JPH0699433B2 - 5,6−ジヒドロプテリジン化合物 - Google Patents

5,6−ジヒドロプテリジン化合物

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JPH0699433B2
JPH0699433B2 JP13655485A JP13655485A JPH0699433B2 JP H0699433 B2 JPH0699433 B2 JP H0699433B2 JP 13655485 A JP13655485 A JP 13655485A JP 13655485 A JP13655485 A JP 13655485A JP H0699433 B2 JPH0699433 B2 JP H0699433B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、テトラヒドロビオプテリンおよび類縁化合物
の中間体として有用な5,6−ジヒドロプテリジン化合物
に関する。
〔従来の技術〕
天然に存在するジヒドロプテリジンおよびテトラヒドロ
プテリジンが発見されて以来、この分野に対する関心は
非常に高いものがある。このうちジヒドロプテリジンに
関しては、7、8位の二重結合が還元された化合物は詳
細に研究されているが、5、6位の二重結合が還元され
た化合物はほんの数例しか知られていない。1948年から
1951年にかけてポロノフスキー、ペッソンおよびピュイ
スターは、5,6−ジアミノピリミジンをベンゾインと縮
合することによるジヒドロプテリジンの混合物の製造に
ついて記載している(エム ペッソン(M.Pesson)のブ
レタン ド ラ ソシエテ シミク ド フランス(Bu
ll.Soc.Chim.France)、1948年、963頁、同、1951年、4
25頁および428頁、およびエム ポロノフスキー(M.Pol
onovski)、エム ペッソンおよびエー ピュイスター
(A.Puister)の同、1951年、521頁参照)。ビスコンチ
ーニ(Viscontini)は1965年にこのテーマをさらに発展
させて、式(2): であらわされる2,5,6−トリアミノ−4−オキソ−ジヒ
ドロピリミジンを式(3): であらわされるベンゾインとアルコール中で縮合させる
ことによって式(4): であらわされる6,7−ジフェニル−5,6−ジヒドロプテリ
ンが生成されることを示した(エム ビスコンチーニお
よびエス ハウィラー(S.Huwyler)のヘルベチカ キ
ミカ アクタ(Helv.Chim.Acta)、48巻、764頁、1965
年参照)。同じ反応がアルコール/酢酸中で行なわれた
ばあいには、式(4)の異性体である式(5): であらわされる6,7−ジフェニル−7,8−ジヒドロプテリ
ンがえられる。5,6−ジアミノウラシルを用いたばあい
には、対応するジヒドロルマジンがえられる(エム ビ
スコンチーニおよびエイチ ライドナー(H.Leidner)
のヘルベチカ キミカ アクタ、51巻、1029頁、1968年
参照)。さらにビスコンチーニは、酸触媒の影響下で式
(4)の6,7−ジフェニル−5,6−ジヒドロプテリンが式
(5)の6,7−ジフェニル−7,8−ジヒドロプテリンに異
性化されることを示した(前記エム ビスコンチーニお
よびエイチ ライドナーのヘルベチカ キミカ アク
タ、51巻、1029頁、1968年およびピー ケー セングプ
タ(P.K.Sengupta)、エイチ ブライトシュミット(H.
Breitschmid)、ジェイ ビエリ(J.Bieri)およびエム
ビスコンチーニの同、60巻、922頁、、1977年参
照)。式(4)の5,6−ジヒドロプテリジンは、分子状
酸素で酸化されて式(6): であらわされる6,7−ジフェニルプテリンがえられる。
機構的にみてこれらの縮合反応は、ネオプテリンやビオ
プテリンのような6−ポリヒドロキシアルキルプテリジ
ンの合成において5,6−ジアミノピリジンを糖ヒドラゾ
ンと反応させる反応に密接に関係している。
ネオプテリンの合成における第1の段階は、式(7): であらわされる糖ヒドラゾンがアマドリ転位によって式
(8): であらわされる1−ヒドラジノケトースになることであ
る。式(8)のケトースは式(2)の5,6−ジアミノ基
の一層塩基性の強い5位アミノ基と縮合して式(9): であらわされるシッフの塩基を生成する。第2のアマド
リ転位によって式(10): であらわされる中間体がえられ、これは環を形成して式
(11): であらわされるテトラヒドロプテリンをうる。
フェニルヒドラジンが除去されると式(12): であらわされる5,6−ジヒドロネオプテリンがえられ
る。これは空気によって酸化されて式(13): であらわされるネオプテリンをうる(エム ビスコンチ
ーニおよびアール プロベンザール(R.Provenzale)の
ヘルベチカ キミカ アクタ、51巻、1495頁、1968年参
照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
プテリジン化合物の分野では、テトラヒドロビオプテリ
ン欠乏によるフェニルケトン尿症、パーキンソン症また
はうつ症などに対し、吸収性その他の特性においてテト
ラヒドロビオプテリンと同等以上の効果を有する関連化
合物の開発が強く望まれている。ジヒドロ誘導体はその
中間体として有用である。とくに6−エリスロ−化合物
は、その可能性が大きく重要である。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、式(1): で表わされる化合物および式(17): で表わされる化合物よりなる群から選ばれた5,6−ジヒ
ドロプテリジン化合物を提供する。
本発明の化合物は、たとえばつぎのようにして合成する
ことができる。
出発物質として式(14): であらわされる5,6−ジアミノ−2−メチルチオ−4−
オキソ−ジヒドロピリミジンをL−アラビノースのフェ
ニルヒラゾンとともにpH3の50%メタノール水溶液中で
チッ素雰囲気下において還流すると沈澱を生成する。こ
の沈澱は水から再結晶され、そのマススペクトルは再結
晶されたものがジヒドロ化合物であることを示してい
た。1H-NMRスペクトルは、生成物が5,6−ジヒドロプテ
リジンの異性体の1:1混合物であることを示しており、
C−6に新たなキラル中心が生成していた。これらの事
実から、この化合物が式(1): であらわされる6−(L−エリスロ−1,2,3−トリヒド
ロキシプロピル)−2−メチルチオ−4−オキソ−5,6
−ジヒドロプテリジンであることがわかる。
スギモト、マツウラおよびナガツによって記載されて
(ティー スギモト(T.Sugimoto)、エス マツウラ
(S.Matsuura)およびティー ナガツ(T.Nagatsu)の
ブレタン オブ ケミカル ソサイエティ ジャパン
(Bull.Chem.Soc.Jpn.)、53巻、2444頁、1980年参照)
式(15): であらわされる6−(L−エリスロ−1,2,3−トリヒド
ロキシプロピル)−2−メチルチオ−4−オキソ−プテ
リジンとは対照的に、本発明による化合物の1つである
式(1)の化合物は最大吸収が一層短波長側にあり、中
性分子からカチオンまたはアニオンに変わるにつれて長
波長吸収帯の浅色シフトを示す。式(1)の化合物はま
た式(1)の化合物が酸化された形である式(15)の化
合物よりも強い塩基であり、より弱い酸である(式
(1)の化合物のpka=8.41(6.51)、式(15)の化合
物のpka=1.65(−1.04))。
式(1)の化合物はまた、式(16): であらわされるN,O−アセタールの形で存在することが
可能であり、これは3′−水酸基が7,8−二重結合に親
核攻撃することによって生成される。
つぎに式(12): であらわされるL−エリスロ−5,6−ジヒドロ−ネオプ
テリンの合成について述べる。式(2)の化合物をL−
アラビノースフェニルヒドラゾンとともにメタノール
中、チッ素雰囲気下において還流しても、式(1)の化
合物のばあいのように沈澱を生じない。しかしながら、
メタノール溶液をエーテルに注ぐと茶色の沈澱がえられ
る。この生成物は式(1)の化合物と違って水およびメ
タノールに非常によく溶ける。その水溶液は酸性であ
り、塩酸塩が分離されたことを示している。式(1)の
化合物との類推から、この生成物が式(12)であらわさ
れる5,6−ジヒドロ−ネオプテリンと思われたが、そのU
V−スペクトルはテトラヒドロプテリジンのそれに酷似
しており、このことから式(12)の化合物が環を形成し
て式(17): であらわされるN,O−アセタールを生成してるであろう
ことがわかる。この化合物に対して3つのpka値がえら
れた。すなわち、ジカチオンの生成に対して0.46、モノ
カチオンの生成に対して3.45およびアニオンに対して9.
63である。
式(12)の化合物および式(17)の化合物を分子状酸素
で酸化すると式(13)のネオプテリンをうる。この酸化
反応は、式(1)の化合物の酸化におけるよりもかなり
はやく進行する。この酸化反応は、pH13においては40
分、pH7においては2時間15分、pH1においては7時間30
分で半分進行する。
本発明による5,6−ジヒドロプテリジン化合物は、天然
に存在するジヒドロプテリジンの誘導体であり、化学的
な修飾基の寄与による生体内での吸収性の向上が期待さ
れ、生体内においてテトラヒドロプテリジンと同様の機
作で作用し、テトラヒドロビオプテリン欠乏に由来する
パーキンソン症、脳および末梢神経系におけるカテコー
ルアミンの欠乏により発症する病気に有用である。
つぎに実施例にもとづいて本発明をさらに詳しく説明す
る。
実施例1 2−メチルチオ−4−オキソ−3,4,5,6−テトラヒドロ
(L−エリスロ−1,2,3−トリヒドロキシプロピル)−
プテリジンの製造 水180mlおよびメタノール180mlよりなる混合物をチッ素
で1時間処理して、溶媒からすべての酸素を取り除い
た。,6−ジアミノ−2−メチルチオ−4−オキソ−ジヒ
ドロピリミジン3.45g(20ミリモル)、L−アラビノー
スフェニルヒドラゾン6g、2−メルカプトエタノール5
滴および5N塩酸6mlを加え、つぎに混合物をチッ素雰囲
気下、室内で攪拌した。攪拌後、混合物を30分間還流下
で沸騰させ、つぎに反応混合物を冷却し、その際沈澱を
分離した。沈澱を集め、水、メタノールおよびエーテル
で洗浄し、デシケーター中で乾燥させて4.35gの粗生成
物をえた。活性炭を含む水750mlから再結晶させて、融
点が247℃(分解)の無色微結晶パウダー3.4gをえた
(収率:57%)。
えられた目的化合物をピリジン−無水酢酸中でアセチル
化してエトラアセチル体をえた。
このテトラアセチル体はジアステレオマーが1:1の割合
で混在したものであり、これらを薄層クロマトグラフィ
ーで分離したのち、それぞれをH1-NMRに供した。結果を
第1図および第2図に示す。
これらのNMRチャートから、えられた目的化合物が式
(1)で示されるものであったことが確認された。
実施例2 6−(L−エリスロ−1,2,3−トリヒドロキシプロピ
ル)−5,6−ジヒドロプテリンおよび6,7−ジヒドロキシ
5,5a,6,7,9a,10−ヘキサヒドロピラノ〔3,2,−g〕プテ
リンの製造 無水メタノール300mlをチッ素で20分間処理してすべて
の酸素を取り除いた。2,5,6−トリアミノ−4−オキソ
ジヒドロピリミジンの二塩酸塩4.5g(20ミリモル)、L
−アラビノースフェニルヒドラゾン6.3g(26ミリモル)
およびメルカプトエタノール10滴を加えた。混合物を室
温で1時間攪拌し、つぎに還流下で2時間沸騰させて黒
ずんだ溶液をえた。冷却後、沈澱を濾過し、濾液を撹拌
しながらエーテル700mlに注ぐと茶色の沈澱が分離し
た。混合物を氷で冷やし、つぎに沈澱を吸引によって濾
取し、エーテルで洗浄し、すぐさまKOH上の真空デシケ
ーター中で乾燥させた。粗組成物5.6gがえられ、このも
のはクロマトグラフィーによるとほとんど純粋であるこ
とがわかった(吸率:94%)。
さらに精製するため叙上の生成物を2.5Nのメタノール含
有塩酸に加温することによって溶かし、つぎに溶液を活
性炭で処理し、濾過し、濾液を再びエーテル中に撹拌し
ながら注いだ。沈澱を集め、真空デシケーター中で乾燥
して6,7−ジヒドロキシ−5,5a,6,7,9a,10−ヘキサヒド
ロピラノ〔3.2−g〕プテリン5.85gを二塩酸塩としてえ
た(収率:85%)。
えられた目的化合物をピリジン−無水酢酸中でアセチル
化してテトラアセチル体をえた。
このテトラアセチル体を薄層クロマトグラフィー分離し
てジアステレオマーと思われる2種の化合物をえ、それ
ぞれをH1-NMRに供した。結果を第3図および第4図に示
す。
これらのNMRチャートおよびテトラヒドロビオプテリン
類似のUVスペクトルから、えられた化合物が環状アセタ
ール構造(式(17)で示される構造)で存在しており、
末端の水酸基がプテリン骨格の7位に付加して6−(L
−エリスロ−1,2,3−トリヒドロキシプロピル)−5,6−
ジヒドロプテリンとなっていることがわかった。なお、
その立体配置を特定することはできなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ、実施例1でえられた化
合物をアセチル化したものの各ジアステレオマーのH1-N
MRチャートを示す。 第3図および第4図はそれぞれ、実施例2でえられた化
合物をアセチル化したものの各ジアステレオマーのH1-N
MRを示す。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1): で表わされる化合物および式(17): で表わされる化合物よりなる群から選ばれた5,6−ジヒ
    ドロプテリジン化合物。
JP13655485A 1985-06-22 1985-06-22 5,6−ジヒドロプテリジン化合物 Expired - Lifetime JPH0699433B2 (ja)

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