のド
ア前後方向から見た断面形状は、開口部をドア内側へ向
け、ドア外側へ膨出したハット状とされており、上壁部
72Aのドア内側端部には上方へ向けてフランジ72B
が形成され、下壁部72Cのドア外側端部には下方へ向
けてフランジ72Dが形成されている。これらのフラン
ジ72B、フランジ72Dはそれぞれフロントサイドド
アインナパネル70のフランジ70B、縦壁部70Dに
溶着されており、ベルトラインリンフォースメント72
はフロントサイドドアインナパネル70とでドア前後方
向に延びる閉断面部74を形成している。
【0046】フロントサイドドアインナパネル70の膨
出部の頂面70Eには、ドア前後方向に所定の間隔で長
孔76が穿設されている。この長孔76と対向するベル
トラインリンフォースメント72の部位には、長孔76
を貫通可能な係合用突部78が形成されている。この係
合用突部78は断面が台形状とされており、ドア前後方
向に延びる長円状の頂面78Aがドアトリム80と対向
している。
【0047】次に本実施例の作用について説明する。本
実施例のドアの衝撃吸収構造では、図18(A)及び図
18(B)に示される如く、乗員82がドアトリム80
に当接して、衝撃荷重(図18(A)及び図18(B)
の矢印F)がドアトリム80に作用すると、ドアトリム
80がドア外方へ移動する。この時、ドアトリム80が
フロントサイドドアインナパネル70に当接するまで
は、ドアトリム80がベルトラインリンフォースメント
72の係合用突部78の頂面78Aを、ドア外方へ押圧
する。このため、ベルトラインリンフォースメント72
がドア外方へ撓み衝撃を吸収する。
【0048】その後、図19(A)及び図19(B)に
示される如く、ドアトリム80がフロントサイドドアイ
ンナパネル70に当接すると、衝撃荷重(図19(A)
及び図19(B)の矢印F)をフロントサイドドアイン
ナパネル70の閉断面部74で受ける。
【0049】従って、ベルトラインリンフォースメント
72とフロントサイドドアインナパネル70とで効率良
く衝撃吸収量を増加することができる。
【0050】なお、本実施例では、ベルトラインリンフ
ォースメント72に係合用突部78を形成したが、これ
に代えて、図20に示される如く、ドアトリム80に係
合用突部84を設けても良く。更には、この係合用突部
84と対向するベルトラインリンフォースメント72の
部位に、係合用突部84と当接する凸部86を形成して
も良い。
【0051】また、本実施例では、ベルトラインリンフ
ォースメント72に係合用突部78を一体的に形成した
が、これに代えて図21及び図22に示される如く、係
合用突部88をベルトラインリンフォースメント72と
別部材とし溶着等で固定しても良い。
【0052】
【発明の効果】請求項1記載の本発明に係るドアの衝撃
吸収構造は、サイドドアの車室内側部を構成するドアイ
ンナパネルと、このドアインナパネルにベルトラインに
沿って設けられたベルトラインリンフォースメントと、
ドアインナパネルとベルトラインリンフォースメントと
で形成されたドア前後方向に延びる閉断面部と、ドアイ
ンナパネルとベルトラインリンフォースメントのうちの
少なくとも一方のパネルの閉断面部をなす部分にその閉
断面部を貫通する方向に形成されその底部が他方のパネ
ルと結合された凹部と、を備えた構成としたので、効率
良く衝撃吸収量を増加させることができるという優れた
効果を有する。
【0053】また、請求項2記載の本発明に係るドアの
衝撃吸収構造は、サイドドアの車室内側部を構成するド
アインナパネルと、このドアインナパネルにベルトライ
ンに沿って設けられたベルトラインリンフォースメント
と、ドアインナパネルとベルトラインリンフォースメン
トとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面部と、ド
アインナパネルにおける閉断面部の下方近傍にドア前後
方向に沿って形成されたスリットと、を備えた構成とし
たので、効率良く衝撃吸収量を増加させることができる
という優れた効果を有する。
【0054】また、請求項3記載の本発明に係るドアの
衝撃吸収構造は、サイドドアの車室内側部を構成するド
アインナパネルと、このドアインナパネルにベルトライ
ンに沿って設けられたベルトラインリンフォースメント
と、ドアインナパネルとベルトラインリンフォースメン
トとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面部と、こ
の閉断面部を被覆するドアトリムと、ドアインナパネル
とベルトラインリンフォースメントのうちドアトリムに
対面する側のパネルに穿設されたエネルギー吸収用孔
と、ドアトリムのエネルギー吸収用孔と対向する位置に
設けられ径がエネルギー吸収用孔より大きくなるテーパ
ー部分を有するエネルギー吸収用突部と、を備えた構成
としたので、効率良く衝撃吸収量を増加させることがで
きるという優れた効果を有する。
【0055】また、請求項4記載の本発明に係るドアの
衝撃吸収構造は、サイドドアの車室内側部を構成するド
アインナパネルと、このドアインナパネルにベルトライ
ンに沿って設けられたベルトラインリンフォースメント
と、ドアインナパネルとベルトラインリンフォースメン
トとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面部と、こ
の閉断面部を被覆するドアトリムと、閉断面部において
ドアインナパネルとベルトラインリンフォースメントの
うちのドアトリムに対向する一方のパネルに穿設された
孔と、この孔と対向する他方のパネルとドアトリムとの
うちの一方に設けられ孔を貫通しドアトリムと他方のパ
ネルとのうちの一方に係合可能とされた係合用突部と、
を備えた構成としたので、効率良く衝撃吸収量を増加さ
せることができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るドアの衝撃吸収構造
を示すドア斜め前方内側から見た斜視図である。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係るドアの衝撃吸収構造
のベルトラインリンフォースメントの前部を示すドア斜
め前方内側から見た斜視図である。
【図4】本発明の第1実施例に係るドアの衝撃吸収構造
のベルトラインリンフォースメントの後部を示すドア斜
め前方内側から見た斜視図である。
【図5】本発明の第1実施例に係るドアの衝撃吸収構造
の変形例を示す図2に対応する断面図である。
【図6】本発明の第1実施例に係るドアの衝撃吸収構造
の変形例を示す図2に対応する断面図である。
【図7】本発明の第2実施例に係るドアの衝撃吸収構造
を示すドア斜め前方内側から見た斜視図である。
【図8】図7の8−8線断面図である。
【図9】本発明の第2実施例に係るドアの衝撃吸収構造
の作用を説明する図8に対応する断面図である。
【図10】本発明の第2実施例に係るドアの衝撃吸収構
造の作用を説明する概略平断面図である。
【図11】本発明の第2実施例に係るドアの衝撃吸収構
造の変形例を示すドア斜め前方内側から見た斜視図であ
る。
【図12】本発明の第3実施例に係るドアの衝撃吸収構
造を示す図8に対応する断面図である。
【図13】本発明の第3実施例に係るドアの衝撃吸収構
造のエネルギー吸収用孔を示す斜視図である。
【図14】本発明の第3実施例に係るドアの衝撃吸収構
造のエネルギー吸収用突部がエネルギー吸収用孔を押し
広げた状態を示す斜視図である。
【図15】本発明の第3実施例に係るドアの衝撃吸収構
造のドアトリムを示す概略側面図である。
【図16】本発明の第3実施例に係るドアの衝撃吸収構
造の変形例を示すドア斜め前方内側から見た斜視図であ
る。
【図17】本発明の第4実施例に係るドアの衝撃吸収構
造を示すドア斜め前方内側から見た斜視図である。
【図18】(A)は本発明の第4実施例に係るドアの衝
撃吸収構造の作用を説明する概略垂直断面図であり、
(B)は本発明の第4実施例に係るドアの衝撃吸収構造
の作用を説明する概略水平断面図である。
【図19】(A)は本発明の第4実施例に係るドアの衝
撃吸収構造の作用を説明する概略垂直断面図であり、
(B)は本発明の第4実施例に係るドアの衝撃吸収構造
の作用を説明する概略水平断面図である。
【図20】本発明の第4実施例に係るドアの衝撃吸収構
造の変形例を示す垂直断面図である。
【図21】本発明の第4実施例に係るドアの衝撃吸収構
造の変形例を示すドア斜め前方内側から見た斜視図であ
る。
【図22】図21の22−22線断面図である。
【図23】従来例に係るドアの衝撃吸収構造の変形例を
示すドア斜め前方内側から見た斜視図である。
【符号の説明】
10 フロントサイドドア 14 フロントサイドドアインナパネル 16 ベルトライン 18 ベルトラインリンフォースメント 20 閉断面部 24 凹部 24A 底部 36 フロントサイドドアインナパネル 38 ベルトラインリンフォースメント 40 閉断面部 42 スリット 48 スリット 50 フロントサイドドアインナパネル 52 ベルトラインリンフォースメント 54 閉断面部 58 エネルギー吸収用孔 62 ドアトリム 64 エネルギー吸収用突部 64C テーパー部分 65 エネルギー吸収用孔 66 エネルギー吸収用突部 70 フロントサイドドアインナパネル 72 ベルトラインリンフォースメント 74 閉断面部 76 長孔 78 係合用突部 80 ドアトリム 84 係合用突部 88 係合用突部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 布施 健一郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 森下 健太郎 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サイドドアの車室内側部を構成するドア
    インナパネルと、このドアインナパネルにベルトライン
    に沿って設けられたベルトラインリンフォースメント
    と、前記ドアインナパネルと前記ベルトラインリンフォ
    ースメントとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面
    部と、前記ドアインナパネルと前記ベルトラインリンフ
    ォースメントのうちの少なくとも一方のパネルの前記閉
    断面部をなす部分にその閉断面部を貫通する方向に形成
    されその底部が他方のパネルと結合された凹部と、を備
    えたことを特徴とするドアの衝撃吸収構造。
  2. 【請求項2】 サイドドアの車室内側部を構成するドア
    インナパネルと、このドアインナパネルにベルトライン
    に沿って設けられたベルトラインリンフォースメント
    と、前記ドアインナパネルと前記ベルトラインリンフォ
    ースメントとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面
    部と、前記ドアインナパネルにおける前記閉断面部の下
    方近傍にドア前後方向に沿って形成されたスリットと、
    を備えたことを特徴とするドアの衝撃吸収構造。
  3. 【請求項3】 サイドドアの車室内側部を構成するドア
    インナパネルと、このドアインナパネルにベルトライン
    に沿って設けられたベルトラインリンフォースメント
    と、前記ドアインナパネルと前記ベルトラインリンフォ
    ースメントとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面
    部と、この閉断面部を被覆するドアトリムと、前記ドア
    インナパネルと前記ベルトラインリンフォースメントの
    うち前記ドアトリムに対面する側のパネルに穿設された
    エネルギー吸収用孔と、前記ドアトリムの前記エネルギ
    ー吸収用孔と対向する位置に設けられ径が前記エネルギ
    ー吸収用孔より大きくなるテーパー部分を有するエネル
    ギー吸収用突部と、を備えたことを特徴とするドアの衝
    撃吸収構造。
  4. 【請求項4】 サイドドアの車室内側部を構成するドア
    インナパネルと、このドアインナパネルにベルトライン
    に沿って設けられたベルトラインリンフォースメント
    と、前記ドアインナパネルと前記ベルトラインリンフォ
    ースメントとで形成されたドア前後方向に延びる閉断面
    部と、この閉断面部を被覆するドアトリムと、前記閉断
    面部において前記ドアインナパネルと前記ベルトライン
    リンフォースメントのうちの前記ドアトリムに対向する
    一方のパネルに穿設された孔と、この孔と対向する他方
    のパネルと前記ドアトリムとのうちの一方に設けられ前
    記孔を貫通し前記ドアトリムと他方のパネルとのうちの
    一方に係合可能とされた係合用突部と、を備えたことを
    特徴とするドアの衝撃吸収構造。
JP5250327A 1993-10-06 1993-10-06 ドアの衝撃吸収構造 Pending JPH07101241A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1002680A3 (de) * 1998-11-17 2002-06-19 Benteler Ag Türrahmen für einen Personenkraftwagen
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