JPH069863A - 成形体又は平面状形成物 - Google Patents

成形体又は平面状形成物

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JPH069863A
JPH069863A JP4254293A JP4254293A JPH069863A JP H069863 A JPH069863 A JP H069863A JP 4254293 A JP4254293 A JP 4254293A JP 4254293 A JP4254293 A JP 4254293A JP H069863 A JPH069863 A JP H069863A
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Walter Goetz
ゲーツ ヴァルター
Christoph Plachetta
プラヘッタ クリストフ
Andreas Deckers
デッカース アンドレアス
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L67/00Compositions of polyesters obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L67/06Unsaturated polyesters
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
    • C08G63/00Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
    • C08G63/02Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/12Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds derived from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
    • C08G63/52Polycarboxylic acids or polyhydroxy compounds in which at least one of the two components contains aliphatic unsaturation

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  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単に得られかつ良好な特性スペクトル、特
に高い熱形状安定性を有する成形体及び平面状形成物を
提供する。 【構成】 主成分として、 結晶度≧10%を有する部
分結晶質ポリエステル(ポリエステルA)又はB)結晶
度≧10%を有するポリエステル混合物、衝撃強さ変性
ゴム、充填剤及び/又は強化材、防火加工剤、相乗剤及
び添加物及び/又は加工助剤を含有するポリエステル成
形材料を成形後にベータ線、ガンマ線、X線又は電子線
に曝すことにより得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】本発明は、主成分として、 I)A)結晶度≧10%を有する部分結晶質ポリエステ
ル(ポリエステルA)又はB)結晶度≧10%を有する
ポリエステル混合物、ポリエステル成形材料の全重量に
対して40〜100重量%、前記ポリエステル(A)
は、 A1)オレフィン系不飽和ポリエステル形成ジオール、
ジカルボン酸及びジカルボン酸誘導体の群から選択され
る、主鎖内に少なくとも1個のオレフィン系二重結合を
有する、但し該オレフィン系二重結合はカボキシル基に
共役していない、少なくとも1種のモノマー(モノマー
1)、ポリエステル(A)の全重量に対して1〜40
重量%及び A2)ポリエステル形成ジオール、ジカルボン酸及びジ
カルボン酸エステルの群から選択される、オレフィン系
二重結合を含有しない少なくとも1種のモノマー(モノ
マーA2)、ポリエステル(A)の全重量に対して60
〜99重量%をベースとする、かつ前記B)は成分とし
て、 B1)オレフィン系二重結合を含有する結晶質ポリエス
テル(ポリエステルB)、ポリエステル混合物の全重
量に対して5〜40重量%及び B)主鎖中にオレフィン系二重結合を含有せず(ポリ
エステルB2)かつポリエステル形成モノマー(A2)の
反応をベースとするポリエステル、ポリエステル混合物
の全重量に対して60〜95重量%を含有し、前記ポリ
ステル(B1)は、 B1.1)少なくとも1種のモノマー(A1)、ポリステル
(B1)に対して45〜100モル%及び B1.2)少なくとも1種のモノマー(A2)、ポリステル
(B1)に対して0〜55モル%をベースとする、及び II)衝撃強さ変性ゴム、ポリエステル成形材料の全重
量に対して0〜35重量%、及び III)充填剤及び/又は強化材、ポリエステル成形材
料の全重量に対して0〜50重量%、及び IV)防炎加工剤、ポリエステル成形材料の全重量に対
して0〜30重量%及び V)相乗剤、ポリエステル成形材料の全重量に対して0
〜20重量%及び VI)添加物及び/又は加工助剤、ポリエステル成形材
料の全重量に対して0〜5重量%を含有するポリエステ
ル成形材料を成形後にベータ線、ガンマ線、X線又は電
子線に曝すことにより得られる成形体又は平面状形成物
に関する。
【0002】更に、本発明は、前記成形体又は平面状形
成物の製造方法並びにその使用に関する。
【0003】部分的にオレフィン系不飽和モノマーから
構成されたポリエステルは自体公知である。この場合に
は、オレフィン系二重結合はポリマーの側鎖内(西独国
特許出願公開第2348841号明細書参照)にもまた
主鎖内(例えば西独国特許出願公開第2509790号
明細書、西独国特許出願公開第1694216号明細書
参照)に存在していてもよい。
【0004】更に、西独国特許出願公開第234884
1号明細書に記載されたビニル系側鎖を有するポリエス
テルを含有する被膜を、高エネルギービームで硬化させ
ることが公知である。その構造に基づき、このポリエス
テルは架橋前に粘着性かつ軟質であるので、射出成形す
ることができない。照射後に、多数の目的のためには脆
弱すぎる物質が得られる。
【0005】特公昭61−20570号公報によれば、
オレフィン系二重結合を含有しないポリエステル、及び
オレフィン系不飽和ポリエステルからなるポリエステル
混合物をベースとする成形材料をUVビームで架橋させ
ることができる。しかしながら、そうして製造された製
品は、高い熱負荷を受けると変形する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、簡単に得られかつ良好な特性スペクトル、特に高い
熱形状安定性を有する成形体及び平面状形成物を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】従って、冒頭に定義した
成形体及び平面状形成物が得られた。
【0008】本発明による成形体及び平面状形成物は、
ポリエステル成形材料を成形後にベータ線、ガンマ線、
X線又は電子線に曝すことにより得られる。
【0009】この成形材料は、成分(I)として、部分
結晶質ポリエステル(ポリエステルA)又はポリエステ
ル混合物(成分B)、ポリエステル成形材料の全重量に
対して40〜100重量%、有利には60〜100重量
%を含有する。
【0010】ポリエステル(A)は、結晶度10%以上
を有する。有利には、該結晶度は、25%以上である。
一般に、該結晶度は、より高い値も認容されるが、60
%以下である。
【0011】ポリエステル(A)は、主鎖内に少なくと
も1個のオレフィン系二重結合を含有する少なくとも1
種のモノマー(モノマー(A1))、ポリエステル
(A)の全重量に対して1〜40重量%、有利には2〜
20重量%、特に有利には5〜15重量%を、主鎖内に
オレフィン系二重結合を含有しない少なくとも1種のモ
ノマー(モノマー(A2))、ポリエステル(A)の全
重量に対して60〜99重量%、有利には80〜98重
量%、特に85〜95重量%と反応させることにより製
造することができる。
【0012】モノマー(A1)は、主鎖中に少なくとも
1個の、有利には3個以下のオレフィン系二重結合を含
有する。しかしながら、主鎖中に3個より多くの、例え
ば5個までの二重結合を含有する化合物をモノマー(A
1)として使用することも可能である。これらは互いに
共役していないのが有利である。オレフィン系二重結合
の他に、それから分離されている芳香族環が存在しても
よい。更に、オレフィン系二重結合はカルボニル官能基
に対してα,β−位に存在しない。
【0013】モノマー(A1)としては、ポリエステル
を形成する、主鎖内にオレフィン系不飽和結合を有する
ジオールが該当する。該ジオールは一般に4〜30個の
炭素原子を有する。6〜30個の炭素原子を有するジオ
ール、特に8〜30個の炭素原子を有するものが有利で
ある。全く特に有利であるのは、10〜30個の炭素原
子を有する長鎖状ジオールである。これらのジオールは
線状又は枝分れ鎖状であってよく、かつ脂環式並びにま
た芳香族環を含有することができる。有利であるのは、
線状構造の脂肪族ジオールである。適当なジオールの例
は、2−ヘキサン−1,6−ジオール、3−ヘキサン−
1,6−ジオール、3−オクテン−1,8−ジオール及
び4−オクテン−1,8−ジオールである。長鎖状ジオ
ールには、9−オクタデセン−1,18−ジオール、9
−ノナデセン−1,19−ジオール、10−エイコセン
−1,20−ジオール、9,12−ヘンエイコサジエン
−1,21−ジオール、9,12−ドカサジエン−1,
22−ジオール、9,12,15−テトラコサトリエン
−1,24−ジオール、9,12,15−ペンタコサト
リエン−1,25−ジオール及び9,12,15,18
−ヘプタコサテトラエン−1,27−ジオールが属す
る。3−ヘキセン−1,6−ジオール及び4−オクテン
−1,8−ジオールを使用するのが有利である。10−
エイコセン−1,20−ジオールを使用するのが全く特
に有利である。個々の化合物並びにまた異なったジオー
ルの混合物を使用することもできる。
【0014】本発明によれば、オレフィン系不飽和ジカ
ルボン酸又はそれらの誘導体をモノマー(A1)として
使用することができる。ジカルボン酸誘導体の場合に
は、ジカルボン酸ジアルキルエステルとしては、特にジ
カルボン酸ジメチルエステルが有利である。一般に、ジ
カルボン酸もしくはその誘導体は、6〜30個、特に1
0〜30個の炭素原子を有する。16〜30個の炭素原
子を有する化合物が特に有利である。ジカルボン酸及び
ジカルボン酸誘導体は、線状又は枝分れ鎖状であってよ
く、かつ脂環式並びにまた芳香族環を含有することがで
きる。線状脂肪族ジカルボン酸もしくはその誘導体を使
用するのが有利である。適当な化合物の例は、3−ヘキ
セン−1,6−ジカルボン酸、3−オクテン−1,8−
ジカルボン酸ジメチルエステルである。長鎖状ジカルボ
ン酸及びジカルボン酸誘導体の代表的なものは、9−オ
クタデセン−1,18−ジカルボン酸、9−ノナデセン
−1,19−ジカルボン酸、10−エイコセン−1,2
0−ジカルボン酸、10−エイコセン−1,20−ジカ
ルボン酸ジメチルエステル、9,12−ヘンエイコサジ
エン−1,21−ジカルボン酸、9,12−ドコサジエ
ン−1,22−ジカルボン酸、9,12−テトラコサジ
エン−1,24−ジカルボン酸、9,12−テトラコサ
ジエン−1,24−ジカルボン酸ジメチルエステル、
9,12,15−テトラコサトリエン−1,24−ジカ
ルボン酸、9,12,15−ペンタコサトリエン−1,
25−ジカルボン酸、9,12,15−ペンタコサトリ
エン−1,25−ジカルボン酸ジメチルエステル及び
9,12,15,18−ヘプタコサテトラエン−1,2
7−ジカルボン酸である。3−ヘキセン−1,6−ジカ
ルボン酸、3−ヘキセン−1,6−ジカルボン酸ジメチ
ルエステル、4−オクテン−1,8−ジカルボン酸及び
4−オクテン−1,8−ジカルボン酸ジメチルエステル
を使用するのが有利である。10−エイコセン−1,2
0−ジカルボン酸及び10−エイコセン−1,20−ジ
カルボン酸ジメチルエステルを使用するのが全く特に有
利である。個々の化合物の他に、種々異なったジカルボ
ン酸又はその誘導体の混合物を使用することできる。
【0015】長鎖状オレフィン系不飽和ジオール、ジカ
ルボン酸及びジカルボン酸誘導体は、例えば長鎖状酸例
えば油酸又はリシノール酸もしくはそのメチルエステル
からのメタテーゼ反応により入手することができる。そ
の他に、油酸とリシノール酸の混合物又は油−リノール
酸とリノール酸の混合物のような酸混合物を、相応する
長鎖状モノマー(A1)を製造するために、メタテーゼ
反応させることができる。
【0016】モノマー(A2)は、オレフィン系二重結
合を有するポリエステル形成化合物である。しかしなが
ら、これらは置換されていてもよい1個以上の芳香族又
は脂環式環を含有することができる。
【0017】モノマー(A2)として該当する、オレフ
ィン系二重結合を含有しないジオールは、一般に2〜1
0個の炭素原子を有し、線状でもまた枝分れ鎖状であっ
てもよい。ジオールのこれらの群には、エチレングリコ
ール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオ
ール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ジ
ー(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、2,2−ビス
(4,4′−ジフェニルヒドロキシ)プロパン(ビスフ
ェノールA)及びネオペンチルグリコールが属する。特
に有利なジオールは、エチレングリコール及び1,4−
ブタンジオールである。個々の化合物の他に、異なった
ジオールの混合物並びにそのエステル形成誘導体を使用
することもできる。
【0018】モノマー(A2)として使用することがで
きるポリエステル形成化合物には、オレフィン系二重結
合を含有しない芳香族並びに脂肪族ジカルボン酸及びそ
の誘導体も属する。有利なジカルボン酸誘導体は、ジカ
ルボン酸ジアルキルエステル、特にジメチルエステルで
ある。芳香族ジカルボン酸もしくはその誘導体は、有利
には8〜16個の炭素原子を有しかつ例えばイソフタル
酸、テレフタル酸、置換されたイソフタル酸及びテレフ
タル酸、例えば3−t−ブチルイソフタル酸又はフェノ
キシテレフタル酸、多核ジカルボン酸、例えば4,4′
−ジフェニルジカルボン酸、3,3′−ジフェニルジカ
ルボン酸、3,3′−ジフェニルメタンジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、3,3′−
ジフェニルスルホンジカルボン酸、4,4′−ジフェニ
ルスルホンジカルボン酸、1,4−ナフタリンジカルボ
ン酸、2,6−ナフタリンジカルボン酸であり、この場
合にはテレフタル酸が特に有利である。一般に4〜20
個の炭素原子、有利には4〜16個の炭素原子を有する
脂肪族ジカルボン酸の代表的なものは、アジピン酸、ス
ベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸及び1,12−ゾ
デカン酸である。これらのジカルボン酸の混合物もしく
はそれらのエステル形成誘導体を使用することもでき
る。
【0019】部分結晶質ポリエステル(A)の製造は、
一般に自体公知方法でカルボン酸官能基とヒドロキシ官
能基との反応により行う。
【0020】本発明によれば、ポリエステル成形材料中
に含有される成分(I)は結晶度10%以上を有する異
なったポリエステルの混合物であってもよい(成分
(B))。有利には、ポリエステル混合物(B)の結晶
度は25%以上である。一般に、該結晶度は約50%よ
り高い値を上回らない。
【0021】このポリエステル混合物は、オレフィン系
二重結合を含有するポリエステル(ポリエステル
(B1))のポリエステル混合物の全重量に対して5〜
40重量%、有利には8〜20重量%、特に8〜15重
量%を含有することができる。
【0022】ポリエステル(B1)は、少なくとも1種
のモノマー(A1)、ポリエステル(B1)に対して45
〜100モル%、有利には45〜55モル%と、少なく
とも1種のモノマー(A2)、ポリエステル(B1)に対
して0〜55モル%、有利には0〜50モル%との反応
をベースとする。ポリエステル(B1)には、種々のこ
のようなオレフィン系不飽和ポリエステルの混合物も解
されるべきである。特に有利であるのは、ジオール成分
又はジカルボン酸成分100モル%が不飽和モノマー
(A1)から構成されたポリエステル(B1)である。
【0023】ポリエステル(A1)の製造は、前記のポ
リエステル(A)に記載と同じである。
【0024】ポリエステル混合物(成分(B))は、本
発明によれば、オレフィン系二重結合を含有しないポリ
エステル(ポリエステル(B2))、ポリエステル混合
物の全重量に対して60〜95重量%を含有する。有利
には、ポリエステル混合物は、ポリエステル(B2))
80〜92重量%、特に85〜92重量%を含有する。
【0025】ポリエステル(B2)は、ポリエステル形
成モノマー(A2)の反応をベースとする。ポリエステ
ル(B2)は、このタイプの異なったポリエステルの混
合物も含む。
【0026】ポリエステル(B2)の製造は、既にモノ
マー(A2)として記載したジカルボン酸、そのエステ
ル又は別のエステル形成誘導体と、ジオール又はそのエ
ステル形成誘導体とを自体公知方法で反応させることに
より行うことができる。
【0027】更に、ポリエステル成形材料は、衝撃強さ
変性ゴム、ポリエステル成形材料の全重量に対して0〜
35重量%、有利には10〜30重量%、特に有利には
15〜20重量%を含有することができる(成分(I
I))。
【0028】成分(II)としては、グラフトポリマー
(II/1)並びにまたコポリマー(II/2)が該当
する。その他に、これらのグラフトポリマー及びコポリ
マーの混合物も使用することができる。
【0029】有利なグラフトポリマー(II/1)は、 a)ガラス転移温度0℃未満を有するゴム弾性ポリマー
からなるグラフト幹30〜90重量%、有利には40〜
80重量%、 b)グラフト枝10〜70重量%、有利には20〜60
重量%から構成されており、前記グラフト枝は、 b1)スチレン又は置換されたスチレンもしくはそれら
の混合物50〜90、有利には60〜80重量%、 b2)アクリルニトリル又はメタクリルニトリルもしく
はそれらの混合物10〜50、有利には20〜40重量
%及び b3)カルボキシル基、カルボキシル誘導体基、ヒドロ
キシル基又はエポキシ基を有する重合可能なモノマー0
〜30、有利には20重量%以下からなる。
【0030】グラフト幹(a)のためには、そのガラス
転移温度が0℃未満、有利には−20℃未満であるポリ
マーが該当する。
【0031】これらは、例えば天然ゴム、共役したジエ
ンをベースとする合成ゴムである。これらは、同様に別
のコモノマーを含有していてもよい、アクリル酸又はメ
タクリル酸のC1〜C8−アルキルエステルをベースとす
る別のコポリマー並びにエラストマーと混合されていて
もよい。
【0032】最後に挙げたエラストマーは架橋させるの
が有利であり、該架橋は、有利には共重合することがで
きるエチレン系二重結合を含有する、少なくとも2官能
性のモノマーを併用することにより行うことができる。
【0033】例としては、ジビニルベンゼン、ジアリル
マレエート、ジアリルフマレート、ジアリルフタレー
ト、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレ
ート、トリシクロデセニルアクリレート、ブタンジオー
ルジアクリレート、ブタジエン及びジヒドロジシクロペ
ンタジエニルアクリレートが挙げられる。このようなモ
ノマー(以下の明細書においては、有利なグラフト幹に
(a2)ないしは(a5)を付けて記載する)の割合は、
グラフト幹のためのモノマーの全重量に対して一般に
0.1〜5、有利には0.5〜4重量%である。
【0034】グラフト幹(a)の別の例は、エチレン/
プロピレン(EP)又はエチレン−プロピレン−ジエン
ゴム(EPDM)である。特に該当するエチレン/プロ
ピレン−又はエチレン−プロピレン−ジエンゴムは、市
販されている。その他に、例えば欧州特許公開第231
776号明細書に記載されているような、シリコーンゴ
ムを使用することもできる。
【0035】以下に、2種類の特に有利なグラフト幹を
記載する。
【0036】一方では、このグラフト幹は、 a1)アクリル酸又はメタクリル酸のC1〜C8−アルキ
ルエステルもしくはそれらの混合物、特にn−ブチルア
クリレート及び/又は2−エチルヘキシルアクリレート
95〜99.9重量%、及び a2)2官能性モノマー、有利にはジヒドロジクロペン
タジエニルアクリレート又はトリシクロデセニルアクリ
レートもしくはそれらの混合物0.1〜5重量%からな
る。
【0037】もう1つの有利な群は、 a3)共役ジエン、有利にはブタジエン−1,3 50
〜100重量%、 a4)スチレン、アクリルニトリル、メタクリルニトリ
ル及び/又はアクリル酸又はメタクリル酸のC1〜C8
アルキルエステル0〜50重量%及び a5)架橋するモノマー0〜5重量%をベースをするグ
ラフト幹である。
【0038】前記の両者の種類のグラフト幹は自体公知
であり、かつ文献、例えば西独国特許第2444584
号明細書、西独国特許第1260135号明細書及び欧
州特許公開第1245号明細書に記載されている。
【0039】グラフト幹(a)には、(b1),(b2
及び(b3)の重合により得られるグラフト枝(b)が
グラフトされている。
【0040】置換されたスチレンの例は、α−メチルス
チレン、p−メチルスチレン、p−クロルスチレン及び
p−クロル−α−メチルスチレンであり、これらのうち
ではスチレン及びα−メチルスチレンが有利である。
【0041】グラフト枝(b)は、1工程又は複数の、
例えば2又は3工程で製造することができる。この実験
式については触れない。
【0042】モノマー(b3)が存在する場合には、そ
のグラフトシェル(b)の割合は、(b)の総重量に対
して30重量%以下、有利には0.2〜20重量%、特
に0.5〜10重量%である。
【0043】モノマー(b3)の例は、メタクリル酸グ
リシジルエステル、アクリル酸グリシジルエステル、ア
リルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル及
びイタコン酸グリシジルエステル、並びにアクリル酸、
メタクリル酸及びそれらの金属塩、特にアルカリ金属塩
及びアンモニウム塩、マレイン酸、無水マレイン酸、マ
レイン酸、フマル酸、フマル酸モノエチルエステル、イ
タコン酸、ビニル安息香酸、ビニルフタル酸の酸性モノ
エチルエステルの金属塩、フマル酸モノエステル、マレ
イン酸、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸及びイタ
コン酸とアルコールROH(該式中、Rは29個までの
炭素原子を有する、例えばメチル、プロピル、イソプロ
ピル、ブチル、イソブチル、ヘキシル、シクロヘキシ
ル、オクチル、2−エチルヘキシル、デシル、ステアリ
ル、メトキシエチル、エトキシエチル及びヒドロキシエ
チルである)とのモノエステルの塩である。
【0044】重合可能なカルボン酸の無水マレイン酸及
び金属塩(特にアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩
は確かに遊離カルボキシル基を有していないが、その特
性は遊離酸に近いので、これらもここで上位概念カルボ
キシル基含有モノマーに包含されるべきである。
【0045】モノマー(b3)の第2の群としては、ラ
クタム基を含有するモノマーが適当である。有利である
のは、式1:
【0046】
【化1】
【0047】[式中、R1は2〜15個の炭素原子を有
する枝分れ鎖状又は線状アルキレン基を表す]で示され
るようなラクタム基は、カルボニル基を介して窒素原子
で相応するモノマーに組み込まれている。
【0048】ここには単なる代表的なものとして、一般
式2:
【0049】
【化2】
【0050】[式中、置換基R2〜R5は1〜6個の炭素
原子を有するアルキル基又は水素原子であってよい]で
示されるβ−プロピオラクタム基を挙げる。これらはR.
Graf著、Angew. Chem. 74 (1962), 523〜530及びH. Ba
stine 著、 Angew. Chem. 80 (1968), 304〜312に記載さ
れている。このための例は、3,3′−ジメチル−3−
プロピオラクタム基である。
【0051】その他の適当な例は、ε−カプロラクタ
ム、2−ピロリドン、7−エナントラクタム、8−カプ
リルラクタム及び12−ラウリンラクタムから誘導され
るものである。相応するラクタムは、例えばH. Dachs
著、 Angew. Chem. 74 (1962), 540〜545に記載されてい
る。
【0052】モノマー(b3)の特に有利な例は、式:
【0053】
【化3】
【0054】[式中、R6は水素原子又はメチル基であ
る]で示されるN−(メタ)アクリロイル−ε−カプロ
ラクタムである。
【0055】有利なモノマー(b3)は、アクリル酸及び
メタクリル酸のグリシジルエステル、無水マレイン酸、
t−ブチルアクリレート、フマル酸及びマレイン酸であ
る。
【0056】有利には、グラフトシェルは、例えば西独
国特許第1260135号明細書、西独国特許出願公開
第3227555号明細書及び西独国特許公開第341
4118号明細書に記載されているように、エマルジョ
ン又は溶液中で製造される。前記の溶液重合では、グラ
フト幹をグラフト枝のためのグラフトモノマーの溶液中
に溶かし、その後これらを重合させる。操作条件は、En
cyclopedia of Polymer Science and Engineering, 第
1巻、406〜408頁に記載されている。
【0057】その都度選択した条件に基づき、グラフト
共重合の際にモノマー(b1)〜(b3)の遊離コポリマ
ーの一定の割合が生じる。
【0058】グラフトポリマー((a)+(b))は、
一般に平均粒度0.05〜10μm、特に0.08〜
0.8μm(d50重量平均値)を有する。従って、エラ
ストマー(a)の製造の際及びグラフトの際の条件は、
有利には、粒度が前記範囲内で生じるように選択すべき
である。このための手段は公知でありかつ西独国特許第
1260135号明細書、西独国特許出願公告第242
7960号明細書及び西独国特許出願公開第28269
25号明細書並びにJournal of Applied PolymerScienc
e, Vol.9 (1965), p.2929〜2938に記載されている。エ
ラストマーのラテックスの粒子増大は、例えば凝集によ
って実施することができる。
【0059】グラフトポリマー(II/I)には、本発
明の範囲内では、成分(b)を製造するためのグラフト
共重合の際に生じる遊離の、グラフトしていないホモ−
及びコポリマーも属する。
【0060】異なったグラフトポリマー(II/I)の
混合物も使用することができる。
【0061】以下に若干の有利なグラフトポリマー(I
I/I)を記載する: (II/1.1) (a1)n−ブチルアクリレート98重量%及び(a2
ジヒドロジシクロペンタジエニルアクリレート2重量%
からなるグラフト幹60重量%(a)と、(b1)スチ
レン71重量%、(b2)アクリルニトリル24重量%
及び(b3)グリシジルメタクレート5重量%からなる
グラフトシェル(b)40重量%とからなる。
【0062】(II/1.2)(II/I.1)と同じ
グラフト幹と、スチレンからなる第1のグラフトシェル
5重量%及び(b1)スチレン75重量%及び(b2)ア
クリルニトリル25重量%からなる第2のグラフト段階
35重量%とからなる。
【0063】(II/1.3)(II/I.1)と同じ
グラフト幹と、スチレンからなる第1のグラフト段階1
3重量%及び重量比72:28のスチレンとアクリルニ
トリルからなる第2のグラフト段階27重量%とからな
る。
【0064】(II/1.4)(II/I.1)と同じ
グラフト幹と、重量比75:25のスチレンとアクリル
ニトリルからなるグラフトシェル40重量%とからな
る。
【0065】(II/1.5)(II/I.1)と同じ
グラフト幹と、メチルメタクリレート100重量%から
なるグラフトシェル40重量%とからなる。
【0066】(II/1.6) (a3)ブタジエン−1,3 99重量%及び(a5)t
−ドデシルメルカプタン1重量%からなるグラフト幹6
0重量%(a)と、(b1)スチレン70重量%及び
(b2)アクリルニトリル30重量%からなるグラフト
シェル(b)40重量%とからなる。
【0067】異なったグラフトポリマー(II/1)の
混合物を使用することもできる。
【0068】グラフトポリマー(II/1)の他には、
コポリマー(II/2)も衝撃強さ変性成分(II)と
して該当する。これらのコポリマー(II/2)は、
(α1)スチレン及び/又は置換されたスチレン50〜
90、有利には55〜90、特に65〜80重量%、
(α2)アクリルニトリル及び/又はメタクリルニトリ
ル10〜50、有利には10〜45、特に20〜35重
量%、(α3)カルボキシル基、カルボキシル誘導体
基、ヒドロキシル基又はエポキシ基を有する重合可能な
モノマー0〜30、有利には20重量%以下、又は(α
4)メチルメタクリレート30〜100、有利には60
重量%以上、(α5)スチレン又は置換されたスチレン
もしくはそれらの混合物0〜70、有利には50重量%
以下、(α6)アクリルニトリル又はメタクリルニトリ
ルもしくはそれらの混合物0〜50重量%、有利には3
0重量%以下、(α7)カルボキシル基、カルボキシル
誘導体基、ヒドロキシル基又はエポキシ基を有する重合
可能なモノマー0〜30、有利には20重量%以下。
【0069】コポリマー(II/2)においては、モノ
マー(α3)又は(α7)に関しては成分(b3)に関し
て言及したことが当てはまり、ここでは繰り返しを避け
る。
【0070】この種の生成物は、西独国特許出願公告第
1001001号明細書に記載された方法に基づき製造
することができる。このようなポリマーはまた市販され
ている。有利には、光散乱によって測定される分子量の
重量平均は、50,000〜500,000、特に10
0,000〜250,000の範囲内にある。
【0071】異なったポリマー(II/2)の混合物も
使用することができる。
【0072】成分(II)は、グラフトポリマー(II
/1)か又はコポリマー(II/2)あるいはまたグラ
フトポリマー(II/1)とコポリマー(II/2)の
混合物を含有することができる。(II/1)と(II
/2)の混合物が有利であり、この場合(II/1):
(II/2)の比は広い範囲内で変動することができ
る。成分(II)としては、同じ割合のグラフトポリマ
ー(II/1)とポリマー(II/2)からなる混合物
を使用するのが有利であることが判明した。
【0073】ポリエステル成形材料は、繊維又は粒子状
充填物又は強化材もしくはそれらの材料の混合物をポリ
エステル成形材料の全重量に対して50重量%以下、有
利には10〜50重量%を含有することができる(成分
III)。
【0074】繊維状充填物としては、ここには例として
ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維、チタン酸カリウ
ム繊維及び繊維状珪酸塩、例えば珪灰石を挙げる。ガラ
ス繊維が特に有利である。
【0075】炭素又はガラス繊維を使用する場合には、
これらは成分(I)との相溶性を改良するためにサイズ
及び接着助剤で加工されていてもよい。
【0076】一般には、使用されるガラス繊維は5〜2
00μm、有利には8〜50μmの範囲内の直径を有す
る。加工の際にガラス繊維の平均繊維長さは短縮される
ので、ガラス繊維の配合はエンドレスストランド(ロー
ビング)の形並びにまた約1〜10mmの長さを有する
ステープルガラス繊維の形又は約0.05〜1.5mm
の長さを有する短ガラス繊維の形で行うことができる。
加工後に、0.1〜0.5mmの平均繊維長さが最適で
ある。
【0077】ここには、粒子状充填物としては代表的な
ものとしてガラス球、石英粉、カオリン、窒化硼素、炭
酸カルシウム及び窒化珪素だけを挙げる。
【0078】その他に、ガラス繊維織物又はガラス繊維
マットのような充填物も該当する。
【0079】更に、ポリエステル成形材料は、防炎加工
剤を成形材料の全重量に対して0〜30、有利には5〜
20重量%の量で含有することができる(成分IV)。
【0080】全ての公知の防炎加工剤、例えばポリハロ
ゲンジフェニル、ポリハロゲンジフェニレンエーテル、
ポリハロゲンジフタル酸及びそれらの誘導体、ポリハロ
ゲンジオリゴ−及び−ポリカーボネートが該当し、この
場合相応する臭素化合物が特に有効である。
【0081】このための例は、2,6,2′,6′−テ
トラブロムビスフェノールA、テトラブロムフタル酸、
2,6−ジブロムフェノール及び2,4,6−トリブロ
ムフェノール及びそれらの誘導体のポリマーである。
【0082】その他のハロゲン含有防炎加工剤は、テト
ラブロムベンゼン、ヘキサクロルベンゼン及びヘキサブ
ロムベンゼン並びにハロゲン化されたポリスチレン及び
ポリフェニルエーテルである。西独国特許出願公開第1
946926号明細書に記載されたハロゲン化されたフ
タルイミドも使用することができる。これらのうちで
は、特にN,N′−エチレンビステトラブロムフタルイ
ミドが重要である。
【0083】有利な防炎加工剤(IV)は、元素赤燐で
ある。一般に、元素赤燐は、例えばポリウレタン又は別
のアミノプラストにより減感処理又は被覆されている。
さらに、例えばポリアミド、エラストマー又はポリオレ
フィン中の赤燐の濃縮物も適当である。
【0084】その他の燐化合物は、有機燐化合物、例え
ばホスホネート、ホスフィネートであり、ホスフィッ
ト、ホスフィンオキシド、ホスフィン、ホスフィット又
はホスフェートも同様に有利である。例としては、トリ
フェニルホスフィンオキシドが挙げられる。これは単独
で又はヘキサブロムベンゼン又は塩素化ビフェニル又は
赤燐、及び選択的に酸化アンチモンと混合して使用する
ことができる。
【0085】本発明において使用することができる有利
な燐化合物の典型的な例は、以下の一般式:
【0086】
【化4】
【0087】[式中、Qは水素原子又は同じか又は異な
った炭化水素基又はハロゲン化炭化水素基、例えばアル
キル、シクロアルキル、アリール、アルキル置換された
アリール及びアリール置換されたアルキルを表す、但し
Qが表す基の少なくとも1つはアリール基である]で示
されるものである。このような適当なホスフェートの例
は、例えば以下のものである:フェニルビスドデシルホ
スフェート、フェニルビスネオペンチルホスフェート、
フェニルエチレン水素ホスフェート、フェニル−ビス−
(3,5,5′−トリメチルヘキシルホスフェート)、
エチルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジ
(p−トリル)ホスフェート、ジフェニル水素ホスフェ
ート、ビス−(2−エチルヘキシル)フェニルホスフェ
ート、トリ(ノニルフェニル)ホスフェート、フェニル
メチル水素ホスフェート、ジ(ドデシル)−p−トリル
ホスフェート、トリクレシルホスフェート、トリフェニ
ルホスフェート、ジブチルフェニルホスフェート及びジ
フェニル水素ホスフェート。有利なホスフェートは、そ
れぞれのQがアリールであるものである。最も有利なホ
スフェートは、トリフェニルホスフェートである。更
に、トリフェニルホスフェートとヘキサブロムベンゼン
及び酸化アンチモンとの組み合わせも有利である。
【0088】防炎加工剤としては、燐−窒素結合を含有
する化合物、例えばホスホンニトリルクロリド、燐酸エ
ステルアミド、燐酸エステルアミン、燐酸アミド、ホス
ホン酸アミド、ホスフィン酸アミド、トリス(アジリジ
ニル)−ホスフィンオキシド又はテトラキス(ヒドロキ
シメチル)ホスホニウムクロリドも適当である。これら
の引火抑制添加物は大部分市販されている。
【0089】ポリエステル成形材料中に、ポリエステル
成形材料の全重量に対して0〜20重量%、有利には0
〜15重量%の量で含有されていてもよいもう1つの成
分(成分V)は、湿分及び空気酸素の存在下での赤燐の
分解を阻止する安定剤である。この相乗剤の例として
は、カドミウム、亜鉛、アルミニウム、銀、鉄、銅、ア
ンチモン、錫、マグネシウム、マンガン、バナジウム及
びホウ素の化合物が挙げられる。特に適当な化合物は、
例えば前記金属の酸化物、更に炭酸塩又はオキシ炭酸
塩、水酸化物並びに有機もしくは無機酸の塩、例えば酢
酸塩又は燐酸塩もしくは燐酸水素塩及び硫酸塩である。
【0090】主成分の他に、ポリエステル成形材料は、
添加物及び加工助剤(成分VI)を含有する。この成分
は、成形材料の全重量に対して、一般に5重量%以下、
有利には2重量%以下である。
【0091】通常使用される添加物は、例えば酸化遅延
剤、熱安定剤、光による分解防止剤、着色剤、染料、顔
料、軟化剤、滑剤及び離型剤である。
【0092】熱可塑性成形材料に添加することができる
酸化遅延剤及び熱安定剤は、例えば周期系の第I族の金
属のハロゲン化物、例えばナトリウム、カリウム、リチ
ウムハロゲン化物であり、これらは場合により銅(I)
ハロゲン化物、例えば塩化物、臭化物又はヨウ化物と組
み合わせることができる。更に、弗化亜鉛及び塩化亜鉛
を使用することもできる。更に、立体障害フェノール、
ヒドロキノン、これらの群の置換された代表物及びこれ
らの化合物の混合物を、有利にはポリエステル成形材料
の重量に対して1重量%以下の濃度で使用可能である。
【0093】UV安定剤の例は、種々の置換されたレゾ
ルシン、サリシレート、ベンゾトリアゾール、ベンゾフ
ェノン及びまた立体障害アミン、いわゆるHALS(例
えばGaecher/Mueller, Plastics Additives 3rd Ed. Ha
ns Publishers, Munich, pp.208参照)であり、これら
は2重量%以下の量で使用することができる。
【0094】一般に2重量%以下の量で添加される滑剤
及び離型剤は、ステアリン酸もしくはその塩、ステアリ
ルアルコール、ステアリン酸アルキルエステル及び−ア
ミド並びにペンタエリトリットと長鎖状脂肪酸とのエス
テルである。
【0095】ポリエステル成形材料は自体公知方法に基
づき、出発成分を通常の混合装置、例えばスクリュウ押
出機、有利には2軸スクリュウ押出機、ブラベンダーミ
ル又はバンバリーミル並びにニーダで混合し、引き続き
押出すことにより製造することができる。押出後に、押
出物を冷却しかつ粉砕する。
【0096】できるだけ均質なポリエステル成形材料を
得るために、激しい混合が必要である。そのためには一
般に240〜300℃の温度で1〜5分間の平均混合時
間が必要である。成分の混合順序は変更することができ
る、例えば2種又は所望の場合に3種の成分を予め混合
することができるが、全ての成分を一緒に混合すること
ができる。
【0097】このようにして得られたポリエステル成形
材料から、成形体又は平面状形成物、例えば繊維又はフ
ィルムを製造することができる。成形体はブロック状で
あってもよく、又は種々の壁厚さを有する中空体であっ
てもよい。成形体又は平面状形成物を製造するには、例
えばドクタ塗布、注型、圧延又は有利には射出成形のよ
うな公知方法を適用することができる。
【0098】引き続き、成形体又は平面状形成物を本発
明に基づきベータ線、ガンマ線、電子線又はX線にさら
す。その際、成形体又は平面状形成物は硬化する。UV
線は、その部分結晶質、ひいては不透明な成形体中への
低い侵入深さに基づき不適当である。20〜200、特
に50〜100kGrayの電子線を使用するのが有利
である。電子線は、例えば300〜3000、有利には
800〜2000keVの放射エネルギを有するバン・
デア・グラーフゼネレータを用いて発生させることがで
きる。この場合、エネルギは、必要な成形品への侵入深
さが大きい程に、高く選択する。
【0099】全照射時間は、約1〜約60秒、有利には
5〜30秒である。この場合、成形体又は平面状形成物
は、所望の全照射時間が達成されるまで、中断せずに照
射するか又は短時間数回照射することができる。電子線
を使用すると、一般に成形品は約20cm、特に10c
mの厚さまで硬化させることができる。このことは両面
照射で約10cmないし5cmの侵入深さに相当する。
【0100】成形体又は平面状形成物を、放射性核種か
ら発生されるガンマ線で硬化させることもできる。ガン
マ線を用いると、数メートルの侵入深さが達成されるの
で、架橋すべき成形品の厚さは実際に制限されない。ガ
ンマ線での照射時間は、約0.1〜約100時間、有利
には約1〜約20時間である。
【0101】この場合、一般に成形材料中に最初から含
有されるオレフィン系二重結合の20〜80%が架橋さ
れる。しかしながら、架橋度は20〜95%であっても
よい。
【0102】本発明による成形体又は平面状形成物は、
特に極めて良好な熱形状安定性により優れている。従っ
て、本発明による方法で製造される成形体、繊維又はフ
ィルムは、特に、高い熱負荷に耐えるべきである使用分
野、例えばエレクトロ−エレクトロニクス分野に好適で
ある。
【0103】
【実施例】
ポリエステル成形材料の製造 表1に挙げたモノマーから、記載の量で混合物を製造し
た。該混合物を窒素雰囲気下で160〜230℃で反応
させた。生成したメタノールは留去した。引き続き、過
剰の1,4−ブタンジオールを260℃の温度で真空中
で除去した。230℃の冷却した後に、液状初期ポリマ
ーを縮合させた、その際1013mbarの圧力40分
間以内で0.2mbarに低下させた。同時に、温度を
均一に230℃から250℃に上昇させた。
【0104】後縮合後に、生成物を0.2〜0.5mb
arで25分間255℃の温度に曝した。その後、熱い
液状生成物を反応容器から取り出し、固化させながら冷
却した。
【0105】そうして得られたポリエステル成形材料は
白色であった。その溶融粘度を、25℃でo−ジクロル
ベンゼンとフェノールの50:50混合物中で測定し
た。その結果は表1に記載する。
【0106】成形体の製造 モノマーを表に記載の重量部で2軸押出機を用いて24
0℃の温度で溶融状態で相互に混合した。押し出された
ストランドを水浴中で冷却し、かつペレットにした。乾
燥したペレットから、射出成形法で以下に詳細に記載す
る試験のために必要な成形体を射出成形した。その際、
プラスチック温度は260℃及び型温度は60℃であっ
た。
【0107】成形体1〜6の照射 試料成形体(80×10×3mm)を、一方側から、3
MV加速電圧でバン・デア・ウラーフ・ゼネレータ(Van
der Graaf- Generator)で発生させた、100kGra
yの線量で照射した。試料成形体をそれぞれ10秒間3
回照射した。その際、照射実施間隔はそれぞれ5分間で
あった。照射は室温で実施した。照射中に、試料成形体
は約60℃に温まった。
【0108】実用技術試験 本発明による成形材料の軟化温度をビカートST、試験
法B(DIN53460)に基づき測定した。そのため
に、試料成形体(10×10×3mm)を油浴中で50
k/hの速度で加熱し、針(直径1mm2)で9.8N
の荷重をかけた。針の侵入深さが1mmになる温度を測
定した。
【0109】本発明による成形体の熱形状安定性を、I
SO/R75(DIN53461)に基づき試験法A並
びにBにより測定した。そのために、試料成形体(80
×10×40mm)に1.85N/mm2と0.46N
/mm2の荷重をかけかつ油浴中で2K/minの速度
で加熱した。たるみが0.32mmになる温度を測定し
た。
【0110】
【表1】
【0111】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 クリストフ プラヘッタ ドイツ連邦共和国 リンブルガーホフ ダ ンツィガー シュトラーセ 1 (72)発明者 アンドレアス デッカース ドイツ連邦共和国 ルートヴィッヒスハー フェン エシェンバッハシュトラーセ 48

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分として、 I)A)結晶度≧10%を有する部分結晶質ポリエステ
    ル(ポリエステルA)又はB)結晶度≧10%を有する
    ポリエステル混合物、ポリエステル成形材料の全重量に
    対して40〜100重量%、 前記ポリエステル(A)は、 A1)オレフィン系不飽和ポリエステル形成ジオール、
    ジカルボン酸及びジカルボン酸誘導体の群から選択され
    る、主鎖内に少なくとも1個のオレフィン系二重結合を
    有する、但し該オレフィン系二重結合はカボキシル基に
    共役していない、少なくとも1種のモノマー(モノマー
    1)、ポリエステル(A)の全重量に対して1〜40
    重量%及び A2)ポリエステル形成ジオール、ジカルボン酸及びジ
    カルボン酸エステルの群から選択される、オレフィン系
    二重結合を含有しない少なくとも1種のモノマー(モノ
    マーA2)、ポリエステル(A)の全重量に対して60
    〜99重量%をベースとする、かつ前記B)は成分とし
    て、 B1)オレフィン系二重結合を含有する結晶質ポリエス
    テル(ポリエステルB1)、ポリステル混合物の全重量
    に対して5〜40重量%及び B2)主鎖中にオレフィン系二重結合を含有せず(ポリ
    ステルB2)かつポリエステル形成モノマー(A2)の反
    応をベースとするポリエステル、ポリエステル混合物の
    全重量に対して60〜95重量%を含有し、 前記ポリエステル(B1)は、 B1.1)少なくとも1種のモノマー(A1)、ポリステル
    (B1)に対して45〜100モル%及び B1.2)少なくとも1種のモノマー(A2)、ポリステル
    (B1)に対して0〜55モル%をベースとする、及び II)衝撃強さ変性ゴム、ポリエステル成形材料の全重
    量に対して0〜35重量%、及び III)充填剤及び/又は強化材、ポリエステル成形材
    料の全重量に対して0〜50重量%、及び IV)防炎加工剤、ポリエステル成形材料の全重量に対
    して0〜30重量%及び V)相乗剤、ポリエステル成形材料の全重量に対して0
    〜20重量%及び VI)添加物及び/又は加工助剤、ポリエステル成形材
    料の全重量に対して0〜5重量%を含有するポリエステ
    ル成形材料を成形後にベータ線、ガンマ線、X線又は電
    子線に曝すことにより得られたことを特徴とする、成形
    体又は平面状形成物。
JP4254293A 1992-03-05 1993-03-03 成形体又は平面状形成物 Withdrawn JPH069863A (ja)

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