JPH0695964B2 - 棚装置における脚柱 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は、例えば陳列棚のような棚装置における脚柱に関
する。

従来の技術 従来、陳列棚などの棚装置における脚柱は、高さ方向に
多数の係止孔を隔設した長尺な支柱の下端部に、脚部材
をＬ字状に固着して成り、この脚柱を横方向に隔設する
と共に、係止孔に支持アームの後端に有するフックを係
止して、横方向で対向する支持アーム間に棚板を載置す
る棚装置は公知である。

発明が解決しようとする課題 ところが、前記した従来の棚装置における脚柱によれ
ば、支柱と脚部材とを一体に構成してあるので、脚部材
の突出により棚装置の輸送，梱包が不便であると共に、
使用目的に応じて脚部材の長さを変更する場合にも不便
であった。

課題を解決するための手段 そこで本願は、上記した不便を解消するために、少なく
とも一つの面の下部に係止孔を、その一つの面と対向す
る面の下部に通孔を夫々設け、かつ、下端面に、前記通
孔と対向するねじ孔を有する取付片を設けた連結片を固
着して成る筒状の支柱と、後端部にその後端面より後方
に突出して前記支柱の係止孔と係止する係止片を有し、
かつ、下面にねじ孔を有した脚部材と、後部に前記取付
片の後面に当接すると共に、該取付片のねじ孔に対向し
て透孔を有する当接片を、前部に前記脚部材のねじ孔と
合致する取付孔を設けた連結部材とから成り、前記係止
孔に脚部材の係止片を係止することにより支柱の一つの
面に脚部材の後端面を当接し、かつ、連結部材を支柱と
脚部材の下面とに跨がって重合すると共に、取付片の後
面に当接片を当接した状態で通孔及び透孔を介して取付
ねじを取付片のねじ孔に螺着し、かつ、取付孔を介して
取付ねじを脚部材のねじ孔に緊締することにより支柱と
脚部材とを連結部材により連結固定したことを特徴とす
るものであり、上記において、連結部の強度をさらに増
すように、支柱が、その少なくとも一つの面の下部の上
下左右位置に夫々係止孔を配設して成り、かつ、脚部材
が、上下の係止孔と夫々係止する上下の係止片を夫々設
けた別体構成の左右一対の係止板を脚部材の後端部左右
内側面に夫々固着して成り、また、支柱の前記一つの面
と脚部材の後端面との圧接が強固に得られるように、取
付ねじが円錐状の頭部を有しており、かつ、連結部材の
取付孔が下部に円錐状の窪み部を有し、かつ、取付孔
を、その中心が、脚部材のねじ孔の中心より後方寄りに
偏心するように設けて成るものである。

作用 しかして使用の際は、支柱の下部前面に設けた係止孔に
脚部材の係止片を挿入して、脚部材の後端面を支柱の前
面に当接した状態で、脚部材を押し下げることにより、
係止片を係止孔に圧入して係止し、この状態で支柱の下
面と脚部材の下面とが一致する。次いで支柱の下端面と
脚部材の下面とに跨ぐように連結部材を重合して、支柱
の取付片の後面に連結部材の当接片を当接し、この状態
で通孔及び透孔を介して取付ねじを取付片のねじ孔に螺
着し、かつ、取付ねじを取付孔を介して脚部材のねじ孔
に緊締して支柱と脚部材をその下面で連結固定するもの
である。

上記において、取付ねじが円錐状の頭部を有しており、
かつ、連結部材の取付孔が下部に円錐状の窪み部を有
し、かつ、取付孔が、その中心が、ねじ孔の中心より後
方寄りに偏心するように設けて成るときは、取付ねじの
緊締時に、取付ねじの頭部が偏心した分丈、連結部材が
前方に強制的に移動するので、支柱の前面に脚部材の後
端面が圧接して支柱と脚部材とが強固に密着される。

実施例 以下本願の実施例を図面にもとづいて詳述すると、
（１）は横断面が方形状で長尺な筒状の支柱で、その短
手側の前後板の下部左右位置に、上下方向に比較的長い
方形状の下位係止孔（２）と、それよりも短尺な方形状
の上位係止孔（３）とを夫々上下に隔設すると共に、前
記前後板の下部中心位置に通孔（４）を穿設してあり、
かつ、長手側の左右側面には対向する左右支柱間を連結
する取付用の連結孔（５）及び棚板を受ける支持アーム
のフックと係止する下向きテーパ状の係止孔（６）が配
設してあり、また、支柱（１）の底面の中央位置に、前
後端部で直角状に起立し、これに前記通孔（４）と対向
するねじ孔（７）を設けた取付片（８），（８）と、中
央部にアジャスタ取付用のねじ孔（９）ａを有したナッ
ト（９）とを設けた連結片（10）が、その下面と支柱
（１）の底面とが面一となるように、かつ、取付片
（８）と支柱（１）の内面との間に所要の間隔が生じる
ように熔接により一体に設けてある。（11）は縦断面が
方形状で前端面が閉じている比較的短尺な筒状の脚部材
で、その下面（12）の前部位置に、例えば絞り加工によ
り形成されたアジャスタ取付のねじ孔（13）ａを有する
筒部（13）が、また、下面（12）の後部位置にナット
（14）が夫々設けてあり、さらに、脚部材（11）の後端
部の左右内側面には、前記上位係止孔（３）に係止する
比較的短尺な下向きＬ字状の上位係止片（15）と、前記
下位係止孔（２）に係止する比較的長尺な下向きＬ字状
の下位係止片（16）とを上下に有した左右一対の係止板
（17）が、その各係止片（15），（16）が脚部材（11）
の後端開口面から突出するように、熔着により一体に固
着してあり、脚部材（11）の後部下面（12）に、前記ナ
ット（14）のねじ孔（14）ａを開口する透孔（18）が設
けてある。（19）は支柱（１）と脚部材（11）とを連結
する連結部材で、方形状の分厚い板の後部上面に支柱
（１）内に下端面から介入して前記取付片（８）の後面
に当接する当接片（20）が突設してあり、これに取付片
（８）のねじ孔（７）に対向して取付ねじ（21）を挿通
する透孔（22）を穿設し、かつ、前部に取付片（８）と
当接片（20）との当接状態で前記ナット（14）のねじ孔
（14）ａと合致する取付孔（23）が設けてあり、この取
付孔（23）は下部に、取付ねじ（24）の円錐状の頭部
（24）ａと合致する円錐状に窪み部（25）を有してあ
り、前記取付孔（23）は好ましくは取付片（８）と当接
片（20）とが当接した状態でねじ孔（14）ａの中心より
若干後方寄りに偏心して設けられ、また、上位係止片
（15）及び下位係止片（16）の内縁と脚部材（11）の後
端面との隙間ａが支柱（１）の前板の板厚にほぼ等しく
設定されている。（26），（27）は前記ねじ孔（９）a,
（13）ａに夫々螺着するアジャスタ、（28），（29）は
アジャスタ（26）の軸を挿通する透孔、（30）は脚部材
（11）の後端部上面に固着した補強片である。

しかして使用の際は、支柱（１）の下部前面に設けた下
位係止孔（２）と上位係止孔（３）とに、脚部材（11）
の下位係止片（16）と上位係止片（15）とを夫々挿入し
て、脚部材（11）の後端面を支柱（１）の前面に当接し
た状態で、脚部材（11）を押し下げることにより、上位
係止片（15）を上位係止片（３）に、下位係止片（16）
を下位係止孔（２）に夫々圧入して係止し、この状態で
支柱（１）の下面と脚部材（11）の下面とが一致する。
次いで支柱（１）の下端面と脚部材（11）の下面とに跨
ぐように連結部材（19）を重合して、当接片（20）を支
柱（１）の下面から介入して、これを取付片（８）の後
面に当接し、この状態で通孔（４）及び透孔（22）を介
して取付ねじ（21）を取付片（８）のねじ孔（７）に螺
着したのち取付ねじ（24）を、取付孔（23）を介してナ
ット（14）のねじ孔（14）ａに緊締して支柱（１）と脚
部材（11）をその下面で連結し、然るのちねじ孔（９）
a,（13）ａにアジャスタ（26），（27）を夫々螺合して
脚柱の水平基準を調整するものである。なお本例におい
て、窪み部（25）の中心がねじ孔（14）ａの中心より若
干後方寄りに偏心して設けてあるので、第４図から明ら
かなように、取付ねじ（24）の緊締により同図仮想線で
示すように、連結部材（19）が若干前方（矢印）方向に
移動するので、支柱（１）の前面に脚部材（11）の後端
面が密着して、支柱と脚部材とが強固に連結固定され
る。また、連結片（10）の前後端にねじ孔（17）を有し
た取付片（８）を対称に設けたのは、支柱（１）の前面
または後面に脚部材（11）を相対方向に連結する場合
に、連結片（10）及び連結部材（19）を両共するためで
ある。

発明の効果 本願は叙上のように、棚装置の脚柱を支柱と脚部材とに
分解可能な構成にしたので、輸送，梱包が便利であると
共に、これらを係止孔と脚部材の係止片との係止のみな
らず、支柱に設けた取付片の後面に当接片を緊締すると
共に、連結部材の前端部と脚部材の下面とを取付ねじに
より緊締する構成であるので、支柱と脚部材との連結部
の機械的強度が充分に得られ、特に請求項２記載の構成
により連結部の強度を更に増すことができ、また、請求
項４の構成においては、支柱の前面と脚部材の後面との
密着度が強固となるなどの利点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示すもので、第１図は中間を省略
し、一部切欠した総体側面図、第２図は中間を省略した
総体底面図、第３図は中間を省略し、一部切欠した分解
斜視図、第４図は取付ねじと取付孔との嵌合状態を示す
拡大縦断面図である。 図中、（１）は支柱、（２），（３）は係止孔、（４）
は通孔、（７），（14）ａはねじ孔、（８）は取付片、
（10）は連結片、（11）は脚部材、（12）は下面、（1
5），（16）は係止片、（17）は係止板、（19）は連結
部材、（20）は当接片、（22）は透孔、（23）は取付
孔、（24）は取付ねじ、（24）ａは頭部、（25）は窪み
部である。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも一つの面の下部に係止孔を、そ
   の一つの面と対向する面の下部に通孔を夫々設け、か
   つ、下端面に、前記通孔と対向するねじ孔を有する取付
   片を設けた連結片を固着して成る筒状の支柱と、後端部
   にその後端面より後方に突出して前記支柱の係止孔と係
   止する係止片を有し、かつ、下面にねじ孔を有した脚部
   材と、後部に前記取付片の後面に当接すると共に、該取
   付片のねじ孔に対向して透孔を有する当接片を、前部に
   前記脚部材のねじ孔と合致する取付孔を設けた連結部材
   とから成り、前記係止孔に脚部材の係止片を係止するこ
   とにより支柱の一つの面に脚部材の後端面を当接し、か
   つ、連結部材を支柱と脚部材の下面とに跨がって重合す
   ると共に、取付片の後面に当接片を当接した状態で通孔
   及び透孔を介して取付ねじを取付片のねじ孔に螺着し、
   かつ、取付孔を介し取付ねじを脚部材のねじ孔に緊締す
   ることにより支柱と脚部材とを連結部材により連結固定
   したことを特徴とする棚装置における脚柱。
2. 【請求項２】支柱が、その少なくとも一つの面の下部の
   上下左右位置に夫々係止孔を配設して成り、かつ、脚部
   材が、上下の係止孔と夫々係止する上下の係止片を夫々
   設けた別体構成の左右一対の係止板を脚部材の後端部左
   右内側面に夫々固着して成る請求項１記載の棚装置にお
   ける脚柱。
3. 【請求項３】支柱及び脚部材が断面方形状の筒体から成
   る請求項１または２記載の棚装置における脚柱。
4. 【請求項４】取付ねじが円錐状の頭部を有しており、か
   つ、連結部材の取付孔が下部に円錐状の窪み部を有し、
   かつ、取付孔を、その中心が、脚部材のねじ孔の中心よ
   り後方寄りに偏心するように設けて成る請求項1,2また
   は３記載の棚装置における脚柱。