JPH0699267A - 溶湯鍛造用金型 - Google Patents
溶湯鍛造用金型Info
- Publication number
- JPH0699267A JPH0699267A JP4129132A JP12913292A JPH0699267A JP H0699267 A JPH0699267 A JP H0699267A JP 4129132 A JP4129132 A JP 4129132A JP 12913292 A JP12913292 A JP 12913292A JP H0699267 A JPH0699267 A JP H0699267A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- molten metal
- gate
- die
- cavity
- mold
- Prior art date
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- Pending
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- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 溶湯鍛造において、注入した溶湯の凝固を促
進し、成形サイクルを向上する。 【構成】 開閉可能な可動型(1A+2A)および固定型
(1B+2B)を具備し、これらの間に、製品形状をなす
キャビティ4と、このキャビティ4にゲート部6を介し
て連通する湯口部8とが形成されている。入子2A,2
Bは耐熱銅合金で形成される一方、そのゲート部6に対
応する部分には、SKD61等の熱伝導度が相対的に小
さい金属で形成されたゲート部材16A,16Bがはめ
込まれている。
進し、成形サイクルを向上する。 【構成】 開閉可能な可動型(1A+2A)および固定型
(1B+2B)を具備し、これらの間に、製品形状をなす
キャビティ4と、このキャビティ4にゲート部6を介し
て連通する湯口部8とが形成されている。入子2A,2
Bは耐熱銅合金で形成される一方、そのゲート部6に対
応する部分には、SKD61等の熱伝導度が相対的に小
さい金属で形成されたゲート部材16A,16Bがはめ
込まれている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種金属の溶湯鍛造に
使用される溶湯鍛造用金型に係わり、特に、成形サイク
ルを向上するための改良に関する。
使用される溶湯鍛造用金型に係わり、特に、成形サイク
ルを向上するための改良に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の溶湯鍛造用金型は、互いに開閉
可能な可動型と固定型の間に、製品形状をなすキャビテ
ィと、このキャビティにゲート部を介して連通する湯口
部とを形成したものである。より詳細に説明すると、可
動型および固定型のそれぞれは、主型と、この主型の内
部にはめ込まれた入子により構成され、可動側入子と固
定側入子の間に、キャビティ、ゲート部、湯口部が形成
されている。また、一般に主型内には冷却水路が形成さ
れ、冷却水の循環により金型を冷却するようにしてい
る。
可能な可動型と固定型の間に、製品形状をなすキャビテ
ィと、このキャビティにゲート部を介して連通する湯口
部とを形成したものである。より詳細に説明すると、可
動型および固定型のそれぞれは、主型と、この主型の内
部にはめ込まれた入子により構成され、可動側入子と固
定側入子の間に、キャビティ、ゲート部、湯口部が形成
されている。また、一般に主型内には冷却水路が形成さ
れ、冷却水の循環により金型を冷却するようにしてい
る。
【0003】そして、前記可動型と固定型を型閉めした
うえ、前記湯口部の開口部に、溶湯注入装置の鋳込みス
リーブを挿入し、この鋳込みスリーブ内に保持された金
属溶湯をプランジャで押し出すことにより、前記キャビ
ティ内に金属溶湯を注入して固化させ、製品を成形す
る。
うえ、前記湯口部の開口部に、溶湯注入装置の鋳込みス
リーブを挿入し、この鋳込みスリーブ内に保持された金
属溶湯をプランジャで押し出すことにより、前記キャビ
ティ内に金属溶湯を注入して固化させ、製品を成形す
る。
【0004】このような溶湯鍛造用金型を用いれば、溶
湯が凝固する過程で溶湯をプランジャにより加圧し続け
ることが可能で、溶湯の凝固収縮に伴って発生する製品
の厚肉部の収縮巣を防止し得るという利点を有する。
湯が凝固する過程で溶湯をプランジャにより加圧し続け
ることが可能で、溶湯の凝固収縮に伴って発生する製品
の厚肉部の収縮巣を防止し得るという利点を有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の溶湯鍛
造用金型は、耐熱性および強度の点から、固定型および
可動型の入子はいずれもSKD61鋼等の耐熱鋼によっ
て形成されていた。ところが、この種の耐熱鋼は熱伝導
度が比較的小さいために、溶湯注入後、湯口部およびキ
ャビティ、特に容量の大きい湯口部に満たされた溶湯の
冷却速度が小さく、これらの部分の凝固に時間がかかる
ため、成形サイクルが律速され、生産性が低いという欠
点を有していた。
造用金型は、耐熱性および強度の点から、固定型および
可動型の入子はいずれもSKD61鋼等の耐熱鋼によっ
て形成されていた。ところが、この種の耐熱鋼は熱伝導
度が比較的小さいために、溶湯注入後、湯口部およびキ
ャビティ、特に容量の大きい湯口部に満たされた溶湯の
冷却速度が小さく、これらの部分の凝固に時間がかかる
ため、成形サイクルが律速され、生産性が低いという欠
点を有していた。
【0006】そこで、本発明者らは金型の入子を熱伝導
度の高い材質で形成することにより、容量の冷却速度を
高める試験を試みたところ、溶湯注入過程において流路
断面積の小さいゲート部で溶湯が凝固してしまい、キャ
ビティへ溶湯が十分注入されない場合のあることが判明
した。これを改善するためには、ゲート部の流路断面積
を大きくすることも考えられるが、その場合には、成形
品からランナー(ゲート部に相当する成形片)を切り落と
す作業に手間がかかり、全体としての生産性がやはり低
下してしまう。
度の高い材質で形成することにより、容量の冷却速度を
高める試験を試みたところ、溶湯注入過程において流路
断面積の小さいゲート部で溶湯が凝固してしまい、キャ
ビティへ溶湯が十分注入されない場合のあることが判明
した。これを改善するためには、ゲート部の流路断面積
を大きくすることも考えられるが、その場合には、成形
品からランナー(ゲート部に相当する成形片)を切り落と
す作業に手間がかかり、全体としての生産性がやはり低
下してしまう。
【0007】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、上記のような各問題を除去し、成形サイクルを早め
ることのできる溶湯鍛造用金型を提供することを課題と
している。
で、上記のような各問題を除去し、成形サイクルを早め
ることのできる溶湯鍛造用金型を提供することを課題と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するためになされたもので、互いに開閉可能な可動型と
固定型とを具備し、これら可動型と固定型の間に、製品
形状をなすキャビティと、このキャビティにゲート部を
介して連通する湯口部とが形成されている溶湯鍛造用金
型において、前記可動型および固定型は、前記キャビテ
ィおよび湯口部に対応する部分が耐熱銅合金で形成され
る一方、前記ゲート部に対応する部分が前記耐熱銅合金
よりも熱伝導度が低い金属で形成されていることを特徴
とする。
するためになされたもので、互いに開閉可能な可動型と
固定型とを具備し、これら可動型と固定型の間に、製品
形状をなすキャビティと、このキャビティにゲート部を
介して連通する湯口部とが形成されている溶湯鍛造用金
型において、前記可動型および固定型は、前記キャビテ
ィおよび湯口部に対応する部分が耐熱銅合金で形成され
る一方、前記ゲート部に対応する部分が前記耐熱銅合金
よりも熱伝導度が低い金属で形成されていることを特徴
とする。
【0009】
【作用】本発明の溶湯鍛造用金型では、キャビティおよ
び湯口部に対応する部分が熱伝導度の高い耐熱銅合金で
形成される一方、ゲート部に対応する部分が相対的に熱
伝導度の低い金属で構成されているため、キャビティお
よび湯口部に満たされた溶湯の冷却を促進しつつも、ゲ
ート部内での溶湯の急速冷却による凝固を防ぐことがで
きる。したがって、注入不良等の支障を生じることなく
溶湯注入から凝固までの時間を短縮し、成形サイクルを
早めて生産性が向上できる。
び湯口部に対応する部分が熱伝導度の高い耐熱銅合金で
形成される一方、ゲート部に対応する部分が相対的に熱
伝導度の低い金属で構成されているため、キャビティお
よび湯口部に満たされた溶湯の冷却を促進しつつも、ゲ
ート部内での溶湯の急速冷却による凝固を防ぐことがで
きる。したがって、注入不良等の支障を生じることなく
溶湯注入から凝固までの時間を短縮し、成形サイクルを
早めて生産性が向上できる。
【0010】
【実施例】図1は本発明に係る溶湯鍛造用金型の一実施
例を示す。図中符号1は主型であり、この主型1は、可
動側主型1Aと固定側主型1Bとから構成され、可動側
主型1Aは図示しない型開閉装置により固定側主型1B
に対し離接可能とされている。図示していないが、可動
側主型1Aと固定側主型1Bの内部には冷却水路が形成
され、冷却水が循環されるようになっている。
例を示す。図中符号1は主型であり、この主型1は、可
動側主型1Aと固定側主型1Bとから構成され、可動側
主型1Aは図示しない型開閉装置により固定側主型1B
に対し離接可能とされている。図示していないが、可動
側主型1Aと固定側主型1Bの内部には冷却水路が形成
され、冷却水が循環されるようになっている。
【0011】符号2は主型1内に収容された入子であ
り、この入子2は可動側主型1Aに固定された可動側入
子2Aと、固定側主型1Bに固定された固定側入子2B
から構成されている。可動側主型1Aと可動側入子2A
が可動型を構成し、固定側主型1Bと固定側入子2Bが
固定型を構成している。
り、この入子2は可動側主型1Aに固定された可動側入
子2Aと、固定側主型1Bに固定された固定側入子2B
から構成されている。可動側主型1Aと可動側入子2A
が可動型を構成し、固定側主型1Bと固定側入子2Bが
固定型を構成している。
【0012】可動側入子2Aと固定側入子2Bとの間に
は、任意の製品形状をなすキャビティ4が形成されると
ともに、このキャビティ4からゲート部6を経て、外部
に開口する湯口部8が形成されている。キャビティ4、
ゲート部6、湯口部8の形状は図示のものに限定される
ことはなく、任意に変更してよい。
は、任意の製品形状をなすキャビティ4が形成されると
ともに、このキャビティ4からゲート部6を経て、外部
に開口する湯口部8が形成されている。キャビティ4、
ゲート部6、湯口部8の形状は図示のものに限定される
ことはなく、任意に変更してよい。
【0013】本発明の特徴は、可動側入子2Aおよび固
定側入子2Bの、前記ゲート部6に対応する部分が、別
の金属からなるゲート部材16A,16Bで構成されて
いることにある。これらゲート部材16A,16Bは、
各入子2A,2Bに形成された凹部18A,18Bに密着
状態ではめ込まれている。
定側入子2Bの、前記ゲート部6に対応する部分が、別
の金属からなるゲート部材16A,16Bで構成されて
いることにある。これらゲート部材16A,16Bは、
各入子2A,2Bに形成された凹部18A,18Bに密着
状態ではめ込まれている。
【0014】ゲート部材16A,16Bの寸法は、ゲー
ト部材16A,16Bの熱伝導率をλg、入子2A,2B
の熱伝導率をλi、SKD61の熱伝導率をλs、ゲー
ト部材16A(16B)の厚さをwx、ゲート部材16
A(16B)のゲート側先端部から主型1の内壁面まで
の厚さをwAとした場合に、次式を満たすことが好まし
い。これは、ゲート側先端部から主型1の内壁面までの
見かけ上の熱伝導率をSKD61の熱伝導率程度まで低
下させるためである。 wx≧(λg/λi)・wA/(λs/λi) =(λg/λs)・wA
ト部材16A,16Bの熱伝導率をλg、入子2A,2B
の熱伝導率をλi、SKD61の熱伝導率をλs、ゲー
ト部材16A(16B)の厚さをwx、ゲート部材16
A(16B)のゲート側先端部から主型1の内壁面まで
の厚さをwAとした場合に、次式を満たすことが好まし
い。これは、ゲート側先端部から主型1の内壁面までの
見かけ上の熱伝導率をSKD61の熱伝導率程度まで低
下させるためである。 wx≧(λg/λi)・wA/(λs/λi) =(λg/λs)・wA
【0015】各入子2A,2Bは耐熱銅合金で形成され
る一方、ゲート部材16A,16Bはそれよりも熱伝導
度の小さい金属で形成されている。耐熱銅合金の例とし
ては、三菱マテリアル株式会社製商品名OMC:組成C
u−0.02〜0.25Zr−0.1〜1.0Cr、O
MC−X、K30−RT等が好適である。これらはいず
れも純銅と同程度の熱伝導度を有し、しかも高温時の強
度に優れている。
る一方、ゲート部材16A,16Bはそれよりも熱伝導
度の小さい金属で形成されている。耐熱銅合金の例とし
ては、三菱マテリアル株式会社製商品名OMC:組成C
u−0.02〜0.25Zr−0.1〜1.0Cr、O
MC−X、K30−RT等が好適である。これらはいず
れも純銅と同程度の熱伝導度を有し、しかも高温時の強
度に優れている。
【0016】ゲート部材16A,16Bの材質として
は、前記耐熱銅合金の熱伝導度の10%以下の熱伝導度
を有する金属またはセラミックなどが好ましく、例えば
金属ではSKD61:組成Fe−0.37C−1.0S
i、ハステロイ:組成Ni−16Mo・15Cr−4W
−5Fe、ジルコニア等のセラミックスなどが挙げられ
る。前記OMCとSKD61、および純銅の特性を表1
に示す。
は、前記耐熱銅合金の熱伝導度の10%以下の熱伝導度
を有する金属またはセラミックなどが好ましく、例えば
金属ではSKD61:組成Fe−0.37C−1.0S
i、ハステロイ:組成Ni−16Mo・15Cr−4W
−5Fe、ジルコニア等のセラミックスなどが挙げられ
る。前記OMCとSKD61、および純銅の特性を表1
に示す。
【0017】
【表1】
【0018】原料溶湯Yの種類と、溶湯Yの鋳込み温
度、好ましい入子2A,2Bおよびゲート部材16A,1
6Bの材質をまとめると表2の通りである。
度、好ましい入子2A,2Bおよびゲート部材16A,1
6Bの材質をまとめると表2の通りである。
【0019】
【表2】
【0020】一方、湯口部8の開口部には、可動型と固
定型のそれぞれに割りリング10A,10Bが固定さ
れ、これら割りリング10A,10Bが合わさった状態
で、溶湯注入装置(図示略)の鋳込みスリーブ12が気密
的に挿入可能となっている。この鋳込みスリーブ12の
内部には、進退可能にプランジャ14が内蔵されてい
る。
定型のそれぞれに割りリング10A,10Bが固定さ
れ、これら割りリング10A,10Bが合わさった状態
で、溶湯注入装置(図示略)の鋳込みスリーブ12が気密
的に挿入可能となっている。この鋳込みスリーブ12の
内部には、進退可能にプランジャ14が内蔵されてい
る。
【0021】溶湯注入装置は、鋳込みスリーブ12を割
りリング10A,10Bから引き抜いた状態で、溶湯供
給手段Aにより鋳込みスリーブ12内に金属溶湯Yを流
し込んだ後、鋳込みスリーブ12を割りリング10A,
10Bに挿入し、さらにプランジャ14を上昇させるこ
とにより、湯口部8、ゲート部6を介してキャビティ4
内に溶湯Yを注入するようになっている。
りリング10A,10Bから引き抜いた状態で、溶湯供
給手段Aにより鋳込みスリーブ12内に金属溶湯Yを流
し込んだ後、鋳込みスリーブ12を割りリング10A,
10Bに挿入し、さらにプランジャ14を上昇させるこ
とにより、湯口部8、ゲート部6を介してキャビティ4
内に溶湯Yを注入するようになっている。
【0022】上記構成からなる溶湯鍛造用金型を使用す
るには、鋳込みスリーブ12を金型から抜いた状態で、
溶湯供給手段Aにより鋳込みスリーブ12内に溶湯Yを
注ぐ。次いで、型閉めした状態の溶湯鍛造用金型の割り
リング10A,10B内に鋳込みスリーブ12を挿入
し、プランジャ14を上昇させてキャビティ4内に溶湯
Yを注入する。プランジャ14はそのまま溶湯Yを加圧
しつづける。やがて溶湯Yが十分に固化したら、金型を
開いて、製品とランナーおよびビスケット(湯口部分)の
つながった成形品を取り出せばよい。
るには、鋳込みスリーブ12を金型から抜いた状態で、
溶湯供給手段Aにより鋳込みスリーブ12内に溶湯Yを
注ぐ。次いで、型閉めした状態の溶湯鍛造用金型の割り
リング10A,10B内に鋳込みスリーブ12を挿入
し、プランジャ14を上昇させてキャビティ4内に溶湯
Yを注入する。プランジャ14はそのまま溶湯Yを加圧
しつづける。やがて溶湯Yが十分に固化したら、金型を
開いて、製品とランナーおよびビスケット(湯口部分)の
つながった成形品を取り出せばよい。
【0023】この金型によれば、キャビティ4および湯
口部8に対応する部分は熱伝導度の高い耐熱銅合金で形
成されているため、上記溶湯注入過程において、キャビ
ティ4および湯口部8に満たされた溶湯Yは急速に金型
内壁面に熱を奪われる一方、ゲート部6に対応する部分
は相対的に熱伝導度の低い金属で構成されているから、
ゲート部6内において溶湯Yが急速冷却されることはな
く、ゲート部6内で溶湯Yが詰まるおそれがない。した
がって、この溶湯鍛造用金型によれば、注入不良等の支
障を生じることなく、溶湯注入から凝固までの時間を短
縮し、成形サイクルを早めて生産性が向上できる。
口部8に対応する部分は熱伝導度の高い耐熱銅合金で形
成されているため、上記溶湯注入過程において、キャビ
ティ4および湯口部8に満たされた溶湯Yは急速に金型
内壁面に熱を奪われる一方、ゲート部6に対応する部分
は相対的に熱伝導度の低い金属で構成されているから、
ゲート部6内において溶湯Yが急速冷却されることはな
く、ゲート部6内で溶湯Yが詰まるおそれがない。した
がって、この溶湯鍛造用金型によれば、注入不良等の支
障を生じることなく、溶湯注入から凝固までの時間を短
縮し、成形サイクルを早めて生産性が向上できる。
【0024】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、金型各部の形状は成形品形状に合わせて任
意に変更可能である。
のではなく、金型各部の形状は成形品形状に合わせて任
意に変更可能である。
【0025】
【実験例】次に、実験例を示して本発明の効果を実証す
る。図2および図3は、本発明を強度試験片の成形金型
に適用したものであり、前記図1の実施例と対応する箇
所には同一の符号を付している。入子2A,2BはOM
Cで形成される一方、これら入子2A,2Bの下部には
め込まれたゲート部材16A,16BはSKD61で形
成されている。符号20は突き出しピンである。
る。図2および図3は、本発明を強度試験片の成形金型
に適用したものであり、前記図1の実施例と対応する箇
所には同一の符号を付している。入子2A,2BはOM
Cで形成される一方、これら入子2A,2Bの下部には
め込まれたゲート部材16A,16BはSKD61で形
成されている。符号20は突き出しピンである。
【0026】一方、図示の金型と全く同一で、全体(上
記実験例の入子2A,2Bとゲート部材16A,16Bと
を合わせた部分)がSKD61で一体形成されている比
較例の金型を用意した。主型1は全く同一である。
記実験例の入子2A,2Bとゲート部材16A,16Bと
を合わせた部分)がSKD61で一体形成されている比
較例の金型を用意した。主型1は全く同一である。
【0027】これら2種の金型を同一の溶湯鍛造装置に
セットし、Al合金(組成:Al−11Si−2.5C
u−0.3Mg−1.3Fe)を原料として溶湯鍛造を
行った。鋳込み温度は700℃である。その結果、比較
例の金型では1成形サイクルが90秒であったのに対
し、実験例の金型では60秒に短縮された。
セットし、Al合金(組成:Al−11Si−2.5C
u−0.3Mg−1.3Fe)を原料として溶湯鍛造を
行った。鋳込み温度は700℃である。その結果、比較
例の金型では1成形サイクルが90秒であったのに対
し、実験例の金型では60秒に短縮された。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る溶湯
鍛造用金型によれば、キャビティおよび湯口部に対応す
る部分が熱伝導度の高い耐熱銅合金で形成される一方、
ゲート部に対応する部分が相対的に熱伝導度の低い金属
で構成されているため、キャビティおよび湯口部に満た
された溶湯の冷却を促進しつつも、ゲート部内での溶湯
の急速冷却による凝固を防ぐことができる。したがっ
て、注入不良等の支障を生じることなく溶湯注入から凝
固までの時間を短縮し、成形サイクルを早めて生産性が
向上できる。
鍛造用金型によれば、キャビティおよび湯口部に対応す
る部分が熱伝導度の高い耐熱銅合金で形成される一方、
ゲート部に対応する部分が相対的に熱伝導度の低い金属
で構成されているため、キャビティおよび湯口部に満た
された溶湯の冷却を促進しつつも、ゲート部内での溶湯
の急速冷却による凝固を防ぐことができる。したがっ
て、注入不良等の支障を生じることなく溶湯注入から凝
固までの時間を短縮し、成形サイクルを早めて生産性が
向上できる。
【図1】本発明に係る溶湯鍛造用金型の一実施例を示す
縦断面図である。
縦断面図である。
【図2】本発明の実験例の溶湯鍛造用金型の入子部分を
示す型開き状態での正面図である。
示す型開き状態での正面図である。
【図3】同実験例の縦断面図である。
【符号の説明】 1 主型 2 耐熱銅合金で形成された入子 4 キャビティ 6 ゲート部 8 湯口部 10A,10B 割りリング 12 鋳込みスリーブ 14 プランジャ 16A,16B 相対的に熱伝導度が小さいゲート部材
Claims (1)
- 【請求項1】 互いに開閉可能な可動型と固定型とを具
備し、これら可動型と固定型の間に、製品形状をなすキ
ャビティと、このキャビティにゲート部を介して連通す
る湯口部とが形成されている溶湯鍛造用金型において、 前記可動型および固定型は、前記キャビティおよび湯口
部に対応する部分が耐熱銅合金で形成される一方、前記
ゲート部に対応する部分が前記耐熱銅合金よりも熱伝導
度が低い金属で形成されていることを特徴とする溶湯鍛
造用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4129132A JPH0699267A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 溶湯鍛造用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4129132A JPH0699267A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 溶湯鍛造用金型 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699267A true JPH0699267A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=15001899
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4129132A Pending JPH0699267A (ja) | 1992-05-21 | 1992-05-21 | 溶湯鍛造用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0699267A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015040768A1 (en) * | 2013-09-20 | 2015-03-26 | Akebono Brake Industry Co., Ltd. | Mold used in caliper casting device, caliper casting device, method for manufacturing caliper, and caliper |
-
1992
- 1992-05-21 JP JP4129132A patent/JPH0699267A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015040768A1 (en) * | 2013-09-20 | 2015-03-26 | Akebono Brake Industry Co., Ltd. | Mold used in caliper casting device, caliper casting device, method for manufacturing caliper, and caliper |
JP2015059656A (ja) * | 2013-09-20 | 2015-03-30 | 曙ブレーキ工業株式会社 | キャリパ用鋳造装置に用いる金型、キャリパ用鋳造装置、キャリパの製造方法、およびキャリパ |
CN105142821A (zh) * | 2013-09-20 | 2015-12-09 | 曙制动器工业株式会社 | 卡钳铸造装置用的模具、卡钳铸造装置、卡钳的制造方法和卡钳 |
CN105142821B (zh) * | 2013-09-20 | 2019-04-12 | 曙制动器工业株式会社 | 卡钳铸造装置用的模具、卡钳铸造装置、卡钳的制造方法和卡钳 |
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