JPH0696281B2 - 複合フイルム及びプリンター用印字基材 - Google Patents

複合フイルム及びプリンター用印字基材

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JPH0696281B2
JPH0696281B2 JP63178322A JP17832288A JPH0696281B2 JP H0696281 B2 JPH0696281 B2 JP H0696281B2 JP 63178322 A JP63178322 A JP 63178322A JP 17832288 A JP17832288 A JP 17832288A JP H0696281 B2 JPH0696281 B2 JP H0696281B2
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弘明 小林
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、複合フイルムに関する。更に詳しくはプリン
ター印字基材や像形成用材料に適した複合フイルムに関
する。
[従来の技術] 従来、プリンター印字基材や像形成用材料としては、ポ
リオレフイン系の合成紙をベースとしたものや、原紙の
上に酸化チタンなどの白色顔料を混練したポリエチレン
を耐水層として設け、その上に感光性写真乳剤層を塗布
した、いわゆる印画紙等が知られている。
また、上記印画紙は破れ易く、耐水性も十分ではない
(端面から吸水)ため、こうした欠点を改良する基材と
して、熱可塑性樹脂を用いることが提案されている。例
えば、酸化チタンと硫酸バリウムを熱可塑性樹脂に配合
した例(特公昭56−4901号)、ポリエステルに硫酸バリ
ウムを配合した例(特公昭60−30930号)、ポリエステ
ルに酸化チタンを配合した例(特開昭61−118746号)な
どがある。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記従来の技術において、印画紙は、破れ易
く、耐水性も十分ではない。また、ポリオレフイン系の
合成紙をベースとしたものは、耐熱性が悪く、感熱転写
型プリンター用印字基材として用いた場合には、印字し
た際プリント時の熱でカールを起こしたり、印字面が波
打ったりする。
更に、特公昭56−4901号や特公昭60−30930号、特開昭6
1−118746号等における基材フイルムを印字基材に用い
た場合、クッション性や表面粗さに関する配慮が欠けて
いるため、プリント時の印字適性が悪く、印字が不鮮明
となったり、インクの載りが悪い、いわゆる抜けを生じ
たりする。特に、画像の鮮明さが必要とされるビデオプ
リンターにおいては、不鮮明な画像した得られず、実用
化に至っていない。
又、従来技術では、複合フイルムではなかったため、無
機粒子及び/又は熱可塑性樹脂が高充填された場合、製
膜時の破れや表面の荒れが大きくなるといった問題があ
った。又無機粒子の場合、その粒子表面のポリエステル
との非親和性のためか、ポリエステル中に体積分率で高
充填させるのが困難であり、従ってクッション率も十分
ではなかった。
本発明は、かかる問題点を解決し、強度、耐熱性に優れ
るポリエステルを用いた複合フイルム、特にプリンター
用印字基材、像形成用材料の用途に適したクッション性
の良い複合フイルムを提供することを目的とするもので
ある。
[課題を解決するための手段] 本発明は、基本層(A)および該基本層(A)の少なく
とも片面に設けられた表面層(B)からなる複合フイル
ムであって、該基本層(A)はポリエステル100重量部
に対し、該ポリエステルと異種の熱可塑性樹脂及び/又
は無機粒子5〜100重量部を含有せしめた粗成物からな
り、該表面層(B)の表面粗さが1.0μm以下であり、
かつ積層体全体のクッション率が10〜50%であることを
特徴とする複合フイルムに関するものである。
本発明におけるポリエステルとは、ジカルボン酸成分と
して、テレフタル酸、イソフタル酸、イソフタル酸−5
−硫酸ナトリウム塩、アジピン酸、セバシン酸、2,6−
ジカルボキシナフタリン等、ジオール成分として、エチ
レングリコール、1,4−ブタンジオール、ジエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、シクロヘキサンジメタノール、ビスフエノール
Aのエチレンオキサイド付加物などよりなるポリエステ
ルである。機械的強度、耐熱性の点から、エチレンテレ
フタレート単位又は2,6−エチレンナフタレート単位が5
0モル%以上のポリエステルが好ましく、より好ましく
はエチレンテレフタレート単位又は2,6−エチレンナフ
タレート単位が70モル%以上のポリエステルである。
また、このポリエステルの中には、公知の各種添加剤、
例えば酸化防止剤、滑剤、帯電防止剤、増白剤、蛍光発
色剤等が添加されていてもよい。
本発明における熱可塑性樹脂としては、基本層(A)に
用いるポリエステル以外の熱可塑性樹脂を用いる。この
中でも、ポリエステルに対し、非相溶な樹脂が好まし
い。ポリエステルに対し非相溶な熱可塑性樹脂とは、示
差走査熱量計(DSC)で公知の方法での測定において、
ポリエステルと該熱可塑性樹脂とを溶融混合において、
ポリエステルに相当するガラス転移温度(以下Tgと略す
る)以外に該熱可塑性樹脂に相当するTgが観測される樹
脂である。ポリエステルに対し、非相溶な熱可塑性樹脂
は、ポリエステル中では、粒子状に分散し、延伸により
ポリエステルフイルム中に空所を形成せしめる効果が大
きい。このような熱可塑性樹脂の融点は、ポリエステル
の融点よりも低温であり、かつフイルム支持体を配向さ
せるに用いる温度よりも高温であることが好ましい。か
かる点から、ポリエチレン、ポリプロビレン、ポリ4−
メチル−1−ペンテンのようなオレフイン系の重合体又
はその共重合体が好ましい。特にポリプロピレン系が好
ましい。延伸による空所を微細化し、表面粗さを小さく
するために、カルボキシル基やエポキシ基等の極性基や
ポリエステルと反応性のある官能基をもったオレフイン
系の重合体及び共重合体を添加すると分散径が小さくな
り、ひいては延伸による空所を微細化でき、表面粗さも
小さくなるので更に好ましい。
本発明でいう無機粒子とは、酸化チタン、炭酸カルシウ
ム、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ、アルミ
ナ、タルク、クレー等が挙げられる。この中でも、プリ
ント時の印字適性点から粒子形状が粒状の酸化チタン、
炭酸カルシウム、シリカ等の粒状が好ましい。
また、無機粒子の平均粒径は、0.1〜4μmが好まし
く、より好ましくは0.3〜3μmである。
本発明においては、かかる熱可塑性樹脂及び/又は無機
粒子を基本層(A)のポリエステル100重量部に対し5
〜100重量部、好ましくは10〜50重量部含有させる。熱
可塑性樹脂と無機粒子両者を基本層のポリエステルに含
有せしめるのが好ましい。含有量がこの範囲より少ない
と積層全体のクッション率を本発明範囲内にすることが
難しく、印字適性に優れた印字基材が得られない。一
方、多すぎると、延伸工程での破れが煩発して好ましく
ない。
本発明の表面層(B)の基本となる樹脂組成物として
は、溶融押出可能な熱可塑性樹脂であれば特に限定され
ないか、好ましくは前述の如きポリエステルである。こ
の表面層(B)のポリエステルにも、前述の如き熱可塑
性樹脂及び/又は無機粒子を含有せしめてもよいが、本
発明範囲の表面粗さに容易にコントロールするために
は、無機粒子のみが好ましく、また該無機粒子の平均粒
径は、0.3〜3μmが好ましい。
熱可塑性樹脂及び/又は無機粒子をポリエステル中に混
合する方法は、予め溶融混合し、それを押出してもよ
く、また押出成形中に添加してもよいが、無機粒子を混
合する場合は、ポリエステルの重合時に添加する方法が
好ましい。
上述の如き基本層(A)と表面層(B)とを積層するこ
とによって、積層体全体のクッション率と表面粗さが適
切なフイルムを製造することが可能となった。
本発明におけるフイルムの積層方法は、基本層(A)及
び表面層(B)が溶融状態にあるとき積層されるのが最
も好ましい。
また、積層構成は、(B)/(A)又は(B)/(A)
/(B)が好ましいが、これら以外の積層体であっても
よい。
本発明の積層体全体のクッション率は、10〜50%、好ま
しくは20〜40%である。フイルムが硬くてクッション率
がこの範囲より小さい場合は、例えば印字基材として用
いた場合、プリント時の印字適性が改良されない。一
方、クッション率がこの範囲より大きいものは、逆に表
面が柔らかすぎて塑性変形し、印字面の美観が損われる
ため好ましくない。
本発明でいうクッション率とは、フイルムに一定荷重を
かけた時の厚さ変化量を定量化したものである。
本発明における複合フイルムの表面層(B)の表面粗さ
Raは、1.0μm以下、好ましくは0.21μm以下、更に好
ましくは0.16μm以下である。表面粗さRaがこの値より
大きいと、印字基材として使用した場合の印字適性が改
良されない。
本発明における複合フイルムの白色度は75%以上が望ま
しく、光線反射率は80%以上が好ましいが、これらに限
定されるものではない。
本発明の複合フイルムは、機械的強度、寸法安定性の点
から、少なくとも一軸に延伸されているのが好ましい。
二軸に延伸する場合も、公知の方法(逐次又は同時二軸
延伸方法)を用い得る。
また、本発明の複合フイルムの厚みは25〜350μmが好
ましい、より好ましくは50〜200μmである。複合フイ
ルムがこの範囲より薄いと、印字基材としての腰が弱す
ぎ、一方この範囲より厚いと硬すぎて取扱いにくい。
又、延伸により積層フイルムを作成する場合、無定形シ
ートの厚み構成比に関して、層(A)の構成する厚みTa
と層(B)の構成する厚みTbの比Ta/Tbは、0.5〜50が好
ましく、より好ましくは1〜10である。厚みの比Ta/Tb
がこの範囲以上であると表面層の平滑化効果が小さくな
り、延伸後の表面粗さが大きくなり、印字適性に劣るこ
とがある。また状態範囲以下であると、クッション率の
適性化の単において不利となることがある。
次に、本発明の複合フイルムの製造方法について一例を
挙げて説明する。本発明がこれらの例に限定されるもの
でないことはもちろんである。
予め真空乾燥された層(A)用及び層(B)用のポリマ
ーチップを、それぞれ250〜310℃に加熱された2つの押
出機に別々供給し、溶融する。次にスリット状口金内
で、層(A)用ポリエステルの片面、又は両面に層
(B)用ポリエステルを積層して押出し、2層又は3層
のシート状物に成形する。更にこのシートを表面温度30
〜60℃の冷却ドラムで冷却固化せしめ、無定形シートと
した後、80〜110℃に加熱した余熱ロール群に導き、縦
延伸し、20〜30℃のロール群で冷却する。続いて縦延伸
したフイルムの両端をクリップでつかみながら、テンタ
ーに導き、80〜120℃に加熱された雰囲気中で横延伸す
る。延伸倍率は、縦・横それぞれ2〜5倍に延伸する
が、面積倍率は6〜15倍である。
面積倍率が小さいと、延伸むらを生じ易く、この範囲よ
り大きいと、延伸時に破れを生じ易く、製膜が安定しな
い、場合により、こうして得られた二軸延伸フイルムを
190〜230℃の熱固定温度で処理するのもよい。
このような方法により本発明フイルムを得ることができ
る。
又は、このフイルムをプリンター用印字基材としている
場合、印字されるリインキを受容する層の形成は、バー
コート、リバースコート、グラビアコートなどの公知の
方法で本発明フイルムに塗布することができる。
[測定及び評価方法] (1)クッション率 三豊製ダイヤルゲージのスピンドル上部に10gの台座を
取りつけ、スピンドルをもち上げて測定台にセットした
サンプルの上に下す。台座の上に50gの分銅を載せ、5
秒後の読みとり、この時の値をaμmとする。台座の分
銅を500gのものと取り替え、5秒後の厚みを読みとり、
この時の値をbμmとし、次式によりクッション率cを
算出した c=100×(a−b)/a(%) 注)ダイアルゲージのタイプ:NO.2109−10測定子;3mmφ
硬球 (2)平均粒子径 無機粒子をエタノール中に分散させ、遠心沈降式粒度分
布測定装置(堀場製作所製CAPA500)を用いて測定し、
体積平均径を算出し、平均粒子径とした。
(3)表面粗さRa JIS−B−0601に従って、触針式表面粗さ計(小坂研究
所製ET−10)で測定した。測定倍率は、5万部、測定長
は、1mmとし、5回の測定値を平均した。
(4)プリント時の印字適性 フイルム上にインク受容層を3μmコーティングした
後、シャープ製ビデオプリンター−GZ−P108/Wにてプリ
ントし、プリント状態を観察して判定した。
○:印字、画像が良好(本発明の目的は範囲内で 好ましい) ×:印字、画像が不鮮明てあ、一部欠落している も
の(本発明の目的に達しない) (5)ポリプロピレンのアイソタクチック・インデック
ス(I.I)は、沸騰n−ヘプタンの抽出残量(wt%)で
表わす。
(6)ポリプロピレンの極限粘度[η]は、ASTM D1601
に従って、テトラリン中135℃で測定した。dl/g単位で
表わす。
(7)ポリエステルの極限粘度は、ASTM D1601に従っ
て、o−クロロフエノール中で測定したもので、dl/gで
表わす。
(8)光線反射率:日立製作所製分光光度計323型で測
定し、白さの代表値とされる450nmの反射率を用いた。M
gO白板を100%基準とした。
(9)白色度:JIS−L1073の2波長法により求めた値で
あり、目視判定とよく合う。
白色度H=4B−3G ここで、B:分光光度計で測定した450nmの反射率 G:分光光度計で測定した550nmの反射率 [実施例] 以下、実施例及び比較例に基づいて、本発明の一実施態
様を説明する。
実施例1 平均粒子径1μmの炭酸カルシウム15重量部、ポリプロ
ピレン(極限粘度[η]=2.0。アイソタクティック・
インデックス(I.I)=97)10重量部、慣用のフイルム
形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘度(I.V)
=0.60)からなる組成物を基本層(A)とし、平均粒子
径0.6μmの炭酸カルシウム15重量部、慣用のフイルム
形成性ポリエチレンテレフタレート(I.V=0.60)85重
量部からなる組成物を表層(B)として、両者をスリッ
ト状口金で積層して押出し、無定形シートを得た。この
無定形シートにおいて、積層構成をB/A/Bの3層とし、
それぞれの厚みを50μm/500μm/50μmとした。その後9
0℃に加熱した予熱ロール群で予熱し、延伸区間は非接
触にして3.3倍に縦延伸して25℃のロール群で冷却し、
引続き延伸されたフイルムの両端部をクリップでつか
み、テンター内に導き、100℃の雰囲気中で3.0倍に横延
伸した後、200℃の雰囲気中で熱固定し、3層積層フイ
ルムを得た。この積層フイルムの表面粗さRaは0.02μ
m、クッション率は30%であった。
得られたフイルム上にインクの受容層として、下記組成
物を3μm(固形分)の厚みにバーコートし、プリンタ
ー用印字のフイルムを得た。
・ポリエステル樹脂(東洋紡バイロン200) 10重量部 ・アミノ変性シリコーン(信越化学工業製KF−393)0.5
重量部 ・エポキシ変性シリコーン(信越化学工業製X−22−34
3) 0.5重量部 ・トルエン/メチルエチルケトン=1/1 90重量部 得られた印字フイルムは、プリント時の印字適性が良好
あった。
比較例1〜2 実施例1の無定形シートにおいて、積層構成をB/A/Bの
3層とし、それぞれの厚みを5μm/590μm/5μmとした
(比較例1)。
また、積層構成をB/A/Bの3層とし、それぞれの厚みを2
00μm/100μm/200μmとした(比較例2)。
それ以外は、実施例1と同様の手法でフイルムを作成
し、評価を行なった。その結果を表1表に示した。
これらの結果から、基本層(A)の厚みと、表面層
(B)の厚みを適切にすることにより、クッション率及
び表面粗さを本発明範囲内に保て、ひいてはプリント時
の印字適性が良好な印字基材が得られることが分る。
実施例2,比較例3〜4 平均粒子径1μmの二酸化チタン20重量部、低密度ポリ
エチレン(メルト・インデックス(M.I.=7、密度=0.
919)10重量部、慣用のフイルム形成性ポリエチレンテ
レフタレート(極限粘度0.60)70重量部からなる組成物
を基本層(A)とし、平均粒径0.6μmの炭酸カルシウ
ム15重量部、慣用のフイルム形成性ポリエチレンテレフ
タレート(極限粘度0.60)82重量部、ポリプロピレン
([η]=2.0、I.I=97)3重部からなる組成物を表面
層(B)とした以外は、実施例1と同様の手法でフイル
ムを作成し、評価を行なった。その結果を第1表に示し
た。
実施例1と同様の手法て延伸条件のみ変化させた例を比
較例3〜4まで示した。
これらの結果からクッション率及び表面粗さを本発明の
範囲内に保つことにより、プリント時の印字適性が良好
な印字基材が得られることが分かる。又、本発明品を得
るためには、適当な延伸条件が必要であることが分か
る。
実施例3、比較例5 平均粒子径3μmの炭酸カルシウム20重量部、慣用のフ
イルム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘度0.
60)80重量部からなる組成物を基本層(A)とし、慣用
のフイルム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘
度0.60)100重量部を表面層(B)とした以外は、実施
例1と同様の手法でフイルムを作成し、評価を行なっ
た。その結果を第1表に示した。
又、比較例として、無定形3層積層シートを作成する
際、表面層(B)に、その組成物の供給をとめ、単層シ
ートを作成し、実施例2と同一延伸条件で延伸したが、
延伸中に破断した。このように積層にすることにより、
製膜性も改良できる。
実施例4 ポリプロピレン([η]=2.0、I.I=97)20重量部、慣
用のフイルム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限
粘度0.60)80重量部からなる組成物を基本層(A)と
し、平均粒子径0.6μmの二酸化チタン10重量部、慣用
のフイルム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘
度0.60)90重量部とからなる組成物を表面層として、両
者をスリット状口金で積層して押出し、無定形シートを
得た。
この無定形シートの積層構成は、B/Aの2層とし、それ
ぞれの厚みを50μm/500μmとした。その後90℃に加熱
した予熱ロール群で予熱し、延伸区間は、非接触にして
3.3倍に縦延伸して25℃のロール群て冷却し、引続き延
伸されたフイルムの両端部をクリップでつかみ、テンフ
ー内に導き、100℃の雰囲気中で熱固定し、2層積層フ
イルムを得た。
実施例1と同様の手法で評価を行なつた。その結果を第
1表に示した。
比較例6 ポリプロピレン([η]=2.0、I.I=97)55重量部、慣
用のフイルム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限
粘度0.60)からなる組成物を基本層(A)とし、慣用の
フイルム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘度
0.60)表面層(B)とした以外は、実施例1と同様の手
法でフイルムを作成した。
フイルムを延伸中に破断した。
比較例7 平均粒径1μmの炭酸カルシウム55重量部、慣用のフイ
ルム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘度0.6
0)からなる組成物を基本層(A)とし、慣用のフイル
ム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘度0.60)
を表面とした以外は、実施例1と同様の手法でフイルム
を作成した。
フイルムは延伸中に破断した。
比較例4,5より、ポリエステルに対し、大量の熱可塑性
樹脂及び/又は無機粒子を含有せしめた場合には、延伸
中にしばしば破断することが分かる。
比較例8 平均粒径2μmの硫酸バリウム10重量部、ポリプロピレ
ン([η]=2.0、I.I=97)2重量部、慣用のフイルム
形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘度0.60)88
重量部からなる組成物を基本層(A)とし、慣用のフイ
ルム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘度0.6
0)を表面層(B)として、両者をスリット状口金で積
層して押出し、無定形シートを得た以外は、実施例1と
同様の手法でフイルムを製造し、評価した。
実施例5 平均粒子径1μmの炭酸カルシウム10重量部、慣用のフ
イルム形成性ポリエチレンテレフタレート(極限粘度=
0.60)75重量部、ポリフッ化ビニリデン(商標KFポリマ
ー♯1000、呉科化学工業(株)製)15重量部からなる組
成物を基本層(A)とし、慣用のフイルム形成性ポリエ
チレンテレフタレート(極限粘度=0.60)を表面層
(B)とした以外は、実施例1と同様の手法で製膜・評
価した。
実施例6 エチレングリコールとナフタレン2,6−ジカルボン酸ジ
メチルとエステル交換反応後、重縮合し、極限粘度0.67
のポリエチレン2−6ナフタレー(2,6−PEN)チップを
製造した。エステル交換反応条件は、触媒として酢酸カ
ルシウムを用い、200〜230℃で7時間であり、重縮合反
応は、三酸化アンチモンを用い、280〜300℃で3時間で
あった。
平均粒子径1μmの炭酸カルシウム10重量部、ポリプロ
ピレン([η]=2.0、I.I=97)15重量部、及び上記で
製造した2,6−PEN75重量部からなる組成物を基本層
(A)とし、平均粒子径0.6μmの炭酸カルシウム12重
量部、上記の2,6−PEN88重量部からなる組成物を表面層
(B)とし、両者をスリット状口金て積層して押出し、
無定形シートを得た。この無定形シートにおいて、積層
構成をB/A/Bの3層とし、それぞれの厚みを50/500/50
(μm)とした。その後、135℃に加熱した予熱ロール
群で予熱し、延伸区間は非接触にして、3.3倍に縦延伸
して25℃のロール群で冷却し、引続き延伸されたフイル
ムの両端部をクリップでつかみテンター内に導き、140
℃の雰囲気で30倍に横延伸した後、225℃の雰囲気で熱
固定し、3層積層フイルムを得た。得られたフイルム
は、実施例1と同様の評価を行なった。その結果を第2
表に示した。
[発明の効果] 本発明の複合フイルムは、延伸により空所を形成する物
質を高充填した層を基本層(A)とし、表面が平滑な表
面層(B)を積層してなるため、表面粗さが小さく、か
つクッション率が良い積層フイルムが得られ、ひいては
印字性の良いプリンター用印字基材が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基本層(A)及び該基本層(A)の少なく
    とも片面に設けられた表面層(B)からなる複合フイル
    ムであって、該基本層(A)はポリエステル100重量部
    に対し、該ポリエステルと異種の熱可塑性樹脂及び/又
    は無機粒子5〜100重量部を含有せしめた組成物からな
    り、該表面層(B)の表面粗さが1.0μm以下であり、
    かつ積層体全体のクッション率が10〜50%であることを
    特徴とする複合フイルム。
  2. 【請求項2】熱可塑性樹脂が基本層(A)におけるポリ
    エステルに対し非相溶な樹脂であることを特徴とする請
    求項1記載の複合フイルム。
  3. 【請求項3】熱可塑性樹脂がポリオレフイン樹脂である
    ことを特徴とする請求項1記載の複合フイルム。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載の複合フイ
    ルムの表面層(B)にインク受容層が設けられたことを
    特徴とするプリンター用印字基材。
JP63178322A 1988-07-18 1988-07-18 複合フイルム及びプリンター用印字基材 Expired - Lifetime JPH0696281B2 (ja)

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