JPH069844A - 電気絶縁性組成物 - Google Patents
電気絶縁性組成物Info
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- JPH069844A JPH069844A JP19347892A JP19347892A JPH069844A JP H069844 A JPH069844 A JP H069844A JP 19347892 A JP19347892 A JP 19347892A JP 19347892 A JP19347892 A JP 19347892A JP H069844 A JPH069844 A JP H069844A
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- JP
- Japan
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- composition
- weight
- tetrafluoroethylene
- electrically insulating
- copolymer
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 明色配合が可能であり、しかも耐熱性、機械
的特性及び絶縁性に優れた電気絶縁性組成物を提供する
こと。 【構成】 数平均分子量が10万以上のテトラフルオロ
エチレン−プロピレン共重合体とエチレン系ポリマーと
を98:2〜80:20の重量組成比で含む組成物10
0重量部に対して、フッ化ビニリデンを含むフッ素ゴム
共重合体を50重量部以下配合してなることを特徴とす
る電気絶縁性組成物。
的特性及び絶縁性に優れた電気絶縁性組成物を提供する
こと。 【構成】 数平均分子量が10万以上のテトラフルオロ
エチレン−プロピレン共重合体とエチレン系ポリマーと
を98:2〜80:20の重量組成比で含む組成物10
0重量部に対して、フッ化ビニリデンを含むフッ素ゴム
共重合体を50重量部以下配合してなることを特徴とす
る電気絶縁性組成物。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気絶縁性組成物に関
し、更に詳しくは、200℃程度の使用に耐える耐熱性
を有し、かつ明色配合が可能であると共に、機械的強度
及び絶縁性に優れた電気絶縁性組成物に関するものであ
る。
し、更に詳しくは、200℃程度の使用に耐える耐熱性
を有し、かつ明色配合が可能であると共に、機械的強度
及び絶縁性に優れた電気絶縁性組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】テトラフルオロエチレン−プロピレン共
重合体は、耐熱性、耐油性、耐薬品性、電気絶縁性等に
優れているため、電気絶縁材料として用いられるように
なってきている。
重合体は、耐熱性、耐油性、耐薬品性、電気絶縁性等に
優れているため、電気絶縁材料として用いられるように
なってきている。
【0003】例えば、特公昭60−46486号公報に
は、エチレン系ポリマーとプロピレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体と有機過酸化物とを含有する組成物を
加熱加硫した電気絶縁物が記載されており、特開平3−
269035号公報にはフッ素ゴムとポリオレフィンと
の混和物に微粒子酸化チタンを配合した耐熱性エラスト
マー組成物が開示されている。
は、エチレン系ポリマーとプロピレン−テトラフルオロ
エチレン共重合体と有機過酸化物とを含有する組成物を
加熱加硫した電気絶縁物が記載されており、特開平3−
269035号公報にはフッ素ゴムとポリオレフィンと
の混和物に微粒子酸化チタンを配合した耐熱性エラスト
マー組成物が開示されている。
【0004】更に、特開昭63−284712号公報に
は、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体及びポリフッ化ビニリデン
に架橋助剤を添加した組成物を架橋させて、電線の被覆
に用いることが記載されている。
は、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−酢酸ビニル共重合体及びポリフッ化ビニリデン
に架橋助剤を添加した組成物を架橋させて、電線の被覆
に用いることが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、テトラ
フルオロエチレン−プロピレン共重合体は、数平均分子
量が10万以上になるとムーニー粘度が高くなりすぎ
て、押出成形が困難になるため、焼成により分子量を8
万以下に下げて押出成形を可能にしたものが一般に市販
されている。このような分子量調整を行ったテトラフル
オロエチレン−プロピレン共重合体は、黒色であるた
め、白色等の明色配合が極めて困難であるという欠点を
有している。
フルオロエチレン−プロピレン共重合体は、数平均分子
量が10万以上になるとムーニー粘度が高くなりすぎ
て、押出成形が困難になるため、焼成により分子量を8
万以下に下げて押出成形を可能にしたものが一般に市販
されている。このような分子量調整を行ったテトラフル
オロエチレン−プロピレン共重合体は、黒色であるた
め、白色等の明色配合が極めて困難であるという欠点を
有している。
【0006】例えば、かかる黒色のテトラフルオロエチ
レン−プロピレン共重合体100重量部に隠蔽力の大き
い顔料である酸化チタンを20重量部加えても、満足で
きる白色は得られない。酸化チタンを100重量部程度
加えて、はじめて満足できる白色度が得られるが、この
ように多量の酸化チタンを添加すると機械的特性が劣化
するという問題が生じてくる。
レン−プロピレン共重合体100重量部に隠蔽力の大き
い顔料である酸化チタンを20重量部加えても、満足で
きる白色は得られない。酸化チタンを100重量部程度
加えて、はじめて満足できる白色度が得られるが、この
ように多量の酸化チタンを添加すると機械的特性が劣化
するという問題が生じてくる。
【0007】更に、特公昭60−46486号公報に記
載されている電気絶縁物では、エチレン系ポリマーの含
有量が多いため、十分な耐熱性が得られないという問題
がある。また、特開平3−269035号に記載されて
いる組成物では、微粒子酸化チタンを添加しているた
め、組成物のムーニー粘度が上昇し、その粘度上昇分を
補償するために、粘度上昇分に見合っただけのポリオレ
フィンを余分に配合しなければならず、その結果、耐熱
性が低下するという問題がある。更に、特開昭63−2
84712号公報に記載されている組成物は、ポリフッ
化ビニリデンを含有するための可撓性に劣るという問題
がある。
載されている電気絶縁物では、エチレン系ポリマーの含
有量が多いため、十分な耐熱性が得られないという問題
がある。また、特開平3−269035号に記載されて
いる組成物では、微粒子酸化チタンを添加しているた
め、組成物のムーニー粘度が上昇し、その粘度上昇分を
補償するために、粘度上昇分に見合っただけのポリオレ
フィンを余分に配合しなければならず、その結果、耐熱
性が低下するという問題がある。更に、特開昭63−2
84712号公報に記載されている組成物は、ポリフッ
化ビニリデンを含有するための可撓性に劣るという問題
がある。
【0008】本発明の目的は、かかる従来技術の問題点
を解消し、明色配合が可能であり、しかも耐熱性、機械
的強度及び絶縁性に優れた電気絶縁性組成物を提供する
ことにある。
を解消し、明色配合が可能であり、しかも耐熱性、機械
的強度及び絶縁性に優れた電気絶縁性組成物を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、数
平均分子量が10万以上のテトラフルオロエチレン−プ
ロピレン共重合体とエチレン系ポリマーとを98:2〜
80:20の重量組成比で含む組成物100重量部に対
して、フッ化ビニリデンを含むフッ素ゴム共重合体を5
0重量部以下配合してなることを特徴とする電気絶縁性
組成物であり、更には、上記組成物に更に、有機シリコ
ーン化合物を配合した組成物である。
平均分子量が10万以上のテトラフルオロエチレン−プ
ロピレン共重合体とエチレン系ポリマーとを98:2〜
80:20の重量組成比で含む組成物100重量部に対
して、フッ化ビニリデンを含むフッ素ゴム共重合体を5
0重量部以下配合してなることを特徴とする電気絶縁性
組成物であり、更には、上記組成物に更に、有機シリコ
ーン化合物を配合した組成物である。
【0010】本発明で用いられるエチレン系ポリマーと
しては、例えば、エチレン、プロピレン、ブデン、オク
テン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネ
ン、等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体を挙げ
ることができ、共重合体の例としては、上記ポリオレフ
ィン類と酢酸ビニル、エチルアクリレート、アクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル等との共重合体が挙げられ
る。特に、融点が100℃以下であるエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体が好ましく用いられる。このエチレン系ポ
リマーは、コンパウンドのスコーチを避けながら、コン
パウンドの粘度を下げる目的で用いられるものであり、
通常、融点がないか、あるいは融点が100℃以下のも
のが好ましい。
しては、例えば、エチレン、プロピレン、ブデン、オク
テン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネ
ン、等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体を挙げ
ることができ、共重合体の例としては、上記ポリオレフ
ィン類と酢酸ビニル、エチルアクリレート、アクリル酸
メチル、メタクリル酸エチル等との共重合体が挙げられ
る。特に、融点が100℃以下であるエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体が好ましく用いられる。このエチレン系ポ
リマーは、コンパウンドのスコーチを避けながら、コン
パウンドの粘度を下げる目的で用いられるものであり、
通常、融点がないか、あるいは融点が100℃以下のも
のが好ましい。
【0011】また、本発明で用いられるテトラフルオロ
エチレン−プロピレン共重合体は、数平均分子量が10
万以上であり、このような高分子量の共重合体であれ
ば、分子量調整の必要がないため、白色の製品として入
手することができる。
エチレン−プロピレン共重合体は、数平均分子量が10
万以上であり、このような高分子量の共重合体であれ
ば、分子量調整の必要がないため、白色の製品として入
手することができる。
【0012】本発明においては、数平均分子量が10万
以上のテトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体と
エチレン系ポリマーとを98:2〜80:20の重量組
成比で配合する。エチレン系ポリマーの配合比が少なす
ぎると、コンパウンドの粘度低下が不十分となり、押出
成形時にコンパウンドが粉状となって、成形が困難にな
る。一方、エチレン系ポリマーの配合比が上記範囲より
も大きすぎると、エチレン系ポリマーの熱劣化が進行
し、実用上200℃の使用に耐える耐熱性が得られな
い。
以上のテトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体と
エチレン系ポリマーとを98:2〜80:20の重量組
成比で配合する。エチレン系ポリマーの配合比が少なす
ぎると、コンパウンドの粘度低下が不十分となり、押出
成形時にコンパウンドが粉状となって、成形が困難にな
る。一方、エチレン系ポリマーの配合比が上記範囲より
も大きすぎると、エチレン系ポリマーの熱劣化が進行
し、実用上200℃の使用に耐える耐熱性が得られな
い。
【0013】本発明の電気絶縁性組成物は、上記のテト
ラフルオロエチレン−プロピレン共重合体とエチレン系
ポリマーとからなる組成物100重量部に対して、更に
フッ化ビニリデンを含むフッ素ゴム共重合体を50重量
部以下含有している。
ラフルオロエチレン−プロピレン共重合体とエチレン系
ポリマーとからなる組成物100重量部に対して、更に
フッ化ビニリデンを含むフッ素ゴム共重合体を50重量
部以下含有している。
【0014】フッ化ビニリデンを含むフッ素ゴム共重合
体としては、例えば、テトラフルオロエチレン−フッ化
ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、フ
ッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン系共重合
体、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン−ペン
タフルオロプロピレン系共重合体、テトラフルオロエチ
レン−フッ化ビニリデン−プロピレン系共重合体、フッ
化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン系共
重合体などを挙げることができる。
体としては、例えば、テトラフルオロエチレン−フッ化
ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン系共重合体、フ
ッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン系共重合
体、テトラフルオロエチレン−フッ化ビニリデン−ペン
タフルオロプロピレン系共重合体、テトラフルオロエチ
レン−フッ化ビニリデン−プロピレン系共重合体、フッ
化ビニリデン−クロロトリフルオロエチレン系共重合
体、フッ化ビニリデン−ペンタフルオロプロピレン系共
重合体などを挙げることができる。
【0015】フッ化ビニリデン含有フッ素ゴム共重合体
の配合量は、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重
合体とエチレン系ポリマーとからなる組成物100重量
部に対して、50重量部以下であることが必要であり、
50重量部を越えると組成物の絶縁抵抗が低下するので
不適当である。50重量部以下のフッ化ビニリデン含有
フッ素ゴム共重合体を配合することにより、組成物の初
期強さを向上させることができる。
の配合量は、テトラフルオロエチレン−プロピレン共重
合体とエチレン系ポリマーとからなる組成物100重量
部に対して、50重量部以下であることが必要であり、
50重量部を越えると組成物の絶縁抵抗が低下するので
不適当である。50重量部以下のフッ化ビニリデン含有
フッ素ゴム共重合体を配合することにより、組成物の初
期強さを向上させることができる。
【0016】本発明の電気絶縁性組成物は、機械的特
性、絶縁性、白色性、耐熱性を維持しながら、組成物の
ムーニー粘度の上昇を防ぐうえで、更に有機シリコーン
化合物を含むことが望ましい。
性、絶縁性、白色性、耐熱性を維持しながら、組成物の
ムーニー粘度の上昇を防ぐうえで、更に有機シリコーン
化合物を含むことが望ましい。
【0017】有機シリコーン化合物としては、例えば、
ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーン
オイル、メチルハイドロジエンシリコーンオイルやアル
コキシシラン化合物、シラザン化合物、クロロシラン化
合物のような有機シリコーン化合物、エポキシ、アルキ
ル、アルキルアラルキシ、アミノ、カルボキシル、アル
コール、フッ素、アルキルアラルキシポリエーテル、エ
ポキシポリエーテル、ポリエーテル等で各々変性させた
変性シリコーン化合物、r−(2−アミノエチル)アミ
ノプロピル、トリメトキシシラン、アミノシラン、r−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−B−
(N−ビニルベンジルアミノエチル)−r−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、塩酸塩、r−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、r−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r−
クロロプロピルトリメトキシシラ、r−アニリノプロピ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オ
クタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロ
ピル〕、アンモニウムクロライド、r−クロロプロピル
メチルジメトキシシラン、r−メルカプトプロピルメチ
ルジメトキシシラン、r−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、r−ウンイドプロピルトリエトキシ
シラン、r−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン等のシランカップリング剤、メチルトリクロロシ
ラン、ジメチルジクロロシラン、トリヌチルクロロシラ
ン、ジメチルブチルクロロシラン、ジメチルオクダデミ
ルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン等のシラン
化合物が含まれる。
ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーン
オイル、メチルハイドロジエンシリコーンオイルやアル
コキシシラン化合物、シラザン化合物、クロロシラン化
合物のような有機シリコーン化合物、エポキシ、アルキ
ル、アルキルアラルキシ、アミノ、カルボキシル、アル
コール、フッ素、アルキルアラルキシポリエーテル、エ
ポキシポリエーテル、ポリエーテル等で各々変性させた
変性シリコーン化合物、r−(2−アミノエチル)アミ
ノプロピル、トリメトキシシラン、アミノシラン、r−
メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−B−
(N−ビニルベンジルアミノエチル)−r−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、塩酸塩、r−グリシドキシプ
ロピルトリメトキシシラン、r−メルカプトプロピルト
リメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、r−
クロロプロピルトリメトキシシラ、r−アニリノプロピ
ルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、オ
クタデシルジメチル〔3−(トリメトキシシリル)プロ
ピル〕、アンモニウムクロライド、r−クロロプロピル
メチルジメトキシシラン、r−メルカプトプロピルメチ
ルジメトキシシラン、r−グリシドキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、r−ウンイドプロピルトリエトキシ
シラン、r−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシ
シラン等のシランカップリング剤、メチルトリクロロシ
ラン、ジメチルジクロロシラン、トリヌチルクロロシラ
ン、ジメチルブチルクロロシラン、ジメチルオクダデミ
ルクロロシラン、メチルトリメトキシシラン等のシラン
化合物が含まれる。
【0018】また、UCARSIL〔日本ユニカー
(株)製 登録商標〕FRシリーズのような市販の有機
シリコーン組成物も好ましく用いることができる。
(株)製 登録商標〕FRシリーズのような市販の有機
シリコーン組成物も好ましく用いることができる。
【0019】有機シリコーン化合物の配合量は、前記テ
トラフルオロエチレン−プロピレン共重合体とエチレン
系ポリマーとからなる組成物100重量部に対して、
0.1〜5重量部であることが好ましい。0.1重量部
未満では効果が不十分であり、5重量部を越えると、配
合量に見合うだけの効果が上がらず、しかもシリコーン
化合物が混練機(ロールミル)に付着して、組成物へ混
練配合するのが困難になる。
トラフルオロエチレン−プロピレン共重合体とエチレン
系ポリマーとからなる組成物100重量部に対して、
0.1〜5重量部であることが好ましい。0.1重量部
未満では効果が不十分であり、5重量部を越えると、配
合量に見合うだけの効果が上がらず、しかもシリコーン
化合物が混練機(ロールミル)に付着して、組成物へ混
練配合するのが困難になる。
【0020】本発明の電気絶縁性組成物は、一般に架橋
して用いられるが、その手段としては、公知の架橋剤を
用いた化学架橋、電子線等の放射線を用いた架橋などの
任意の方法を用いることができる。
して用いられるが、その手段としては、公知の架橋剤を
用いた化学架橋、電子線等の放射線を用いた架橋などの
任意の方法を用いることができる。
【0021】また、本発明の電気絶縁性組成物は、架橋
剤、充填剤、難燃剤などの各種添加剤を含むことができ
る。
剤、充填剤、難燃剤などの各種添加剤を含むことができ
る。
【0022】
【作用】本発明の電気絶縁性組成物は、数平均分子量が
10万以上のテトラフルオロエチレン−プロピレン共重
合体を用いているため、白色であり、明色配合が可能で
ある。
10万以上のテトラフルオロエチレン−プロピレン共重
合体を用いているため、白色であり、明色配合が可能で
ある。
【0023】しかも、特定割合のエチレン系ポリマーと
フッ化ビニリデン含有フッ素ゴム共重合体とを配合する
ことにより、耐熱性、機械的強度及び絶縁性に優れ、か
つ成形可能な程度まで粘度が低下した組成物を得ること
ができる。
フッ化ビニリデン含有フッ素ゴム共重合体とを配合する
ことにより、耐熱性、機械的強度及び絶縁性に優れ、か
つ成形可能な程度まで粘度が低下した組成物を得ること
ができる。
【0024】更に、有機シリコーン化合物を配向するこ
とにより、組成物の粘度上昇を防ぐことができ、成形加
工性が一段と向上する。
とにより、組成物の粘度上昇を防ぐことができ、成形加
工性が一段と向上する。
【0025】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
する。 実施例1〜4、比較例1〜7 練り上がり組成物の体積が2.4リットルになるよう
に、比重に応じて総重量を決め、表1に示した材料をそ
の配合比に従って、80℃に予熱した3リットル加圧型
ニーダーに仕込んだ。
する。 実施例1〜4、比較例1〜7 練り上がり組成物の体積が2.4リットルになるよう
に、比重に応じて総重量を決め、表1に示した材料をそ
の配合比に従って、80℃に予熱した3リットル加圧型
ニーダーに仕込んだ。
【0026】加圧ぶたを降ろし、29:43rpmの回
転数で混練を開始した。混練は、ニーダーのモータ負荷
が一定になってから5分間続けた。その後、加圧ぶたを
上昇させて、架橋剤としてジクミルパーオキサイドとト
リアリルイソシアヌレートを表1に示す配合比で仕込
み、再び加圧ぶたを降ろして2分間混練した。次いで混
練物を排出し、ロールミルにてシート状に形を整えて、
組成物とした。得られた組成物について、JIS K6
300(Lローター使用)によりムーニー粘度を測定し
た。測定結果は表1に示すとおりであった。
転数で混練を開始した。混練は、ニーダーのモータ負荷
が一定になってから5分間続けた。その後、加圧ぶたを
上昇させて、架橋剤としてジクミルパーオキサイドとト
リアリルイソシアヌレートを表1に示す配合比で仕込
み、再び加圧ぶたを降ろして2分間混練した。次いで混
練物を排出し、ロールミルにてシート状に形を整えて、
組成物とした。得られた組成物について、JIS K6
300(Lローター使用)によりムーニー粘度を測定し
た。測定結果は表1に示すとおりであった。
【0027】
【表1】
【0028】この組成物を、直径40mmゴム用押出機
により、ヘッド温度90℃、シリンダー温度70℃で
0.5mm2 のスズメッキ銅導体上に0.4mmの肉厚
となるように押出し、直ちに15気圧の高圧蒸気に接触
させて架橋せしめた。かくして得られた各絶縁電線につ
いて、下記のように特性を評価した。
により、ヘッド温度90℃、シリンダー温度70℃で
0.5mm2 のスズメッキ銅導体上に0.4mmの肉厚
となるように押出し、直ちに15気圧の高圧蒸気に接触
させて架橋せしめた。かくして得られた各絶縁電線につ
いて、下記のように特性を評価した。
【0029】(1)初期強さ、伸びは、絶縁電線から導
体を引き抜き、被覆チューブの引張り強さ及び伸びをJ
IS C3005(絶縁体の引張り試験)により測定し
た。 (2)老化後強さ、伸び残率は、被覆チューブを250
℃で96時間老化させた後、JIS C3005(絶縁
体の引張り試験)により引張り強さ及び伸びを測定し、
初期強さ及び伸びに対する百分率で表した。(3)絶縁
性は、JIS C3005の常温絶縁抵抗(水中)試験
により評価した。(4)耐電圧は、JISC3005の
空中スパーク試験(5000V/0.15sec)によ
り評価し、合格不合格で表示した。(5)白色度は、J
IS標準色表と照合して判定した。結果は表2に示す通
りであった。
体を引き抜き、被覆チューブの引張り強さ及び伸びをJ
IS C3005(絶縁体の引張り試験)により測定し
た。 (2)老化後強さ、伸び残率は、被覆チューブを250
℃で96時間老化させた後、JIS C3005(絶縁
体の引張り試験)により引張り強さ及び伸びを測定し、
初期強さ及び伸びに対する百分率で表した。(3)絶縁
性は、JIS C3005の常温絶縁抵抗(水中)試験
により評価した。(4)耐電圧は、JISC3005の
空中スパーク試験(5000V/0.15sec)によ
り評価し、合格不合格で表示した。(5)白色度は、J
IS標準色表と照合して判定した。結果は表2に示す通
りであった。
【0030】
【表2】
【0031】表2に示した結果から明らかなように、実
施例1〜4は、ムーニー粘度が調整され、押出成形が可
能であり、白色性が高く、強さ、伸び、耐熱性、絶縁
性、耐電圧特性にも優れていた。
施例1〜4は、ムーニー粘度が調整され、押出成形が可
能であり、白色性が高く、強さ、伸び、耐熱性、絶縁
性、耐電圧特性にも優れていた。
【0032】一方、エチレン系ポリマーの配合量が少な
い比較例1では、ムーニー粘度が高すぎて押出成形が困
難であった。また、エチレン系ポリマーの配合量が多す
ぎると耐熱性が不十分であった(比較例2)。数平均分
子量が10万未満のテトラフルオロエチレン−プロピレ
ン共重合体を用いた場合(比較例3)は、十分な白色性
が得られなかった。フッ化ビニリデンを含むフッ素ゴム
共重合体を添加しなかった場合(比較例4、6)は、初
期強さが低下し、逆にフッ化ビニリデン含有フッ素ゴム
共重合体の量が多くなりすぎると絶縁性が悪化する(比
較例5)。
い比較例1では、ムーニー粘度が高すぎて押出成形が困
難であった。また、エチレン系ポリマーの配合量が多す
ぎると耐熱性が不十分であった(比較例2)。数平均分
子量が10万未満のテトラフルオロエチレン−プロピレ
ン共重合体を用いた場合(比較例3)は、十分な白色性
が得られなかった。フッ化ビニリデンを含むフッ素ゴム
共重合体を添加しなかった場合(比較例4、6)は、初
期強さが低下し、逆にフッ化ビニリデン含有フッ素ゴム
共重合体の量が多くなりすぎると絶縁性が悪化する(比
較例5)。
【0033】また、数平均分子量が10万未満のテトラ
フルオロエチレン−プロピレン共重合体の白色度を向上
させるために多量の酸化チタンを加えると、初期強さ、
伸びが低下し、熱老化が顕著になる(比較例7)。
フルオロエチレン−プロピレン共重合体の白色度を向上
させるために多量の酸化チタンを加えると、初期強さ、
伸びが低下し、熱老化が顕著になる(比較例7)。
【0034】実施例5〜8 実施例2において、エチレン系ポリマーとして、プロピ
レン−アクリル酸メチル共重合体の代わりにエバフレッ
クス〔三井デュポンポリケミカル(株)製 登録商標〕
EV45Xを10重量部配合し、更に有機シリコーン化
合物としてNUCシリコーン UCARSIL〔日本ユ
ニカー(株)製 登録商標〕FR−1Aを表3に示すよ
うな量で添加した。
レン−アクリル酸メチル共重合体の代わりにエバフレッ
クス〔三井デュポンポリケミカル(株)製 登録商標〕
EV45Xを10重量部配合し、更に有機シリコーン化
合物としてNUCシリコーン UCARSIL〔日本ユ
ニカー(株)製 登録商標〕FR−1Aを表3に示すよ
うな量で添加した。
【0035】得られた組成物のムーニー粘度及び導線上
に押出して得られた絶縁電線の評価結果は、表3に示す
通りであった。
に押出して得られた絶縁電線の評価結果は、表3に示す
通りであった。
【0036】
【表3】
【0037】表3に示した結果から明らかなように、有
機シリコーン化合物の添加により、機械的特性、絶縁
性、白色性、耐熱性を犠牲にすることなく、組成物のム
ーニー粘度上昇を防ぐことができ、その添加量は0.1
〜5重量部が好ましい。
機シリコーン化合物の添加により、機械的特性、絶縁
性、白色性、耐熱性を犠牲にすることなく、組成物のム
ーニー粘度上昇を防ぐことができ、その添加量は0.1
〜5重量部が好ましい。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、数平均分子量が10万
以上のテトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体の
押出成形が可能となり、白色等の明色配合が可能で、し
かも耐熱性、機械的特性及び絶縁性に優れた電気絶縁性
組成物を提供することができる。
以上のテトラフルオロエチレン−プロピレン共重合体の
押出成形が可能となり、白色等の明色配合が可能で、し
かも耐熱性、機械的特性及び絶縁性に優れた電気絶縁性
組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 27:16) 9166−4J
Claims (2)
- 【請求項1】 数平均分子量が10万以上のテトラフル
オロエチレン−プロピレン共重合体とエチレン系ポリマ
ーとを98:2〜80:20の重量組成比で含む組成物
100重量部に対して、フッ化ビニリデンを含むフッ素
ゴム共重合体を50重量部以下配合してなることを特徴
とする電気絶縁性組成物。 - 【請求項2】 前記テトラフルオロエチレン−プロピレ
ン共重合体とエチレン系ポリマーとからなる組成物10
0重量部に対して、更に0.1〜5重量部の有機シリコ
ーン化合物を配合してなることを特徴とする請求項1記
載の電気絶縁性組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19347892A JPH069844A (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 電気絶縁性組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19347892A JPH069844A (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 電気絶縁性組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH069844A true JPH069844A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=16308694
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19347892A Pending JPH069844A (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 電気絶縁性組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH069844A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6753478B2 (en) | 2000-03-16 | 2004-06-22 | Tyco Electronics Uk Limited | Electrical wire insulation |
-
1992
- 1992-06-26 JP JP19347892A patent/JPH069844A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6753478B2 (en) | 2000-03-16 | 2004-06-22 | Tyco Electronics Uk Limited | Electrical wire insulation |
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