JPH069805A - 非極性エラストマーの極性樹脂皮膜形成方法 - Google Patents
非極性エラストマーの極性樹脂皮膜形成方法Info
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- JPH069805A JPH069805A JP20940092A JP20940092A JPH069805A JP H069805 A JPH069805 A JP H069805A JP 20940092 A JP20940092 A JP 20940092A JP 20940092 A JP20940092 A JP 20940092A JP H069805 A JPH069805 A JP H069805A
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- elastomer
- maleic anhydride
- polar
- forming
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- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】ハロゲン化処理を必要としない、非極性の熱可
塑性エラストマーの極性樹脂皮膜形成方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】無水マレイン酸で部分変性したスチレン系エラ
ストマー、あるいは、該変性スチレン系エラストマーま
たは無水マレイン酸で部分変性したポリプロピレン、ポ
リエチレンもしくはエチレン酢酸ビニル共重合体と、無
変性のスチレン系、オレフィン系または1,2−ポリブ
タジエン系エラストマーとの混合よりなる熱可塑性エラ
ストマーの成形体を作製し、その表面にN−メトキシメ
チル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリウレタン、ポリ
塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルまたはポリフッ化ビニ
リデンのうちの一種または二種以上の混合物の溶液を塗
布し、その後加熱して溶媒を揮散させると、該成形体の
分子構造中の無水マレイン酸と該樹脂の官能基が化学的
に結合して密着した、該樹脂皮膜が形成される。
塑性エラストマーの極性樹脂皮膜形成方法を提供するこ
とを目的とする。 【構成】無水マレイン酸で部分変性したスチレン系エラ
ストマー、あるいは、該変性スチレン系エラストマーま
たは無水マレイン酸で部分変性したポリプロピレン、ポ
リエチレンもしくはエチレン酢酸ビニル共重合体と、無
変性のスチレン系、オレフィン系または1,2−ポリブ
タジエン系エラストマーとの混合よりなる熱可塑性エラ
ストマーの成形体を作製し、その表面にN−メトキシメ
チル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリウレタン、ポリ
塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルまたはポリフッ化ビニ
リデンのうちの一種または二種以上の混合物の溶液を塗
布し、その後加熱して溶媒を揮散させると、該成形体の
分子構造中の無水マレイン酸と該樹脂の官能基が化学的
に結合して密着した、該樹脂皮膜が形成される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非極性の熱可塑性エラ
ストマーの成形体の表面に、極性の樹脂の皮膜を形成さ
せる方法に関する。
ストマーの成形体の表面に、極性の樹脂の皮膜を形成さ
せる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】成形を可能とする熱可塑性エラストマー
のうち、非極性のものは、極性のものと比べ柔軟でゴム
弾性に優れ、安価であるが、耐油性、耐摩耗性に劣り、
また、摩擦抵抗も大きい。しかし、用途上においては、
弾性体としての優れた柔軟性、ゴム弾性を有し、かつ、
耐油性、耐摩耗性、褶動性にも優れた熱可塑性エラスト
マーの要求は高く、そうした状況の中、前記非極性の熱
可塑性エラストマーの成形体の表面にN−メトキシメチ
ル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリウレタン等の極性
樹脂の皮膜を形成させることで、該成形体に、良好なゴ
ム弾性を活かしつつ優れた耐油性、耐摩耗性、褶動性、
そしてガスバリア性を付与することが見い出された。
のうち、非極性のものは、極性のものと比べ柔軟でゴム
弾性に優れ、安価であるが、耐油性、耐摩耗性に劣り、
また、摩擦抵抗も大きい。しかし、用途上においては、
弾性体としての優れた柔軟性、ゴム弾性を有し、かつ、
耐油性、耐摩耗性、褶動性にも優れた熱可塑性エラスト
マーの要求は高く、そうした状況の中、前記非極性の熱
可塑性エラストマーの成形体の表面にN−メトキシメチ
ル化ナイロン、共重合ナイロン、ポリウレタン等の極性
樹脂の皮膜を形成させることで、該成形体に、良好なゴ
ム弾性を活かしつつ優れた耐油性、耐摩耗性、褶動性、
そしてガスバリア性を付与することが見い出された。
【0003】非極性の熱可塑性エラストマーに、極性の
樹脂の皮膜を形成させるその具体的方法として、従来
は、スチレンブタジエンスチレン(SBS)、スチレン
イソプレンスチレン(SIS)などの不飽和結合を有す
る熱可塑性エラストマーを用い、該エラストマーの成形
体の表面をハロゲン化処理した後、適当な溶媒に溶かし
たN−メトキシメチル化ナイロン、共重合ナイロン、ま
たはポリウレタン等の極性樹脂をコーティングし、しか
る後、加熱して該溶媒を揮散させるという方法があっ
た。
樹脂の皮膜を形成させるその具体的方法として、従来
は、スチレンブタジエンスチレン(SBS)、スチレン
イソプレンスチレン(SIS)などの不飽和結合を有す
る熱可塑性エラストマーを用い、該エラストマーの成形
体の表面をハロゲン化処理した後、適当な溶媒に溶かし
たN−メトキシメチル化ナイロン、共重合ナイロン、ま
たはポリウレタン等の極性樹脂をコーティングし、しか
る後、加熱して該溶媒を揮散させるという方法があっ
た。
【0004】しかし、この場合、本来親和性のない非極
性のエラストマーと極性の樹脂とを密着させるため、エ
ラストマーの表面にハロゲン化処理を施すことが必要不
可欠であり、それゆえ、使用できる熱可塑性エラストマ
ーは、ハロゲン化処理を可能とする不飽和結合を有した
ものに限定されるものであった。
性のエラストマーと極性の樹脂とを密着させるため、エ
ラストマーの表面にハロゲン化処理を施すことが必要不
可欠であり、それゆえ、使用できる熱可塑性エラストマ
ーは、ハロゲン化処理を可能とする不飽和結合を有した
ものに限定されるものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
を解決するためになされたもので、ハロゲン化処理を必
要とせず、容易に非極性の熱可塑性エラストマーの成形
体表面に極性樹脂の皮膜を密着させ、したがって、使用
できる該エラストマーの種類は従来のように不飽和結合
を有したものに限定されないことを特徴とする、非極性
エラストマーの極性樹脂皮膜形成方法を提供することを
目的とする。
を解決するためになされたもので、ハロゲン化処理を必
要とせず、容易に非極性の熱可塑性エラストマーの成形
体表面に極性樹脂の皮膜を密着させ、したがって、使用
できる該エラストマーの種類は従来のように不飽和結合
を有したものに限定されないことを特徴とする、非極性
エラストマーの極性樹脂皮膜形成方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】まず、無水マレイン酸で
部分変性したスチレン系熱可塑性エラストマーの成形
体、あるいは、該変性スチレン系エラストマーまたは無
水マレイン酸で部分変性したポリプロピレン(PP)、
ポリエチレン(PE)もしくはエチレン酢酸ビニル共重
合体(EVA)と、無変性のスチレン系、オレフィン系
または1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー
との混合よりなる成形体を作製する。但し、無水マレイ
ン酸変性のPP、PEまたはEVAを混合したエラスト
マーを作製する場合、エラストマーとしての柔軟性、ゴ
ム弾性を失わせないよう、無水マレイン酸変性のPP、
PEまたはEVAの混合量は50重量%以下に抑えるべ
きであり、好ましくは、10〜30重量%程度とする。
次いで、極性樹脂であるN−メトキシメチル化ナイロ
ン、共重合ナイロン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニルまたはポリフッ化ビニリデンのうち
の一種または二種以上の混合物を適当な溶媒に溶かし
て、それを前記成形体の表面に薄く塗布し、その後加熱
して該溶媒を揮散させる。この塗布および加熱の操作を
1〜数回行うことにより、前記成形体表面に密着した前
記極性樹脂の皮膜が得られるものである。
部分変性したスチレン系熱可塑性エラストマーの成形
体、あるいは、該変性スチレン系エラストマーまたは無
水マレイン酸で部分変性したポリプロピレン(PP)、
ポリエチレン(PE)もしくはエチレン酢酸ビニル共重
合体(EVA)と、無変性のスチレン系、オレフィン系
または1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー
との混合よりなる成形体を作製する。但し、無水マレイ
ン酸変性のPP、PEまたはEVAを混合したエラスト
マーを作製する場合、エラストマーとしての柔軟性、ゴ
ム弾性を失わせないよう、無水マレイン酸変性のPP、
PEまたはEVAの混合量は50重量%以下に抑えるべ
きであり、好ましくは、10〜30重量%程度とする。
次いで、極性樹脂であるN−メトキシメチル化ナイロ
ン、共重合ナイロン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリ塩化ビニルまたはポリフッ化ビニリデンのうち
の一種または二種以上の混合物を適当な溶媒に溶かし
て、それを前記成形体の表面に薄く塗布し、その後加熱
して該溶媒を揮散させる。この塗布および加熱の操作を
1〜数回行うことにより、前記成形体表面に密着した前
記極性樹脂の皮膜が得られるものである。
【0007】
【作用】本発明は、非極性の熱可塑性エラストマーの中
にとり込まれた無水マレイン酸が、極性樹脂の官能基と
化学的に結合して該非極性エラストマーと該極性樹脂が
密着し、加熱されることによってさらにその密着性が高
められるものである。したがって、非極性の熱可塑性エ
ラストマーの表面をハロゲン化処理して活性化し、極性
を与えることによって極性樹脂との密着を可能にしてい
た前記従来の方法に対し、ハロゲン化処理を行わず、容
易に非極性のエラストマーに極性樹脂を皮膜を形成する
ことができる本発明は、すなわち、製造工程の簡素化、
設備の削減を実現するものである。
にとり込まれた無水マレイン酸が、極性樹脂の官能基と
化学的に結合して該非極性エラストマーと該極性樹脂が
密着し、加熱されることによってさらにその密着性が高
められるものである。したがって、非極性の熱可塑性エ
ラストマーの表面をハロゲン化処理して活性化し、極性
を与えることによって極性樹脂との密着を可能にしてい
た前記従来の方法に対し、ハロゲン化処理を行わず、容
易に非極性のエラストマーに極性樹脂を皮膜を形成する
ことができる本発明は、すなわち、製造工程の簡素化、
設備の削減を実現するものである。
【0008】また、使用する熱可塑性エラストマーの種
類において、従来の方法が、SBSやSIS等のような
不飽和結合を有したエラストマーに限定されていたのに
対し、本発明では、成形体の分子構造中に無水マレイン
酸が存在することを条件に、不飽和結合の有無にかかわ
らず、スチレン系、オレフィン系、または1,2−ポリ
ブタジエン系と広い範囲で使用が可能である。
類において、従来の方法が、SBSやSIS等のような
不飽和結合を有したエラストマーに限定されていたのに
対し、本発明では、成形体の分子構造中に無水マレイン
酸が存在することを条件に、不飽和結合の有無にかかわ
らず、スチレン系、オレフィン系、または1,2−ポリ
ブタジエン系と広い範囲で使用が可能である。
【0009】熱可塑性エラストマーの成形体表面を被覆
する前記極性樹脂は、いずれも耐油性、耐摩耗性、褶動
性、そしてガスバリア性に優れるものであるが、用途に
応じて、その中でも特に耐油性に優れた共重合ナイロン
を使用したり、また、高耐油性で、さらに触媒(クエン
酸、酒石酸等)の存在および加熱下で架橋して耐熱性、
耐摩耗性、強度を増すN−メトキシメチル化ナイロンを
使用したり、または、柔軟性の良好なポリウレタンと耐
候性に優れたポリフッ化ビニリデンとの混合物、あるい
はポリウレタンと高ガスバリア性のポリ塩化ビニリデン
との混合物を使用するなど、選択することができる。
する前記極性樹脂は、いずれも耐油性、耐摩耗性、褶動
性、そしてガスバリア性に優れるものであるが、用途に
応じて、その中でも特に耐油性に優れた共重合ナイロン
を使用したり、また、高耐油性で、さらに触媒(クエン
酸、酒石酸等)の存在および加熱下で架橋して耐熱性、
耐摩耗性、強度を増すN−メトキシメチル化ナイロンを
使用したり、または、柔軟性の良好なポリウレタンと耐
候性に優れたポリフッ化ビニリデンとの混合物、あるい
はポリウレタンと高ガスバリア性のポリ塩化ビニリデン
との混合物を使用するなど、選択することができる。
【0010】なお、前記極性樹脂の皮膜の厚みは、1μ
m以上でないと皮膜としての効果が表れにくい。一方、
100μm以上になると、被覆される前記エラストマー
の柔軟性やゴム弾性がほとんど活かされない。したがっ
て、皮膜の厚みは1〜100μmの範囲内で、使用目的
に応じて適宜調整するのが望ましい。調整方法は、前記
極性樹脂の溶液の濃度や、塗布の回数を変化させること
による。
m以上でないと皮膜としての効果が表れにくい。一方、
100μm以上になると、被覆される前記エラストマー
の柔軟性やゴム弾性がほとんど活かされない。したがっ
て、皮膜の厚みは1〜100μmの範囲内で、使用目的
に応じて適宜調整するのが望ましい。調整方法は、前記
極性樹脂の溶液の濃度や、塗布の回数を変化させること
による。
【0011】以下、本発明の実施例について説明する
が、これにより限定されるものではない。
が、これにより限定されるものではない。
【0012】〔実施例1〕本実施例は、無水マレイン酸
で部分変性したスチレンポリエチレンポリブチレンスチ
レン(SEBS)の成形体の表面に、N−メトキシメチ
ル化ナイロンの皮膜を形成する方法である。
で部分変性したスチレンポリエチレンポリブチレンスチ
レン(SEBS)の成形体の表面に、N−メトキシメチ
ル化ナイロンの皮膜を形成する方法である。
【0013】まず、メタノールを溶媒に、N−メトキシ
メチル化ナイロンの10重量%溶液を作製する。次いで
該溶液中に、N−メトキシメチル化ナイロンに対して3
重量%のクエン酸を添加し、混合する。できた溶液を無
水マレイン酸で部分変性したSEBSの成形体の表面に
均一に塗布し、その後、80℃で10分間加熱しメタノ
ールを揮散させる。そして再度同様に塗布および乾燥を
行った後、さらに120℃で10分間加熱することによ
って、無水マレイン酸変性SEBSとN−メトキシメチ
ル化ナイロンの密着力を高め、また、N−メトキシメチ
ル化ナイロン自身を架橋させる。こうして、無水マレイ
ン酸変性SEBSの成形体表面に密着した、厚さ約20
μmのN−メトキシメチル化ナイロン皮膜が形成され
る。
メチル化ナイロンの10重量%溶液を作製する。次いで
該溶液中に、N−メトキシメチル化ナイロンに対して3
重量%のクエン酸を添加し、混合する。できた溶液を無
水マレイン酸で部分変性したSEBSの成形体の表面に
均一に塗布し、その後、80℃で10分間加熱しメタノ
ールを揮散させる。そして再度同様に塗布および乾燥を
行った後、さらに120℃で10分間加熱することによ
って、無水マレイン酸変性SEBSとN−メトキシメチ
ル化ナイロンの密着力を高め、また、N−メトキシメチ
ル化ナイロン自身を架橋させる。こうして、無水マレイ
ン酸変性SEBSの成形体表面に密着した、厚さ約20
μmのN−メトキシメチル化ナイロン皮膜が形成され
る。
【0014】〔実施例2〕本実施例は、無変性のSEB
Sと無水マレイン酸変性SEBSを混合してなるエラス
トマーの成形体の表面に、共重合ナイロンの皮膜を形成
する方法である。
Sと無水マレイン酸変性SEBSを混合してなるエラス
トマーの成形体の表面に、共重合ナイロンの皮膜を形成
する方法である。
【0015】まず、メタノールを溶媒に、共重合ナイロ
ンの10重量%溶液を作製する。この溶液を、無変性の
SEBSと無水マレイン酸変性SEBSを60:40の
割合で混合してなるエラストマーの成形体の表面に均一
に塗布し、その後、80℃で10分間加熱しメタノール
を揮散させる。そして再度塗布を行った後、120℃で
10分間加熱してメタノールを揮散させ、該混合エラス
トマーと共重合ナイロンを充分に密着させる。こうし
て、無変性のSEBSと無水マレイン酸変性SEBSの
混合エラストマーの成形体表面に密着した、厚さ約20
μmの共重合ナイロン皮膜が形成される。
ンの10重量%溶液を作製する。この溶液を、無変性の
SEBSと無水マレイン酸変性SEBSを60:40の
割合で混合してなるエラストマーの成形体の表面に均一
に塗布し、その後、80℃で10分間加熱しメタノール
を揮散させる。そして再度塗布を行った後、120℃で
10分間加熱してメタノールを揮散させ、該混合エラス
トマーと共重合ナイロンを充分に密着させる。こうし
て、無変性のSEBSと無水マレイン酸変性SEBSの
混合エラストマーの成形体表面に密着した、厚さ約20
μmの共重合ナイロン皮膜が形成される。
【0016】〔実施例3〕本実施例は、SBSと無水マ
レイン酸変性PPを混合してなるエラストマーの成形体
の表面に、熱可塑性ポリウレタンの皮膜を形成する方法
である。
レイン酸変性PPを混合してなるエラストマーの成形体
の表面に、熱可塑性ポリウレタンの皮膜を形成する方法
である。
【0017】まず、DMFを溶媒に、熱可塑性ポリウレ
タンの10重量%溶液を作製する。この溶液を、SBS
と無水マレイン酸変性PPを80:20の割合で混合し
てなるエラストマーの成形体の表面に均一に塗布し、そ
の後、80℃で10分間加熱しDMFを揮散させる。そ
して再度塗布を行った後、120℃で10分間加熱して
DMFを揮散させ、該混合エラストマーと熱可塑性ポリ
ウレタンを充分に密着させる。こうして、SBSと無水
マレイン酸変性PPの混合エラストマーの成形体表面に
密着した、厚さ約20μmの熱可塑性ポリウレタン皮膜
が形成される。
タンの10重量%溶液を作製する。この溶液を、SBS
と無水マレイン酸変性PPを80:20の割合で混合し
てなるエラストマーの成形体の表面に均一に塗布し、そ
の後、80℃で10分間加熱しDMFを揮散させる。そ
して再度塗布を行った後、120℃で10分間加熱して
DMFを揮散させ、該混合エラストマーと熱可塑性ポリ
ウレタンを充分に密着させる。こうして、SBSと無水
マレイン酸変性PPの混合エラストマーの成形体表面に
密着した、厚さ約20μmの熱可塑性ポリウレタン皮膜
が形成される。
【0018】〔実施例4〕本実施例は、1,2−ポリブ
タジエンと無水マレイン酸変性低密度PEを混合してな
るエラストマーの成形体の表面に、熱可塑性ポリウレタ
ンとポリフッ化ビニリデンの混合樹脂の皮膜を形成する
方法である。
タジエンと無水マレイン酸変性低密度PEを混合してな
るエラストマーの成形体の表面に、熱可塑性ポリウレタ
ンとポリフッ化ビニリデンの混合樹脂の皮膜を形成する
方法である。
【0019】まず、DMFを溶媒に、熱可塑性ポリウレ
タン7重量%、ポリフッ化ビニリデン3重量%の混合溶
液を作製する。この混合溶液を、1,2−ポリブタジエ
ンと無水マレイン酸変性低密度PEを75:15の割合
で混合してなるエラストマーの成形体の表面に均一に塗
布し、その後、80℃で10分間加熱しDMFを揮散さ
せる。そして再度塗布を行った後、120℃で10分間
加熱してDMFを揮散させ、該混合エラストマーと該混
合樹脂を充分に密着させる。こうして、1,2−ポリブ
タジエンと無水マレイン酸変性低密度PEの混合エラス
トマーの成形体表面に密着した、厚さ約20μmの熱可
塑性ポリウレタンとポリフッ化ビニリデンの混合樹脂の
皮膜が形成される。
タン7重量%、ポリフッ化ビニリデン3重量%の混合溶
液を作製する。この混合溶液を、1,2−ポリブタジエ
ンと無水マレイン酸変性低密度PEを75:15の割合
で混合してなるエラストマーの成形体の表面に均一に塗
布し、その後、80℃で10分間加熱しDMFを揮散さ
せる。そして再度塗布を行った後、120℃で10分間
加熱してDMFを揮散させ、該混合エラストマーと該混
合樹脂を充分に密着させる。こうして、1,2−ポリブ
タジエンと無水マレイン酸変性低密度PEの混合エラス
トマーの成形体表面に密着した、厚さ約20μmの熱可
塑性ポリウレタンとポリフッ化ビニリデンの混合樹脂の
皮膜が形成される。
【0020】
【発明の効果】以上のように、本発明による非極性エラ
ストマーの極性樹脂皮膜形成方法は、 (イ)ハロゲン化処理を必要としないため、製造工程の
簡素化、処理設備の削減を実現するもので、すなわち、
コストダウンにつながる。 (ロ)エラストマー成形体の分子構造中に無水マレイン
酸が存在するという条件を満たす限りにおいて、使用で
きる熱可塑性エラストマーの種類は豊富である。などの
優れた効果が得られるものであり、具体的用途として、
優れた褶動性、耐摩耗性、柔軟性を要するグラスランチ
ャンネルやブーツの製造など、その応用範囲は広い。
ストマーの極性樹脂皮膜形成方法は、 (イ)ハロゲン化処理を必要としないため、製造工程の
簡素化、処理設備の削減を実現するもので、すなわち、
コストダウンにつながる。 (ロ)エラストマー成形体の分子構造中に無水マレイン
酸が存在するという条件を満たす限りにおいて、使用で
きる熱可塑性エラストマーの種類は豊富である。などの
優れた効果が得られるものであり、具体的用途として、
優れた褶動性、耐摩耗性、柔軟性を要するグラスランチ
ャンネルやブーツの製造など、その応用範囲は広い。
Claims (1)
- 【請求項1】無水マレイン酸で部分変性したスチレン系
熱可塑性エラストマーの成形体、あるいは、該変性スチ
レン系エラストマーまたは無水マレイン酸で部分変性し
たポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)もし
くはエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)と、無変性
のスチレン系、オレフィン系または1,2−ポリブタジ
エン系熱可塑性エラストマーとの混合よりなる成形体の
表面に、N−メトキシメチル化ナイロン、共重合ナイロ
ン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニ
ルまたはポリフッ化ビニリデンのうちの一種または二種
以上の混合物の皮膜を形成させる、非極性エラストマー
の極性樹脂皮膜形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20940092A JPH069805A (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 非極性エラストマーの極性樹脂皮膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20940092A JPH069805A (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 非極性エラストマーの極性樹脂皮膜形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH069805A true JPH069805A (ja) | 1994-01-18 |
Family
ID=16572270
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20940092A Pending JPH069805A (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | 非極性エラストマーの極性樹脂皮膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH069805A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6646205B2 (en) | 2000-12-12 | 2003-11-11 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Electrical wire having a resin composition covering |
-
1992
- 1992-06-26 JP JP20940092A patent/JPH069805A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6646205B2 (en) | 2000-12-12 | 2003-11-11 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Electrical wire having a resin composition covering |
US6756440B2 (en) | 2000-12-12 | 2004-06-29 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Fire resistant resin composition and electrical wire having fire resistant covering |
US6809140B2 (en) | 2000-12-12 | 2004-10-26 | Sumitomo Wiring Systems, Ltd. | Fire resistant resin composition and electrical wire having fire resistant covering |
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