JPH0697760A - 表面弾性波素子および表面弾性波素子の製造方法 - Google Patents
表面弾性波素子および表面弾性波素子の製造方法Info
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- JPH0697760A JPH0697760A JP4243319A JP24331992A JPH0697760A JP H0697760 A JPH0697760 A JP H0697760A JP 4243319 A JP4243319 A JP 4243319A JP 24331992 A JP24331992 A JP 24331992A JP H0697760 A JPH0697760 A JP H0697760A
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Abstract
しにくく、信頼性の高い、また、耐用寿命の長い表面弾
性波素子を提供する。 【構成】 ダイヤモンド層と、ダイヤモンド層上に形成
される圧電体薄膜と、特定の波長の表面弾性波を発生
し、これを取出すために1対の電極とを備える表面弾性
波素子であって、電極の少なくとも一方がダイヤモンド
層の表面上に気相成長によりエピタキシャル成長させた
銅電極であることを特徴とする。
Description
タなどに用いることのできる表面弾性波素子に関するも
のであり、特にダイヤモンドを用いた表面弾性波素子お
よびその製造方法に関する。
る表面波を利用した電気−機械変換素子である。
斜視図である。図3を参照してこの表面弾性波素子20
は、圧電体28の上に1対の櫛形電極26および27を
形成することにより構成されている。櫛形電極26に電
気信号を印加すると、圧電体28に歪みが生じ、この歪
みが表面弾性波となって圧電体28を伝搬し、もう一方
の櫛形電極27で電気信号として取出される。このよう
に表面弾性波素子では、表面波の励振に圧電体の圧電現
象が利用される。
に、櫛形電極における電極の周期をλ0 、表面弾性波の
速度をVとすれば、f0 =V/λ0 で定められる周波数
f0を中心とした帯域通過特性となる。
型にすることができ、しかも、表面波の伝搬経路上にお
いて信号の出入りが容易である。この素子は、フィル
タ、遅延線、発振器、共振器、コンボルバ、および、相
関器に応用することができる。
レビの中間周波数フィルタとして実用化され、さらに、
VTRおよび各種の通信機器用フィルタに応用されてき
ている。
よび、LiTaO3 等の圧電体単結晶上に櫛形電極を形
成することによって製造されてきた。近年、ZnO等の
圧電体薄膜をガラス等の基板上にスパッタ等の技術で成
膜したものが用いられるようになってきている。しかし
ながら、ガラス上に成膜したZnO等の圧電体薄膜は、
通常配向性のある多結晶であり、散乱による損失が多
く、100MHZ 以上の高周波帯で使用するには適して
いなかった。
弾性フィルタにおいては、より高い周波数域で使用され
る素子が望まれている。上述したように、電極周期λ0
がより小さくなるか、あるいは、表面波の速度Vがより
大きくなれば、素子の周波数特性はより高い中心周波数
f0 を有するようになる。
料、たとえば、サファイアおよびダイヤモンド等の上に
圧電体膜を積層させた表面弾性波素子が開発されてきて
いる(たとえば、特開昭54−38874号公報および
特開昭64−62911号公報参照)。
早くさらに熱的および化学的にも安定であるので、表面
弾性波素子を形成する基板としてダイヤモンドが注目さ
れている。ダイヤモンドを用いる表面弾性波素子は、生
産性および価格の面から、基板上にダイヤモンド薄膜を
形成し、このダイヤモンド薄膜上に圧電体薄膜を形成す
るものが主に検討されている。
弾性波素子を概略的に示す断面図である。
は、たとえば、シリコン等からなる基板31と、基板3
1上に形成されるダイヤモンド薄膜32と、ダイヤモン
ド薄膜32の表面上に金属薄膜をエッチングすることに
よりパターニングされた櫛形電極36、37と、櫛形電
極36、37が形成されたダイヤモンド薄膜32の表面
上に形成される圧電体層38、たとえば、ZnO膜とを
含む。この櫛形電極36、37は、表面弾性波を発生さ
せ、これを取出すためのものであり、インターディジタ
ル・トランスデューサ(IDT)電極とも称せられる。
ては、抵抗率の小さい電位が好ましく、たとえば、A
u、Ag、Al、Ti、W、Mo、ならびに、Tiの上
にAlを形成するような2種類以上の金属を組合せたも
のなどが用いられる。中でも、櫛形電極の材料として
は、通常アルミニウムが用いられる。櫛形電極の材料と
して、アルミニウムを用いるのは、電極の作製が容易で
あり、比重が小さく電気負荷質量効果が少なく、また伝
導率が高いなどの長所を備えているためである。
ムにTi、Ni、Mg、Pd等の耐マイグレーション特
性に優れた添加物を微量添加した材料を用いた表面弾性
波素子が知られている(たとえば、特開平3−4051
0号公報参照)。
れる。まず、ダイヤモンド薄膜の表面上に均一に電極用
金属をMOCVD法や、蒸着法や、スパッタ等により成
膜する。次にレジストを電極用金属の表面に均一に塗布
し、ガラス等の透明平板に電極のパターンを形成したマ
スクを載せたのち、水銀ランプ等を用いて露光し、レジ
ストパターンを形成する。このレジストパターンを形成
する工程は、電子ビーム法により形成することもある。
次に、所望の電極のレジストパターンが形成されたレジ
ストをマスクとして、ウエットエッチング法や、反応性
イオンエッチング(Reactive Ion Etc
hing:RIE)法により櫛形電極を作製する。
アルミニウム電極を有する表面弾性波素子は、故障した
り、アルミニウム電極が断線しやすいという問題があっ
た。基板および/または薄膜による応力,圧電によるひ
ずみ等が原因となって、特に、櫛形電極をサブミクロン
以下の微細配線にすると、このような断線が発生しやす
い傾向があった。このような櫛形電極の断線は、表面弾
性波素子の不良の原因となったり、ひいては、表面弾性
波素子に対する信頼性の低下の原因となったりしてい
た。
は、結晶が不均一に配向した多結晶アルミニウムにより
形成される。ダイヤモンドの格子定数は、約3.567
Åであり、Alの格子定数は、約4.050Åである。
不整合は、13.5%である。このように、アルミニウ
ムとダイヤモンドとは格子不整合が大きいため、アルミ
ニウムをダイヤモンド上に気相成長すると、アルミニウ
ムはエピタキシャル成長しない。
ウムは、エピタキシャル欠陥や損傷や、異常成長した結
晶を含む、結晶が不均一に配向した多結晶アルミニウム
となる。このような結晶が不均一に配向した多結晶アル
ミニウムからなるAl電極は、エレクトロマイグレーシ
ョンにより、たとえば、(111)内に滑りが発生する
等し、結晶が不均一な部分において、ボイドが形成さ
れ、ボイドが発達することにより断線したりする。
多結晶アルミニウムからなるAl電極は、高圧レベルの
信号を印加すると、表面弾性波による強い応力を受け、
ストレスマイグレーションを起こす。ストレスマイグレ
ーションが発生すると、電気的短絡や、伝搬損失の増加
や、たとえば、表面弾性波共振子(SAW共振子)のQ
値の低下などの特性劣化が生じる。また、粒界拡散によ
るストレスマイグレーションによりアルミニウム電極が
断線する。
される表面弾性波素子では、耐マイグレーション特性の
向上を図っているが、表面弾性波素子の電極として、ア
ルミニウムを主体とする合金を用いている結果、ダイヤ
モンド層の表面上に電極材料を均一な結晶または、均一
に近い結晶として形成することができず、なお耐マイグ
レーション特性が十分であるとはいえなかった。
極をエッチングにより形成していたが、微細な配線を有
する形を製造する際に、エッチングにより電極を形成す
るのが困難である場合もあった。
めになされたものであって、電極が耐マイグレーション
特性に優れ、断線しにくいとともに、電気的抵抗の小さ
い表面弾性波素子およびその製造方法を提供することを
目的とする。
素子は、ダイヤモンド層と、ダイヤモンド層上に形成さ
れる圧電体薄膜と、特定の波長の表面弾性波を発生さ
せ、これを取出すための1対の電極とを備える表面弾性
波素子であって、電極の少なくとも一方がダイヤモンド
層の表面上に気相成長によりエピタキシャル成長させた
銅電極であることを特徴とする。
イヤモンド層または高度配向性多結晶ダイヤモンド層で
ある。
方法は、基板上に気相合成によりダイヤモンド層を形成
する工程と、ダイヤモンド層の表面上に気相成長により
所定形状の銅電極を形成する工程とを備える。
好ましくは、ダイヤモンド層の表面上に所定形状の電極
パターンの反転パターンを形成する工程と、形成された
反転パターンをマスクにし、露出するダイヤモンド層表
面上に銅を気相成長する工程とを備える。
あり、Cuの格子定数は、約3.620Åである。そし
て、Cuのダイヤモンドの対する格子不整合は1.5%
である。
整合が小さく、Cuをダイヤモンド上に気相成長する際
に、銅をエピタキシャル成長させることができる。
モンド単結晶層を用い、ダイヤモンド単結晶の表面上に
気相成長により銅電極を形成すると、銅電極は、結晶
が、単結晶ないし単結晶に近い均一な結晶とすることが
でき、エレクトロマイグレーションやストレスマイグレ
ーションに対し非常に強くなる。
のダイヤモンド単結晶層を用い、高度配向性のダイヤモ
ンドを多結晶層の表面上に気相成長により銅電極を形成
すると、銅電極は単結晶に近い均一な結晶とすることが
でき、エレクトロマイグレーションやストレスマイグレ
ーションに対し非常に強くなる。
極は、結晶が単結晶ないし単結晶に近い均一な結晶であ
るため、エレクトロマイグレーションによりボイドが形
成される原因となる粒界の滑り面が形成されず、また
は、形成され難いため、ボイドが発達することによって
生じる銅電極の断線が生じにくい。
極は、結晶が単結晶ないし単結晶に近い均一な結晶であ
るため、粒界拡散によりストレスマイグレーションによ
る特性劣化や、断線が生じにくい。
が小さく、表面弾性波素子の電極材料として、アルミニ
ウムにより優れている。
法の一実施例について、図面を用いて説明する。
波素子の製造方法の一実施例を概略的に説明する工程図
である。
イヤモンド薄膜を形成する基板1を準備する。ダイヤモ
ンド薄膜を形成する基板1としては、特に限定されない
が、たとえば、Si、Mo、W、GaAs、および、L
iNbO3 などの半導体材料および無機材料の基板を用
いることができる。
イヤモンド薄膜2を形成する。ダイヤモンド薄膜2を基
板1上に形成する形成方法は、特に限定されないが、熱
フィラメントCVD法等の熱CVD法、マイクロ波プラ
ズマCVD法、プラズマCVD法や、スパッタ等の方法
を用いることができる。原料ガスを分解励起して、ダイ
ヤモンドを気相合成法で成長させる方法としては、たと
えば、(1)熱電子放射材を1500K以上の温度に加
熱して原料ガスを活性化する方法、(2)直流、高周
波、マスクはマイクロ波電界による放電を利用する方
法、(3)イオン衝撃を利用する方法、(4)レーザな
どの光を照射する方法、(5)原料ガスを燃焼させる方
法等がある。
ては、炭素含有化合物が一般的である。この炭素含有化
合物は、好ましくは、水素ガスとの組合せで用いられ
る。また、必要に応じて、酸素含有化合物および/また
は不活性ガスとを組合せて用いられる場合もある。
ン、エタン、プロパン、ブタン等のパラフィン系炭化水
素や、エチレン、プロピレン、ブチレン等のオレフィン
系炭化水素は、アセチレン、アリレン等のアセチレン系
炭化水素や、ブタジエン等のジオレフィン系炭化水素
や、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、
シクロヘキサン等の脂環式炭化水素や、アセトン、ジエ
チルケトン、ベンゾフェノン等のケトン類、メタノー
ル、エタノール等のアルコール類、トリメチルアミン、
トリエチルアミン等のアミン類、炭酸ガス、一酸化炭素
などを挙げることができる。これらは、1種類を単独で
用いることもできるし、2種類以上を併用することもで
きる。あるいは、炭素含有化合物はグラファイト、石
炭、コークスなどの炭素原子のみからなる物質であって
もよい。
化炭素、二酸化炭素、過酸化水素が容易に入手できるゆ
え好ましい。
ウム、ネオン、クリプトン、キセノン、ラドンである。
るには、たとえば、ダイヤモンド単結晶基材を気相合成
する核として用い、上記した気相合成法等の条件を制御
することにより、ダイヤモンド単結晶基材上に、ダイヤ
モンド薄膜をエピタキシャル成長させることにより形成
することができる(たとえば、そのような文献として、
C.Wild et al,2nd Internat
ional Symposium Diamond M
aterials,p.224〜(1991)参照)。
モンド層を形成するには、たとえば、面方位を揃えた複
数のダイヤモンド単結晶基材を基板1上に配列してお
き、この面方位を揃えた複数のダイヤモンド単結晶基材
が配列された基板1上に、上記した気相合成法等の条件
を制御することにより、ダイヤモンド薄膜をエピタキシ
ャル成長させることにより形成することができる(たと
えば、そのような文献として、M.W.Geis Di
amond and Related Materia
ls,Vol.1,p.684〜(1992)参照)。
成されたダイヤモンド薄膜2の結晶成長の終了面2eを
鏡面研磨加工する。
薄膜2の結晶成長の終了面2e上にマスク材3を均一に
形成する。マスク材3の材料としては、特に限定される
ものではないがたとえば、SiO2 、SiN等を用いる
ことができる。
用いるのは、後の工程において、銅を選択メタルCVD
法を用いてダイヤモンド薄膜2の結晶成長の鏡面加工し
た終了面2e上に気相成長させるためである(たとえ
ば、そのような文献として、Y.Arita,et a
l.,IEEE IEDM90,p.39〜p.42お
よび、T.Ohmi,et al.,IEEE IED
M90,P.285〜p.288参照)。ダイヤモンド
薄膜2の表面上にマスク材3を均一に形成するには、公
知のCVD法、スパッタ法、蒸着等の方法を用いること
ができる。
表面上にレジスト材4を均一に塗布する。このようなレ
ジスト材4の材料としては、特に限定されるものではな
いが、たとえば、感光性高分子等のフォトレジスト等を
用いることができる。フォトレジスト材の材料として
は、ノボラック−ナフトキノンジアジド系のポジ型フォ
トレジスト材料や、環化イソプレンゴムと芳香族ビスア
ジドからなるネガ型フォトレジスト材料等の通常のフォ
トレジスト材料を用いればよい。レジスト材4の塗布方
法は、スピンコート法やナイフコート法の通常の塗布方
法を用いればよい。
法を用いて、レジスト材4に電極パターンの反転パター
ンのレジストパターンを形成する。UV(紫外光)等を
用いてもよく、また、電子ビーム(EV)によって、直
接、レジスト材4を描画・感光させてレジストパターン
を形成してもよい。
エッチングする。このようなエッチング方法としては、
反応性イオンエッチング法等の通常のエッチング方法を
用いればよい。
を除去する。次に、図2(c)において、マスク材3に
形成されたマスクパターンに従って、ダイヤモンド薄膜
2上に気相成長により銅電極6、7を選択エピタキシャ
ル成長させる。銅を気相成長させる原料としては、銅錯
体、たとえば、下記の化学式で示される銅錯体を用いる
ことができる。
O2 、SiN、等を用いることにより、露出するダイヤ
モンド薄膜2の表面上に銅を気相成長することができ、
この成長は、選択エピタキシャル成長となる。
エッチング除去する。このようなエッチング方法として
は、ウエットエッチング法や、ドライエッチング法や、
反応性イオンエッチング法等を用いることができる。
CVD法によって形成する。この発明に用いられる圧電
体薄膜8としては、ZnO、AlN,Pb(Zr、T
i)O 3 、(Pb、La)(Zr、Ti)O3 、LiT
aO3 、LiNbO3 、SiO 2 、Ta2 O5 、Nb2
O5 、BeO、Li2 B4 O7 、KNbO3 、ZnS、
ZnSe、およびCdSなどを主成分とするものを使用
することができる。圧電体薄膜8は、高度に配向した多
結晶がより好ましい。
の表面上に、銅を選択メタルCVD法を用い、銅電極
6、7を気相成長する工程を示している。この銅電極
6、7を形成する工程は、従来のダイヤモンド薄膜2の
表面上に均一に銅を気相成長により成膜した後、銅薄膜
の表面上にレジスト材を均一に塗布し、リソグラフィと
エッチングを用い銅電極を作製してもよい。しかしなが
ら、本実施例によれば、マスク材に電極パターンの反転
パターンのマスクパターンを形成した後、反転パターン
に従って、ダイヤモンド薄膜の表面上に銅電極を選択的
に気相成長させている結果、高精度、電極に加工損傷の
少ない電極を形成することができる。
方法は、微細配線の電極を有する表面弾性波素子を製造
する際に有用である。
交配的なダイヤモンド薄膜を、熱フィラメントCVD法
により、以下の条件で形成した。
LM) ガス圧 :80Torr フィラメント温度 :2200℃ 基板温度 :960℃ 以上の条件により、シリコン基板上に(110)配向の
強いダイモンド薄膜を形成することができた。
させた後、ダイヤモンド薄膜の結晶成長の終了面2e側
を、鏡面加工した。
面上に、CVD法によりSiO2 のマスク材を膜厚0.
2μmで均一に被着した。
し、スピンコート法によりレジスト層を膜厚1.1μm
で均一に塗布した。プリベイクの後、所望の電極パター
ンを形成したフォトマスクを用い、UV(紫外光)を照
射して、前記レジスト層を露光し、現像、リンス、ポス
トベイクし、前記レジスト層にフォトマスクに形成した
電極パターンと反転パターンのレジストパターンを形成
した。
イオンエッチング法により、SiO 2 をエッチングし
た。反応ガスとしては、たとえば、CF4 とH2 の混合
ガスや、CHF3 とO2 との混合ガス等を用いればよ
い。反応性イオンエッチングは、ダイヤモンド薄膜の表
面を露出するまで行なった。
去し、ダイヤモンド薄膜の表面上にフォトマスクに形成
した電極パターンと反転パターンのマスクパターンを形
成した。
ド薄膜の表面上に銅を気相成長により選択的に成長させ
た。
a)2 を、水素に希釈して導入した。
基材11の温度を350°C、ノズルの温度を120°
C、反応室の温度を70°Cに保持し、Cu薄膜をマス
クパターンに従って、ダイヤモンド薄膜の表面上に選択
成長させた。形成した銅電極の薄膜の膜厚は、0.1μ
mであり、この操作により、ダイヤモンド薄膜の表面上
に銅電極に気相成長させることができた。
のSiO2 の除去は、反応性イオンエッチング法により
行なった。反応ガスとしては、たとえば、CF4 とH2
との混合ガスや、CHF3 とO2 との混合ガス等を用い
ればよい。
上に銅電極を気相成長させることができた。この銅電極
を取出して観察したところ、ほぼ一体の単結晶となって
いた。単結晶となっているか否かの判断は、X線解析法
を用いて行なった。この判定は、電子線解析を用いて行
なうこともできる。
Åであり、電極幅、および電極間隔が2μmの櫛形電極
であった。
ド薄膜の上に、圧電体薄膜として、ZnO薄膜を0.9
μmの厚みで形成した。ZnO薄膜は、マグネトロンス
パッタ装置を用いて形成した。
一サイズの櫛形電極をアルミニウムを用いて形成する以
外は、実施例1と同様の表面弾性波素子を作製した。
一サイズの櫛形電極をアルミニウム中にSiを0.5
%、Cuを1.0%添加したアルミニウムを主体とする
アルミニウム合金を用いて形成する以外は、実施例1と
同様の表面弾性波素子を作製した。
れぞれは、従来の方法で作製した。以上のようにして得
られた実施例1、比較例1、ならびに、比較例2の表面
弾性波素子について、それぞれ、表面弾性波応力(SA
W応力)が1.5×105N/m2 になるように高周波
を印加し、それぞれの表面弾性波素子の特性劣化を測定
した。
周波数が、500kHzずれるまでの時間を測定するこ
とにより行なった。
子の特性劣化が観察されなかった。これに対し、比較例
1は、2時間で表面弾性波素子の特性劣化が観察され、
また、比較例2は、10時間で表面弾性波素子の特性劣
化が観察された。
従う表面弾性波素子は、従来の表面弾性波素子に比べ、
耐マイグレーション特性が著しく向上している。本発明
に従う表面弾性波素子は、耐マイグレーション特性が著
しく向上している結果、特性劣化や断線等を生じにく
く、良好な信頼性を有する。
た構成を有する結果、耐マイグレーション特性に優れて
いる。
極は、エピタキシャル成長をする。したがって、ダイヤ
モンド単結晶層または高度配向性多結晶ダイヤモンド層
上に本発明に従って気相成長させた銅電極は、単結晶な
いし単結晶に近い均一な結晶構造を有する結果、ボイド
の発生等が生じにくく、電極が断線しにくい。
マイグレーション特性に優れている結果、不良を生じに
くく、高い信頼性を有し、また、耐用寿命が長い。
方法は、上記した構成を有する結果、ダイヤモンド層の
表面上に、高精度、加工損傷の少ない、高アスペクト比
を有し、かつ、エピタキシャル成長させた銅電極を形成
することができる。本発明に従う表面弾性波素子の製造
方法は、サブミクロンの微細な銅電極を形成するのに特
に有用である。
施例を概略的に説明する工程図である。
施例を概略的に説明する工程図である。
ある。
概略的に示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ダイヤモンド層と、前記ダイヤモンド層
上に形成される圧電体薄膜と、特定の波長の表面弾性波
を発生させ、これを取出すための1対の電極とを備える
表面弾性波素子であって、 前記電極の少なくとも一方が前記ダイヤモンド層の表面
上に気相成長によりエピタキシャル成長させた銅電極で
あることを特徴とする、表面弾性波素子。 - 【請求項2】 前記ダイヤモンド層が単結晶ダイヤモン
ド層であることを特徴とする、請求項1記載の表面弾性
波素子。 - 【請求項3】 前記ダイヤモンド層が高度配向性多結晶
ダイヤモンド層であることを特徴とする、請求項1記載
の表面弾性波素子。 - 【請求項4】 基板上に気相合成によりダイヤモンド層
を形成する工程と、前記ダイヤモンド層の表面上に気相
成長により所定形状の銅電極を形成する工程とを備え
る、表面弾性波素子の製造方法。 - 【請求項5】 前記所定形状の銅電極を形成する工程
は、前記ダイヤモンド層の表面上に前記所定形状の電極
パターンの反転パターンを形成する工程と、 前記形成された反転パターンをマスクにし、露出するダ
イヤモンド層表面上に銅を気相成長する工程とを備え
る、請求項4記載の表面弾性波素子の製造方法。
Priority Applications (5)
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---|---|---|---|
JP24331992A JP3252865B2 (ja) | 1992-09-11 | 1992-09-11 | 表面弾性波素子および表面弾性波素子の製造方法 |
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