JPH0699617B2 - 耐衝撃性スチレン系樹脂成形材料及びその製造方法 - Google Patents

耐衝撃性スチレン系樹脂成形材料及びその製造方法

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JPH0699617B2
JPH0699617B2 JP62137713A JP13771387A JPH0699617B2 JP H0699617 B2 JPH0699617 B2 JP H0699617B2 JP 62137713 A JP62137713 A JP 62137713A JP 13771387 A JP13771387 A JP 13771387A JP H0699617 B2 JPH0699617 B2 JP H0699617B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、耐衝撃性、特に落錘強度が高く、しかも良好
な表面光沢を有する成形品を与えるゴム変性スチレン系
樹脂成形材料及びその製造方法に関するものである。
[従来の技術] アクリロニトリルとブタジエンとスチレンとの共重合樹
脂すなわちABS樹脂は、耐油性、剛性、耐熱性、耐衝撃
性が優れ、しかも良好な外観を有することから、各種電
気製品、自動車部品、ハウジング用品として使用されて
いるが、アクリロニトリルを原料とするためコスト高に
なるのを免れず、汎用材料として利用するには限度があ
る。
このため、アクリロニトリルを原料として用いずに、ス
チレン系樹脂を各種のゴムで変性し、耐衝撃性を付与す
ることが試みられ、これまでに特定の結合状態分布を有
するポリブタジエンの存在下でスチレンを重合させる方
法(特公昭61−50488号公報)、B-A型又はA-B-A型スチ
レン−ブタジエンブロック共重合ゴムの存在下でスチレ
ンを塊状重合又は塊状−懸濁重合させる方法(特公昭42
−17492号公報、特開昭61−143415号公報)などが提案
されている。
しかしながら、これらの方法により得られるゴム変性ス
チレン系樹脂のうち、ポリブタジエンゴムで変性したも
のは良好な耐衝撃性を示すが表面光沢が不十分になり、
またスチレン−ブタジエンブロック共重合ゴムで変性し
たものは表面光沢は良好であるが、耐衝撃性は低くなる
傾向があり、いずれにしてもABS樹脂に匹敵するバラン
スのとれた物性を得ることはできなかった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、アクリロニトリル成分を含まないにもかかわ
らずABS樹脂成形品に匹敵する高い衝撃強度、良好な表
面光沢を有し、しかもバランスのとれた物性を示す成形
品を与えるゴム変性スチレン系樹脂成形材料を得ること
を目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、優れた物性を示す新規なゴム変性スチレ
ン系樹脂を開発するために、鋭意研究を重ねた結果、変
性用ゴムとして特定のスチレン−ブタジエン共重合ゴム
とポリブタジエンゴムとを併用したゴム変性スチレン系
樹脂によりその目的を達成しうることを見出し、本発明
をなすに至った。
すなわち、本発明は、スチレン−ブタジエン共重合ゴム
1〜12重量%及びポリブタジエン1〜12重量%により変
性された、スチレンの単独重合体又はスチレンと置換ス
チレンとの共重合体であって、前記スチレン−ブタジエ
ン共重合ゴムが数平均分子量12,000〜20,000のポリスチ
レンブロックを少なくとも1個含むスチレン3〜25重量
%とブタジエン97〜75重量%のブロック共重合体で、か
つ100℃におけるムーニー粘度20〜80、25℃における5
重量%スチレン溶液としたときの粘度10〜200センチポ
イズを有するものからなることを特徴とする耐衝撃性ス
チレン系樹脂成形材料を提供するものである。
このような耐衝撃性スチレン系樹脂成形材料は、たとえ
ばスチレン又はスチレンと置換スチレンとの混合物に、
スチレン‐ブタジエン共重合ゴムとポリブタジエンとを
それぞれ1〜12重量%の範囲で、かつスチレン‐ブタジ
エン共重合ゴムとポリブタジエンとの重量比が10:1ない
し1:10になる割合で加え、その混合物を塊状重合、塊状
懸濁重合又は溶液重合させるに当り、前記スチレン−ブ
タジエン共重合ゴムとして、数平均分子量12,000〜20,0
00のポリスチレンブロックを少なくとも1個含むスチレ
ン3〜25重量%とブタジエン97〜75重量%のブロック共
重合体であって、かつ100℃におけるムーニー粘度20〜8
0、25℃における5重量%スチレン溶液としたときの粘
度10〜200センチポイズを有するものを用いることによ
り製造することができる。
本発明においてスチレン系樹脂を構成するための単量体
としては、スチレン単独又はスチレンと置換スチレンの
混合物が用いられるが、この際の置換スチレンは、例え
ばα‐メチルスチレン、ビニルトルエン、パラメチルス
チレン、ビニルエチルベンゼン、ビニルキシレンなどで
あり、これらは単独で用いてもよいし、また2種以上の
混合物として用いてもよい。
本発明においてはゴム状物質として、スチレン−ブタジ
エン共重合ゴム及びポリブタジエンゴムを併用すること
が必要である。
本発明に用いるスチレン−ブタジエン共重合ゴムは、全
スチレン含量が3〜25重量%であり、かつ結合ブロック
スチレン含量が3〜25重量%であるブロック共重合体で
あり、数平均分子量12,000〜20,000のポリスチレンブロ
ックを少なくとも1個有するものである。
この共重合体の全スチレン含量又はブロックスチレン含
量が3重量%未満の場合又はブロックスチレン部の数平
均分子量12,000未満の場合は、当該共重合体のポリスチ
レンマトリックスとの親和性が低下するので、併用され
るポリブタジエンゴム相のポリスチレンに対する親和性
を高める効果が発揮されない。したがって、この場合
は、得られた耐衝撃ポリスチレン系樹脂のゴム粒子径が
比較的大きく、かつ粒径分布が不均一となり光沢が低下
する。
また、全スチレン含量又はブロックスチレン含量が25重
量%を越える場合又はポリスチレンブロックの数平均分
子量が20,000を越える場合は、該共重合体は、ゴムとし
ての効果が少なく、得られる耐衝撃性ポリスチレン系樹
脂の耐衝撃強度は、著しく低下する。
また、本発明に用いるスチレン−ブタジエン共重合ゴム
は、Lロータによる測定において、100℃におけるムー
ニー粘度が20〜80、好ましくは25〜55であることが必要
である。この範囲外では、ゴムとしての特性が発揮でき
ないので耐衝撃性が低下する。
さらに、本発明に用いるスチレン−ブタジエン共重合ゴ
ムは、25℃における5重量%スチレン溶液粘度が10〜20
0センチポイズ、好ましくは、20〜100センチポイズであ
ることが必要である。
この粘度が10センチポイズ未満のゴムは、強靭化剤とし
ての効果が不十分であって、耐衝撃性の点で劣ったもの
となる。一方、100センチポイズ以上になる溶液粘度で
は、耐衝撃性ポリスチレン系樹脂の生産に当たっての、
スチレンへの該共重合体ゴムの溶解性が低下し、その生
産性を悪化させて好ましくない。
該ゴムの耐衝撃ポリスチレン系樹脂中におけるゴム含量
は、1〜15重量%とすることが必要である。この含量が
1重量%未満では、耐衝撃性の改良効果がなく、15重量
%を越える場合は、耐衝撃性は向上するものの、ポリス
チレン系樹脂が本来有する特性、例えば、引張強度、剛
性、さらに、光沢等外観性を失わせるものとなり好まし
くない。
本発明に用いるもう一つのゴム状物質であるポリブタジ
エンゴムは、リチウム系触媒によってブタジエンを溶液
重合して得られるシス1,4含量が25〜45%であるような
いわゆる低シスポリブタジエンゴム、チーグラー系触媒
によって溶液重合して得られるシス1,4含量が90%以上
であるようないわゆる高シスポリブタジエンゴム等のう
ち、少なくとも1種又は2種以上を併用することができ
る。
本発明においては、ポリブタジエンゴムの耐衝撃ポリス
チレン系樹脂中におけるゴム分の含量は、1〜15重量%
の範囲で使用する。
この含量が1重量%未満では、耐衝撃性の改良効果がな
く、15重量%を越える場合は、耐衝撃性は向上するもの
の本来のポリスチレン系樹脂の持つ特性、例えば引張強
度、剛性、さらに、光沢等外観性を失わせるものとなり
好ましくない。
本発明に用いるゴム状物質の仕込割合は式 0.1≦[B]/[SB]≦10.0 好ましくは、式 0.3≦[B]/[SB]≦9.0) (ただし、[SB]はスチレン‐ブタジエン共重合ゴム
(重量%)であり、[B]はポリブタジエンゴム(重量
%)である) の範囲内で選ばれる。
2種のポリブタジエンの比率がこの範囲未満では、得ら
れた耐衝撃性ポリスチレンの実用衝撃強度、特に射出成
形して得られた成形品の落錘衝撃強度が著しく低下す
る。
また、この範囲を越える場合は、得られた耐衝撃性ポリ
スチレンの光沢等、外観特性が非常に低下する。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂成形材料の製造には溶
剤が用いられるが、この溶剤としては、芳香族炭化水素
類、例えばトルエン、キシレン、エチルベンゼンの単独
又は2種以上の混合物が使用することができる。さら
に、ゴム状物質及びスチレン系単量体からの重合生成物
の溶解性を低下しない範囲で、他の溶剤、例えば脂肪族
炭化水素類、ジアルキルケトン類を芳香族炭化水素類に
混合することができる。
この溶剤は25重量%を越えない範囲で使用するのが好ま
しい。これが25重量%を越えると重合速度が著しく低下
し、かつ得られる樹脂の衝撃強度の低下が大きくなる。
また、溶剤の回収のために多量のエネルギーを要するの
で経済性も劣ってくる。溶剤は重合が進み比較的高粘度
となってから添加しておいてもよく、重合前から添加し
ておいてもよい。重合前に5〜15重量%添加しておく方
が、品質の均一性、重合温度制御の点で好ましい。
本発明に用いる有機過酸化物は、2,2-ビス(t-ブチルペ
ルオキシ)ブタン、2,2-ビス(t-ブチルペルオキシ)オ
クタン、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)3,3,5-トリメ
チルシクロヘキサン、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)
シクロヘキサン、n-ブチル4,4-ビス(t-ブチルペルオキ
シ)バレート等のペルオキシケタール類、ジ‐t-ブチル
ペルオキシド、t-ブチルクミルペルオキシド、ジ‐クミ
ルペルオキシド、α,α′‐ビス(t-ブチルペルオキシ
イソプロピル)ベンゼン、2,5-ジメチル‐2,5-ジ(t-ブ
チルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル‐2,5-ジ(t-
ブチルペルオキシ)ヘキシン‐3等のジアルキルペルオ
キシド類、アセチルペルオキシド、イソブチリルペルオ
キシド、オクタノイルペルオキシド、デカノイルペルオ
キシド、ラウロイルペルオキシド、3,5,5-トリメチルヘ
キサノイルペルオキシド、ベンゾイルペルオキシド、2,
4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、m-トリオイルペル
オキシド等のジアシルペルオキシド類、ジ‐イソプロピ
ルペルオキシジカーボネート、ジ‐2-エチルヘキシルペ
ルオキシジカーボネート、ジ‐n-プロピルペルオキシジ
カーボネート、ジ‐ミリスチルペルオキシジカーボネー
ト、ジ‐2-エトキシエチルペルオキシジカーボネート、
ジ‐メトキシイソプロピルペルオキシジカーボネート、
ジ‐(3-メチル‐3-メトキシブチル)ペルオキシジカー
ボネート等のペルオキシジカーボネート類、t-ブチルペ
ルオキシアセテート、t-ブチルペルオキシイソブチレー
ト、t-ブチルペルオキシビバレート、t-ブチルペルオキ
シネオデカノエート、クミルペルオキシネオデカノエー
ト、t-ブチルペルオキシ‐2-エチルヘキサノエート、t-
ブチルペルオキシ3,5,5-トリメチルヘキサノエート、t-
ブチルペルオキシノウレート、t-ブチルペルオキシベン
ゾエート、ジ‐t-ブチルジペルオキシイソフタレート、
2,5-ジメチル‐2,5-ジ(ベンゾイルペルオキシ)ヘキサ
ン、t-ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート等の
ペルオキシエステル類、アセチルアセトンペルオキシ
ド、メチルエチルケトンペルオキシド、シクロヘキサノ
ンペルオキシド、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノンペ
ルオキシド、メチルシクロヘキサノンペルオキシド等の
ケトンペルオキシド類、t-ブチルハイドロペルオキシ
ド、クメンヒドロペルオキシド、ジ‐イソプロピルベン
ゼンヒドロペルオキシド、p-メタンヒドロペルオキシ
ド、2,5-ジメチルヘキサン2,5-ジヒドロペルオキシド、
1,1,3,3-テトラメチルブチルヒドロペルオキシド等のヒ
ドロペルオキシド類がある。
これらのうち1種又は2種以上を使用することができ
る。
本発明において、連鎖移動剤及び酸化防止剤を適宜使用
することができる。
連鎖移動剤としては、例えば、メルカプタン類、α‐メ
チルスチレンリニアダイマー、テルピノーレン等が使用
でき、また酸化防止剤として、ヒンダードフェノール
類、ヒンダードビスフェノール類、ヒンダードトリスフ
ェノール類等例えば2,6-ジ‐t-ブチル‐4-メチルフェノ
ール、ステアリル‐β‐(3,5-ジ‐t-ブチル‐4-ヒドロ
キシフェニル)プロピオネートを添加することができ
る。
この場合、連鎖移動剤又は酸化防止剤は第1重合工程に
添加しておく方が、より優れた耐衝撃性と外観特性を兼
ね備えた樹脂が得られるので特に望ましい。
本発明の製造方法は、まず本発明で特定されたスチレン
−ブタジエン共重合ゴムと特定割合のポリブタジエンを
スチレンに溶解する。
そして、有機過酸化物を使用する場合は、その分解温度
に応じて20〜200℃で重合を開始し、また、有機過酸化
物を使用しない熱重合開始の場合は、50〜250℃に加熱
し、塊状重合を行う。
この塊状重合系に連鎖移動剤、酸化防止剤、溶剤、ミネ
ラルオイル等を適宜添加することができる。
この場合の重合は、仕込むスチレン又はスチレンと置換
スチレンとの混合物の通常50%以下、好ましくは、20〜
40%までを部分的に重合させる。
さらに、重合を進行させるにあたっては、塊状重合又は
懸濁重合のいずれかによって行う。
塊状重合で行う場合は、重合転化率が高くなったとき
に、生成ポリマーに少量、通常は30重量%以下の未反応
スチレンを含有しており、かかるスチレン系単量体を公
知の方法、たとえば加熱下での減圧除去あるいは、揮発
分除去の目的に設計された押出機などによって除去する
ことが望ましい。
得られた重合物に対し、さらに酸化防止剤、染顔料、滑
剤、充てん剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤等の添加物
を必要に応じて添加することができる。
第2重合工程に懸濁重合を採用した場合は、部分的に重
合した混合物を、懸濁安定剤又は、これと界面活性剤を
併用した水性媒体中に、かきまぜながら分散させ、懸濁
重合により、反応を完結させる。
得られた懸濁ポリマー粒子を含んだスラリーを脱水、洗
浄、乾燥し、必要に応じ、ペレット又は粉末化する。得
られた重合物に対し、さらに酸化防止剤、染顔料、滑
剤、充てん剤、離型剤、可塑剤、帯電防止剤等の添加剤
を必要に応じて添加することができる。
このようにして得られた耐衝撃性ポリスチレン系樹脂
は、平均ゴム粒子径が0.3〜1.8ミクロンであり、特に好
ましくは0.7〜1.3ミクロン、かつ粒径分布が、1.1〜1.5
であり、特に好ましくは、1.2〜1.4である。
ここに用いた平均ゴム粒子径及び粒径分布の測定は次の
ようにして測定した。
樹脂の超薄切片法によって薄片として、この断面につい
て、透過型電子顕微鏡により写真(拡大倍率10,000倍)
を撮影し、写真中の分散粒子約800〜2,000個の粒子数を
測定して求める。
電子顕微鏡写真に写った分散粒子は完全な円形でないの
で、粒子の長手方向径aと短幅方向径bを測り、次式に
より粒子径を算出する。
平均ゴム粒子径Ds(μ)=ΣniDi3/ΣniDi2 粒径分布Ds/Dn =(ΣniDi3/ΣniDi2)/(ΣniDi/Σni) ここに、niは、粒子径Diを有する分散粒子の個数であ
る。
[発明の効果] 本発明のゴム変性スチレン系樹脂成形材料は耐衝撃性、
特に落錐衝撃強度と、外観特性及び剛性とに優れる高度
な物性バランスを示す成形品を与えることができ、家庭
電気製品、音響製品等向けに、ABS樹脂の代替として十
分使用することができるので、ゴム変性スチレン系樹脂
の用途を飛躍的に拡大できる利点がある。
[実施例] 本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
なお、各例における物性は以下により測定した。
(1)光沢 JIS Z 8741(入射角60℃)に準拠 (2)アイゾット衝撃強度 JIS Z 7110(ノッチ付)に準拠 (3)曲げ弾性率 ASTM D 790に準拠 (4)落錘衝撃強度 デュポン衝撃試験機を用いて、1/2インチφの撃芯で1.0
kg重の荷重をかけて試験片(幅70mm長さ270mm、厚さ3m
m)のゲート部より125mmの地点を打撃したときに、試験
片の50%が破壊するエネルギーを示す。
実施例1〜4、比較例1〜4 第1表に示すスチレン‐ブタジエン共重合ゴムA〜H
は、ブチルリチウムを触媒とする溶液重合法で得た、い
わゆるB-A型のブロック共重合体(Bはポリブタジエ
ン、Aは、ポリスチレンを示す)である。
このゴムと、ポリブタジエンゴム(旭化成(株)製ロー
シスポリブタジエンゴム、商品名アサプレン700A、25℃
における5重量%濃度のスチレン溶液の粘度が45センチ
ストークス)を併用して、以下に示す塊状重合を行っ
た。
10/時間の供給速度にて、以下の混合物を13の第一
重合器に送液した。
前記ポリブタジエンゴム[B]を4.5重量%、前記スチ
レン−ブタジエン共重合ゴム[SB]を3.0重量%、スチ
レンモノマーを87.5重量%、エチルベンゼンを5.0重量
%、1,1-ビス(t-ブチルペルオキシ)‐3,3,5-トリメチ
ルシクロヘキサンを0.04重量%、n-ドデシルメルカプタ
ンを0.03重量%、ミネラルオイルを0.5重量%、酸化防
止剤(チバガイギー社製;商品名イルガノックス1076)
を0.07重量%を使用した。
この場合、2種のゴム状物質の仕込割合は[B]/[S
B]=1.5(重量比)であった。
第一重合器は、温度116℃、かきまぜ速度350rpmとし、
ゴム粒径を調整する。次にこの部分重合液を連続的に19
の第二重合器及び同容積の第三重合器に供給し、温度
130〜180℃でかきまぜながら重合を行った。各段での重
合転化率は、それぞれ22.1%、60.4%、86.6%であっ
た。
得られた重合反応液は、脱気工程を経て、揮発性成分を
除去し、シリンダー状ペレットを得た。得られたペレッ
トの諸物性並びに射出成型品の物性を測定した。結果を
第2表に示す。
実施例5 スチレン−ブタジエン共重合ゴムAと実施例1で使用し
たポリブタジエンゴムの仕込量をそれぞれ5.8重量%、
1.7重量%に変え、ゴム状物質の仕込割合を0.3とした以
外は、実施例1と同様に実施した。
得られた結果を第2表に示す。
実施例6 スチレン−ブタジエン共重合ゴムAと実施例1で使用し
たポリブタジエンゴムの仕込量をそれぞれ0.8重量%、
6.7%重量%に変え、ゴム状物質の仕込割合を8.4とした
以外は、実施例1と同様に実施した。得られた結果を第
2表に示す。
実施例7 以下に示す、塊状−懸濁併用重合によって耐衝撃性ポリ
スチレン樹脂を得た。
10/時間の供給速度にて、以下の混合物を容積13の
第一重合器に送液した。
ポリブタジエンゴム[B]として宇部興産(株)製ハイ
シスブタジエンゴム(商品名;BR13HB、25℃における5
重量%濃度のスチレン溶液の粘度が41センチストークス
のもの) 4.2重量% スチレン‐ブタジエン共重合ゴムA[SB] 2.8重量% スチレン 88.0重量% エチルベンゼン 5.0重量% 1,1ビス(t-ブチルペルオキシ)‐3,3,5-トリメチルシ
クロヘキサン 0.04重量% n-ドデシルメルカプタン 0.03重量% ミネラルオイル 0.5重量% 酸化防止剤(チバガイギー社製:商品名;イルガノック
ス107.6) 0.07重量% ゴム状物質の仕込割合[B]/[CSB]=1.5(重量比)
第一重合器は温度116℃、かきまぜ速度350rpmとし、ゴ
ム粒径を調整する。出口での重合転化率は、21.8%であ
った。次に、この部分重合液を連続的に、12の第二重
合器に送液した。重合温度124℃で、重合転化率は40.5
%であった。
この部分重合物100重量部を、リン酸三カルシウム3重
量部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.02重
量部を含む水150重量部に懸濁させて、この懸濁液に、
ベンゾイルペルオキシド0.3重量部、ジ‐t-ブチルペル
オキシド0.05重量部を添加し、80℃で2時間、110℃で
2時間、さらに140℃で3時間重合させて、重合を完結
した。
得られた懸濁粒子は、脱水乾燥し、押出機にてペレツト
化して射出成形後、物性を測定した。
得られた結果を第2表に示す。
実施例8 スチレン‐ブタジエン共重合ゴムAと実施例7で使用し
たポリブタジレンゴムの仕込量をそれぞれ1.6重量%、
2.4重量%に変え、ゴム状物質の仕込割合を1.5とした以
外は、実施例7と同様に実施した。得られた結果を第2
表に示す。
比較例5 スチレン‐ブタジエン共重合ゴムAと実施例1で使用し
たポリブタジレンゴムの仕込量をそれぞれ0.4重量%、
7.1重量%に変え、ゴム状物質の仕込割合を17.8とした
以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた結果を第2表に示す。
比較例6 スチレン‐ブタジエン共重合ゴムAと実施例1で使用し
たポリブタジレンゴムの仕込量をそれぞれ7.1重量%、
0.4重量%に変え、ゴム状物質の仕込割合を0.06とした
以外は、実施例1と同様に実施した。
得られた結果を第2表に示す。
比較例7 スチレン‐ブタジエン共重合ゴムBを7.0重量%仕込
み、ポリブタジエンを添加しない以外は、実施例1と同
様とした。
得られた結果を第2表に示す。
比較例8 スチレン‐ブタジエン共重合ゴムAと実施例8で使用し
たポリブタジレンゴムの仕込量をそれぞれ3.8重量%、
0.2重量%に変え、ゴム状物質の仕込割合を0.05とした
以外は、実施例8と同様に実施した。得られた結果を第
2表に示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スチレン‐ブタジエン共重合ゴム1〜12重
    量%及びポリブタジエン1〜12重量%により変性され
    た、スチレンの単独重合体又はスチレンと置換スチレン
    との共重合体であって、前記スチレン‐ブタジエン共重
    合ゴムが数平均分子量12,000〜20,000のポリスチレンブ
    ロックを少なくとも1個含む、スチレン3〜25重量%と
    ブタジエン97〜75重量%のブロック共重合体で、かつ10
    0℃におけるムーニー粘度20〜80、25℃における5重量
    %スチレン溶液としたときの粘度10〜200センチポイズ
    を有するものからなることを特徴とする耐衝撃性スチレ
    ン系樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】スチレン又はスチレンと置換スチレンとの
    混合物に、スチレン‐ブタジエン共重合ゴムとポリブタ
    ジエンとをそれぞれ1〜12重量%の範囲で、かつスチレ
    ン‐ブタジエン共重合ゴムとポリブタジエンとの重量比
    が10:1ないし1:10になる割合で加え、その混合物を塊状
    重合、塊状懸濁重合又は溶液重合させるに当り、前記ス
    チレン‐ブタジエン共重合ゴムとして、数平均分子量1
    2,000〜20,000のポリスチレンブロックを少なくとも1
    個含む、スチレン3〜25重量%とブタジエン97〜75重量
    %のブロック共重合体で、かつ100℃におけるムーニー
    粘度20〜80、25℃における5重量%スチレン溶液とした
    ときの粘度10〜200センチポイズを有するものを用いる
    ことを特徴とする耐衝撃性スチレン系樹脂成形材料の製
    造方法。
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