JPH0694288B2 - プレスの材料供給用コンベア装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、板材を積載するマガジンを循環させてプレス
機械に板材を供給するプレスの材料供給用コンベア装置
に関するものである。

（従来の技術） 従来の、この種の板材供給用コンベア装置としては、板
材を積載するマガジンを平面内で循環させるもの、又、
マガジンを立体的に循環させるものがある。

マガジンを平面内で循環させるコンベア装置にあって
は、装置の設置面積を大きくする必要性があるために、
限られた工場敷地内を必ずしも有効利用することができ
ないという問題があり、又、マガジンを立体的に循環さ
せるコンベア装置においては、マガジンの水平方向搬送
手段と垂直方向搬送手段の接続部において、マガジンを
これらの搬送手段に乗り移らせる手段が複雑であって、
高速運転時には安定性に欠けるという問題がある。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は、板材を積載するマガジンを立体的に循環させ
るコンベア装置において、マガジンの循環搬送が安全確
実に行えるプレスの材料供給用コンベア装置を提供する
ことを目的としている。

（課題を解決するための手段） 本発明における課題を解決するための手段は、一方の端
部が他方の端部より低くなるように傾斜させた第１ロー
ラコンベア１と、該第１ローラコンベア１の下方におい
て当該第１ローラコンベアとは逆方向に傾斜させた第２
ローラコンベア２と、該第１及び第２ローラコンベア1,
2の両端部にあって上下方向に往復運動する昇降枠7,8と
により板材を積載するマガジンの循環通路を構成するプ
レスの材料供給用コンベア装置において、前記各昇降枠
7,8に回動自在に軸着されると共に該昇降枠7,8に設けた
ストッパー25,26に係合して上記第１ローラコンベア１
と同じ傾斜姿勢を保持するように設けられた第１及び第
２テーブル3,4と、該第１及び第２テーブル3,4が前記第
２ローラコンベア２の端部に達した時にテーブルの下方
から当接して当該第１及び第２テーブル3,4を該第２ロ
ーラコンベア２の傾斜姿勢にさせるノックアウト29,30
とを具備することを特徴とするものである。

（作用） プレス機械に板材を供給し終って空になったマガジン
が、第２テーブル４に乗り移ると第２テーブル４が下降
する。第２テーブル４が第２ローラコンベア２に達する
と、ノックアウト30が第２テーブル４の自由端に下方か
ら当接して第２テーブル４はストッパー26との係合が解
除される。これによって第２テーブル４が第２ローラコ
ンベア２と同じ傾斜姿勢となるので、マガジンは第２ロ
ーラコンベア２に向って移動する。

マガジンが第２ローラコンベア２の先端部に達すると、
マガジンは第１テーブル３に乗り移る。第１テーブル３
はノックアウト29によってストッパー25の係合が解除さ
れているので、この位置で第１テーブル３は第２ローラ
コンベア２と同じ傾斜姿勢になっている。第１テーブル
３が上昇して第１ローラコンベア１に向いマガジンは第
１ローラコンベア１に乗り移る。マガジンは板材を積み
込まれて板材供給ステーションに送られ、板材搬送手段
によって板材が１枚ずつプレス機械に供給される。

（実施例） 第１図において、実施例の装置はピット内に設置されて
おり、ピットの上端部分（平地と略同一の高さ位置）に
は、基端部（図中左側端部）が先端部より低くなるよう
に傾斜させた第１ローラコンベア１を設けると共に、ピ
ットの底部に該第１ローラコンベア１とは逆の方向に傾
斜する第２ローラコンベア２を設置している。又、該第
１及び第２ローラコンベア1,2の両端部にあって、上下
方向に往復移動する第１テーブル３及び第２テーブル４
が設けられている。なお、第１テーブル３は各ローラコ
ンベア1,2の先端部（図中右端部）にあり、又、第２テ
ーブル４は各ローラコンベア1,2の基端部にある。

第２図及び第３図において、第１テーブル３及び第２テ
ーブル４は、上下方向に沿うガイド体5,6内に昇降枠7,8
と共に上下方向に往復運動する。又、ガイド体5,6の上
端部に軸着した一対のスプロケット9,10と下端部に軸着
した回転軸11,12に固定されているスプロケット13,14と
の間にチェン15,16が装着されており、昇降枠7,8に固定
したピン17,18をチェン15,16に結合すると共に、ブレー
キ装置付きの駆動モータ19,20の出力軸と回転軸11,12と
をカップリング21,22を介して結合している。従って、
駆動モータ19,20により回転軸11,12を正逆方向に回転さ
せれば、チェン15,16がガイド体15,16に沿って往復回動
し、これに伴って昇降枠7,8が上下に往復運動するよう
になっている。

又、第１及び第２テーブル3,4は片持ち梁状に形成され
ており、昇降枠7,8に支軸23,24によって回動自在に軸着
されている。又、第１及び第２テーブル3,4と一体に設
けたアーム27,28を昇降枠7,8に設けたストッパー25,26
に第２図左側から当接させることにより、常時は第１及
び第２テーブル3,4を第１ローラコンベア１と同一方向
の傾斜姿勢にさせている。

さらに又、第１図に示すように、第１及び第２テーブル
3,4の自由端に下方から当接するノックアウト29,20をビ
ットの底部に設けることにより、第１及び第２テーブル
3,4が第２ローラコンベア２の端部に達した時に、この
ノックアウト29,30によって第１及ひ第２テーブル3,4と
ストッパー25,26との係合を解除して当該第１及び第２
テーブル3,4を第２ローラコンベア２と同一方向の傾斜
姿勢にさせている。図中、31は第１テーブル３の自由端
に設けられたマガジン落下防止用のフックである。

一方、第１ローラコンベア１の中途及び基端部にマガジ
ンＡを停止させるマガジンストッパー32,33を設けると
共に、第２ローラコンベア２の先端部にマガジンを停止
させるマガジンストッパー34を設けている。なお、各マ
ガジンストッパー32,33,34は、いずれもエアシリンダ3
5,36,37によって制御されている。38はマガジンプッシ
ャ、39はリフトシリンダ、40は図示しないプレス機械に
板材を搬入する板材搬送手段である。

実施例は上記した構成であり、第１図において、第１ロ
ーラコンベア１の図中右端部に載置されたマガジンは、
自重によって図中左側に移動し、途中でマガジンストッ
パー32による係合作用を受けて停止する。このマガジン
ストッパー32による停止位置は板材の積載ステーション
であり、この位置においてマガジンＡに板材が積み込ま
れる。

板材の積み込みが終了すると、図示しない制御手段から
の指令によってエアシリンダ35がマガジンストッパー32
を没入させるのでマガジンは再び左側に移動する。次
に、マガジンは第１ローラコンベア１の基端部に設けた
マガジンストッパー33によって当該位置に停止する。こ
の位置はプレス機械への板材供給ステーションである。
なお、実施例のようにマガジンストッパー32に対応して
マガジンプッシャ38を設けた場合は、マガジンを強制的
に移動させることができる。

板材供給ステーションにマガジンが停止すると、板材搬
送手段40がマガジンＡの板材を１枚ずつ取り出してプレ
ス機械に供給する。この他、板材の減少に伴ってリフト
シリンダ39が伸長して板材を持ち上げる。

又、このような板材の取り出し中に第２テーブル４が第
１ローラコンベア１の基端部に位置して待機している。
そして、板材供給ステーションに位置するマガジン内の
板材が無くなってマガジンストッパー33がマガジンから
離脱すると、空になったマガジンが左側に移動して第２
テーブル４に乗り移る。

第２テーブル４は第１ローラコンベア１と同一方向に傾
斜しているので、格別な駆動手段を必要とすることなく
空になったマガジンが第２テーブル４に移動する。

このようにして、第２テーブル４に空のマガジンが乗り
移ると駆動モータ20が回転して第２テーブル４を下降さ
せる。そして、第２テーブル４が第２ローラコンベア２
に達すると、ノックアウト30が第２テーブル４の自由端
に下方から当接する。これによって、第２テーブル４は
アーム28とストッパー26との係合が解除され、第２テー
ブル４はそれまでとは逆の方向、すなわち、第２ローラ
コンベア２と同一方向の傾斜姿勢となる。このために、
第２テーブル４に載置されていた空のマガジンは自重に
よって第２ローラコンベア２の先端部に向って移動す
る。

第２ローラコンベア２の先端部に向って走行する空のマ
ガジンは、自重によって右側に移動して先端部に至り、
マガジンストッパー34との係合作用で停止する。

空のマガジンが第２ローラコンベア２の先端部に到達し
た時点で第１テーブル３が既に第２ローラコンベア２の
先端部に戻されているときは、マガジンストッパー34が
作用しないので空のマガジンは第１テーブル３に乗り移
る。なお、第１テーブル３が第２ローラコンベア２の先
端部に位置しているときは、前述した作用によって第１
テーブル３の自由端がノックアウト29によってストッパ
ー25との係合を解除するので、空のマガジンは第２ロー
ラコンベア２から第１テーブル３に乗り移る。

空のマガジンは、第１テーブル３によって上方に運ば
れ、第１テーブル３が第１ローラコンベア１の先端部に
達したときにフック31による係合が解除されて第１テー
ブル３上の空のマガジンは第１ローラコンベア１に乗り
移る。そして、マガジンは再び第１ローラコンベア１の
板材積載ステーションへ向うことになる。

（発明の効果） 本発明は、板材を積載するマガジンを立体的に循環させ
るものであって、傾斜姿勢が異なる２つのローラコンベ
アとローラコンベアの両端にあって昇降するテーブルが
設けられ、テーブルが下位のローラコンベアに達した時
に、当該下位のローラコンベアの姿勢にさせるようにし
ているので、マガジンがテーブル及びローラコンベアに
確実にかつ容易に乗り移ることができ、従って、高速運
転をした場合でもマガジンを安全に搬送することができ
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例を示す全体の側面図、 第２図はテーブルの具体構造を示す側面図、 第３図は同じく正面図である。 １……第１ローラコンベア、２……第２ローラコンベア ３……第１テーブル、４……第２テーブル、5,6……ガ
イド体 7,8……昇降枠、9,10,13,14……スプロケット 11,12……回転軸、15,16……チェン、17,18……ピン 19,20……駆動用モータ、21,22……カップリング、23,2
4……支軸 25,26……ストッパー、27,28……アーム、29,30……ノ
ックアウト 31……フック、32,33,34……マガジンストッパー 35,36,37……エアシリンダ、38……マガジンプッシャ 39……リフトシリンダ、40……板材搬送手段、Ａ……マ
ガジン

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一方の端部が他方の端部より低くなるよう
   に傾斜させた第１ローラコンベア（１）と、該第１ロー
   ラコンベア（１）の下方において当該第１ローラコンベ
   アとは逆方向に傾斜させた第２ローラコンベア（２）
   と、該第１及び第２ローラコンベア（1,2）の両端部に
   あって上下方向に往復運動する昇降枠（7,8）とにより
   板材を積載するマガジンの循環通路を構成するプレスの
   材料供給用コンベア装置において、前記各昇降枠（7,
   8）の回動自在に軸着されると共に該昇降枠（7,8）に設
   けたストッパー（25,26）に係合して上記第１ローラコ
   ンベア（１）と同じ傾斜姿勢を保持するように設けられ
   た第１及び第２テーブル（3,4）と、該第１及び第２テ
   ーブル（3,4）が前記第２ローラコンベア（２）の端部
   に達した時にテーブルの下方から当接して当該第１及び
   第２テーブル（3,4）を該第２ローラコンベア（２）の
   傾斜姿勢にさせるノックアウト（29,30）とを具備する
   ことを特徴とするプレスの材料供給用コンベア装置。