JPH0699904B2 - アンカーの施工法 - Google Patents

アンカーの施工法

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JPH0699904B2
JPH0699904B2 JP2282756A JP28275690A JPH0699904B2 JP H0699904 B2 JPH0699904 B2 JP H0699904B2 JP 2282756 A JP2282756 A JP 2282756A JP 28275690 A JP28275690 A JP 28275690A JP H0699904 B2 JPH0699904 B2 JP H0699904B2
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JP
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sheath
synthetic resin
free length
anchor
cement
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JP2282756A
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晃代 山田
邦光 山田
昭 榎並
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建設基礎エンジニアリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明はアンカーの施工法に関するものであって、特
に引張材の自由長部の自由な伸びを損なうことのないア
ンカーの施工法に関するものである。
(従来の技術) 従来、第6図に示すようなアンカーが採用されている。
アンカーは自由長部Aと定着部Bがあり引張材aは自由
長部A部分ではアンボンドシースb内に通され、定着部
B部分では剥き出しになっている。この引張材a全長を
シースcの中に通してセメントミルクなどの硬化材dを
シースcの内外全長に充填するものである。
(この発明が解決する課題) このように引張材aの自由長部Aの外周にも硬化材dを
充填するには以下のような問題があり、更にシースの材
質及び形状にも以下のような問題があった。
〈イ〉アンボンドシースは厚さ1mm程度で比較的軟らか
く、引張材のうち特に鋼より線ではよられた線の凹凸の
外形の沿った形でシースの形状にも小さいが凹凸ができ
る。この状態でその周囲にセメント系の硬化材を打設す
るとアンボンドシースの外形に沿ってそのまま硬化す
る。この引張材aに引っ張り力を与えると第7図に示す
ように引張材a周囲の凹凸のある硬化材aとの間に摩擦
が生じて、この摩擦力によってプレストレス力が減衰し
てしまう。その結果引張材に設計通りのプレストレスを
与えることの出来ない信頼性の低いアンカーとなってし
まう。アンカーの信頼性を確保するための基準管理値は
この摩擦力による減衰力が10%以下であるべきと規定し
ているが、図のようなアンカーでは10%を超える値とな
ることがしばしばであった。
〈ロ〉このために自由長部のシースの中には合成樹脂か
らなる軟質の充填材を充填して引張材との摩擦力を小さ
くすることが考えられる。しかしながら定着シース内の
定着部分では引張材をしっかりと硬化材によって定着す
る必要があり、合成樹脂の充填材ではなく、セメントミ
ルクやモルタルなどの硬化材を充填しなければならな
い。しかしセメントミルクを注入した後、比重の軽い合
成樹脂系の充填材を充填すると、硬化材と充填材との間
に空気が入って、両者の密着が良くないものになってし
まう。両者の間に隙間が出来ると、この隙間を通って水
が引張材に至り、この水が引張材を錆付かせるというこ
とになってしまう。
この発明は以上のような課題を解決するためになされた
もので、与えたプレストレス力を減衰させず、また止水
効果を損なわずに定着シースと自由長部シースに異なる
材料を充満させることができるアンカーの施工法を提供
することを目的とする。
(課題を解決するための手段) この発明にかかるアンカーは、シースの自由長部と定着
部に別種類の硬化材を充填するものである。
まず引張材の自由長部部分はアンボンドシースのなかに
通し、定着部部分は剥き出しのままにして引張材の全長
をシースの中に配置する。これを削孔内に建てこむ。引
張材は鋼より線や鋼線が使用でき、定着シースは鋼製の
異形シースを使用し、自由長部シースとしては合成樹脂
製ストレートシースを使用する。
シースと削孔壁面との間及びシース内の定着部部分には
セメント系硬化材を充填する。シース内の自由長部部分
には独立気泡の合成樹脂系軟質充填材を充填する。合成
樹脂系軟質充填材としては発砲ウレタンなどが採用でき
る。
以上のようなアンカーの施工する場合、まず合成樹脂系
軟質充填材を充填し、その後シースと削孔壁面との隙間
及びシース内にセメント系硬化材を充填する。セメント
系硬化材は合成樹脂系軟質硬化材よりも比重が重く、削
孔底部にあるアンカーの定着部部分に安定して注入でき
る。合成樹脂系軟質充填材はセメント系硬化材によって
押し上げられ、シース内の自由長部部分に充満する。
(実施例) 以下、図に示す一実施例に基づきこの発明を詳細に説明
する。
第1図において1は引張材であって、鋼より線が採用さ
れている。引張材1の自由長部A部分は厚さ1mm程度の
アンボンドシース2内に通してある。アンボンドシース
2として合成樹脂であるポリエチレンシースが採用され
ている。引張材1の定着部B部分は剥き出しのままであ
る。引張材1は複数本である。
引張材1の自由長部A部分は合成樹脂製のストレートシ
ース3内に配置してある。ストレートシース3は内外面
に凹凸のないシースであって、厚さ5.5mmの合成樹脂製
シースが使用されている。引張材1の定着部B部分は鋼
製の異形シース4内に配置されている。異形シース4と
は周面に凹凸があるシースであって、波形の凹凸でもス
パイラル状の凹凸でもあってもよい。
前記したストレートシース3と異形シース4の内部は連
通しており、両者の繋ぎ部分はブローンアスファルトや
エポキシ樹脂によって止水されている。
シース3・4内には二本の注入パイプ5・6が通してあ
り、一本5は異形シース4内にて、他方6は先端のキャ
ップ7を貫通して異形シース4外にて開口している。
以上のように構成されたアンカーを削孔8へ建て込む。
硬化材を削孔8内に打設するのであるが、まず注入パイ
プ4を使って独立気泡性の合成樹脂系軟質充填材9をシ
ース4内に充填する。合成樹脂系軟質充填材9は発砲ウ
レタンを使用した。(第3図) 次に注入パイプ5・6を通してセメント系グラウト材等
の硬化材10を削孔8内に注入すると、セメント系硬化材
10はシース3・4の内外に充満していく。
セメント系硬化材10の比重は発砲ウレタン9よりも重
く、削孔8底部にある定着部側に置き換えられ安定して
注入される。これに対しシース4内の発砲ウレタン9は
比重が軽く、セメント系硬化材によって押し上げられて
自由長部部分にに移動する。(第4図)このとき、発砲
ウレタン9を押し上げていくようにするため、硬化材10
との間に空気が入り込まず、両材料の間に隙間ができな
い。
更に、硬化材10を注入して発砲ウレタン9を押し上げる
と、第5図のように発砲ウレタン9はストレートシース
3内に位置し、セメント系硬化材10は異形シース4の中
に位置して硬化する。
以上のようなアンカーの引張材1にプレストレス力を与
えると、自由長部部分の周囲を覆うのは軟質の充填材で
ある発砲ウレタン9であり、引張材1がウレタンに当た
っても変形しておおきな摩擦力が生じない。また充填材
9は独立気泡であるため水が侵入することがない。また
引張材1を保護する防食材としても有効である。
セメント系硬化材10は異形シース4内の引張材1の定着
部部分を覆うように硬化させるのであるが、厳密に剥き
出しの部分のみを覆うようにするのではなく、確実な定
着を確保するために、セメント系硬化材10がアンボンド
シースに覆われた引張材1の自由長部部分に或る程度重
なるのは少しも本発明の趣旨を逸脱するものではない。
(発明の効果) この発明は以上のような構成を有するため、以下のよう
な効果を得ることができる。
〈a〉引張材の自由長部周囲は合成樹脂系の軟質充填材
を充填するため、硬化した後も変形可能であって、プレ
ストレス力を与えたとき引張材との間に摩擦が生じにく
くプレストレス力を減衰することがない。したがって設
計通りのプレストレス力を与えることができる信頼性の
高いアンカーとなる。
〈b〉合成樹脂系の硬化材は独立気泡であるため水が気
泡を辿って引張材まで到達するなどということがなく、
腐食の生じる恐れがない。また引張材を保護する防食材
として有効に機能する。
〈c〉まず最初に合成樹脂系の軟質の充填材を注入し、
これを押し上げるように硬化材を注入するため、両材料
の間に空気が入り込まない。つまり両者の間に隙間がで
きないため、水が侵入するようなことがない。
〈d〉鋼製のシースを定着部に使用して硬化材の拘束力
を向上させ、合成樹脂製のシースを自由長部に使用する
ことによって自由長部の良好な防食効果を得るという定
着部と自由長部の機能を十分に発揮した信頼性の高い永
久アンカーとすることができる。
〈e〉鋼製のシースは定着部にのみ使用して自由長部は
合成樹脂製のシースとすることにより、シースが高価と
ならず、安価な施工が可能である。
〈f〉ストレートシースとして厚さ3mm以上の合成樹脂
製シースを使用することにより引張材の保護をより良好
に実現でき、自由長部の酸性雨や工場排水による腐食も
生じ難い。
【図面の簡単な説明】
第1図:この発明にかかるアンカーの一実施例の断面
図、 第2図:アンカーの使用状態断面図、 第3図〜第5図:施工順序断面図、 第6図:従来例の断面図、 第7図:そのアンボンドシースの断面図。 1……引張材、2……アンボンドシース、3……ストレ
ートシース、4……異形シース、8……削孔、9……合
成樹脂系軟質充填材、10……セメント系硬化材。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】引張材の自由長部部分はアンボンドシース
    の中に通して合成樹脂製のストレートシースの中に配
    し、定着部部分は剥き出しのままにして鋼製の異形シー
    スの中に配して削孔内に配置し、まずシース内に独立気
    泡性の合成樹脂系軟質充填材を充填し、その後シースと
    削孔壁面との間及びシース内にセメント系硬化材を充填
    し、シース内の合成樹脂系軟質充填材を自由長部のスト
    レートシース内に押し上げるアンカーの施工法。
JP2282756A 1990-10-20 1990-10-20 アンカーの施工法 Expired - Lifetime JPH0699904B2 (ja)

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US5417521A (en) * 1993-08-16 1995-05-23 Scott Investment Partners Multiple cable rock anchor system
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS52140762A (en) * 1976-05-19 1977-11-24 Tairumento Hanbai Kk Method of fixing anchor bolt
JPS61229020A (ja) * 1985-04-03 1986-10-13 Taisei Corp アンカ−自由長部のシ−ス方法

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