JPH069519B2 - 動物および植物細胞量の計測方法 - Google Patents

動物および植物細胞量の計測方法

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JPH069519B2
JPH069519B2 JP62224018A JP22401887A JPH069519B2 JP H069519 B2 JPH069519 B2 JP H069519B2 JP 62224018 A JP62224018 A JP 62224018A JP 22401887 A JP22401887 A JP 22401887A JP H069519 B2 JPH069519 B2 JP H069519B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、生物量の計測方法に関するものであり、さら
に詳細には培養装置内の動物細胞量、植物細胞量をオン
ラインで計測する方法に関するものである。
したがって本発明は、バイオインダストリをはじめ、医
療、食品工業といった分野において非常に重要な役割を
果たすものである。
(従来の技術) 各種微生物、動・植物細胞等を用いて有用物質を生産す
るバイオリアクタや培養装置は、その内部の動物細胞量
や植物細胞量が時々刻々変化するものであり、バイオリ
アクタ、培養装置の制御を行ったり内部状態を知る上で
細胞量を測定することが非常に重要である。
バイオリアクタ等において、細胞の大きさが小さい各種
微生物においては懸濁溶液中の菌体濃度の測定では、倍
地中の微生物の各種光学的性質に基づいて、微生物濃度
を測定することが一応は可能である。しかし、微生物に
比較して体積が大きく、またフロックを形成する場合が
多い植物細胞や動物細胞では、乾燥重量や細胞の湿体積
を求めたり、懸濁液の一部を取り出し細胞や核を染色し
た後、顕微鏡下で細胞数をカウントする等の方法がとら
れるのが通例である。したがっていずれの方法を採用す
るにせよリアクタや培養装置から細胞をサンプリング方
により採取しなければならず、培養系への雑菌汚染の危
険性が大きく、雑菌汚染のため高価な培養液を廃棄しな
ければならないことが多く。培養効率の向上が望まれて
いたのである。また細胞量等の情報をリアクタや培養装
置のオンライン制御等に反映することは不可能であり、
細胞をサンプリングすることなく、オンラインで細胞量
を測定できる方法の開発が重要視されてきたのである。
したがって、電気容量を利用して動物および植物細胞量
を測定することは従来全く行われておらず、ましてフロ
ック状になった細胞や固定化細胞等を壊すことなくその
まま測定することは従来不可能とされており、このよう
な測定を可能とした本発明は、まさに画期的であって、
新規である。
(発明が解決しようとする問題点) 上記したように、従来の技術では、サンプリングするこ
となしに、連続的且つ自動的に培養中の動物および植物
細胞量を測定することは、全く不可能であった。
(問題点を解決するための手段) 本発明は、上記の技術の現状に鑑みてなされたものであ
って、培養液をサンプリングすることなく、動物および
植物細胞量をオンラインで迅速かつ正確に測定する方法
を新規に開発する目的でなされたものである。
この目的を達成するために、化学的、生物学的、物理学
的方法などの検討を加えた結果、電気容量に着目するに
到り、そして研究したところ、細胞濃度と電気容量との
間には直線関係が成立することを認め、この技術を利用
するれば浮遊状態のみならず、固定化状態、フロック状
態の細胞をもその量を正確に測定できるという全く新規
な知見を得、この新知見を基礎として更に広くかつ深く
研究した結果、本発明に到達したものである。
すなわち本発明は、培養槽(器)内に少なくとも1対の
電極を設置し、その間の電気容量を測定することを重要
な骨子とする動物および植物細胞量の測定法である。
生物細胞は大雑把にいえば細胞核を含む細胞質とそれを
取り囲む細胞膜、壁から構成されている。このうち細胞
膜は脂質が主体となって構成されており非常に電気抵抗
値が高い。したがって細胞を含んだ測定対象は、電解液
(基質中にはイオンが含まれており電解液とみなせる)
中に、内部に電解液を、(細胞液中にはイオンが含まれ
ており電解液とみなせる)含んだ油の粒子(細胞)が存
在するエマルジョン系とみなすことができる。
この様な背景のもとに本発明者らは種々の動物細胞や植
物細胞をもちいて実験を繰り返した結果、ある範囲の周
波数帯域の電気容量が細胞量の増加とともに増加する性
質のあることを本研究から明らかにすることができた。
つぎに、電気容量から細胞量の求め方について述べる。
電気容量は、電気、培養装置等の形状等の影響をうける
ため、あらかじめ動物および植物細胞を含まない状態で
の周波数特性を求めておき、測定対象の周波数特性から
減じることにより、動物細胞や植物細胞の存在によりも
たらされる電気容量の変化をもとめる。この時、細胞の
存在により数キロヘルツ(KHz)から数メガヘルツ(MHz)
(この範囲は、環境のイオン濃度、測定対象の種類等に
より違いがある)の広い周波数領域にわたって電気容量
の増加が見られる。したがって電気容量から細胞量を算
出するには、細胞量の変化に対して最も著しい変化を示
す周波数値を採用してもよいし、適当なデータ処理を施
してもよい。予め電気容量と細胞量(乾燥基重量、細胞
数等)との関係を求めておけば、電気容量から容易に細
胞量の算出が可能となる。したがって本方法により測定
対象細胞をサンプリングする等の操作を要さずオンライ
ンで細胞量の計測が可能となる。
本発明にしたがって電気容量を測定するには、動物細胞
や植物細胞を含有した培養槽(器)に少なくとも1対の
電極、とくに平行電極を設置しておき、この電極を用い
て3kHzから100kHzの周波数帯域で測定を行えばよく、
例えば第1図に図示した装置を用いると有利に測定が行
われる。
第1図は、計測システムの一例を示したものである。培
養槽2には、その内部に細胞等を満たすとともに、電極
1を1対設置しておく。なお測定対象細胞は固定されて
いてもよいし、フロックを形成していてもよいし、懸濁
状態でもよいし、種々の状態の細胞が混在していてもよ
い。固定化は包括型でもよいし、付着させた状態のもの
でもよい。第1図はその内部に細胞を固定化したビーズ
を満たした例である。培養槽は、シールドしなくてもよ
いが、シールド4するほうがよい結果が得られる。測定
は電気容量測定装置(LCRメータ等)5を用いておこな
う。測定装置5としては、周波数が固定の装置でも使用
可能であるが、複数の周波数で電気容量の測定ができる
タイプのものが望ましい。測定結果は、ヒトが読み取り
マニュアルによって算出してもよいし、インターフェイ
スを介してコンピュータ6にデータを転送し、自動的に
細胞量を算出してもよい。
動物および植物細胞が懸濁状態のときには、培養液中に
電極対を挿入することにより容易に細胞量を計測でき
る。一方、動物および植物細胞の固定化法は通常使用さ
れている方法を適宜用いることができる。すなわちポリ
アクリルアミド、ポリアクリレート、ポリメタクリレー
ト、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、感光性樹脂
その他合成樹脂;アルギン酸カルシウム、Kカラギーナ
ン、セルロース、デキストラン等の多糖類;コラーゲン
等のタンパク質;その他固定化剤を用いて固定化した場
合、あるいは付着性動物細胞の培養に通常用いられてい
るプラスチックビーズ(例えば、ファルマシア社製サイ
トデックス等)の表面に付着増殖した細胞についても自
由に測定することができる。
なお本発明においては、電気容量を測定することができ
るのであれば装置に限定されることなくすべてのタイプ
のものが適宜使用し得る。
次に本発明を実施例により更に詳述するが、これらは単
なる例示であって、なんら本発明を限定、制限するもの
ではない。
実施例1 植物細胞の増殖培養に通常用いられる表1の組成の基本
培地(植物細胞培養マニュアル:講談社)に、ナフタレ
ン酸5×10-5M、ベンジルアデニン1×10-5Mを添加した
培地100mlを500ml三角フラスコに分注し120℃で15分間
殺菌した。これにあらかじめ培養して得た、ごま(Se
samum indicum L)の増殖細胞を10ml移
植して、28、12,000ルックス、75回転/毎分の攪拌装置
の条件で培養した。3週間の培養の後、細胞を含んだ培
養液を用いて、種々の濃度の細胞を含む試料を作製し、
第1図に示す測定用容器に各試料を充填し電気容量を測
定した。測定後、各試料の乾燥重量を求めた。第2図
は、植物細胞における細胞量(乾燥重量)と電気容量と
の関係、つまり各試料の乾燥重量と周波数3kHzにおける
電気容量との関係を図示したものである。図のように溶
液中に含まれる細胞量と電気容量との間には直線で近似
できる関係のあることが明らかとなった。
実施例2 動物細胞の培養に通常用いられている方法(細胞培養マ
ニュアル:講談社)により、ヒト由来の骨髄性白血病細
胞株K-562の細胞を培養した。すなわち通常用いられて
いるRPMI-1640培地(大日本製薬製)に10%の牛胎児血
清を加えた培養液10mlを直径10cmの細胞培養用プラスチ
ックディッシュに分注した。これに前記のヒト細胞を2
×105個/mlになるようにして、移植し、5%炭酸ガスイ
ンキュベータ中で37℃にて4日間静置培養した。培養し
て得られたヒト細胞を回転数1000回転/毎分で集めた
後、種々の細胞濃度になるように懸濁し測定用の試料と
した、測定後、ビリケルチュールク血球計数板により各
試料中のヒト細胞の数を顕微鏡により測定し、周波数10
0kHzでの電気容量との関係を求めたところ第3図結果を
得た。第3図は、動物細胞における細胞濃度と電気容量
との関係を図示したものであり、第3図からも明らかな
ように、各培養液中に含まれるヒト細胞の数と電気容量
との間には直線で近似できる関係のあることがわかっ
た。
(発明の効果) 本発明は、特定の周波数帯域で電気容量を測定するとい
う全く新規な方法を採用することによって、従来破壊す
ることなく測定することが不可能であった動物および植
物細胞についてその細胞量をここにはじめて測定するこ
とが可能となり、しかもリアクタや培養槽等からサンプ
リング等の操作をへずして計測が不可能であった動物細
胞や植物細胞量を、上記操作なしにオンラインでかつリ
アルタイムで計測可能とする従来なしえなかなった新規
にして卓越した効果を有するものである。
したがって本発明によれば、動物細胞および植物細胞量
を非破壊的に測定することができ、バイオテクノロジ
ー、ワクチン製造、動物細胞および植物細胞を用いてい
る実験、研究の技術分野、その他各方面において広く本
発明を利用することができる。また、本発明は微生物量
を測定するのにも利用できることは当然である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための計測システムを図示し
たものであり、第2図及び第3図は、それぞれ、実施例
1及び2によって得た植物及び動物細胞濃度と電気容量
との関係を図示したグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 Stud Biophys,119(1 /3),(1987),P.153−156 Enzyme Microb Tech nol,9(3),(1987),P.181− 186

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】培養装置内に少なくとも1対の電極を設置
    して、3kHzから100kHzの周波数帯域で電気容量を測定
    することを特徴とする動物および植物細胞量の計測方
    法。
JP62224018A 1987-02-04 1987-09-09 動物および植物細胞量の計測方法 Expired - Lifetime JPH069519B2 (ja)

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DE8888300815T DE3871168D1 (de) 1987-02-04 1988-02-01 Verfahren zur messung von biomasse.
EP88300815A EP0277789B1 (en) 1987-02-04 1988-02-01 Method for measuring biomass
AT88300815T ATE76436T1 (de) 1987-02-04 1988-02-01 Verfahren zur messung von biomasse.
US07/790,071 US5182193A (en) 1987-02-04 1991-11-12 Method for measuring biomass

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EnzymeMicrobTechnol,9(3),(1987),P.181−186
StudBiophys,119(1/3),(1987),P.153−156

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