JPH0696132B2 - 電気集じん装置の碍子洗浄方法 - Google Patents
電気集じん装置の碍子洗浄方法Info
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- JPH0696132B2 JPH0696132B2 JP22546088A JP22546088A JPH0696132B2 JP H0696132 B2 JPH0696132 B2 JP H0696132B2 JP 22546088 A JP22546088 A JP 22546088A JP 22546088 A JP22546088 A JP 22546088A JP H0696132 B2 JPH0696132 B2 JP H0696132B2
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Description
この発明は、電気集じん装置、特に自動車道トンネル内
の空気を清浄化するために設置される電気集じん装置の
碍子の洗浄方法に関する。
の空気を清浄化するために設置される電気集じん装置の
碍子の洗浄方法に関する。
電気集じん装置で捕集された煤じんは集じん通路内に堆
積するので、一定期間ごとにこの煤じんを除去する必要
がある。煤じん除去手段としては一般に空気洗浄方式が
用いられており、例えば特公昭57−16864号公報にも示
されている。これは極板に堆積した煤じんに空気を吹付
けて払い落とすもので、装置が簡便であり、除去した煤
じんの機外への排出も容易であるため一般に広く採用さ
れている。しかし、空気洗浄方式は非粘着性の煤じんの
除去には有効であるが、粘着性を有する煤じんの除去に
対しては洗浄力が弱いという欠点がある。 一方、近時自動車に対するスパイクタイヤの装着が増
え、冬期路面が削られて発生するコンクリートダストが
問題となっているが、自動車道トンネルの空気清浄化設
備で用いられる電気集じん装置にもその影響が及んでき
ている。すなわち、コンクリートダストは塩化カルシウ
ムなどの融雪剤と結合すると粘土状の粒子となるが、こ
の粘着粒子がタイヤに付着して上記トンネル内に持ち込
まれ電気集じん装置に捕集されると、上記空気洗浄方式
では除去できない。 このような場合の有効な洗浄手段として水洗浄方式があ
る。これは、上記空気吹付けに替えて加圧した水を吹付
けるもので、噴水の洗浄力は空気に比べて遥かに大き
く、上記粘着粒子に対しても十分な効力を有している。 ところが、洗浄力の点では非常に優れた水洗浄方式も、
高電圧が印加される集じんユニットを水で濡らしてしま
うため洗浄後はそのままでは運転できず、運転再開に先
立って装置内を十分に乾燥させなければならないという
問題がある。 乾燥が不完全なままで集じん部に高電圧を印加すると、
極板間で水滴を介して放電が発生する。その結果、極板
が熱変形し、場合によっては極板同志が接触して短絡す
る恐れがある。また、碍子についても、表面の濡れを介
して流れる電流のために碍子が局部的に加熱されてクラ
ックが発生したり、電流値が大きいときは保護しゃ断器
が動作して集じん装置の運転が停止に到ることがある。 したがって、水洗浄方式の場合には洗浄後の乾燥に十分
留意しなければならないが、従来は電気集じん装置に汚
染空気を導くために設備された送風機を用い、この送風
機による通風により極板、碍子等を乾燥させていた。し
かし、このような単なる通風乾燥では運転再開に至るま
で長時間を要する他、その間大容量の送風機を運転する
ことによる電力の損失も大きい。例えば、上記自動車ト
ンネルの集じん装置についてみると、洗浄時間そのもの
は数分程度で済むが、約7m/sの風速で通風乾燥した場
合、運転再開し得るまでに60分以上を要している。 そこで、本出願人は先に、水洗浄後に短時間で運転を再
開することのできる電気集じん装置の洗浄方法について
出願した(特願昭62−082501号)。これは、送風機によ
る通風乾燥に先立って水で濡れた極板に加圧された空気
を吹付け、この極板に付着した水滴を吹飛ばしておくこ
とがその後の通風乾燥の時間を短縮する上できわめて効
果的であることに着目したものである。 すなわち、上記出願に係る電気集じん装置の洗浄方法
は、電気集じん装置の集じん通路に向かって加圧された
水を吹付けてこの集じん通路内に堆積した煤じんを除去
する工程と、前記集じん通路を形成する極板に加圧され
た空気を吹付けてこの極板に付着した水滴を吹き飛ばす
工程と、前記集じん通路を通して送風する工程とからな
るものである。
積するので、一定期間ごとにこの煤じんを除去する必要
がある。煤じん除去手段としては一般に空気洗浄方式が
用いられており、例えば特公昭57−16864号公報にも示
されている。これは極板に堆積した煤じんに空気を吹付
けて払い落とすもので、装置が簡便であり、除去した煤
じんの機外への排出も容易であるため一般に広く採用さ
れている。しかし、空気洗浄方式は非粘着性の煤じんの
除去には有効であるが、粘着性を有する煤じんの除去に
対しては洗浄力が弱いという欠点がある。 一方、近時自動車に対するスパイクタイヤの装着が増
え、冬期路面が削られて発生するコンクリートダストが
問題となっているが、自動車道トンネルの空気清浄化設
備で用いられる電気集じん装置にもその影響が及んでき
ている。すなわち、コンクリートダストは塩化カルシウ
ムなどの融雪剤と結合すると粘土状の粒子となるが、こ
の粘着粒子がタイヤに付着して上記トンネル内に持ち込
まれ電気集じん装置に捕集されると、上記空気洗浄方式
では除去できない。 このような場合の有効な洗浄手段として水洗浄方式があ
る。これは、上記空気吹付けに替えて加圧した水を吹付
けるもので、噴水の洗浄力は空気に比べて遥かに大き
く、上記粘着粒子に対しても十分な効力を有している。 ところが、洗浄力の点では非常に優れた水洗浄方式も、
高電圧が印加される集じんユニットを水で濡らしてしま
うため洗浄後はそのままでは運転できず、運転再開に先
立って装置内を十分に乾燥させなければならないという
問題がある。 乾燥が不完全なままで集じん部に高電圧を印加すると、
極板間で水滴を介して放電が発生する。その結果、極板
が熱変形し、場合によっては極板同志が接触して短絡す
る恐れがある。また、碍子についても、表面の濡れを介
して流れる電流のために碍子が局部的に加熱されてクラ
ックが発生したり、電流値が大きいときは保護しゃ断器
が動作して集じん装置の運転が停止に到ることがある。 したがって、水洗浄方式の場合には洗浄後の乾燥に十分
留意しなければならないが、従来は電気集じん装置に汚
染空気を導くために設備された送風機を用い、この送風
機による通風により極板、碍子等を乾燥させていた。し
かし、このような単なる通風乾燥では運転再開に至るま
で長時間を要する他、その間大容量の送風機を運転する
ことによる電力の損失も大きい。例えば、上記自動車ト
ンネルの集じん装置についてみると、洗浄時間そのもの
は数分程度で済むが、約7m/sの風速で通風乾燥した場
合、運転再開し得るまでに60分以上を要している。 そこで、本出願人は先に、水洗浄後に短時間で運転を再
開することのできる電気集じん装置の洗浄方法について
出願した(特願昭62−082501号)。これは、送風機によ
る通風乾燥に先立って水で濡れた極板に加圧された空気
を吹付け、この極板に付着した水滴を吹飛ばしておくこ
とがその後の通風乾燥の時間を短縮する上できわめて効
果的であることに着目したものである。 すなわち、上記出願に係る電気集じん装置の洗浄方法
は、電気集じん装置の集じん通路に向かって加圧された
水を吹付けてこの集じん通路内に堆積した煤じんを除去
する工程と、前記集じん通路を形成する極板に加圧され
た空気を吹付けてこの極板に付着した水滴を吹き飛ばす
工程と、前記集じん通路を通して送風する工程とからな
るものである。
ところで、電気集じん装置内において、極板やこの極板
に高電圧を導く給電線などの高電圧部を支持する碍子に
も煤じんが付着する。この煤じんは碍子の絶縁耐力を低
下させる原因となるので、極板におけると同様に定期的
にこれを除去する必要がある。そして、その洗浄方法と
しては、上記出願に係る方法がやはり極めて有効であ
る。 ただ、碍子は円筒状を呈しているため、一方の側面から
水を吹付けただけでは、その裏面側に付着した煤じんを
除去することが困難である。その対策として、碍子を取
り囲んで2方あるいは3方法から水を吹付けることが考
えられるが、すべての碍子に対して、その周囲に複数の
水吹出しノズルを配することは、構造的にも、またスペ
ース的にも無理がある。 この発明は碍子の裏面側の煤じんを除去するために苦慮
した結果生まれたもので、碍子の一方の側にノズルを配
置するだけで、その反対側の面の煤じんも有効に除去す
ることのできる電気集じん装置の碍子洗浄方法を提供す
ることを目的とするものである。
に高電圧を導く給電線などの高電圧部を支持する碍子に
も煤じんが付着する。この煤じんは碍子の絶縁耐力を低
下させる原因となるので、極板におけると同様に定期的
にこれを除去する必要がある。そして、その洗浄方法と
しては、上記出願に係る方法がやはり極めて有効であ
る。 ただ、碍子は円筒状を呈しているため、一方の側面から
水を吹付けただけでは、その裏面側に付着した煤じんを
除去することが困難である。その対策として、碍子を取
り囲んで2方あるいは3方法から水を吹付けることが考
えられるが、すべての碍子に対して、その周囲に複数の
水吹出しノズルを配することは、構造的にも、またスペ
ース的にも無理がある。 この発明は碍子の裏面側の煤じんを除去するために苦慮
した結果生まれたもので、碍子の一方の側にノズルを配
置するだけで、その反対側の面の煤じんも有効に除去す
ることのできる電気集じん装置の碍子洗浄方法を提供す
ることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、この発明は、電気集じん装
置の高電圧部を支持する碍子の表面に付着した煤じんを
除去するための電気集じん装置の碍子洗浄方法におい
て、碍子に加圧した水を吹付けた後、さらに加圧した空
気で水を噴霧して吹付けるものとする。
置の高電圧部を支持する碍子の表面に付着した煤じんを
除去するための電気集じん装置の碍子洗浄方法におい
て、碍子に加圧した水を吹付けた後、さらに加圧した空
気で水を噴霧して吹付けるものとする。
この発明は、種々の試行錯誤の中から実験的にその作用
を確認し得たものである。まず、碍子に加圧した水を吹
付けることにより、碍子前面(ノズル側)の煤じんは噴
射された水の直接的な作用で除去される。その際、噴射
された水は碍子前面で跳ね返され、その作用は碍子の裏
面側(反ノズル側)には及ばず、裏面側の煤じんはほと
んど除去されないが、水に濡れて剥離し易い状態にはな
る。そこで、加圧した空気で水を噴霧して吹付けると、
噴霧された水は碍子全体を覆うように包んで碍子の裏面
側に回り込み、吸湿状態の煤じんを払い落とすのであ
る。ここで、噴霧状態の水は容易に碍子裏面側に回り込
むのであるが、これは実験によって知り得たもので新し
い知見である。
を確認し得たものである。まず、碍子に加圧した水を吹
付けることにより、碍子前面(ノズル側)の煤じんは噴
射された水の直接的な作用で除去される。その際、噴射
された水は碍子前面で跳ね返され、その作用は碍子の裏
面側(反ノズル側)には及ばず、裏面側の煤じんはほと
んど除去されないが、水に濡れて剥離し易い状態にはな
る。そこで、加圧した空気で水を噴霧して吹付けると、
噴霧された水は碍子全体を覆うように包んで碍子の裏面
側に回り込み、吸湿状態の煤じんを払い落とすのであ
る。ここで、噴霧状態の水は容易に碍子裏面側に回り込
むのであるが、これは実験によって知り得たもので新し
い知見である。
以下、自動車トンネル内の空気を浄化する電気集じん装
置にこの発明を適用した場合について、この発明の実施
例を説明する。 まず、第2図は自動車道トンネルの換気設備の一例の概
要を示すもので、自動車トンネル100の車道空間内の汚
染空気を側壁部の吸気口101から電気集じん装置が設置
されたバイパス102内へ導入し、清浄化した空気を送気
口103から車道空間に吹出すようになっている。 バイパス102は集じん室104、風路105、送風機室106およ
び吐出ダクト107に区分されている。 さらに、集じん室104および風路105は中央仕切壁108に
より左右の2室に区分されており、これら左右各室にそ
れぞれ電気集じん装置1および送風機3を設置して、独
立に運転するようになっている。 また、集じん室104を除いて、風路105、送風機室106お
よび吐出ダクト107はいずれも仕切壁109で仕切られたバ
イパス空間の上半分のみを利用して設けられており、下
半分は補機室110、電気室111および作業室112として利
用されている。 さて、集じん室104の左右各室にそれぞれ設置されてい
る電気集じん装置は、いずれも処理風量15m3/sの集じん
ユニット2を6台用いて構成されており、全体として90
m3/sの処理風量を有している。 3は電動機出力300kWの送風機で左右の各風路ごとに1
台ずつ設置されている。この送風機3を運転することに
よって矢印4のように車道空間から吸引された汚染空気
は、約7m/sの風速で集じん装置1を通過して清浄化さ
れ、矢印5に示すように車道空間に吐出される。 補機室110には、洗浄水貯水槽6、洗浄水ポンプ7、汚
水槽8、水処理装置9が設置されている。送水管10によ
り電気集じん装置1に送られた洗浄水は、後述するよう
に集じん通路等を洗浄したのち排水管11を介して一旦汚
水槽8に貯留され、さらに水処理装置9に送られて浄化
されてから放流される。水処理装置9は図示の換気設備
の外側に設けてもよい。水処理装置9から発生する汚泥
ケーキは脱水された後、作業室112より車で搬出され
る。 12はエアブローコンプレッサで、後述するように水洗浄
後の電気集じん装置に加圧した空気を吹付けるためのも
のである。 電気室111には電気集じん装置に印加される直流高電圧
を発生させるための高電圧発生盤、集じん装置全体を制
御する集じん装置制御盤、送風機盤、変圧器盤等が設置
されている。 次に、第3図および第4図は、第2図における集じんユ
ニット2を示すもので、第3図は内部を示す平面図、第
4図はそのIV−IV線に沿う断面図である。 この集じんユニット2は、縦、横、高さの寸法がいずれ
も約2mの大きさで、1台のユニットで15m2/sの処理風量
を有している。第2図における集じん装置1は、左右の
各風路とも6台の集じんユニット2を用いて構成されて
いる。 集じんユニット2において、13は煤じんを捕集する集じ
ん部、14はその前段で煤じん粒子に電荷を与える帯電部
である。そして、この集じんユニット2は集じん部13お
よび帯電部14からなる組を上下に2段積みにしたものを
さらに左右に2列並べて、合計4組の集じん部13および
帯電部14を備えている。 集じん部13においては、第3図および第4図の一部を切
欠いて示したように、大地電位の集じん極板15とこれに
対向する高電位の極板16とが交互に多数平行配置され、
極板15,16間には幅6mmの集じん通路17が形成されてい
る。 高電位の極板16は、集じん極板15を間隔を介して貫通す
るロッド18に取付けられているが、このロッド18は高圧
支持板19に固定され、さらにこの高圧支持板19は支持碍
子20を介して大地電位の側板21に支持されている。極板
18には給電碍子22を介して高圧発生装置23からDC5.5kV
が印加される。 帯電部14は、この場合40mm間隔で多数平行配置された大
地電位の極板24の間に放電線25が張られて構成されてお
り、放電線25には高圧発生装置26から支持碍子27を介し
てDC11kVが印加される。放電線27は図示しない支持碍子
により支持されている。 28は集じん通路17に加圧された水を吹付けるための洗浄
配管である。この洗浄配管28は、集じん部13および帯電
部14を挟んで、汚染空気の入口側29および洗浄空気の出
口側30にそれぞれ互いに対向して水平に、かつ上下方向
に8段にわたって設けられている。 この洗浄配管28には多数のノズル31が水平方向に取付け
られている。このノズルは流体を円錐形状に噴射するも
ので、1つのノズル当たりに必要な洗浄範囲を十分に満
足するように配慮されている。 洗浄配管28およびノズル31は水吹付けと空気吹付けの両
方に兼用になっており、洗浄配管28は電磁弁V1を介して
洗浄水ポンプ7に、また電磁弁V3を介してエアブローコ
ンプレッサ12に接続されている。 32〜35は碍子を洗浄するためのノズルである。すなわ
ち、32は集じん部13の支持碍子20(第4図)の洗浄用、
33は集じん部13の支持碍子22の洗浄用、34は帯電部14の
給電碍子27の洗浄用、また35は帯電部の図示しない支持
碍子の洗浄用である。これら碍子洗浄ノズルは円筒状の
碍子の形状に適合するように偏平形状に流体を噴出させ
るようになっている。 碍子洗浄ノズル32〜35は、碍子洗浄配管36により、電磁
弁V2およびV4を介して洗浄水ポンプ7およびエアブロー
コンプレッサ12に接続されている。 37および38は、それぞれ空気入口側29および出口側30の
ダンパ扉である。いずれも垂直なダンパ軸39を支点とし
て開閉するダンパ40a,40bと、異物の混入防止および感
電防止のための金網41a,41bとを備え、さらにノズル31
を備えた集じん部洗浄配管28を支持している。また、空
気入口側のダンパ扉37は集じんユニット2の内部点検に
便利なように、第3図に2点鎖線で示すように開閉でき
るようになっている。 42は集じんユニット2の底部に設置された水受皿で、2
箇所で排水管11に接続されている。また、43は集じんユ
ニットの側壁、44は天井板である。 さて、このような各集じんユニット2における洗浄作業
の各工程を第1図のフローチャートを参照しながら説明
する。 まず、ダンパ40a,40bを両方共閉じて電磁弁V3,V4を開
き、各配管及びノズルに残留する水滴、塵埃、さびなど
を一斉にエアパージする(時間t1)。 次いで、洗浄水ポンプ7を始動し、電磁弁V1を開いて集
じん通路17及び帯電部14に対する水吹付けを行う(時間
t2)。水圧は、例えば約3kg/cm2である。 集じん通路17および帯電部14の水洗浄に引き続いて電磁
弁V2を開き、集じん部の支持碍子20、給電碍子22、およ
び帯電部の支持碍子(図示せず)、給電碍子27を水洗浄
する(時間t2)。各碍子のノズル側の面の煤じんは噴射
された水の直接的な作用で除去され、また反対側の面の
煤じんは碍子の表面を伝わって水で濡れて剥離し易い状
態となる。 そこで、電磁弁V2を閉じ、直ちに、すなわち、まだ碍子
洗浄配管36中に水がある内に電磁弁V4を開いて配管36に
圧縮空気を導く。空気圧は、例えば約2kg/cm2である。
これにより、配管36中の水は噴霧されて碍子洗浄ノズル
32〜35から吹付けられるが、この噴霧された水は碍子2
0,22,27等の反対側に回り込み、すでに濡れている煤じ
んを剥離させる(時間t2)。さらに、もう一度水吹付け
を行い(時間t2)、次いで噴霧水の吹付けを繰り返す
(時間t3)。このように、水洗浄と噴霧水吹付けを繰り
返すことにより、碍子洗浄は完璧となる。また、噴霧水
と同時に吹付けられる空気により、水洗浄の際の碍子表
面の水滴は吹き飛ばされて、碍子表面は単に湿った状態
となる。 最後に、電磁弁V3を開き、集じん通路17及び帯電部14に
対する空気吹付けを実施する(時間t2)。このとき、洗
浄配管28中の水は流下しており残っていない。したがっ
て、ノズル31から音速で噴出した空気は極板15,16等に
付着した水滴をたちまち吹き飛ばす。また、この空気吹
付けにより、配管内およびノズルの噴出口に付着してい
た水滴はエアパージにより除去される。 ここで、水吹付け及び空気吹付けの時間として、上記の
t1=数秒、t2=10数秒、t3=数十秒が適当であることを
実験で確認している。また、水吹付けおよび空気吹付け
は、図示実施例の場合は、6台の集じんユニット2(N
o.1〜No.6)を2台ずつ組にして順次3回繰り返され
る。 その後、ダンパ40a,40bを開いて送風機3を起動し、集
じん部13および帯電部14に通風する。これにより集じん
ユニット2の内部の乾燥が行われる。その際、空気入口
側のダンパ40aは直ちに全開するが、空気出口側のダン
パ40bは全開に至る途中で一旦開動作を停止する。そし
て、この半開状態を数十秒間保ったのち全開し、そのま
ま約10分間送風を行う。これにより、水滴が集じんユニ
ット2の外部へ飛散することが少なくなる。
置にこの発明を適用した場合について、この発明の実施
例を説明する。 まず、第2図は自動車道トンネルの換気設備の一例の概
要を示すもので、自動車トンネル100の車道空間内の汚
染空気を側壁部の吸気口101から電気集じん装置が設置
されたバイパス102内へ導入し、清浄化した空気を送気
口103から車道空間に吹出すようになっている。 バイパス102は集じん室104、風路105、送風機室106およ
び吐出ダクト107に区分されている。 さらに、集じん室104および風路105は中央仕切壁108に
より左右の2室に区分されており、これら左右各室にそ
れぞれ電気集じん装置1および送風機3を設置して、独
立に運転するようになっている。 また、集じん室104を除いて、風路105、送風機室106お
よび吐出ダクト107はいずれも仕切壁109で仕切られたバ
イパス空間の上半分のみを利用して設けられており、下
半分は補機室110、電気室111および作業室112として利
用されている。 さて、集じん室104の左右各室にそれぞれ設置されてい
る電気集じん装置は、いずれも処理風量15m3/sの集じん
ユニット2を6台用いて構成されており、全体として90
m3/sの処理風量を有している。 3は電動機出力300kWの送風機で左右の各風路ごとに1
台ずつ設置されている。この送風機3を運転することに
よって矢印4のように車道空間から吸引された汚染空気
は、約7m/sの風速で集じん装置1を通過して清浄化さ
れ、矢印5に示すように車道空間に吐出される。 補機室110には、洗浄水貯水槽6、洗浄水ポンプ7、汚
水槽8、水処理装置9が設置されている。送水管10によ
り電気集じん装置1に送られた洗浄水は、後述するよう
に集じん通路等を洗浄したのち排水管11を介して一旦汚
水槽8に貯留され、さらに水処理装置9に送られて浄化
されてから放流される。水処理装置9は図示の換気設備
の外側に設けてもよい。水処理装置9から発生する汚泥
ケーキは脱水された後、作業室112より車で搬出され
る。 12はエアブローコンプレッサで、後述するように水洗浄
後の電気集じん装置に加圧した空気を吹付けるためのも
のである。 電気室111には電気集じん装置に印加される直流高電圧
を発生させるための高電圧発生盤、集じん装置全体を制
御する集じん装置制御盤、送風機盤、変圧器盤等が設置
されている。 次に、第3図および第4図は、第2図における集じんユ
ニット2を示すもので、第3図は内部を示す平面図、第
4図はそのIV−IV線に沿う断面図である。 この集じんユニット2は、縦、横、高さの寸法がいずれ
も約2mの大きさで、1台のユニットで15m2/sの処理風量
を有している。第2図における集じん装置1は、左右の
各風路とも6台の集じんユニット2を用いて構成されて
いる。 集じんユニット2において、13は煤じんを捕集する集じ
ん部、14はその前段で煤じん粒子に電荷を与える帯電部
である。そして、この集じんユニット2は集じん部13お
よび帯電部14からなる組を上下に2段積みにしたものを
さらに左右に2列並べて、合計4組の集じん部13および
帯電部14を備えている。 集じん部13においては、第3図および第4図の一部を切
欠いて示したように、大地電位の集じん極板15とこれに
対向する高電位の極板16とが交互に多数平行配置され、
極板15,16間には幅6mmの集じん通路17が形成されてい
る。 高電位の極板16は、集じん極板15を間隔を介して貫通す
るロッド18に取付けられているが、このロッド18は高圧
支持板19に固定され、さらにこの高圧支持板19は支持碍
子20を介して大地電位の側板21に支持されている。極板
18には給電碍子22を介して高圧発生装置23からDC5.5kV
が印加される。 帯電部14は、この場合40mm間隔で多数平行配置された大
地電位の極板24の間に放電線25が張られて構成されてお
り、放電線25には高圧発生装置26から支持碍子27を介し
てDC11kVが印加される。放電線27は図示しない支持碍子
により支持されている。 28は集じん通路17に加圧された水を吹付けるための洗浄
配管である。この洗浄配管28は、集じん部13および帯電
部14を挟んで、汚染空気の入口側29および洗浄空気の出
口側30にそれぞれ互いに対向して水平に、かつ上下方向
に8段にわたって設けられている。 この洗浄配管28には多数のノズル31が水平方向に取付け
られている。このノズルは流体を円錐形状に噴射するも
ので、1つのノズル当たりに必要な洗浄範囲を十分に満
足するように配慮されている。 洗浄配管28およびノズル31は水吹付けと空気吹付けの両
方に兼用になっており、洗浄配管28は電磁弁V1を介して
洗浄水ポンプ7に、また電磁弁V3を介してエアブローコ
ンプレッサ12に接続されている。 32〜35は碍子を洗浄するためのノズルである。すなわ
ち、32は集じん部13の支持碍子20(第4図)の洗浄用、
33は集じん部13の支持碍子22の洗浄用、34は帯電部14の
給電碍子27の洗浄用、また35は帯電部の図示しない支持
碍子の洗浄用である。これら碍子洗浄ノズルは円筒状の
碍子の形状に適合するように偏平形状に流体を噴出させ
るようになっている。 碍子洗浄ノズル32〜35は、碍子洗浄配管36により、電磁
弁V2およびV4を介して洗浄水ポンプ7およびエアブロー
コンプレッサ12に接続されている。 37および38は、それぞれ空気入口側29および出口側30の
ダンパ扉である。いずれも垂直なダンパ軸39を支点とし
て開閉するダンパ40a,40bと、異物の混入防止および感
電防止のための金網41a,41bとを備え、さらにノズル31
を備えた集じん部洗浄配管28を支持している。また、空
気入口側のダンパ扉37は集じんユニット2の内部点検に
便利なように、第3図に2点鎖線で示すように開閉でき
るようになっている。 42は集じんユニット2の底部に設置された水受皿で、2
箇所で排水管11に接続されている。また、43は集じんユ
ニットの側壁、44は天井板である。 さて、このような各集じんユニット2における洗浄作業
の各工程を第1図のフローチャートを参照しながら説明
する。 まず、ダンパ40a,40bを両方共閉じて電磁弁V3,V4を開
き、各配管及びノズルに残留する水滴、塵埃、さびなど
を一斉にエアパージする(時間t1)。 次いで、洗浄水ポンプ7を始動し、電磁弁V1を開いて集
じん通路17及び帯電部14に対する水吹付けを行う(時間
t2)。水圧は、例えば約3kg/cm2である。 集じん通路17および帯電部14の水洗浄に引き続いて電磁
弁V2を開き、集じん部の支持碍子20、給電碍子22、およ
び帯電部の支持碍子(図示せず)、給電碍子27を水洗浄
する(時間t2)。各碍子のノズル側の面の煤じんは噴射
された水の直接的な作用で除去され、また反対側の面の
煤じんは碍子の表面を伝わって水で濡れて剥離し易い状
態となる。 そこで、電磁弁V2を閉じ、直ちに、すなわち、まだ碍子
洗浄配管36中に水がある内に電磁弁V4を開いて配管36に
圧縮空気を導く。空気圧は、例えば約2kg/cm2である。
これにより、配管36中の水は噴霧されて碍子洗浄ノズル
32〜35から吹付けられるが、この噴霧された水は碍子2
0,22,27等の反対側に回り込み、すでに濡れている煤じ
んを剥離させる(時間t2)。さらに、もう一度水吹付け
を行い(時間t2)、次いで噴霧水の吹付けを繰り返す
(時間t3)。このように、水洗浄と噴霧水吹付けを繰り
返すことにより、碍子洗浄は完璧となる。また、噴霧水
と同時に吹付けられる空気により、水洗浄の際の碍子表
面の水滴は吹き飛ばされて、碍子表面は単に湿った状態
となる。 最後に、電磁弁V3を開き、集じん通路17及び帯電部14に
対する空気吹付けを実施する(時間t2)。このとき、洗
浄配管28中の水は流下しており残っていない。したがっ
て、ノズル31から音速で噴出した空気は極板15,16等に
付着した水滴をたちまち吹き飛ばす。また、この空気吹
付けにより、配管内およびノズルの噴出口に付着してい
た水滴はエアパージにより除去される。 ここで、水吹付け及び空気吹付けの時間として、上記の
t1=数秒、t2=10数秒、t3=数十秒が適当であることを
実験で確認している。また、水吹付けおよび空気吹付け
は、図示実施例の場合は、6台の集じんユニット2(N
o.1〜No.6)を2台ずつ組にして順次3回繰り返され
る。 その後、ダンパ40a,40bを開いて送風機3を起動し、集
じん部13および帯電部14に通風する。これにより集じん
ユニット2の内部の乾燥が行われる。その際、空気入口
側のダンパ40aは直ちに全開するが、空気出口側のダン
パ40bは全開に至る途中で一旦開動作を停止する。そし
て、この半開状態を数十秒間保ったのち全開し、そのま
ま約10分間送風を行う。これにより、水滴が集じんユニ
ット2の外部へ飛散することが少なくなる。
この発明によれば、碍子に加圧した水を吹付けた後、さ
らに加圧した空気で水を噴霧して吹付けることにより、
碍子の一側に設けたノズルで碍子表面の煤じんを有効に
除去することができ、特に、送風乾燥に先立ち空気吹付
けを行うという電気集じん装置の洗浄方法に適用して効
果が大きい。
らに加圧した空気で水を噴霧して吹付けることにより、
碍子の一側に設けたノズルで碍子表面の煤じんを有効に
除去することができ、特に、送風乾燥に先立ち空気吹付
けを行うという電気集じん装置の洗浄方法に適用して効
果が大きい。
第1図はこの発明の実施例の工程を示すフローチャー
ト、第2図はこの発明が適用される電気集じん装置を備
えた自動車道トンネルの換気設備を示す斜視図、第3図
はこの発明が適用される電気集じん装置における集じん
ユニットの内部平面図、第4図は第3図のIV−IV線に沿
う断面図である。 1……電気集じん装置、2……集じんユニット、3……
送風機、6……貯水槽、7……洗浄水ポンプ、12……エ
アブローコンプレッサ、13……集じん部、14……帯電
部、15,16……極板、17……集じん通路、20,22……碍
子、24……極板、25……放電線、27……碍子、32〜35…
…ノズル、100……自動車道トンネル。
ト、第2図はこの発明が適用される電気集じん装置を備
えた自動車道トンネルの換気設備を示す斜視図、第3図
はこの発明が適用される電気集じん装置における集じん
ユニットの内部平面図、第4図は第3図のIV−IV線に沿
う断面図である。 1……電気集じん装置、2……集じんユニット、3……
送風機、6……貯水槽、7……洗浄水ポンプ、12……エ
アブローコンプレッサ、13……集じん部、14……帯電
部、15,16……極板、17……集じん通路、20,22……碍
子、24……極板、25……放電線、27……碍子、32〜35…
…ノズル、100……自動車道トンネル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−126263(JP,U) 実開 昭60−132852(JP,U) 実公 昭59−2846(JP,Y2)
Claims (1)
- 【請求項1】電気集じん装置の高電圧部を支持する碍子
の表面に付着した煤じんを除去するための電気集じん装
置の碍子洗浄方法において、碍子に加圧した水を吹付け
た後、さらに加圧した空気で水を噴霧して吹付けること
を特徴とする電気集じん装置の碍子洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22546088A JPH0696132B2 (ja) | 1988-09-08 | 1988-09-08 | 電気集じん装置の碍子洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22546088A JPH0696132B2 (ja) | 1988-09-08 | 1988-09-08 | 電気集じん装置の碍子洗浄方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0275360A JPH0275360A (ja) | 1990-03-15 |
JPH0696132B2 true JPH0696132B2 (ja) | 1994-11-30 |
Family
ID=16829684
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22546088A Expired - Lifetime JPH0696132B2 (ja) | 1988-09-08 | 1988-09-08 | 電気集じん装置の碍子洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0696132B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4872729B2 (ja) * | 2007-03-15 | 2012-02-08 | パナソニック株式会社 | 電気集塵機 |
CN114312675B (zh) * | 2021-11-23 | 2023-05-30 | 安徽集萃智造机器人科技有限公司 | 带有喷液机构的绝缘柱清洗系统 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5684051U (ja) * | 1979-11-29 | 1981-07-07 |
-
1988
- 1988-09-08 JP JP22546088A patent/JPH0696132B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0275360A (ja) | 1990-03-15 |
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