JPH03193255A - ダイカスト用のツリー鋳型 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野〕 本発明は、特にアルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の
非鉄合金の精密鋳造に適用されるダイカスト用のツリー
鋳型に関するものである。

〔従来の技術〕

アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等の非鉄合金の精密
鋳造に際してはダイカスト法が多用されている。このよ
うなダイカスト法に使用される一般的な鋳型の構成を、
その構成断面図の第４図と、分流子付近の構成詳細図の
第５図及び第６図と、鋳造されたツリーの１例を示すツ
リー構成説明図の第７図とを参照しながら以下に説明す
る。

即ち、ダイカスト用の鋳型（１）（以下、鋳型という）
は第１に示すように、固定型（２）と中間の中型（３）
と固定型（２）の反対側の離合自在な可動型（４）とを
積層状に重合わせた組合体からなっている。

より詳しくは、同定型（２）にはアルミニウム、亜鉛、
マグネシウム等の非鉄合金の溶湯が注入される鋳込口（
５１）を有する鋳込口プッシュ（５）を備え、その出口
側に続いて溶湯が流れる溝、つまり湯道（２１）が設け
られている。そして、湯道（２１）の下流側の開口部に
一致した流入口（３２）を備え、かつその流出側に後述
するキャビティ（Ｃ）を構成する雌型（３１）を有する
中型（３）が合わせられ、さらにその外側の固定型（２
）の反対側に前記雌型（３２）の凹所に遊嵌されると共
に、鋳物製品の鋳放しに際して中型（３）から避退され
る、この雌型（３１）の凹所に対応した６所を有する雄
型（４１）を備えた可動型（４）が重合わされる構成で
あって、前記雌型（３１）と雄型（４１）との間の空間
によりキャビティ（Ｃ）が形成される。

そして、鋳型（１）によって複数の鋳物製品を同時に鋳
込む場合には、以下に説明する２通りの方法によって注
湯している。

先ず、第５図に示すものはコールドチャンバ系における
鋳込口付近の構成であって、固定型（２）の鋳込口（５
１）には鋳込口プッシュ（５）が嵌合され、その下流側
に分流子（６）が配設され、これにより鋳込口（５１）
から流入する溶湯が、湯道（２１）に流入されるように
なっている。そして、この鋳込口プッシュ（５）に固定
盤（９）に嵌合され、かつ内側に溶湯が注湯されてなる
スリーブ（７）の一端側が押圧され、このスリーブ（７
）の反押圧側の開口部から挿入され、図中における矢印
方向の左側に押込まれるピストンチップ（８）によって
、スリーブ（７）内の溶湯（ロ）が湯道（２１）に圧入
される。

また、第６図に示すものはホットチャンバ系における鋳
込口付近の構造であって、鋳込口（５１）には鋳込口プ
ッシュ（５）が嵌合され、分流子（６）により鋳込口（
５１）から圧入された溶湯が湯道（２１）に流入する構
成で、溶湯は鋳込口プッシュ（５）に押圧されるノズル
００）から図中に示す矢印方向の右側向きに湯道（２１
）を介してキャビティに圧入される。

因みに、このような鋳造方法により鋳造したツリー（鋳
込まれた鋳物の形状が樹木の形状に類似しているので一
般にツリーと呼ばれている）の形状例を示すと第７図に
示すようになる。

つまり、円形状のものは鋳込口（５１）において溶湯が
凝固した押湯００であり、この押湯θＩ）から外方に延
びている柱状体（１２＋はメインの湯道（２１）内にお
いて溶湯が凝固してなるものであり、さらに柱状体０２
１に対して直交方向に延びた複数の枝状体０３）はサブ
の湯道（２１）において溶湯がａ間してなるものであり
、その先端のものはキャビティ（Ｃ１内において溶湯が
凝固してなる鋳造製品側である。

〔発明が解決しようとする課題〕

ところで、このような構成になる従来のダイカスト用の
鋳型にあっては、以下に説明するような問題点が生じて
いた。

即ち、注入された溶湯がメインの湯道を流れ、これから
順次に別れてサブの湯道を通ってキャビティに流入する
ため、冷却されて溶湯の温度が低下し、キャビティに溶
湯が充分流入し得す、鋳造製品に「湯皺」や「湯境」等
と呼ばれる鋳造欠陥を生じ易いという問題点があった。

また、上記したように湯道が長いこともあって、高速廣
で溶湯を注入すると、溶湯流に乱流が生じる結果、キャ
ビティにガスを巻き込んだ溶湯が流入するので、鋳造製
品に鋳物巣やピンホール等の鋳物欠陥が生じ易いという
問題点があった。

勿論、湯道の断面積を広くし、さらにはキャビティの外
側に湯溜まり等を設ければ、このような問題をある′程
度解決し得るが、周知のようにこのような部位は製品と
はなり得す、切断排除されるものであるから、歩留りの
低下に加えて、鋳造製品の原料である金属の溶解に要す
るエネルギーコストの問題もあって経済的に好ましくな
い。

従って、本発明は鋳造製品の品質並びに歩留りの優れた
精密鋳造製品を鋳造し得るダイカスト用のツリー鋳型の
提供を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記した問題点に鑑みてなされたものであって
、従って本発明に係るダイカスト用のツリー鋳型Ｏ構成
は、雄型と雌型とが離合自在に合わされてキャビティが
構成され、該キャビティに注湯される溶湯を分流して導
（分流子を有するダイカスト用のツリー鋳型において、
前記分流子を中心として放射状に複数のキャビティを形
成させてなることを特徴とする。

〔作用〕

本発明に係るダイカスト用のツリー鋳型によれば、分流
子を中心として複数のキャビティが放射状に形成されて
いるので、この湯道を短くすることができ、一方この湯
道の断面積を広くしても歩留りを向上させることができ
る。

〔実施例〕

本発明の実施例を、第１図乃至第３図を参照しながら以
下に説明する。

１土皇ｌ■ この第１実施例はコールドチャンバ系の場合を示すもの
で、鋳型の主要部構成説明図の第１図（ａｌと、第１図
（ａ）のＡ−Ａ線断面図の第１図（ｂ）と、ツリーの形
状説明図の第２図とを参照しながら、従来と同一のもの
及び同一機能を有するものを同一符号を以て説明すると
、符号（６）は中型（３）側に配設されてなる分流子で
あり、この分流子（６）を中心として複数の湯道（２１
）を設けると共に、この中型（３）とこれに重ねられる
可動型（４）とによって前記複数の湯道（２１）のそれ
ぞれの下流側にキャビティ（Ｃ）が形成され、そして分
流子（６）の端面にスリーブ（７）の先端面が押圧され
、このスリーブ（７）に入れられた溶湯（ロ）が、ピス
トンチップ（８）の押込みにより分流子（６）により分
流されると共に、各湯道（２１）を通ってキャビティ（
Ｃ）に圧入される構成になっている。

上記構成になる鋳型（１）で鋳造されたツリーは、第２
図に示すように、中央のドウナラ状の押湯０１）を中心
として外方に放射状にサブの湯道（２１）に相当する、
所謂湯道（２１）内において溶湯（ロ）が凝固した枝状
体０功が延び、その先端にキャビティ（Ｃ）内において
溶湯（ロ）が凝固してなる鋳造製品０滲である。

以上の説明で良く理解されるように、従来の鋳型におけ
るメインの湯道に相当する湯道がなく、しかも分流子（
６）から直に溶湯が注入されるため、溶湯の流通経路で
ある湯道（２１）長が短くなっている結果、溶湯（ロ）
の温度低下の程度が少なくなり、従来の場合と異なりキ
ャビティ（Ｃ）に溶湯が充分流入し得るので、鋳造製品
（ロ）に湯皺や湯境等の鋳造欠陥が生じ難くなる他、湯
道が短いので、溶湯流に乱流が生じ難くなり、鋳造製品
（ロ）に鋳物巣やピンホール等の鋳物欠陥が生じなくな
るのに加えて、歩留りも大幅に向上し得るようになった
。

ところで、鋳型（１）の材質としては通常耐熱性の優れ
た合金工具鋼鋼材である５ＫＤ６１（ＪＩＳＧ４４０４
）が使用されているが、これより熱伝導係数の大きなチ
タン合金により分流子（６）を造り、また鋳型の可動型
（４）と中型（３）との合わせ面等にチタン合金を配設
することにより、より一層の保温効果を上げることがで
きた。

星ｌ裏旌班 この施例はホットチャンバ系の場合を示すもので、鋳型
の主要部構成説明図の第３図（ａ）と、第３図（ａ）の
Ｂ−Ｂ線断面図の第３図（ｂ）とを参照しながら説明す
ると、符号（６）は中型（３）側に配設されてなる分流
子で、これを中心として複数の湯道（２１）を設けると
共に、この中型（３）とこれに重ねられる可動型（４）
とによって、前記複数の湯道（２１）のそれぞれの下流
側にキャビティ（Ｃ）が形成され、そして分流子（６）
に対応する固定型（２）の開口部に鋳込口プッシュ（５
）を配設すると共に、これにノズル０■の先端を押圧し
て、溶湯−を注入する構成とした。

従って、湯道（２１）の長さが短くて済むので第１実施
例と同等の効果を得ることができる。

そして、第１実施例と同様にチタン合金により分流子（
６）や鋳込口プッシュ（５）を造り、また鋳型の固定型
（２）、中型（３）、可動型（４）との合わせ面にチタ
ン合金を配設することにより、鋳型の保温効果を一層向
上させることができる。

なお、上記した実施例は本発明の具体例にすぎず、従っ
てこれらの実施例によって本発明の技術的思想の範囲が
限定されるものではない。

〔発明の効果〕

以上詳述したように、本発明に係るダイカスト用のツリ
ー鋳型によれば、分流子を中心として放射状に複数のキ
ャビティが構成されているので、湯道が短か（溶湯の温
度低下の程度が少なくなる結果、キャビティに溶湯を充
分注入し得、鋳造製品に湯皺や湯境等の鋳造欠陥が生じ
難くなる他、高速度で溶湯を注入しても溶湯流に乱流が
生じるようなことが少ないので、鋳物巣やピンホール等
の鋳造欠陥が生じ難くなり、さらに湯道の断面積を広く
しても歩留りを向上させ得るようになり、鋳造製品の品
質の向上と歩留り向上に伴う経済性に対して極めて多大
な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本発明に係る実施例を示す図であっ
て、第１図（ａ）は第１実施例に係るコールドチャンバ
系の場合を示す鋳型の主要部構成説明図、第１図（ｂ）
は第１図（ａ）のＡ−Ａｆ％９１断面図、第２図は第１
実施例に係る鋳型で鋳造したツリーの形状説明図、第３
図（ａ）は第２実施例に係るホットチャンバ系の場合を
示す鋳型の主要部構成説明図、第３図（ロ）は第３図（
ａ）のＢ−Ｂ線断面図、第４図乃至第７図は従来例を示
す図であって、第４図はダイカスト法に使用される一般
的な鋳型の構成説明図、第５図はコールドチャンバ系の
場合を示す鋳型の分流子付近の構成詳細図、第６図はホ
ットチャンバ系の場合を示す鋳型の分流子付近の構成詳
細図、第７図は鋳造されたツリーの１例を示すツリー形
状説明図である。 （１）・・・鋳型、（２）・・・固定型、（２１）・・
・湯道、（３）・・・中型、（３１）・・・雌型、（４
）−・・可動型、（４１）−・・雄型、（５）−・・鋳
込口プッシュ、（５１）−・・鋳込口、（６）−・・分
流子、（７）−・・スリーブ、（８）−・・ピストンチ
ップ、（９）−・・固定盤、Ｏａｌ・・・ノスル、θ０
・・・押湯、０２）−・・柱状体、Ｏ：Ｃ−・・枝状体
、０４）・・・鋳造製品、（Ｃ）−・・キャビティ、（
ロ）・・・溶湯。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）雄型と雌型とが離合自在に合わされてキャビティ
   が構成され、該キャビティに注湯される溶湯を分流して
   導く分流子を有するダイカスト用のツリー鋳型において
   、前記分流子を中心として放射状に複数のキャビティを
   形成させてなることを特徴とするダイカスト用のツリー
   鋳型。