JPH07100567B2 - 糸捕捉装置 - Google Patents

糸捕捉装置

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JPH07100567B2
JPH07100567B2 JP62015313A JP1531387A JPH07100567B2 JP H07100567 B2 JPH07100567 B2 JP H07100567B2 JP 62015313 A JP62015313 A JP 62015313A JP 1531387 A JP1531387 A JP 1531387A JP H07100567 B2 JPH07100567 B2 JP H07100567B2
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chuck
yarn
bobbin tube
radially
thread
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ブゼンハルト ペーター
オズワルド ハインツ
シュネーベルガー リュディ
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マシ−ネンフアブリク リ−タ− アクチエンゲゼルシヤフト
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    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2402/00Constructional details of the handling apparatus
    • B65H2402/20Force systems, e.g. composition of forces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2701/00Handled material; Storage means
    • B65H2701/30Handled filamentary material
    • B65H2701/31Textiles threads or artificial strands of filaments

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  • Winding Filamentary Materials (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成繊維フィラメント、ガラス繊維ストランド
等のような糸用の高速巻取機の糸捕捉装置に関する。本
明細書において、用語「高速」とは3000m/min以上の糸
線速度を意味し、特に5000m/min以上の糸線速度を意味
する。
〔従来の技術と発明が解決しようとする問題点〕
フィラメント巻取機のチャック(スピンドル又はマンド
レルともいわれる)には、例えば米国特許第4336912
号、第4460133号および第4106711号に開示されたよう
な、チャック構造体に糸捕捉装置を組み込むことがよく
ある。
前述の明細書に開示されるように、チャック自体は通常
片持取り付けとなっており、使用時にその上に糸パッケ
ージが形成されるボビンチューブは、チャックの自由端
からチャックに沿って軸線方向に移動させることによっ
てチャックに取り付けたり、チャックから取り外したり
することができる。
チャックに複数のボビンチューブを同時に支持させ、複
数の糸パッケージを同時に形成する場合は、糸捕捉装置
は米国特許第4104476号および第4106711号等に示される
ように、ボビンチューブ収容のためのチャック外側円筒
表面の半径方向内側でチャック構造体中に組み込むかあ
るいは米国特許第4477034号および第4482099号等に開示
されているように、隣接するボビンチューブ間でチャッ
ク上に糸捕捉装置を設ける必要がある。
ボビンチューブの装着を可能にする(半径方向内側の)
収縮位置と隣接するボビンチューブ間で(半径方向外側
の)伸長位置との間でチャック上で移動可能な糸捕捉装
置については幾つかの提案が既に行われている。例えば
欧州特許明細書第470およびこの明細書に関連して引用
された米国特許明細書第2931527号はボビンチューブ自
体との接触によって旋回可能なレバー上に設けられた糸
キャッチャを示す。又遠心力の作用下で収縮位置から伸
長位置へ移動可能な出没型係止装置用の各種提案もなさ
れている。このような装置は米国特許明細書第2998202
号に見られるが、この特許では係止装置が設けられる位
置は片持状チャックの自由端にのみ限られる。他の装置
が米国特許明細書第2706090号に開示されているが、こ
の装置の開示でも又チャックの端部にのみ設けられるよ
うになっている。
遠心力によって作動される糸切断装置がドイツ国の公開
特許明細書第1760458号に開示されている。しかしなが
らこの明細書に示された装置は非常に特異な型のスピン
ドルに用いることを意図しており、合成繊維フィラメン
トやガラス繊維のような糸に対する巻糸機のためには適
していない。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、合成繊維フィラメント、ガラス繊維等のよう
な糸用の巻取機における、片持ばり式に支えられて、そ
の長手軸線を中心として回転するように作られたチャッ
ク用の糸捕捉装置に関する。第1態様の装置において、
使用時の所定作動速度あるいはそれ以上の速度でその長
手軸線を中心としてチャックが回転せしめられるとき生
ずる遠心力の作用下で収縮位置と伸長位置間で半径方向
に移動可能な部材を具備する。前記半径方向移動可能部
材がその伸長位置にある時にチャックのボビンチューブ
受入表面から半径外方に突出し、かつ前記部材がその収
縮位置にある時に前記表面の内側に配置されるヘッド部
分が前記半径方向移動可能部材に設けられる。前記ヘッ
ド部分は、例えば糸がチャックの軸線方向に移動されて
いる際に、糸を受入れて捕捉するように作られた糸捕捉
手段であってもよく、あるいは糸捕捉手段の一部を提供
するように作られていてもよい。このような糸捕捉手段
は現在通常のタイプのものを用いることができる。ま
た、ヘッド部分が糸切断手段あるいは前記糸捕捉手段へ
の糸の軸線方向移動を案内する案内手段を含んでもよ
い。
チャックが半径方向移動部材の収縮位置と伸長位置との
間で、同部材の半径方向の移動を案内する案内手段を含
んでもよい。また、半径方向移動部材をその収縮位置に
向って復帰せしめるべく付勢する偏倚手段を設けてもよ
い。
前記半径方向移動部材が伸長位置にある時に、ヘッド部
分を隣接したボビンチューブの軸線方向端面に接触する
ように偏倚力を同部材に付与する手段が設けられるとよ
い。前記偏倚力付与手段は前記半径方向移動可能部材の
旋回機構として構成されてよく、この旋回機構は次のよ
うに構成される。即ち、前記部材がその伸長位置にある
ときに、その上に作用する遠心力が前記回転機構により
回転モーメントに変換され、前記半径方向移動可能部材
のヘッド部分をしてボビンチューブと接触付勢する。前
記旋回機構がチャック上と同部材上の旋回点から間隔を
あけられ、かつ半径方向移動可能部材がその伸長位置に
ある時に係合するように作られた当接表面を有するとよ
い。前記旋回機構がさらに前記半径方向移動可能部材
と、該部材を収縮位置へ復帰せしめる偏倚手段との間の
適切な連結手段を有するとよい。
〔実施例〕
本発明の一例として示す複数の実施例を添付図面を参照
して以下に説明する。
一般的構成 第2図に、ヘッドストック300とヘッドストック300内に
1端(図示せず)で片持取り付けされたチャック310と
を含んで成る巻糸機を示す。ヘッドストックはチャック
が使用時にその長手軸線20を中心として回転することが
できるような通常の駆動装置を有し、使用時にチャック
はその上にそれぞれ糸パッケージが形成されることにな
る内側ボビンチューブ26と外側ボビンチューブ260を支
承する。間隙46が図示していない手段によって2つのチ
ューブ26,260間の隣接した軸線方向端部間に配置され、
何も存在しない糸案内部分312がチャックの他端に残さ
れる。糸パッケージの巻取りを開始する前に、糸194Aは
間隙46に導入され、2番目の糸194Bは案内表面312上に
導入される。糸は第1図の上方から下方に向けて所定の
線速度で送られる。
両方の糸はチャック310の内側端部に向って軸線方向に
動かされ、その結果糸194Bはボビンチューブ260上へ移
動し、糸194Aはボビンチューブ26上へ移動する。しかし
ながらそれらのそれぞれのボビンチューブに到着する前
に、両方の糸はそれぞれの糸捕捉・切断装置によって受
入れられて捕捉される。このような装置は第2図に図示
されていないが、複数の実施例において、他の図面を参
照して説明される。送り出し方向で見て糸の下流部分は
残りの部分から切断され、上流部分はそれぞれのチュー
ブに引き取られ糸パッケージの巻取りが行われる。
第2図にその全体が示されたタイプの巻取機は米国特許
明細書第4497450号から見ることができる。これに関連
して、巻取機が米国特許第4497450号に示されるように
2個のチャックを有するかあるいは第1図に示すように
1個のチャックを有すかどうかは重要ではない。チャッ
クに対する糸の必要とされる運動を発生させるための装
置は米国特許第3920193号および発明者Adolf Fleli,H
einz OswaldおよびKurt Scheferによる1985年4月4日
に出願された欧州特許出願第86104646.4号に開示されて
いる。
第1実施例…同時係属の出願 第1図および第3図から第11図を参照して説明されるこ
とになる糸捕捉装置は、「チャック構成体」の名称で出
願番号8524303として本出願人の名前で1985年10月2日
に英国に出願された同時係属の特許出願(以下「同時係
属の出願」と称す)によるチャック構造体に使用するた
めに特に設計されたものである。しかし、当然ながらこ
のような使用だけに本発明を限定する意図はない。必要
あればこの同時係属の出願を参照されたい。2個の出願
間での調和を可能なかぎりにおい図るために、この出願
の第1図および第3図から第11図に用いられた参照番号
は同時係属の出願における類似した部分に用いられる番
号に可能な限り対応する。
第1図は間隙46と案内表面312の区域におけるチャック3
10の部分断面図を示し、本発明に関連した全ての場合に
おいて間隙46および糸案内表面312に設けられる糸捕捉
装置の構成は同じであり、それらの間に何の相異もな
い。チャック構造体は外側管状部分22を備え、この部分
22はチャックの片持部分の主要な荷重担持部材をなして
いると共に、チャックの他の複数の部材のケーシングを
はすものである。ボビンチューブ26,260は管状部分22の
円筒形外側表面上に受入れられ、かつボビンチューブ位
置決め及び把持装置によりボビンは管状部分に位置決め
の上止着され、その装置については前記した同時係属の
出願に記載される。
チャック構造体の内側構成部分の1つとしての支持部材
150は管状部分22の内側円筒表面上に円滑なスライド嵌
めとなっている。支持部材150は基本的には本発明の特
徴とは関連せず間隙46の区域においてリングとして形成
し、ガイド表面の区域において円盤として形成すること
ができる。しかしながら支持部材150はその外周部分に
限っては本発明の特徴事項と関連性がある。即ち、この
部分には4本のスロットが設けられ、その内の1つが第
1図において155で示される。4本のスロットは軸線20
の周りに等角度で配置される。管状部分22はその外側
(ボビン受入れ)表面から半径方向に延びてそれぞれの
スロット155上に開口する4個の孔176を有する。各孔と
スロットの組合せが各糸捕捉・切断装置178の案内・配
置手段として機能する。このような装置のそれぞれの作
動は基本的には同一であるので、ただ1つについてだけ
以下説明する。
第3図に示されるように、装置178は半径方向外側ヘッ
ド部分180、中間ボディ部分182および半径方向内側のフ
ート部分184から成り、この構造の詳細は第4図〜第6
図に示されている。
フート部分184は一対の対向した平坦側面318(第5図お
よび第6図)を有し、側面318はスロット155の対向した
側壁に係合し(第2図)、装置178をしてチャックの円
周方向の所定位置に位置させる。2つの表面318の間隔
は、スロット155内でのフート部分の円滑な摺動嵌合状
態が、フート部分184がスロット155の基部の表面157に
係合する半径方向内側位置(第1図および第3図には図
示せず)と半径方向外側位置との間で得ることができる
ように定められる。フート部分184の軸線方向の長さ
(第3図で見た場合の右から左への長さ)は2つの表面
318の間隔より大きい。
ボディ部分182はシリンドリカルであってその直径は表
面318の間の間隔にほほ等しく、フート部分184は、第4
図および第6図において、ボディ部分182の対向した側
において半径方向外側に向いた表面190A,190Bを提供す
る。第5図に示すように、少くとも表面190Aは軸線方向
に延びる鈍い端縁Pを形成する丸味のある頂点を有す
る。
ヘッド部分180はピラー181を備え、ピラー部分181はボ
ディ部分182と一体に作られかつボディ部分182の外側端
部から半径方向に突出する。ピラー181は、その外側端
部において、軸線方向に延びる歯186を有し、この歯186
は糸案内端縁187を形成する(第6図)。この歯の形状
および機能は米国特許明細書第4106711号に記載したも
のと同様である。ボディ部分182は2つのガイド面318間
で所定の幅の半径方向孔191を有する(第4図および第
5図)。孔191は孔内で半径方向に摺動可能な把持部材1
88を収容する。使用時にチャックが回転している時に、
把持部材188はその孔191内で半径外方に摺動して、第4
図および第5図に示されるように、把持部材188は歯186
の下側(半径方向内側対向表面)に係合する。把持部材
188と歯186間の係合区域が糸把持位置を形成する。チャ
ックが静止状態をとるに至ると、把持部材188はもはや
確実に歯186に対して押付けることはできず、それまで
把持位置に把持されていた糸は自然に解放されるかある
いは容易に引出すことができる。把持部材188の具体的
形状とは別に、この作動原理は前述の米国特許明細書第
4106711号に記載されたものであり、したがってこの明
細書においては、これ以上の説明はしない。
第4図に示すように、フート部分184はV形状の凹部202
を有する。V形状における拡開側の端部は表面190Bに近
接した側のフート部分184の軸線方向端面に開口する。
即ち、凹部202はこの端面から軸線方向に延びている
が、その延出方向は歯186がその支持ピラー181から突出
する方向と反対である。凹部202は捕捉・切断装置をし
て偏倚手段と協働せしめるものであり、これにより偏倚
手段はチャックに対して(半径方向内側に)収縮した位
置へ捕捉・切断装置178を付勢することができこれにつ
いて第3図を参照して以下説明する。
第2支持部材159が支持部材150に隣接した管状部分22内
に設けられる。円盤あるいはリング状のキャリヤ198が
第2支持部材159と係合して配置される。キャリヤ198は
4本のスプリングアーム200を支承し、これらスプリン
グアーム200は前記リング198からそれぞれのスロット15
5に突出する。それぞれのアーム200はキャリヤ198から
遠い方に自由端を有し、この自由端は凹部202の丸味を
帯びた内端に着座される。スプリングアーム200はフー
ト部分184に対して半径内向き(第3図の下向き)の偏
倚力を付与し、フート部分をしてスロット155の表面157
に係合せしめるべく付勢する。しかしながらスプリング
アームは撓むことが可能であり、これにより第7図から
第12図迄の一連の図面を参照して以下に説明されるよう
に、捕捉・切断装置がその作動位置(第3図)に移動す
ることが可能である。
作 動 第7図はフート部分184が収縮位置にあって表面157と係
合状態にある捕捉・切断装置178を示す。ヘッド部分180
とボディ部分182の半径方向外側部分とは孔176の半径方
向の深さ中に含まれる。捕捉・切断装置178は、ボディ
部分182が孔176の内側第7図の320で示す位置で係合し
ていることと、アーム200の自由端部が凹部202の内端に
係合していることとによって決まるチャックに対する軸
線上の位置をとる。第7図において破線26として示され
た内側のボビンチューブは捕捉・切断装置178からの干
渉を受けることなしに、孔176の上を越えて軸線方向に
移動させることができる。把持部材188(第4図)は、
第7図では孔191の中へ引き込まれた位置としている。
このときは図示するように、捕捉・切断装置178が「垂
直」の配置となる。静置状態でチャックの回転位置如何
によって捕捉・切断装置がヘッドを下向きにして配置さ
れることが起こり、このときは把持部材188はその自重
によって歯186に係合することになるであろうが、しか
し有効な把持圧力を生じることはない。
チューブ26がチャックに対して装着されていて、チャッ
クの回転がその作動速度へ向って増速するように設定さ
れている時に、遠心力が捕捉・切断装置178上に作用し
始る。この遠心力がスプリングアーム200によって付与
される偏倚力に打勝つのに充分である時に、捕捉・切断
装置178は表面157との面対面との係合から離れて移動し
始める。チャックがその作動速度に達すると、捕捉・切
断装置178は第11図および第3図に図示された作動位置
をとる。収縮位置から作動位置へ捕捉・切断装置178の
移動が第8図から第11図の各段階の順に行われるものと
して説明する。各捕捉・切断装置178が全ての場合にお
いて、このような段階を全て経て移動が行われることし
て示そうとする意図はない。しかしながら各移動順序
は、捕捉・切断装置178がその案内・位置決め手段に対
して移動の上適合する自由度を必ず持つ必要がある位置
であって、かつ前記案内・位置決め手段をして所望の最
終作動位置に向け導びくようにすることが可能な位置を
示すものである。
第4図の側面図において見られるような捕捉・切断装置
178の重心Gの配置は以下の説明の運動に関して特別の
意義を有する。重心Gはボディ部分182内で凹部202の内
端と表面190Aとの間に配置される。重心Gは第5図およ
び第6図には図示されていない。なぜならば、ここでの
説明の目的に対して、これらの図面における重心の配置
は重要ではないからである。重心はフート部分184とボ
ディ部分182を通る中心平面にあるいはその中心平面の
ごく近くにある。以上の説明では捕捉・切断装置178上
に作用する全遠心力は集中化されて重心Gを通り半径方
向に作用するものと仮定される。
第8図において、孔176はボディ部分182に対して遊隙を
提供するような寸法に作られていることに留意すべきで
ある。かくして遠心力により捕捉・切断装置178が動き
始める時に、第8図に示されるように、遠心力は凹部20
2の内端に対する接触点を中心に第8図の時計方向に捕
捉・切断装置を傾けようとする。しかしながら、このよ
うな傾斜は、第8図に示されるように、ボディ部分182
の自由端縁部が孔176の外側寄りの側面との係合するこ
とによって限定される。
ボディ部分182と孔176との間の遊隙によって、図中の時
計方向での捕捉・切断装置178の傾斜は、最も遅くと
も、フート部分184を表面157から離して持上げるのに充
分な遠心力がアーム200の偏倚力に打勝った後には生ず
る。この条件は第9図に図示される。この傾斜移動の結
果として、ヘッド部180はボビンチューブ26の端部から
離れるように外側方向に移動せしめられ、そのため、ボ
ビンチューブ26の存在は捕捉・切断装置178の作動位置
への移動が妨害とはならない。この傾斜運動は、もし必
要ならば、第9図に図示されているように、ボディ部分
182が孔176の外側内周面に半径方向の内側位置で当接す
ることによって制限させるとができる。ボディ部分182
と管状部分22との後者の係合が生ずると、即座に、捕捉
・切断装置178のさらに外側方向外側への移動が孔176中
でのボディ部分182を“伸長”させることによって行わ
れ、その結果捕捉・切断装置はアーム200の撓みを増加
させながら第10図に図示した状態に向って移動する。
第10図において、表面190A上の頂点Pは孔176に近接し
た管状部分22の内側表面に係合する。この頂点Pでの係
合部位が新たな旋回点となり、この点を中心として捕捉
・切断装置178は図中において反時計方向に傾斜しよう
とする。しかしながらこの新たな傾斜運動を惹起させる
ためにはアーム200の撓みの幾分の増大を伴う必要があ
る。従って、前に述べた時計方向の形所運動がアーム20
0とアーム200の凹部202との接触表面間の遊隙によって
可能となる。この段階において、把持部材188上に作用
する遠心力は把持部材188が外方に歯186の下側に向って
付勢されるに至るまで増加している。頂点Pが新たに規
定される旋回点となる。
表面190Aとの接触部位を中心とした捕捉・切断装置178
の傾斜は下記の2つの状態の片方の状態が生ずるまで継
続される。
(a)ボビンチューブ26が無い時に(その状態は図示せ
ず)、表面190Bが孔176の表面190Aとは反対側の管状部
分22の内側表面に接触するようになる状態。
(b)ピラー181の半径方向外側端部がボビンチューブ2
6の軸端面に係合する状態(第11図)。その際ボビンチ
ューブ26は例えば前述の同時係属の出願に記載されたボ
ビンチューブ位置決め装置によって孔176に対して正し
く配置されている。この状態はチャックが作動速度に達
したとき又はそれに先行して達成される。
第3図および第11図に図示されているように、円周溝19
2が、管状部分22の孔176に近接し、且つ孔176の外側で
ある外側表面に設けられる。糸194は今やこの溝の中に
配置することができ、それから歯186の下側(歯の半径
方向内側)に向って第11図の矢員196のように軸線方向
に沿って移動される。それから歯は、米国特許明細書第
4106711号に記載された方法で糸を把持位置へ案内し、
糸は把持位置から下流で(第2図を参照して説明された
ように)切断され、糸の上流部分は歯186およびこれに
隣接した支持ピラー181の部分を経由してボビンチュー
ブ26上に移行される。支持ピラー181とボビンチューブ2
6の軸線方向端面間との間の密な接触により、捕捉・切
断装置からボビンチューブへの糸の移動の間に糸状がこ
れらの部分間で捕捉されることはない。それから糸パッ
ケージの巻取りが開始されるがこの作動は本発明の主題
ではないので、その説明は省略する。
糸パッケージの巻取りが完了すると、チャックの回転は
減速される。遠心力の影響の減少に準じて、スプリング
アーム200により付与される偏倚力は捕捉・切断装置178
をしてボビンチューブ26を離れるように傾斜せしめ(第
8図)、それから装置178を第7図の収縮位置へ復帰さ
れる。この連続した作動は第8図から第10図を参照して
説明された作動と実質的に逆の作動であり、したがって
詳細には説明しない。
第3図に示すように、捕捉・切断装置178がその作動位
置にある時に、スプリングアーム200は、支持部材159に
設けられた軸線方向突出部上の凸表面201によって支え
られる。もし必要ならば、支持部材150はその復帰後に
軸線方向に移動可能することにより、復帰時に同装置を
して第7図に示す直立位置をとらせることができる。
第2実施例 本発明の第2実施例が第12図および第13図に図示され
る。可能な限り、同じ参照番号が同様な部材あるいは部
分を示すために用いられる。第12図および第13図のそれ
ぞれは第1図および第3図〜第11図に示された部分22に
類似した管状部分22Aを示し、第13図は第2図に示され
た内側ボビンチューブ26と外側ボビンチューブ260を示
す。
管状部分22Aの内側には、第1図における部材150に類似
した支持部材150Aがあり、かつ4本の同様なスロット15
5A(4本の内の1本のみを第12図および第13図に見るこ
とができる)が設けられている。それぞれのスロット15
5Aに対して、管状部分22Aは対応する半径方向孔176Aを
有する。
これから説明される第12図および第13図の糸状捕捉装置
は第1図および第3図から第11図に示された装置とは大
幅に異なる。この捕捉装置は基本的には2個の部材、す
なわち側面図で見て実質的にL形状をした部材210と、
細長いレバーの形状をした保持部材212とから成る。部
材210に対する各種の位置の説明を可能にするために、
部材212全体の図示は第13図においては省略されてい
る。その代りに、部材212は、同部材自体の長手軸線を
表わす破線212Aによって第13図中に示される。
断面図(第13図)に図示されるように、L形部材210は
L形をなす2つのアームの接合部位において開口部214
を有する。この開口部は第12図で破線表示によって示さ
れるように、保持部材212の一端を受入れるのに充分な
大きさである。L形部材210および保持部材212はピン21
6を受入れる一直線に整列した孔を有する。2つの孔と
ピン216は部材210と212とを連結する枢着ジョイントを
形成し、L形部材210はピン216の長手軸線を中心とし
て、保持部材212に対して自由に旋回する。ピン216は図
面の平面と保持部材の長手軸線212Aに対して直角に延び
る。保持部材212はその他端において第2ピン218によっ
て支持部材150Aに固着される。この目的のために、ピン
218はスロット155Aの2つの側壁の間でスロット155Aを
横切って延び、スロット155Aの内側に保持部材212を固
定する第2枢着ジョイントを形成する。一方保持部材21
2はピン216の長手軸線に平行なピン218の長手軸線を中
心として自由に旋回する。保持部材212はチャックの概
ね長手軸線方向でピン218から離れる方向に延びる。
架橋部材220が支持部材150Aの外側外周面でスロット155
Aを横切って延びる。圧縮スプリング(図示せず)が保
持部材212の半径方向外側に面する表面内の凹部222(第
12図のみに示す)と前記架橋部材220間を延びる。前記
圧縮スプリングは第12図に図示された収縮位置(半径内
方位置)に保持部材212を付勢する。チャックの非回転
時に保持部材212によって取らしめられるこの位置にお
いて、保持部材210は管状部分22Aの半径方向外側円筒表
面の内側に完全に引込まれ、その表面はボビンチューブ
26,260の受け入れを防げるものがなくなり、チャックの
軸線方向に沿ったボビンチューブ26,260の移動が可能と
なる(第13図)。
前述の説明から、L形状部材210の片方のアームはおお
むねチャックの半径方向で枢着ピン216から離れるよう
に延び、その半径方向外側(自由)端部で、このアーム
には球根状のヘッド部分224が形成される。部材214の他
のアームはおおむねチャックの軸線方向で枢着ピン216
から離れるように延び、この軸線方向アームの自由端部
に拡大部分が形成される。この拡大部分は下記に記載さ
れることを目的とする半径方向外側対向面226を有す
る。
第12図に示す収縮位置において、L形部材210の半径方
向外側延出アーム上のヘッド部分224は孔176A中に同孔1
76から突出しないように延びる。チャックの非回転時に
おけるこの制約下において、L形部材210の軸線方向に
延びるアームはスロット155Aの基底157A上に着座され
る。この状況下において、ボビンチューブ26,260(第13
図)のチャックへの装着、ボビンチューブのチャックか
らの離脱は妨げることなく行うことができる。そして2
本のボビンチューブ26,260がチャックの正しい位置に装
着された時にボビンチューブ間に開口部176Aと連通する
間隙46が残される。
チャックがその長手軸線20(第1軸)を中心として回転
し始めると、L形部材210と保持部材212の各対は、遠心
力を受けることにより、架橋部分220に係合する圧縮ス
プリングの偏倚力に抗して、それぞれのピン218の軸線
を中心として回転しようとする。L形部材210の質量は
同部材の重心Gがピン216と表面226を有する拡大部分と
の間において軸線方向に延びるアーム内に配置されるよ
うに分布されている。実施例1と同様に、遠心力は重心
Gにおいて集中的にL形部材210に使用すると仮定す
る。したがって、L形部材210が表面157Aから離れるよ
うに移動するに準じて、重心Gにおける遠心力によって
惹起されたモーメントに基づいて、L形部材210はピン2
16の軸線を中心とした時計方向(第12図および第13図で
見て)に回転しようとする。したがって外向きの移動の
最初の段階において、遠心力はヘッド部分224をボビン
チューブ26から離れるように傾けようとする。その結果
半径方向アームは2本のボビンチューブ間の間隙46の中
に規制を受けることなく侵入される。
しかしながら、L形部材210の軸線方向に延びるアーム
は孔176Aを越えて延びているため、表面226は最終的に
は、第13図に図示のように、管状部分22の内側表面に接
触するに至る。部材210及び212の双方に作用する遠心力
は依然としてこれら部材を半径方向外側に付勢する傾向
は保ち、その結果ピン216はその半径外方への移動を続
けようとする。軸線方向アームが管状部分22Aと接触す
ることによってその動きは拘束を受けるので、L形部材
210は今やピン216の軸線を中心として(第13図を参照し
て見た時)反時計方向に回転する。したがってヘッド22
4はボビンチューブ26の隣接した端部と係合するように
旋回される。実線と破線で図示されたように、部材210
の反時計方向旋回の程度はボビンチューブ26の長さに応
じて左右される。ボビンチューブ26の長さ変動の度合は
設計上許容可能な特定公差内のものである。
第12図に見られるように、球状ヘッド224はボビンチュ
ーブ26の軸方向対向端面と係合させるための丸みを帯び
たふくらみを形成する。このふくらみ部は少くとも限定
された程度でチューブ26の材料の中に没入しようとす
る。しかしながら、最大限の没入がされた後でも、くさ
び形状の間隙228(第13図)は残される。もし、糸(図
示せず)をこの間隙に導入すると、糸は間隙の最も狭い
部分の中を通過しようとし、ヘッド224とボビンチュー
ブ226間に糸は把持されるに至る。ヘッド224には特定の
糸切断手段が形成されていない。したがって糸の切断は
ヘッド224における把持位置とワインダから取外される
糸パッケージ間の高張力によって惹起される引裂きによ
って行われることになる。したがってこの実施例の装置
は基本的に細い弱い糸に対して適している。
巻取り作動の完了時に、遠心力の減少により、架橋部分
220に係合する圧縮スプリングはアーム212をして収縮位
置に復帰せしめる。ピン216の半径内方の移動により、
ヘッド224はボビンチューブ26から離れるように旋回せ
しめられ、それまで把持していた糸は解放される。チャ
ックが静止した時に、部材210,212は収縮位置(第12
図)に戻され、その結果ボビンチューブは妨害を受ける
ことなしに孔176Aを越えて移動することができる。
第12図および第13図に示された装置は、糸を間隙228内
に正確に位置させなければならないという欠点を有す
る。ボビンチューブ260へ向かうヘッド224のふくらみ度
合は糸を収容するための半径外方対向面をヘッド上に形
成するように設定することができる。しかしながらこの
収容表面を非常に広範囲に形成することはできない。他
の方法として、糸を最初にチューブ26上に位置させ、そ
れから間隙228に移動し、最後にチューブ26上に位置さ
せ糸パッケージの巻取りを行うようにすることができ
る。しかしながらこのような糸案内手順は糸案内の運動
の逆転を必要とするという欠点を有する。これらの欠点
は第14図および第15図による他の実施例によって避ける
ことができる。しかしながら、第12図および第13図によ
る実施例は前述の同時係属の出願によるチャック構造体
に用いることができるけれども、第15図による実施例
は、限られた環境下でのみにおいて、そこに示された如
きチャック構造体と共に用いることができるということ
に留意されたい。
第3実施例 第14図に実線で示された実施例は、総括的に番号230で
示されたリング構造体と、その中の1本が232として見
ることができる4本の把持部材を含んで成り、リング構
造体230が把持部材232を支承している。複数の把持部材
を支承するリング構造体の使用は、例えば公開された欧
州特許出願第127822号および第139897号に開示されてお
り、チャックの設計において良く知られている。しかし
ながら把持部材およびリング構造体その特徴部分はこれ
ら先行する公差された出願とは異なるものである。
第14図に示されたリング構造体230は第1のリング部材2
34と複数の固定用ねじ238によって接合された第2のリ
ング部材236を含んで成る。複数のねじ238は240で示さ
れた接合平面において部材234,236とを強固な係合接触
状態をとらしめるものである。
部材236には平面240に接続した周辺溝242が形成されて
いる。溝242はエンドレスであるがこのことは第14図の
下側半分に示される。さらに、部材236は4個の凹部を
有し、その中の1個だけが第14図の上側半分に244とし
て見ることができる。これら凹部は接合平面において、
部材236の端面に形成される。これら凹部は限定された
角度範囲を延びており、リング構造体の軸線246を中心
として等角度間隔で配置される。それぞれの凹部244は
部材236の外側筒状表面248と内側筒状表面250の両方で
開口する。これら2つの表面は共にリング構造体と同軸
である。
リング部材234も又リング構造体と同軸である外側筒状
表面248と内側筒状表面254を有する。リング状部材234
は4筒の凹部256を有するが、図にはただ1個だけが第1
4図の上側半分に示されており、この凹部256は対応する
凹部244と一直線に整列している。それぞれの凹部256が
部材234の内側表面254と接合平面240とに開口している
が、部材234の半径方向にはその厚みの一部分において
のみ延びている。
凹部244,256のそれぞれの対は、それぞれの把持部材232
を受入れるためのL形状の受入れ室を形成する。把持部
材232は第14図の正面図に示すように、対応したL形状
をなしている。L形状の水平部は受入れ室の凹部256ひ
配置され、L形状の垂直部は対応する凹部244に配置さ
れる。第14図において明らかなように、L形状の水平部
が凹部256内の半径方向対向面258に係合するとき、L形
状の垂直部は、部材236の外側筒状表面248の内側である
がその近くまで延びている。それぞれの把持部材232に
おける質量の分布は、把持部材の重心Gが凹部244の内
側であって把持部材のL形状の水平部と垂直部との接合
区域に配置されるようになっている。その受入れ室に対
する把持部材232の寸法は次のように決められ、即ち、
把持部材232は、その自由度は限られるも受入れ室内で
全ての方向で移動することができるが、受入れ室から半
径外方にとび出すことができないようになっている。半
径内方への把持部材232の移動保持については後述す
る。
リング構造体230はチャックの中に組立てられ、リング
構造体の軸線246はチャックの軸線20(第1図)と同軸
である。チャックがその長手軸線を中心とする回転に駆
動されるに際して、それぞれの把持部材232に作用する
遠心力は直接同部材232を半径外方に向けて駆動して対
応する受入れ室内の表面258に接触せしめる。しかしな
がら重心Gは凹部244の内側にあるので、把持部材232は
接合平面および表面258の接合の区域260を中心として傾
斜しようとする。この傾斜が確実に行われるようにする
ために、区域260が僅かにくさび状形状になるように表
面258には軸線246に対して僅かな傾斜を与えることがで
きる。その他の方法として、あるいはそれに加えて、把
持部材232上の対応する接触表面が、所望の傾斜運動が
確実に生ずるような形状に作られているとよい。この傾
斜運動の結果は第15図に誇張して示される。
第15図に示すように、把持部材232の垂直部の半径方向
外側端部は部材234に面する丸味を帯びた表面262を有す
る。部材232が前述のように傾斜されると、この丸味を
帯びた表面は、接合平面240内にあるリング部材234の軸
方向対向端面と第15図の部位264で接触すべく駆動され
る。この接触部位は、受入室内で部材232は移動の自由
度を持っているため図示位置264において正確に起ると
は限らない。しかしながら、丸味を帯びた表面262を設
けたことにより、把持部材232がとりうるどの係合位置
においても、くさび形状の間隙266が外側筒状表面248
(第14図)から接触部位264へ向けて収束するように形
成される。
筒状表面248は、第11図における溝192に類似した糸受入
れ溝(図示せず)を有する糸受入れ表面を形成する。糸
が表面248上をリング部材234に向けて軸線方向に移動さ
れると、糸は溝242に到着する迄は表面248上に留まる。
第15図に見られるように、丸みを帯びた表面262は次の
ように形成され、即ち、溝242に到着したとき糸状は既
に丸味を帯びた表面262の最も外側部分に整列され、糸
状が溝242に落下したときに、糸は表面262によって半径
方向内側へくさび状間隙266へ向け案内され、糸状は最
終的には、その間隙266において、第12図および第13図
の実施例での糸状の把持と同様な手法で把持される。糸
が溝242に落ちると即座に糸が直ちに丸味を帯びた表面2
62上に来るようにすることは本質的なことではないが、
糸状の把持部材232とリング部材248間の凹部244に落下
することはないように各構成部分の寸法を定める必要が
ある。
第14図に示された糸構造体は2つの異った方法で用いる
ことができる。第1の方法では、リング構造体はチャッ
クそれ自体の中に組込まれる。これを行うための配置は
第14図中に特別に図示されていないが、その配置はチャ
ックの設計技術において公知であり、例えばその一例が
米国特許第4106711号に示されている。この場合に、表
面252と表面248はチャックケーシングの外側表面をも含
む仮想的な円筒内に位置する。使用時に、第14図に示さ
れたチューブ26のようなボビンチューブは前述のように
チャックを越えて通過し、この際に糸状把持装置はボビ
ンチューブの通過の障害となることはない。なぜなら、
チャックケーシングの最も外側の円筒面の内方に位置し
ているからである。このような配置は前に述べて同時係
属の特許出願によるチャック構造体に用いることはでき
ない。この配置の欠点は、ボビンチューブ26の外面から
糸状把持位置264,266(第15図)までの半径内方への間
隔が大きいことである。即ち、糸はその把持位置からチ
ューブ表面まで登らせる必要があり、この事はある環境
下では可能であるが、しかし他の場合には不可能であ
る。
後者の場合(糸を上昇させることが不可能な場合)に
は、リング構造体230が隣接する2本のボビンチューブ
間に載置されている使用の2番目の態様が採用されると
よい。この構成では、ボビンチューブは破線26Aで略示
するようにリング状部材234の軸端面と係合している。
しかしながら、ここで強調したいのは、以上は原理に係
わるのみであり、リング部材234,236は双方共にボビン
チューブ間で使用可能にするために設計変更の必要があ
る。このような変更のやり方は従来から公知であり、且
つ、例えば米国特許第4477034号および第4482099号に開
示されている。この特許の構成を前述の同時係属の特許
出願によるチャック構造体に採用することで、ボビンチ
ューブとリング構造体とをチャックの外側円筒面に移動
させることができる。この第2番目の使用態様において
は、糸は把持位置からボビンチューブに登らせる必要な
ないが、リングがチャックからチューブともども移動さ
れるようになっている必要がある。
前記2つの使用態様において、チャックが静止状態にな
った時、糸の端部は把持部材232から解放されるように
なっている必要がある。遠心力が無くなると、糸端部上
の把持圧力は軽くなり、糸が未だ把持部材から解放され
ていないとしても、糸は把持位置から容易に引出される
ことができる。ボビンチューブ26に巻かれたパッケージ
の取り出しは第14図で見て左側から右側へボビンチュー
ブを移動させることにより行われるが、このような糸パ
ッケージの取り出し時にその糸端は、たとえ把持装置が
粘着により閉鎖傾向を帯びていても解放傾向となる。
第14図に示された配置は、第12図および第13図に示され
た実施例に対して、ボビンチューブの対向軸端面に把持
部材が没入することがなく、さらにボビンチューブの端
面が十分な半径方向厚みを持っているかどうかに左右さ
れないという利点を有する。しかしながら、欠点として
この配置による装置は、第14,15図に関連して説明した
押上型のリングの場合を除いて前記同時係属の出願によ
る好ましいチャック構造体に採用することはできない。
この欠点は第16図から第19図による各種の配置による装
置によって回避することができる。
第4実施例および第5実施例 さらに他の実施例が第16図および第17図に示され、この
実施例は第12図および第13図に示された装置の変形実施
例である。可能な限り第12図および第13図の説明に用い
られた参照番号が第16図および第17図の説明における類
似した部材あるいは部分を示すために再び用いられる。
したがってチャックの外側ケーシングを示すチューブは
22Aとして示され、チャックに装着されたボビンチュー
ブは26にて示される。第16図における支持部材150Aは第
12図の対応する部材と類似している。即ち、第16図には
一筒のみ示すが複数のスロット155Aが設けられその各々
のスロット155Aは半径方向面157Aを有している。
各スロット155Aにはレバー212を支持する横断ピン218が
設けられ、このピン218は第12図の同一番号を付した部
材に相当している。圧縮スプリング223がレバー212中の
凹部222とチューブ22A中の凹部225間に延びる。ピン218
から遠い側の端部においてレバー212の延長部213(第17
図)はフォーク状をなし、この延長部213は横断ピン216
を担持し、この横断ピン216は第12図の同一番号を付し
た部材に相当する。しかしながら第16図においてピン21
6によって支えられた部材270,272は第12図で図示された
部材210とは根本的に異なる。
1本の支持レッグ276の外側自由端において、部材270は
球根状ヘッド部分274を持つ。この部材272はまた2本の
支持レッグ(その1本のみ280で示す。)の外側自由端
においてヘッド部分278を有する。それぞれの支持レッ
グ(276および280)の半径方向内側端部は拡開されてお
り、ピン216を収容するための貫通孔が設けられる。そ
れぞれの部材は保持ピン216の長手軸線を中心として回
転することができる。レッグ276はピン216の(レバー21
2の長手方向軸線212Aを含む)中央部分にはまり、部材2
72の2本のレッグ280はレッグ276の両側でピン216と係
合する。明細書中で後で説明される理由のために、それ
ぞれのレッグ276およびレッグ280のそれぞれの延長部に
はおおむね半径内方に延びる突出部が設けられ、レッグ
276状の突出部は282で示され、図示されたレッグ280上
の突出部は284で示される。これらの各突出部はピン216
から離れる方向を指す全体として丸味を帯びた先端を形
成する。レッグ276の突出部282は部材272から半径方向
内側にあり、一方2本のレッグ280上の突出部284は部材
270から半径方向内側にある。
第16図で実線な装置が伸張状態、即ち作動状態にあると
きを示す。この条件下において、装置に使用する遠心を
受けて圧縮スプリング223の偏倚力に抗してレバー212は
図の時計方向に既に回転された状態にある。この回転
は、レバー212上の当接面213がチューブ22Aの内側表面
に係合するまで継続される。したがって部材270,272
は、内側チューブ26と外側チューブ(第16図に示されて
いないが第13図と同様に位置させてある)の間の間隙
(第16図には図示せず)にチューブ22Aの外側表面から
半径外方に突出する。
部材270の重心は第16図上に印を付されていないが、第1
6図で見て、ピン216の長手軸線の左にあることはいうま
でもない。同様に部材272の重心は第16図で見て、ピン2
16の長手軸線の右にくる。
したがって部材270上に作用する遠心力は、図におい
て、同部材270を時計方向に回転させようとし、一方部
材272に作用する遠心力は、反時計方向に同部材272を回
転させようとする。部材272の質量は、部材270の質量よ
り大きく作られており、その結果一対の部材はピン216
の軸線を中心として反時計方向に回転しようとする。し
たがって部材270のヘッド部分274上の(第16図で見て左
側への)軸端面は内側ボビンチューブ26の近接対向軸端
面に接触するように付勢される。ヘッド274上のこのチ
ューブ係合面は明細書で後述するように平坦表面として
形成される。
ヘッド274の軸線方向反対側面はふくらみ部を有し、こ
のふくらみ部はヘッド部278上の丸みを帯びた面(第15
図に関して既設の丸みを帯びた面262と類似)に対向
し、強く接触される。したがって楔形状間隙286が2つ
のヘッド部分に形成され、この間隙286はヘッド部分が
接触するニップ288(第17図)に連らなっている。これ
は、第15図の実施例において、264で示された糸把持位
置に類似した糸把持位置を形成する。糸捕捉装置に作用
する遠心力が減少されるようなチャックの減速の間で
は、スプリング223はレバーをピン218を中心として反時
計方向に回転せしめる。したがって部材270,272は、第1
2図について説明された半径方向孔176Aと同様な孔176A
を経てチューブ22Aの半径方向内側に引っ張られる。チ
ャックの回転が静止している時に、突出部282,284は第1
6図で一点鎖線で示されるように、表面157Aと係合す
る。装置を収縮位置に復帰させる際の遠心力の減少によ
りニップ288によって糸状に付与される把持効果が減少
される。したがって、巻き上がったパッケージを形成し
たチューブ26をチャックから取り出す際に糸はニップの
部分から抵抗を伴うことなく引き出すことができる。ま
た、表面157Aに突出部282,284が係合するときに部材27
0,272に反対方向の旋回モーメントが付与され、ヘッド
部分274,278は離間付勢され、ニップ288は確実に開かれ
る。この開口効果は、孔176A画定する表面へ各ヘッド部
分が係合することによって制限される。破線表示するよ
うに、収縮位置においては、ヘッド部分274,278の半径
外端はその全体が孔176Aの内側にあり、その結果チュー
ブ26とその上に巻かれた糸パッケージは妨害を受けるこ
となく取り外しできる。
前述のように、ヘッド部分274上のボビンチューブ係合
表面は平面によって形成されており、第1図および第3
図から第6図の実施例と違ってエッジが形成されていな
い。したがってヘッド274の、チューブ26に対する接合
部の楔形状間隙の寸法は間隙286に対比して比較的小さ
くなる。このような構造が許容可能であるのは把持ニッ
プ288からボビンチューブ26への糸の軸線方向速度が大
きい場合であり、このとき糸がチューブ26に巻き取られ
る際に、糸はチャック軸線(第17図においてレバー212
の軸線212A)に対して十分傾斜している。この高い軸線
方向糸速度(チャック軸線への傾斜)は、前に参照した
米国特許出願第06/723981号の如き装置によって得るこ
とができる。したがって、第16図および第17図に示され
た装置はこの米国特許出願に開示されたような糸案内シ
ステムとの使用のために特に設計されたものである。も
し糸の軸線方向移動速度が、糸がボビンチューブ26上を
通過する際に比較的に遅いならば、ヘッド274とボビン
チューブ26間の接触区域に糸把持間隙の形成を回避する
ために、ヘッド274にエッジを設けることができる。
第16図に示された装置がその伸長位置へ移動する際に、
ボビンチューブが部材270,272の半径方向外側への移動
を妨害しないように、孔176Aとチャック上に正確に載置
されたボビンチューブとをする必要がある。したがっ
て、チャックに対してボビンチューブ26を配置する位置
決め手段(図示せず)は、ボビンチューブの外側端部が
孔176Aの内側端縁を越えて突出しないことを確実にする
ものでなければならない。ボビンチューブの長さの公差
は部材270,272がピン216を中心に反時計方向に第16図の
実線位置まで付加的に回動することによって解消され
る。しかしながら、米国特許出願第06/723981による糸
移動案内装置が用いられる場合には、糸が捕捉される点
の軸線方向位置を可能な限り厳密に規定することが好ま
しい。これを可能にするために、ボビンチューブの長さ
の変動は回避できないので、把持点の軸線方向位置はボ
ビンチューブ26の軸線方向端部面と独立でなければなら
ない。これは糸捕捉装置の半径方向外側部分とボビンチ
ューブの端部面との間の間隙を小さくしうることを意味
する。この間隙が小さいことは、糸がボビンチューブへ
移行する際の糸の軸線方向速度が十分である限りは、問
題とならない。この条件を達成しうる配置が第18図およ
び第19図に図示される。この場合も、同じ参照番号が同
じ部材又は部分を示すために用いられている。したがっ
て第18図および第19図は内側ボビンチューブ26、チャッ
クケーシングを形成するチューブ22A、後述する糸捕捉
装置用ガイドを形成する孔176A、チャックの内側の支持
部材150A、支持部材150A内のスロット155Aおよびスロッ
ト155Aの半径方向内側面157Aを示す。
第18図および第19図に示された糸捕捉装置はそれぞれ2
本の全体としてL形部材286,288を含んで成る。L形部
材286(支持部材)はスロット155A内に配置されて軸線
方向に延びるレッグ290と、孔176Aに配置されて半径方
向に延びるレッグ292を有する。レッグ290内の凹部294
は圧縮スプリング296を収容し、この圧縮スプリング296
はチューブ22Aの半径方向内側面に作用して捕捉装置を
収縮位置(図示せず)に付勢する。収縮状態ではレッグ
290の半径方向内側面(特別に参照番号は付されていな
い)は表面157Aに接触する。捕捉装置の図示された伸張
状態では、レッグ290の半径方向外面(特別な参照番号
は付されていない)チューブ22Aの内面に接触し、遠心
力による捕捉装置の半径外方への移動を制限する。
捕捉装置が収縮位置にある時に、レッグ292の半径方向
外端部はその全体が孔176A内にあり、レッグはチャック
への取付けおよび取外しのためのチューブ26の移動の妨
害とはならない。遠心力が加わると支持部材は半径外方
に移動され、レッグ292は孔176Aを規定する円筒表面内
を円滑に走行し、装置は図示の完全伸長位置に案内され
る。第16図の実施例と同様に、チャック上に正しく載置
された時に、孔176Aに対するボビンチューブ26の位置は
レッグ292の半径外方への移動を妨害しないようになっ
ている。実際、レッグの半径外方への移動の際にレッグ
292は傾斜運動を行わず、間隙Sがボビンチューブ26と
レッグ292の間に形成される。この間隙Sの最大寸法は
ボビンチューブ26の長さの許容最大公差に左右される。
ボビンチューブ26とは反対側において、L形部材286は
部材288を収容する全体としてL形状の凹部298を有す
る。横断ピン300がレッグ292の長さ方向に対して直角の
方向でこの凹部298を横切って延び、部材288の軸線方向
のレッグ302が旋回可能にピン300上に取り付けられる。
部材288の半径方向に延びるレッグ304はその半径方向端
部において、ふくらみ部306を有し、このふくらみ部は
ボビンチューブ26に向って延びている。遠心力を受ける
と、部材288は第18図においてピン300を中心に反時計方
向に回転しようとし、ふくらみ部306はレッグ292の近接
した表面と係合するべき付勢される。かくして楔形状間
隙308と把持ニップ(特別な参照番号は付されていな
い)とが、第15図、第16図および第17図の実施例で既に
説明したものと同様に形成される。部材286のレッグ292
は、第14図の溝242に類似した横方向スロット310を有
し、このスロット310によりふくらみ部306とレッグ292
の間の把持ニップへの糸状の導入が可能となる。
第18図に示すように、部材282の軸線方向レッグ302は、
捕捉装置がその伸長位置にあってふくらみ部306がレッ
グ292と把持接触するように旋回した時に、僅かに半径
方向内側に突出位置する自由端を有する。捕捉装置がそ
の収縮位置へ戻される際には、レッグ302の前記自由端
部が最初に表面157Aに係合し、第18図においてピン300
を中心として時計方向に部材288を旋回させる。これに
より把持ニップの開口が確実となる。しかしながら、第
18図におけるレッグ302のこの特別の突出部や、第16図
の実施例の特別の突出部282,284は、粘着性物質により
ニップが閉鎖維持されるといった傾向に対処するための
安全対策であり、大抵の環境下でこれら突出部を省略し
ても問題は生じない。
第6実施例 第18,19図の説明から、ボビンチューブ26上での糸の軸
線方向移動速度が充分に早い場合に、第1−11図の第1
実施に以下の変形を加えることが理解されよう。この変
形実施例は第20,21図に示すが、これは変形以前の第7,1
1図に対応する。第2図から第11図を参照して既に説明
された部分又は部材と同一な第20図および第21図におけ
る部分又は部材には同じ参照番号が付され、これらにつ
いては、第20図および第21図では特に説明しない。変形
部分は第20図におけるヘッド部分180A、特定するとピラ
ー181A(第21図)および孔176B(第20図)である。最初
に孔176Bの変更点について説明すると、孔176Bの寸法は
減少され、部材178のボディ部分182の周囲により緊密に
嵌合するようになっている。即ち、ボディ部分182は孔1
76Bになめらかに摺動嵌合され、その結果部材178Aは収
縮位置(第20図)と伸長位置(第21図)との間で半径方
向にそのまま移動することができる。把持部材は、フー
ト部分184をチューブ22の内側面に係合させることによ
って伸長位置をとる。前述の各種実施例を参照して説明
したように、ボビンチューブ26用の位置決め手段(図示
せず)はボビンチューブの近接した端部を孔176Bから離
間維持し、伸長位置への把持部材の半径方向移動の支障
とならないようにする必要がある。この半径方向移動中
の部材178の傾斜はこの場合では極めて小さい。
第4図で説明されたピラー181は、ピラー上の比較的鋭
いボビン係合端縁部を持たないように変更されている。
ピラー181A(第21図)はボビンチューブ26の近接する軸
端部を指向する全体として平坦な面183を有する。第18
図の実施例の場合と同様に、ピラー181Aとボビンチュー
ブ26との間に小さな間隙Sを残すことができ、その間隙
の最大寸法はボビンチューブ26の長さの公差により決め
られる。第20図および第21図の実施例の他の特徴は第2
図から第11図の実施例について前述したものと同一であ
る。しかしながら第5図を参照して説明された頂点Pは
省略することが可能であり、この変形実施例の把持部材
は、表面190Aおよび190Bはチャックのケーシング22と接
触することによって伸長位置に適切に位置させうる。
第7実施例 第22図および第23図は第20図および第21図に示された実
施例の変形実施例であり、第22図は第1図に対応する図
であり、第23図は第20図に対応する図である。この場合
においても、類似した部分又は部材は同一の参照番号で
示される。主な変更点は把持部材178Bをその収縮位置
(第23図)に戻そうとする偏倚力の発生手段に関する。
以下説明するように、この実施例においては各把持部材
178B上の偏倚力は各永久磁石によって発生され、これま
での各実施例に設けられた偏倚スプリングは省略されて
いる。したがってそれぞれの把持部材178のフート部分
は、チャック部分22内にユニットに組立を行う際の労力
を相当に削減することができる。
管状部分22中の孔176B、部材178Bのヘッド部分180Aおよ
び部材178Bのボディ部分182は第20図および第21図に図
示されるように配置され、以下これについて説明する。
即ち、部材178Bがその伸長位置(第22図)にある時に、
ボディ部分182と孔176Bとの関係およびヘッド部分180A
とボビンチューブ26との関係は第21図に図示されかつ説
明されたものと同様である。
しかしながら、前述の各実施例における比較的に重くか
つ複雑なフート部分184は、第22図および第23図では、
ボディ部分182を越えて全周方向に突出する一枚のプレ
ート184Aによって代替される。即ち、支持部材150B内の
スロット155Bは第1図に示したものと比較して、幾分幅
が広げられていて、拡開されたフート部分184Aを収容で
きるようになっていると共に、前述の各実施例における
スロットより半径方向が浅くされ、半径方向深さを縮少
されたフート部に対応するようにしている。
適当なめくら孔(特別な参照符号をを付せず)が支持部
材150Bに設けられ、めくら孔はチャック筒状部分202の
孔176Bと軸線方向において一直線に整列しており、かつ
スロット155Bの表面157上に一端で開口している。この
めくら孔に永久磁石330が埋設され、永久磁石はその外
側端面が表面157と同一平面になるように、前記めくら
孔に固定されている。
把持部材178B(あるいはその少くとも一部)は強磁性材
料から作られており、その結果磁石330は、フートプレ
ート184Aが表面157に当接するまで半径方向内側に部材1
78Bを引張る(第23図)。支持部材150Bは低透磁率を有
する材料例えばアルミニウムから作るのが好ましい。
部材178B上の遠心力の作用は前述の実施例の部材178A上
の作用と実質的に同じである。遠心力の強さがプレート
184Aを磁石330に接触維持しようとする磁力に打つ勝つ
と、プレート184Aが筒状部分22に係合するまで把持部材
178Bは半径外方に移動する(第22図)。かくして把持部
材176Bはその作動位置すなわち伸長位置をとる。伸長位
置にある時でさえ、部材176Bが依然として半径内方への
十分な偏倚力を受けるように配置されなければならな
い。その結果巻取りの完了後に、遠心力が減少されたと
きに把持部材は収縮位置に戻る。
偏倚力を生じる磁力手段の使用は勿論図示された実施例
に限定されず、前記磁力手段は、前述の各実施例の何れ
にも、遠心力により最初外側に動かされた部材を収縮さ
せるための復帰力が必要とされる場合にはいつでも同様
に応用することができる。永久磁石を用いることが必須
ではなく、選択的に励起可能な電磁石を用いることがで
きる。しかしながら、永久磁石を用いることが通常は、
はるかに簡単である。
第22図および第23図に示された半径方向に移動可能な糸
把持部材は第4図および第21図に示された部材188と同
一である。しかしながらこの部材はピンなどのシリンド
リカル形状とすることができる。この把持部材を収容す
る開口部は(把持部材が実際に図示されたものであろう
とピン形状のものであろうとも)部材178を通って端か
ら端迄通過することができる。
適切な永久磁石はスイス国のCH−8627 GrningenのMau
rer Magnetic AGから入手することができる。一例とし
てのみ示せば、適切な磁石は直径12mm、軸線方向長さ6m
mのディスク形状であり、3600ガウスの残留磁気と2000
エルステッドの保磁力を与えるように軸線方向に磁化さ
れている。磁石は、磁石に接触している強磁性部材に軸
線方向の力3Nを与えることができ、磁石から1mm軸線方
向に離れて配置された強磁性部材に軸線方向の力1Nを与
えることができる。
以上の説明は米国特許明細書第4497540号(欧州特許出
願第73930号)に示された巻取機のチャックに採用した
場合についてされている。しかしながら、本発明は勿論
このタイプの巻取機に限定されない。他のタイプのマル
チチャック巻取機は米国特許明細書第4298171号および
第4007884号に示されている。シングルチャック巻取機
においても本発明を実現することができる、「片持支
持」という用語は、特定形状のチャック支持構造に特許
請求の範囲を限定する意図のものではない。
同時係属中の出願として導入部において述べた英国特許
出願第8524303号は1986年9月24日に出願された欧州特
許出願第86113104.3に対応する。
【図面の簡単な説明】
第1図は第2図に示された本発明によるチャックを具備
した巻取機に用いられるチャックの一実施例の部分断面
図を示し、第2図は本発明によるチャックを具備した巻
取機を最も簡略化した状態を示す側面図であり、第3図
は第1図を詳細に示す側断面図であり、第4図は本発明
による糸状捕捉部材の一実施例の詳細側面図であり、第
5図は第4図に示された部材の正面図であり、第6図は
第4図および第5図に示された部材の平面図であり、第
7図から第11図迄は第4図から第6図に示された部材が
使用時に収縮位置から伸長位置に移動する各段階をそれ
ぞれ示す側面図であり、第12図は収縮状態にある糸捕捉
部材の他の構造を示す第3図と同様な側断面図であり、
第13図は伸長状態にある部材を示す第12図と同様な側断
面図であり、第14図は本発明による糸捕捉部材の他の構
造の部材を組合されたリングの長手軸方向軸断面図であ
り、第15図は第14図の一部を詳細に示す図であり、第16
図は本発明による糸捕捉部材のさらに他の構造を示す第
12図と同様な側面図であり、第17図は第16図に示された
配置の平面図であり、第18図は本発明による糸捕捉部材
のさらに他の構造を示す側面図であり、第19図は第18図
に示した部材の正面図であり、第20図は第1図および第
3図から第6図の実施例の変形実施例である糸捕捉部材
を収縮状態で示す側断面であり、第21図は第20図の部材
を伸長状態で示す側断面図であり、第22図は第20図で示
された実施例の変形実施例を伸長状態で示す側断面図で
あり、第23図は第21図で示された実施例の変形実施例を
収縮状態で示す側面図である。 20……チャックの長手軸線、22……外側筒状部分、 26,260……ボビンチューブ、46……間隙、 150……支持部材、155……スロット、 159……第2支持部材、176,191……孔、 178……糸捕捉・切断装置、180……ヘッド部分、 181……支持ピラー、182……ボディ部分、 184……フート部分、186……歯、 187……糸案内端縁、188……把持部材、 190A,190,318……表面、194A,194B……糸、 200……スプリングアーム、202……凹部、 300……ヘッドストック、310……チャック、 312……糸案内部分、G……重心。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−56776(JP,A)

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維フィラメント、ガラス繊維等のよ
    うな糸用の巻取機における、片持ばり式に支えられて、
    その長手軸線を中心に回転されるチャックであって、使
    用時の所定作動速度あるいはこれをこえる速度でチャッ
    クがその長手方向軸線を中心にチャックが回転せしめら
    れるときに惹起される遠心力の作用下で収縮位置と伸長
    位置間で半径方向に移動可能である部材を具備し、該半
    径方向移動可能部材がその伸長位置にある時にチャック
    のボビンチューブ受入表面から半径外方に突出し、かつ
    前記部材がその収縮位置にある時に前記表面の内方に配
    置されるヘッド部分を前記部材が有し、該ヘッド部分
    が、糸をチャックに係止してチャック上に糸パッケージ
    として糸を巻取るべく糸の受け取り及び捕捉を行う糸捕
    捉手段を有するか、あるいは前記ヘッド部分は、前記の
    如き糸捕捉手段を構成するべくチャックによって担持さ
    れる部分と使用時に協働するようにされていることを特
    徴とするチャック。
  2. 【請求項2】前記ヘッド部分が糸切断手段あるいは糸捕
    捉手段への糸の軸線方向移動を案内する糸案内手段を有
    する特許請求の範囲第1項記載のチャック。
  3. 【請求項3】前記半径方向移動可能部材の収縮位置と伸
    長位置間での半径方向の移動を案内する案内手段を有す
    る特許請求の範囲第1項又は第2項に記載のチャック。
  4. 【請求項4】その収縮位置に向って前記半径方向移動可
    能部材を復帰せしめる偏倚手段を有する特許請求の範囲
    第1項から第3項迄の何れか1項に記載のチャック。
  5. 【請求項5】前記半径方向移動可能部材が伸長位置にあ
    る時に、ヘッド部分を隣接したボビンチューブの軸線方
    向端面に接触付勢する力を前記半径方向移動可能部材上
    に付与する手段を有する特許請求の範囲第1項から第4
    項迄の何れか1項に記載のチャック。
  6. 【請求項6】前記偏倚力付与手段は前記半径方向移動可
    能部材の旋回機構により構成され、該機構は次のように
    構成され、即ち前記部材がその伸長位置にあるときに、
    そこに働く遠心力が前記旋回機構により回転モーメント
    に変換され、前記部材のヘッド部分をしてボビンチュー
    ブと接触付勢せしめる特許請求の範囲第5項記載のチャ
    ック。
  7. 【請求項7】前記旋回機構は、前記半径方向移動可能部
    材がその伸長位置にあるときに係合する当接表面をチャ
    ックおよび前記部材上に備えている特許請求の範囲第6
    項記載のチャック。
  8. 【請求項8】前記旋回機構が、前記半径方向移動可能部
    材と、該部材をその収縮位置に復帰せしめる偏倚手段と
    の間の連結手段を有する特許請求の範囲第7項記載のチ
    ャック。
  9. 【請求項9】前記糸捕捉手段がチャックの軸線方向に移
    動される糸状を受入れるようにされている特許請求の範
    囲第1項から第8項迄の何れか1項に記載のチャック。
  10. 【請求項10】前記糸捕捉手段がチャックの半径方向に
    移動される糸を受入れるようにされている特許請求の範
    囲第1項から第8項迄の何れか1項に記載のチャック。
  11. 【請求項11】前記糸捕捉手段が糸を挟むことによっ
    て、糸を捕捉するようにされている特許請求の範囲第9
    項又は第10項に記載のチャック。
  12. 【請求項12】巻取機用の糸捕捉装置であって、使用時
    の遠心力によって旋回運動するように取り付けられた把
    持部材を有し、該把持部材の回動運動により把持部材の
    頭部を対向部と係合せしめることにより糸を挟むようよ
    うにした巻取機の糸捕捉装置。
  13. 【請求項13】前記対向部材が装置の他の部材によって
    提供される特許請求の範囲第12項記載の装置。
  14. 【請求項14】前記他の部材もまた遠心力の作用下で旋
    回可能である特許請求の範囲第13項記載の装置。
  15. 【請求項15】前記他の部材が遠心力による旋回運動に
    対して固定されている特許請求の範囲第13項記載の装
    置。
  16. 【請求項16】前記対向部材が使用時に隣接したボビン
    チューブの軸線方向端部面によって提供される特許請求
    の範囲第12項記載の装置。
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