JP2773571B2 - 四輪駆動車の駆動力配分制御装置 - Google Patents

四輪駆動車の駆動力配分制御装置

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JP2773571B2
JP2773571B2 JP25240192A JP25240192A JP2773571B2 JP 2773571 B2 JP2773571 B2 JP 2773571B2 JP 25240192 A JP25240192 A JP 25240192A JP 25240192 A JP25240192 A JP 25240192A JP 2773571 B2 JP2773571 B2 JP 2773571B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、前後輪への駆動力配分
比が電子制御により変更される四輪駆動車の駆動力配分
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の四輪駆動車の駆動力配分
制御装置としては、例えば、特開昭63−13331号
公報に記載されている装置が知られている。
【0003】この従来出典には、後輪ベースの四輪駆動
車において、前後輪回転速度差が大きいほど前輪側への
配分する伝達トルクを増し、また、横加速度が大きいほ
ど前後輪回転速度差に比例した伝達トルクの制御ゲイン
を小さくする制御則、つまり後輪のスピン量に比例して
伝達トルクが与えられるが、その制御ゲインは横加速度
に反比例させている。
【0004】これによって、横加速度が小さい低μ路で
は制御ゲイン大(フロントトルク配分大),横加速度が
大きい高μ路では制御ゲイン小(フロントトルク配分
小)とすることで、路面摩擦係数によらず、ニュートラ
ルステアを得るようにした技術が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の駆動力配分制御装置にあっては、後輪スピン
量である前後輪回転速度差を後輪速検出値から前輪速検
出値を差し引いた前後輪回転速度差検出値で得るように
しているため、後輪への駆動トルク過剰によるスピン量
のみが検出される直進走行時には問題がないものの、旋
回時には後輪への駆動トルク過剰によるトルク過剰後輪
スピン量と前後輪の旋回軌跡の差により発生する旋回軌
跡後輪スピン量とを合計したものが後輪スピン量として
検出されることになる。
【0006】この結果、後輪駆動車ベースの四輪駆動車
では、前後輪回転速度差による後輪スピン量が真値より
大きくなってしまい、前輪側への伝達トルクが旋回軌跡
後輪スピン量の分だけ余分にかかり、旋回軌跡後輪スピ
ン量が大きければ大きいほどアンダーステア傾向を示す
ことになる。
【0007】尚、旋回時には、前輪と後輪との走行軌跡
のずれにより、全輪がグリップ状態でも前後輪回転速度
差が発生することが知られている。
【0008】ここで、旋回軌跡後輪スピン量を単純に車
速と旋回半径により見積もり、前後輪回転速度差検出値
からこの見積もり量を差し引いて制御に用いる前後輪回
転速度差とする案があるが、この場合、旋回軌跡後輪ス
ピン量の真値より見積もり量が小さいとやはりアンダー
ステ傾向が残り、逆に、旋回軌跡後輪スピン量の真値よ
り見積もり量が大きいとオーバステ傾向が出てしまうこ
とになり、この旋回軌跡後輪スピン量の見積もりが正確
かどうかは、車両のステア特性に大きな影響を与えるこ
とになる。
【0009】本発明は、上述のような問題を解決すると
共に、前後輪の旋回軌跡の差により発生する前後輪回転
速度差は車速及び旋回半径により異なるのに加え横加速
度の高低によっても異なる点に着目してなされたもの
で、前後輪の一方へは直結駆動で他方へはトルク配分用
クラッチを介して前後輪回転速度差に応じた駆動力が伝
達される四輪駆動車の駆動力配分制御装置において、あ
らゆる旋回状況にかかわらず常に所望のステア特性によ
る旋回性能を確保することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の四輪駆動車の駆動力配分制御装置では、旋回軌
跡により発生する前後輪回転速度差を実測し、この実測
データを各種の旋回半径に対して少なくとも2本の直線
で近似し、この近似直線に基づき作成された旋回半径に
対する補正要素特性と、旋回半径検出値と、車速検出値
とを用いて旋回軌跡補正値を演算し、前後輪回転速度差
検出値から旋回軌跡補正値を差し引いた値を制御用の前
後輪回転速度差とする手段とした。
【0011】即ち、図1のクレーム対応図に示すよう
に、前輪あるいは後輪の一方へのエンジン直結駆動系に
対し後輪あるいは前輪の他方への駆動系の途中に設けら
れ、伝達されるエンジン駆動力を外部からの締結力制御
で変更可能とするトルク配分用クラッチaと、前後輪の
回転速度差を検出する前後輪回転速度差検出手段bと、
車両の旋回半径を検出する旋回半径検出手段cと、車速
を検出する車速検出手段dと、旋回軌跡により発生する
前後輪回転速度差を実測し、この実測データを各種の旋
回半径に対して少なくとも2本の直線で近似し、この近
似直線に基づき作成された旋回半径に対する補正要素特
性を設定している旋回軌跡補正要素特性設定手段eと、
旋回半径検出値と旋回軌跡補正要素特性と車速検出値に
より、近似した直線の本数に対応する複数の旋回軌跡補
正値を演算し、このうち最大値を旋回軌跡により発生す
る前後輪回転速度差である旋回軌跡補正値とする旋回軌
跡補正値演算手段fと、前後輪回転速度差検出値から旋
回軌跡補正値を差し引いた値に比例した伝達トルクを演
算する前後速度差比例トルク演算手段gと、演算された
前後速度差比例トルクが得られる制御指令を前記トルク
配分用クラッチaへ出力する駆動力配分制御手段hとを
備えている事を特徴とする。
【0012】
【作用】まず、旋回軌跡補正要素特性設定手段eには、
旋回軌跡により発生する前後輪回転速度差を実測し、こ
の実測データを各種の旋回半径に対して少なくとも2本
の直線で近似し、この近似直線に基づき作成された旋回
半径に対する補正要素特性が設定されている。
【0013】旋回時、旋回軌跡補正値演算手段fにおい
て、旋回半径検出手段cからの旋回半径検出値と、旋回
軌跡補正要素特性設定手段eの旋回軌跡補正要素特性
と、車速検出手段dからの車速検出値により、近似した
直線の本数に対応する複数の旋回軌跡補正値が演算さ
れ、このうち最大値が旋回軌跡により発生する前後輪回
転速度差である旋回軌跡補正値とされる。
【0014】そして、前後速度差比例トルク演算手段g
において、前後輪回転速度差検出手段bによる前後輪回
転速度差検出値から旋回軌跡補正値演算手段fによる旋
回軌跡補正値を差し引いた値に比例した伝達トルクが演
算され、駆動力配分制御手段hにおいて、演算された前
後速度差比例トルクが得られる制御指令がトルク配分用
クラッチaへ出力される。
【0015】したがって、前輪と後輪の旋回軌跡差によ
る前後輪回転速度差である旋回軌跡補正値が実測値を少
なくとも2本の直線で近似した近似直線に基づき作成さ
れた旋回半径に対する補正要素特性に基づき求められる
ことで、真値に対する誤差が小さく抑えられ、旋回軌跡
による前後輪回転速度差の見積もり精度が非常に高いも
のとなる。
【0016】この結果、前後輪回転速度差検出手段bに
よる前後輪回転速度差検出値から旋回軌跡補正値演算手
段fによる旋回軌跡補正値を差し引いた値は、駆動輪へ
の駆動トルク過剰によるスピン量にほぼ一致することに
なり、あらゆる旋回状況にかかわらず前輪と後輪の旋回
軌跡差による前後輪回転速度差による影響が排除され、
予め設定した所望のステア特性による旋回性能が確保さ
れる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0018】まず、構成を説明する。
【0019】図2は本発明実施例の四輪駆動車のトルク
スプリット制御システム(駆動力配分制御装置)が適用
された駆動系を含む全体システム図である。
【0020】実施例のトルクスプリット制御システムが
適用される車両は後輪ベースの四輪駆動車であり、その
駆動系には、エンジン1,トランスミッション2,トラ
ンスファ入力軸3,リヤプロペラシャフト4,リヤディ
ファレンシャル5,後輪6,トランスファ出力軸7,フ
ロントプロペラシャフト8,フロントディファレンシャ
ル9,前輪10を備えていて、後輪6へはトランスミッ
ション2を経過してきたエンジン駆動力が直接伝達さ
れ、前輪10へは前輪駆動系である前記トランスファ入
出力軸3,7間に設けてあるトランスファ11を介して
伝達される。
【0021】そして、駆動性能と操舵性能の両立を図り
ながら前後輪の駆動力配分を最適に制御するトルクスプ
リット制御システムは、湿式多板摩擦クラッチ11a
(トルク配分用クラッチに相当)を内蔵した前記トラン
スファ11(例えば、先願の特願昭63−325379
号の明細書及び図面を参照)と、クラッチ締結力となる
制御油圧Pcを発生する油圧ユニット20と、油圧ユニ
ット20に設けられたソレノイドバルブ28へ各種入力
センサ30からの情報に基づいて所定のディザー電流i
* を出力するトルクスプリットコントローラ40を備え
ている。
【0022】前記油圧ユニット20は、リリーフスイッ
チ21により駆動または停止するモータ22と、該モー
タ22により作動してリザーバタンク23から吸い上げ
る油圧ポンプ24と、該油圧ポンプ24からのポンプ吐
出圧(一次圧)をチェックバルブ25を介して蓄えるア
キュムレータ26と、該アキュムレータ26からのライ
ン圧(二次圧)をトルクスプリット制御部40からのソ
レノイド駆動のディザー電流i* により所定の制御油圧
Pcに調整するソレノイドバルブ28とを備え、制御油
圧Pcの作動油は制御油圧パイプ29を経過してクラッ
チポートに供給される。
【0023】図3は実施例システムの電子制御系ブロッ
ク図である。
【0024】前記トルクスプリットコントローラ40の
入力側には、各種入力センサ30として、左前輪回転セ
ンサ30a,右前輪回転センサ30b,左後輪回転セン
サ30c,右後輪回転センサ30d,横加速度センサ3
0e,前後加速度センサ30f,スロットル開度センサ
30gが接続され、トルクスプリットコントローラ40
の出力側には、ソレノイドバルブ28が接続されてい
る。
【0025】次に、作用を説明する。
【0026】(前後輪駆動力配分制御作動)図4はトル
クスプリットコントローラ40で行なわれる前後輪駆動
力配分制御作動の流れを示すフローチャートで、以下、
各ステップについて説明する。
【0027】信号入力ステップ80では、左前輪速
VWFL,右前輪速VWFR,左後輪速VWRL,右後輪速VWRR,横
加速度YG,前後加速度XG,スロットル開度θが入力され
る。
【0028】信号処理ステップ81では、左前輪速VWFL
と右前輪速VWFRとの平均値により前輪速VWF が演算さ
れ、上記左後輪速VWRLと右後輪速VWRRとの平均値により
後輪速VWR が演算され、後輪速VWR と前輪速VWF の差に
より前後輪回転速度差ΔVW が演算される(前後輪回転
速度差検出手段に相当)。
【0029】また、横加速度YGと係数Cにより制御ゲイ
ンKが下記の式で演算される。
【0030】K=C/YG 但し、K≦KMAX ここで、例えば、 C=1.0[G・kgm/km/h]、KMAX =7[kgm/km/h] と与えた場合、制御ゲインKは、図5に示す特性とな
る。
【0031】さらに、車体速VCARが、前輪速VWF と前後
加速度XGの関数により演算される(車速検出手段に相
当)。
【0032】さらに、旋回半径Rが、車体速VCARと横加
速度YGにより下記の演算式で求められる(旋回半径検出
手段に相当)。
【0033】R=VCAR 2 /YG ステップ82では、旋回半径Rとステップ枠内に記載の
テーブルマップM(旋回軌跡補正要素特性に相当し、メ
モリに記憶設定されている)により高横加速度基準車速
VOH ,低横加速度基準車速VOL ,高横加速度補正係数K
VHH,低横加速度補正係数KVHLが求められる。
【0034】ここで、テーブルマップMは、図6の点線
特性に示すように、旋回軌跡により発生する前後輪回転
速度差を実測し、この実測データを各種の旋回半径(例
えば、R15,R30,R80)に対して図6の実線で
示す2本の高横加速度直線と低横加速度直線で近似し、
この近似直線に基づき、高横加速度直線で前後輪回転速
度差がゼロである高横加速度基準車速VOH と、低横加速
度直線で前後輪回転速度差がゼロである低横加速度基準
車速VOL と、高横加速度直線の傾きである高横加速度補
正係数KVHHと、低横加速度直線の傾きである低横加速度
補正係数KVHLとをそれぞれ補正要素として設定したマッ
プである。尚、ここで、高横加速度及び低横加速度とい
う文言を用いているが、横加速度の高低を直接示すもの
ではなく、2つの直線特性を判別する文言として用いて
いる。
【0035】演算ステップ83では、ステップ81での
車体速VCARとステップ82での高横加速度基準車速V
OH ,低横加速度基準車速VOL ,高横加速度補正係数K
VHH,低横加速度補正係数KVHLにより、高横加速度旋回
軌跡補正値ΔVHHと低横加速度旋回軌跡補正値ΔVHL
それぞれ下記の演算式で演算され、図6に示す2本の直
線を実測値に近似させるべく両補正値ΔVHH,ΔVHL
うち大きい値が旋回軌跡補正値ΔVH として求められる
(旋回軌跡補正値演算手段に相当)。
【0036】ΔVHH=KVHH(VCAR−VOH ) ΔVHL=KVHL(VCAR−VOL ) ΔVH =max(ΔVHH,ΔVHL) 決定ステップ84では、制御ゲインKと前後輪回転速度
差ΔVW と旋回軌跡補正値ΔVH によりフロント伝達ト
ルクTが下記の演算式により求められる(前後速度差比
例トルク演算手段に相当)。
【0037】T=K・(ΔVW −ΔVH ) 尚、このフロント伝達トルクTは、図7に示すように、
前後輪回転速度差ΔVWと旋回軌跡補正値ΔVH の差に
対し制御ゲインKによる比例特性となる。
【0038】変換ステップ85では、予め与えられたT
−i特性テーブルに基づいて、ステップ84で求められ
たフロント伝達トルクTが得られるソレノイド電流iに
変換される。
【0039】出力ステップ86では、ステップ85で得
られたソレノイド電流iにディザーをかけたディザー電
流i*が油圧ユニット20のソレノイドバルブ28に出
力される。ここで、ディザー電流i*は、 i*=i±Δi,f0 (例えば、Δi=0.1A,f0
=100Hz) の様に与えられる。
【0040】尚、ステップ85,86は、駆動力配分制
御手段に相当する。
【0041】(旋回時)まず、トルクスプリットコント
ローラ40のメモリには、図6の点線特性に示すよう
に、旋回軌跡により発生する前後輪回転速度差を実測
し、この実測データを各種の旋回半径に対して図6の実
線で示す2本の高横加速度直線と低横加速度直線で近似
し、この近似直線に基づき、高横加速度直線で前後輪回
転速度差がゼロである高横加速度基準車速VOH と、低横
加速度直線で前後輪回転速度差がゼロである低横加速度
基準車速VOL と、高横加速度直線の傾きである高横加速
度補正係数KVHHと、低横加速度直線の傾きである低横加
速度補正係数KVHLとをそれぞれ補正要素として設定した
テーブルマップMが設定されている。
【0042】旋回時、ステップ82において、旋回半径
Rとステップ枠内に記載のテーブルマップMにより高横
加速度基準車速VOH ,低横加速度基準車速VOL ,高横加
速度補正係数KVHH,低横加速度補正係数KVHLが求めら
れ、ステップ83において、車体速VCARと高横加速度基
準車速VOH ,低横加速度基準車速VOL ,高横加速度補正
係数KVHH,低横加速度補正係数KVHLにより、高横加速度
旋回軌跡補正値ΔVHHと低横加速度旋回軌跡補正値ΔV
HLがそれぞれ演算され、両補正値ΔVHH,ΔVHLのうち
大きい値が旋回軌跡補正値ΔVH として求められる。そ
して、ステップ84において、制御ゲインKと前後輪回
転速度差ΔVW と旋回軌跡補正値ΔVH との差によりフ
ロント伝達トルクTが演算され、ステップ85,86で
は、フロント伝達トルクTが得られるディザー電流i*
がソレノイドバルブ28に出力される。これにより、湿
式多板摩擦クラッチ11aが締結され、前輪10側に湿
式多板摩擦クラッチ11aを介してエンジントルクが伝
達される。
【0043】したがって、前輪10と後輪6の旋回軌跡
差による前後輪回転速度差である旋回軌跡補正値ΔVH
が、図6の点線特性で示す実測値を2本の直線で近似し
た近似直線に基づき作成された旋回半径Rに対するテー
ブルマップMに基づき求められることで、真値に対する
誤差(図6のハッチングで示す部分)が小さく抑えら
れ、旋回軌跡による前後輪回転速度差の見積もり精度が
非常に高いものとなる。この結果、検出による前後輪回
転速度差ΔVW から旋回軌跡補正値ΔVH を差し引いた
値は、後輪6への駆動トルク過剰によるスピン量にほぼ
一致することになり、あらゆる旋回状況(車速,旋回半
径,路面摩擦係数など)にかかわらず前輪10と後輪6
の旋回軌跡差による前後輪回転速度差による影響が排除
され、予め設定したニュートラルステア特性による旋回
性能が確保される。
【0044】次に、効果を説明する。
【0045】(1)後輪6にはエンジン駆動力を直接伝
達し、前輪10には湿式多板クラッチ11aを介して伝
達し、前輪10への伝達トルクを前後輪回転速度差情報
により制御するトルクスプリット式の四輪駆動車におい
て、旋回軌跡により発生する前後輪回転速度差を実測
し、この実測データを各種の旋回半径に対して2本の直
線で近似し、この近似直線に基づき作成された旋回半径
に対するテーブルマップMと、旋回半径Rと、車体速V
CARとを用いて旋回軌跡補正値ΔVH を演算し、検出に
よる前後輪回転速度差ΔVW から旋回軌跡補正値ΔVH
を差し引いた値を制御用の前後輪回転速度差情報とする
装置とした為、あらゆる旋回状況にかかわらず常に所望
のニュートラルステア特性による旋回性能を確保するこ
とができる為、あらゆる旋回状況にかかわらず常に所望
のステア特性による旋回性能を確保することができる。
【0046】(2)旋回軌跡により発生する前後輪回転
速度差の実測データを各種の旋回半径に対して2本の直
線で近似し、この近似直線に基づき旋回半径に対するテ
ーブルマップMを作成するようにした為、テーブルマッ
プMに記憶させるデータ数が少なくてよく、また、旋回
軌跡補正値の演算処理も簡略化されることになり、装置
コスト的に有利となる。
【0047】以上、実施例を図面に基づいて説明してき
たが、具体的な構成及び制御内容はこの実施例に限られ
るものではない。
【0048】例えば、前輪駆動ベースでクラッチを介し
て後輪に駆動力が伝達される四輪駆動車の駆動力配分制
御装置にも適用することができる。
【0049】旋回軌跡により発生する前後輪回転速度差
の実測データを各種の旋回半径に対して3本以上の直線
で近似するようにしてもよい。
【0050】
【発明の効果】本発明にあっては、前後輪の一方へは直
結駆動で他方へはトルク配分用クラッチを介して前後輪
回転速度差に応じた駆動力が伝達される四輪駆動車の駆
動力配分制御装置において、旋回軌跡により発生する前
後輪回転速度差を実測し、この実測データを各種の旋回
半径に対して少なくとも2本の直線で近似し、この近似
直線に基づき作成された旋回半径に対する補正要素特性
と、旋回半径検出値と、車速検出値とを用いて旋回軌跡
補正値を演算し、前後輪回転速度差検出値から旋回軌跡
補正値を差し引いた値を制御用の前後輪回転速度差とす
る手段とした為、あらゆる旋回状況にかかわらず常に所
望のステア特性による旋回性能を確保することができる
という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の四輪駆動車の駆動力配分制御装置を示
すクレーム対応図である。
【図2】実施例のトルクスプリット制御装置(駆動力配
分制御装置)を適用した四輪駆動車の駆動系及び制御系
を示す全体概略図である。
【図3】実施例システムの電子制御系ブロック図であ
る。
【図4】実施例装置のトルクスプリットコントローラで
行なわれる前後輪駆動力配分制御作動を示すフローチャ
ートである。
【図5】実施例装置での制御ゲイン特性図である。
【図6】実施例装置での旋回軌跡により発生する前後輪
回転速度差を実測データ及び近似直線特性図である。
【図7】実施例装置でのフロント伝達トルク特性図であ
る。
【符号の説明】
a トルク配分用クラッチ b 前後輪回転速度差検出手段 c 旋回半径検出手段 d 車速検出手段 e 旋回軌跡補正要素特性設定手段 f 旋回軌跡補正値演算手段 g 前後速度差比例トルク演算手段 h 駆動力配分制御手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪あるいは後輪の一方へのエンジン直
    結駆動系に対し後輪あるいは前輪の他方への駆動系の途
    中に設けられ、伝達されるエンジン駆動力を外部からの
    締結力制御で変更可能とするトルク配分用クラッチと、 前後輪の回転速度差を検出する前後輪回転速度差検出手
    段と、 車両の旋回半径を検出する旋回半径検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 旋回軌跡により発生する前後輪回転速度差を実測し、こ
    の実測データを各種の旋回半径に対して少なくとも2本
    の直線で近似し、この近似直線に基づき作成された旋回
    半径に対する補正要素特性を設定している旋回軌跡補正
    要素特性設定手段と、 旋回半径検出値と旋回軌跡補正要素特性と車速検出値に
    より、近似した直線の本数に対応する複数の旋回軌跡補
    正値を演算し、このうち最大値を旋回軌跡により発生す
    る前後輪回転速度差である旋回軌跡補正値とする旋回軌
    跡補正値演算手段と、 前後輪回転速度差検出値から旋回軌跡補正値を差し引い
    た値に比例した伝達トルクを演算する前後速度差比例ト
    ルク演算手段と、 演算された前後速度差比例トルクが得られる制御指令を
    前記トルク配分用クラッチへ出力する駆動力配分制御手
    段と、 を備えている事を特徴とする四輪駆動車の駆動力配分制
    御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6217931B2 (ja) * 2014-07-23 2017-10-25 マツダ株式会社 四輪駆動車の駆動トルク配分制御装置
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