JPH0699752A - 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 - Google Patents
四輪駆動車の駆動力配分制御装置Info
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- JPH0699752A JPH0699752A JP4251796A JP25179692A JPH0699752A JP H0699752 A JPH0699752 A JP H0699752A JP 4251796 A JP4251796 A JP 4251796A JP 25179692 A JP25179692 A JP 25179692A JP H0699752 A JPH0699752 A JP H0699752A
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- control gain
- proportional
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- rear wheel
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- B60K23/00—Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for
- B60K23/08—Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for changing number of driven wheels, for switching from driving one axle to driving two or more axles
- B60K23/0808—Arrangement or mounting of control devices for vehicle transmissions, or parts thereof, not otherwise provided for for changing number of driven wheels, for switching from driving one axle to driving two or more axles for varying torque distribution between driven axles, e.g. by transfer clutch
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60K—ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PROPULSION UNITS OR OF TRANSMISSIONS IN VEHICLES; ARRANGEMENT OR MOUNTING OF PLURAL DIVERSE PRIME-MOVERS IN VEHICLES; AUXILIARY DRIVES FOR VEHICLES; INSTRUMENTATION OR DASHBOARDS FOR VEHICLES; ARRANGEMENTS IN CONNECTION WITH COOLING, AIR INTAKE, GAS EXHAUST OR FUEL SUPPLY OF PROPULSION UNITS IN VEHICLES
- B60K17/00—Arrangement or mounting of transmissions in vehicles
- B60K17/34—Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles
- B60K17/348—Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having differential means for driving one set of wheels, e.g. the front, at one speed and the other set, e.g. the rear, at a different speed
- B60K17/35—Arrangement or mounting of transmissions in vehicles for driving both front and rear wheels, e.g. four wheel drive vehicles having differential means for driving one set of wheels, e.g. the front, at one speed and the other set, e.g. the rear, at a different speed including arrangements for suppressing or influencing the power transfer, e.g. viscous clutches
-
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- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60W—CONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
- B60W2520/00—Input parameters relating to overall vehicle dynamics
- B60W2520/10—Longitudinal speed
- B60W2520/105—Longitudinal acceleration
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60W—CONJOINT CONTROL OF VEHICLE SUB-UNITS OF DIFFERENT TYPE OR DIFFERENT FUNCTION; CONTROL SYSTEMS SPECIALLY ADAPTED FOR HYBRID VEHICLES; ROAD VEHICLE DRIVE CONTROL SYSTEMS FOR PURPOSES NOT RELATED TO THE CONTROL OF A PARTICULAR SUB-UNIT
- B60W2520/00—Input parameters relating to overall vehicle dynamics
- B60W2520/12—Lateral speed
- B60W2520/125—Lateral acceleration
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Transportation (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 前後輪の一方へは直結駆動で他方へはトルク
配分用クラッチを介して駆動力が伝達される四輪駆動車
の駆動力配分制御装置において、発進時における十分な
トラクション性能の確保と走行時における低μ予知性の
確保との両立を図ること。 【構成】 発進状態と走行状態を発進・走行状態判別手
段fにより判別し、発進状態の判別時、トラクション性
能を重視した値の第1制御ゲインにより前後輪回転速度
差に比例した伝達トルクを演算する発進時前後速度差比
例トルク演算手段gと、走行状態の判別時、第1制御ゲ
インよりも低い第2制御ゲインにより前後輪回転速度差
に比例した伝達トルクを演算する走行時前後速度差比例
トルク演算手段hを設けた。
配分用クラッチを介して駆動力が伝達される四輪駆動車
の駆動力配分制御装置において、発進時における十分な
トラクション性能の確保と走行時における低μ予知性の
確保との両立を図ること。 【構成】 発進状態と走行状態を発進・走行状態判別手
段fにより判別し、発進状態の判別時、トラクション性
能を重視した値の第1制御ゲインにより前後輪回転速度
差に比例した伝達トルクを演算する発進時前後速度差比
例トルク演算手段gと、走行状態の判別時、第1制御ゲ
インよりも低い第2制御ゲインにより前後輪回転速度差
に比例した伝達トルクを演算する走行時前後速度差比例
トルク演算手段hを設けた。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前後輪への駆動力配分
比が電子制御により変更される四輪駆動車の駆動力配分
制御装置に関する。
比が電子制御により変更される四輪駆動車の駆動力配分
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の四輪駆動車の駆動力配分
制御装置としては、例えば、特開昭63−13331号
公報に記載されている装置が知られている。
制御装置としては、例えば、特開昭63−13331号
公報に記載されている装置が知られている。
【0003】この従来出典には、後輪ベースの四輪駆動
車において、前後輪回転速度差が大きいほど前輪側への
配分する伝達トルクを増し、また、横加速度が大きいほ
ど前後輪回転速度差に比例した伝達トルクの制御ゲイン
を小さくする制御則、つまり後輪のスピン量に比例して
伝達トルクが与えられるが、その制御ゲインは横加速度
に反比例させている。
車において、前後輪回転速度差が大きいほど前輪側への
配分する伝達トルクを増し、また、横加速度が大きいほ
ど前後輪回転速度差に比例した伝達トルクの制御ゲイン
を小さくする制御則、つまり後輪のスピン量に比例して
伝達トルクが与えられるが、その制御ゲインは横加速度
に反比例させている。
【0004】これによって、横加速度が小さい低μ路で
は制御ゲイン大(フロントトルク配分大),横加速度が
大きい高μ路では制御ゲイン小(フロントトルク配分
小)とすることで、路面摩擦係数によらず、常にニュー
トラルステアが得られる技術が開示されている。
は制御ゲイン大(フロントトルク配分大),横加速度が
大きい高μ路では制御ゲイン小(フロントトルク配分
小)とすることで、路面摩擦係数によらず、常にニュー
トラルステアが得られる技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の駆動力配分制御装置にあっては、発進時にお
いても走行時においても制御ゲインが横加速度で決まる
一定値で与えられていたため、下記に述べるような問題
があった。
うな従来の駆動力配分制御装置にあっては、発進時にお
いても走行時においても制御ゲインが横加速度で決まる
一定値で与えられていたため、下記に述べるような問題
があった。
【0006】(1) 発進時に十分なトラクション性能を得
るべく、制御ゲインを横加速度に対して高い値で与える
ようにした場合、走行時に安全性に大きく寄与する低μ
予知性が低下する。つまり、低μ路走行時にアクセルを
踏み込んでもフロントトルク配分が大となり後輪のスピ
ンがうまく抑えられ過ぎることで、低μ路走行であるこ
とをドライバーは知らずに運転してしまう。
るべく、制御ゲインを横加速度に対して高い値で与える
ようにした場合、走行時に安全性に大きく寄与する低μ
予知性が低下する。つまり、低μ路走行時にアクセルを
踏み込んでもフロントトルク配分が大となり後輪のスピ
ンがうまく抑えられ過ぎることで、低μ路走行であるこ
とをドライバーは知らずに運転してしまう。
【0007】(2) 一方、低μ路走行時などでアクセル踏
み込み操作に応答して後輪空転感を出し、ドライバによ
る低μ予知性を高めるべく、制御ゲインを横加速度に対
して低い値で与えるようにした場合、特に、低μ路発進
時に後輪の過大なスピンを許容してしまい、十分なトラ
クション性能を得ることができない。
み込み操作に応答して後輪空転感を出し、ドライバによ
る低μ予知性を高めるべく、制御ゲインを横加速度に対
して低い値で与えるようにした場合、特に、低μ路発進
時に後輪の過大なスピンを許容してしまい、十分なトラ
クション性能を得ることができない。
【0008】本発明は、上述のような問題に着目してな
されたもので、前後輪の一方へは直結駆動で他方へはト
ルク配分用クラッチを介して駆動力が伝達される四輪駆
動車の駆動力配分制御装置において、発進時における十
分なトラクション性能の確保と走行時における低μ予知
性の確保との両立を図ることを課題とする。
されたもので、前後輪の一方へは直結駆動で他方へはト
ルク配分用クラッチを介して駆動力が伝達される四輪駆
動車の駆動力配分制御装置において、発進時における十
分なトラクション性能の確保と走行時における低μ予知
性の確保との両立を図ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の四輪駆動車の駆動力配分制御装置では、発進状
態と走行状態を発進・走行状態判別手段により判別し、
発進状態の判別時、トラクション性能を重視した値の第
1制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例した伝達ト
ルクを演算する発進時前後速度差比例トルク演算手段
と、走行状態の判別時、第1制御ゲインよりも低い第2
制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例した伝達トル
クを演算する走行時前後速度差比例トルク演算手段を設
けた。
本発明の四輪駆動車の駆動力配分制御装置では、発進状
態と走行状態を発進・走行状態判別手段により判別し、
発進状態の判別時、トラクション性能を重視した値の第
1制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例した伝達ト
ルクを演算する発進時前後速度差比例トルク演算手段
と、走行状態の判別時、第1制御ゲインよりも低い第2
制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例した伝達トル
クを演算する走行時前後速度差比例トルク演算手段を設
けた。
【0010】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、前輪あるいは後輪の一方へのエンジン直結駆動系に
対し後輪あるいは前輪の他方への駆動系の途中に設けら
れ、伝達されるエンジン駆動力を外部からの締結力制御
で変更可能とするトルク配分用クラッチaと、前後輪の
回転速度差を検出する前後輪回転速度差検出手段bと、
横加速度を検出する横加速度検出手段cと、横加速度に
反比例する値でトラクション性能を重視した値で与えら
れる第1制御ゲインを演算する第1制御ゲイン演算手段
dと、横加速度に反比例する値で前記第1制御ゲインよ
り小さな値で与えられる第2制御ゲインを演算する第2
制御ゲイン演算手段eと、発進状態と走行状態を判別す
る発進・走行状態判別手段fと、発進状態の判別時、第
1制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例した伝達ト
ルクを演算する発進時前後速度差比例トルク演算手段g
と、走行状態の判別時、第2制御ゲインにより前後輪回
転速度差に比例した伝達トルクを演算する走行時前後速
度差比例トルク演算手段hと、発進時と走行時とでそれ
ぞれ演算された伝達トルクが得られる制御指令を前記ト
ルク配分用クラッチaへ出力する駆動力配分制御手段i
とを備えている事を特徴とする。
に、前輪あるいは後輪の一方へのエンジン直結駆動系に
対し後輪あるいは前輪の他方への駆動系の途中に設けら
れ、伝達されるエンジン駆動力を外部からの締結力制御
で変更可能とするトルク配分用クラッチaと、前後輪の
回転速度差を検出する前後輪回転速度差検出手段bと、
横加速度を検出する横加速度検出手段cと、横加速度に
反比例する値でトラクション性能を重視した値で与えら
れる第1制御ゲインを演算する第1制御ゲイン演算手段
dと、横加速度に反比例する値で前記第1制御ゲインよ
り小さな値で与えられる第2制御ゲインを演算する第2
制御ゲイン演算手段eと、発進状態と走行状態を判別す
る発進・走行状態判別手段fと、発進状態の判別時、第
1制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例した伝達ト
ルクを演算する発進時前後速度差比例トルク演算手段g
と、走行状態の判別時、第2制御ゲインにより前後輪回
転速度差に比例した伝達トルクを演算する走行時前後速
度差比例トルク演算手段hと、発進時と走行時とでそれ
ぞれ演算された伝達トルクが得られる制御指令を前記ト
ルク配分用クラッチaへ出力する駆動力配分制御手段i
とを備えている事を特徴とする。
【0011】
【作用】車両停止からの発進時、発進・走行状態判別手
段fにおいて、発進状態が判別され、この発進状態の判
別時、発進時前後速度差比例トルク演算手段gにおい
て、横加速度に反比例する値でトラクション性能を重視
した値で与えられる第1制御ゲインにより前後輪回転速
度差に比例した伝達トルクが演算され、駆動力配分制御
手段iにおいて、この伝達トルクが得られる制御指令が
トルク配分用クラッチaへ出力される。
段fにおいて、発進状態が判別され、この発進状態の判
別時、発進時前後速度差比例トルク演算手段gにおい
て、横加速度に反比例する値でトラクション性能を重視
した値で与えられる第1制御ゲインにより前後輪回転速
度差に比例した伝達トルクが演算され、駆動力配分制御
手段iにおいて、この伝達トルクが得られる制御指令が
トルク配分用クラッチaへ出力される。
【0012】したがって、例えば、前後輪回転速度差が
大きく発生する低μ路発進時には、高い制御ゲインによ
り前後輪回転速度差の上昇に比例してトルク配分用クラ
ッチaの締結が強められ、トルク配分用クラッチaを介
してクラッチ締結駆動輪側に高応答でエンジン駆動力が
配分される。これによりアクセル踏み込み操作にかかわ
らずエンジン直結駆動輪へのエンジン駆動力の上昇が抑
えられ、エンジン直結駆動輪の過大なスピンの発生が抑
えられることになり、十分なトラクション性能が確保さ
れる。
大きく発生する低μ路発進時には、高い制御ゲインによ
り前後輪回転速度差の上昇に比例してトルク配分用クラ
ッチaの締結が強められ、トルク配分用クラッチaを介
してクラッチ締結駆動輪側に高応答でエンジン駆動力が
配分される。これによりアクセル踏み込み操作にかかわ
らずエンジン直結駆動輪へのエンジン駆動力の上昇が抑
えられ、エンジン直結駆動輪の過大なスピンの発生が抑
えられることになり、十分なトラクション性能が確保さ
れる。
【0013】車両走行時、発進・走行状態判別手段fに
おいて、走行状態が判別され、この走行状態の判別時、
走行時前後速度差比例トルク演算手段hにおいて、横加
速度に反比例する値で第1制御ゲインより低い第2制御
ゲインにより前後輪回転速度差に比例した伝達トルクが
演算され、駆動力配分制御手段iにおいて、この伝達ト
ルクが得られる制御指令がトルク配分用クラッチaへ出
力される。
おいて、走行状態が判別され、この走行状態の判別時、
走行時前後速度差比例トルク演算手段hにおいて、横加
速度に反比例する値で第1制御ゲインより低い第2制御
ゲインにより前後輪回転速度差に比例した伝達トルクが
演算され、駆動力配分制御手段iにおいて、この伝達ト
ルクが得られる制御指令がトルク配分用クラッチaへ出
力される。
【0014】したがって、例えば、前後輪回転速度差が
大きく発生する低μ路走行時には、低い制御ゲインによ
り前後輪回転速度差の上昇に比例してトルク配分用クラ
ッチaの締結が徐々に強められ、トルク配分用クラッチ
aを介してクラッチ締結駆動輪側に低応答でエンジン駆
動力が配分される。これによりアクセルを少し踏み込み
すぎるとエンジン直結駆動輪のスピンがある程度発生
し、この駆動輪の空転感により路面摩擦係数が低く過度
なアクセル踏み込みが好ましくない状況にあるというこ
とをドライバが知ることができ、低μ予知性が確保され
る。
大きく発生する低μ路走行時には、低い制御ゲインによ
り前後輪回転速度差の上昇に比例してトルク配分用クラ
ッチaの締結が徐々に強められ、トルク配分用クラッチ
aを介してクラッチ締結駆動輪側に低応答でエンジン駆
動力が配分される。これによりアクセルを少し踏み込み
すぎるとエンジン直結駆動輪のスピンがある程度発生
し、この駆動輪の空転感により路面摩擦係数が低く過度
なアクセル踏み込みが好ましくない状況にあるというこ
とをドライバが知ることができ、低μ予知性が確保され
る。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
する。
【0016】まず、構成を説明する。
【0017】図2は本発明実施例の四輪駆動車のトルク
スプリット制御システム(駆動力配分制御装置)が適用
された駆動系を含む全体システム図である。
スプリット制御システム(駆動力配分制御装置)が適用
された駆動系を含む全体システム図である。
【0018】実施例のトルクスプリット制御システムが
適用される車両は後輪ベースの四輪駆動車であり、その
駆動系には、エンジン1,トランスミッション2,トラ
ンスファ入力軸3,リヤプロペラシャフト4,リヤディ
ファレンシャル5,後輪6,トランスファ出力軸7,フ
ロントプロペラシャフト8,フロントディファレンシャ
ル9,前輪10を備えていて、後輪6へはトランスミッ
ション2を経過してきたエンジン駆動力が直接伝達さ
れ、前輪10へは前輪駆動系である前記トランスファ入
出力軸3,7間に設けてあるトランスファ11を介して
伝達される。
適用される車両は後輪ベースの四輪駆動車であり、その
駆動系には、エンジン1,トランスミッション2,トラ
ンスファ入力軸3,リヤプロペラシャフト4,リヤディ
ファレンシャル5,後輪6,トランスファ出力軸7,フ
ロントプロペラシャフト8,フロントディファレンシャ
ル9,前輪10を備えていて、後輪6へはトランスミッ
ション2を経過してきたエンジン駆動力が直接伝達さ
れ、前輪10へは前輪駆動系である前記トランスファ入
出力軸3,7間に設けてあるトランスファ11を介して
伝達される。
【0019】そして、駆動性能と操舵性能の両立を図り
ながら前後輪の駆動力配分を最適に制御するトルクスプ
リット制御システムは、湿式多板摩擦クラッチ11a
(トルク配分用クラッチに相当)を内蔵した前記トラン
スファ11(例えば、先願の特願昭63−325379
号の明細書及び図面を参照)と、クラッチ締結力となる
制御油圧Pcを発生する油圧ユニット20と、油圧ユニ
ット20に設けられたソレノイドバルブ28へ各種入力
センサ30からの情報に基づいて所定のディザー電流i
* を出力するトルクスプリットコントローラ40を備え
ている。
ながら前後輪の駆動力配分を最適に制御するトルクスプ
リット制御システムは、湿式多板摩擦クラッチ11a
(トルク配分用クラッチに相当)を内蔵した前記トラン
スファ11(例えば、先願の特願昭63−325379
号の明細書及び図面を参照)と、クラッチ締結力となる
制御油圧Pcを発生する油圧ユニット20と、油圧ユニ
ット20に設けられたソレノイドバルブ28へ各種入力
センサ30からの情報に基づいて所定のディザー電流i
* を出力するトルクスプリットコントローラ40を備え
ている。
【0020】前記油圧ユニット20は、リリーフスイッ
チ21により駆動または停止するモータ22と、該モー
タ22により作動してリザーバタンク23から吸い上げ
る油圧ポンプ24と、該油圧ポンプ24からのポンプ吐
出圧(一次圧)をチェックバルブ25を介して蓄えるア
キュムレータ26と、該アキュムレータ26からのライ
ン圧(二次圧)をトルクスプリット制御部40からのソ
レノイド駆動のディザー電流i* により所定の制御油圧
Pcに調整するソレノイドバルブ28とを備え、制御油
圧Pcの作動油は制御油圧パイプ29を経過してクラッ
チポートに供給される。
チ21により駆動または停止するモータ22と、該モー
タ22により作動してリザーバタンク23から吸い上げ
る油圧ポンプ24と、該油圧ポンプ24からのポンプ吐
出圧(一次圧)をチェックバルブ25を介して蓄えるア
キュムレータ26と、該アキュムレータ26からのライ
ン圧(二次圧)をトルクスプリット制御部40からのソ
レノイド駆動のディザー電流i* により所定の制御油圧
Pcに調整するソレノイドバルブ28とを備え、制御油
圧Pcの作動油は制御油圧パイプ29を経過してクラッ
チポートに供給される。
【0021】図3は実施例システムの電子制御系ブロッ
ク図である。
ク図である。
【0022】前記トルクスプリットコントローラ40の
入力側には、各種入力センサ30として、左前輪回転セ
ンサ30a,右前輪回転センサ30b,左後輪回転セン
サ30c,右後輪回転センサ30d,横加速度センサ3
0e,前後加速度センサ30f,スロットル開度センサ
30gが接続され、トルクスプリットコントローラ40
の出力側には、ソレノイドバルブ28が接続されてい
る。
入力側には、各種入力センサ30として、左前輪回転セ
ンサ30a,右前輪回転センサ30b,左後輪回転セン
サ30c,右後輪回転センサ30d,横加速度センサ3
0e,前後加速度センサ30f,スロットル開度センサ
30gが接続され、トルクスプリットコントローラ40
の出力側には、ソレノイドバルブ28が接続されてい
る。
【0023】次に、作用を説明する。
【0024】(前後輪駆動力配分制御作動)図4はトル
クスプリットコントローラ40で行なわれる前後輪駆動
力配分制御作動の流れを示すフローチャートで、以下、
各ステップについて説明する。
クスプリットコントローラ40で行なわれる前後輪駆動
力配分制御作動の流れを示すフローチャートで、以下、
各ステップについて説明する。
【0025】信号入力ステップ80では、左前輪速
VWFL,右前輪速VWFR,左後輪速VWRL,右後輪速VWRR,横
加速度YG,前後加速度XG,スロットル開度θが入力され
る。
VWFL,右前輪速VWFR,左後輪速VWRL,右後輪速VWRR,横
加速度YG,前後加速度XG,スロットル開度θが入力され
る。
【0026】信号処理ステップ81では、左前輪速VWFL
と右前輪速VWFRとの平均値により前輪速VWF が演算さ
れ、上記左後輪速VWRLと右後輪速VWRRとの平均値により
後輪速VWR が演算され、後輪速VWR と前輪速VWF の差に
より前後輪回転速度差ΔVW が演算される(前後輪回転
速度差検出手段に相当)。
と右前輪速VWFRとの平均値により前輪速VWF が演算さ
れ、上記左後輪速VWRLと右後輪速VWRRとの平均値により
後輪速VWR が演算され、後輪速VWR と前輪速VWF の差に
より前後輪回転速度差ΔVW が演算される(前後輪回転
速度差検出手段に相当)。
【0027】また、横加速度YGと係数Cにより第1制御
ゲインK1 と第2制御ゲインK2 とが下記の式で演算さ
れる(第1制御ゲイン演算手段および第2制御ゲイン演
算手段に相当)。
ゲインK1 と第2制御ゲインK2 とが下記の式で演算さ
れる(第1制御ゲイン演算手段および第2制御ゲイン演
算手段に相当)。
【0028】 K1 =C/YG 但し、K1 ≦K1MAX K2 =C/YG 但し、K2 ≦K2MAX ここで、例えば、 C=1[G・kgm/km/h]、K1MAX=7[kgm/km/h]、K
2MAX=5[kgm/km/h] と与えた場合、第1制御ゲインK1 は、図5の(イ) に示
す特性となり、第2制御ゲインK2 は、図5の(ロ) に示
す特性となる。
2MAX=5[kgm/km/h] と与えた場合、第1制御ゲインK1 は、図5の(イ) に示
す特性となり、第2制御ゲインK2 は、図5の(ロ) に示
す特性となる。
【0029】さらに、車体速VCARが前輪速VWF と前後加
速度XGの関数により演算される。
速度XGの関数により演算される。
【0030】さらに、前後輪回転速度差不感帯ΔV
OFFが、ΔVOFF=0.5km/hで与えられる。なお、前後
輪回転速度差不感帯ΔVOFFは、車体速VCARの関数により
与えるようにしてもよい。
OFFが、ΔVOFF=0.5km/hで与えられる。なお、前後
輪回転速度差不感帯ΔVOFFは、車体速VCARの関数により
与えるようにしてもよい。
【0031】判別ステップ82では、車体速VCARが20
km/h未満の時に発進状態と判別されて発進フラグf
HASSHIN =1にセットされ、車体速VCARが20km/h以上
の時に走行状態と判別されて発進フラグfHASSHIN =0
にセットされる(発進・走行状態判別手段に相当)。
km/h未満の時に発進状態と判別されて発進フラグf
HASSHIN =1にセットされ、車体速VCARが20km/h以上
の時に走行状態と判別されて発進フラグfHASSHIN =0
にセットされる(発進・走行状態判別手段に相当)。
【0032】演算ステップ83では、発進状態と判別さ
れた時と走行状態と判別された時のそれぞれについて前
後速度差比例トルクT1 が下記の式により算出される
(発進時前後速度差比例トルク演算手段および走行時前
後速度差比例トルク演算手段に相当)。
れた時と走行状態と判別された時のそれぞれについて前
後速度差比例トルクT1 が下記の式により算出される
(発進時前後速度差比例トルク演算手段および走行時前
後速度差比例トルク演算手段に相当)。
【0033】 fHASSHIN =1の時 T1 =K1・ΔVW …(1) fHASSHIN =0の時 T1 =K2・(ΔVW −ΔVOFF) …(2) 第1制御ゲインK1 が特定の値の時の(1) 式を特性図で
表すと図6の(イ) に示すようになり、第2制御ゲインK
2 が特定の値の時の(2) 式を特性図で表すと図6の(ロ)
に示すようになる。
表すと図6の(イ) に示すようになり、第2制御ゲインK
2 が特定の値の時の(2) 式を特性図で表すと図6の(ロ)
に示すようになる。
【0034】演算ステップ84では、車体速VCARが20
km/h未満の時にのみにスロットル開度θに応じた発進時
トルクT2 が下記の式により算出される。
km/h未満の時にのみにスロットル開度θに応じた発進時
トルクT2 が下記の式により算出される。
【0035】T2 =K・(θ−θ0 )+T0 ここで、例えば、 K=0.5[kgm/deg ]、T0 =4[kgm ]、θ0 =3
0[deg ] と与えた場合、発進時トルクT2 は、図7に示す特性に
なる。
0[deg ] と与えた場合、発進時トルクT2 は、図7に示す特性に
なる。
【0036】決定ステップ85では、前後速度差比例ト
ルクT1 と発進時トルクT2 のうち大きいほうのトルク
がフロント伝達トルクTとして決定される。
ルクT1 と発進時トルクT2 のうち大きいほうのトルク
がフロント伝達トルクTとして決定される。
【0037】変換ステップ86では、予め与えられたT
−i特性テーブルに基づいて、ステップ85で決定され
たフロント伝達トルクTが得られるソレノイド電流iに
変換される。
−i特性テーブルに基づいて、ステップ85で決定され
たフロント伝達トルクTが得られるソレノイド電流iに
変換される。
【0038】出力ステップ87では、ステップ86で得
られたソレノイド電流iにディザーをかけたディザー電
流i*が油圧ユニット20のソレノイドバルブ28に出
力される。ここで、ディザー電流i*は、 i*=i±Δi,f0 (例えば、Δi=0.1A,f0
=100Hz) の様に与えられる。
られたソレノイド電流iにディザーをかけたディザー電
流i*が油圧ユニット20のソレノイドバルブ28に出
力される。ここで、ディザー電流i*は、 i*=i±Δi,f0 (例えば、Δi=0.1A,f0
=100Hz) の様に与えられる。
【0039】尚、ステップ85,86,87は、駆動力
配分制御手段に相当する。
配分制御手段に相当する。
【0040】(発進状態の時)車両停止からの発進時な
どであって、ステップ82において、車体速条件により
発進状態と判別され、発進フラグfHASSHIN =1にセッ
トされると、ステップ83では、T1 =K1・ΔVW の式
で前後速度差比例トルクT1 が演算され、ステップ84
では、T2 =K・(θ−θ0 )+T0 の式により発進時
トルクT2 が演算され、ステップ85では、前後速度差
比例トルクT1 と発進時トルクT2 のうち大きいほうの
選択によりフロント伝達トルクTが決定され、ステップ
86,87では、フロント伝達トルクTが得られるディ
ザー電流i*がソレノイドバルブ28に出力される。こ
れにより、湿式多板摩擦クラッチ11aが締結され、前
輪10側に湿式多板摩擦クラッチ11aを介してエンジ
ントルクが伝達される。
どであって、ステップ82において、車体速条件により
発進状態と判別され、発進フラグfHASSHIN =1にセッ
トされると、ステップ83では、T1 =K1・ΔVW の式
で前後速度差比例トルクT1 が演算され、ステップ84
では、T2 =K・(θ−θ0 )+T0 の式により発進時
トルクT2 が演算され、ステップ85では、前後速度差
比例トルクT1 と発進時トルクT2 のうち大きいほうの
選択によりフロント伝達トルクTが決定され、ステップ
86,87では、フロント伝達トルクTが得られるディ
ザー電流i*がソレノイドバルブ28に出力される。こ
れにより、湿式多板摩擦クラッチ11aが締結され、前
輪10側に湿式多板摩擦クラッチ11aを介してエンジ
ントルクが伝達される。
【0041】したがって、例えば、前後輪回転速度差Δ
VW が大きく発生する低μ路発進時には、高い第1制御
ゲインK1 により、図6の(イ) に示すように、前後輪回
転速度差ΔVW の上昇に比例して湿式多板摩擦クラッチ
11aの締結が強められ、湿式多板摩擦クラッチ11a
を介して前輪10側に高応答でエンジントルクが配分さ
れる。
VW が大きく発生する低μ路発進時には、高い第1制御
ゲインK1 により、図6の(イ) に示すように、前後輪回
転速度差ΔVW の上昇に比例して湿式多板摩擦クラッチ
11aの締結が強められ、湿式多板摩擦クラッチ11a
を介して前輪10側に高応答でエンジントルクが配分さ
れる。
【0042】これによりアクセル踏み込み操作にかかわ
らず後輪6へのエンジントルクの上昇が抑えられ、後輪
6の過大なスピンの発生が抑えられることになり、十分
なトラクション性能が確保される。
らず後輪6へのエンジントルクの上昇が抑えられ、後輪
6の過大なスピンの発生が抑えられることになり、十分
なトラクション性能が確保される。
【0043】ここで、発進状態の時には、(1) 式による
前後速度差比例トルクT1 と発進時トルクT2 の両方が
演算され、そのうち大きいほうが選択されることになる
が、低μ路での発進時には、少しのアクセル踏み込み操
作により大きな前後輪回転速度差ΔVW が発生するた
め、前後速度差比例トルクT1 が主体となって制御され
ることになる。なお、発進時トルクT2 は、主に高μ路
でアクセルを大きく踏み込んでの発進時に効いてくるこ
とになる。
前後速度差比例トルクT1 と発進時トルクT2 の両方が
演算され、そのうち大きいほうが選択されることになる
が、低μ路での発進時には、少しのアクセル踏み込み操
作により大きな前後輪回転速度差ΔVW が発生するた
め、前後速度差比例トルクT1 が主体となって制御され
ることになる。なお、発進時トルクT2 は、主に高μ路
でアクセルを大きく踏み込んでの発進時に効いてくるこ
とになる。
【0044】(走行状態の時)直進あるいは旋回走行時
であって、ステップ82において、車体速条件により走
行状態と判別され、発進フラグfHASSHIN =0にセット
されると、ステップ83では、T1 =K2・(ΔVW −Δ
VOFF)の式で前後速度差比例トルクT1 が演算され、ス
テップ85では、この前後速度差比例トルクT1 がフロ
ント伝達トルクTとして決定され、ステップ86,87
では、フロント伝達トルクTが得られるディザー電流i
*がソレノイドバルブ28に出力される。これにより、
湿式多板摩擦クラッチ11aが締結され、前輪10側に
湿式多板摩擦クラッチ11aを介してエンジントルクが
伝達される。
であって、ステップ82において、車体速条件により走
行状態と判別され、発進フラグfHASSHIN =0にセット
されると、ステップ83では、T1 =K2・(ΔVW −Δ
VOFF)の式で前後速度差比例トルクT1 が演算され、ス
テップ85では、この前後速度差比例トルクT1 がフロ
ント伝達トルクTとして決定され、ステップ86,87
では、フロント伝達トルクTが得られるディザー電流i
*がソレノイドバルブ28に出力される。これにより、
湿式多板摩擦クラッチ11aが締結され、前輪10側に
湿式多板摩擦クラッチ11aを介してエンジントルクが
伝達される。
【0045】したがって、例えば、前後輪回転速度差Δ
VW が大きく発生する低μ路走行時には、低い第2制御
ゲインK2 により、図6の(ロ) に示すように、前後輪回
転速度差ΔVW の上昇に比例して湿式多板摩擦クラッチ
11aの締結が徐々に強められ、湿式多板摩擦クラッチ
11aを介して前輪10側に低応答でエンジントルクが
配分される。
VW が大きく発生する低μ路走行時には、低い第2制御
ゲインK2 により、図6の(ロ) に示すように、前後輪回
転速度差ΔVW の上昇に比例して湿式多板摩擦クラッチ
11aの締結が徐々に強められ、湿式多板摩擦クラッチ
11aを介して前輪10側に低応答でエンジントルクが
配分される。
【0046】これによりアクセルを少し踏み込みすぎる
と後輪6のスピンがある程度発生し、この後輪6の空転
感により路面摩擦係数が低く過度なアクセル踏み込みが
好ましくない状況にあるということをドライバが知るこ
とができ、低μ予知性が確保される。
と後輪6のスピンがある程度発生し、この後輪6の空転
感により路面摩擦係数が低く過度なアクセル踏み込みが
好ましくない状況にあるということをドライバが知るこ
とができ、低μ予知性が確保される。
【0047】(発進状態から走行状態への移行時)発進
した後、車体速VCARが20km/hに達する走行状態への移
行時、前後速度差比例トルクT1 は、T1 =K1・ΔVW
の(1) 式からT1 =K2・(ΔVW −ΔVOFF)の(2) 式に
移行して求められる。
した後、車体速VCARが20km/hに達する走行状態への移
行時、前後速度差比例トルクT1 は、T1 =K1・ΔVW
の(1) 式からT1 =K2・(ΔVW −ΔVOFF)の(2) 式に
移行して求められる。
【0048】つまり、横加速度YGがゼロに近い直進走行
時には、K1 =7からK2 =5へと制御ゲインが低くな
ると共に、(2) 式には前後輪回転速度差不感帯ΔVOFFが
設定されていることで、車体速VCARが20km/hに達した
瞬間、前輪10側への伝達トルクが落ち込む。
時には、K1 =7からK2 =5へと制御ゲインが低くな
ると共に、(2) 式には前後輪回転速度差不感帯ΔVOFFが
設定されていることで、車体速VCARが20km/hに達した
瞬間、前輪10側への伝達トルクが落ち込む。
【0049】また、横加速度YGが大きな旋回走行時に
は、図5の(イ),(ロ) 対比でも分かるように、K1 =K2
となり、制御ゲインは変わらないが、(2) 式の前後輪回
転速度差不感帯ΔVOFFの設定により、直進走行時と同様
に、車体速VCARが20km/hに達した瞬間、前輪10側へ
の伝達トルクが落ち込む。
は、図5の(イ),(ロ) 対比でも分かるように、K1 =K2
となり、制御ゲインは変わらないが、(2) 式の前後輪回
転速度差不感帯ΔVOFFの設定により、直進走行時と同様
に、車体速VCARが20km/hに達した瞬間、前輪10側へ
の伝達トルクが落ち込む。
【0050】この前輪10側への伝達トルクが落ち込み
により、車両挙動がわずかに変化し、ドライバはトラク
ション性能主体の4輪駆動制御から安全性を目指す4輪
駆動制御へと変わることを知ることができる。
により、車両挙動がわずかに変化し、ドライバはトラク
ション性能主体の4輪駆動制御から安全性を目指す4輪
駆動制御へと変わることを知ることができる。
【0051】次に、効果を説明する。
【0052】(1)後輪6にはエンジン駆動力を直接伝
達し、前輪10には湿式多板クラッチ11aを介して伝
達するトルクスプリット式の四輪駆動車において、発進
状態と走行状態を判別し、発進状態の判別時、トラクシ
ョン性能を重視した値の第1制御ゲインK1 により前後
輪回転速度差ΔVW に比例した前後速度差比例トルクT
1 が得られる制御をし、走行状態の判別時、第1制御ゲ
インK1 よりも低い第2制御ゲインK2 により前後輪回
転速度差ΔVW に比例した前後速度差比例トルクT1 を
得られる制御をする装置とした為、発進時における十分
なトラクション性能の確保と走行時における低μ予知性
の確保との両立を図ることができる為、発進時における
十分なトラクション性能の確保と走行時における低μ予
知性の確保との両立を図ることができる。
達し、前輪10には湿式多板クラッチ11aを介して伝
達するトルクスプリット式の四輪駆動車において、発進
状態と走行状態を判別し、発進状態の判別時、トラクシ
ョン性能を重視した値の第1制御ゲインK1 により前後
輪回転速度差ΔVW に比例した前後速度差比例トルクT
1 が得られる制御をし、走行状態の判別時、第1制御ゲ
インK1 よりも低い第2制御ゲインK2 により前後輪回
転速度差ΔVW に比例した前後速度差比例トルクT1 を
得られる制御をする装置とした為、発進時における十分
なトラクション性能の確保と走行時における低μ予知性
の確保との両立を図ることができる為、発進時における
十分なトラクション性能の確保と走行時における低μ予
知性の確保との両立を図ることができる。
【0053】(2)発進状態の判別時、前後速度差比例
トルクT1 の演算において前後輪回転速度差不感帯ΔV
OFFを設定せず、走行状態の判別時、前後速度差比例ト
ルクT1の演算において前後輪回転速度差不感帯ΔVOFF
を設定した為、発進状態から走行状態への移行時に車両
挙動がわずかな変化により、ドライバに対しトラクショ
ン性能主体の4輪駆動制御から安全性を目指す4輪駆動
制御へと変わることを知らせることができる。
トルクT1 の演算において前後輪回転速度差不感帯ΔV
OFFを設定せず、走行状態の判別時、前後速度差比例ト
ルクT1の演算において前後輪回転速度差不感帯ΔVOFF
を設定した為、発進状態から走行状態への移行時に車両
挙動がわずかな変化により、ドライバに対しトラクショ
ン性能主体の4輪駆動制御から安全性を目指す4輪駆動
制御へと変わることを知らせることができる。
【0054】以上、実施例を図面に基づいて説明してき
たが、具体的な構成及び制御内容はこの実施例に限られ
るものではない。
たが、具体的な構成及び制御内容はこの実施例に限られ
るものではない。
【0055】
【発明の効果】本発明にあっては、前後輪の一方へは直
結駆動で他方へはトルク配分用クラッチを介して駆動力
が伝達される四輪駆動車の駆動力配分制御装置におい
て、発進状態と走行状態を発進・走行状態判別手段によ
り判別し、発進状態の判別時、トラクション性能を重視
した値の第1制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例
した伝達トルクを演算する発進時前後速度差比例トルク
演算手段と、走行状態の判別時、第1制御ゲインよりも
低い第2制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例した
伝達トルクを演算する走行時前後速度差比例トルク演算
手段を設けた為、発進時における十分なトラクション性
能の確保と走行時における低μ予知性の確保との両立を
図ることができるという効果が得られる。
結駆動で他方へはトルク配分用クラッチを介して駆動力
が伝達される四輪駆動車の駆動力配分制御装置におい
て、発進状態と走行状態を発進・走行状態判別手段によ
り判別し、発進状態の判別時、トラクション性能を重視
した値の第1制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例
した伝達トルクを演算する発進時前後速度差比例トルク
演算手段と、走行状態の判別時、第1制御ゲインよりも
低い第2制御ゲインにより前後輪回転速度差に比例した
伝達トルクを演算する走行時前後速度差比例トルク演算
手段を設けた為、発進時における十分なトラクション性
能の確保と走行時における低μ予知性の確保との両立を
図ることができるという効果が得られる。
【図1】本発明の四輪駆動車の駆動力配分制御装置を示
すクレーム対応図である。
すクレーム対応図である。
【図2】実施例のトルクスプリット制御装置(駆動力配
分制御装置)を適用した四輪駆動車の駆動系及び制御系
を示す全体概略図である。
分制御装置)を適用した四輪駆動車の駆動系及び制御系
を示す全体概略図である。
【図3】実施例システムの電子制御系ブロック図であ
る。
る。
【図4】実施例装置のトルクスプリットコントローラで
行なわれる前後輪駆動力配分制御作動を示すフローチャ
ートである。
行なわれる前後輪駆動力配分制御作動を示すフローチャ
ートである。
【図5】図5の(イ) は第1制御ゲイン特性図であり、図
5の(ロ) は第2制御ゲイン特性図である。
5の(ロ) は第2制御ゲイン特性図である。
【図6】図6の(イ) は発進状態判別時の前後速度差比例
トルク特性図であり、図6の(ロ) は走行状態判別時の前
後速度差比例トルク特性図である。
トルク特性図であり、図6の(ロ) は走行状態判別時の前
後速度差比例トルク特性図である。
【図7】実施例装置での発進時トルク特性図である。
a トルク配分用クラッチ b 前後輪回転速度差検出手段 c 横加速度検出手段 d 第1制御ゲイン演算手段 e 第2制御ゲイン演算手段 f 発進・走行状態判別手段 g 発進時前後速度差比例トルク演算手段 h 走行時前後速度差比例トルク演算手段 i 駆動力配分制御手段
Claims (1)
- 【請求項1】 前輪あるいは後輪の一方へのエンジン直
結駆動系に対し後輪あるいは前輪の他方への駆動系の途
中に設けられ、伝達されるエンジン駆動力を外部からの
締結力制御で変更可能とするトルク配分用クラッチと、 前後輪の回転速度差を検出する前後輪回転速度差検出手
段と、 横加速度を検出する横加速度検出手段と、 横加速度に反比例する値でトラクション性能を重視した
値で与えられる第1制御ゲインを演算する第1制御ゲイ
ン演算手段と、 横加速度に反比例する値で前記第1制御ゲインより小さ
な値で与えられる第2制御ゲインを演算する第2制御ゲ
イン演算手段と、 発進状態と走行状態を判別する発進・走行状態判別手段
と、 発進状態の判別時、第1制御ゲインにより前後輪回転速
度差に比例した伝達トルクを演算する発進時前後速度差
比例トルク演算手段と、 走行状態の判別時、第2制御ゲインにより前後輪回転速
度差に比例した伝達トルクを演算する走行時前後速度差
比例トルク演算手段と、 発進時と走行時とでそれぞれ演算された伝達トルクが得
られる制御指令を前記トルク配分用クラッチへ出力する
駆動力配分制御手段と、 を備えている事を特徴とする四輪駆動車の駆動力配分制
御装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4251796A JP2936913B2 (ja) | 1992-09-22 | 1992-09-22 | 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 |
US08/104,534 US5418725A (en) | 1992-09-22 | 1993-08-11 | Torque split control apparatus |
DE4332218A DE4332218C2 (de) | 1992-09-22 | 1993-09-22 | Vorrichtung zur Steuerung der Drehmomentverteilung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4251796A JP2936913B2 (ja) | 1992-09-22 | 1992-09-22 | 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699752A true JPH0699752A (ja) | 1994-04-12 |
JP2936913B2 JP2936913B2 (ja) | 1999-08-23 |
Family
ID=17228064
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4251796A Expired - Fee Related JP2936913B2 (ja) | 1992-09-22 | 1992-09-22 | 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5418725A (ja) |
JP (1) | JP2936913B2 (ja) |
DE (1) | DE4332218C2 (ja) |
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-
1992
- 1992-09-22 JP JP4251796A patent/JP2936913B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1993
- 1993-08-11 US US08/104,534 patent/US5418725A/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-09-22 DE DE4332218A patent/DE4332218C2/de not_active Expired - Fee Related
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JPH02270641A (ja) * | 1989-04-10 | 1990-11-05 | Nissan Motor Co Ltd | 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 |
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