JPH0694110A - 自動変速機の操作装置 - Google Patents

自動変速機の操作装置

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JPH0694110A
JPH0694110A JP26946092A JP26946092A JPH0694110A JP H0694110 A JPH0694110 A JP H0694110A JP 26946092 A JP26946092 A JP 26946092A JP 26946092 A JP26946092 A JP 26946092A JP H0694110 A JPH0694110 A JP H0694110A
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JP
Japan
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range
shift
automatic transmission
operation knob
knob
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JP26946092A
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Satoru Nakano
哲 中野
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Mazda Motor Corp
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Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作装置全体を大型化することなくDレンジ
からの変速段操作を可能とする。 【構成】 セレクトレバー5の操作により変速レンジと
Dレンジにおける変速段とを夫々設定可能な自動変速機
の操作装置Sにおいて、セレクトレバー5の操作ノブ9
をレバー本体6に対して中立な中立位置から少なくとも
2つのポジションUP・DPへ揺動可能に設け、Dレン
ジにおける操作ノブ9の揺動操作により少なくとも変速
段を切換え可能に構成し、Dレンジ以外のレンジにおい
て操作ノブ9の中立位置からの揺動を禁止する揺動禁止
機構を設けるとともに、操作ノブ9が中立位置に復帰す
るまでDレンジから他のレンジへのシフトを規制するシ
フト規制機構48を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セレクトレバーの操作
により変速レンジとDレンジにおける変速段とを夫々設
定可能な自動変速機の操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の自動変速機では、運転
状態に応じて遊星歯車装置などの変速機の動力伝達経路
を切換えて変速段を切換えるように構成されている。例
えば、前進4速の自動変速機において、Dレンジを選択
すると1速から4速間での変速が可能となり、2レンジ
を選択すると1速から3速間での変速が可能となり、1
レンジを選択すると1速・2速間での変速が可能となる
ように構成されている。ところで、前記自動変速機で
は、自動車の運転状態を検出してそれに応じて変速段を
設定する関係上、運転者の要求に応じて速やかに変速段
が切換わらないという問題がある。
【0003】そこで、例えば、特開平2−8545号公
報に記載の自動変速機の操作装置では、メインゲートを
介してP・R・N・D・3・2・1の各レンジに対応す
る位置へセレクトレバーを操作可能に構成するととも
に、Dレンジから左側へ延び左端部が前後に分岐したサ
ブゲートを設け、セレクトレバーをサブゲートの前側の
シフトアップポジションと後側のシフトダウンポジショ
ンとに切換えることで、現在の変速段から1段シフトア
ップした変速段又は1段シフトダウンした変速段に変速
操作出来るように構成したものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記公報に記載の操作
装置のように、P・R・N・D・3・2・1の各レンジ
に対応する位置へセレクトレバーを案内するメインゲー
トと、シフトアップポジションとシフトダウンポジショ
ンへセレクトレバーを案内するサブゲートとを設けた場
合には、両ゲートの所要スペースが大きくなり操作装置
全体が大型化するという問題がある。本発明の目的は、
操作装置全体を大型化することなくDレンジにおける変
速段操作を可能とし得る自動変速機の操作装置を提供す
ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る自動変速
機の操作装置は、セレクトレバーの操作により変速レン
ジとDレンジにおける変速段とを夫々設定可能な自動変
速機の操作装置において、前記セレクトレバーの操作ノ
ブをレバー本体に対して中立な中立位置から少なくとも
2つのポジションへ揺動可能に設け、前記Dレンジにお
ける操作ノブの揺動操作により少なくとも変速段を切換
え可能に構成したものである。請求項2に係る自動変速
機の操作装置は、請求項1に記載の自動変速機の操作装
置において、前記Dレンジ以外のレンジにおいて操作ノ
ブの前記中立位置からの揺動を禁止する揺動禁止手段を
設けたものである。
【0006】請求項3に係る自動変速機の操作装置は、
請求項1に記載の自動変速機の操作装置において、前記
操作ノブが前記中立位置に復帰するまでDレンジから他
のレンジへのシフトを規制するシフト規制手段を設けた
ものである。請求項4に係る自動変速機の操作装置は、
請求項1に記載の自動変速機の操作装置において、Dレ
ンジにおけるモードを、前記操作ノブの揺動を介して変
速段を切換え可能な変速段切換モードと、前記操作ノブ
の揺動を介して変速レンジを切換え可能な変速レンジ切
換モードとに択一的に切換えるモード選択スイッチ手段
を設けたものである。
【0007】
【発明の作用及び効果】請求項1に係る自動変速機の操
作装置においては、セレクトレバーの操作ノブがレバー
本体に対して中立な中立位置から少なくとも2つのポジ
ションへ揺動可能に設けられ、Dレンジにおける操作ノ
ブの揺動操作により少なくとも変速段を切換え可能に構
成してあるので、簡単な操作で変速段を切換えることが
出来、しかも、変速段を切換える為に別途サブゲートな
どを設ける必要がないので、その分操作装置を小型に構
成することが出来る。請求項2に係る自動変速機の操作
装置においては、請求項1の装置において、Dレンジ以
外のレンジにおいて操作ノブの中立位置からの揺動を禁
止する揺動禁止手段を設けてあるので、Dレンジ以外の
レンジにおける操作ノブの誤操作を確実に防止すること
が出来る。
【0008】請求項3に係る自動変速機の操作装置にお
いては、請求項1の装置において、操作ノブが中立位置
に復帰するまでDレンジから他のレンジへのシフトを規
制するシフト規制手段を設けてあるので、操作ノブが揺
動操作されている状態における不用意なセレクトレバー
の操作を確実に防止出来る。請求項4に係る自動変速機
の操作装置においては、請求項1の装置において、Dレ
ンジにおけるモードを、操作ノブの揺動を介して変速段
を切換え可能な変速段切換モードと、操作ノブの揺動を
介して変速レンジを切換え可能な変速レンジ切換モード
とに択一的に切換えるモード選択スイッチ手段を設けた
ので、Dレンジにおける操作ノブの揺動操作で変速段及
び変速レンジを切換えることが出来る。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。本実施例は、前進5速の自動車用自動変速機の操
作装置に本発明を適用した場合のものである。尚、本実
施例では、自動車の前後左右を基準に前後左右を定義し
て説明する。図1〜図4に示すように、フロントシート
間のシャフトトンネル上には操作装置Sのコンソールボ
ックス1が設けられ、コンソールボックス1の上壁部に
は前後方向に細長いストレート状のゲート2が設けら
れ、コンソールボックス1内においてシャフトトンネル
上にはベース部材3が設けられ、ベース部材3には下方
へ延びるブラケット部材4が設けられ、ブラケット部材
4にはセレクトレバー5が左右方向向きの軸部材7を介
してPレンジとDレンジとに亙って回動可能に枢支さ
れ、セレクトレバー5のレバー本体6の中段部はゲート
2を挿通して上方へ延設され、レバー本体6の上端部は
左右1対のアーム部6aに分岐され、両アーム部6aの
中段部間には左右方向向きの軸部材8が枢支され、操作
ノブ9は軸部材8を介して実線で図示の中立位置から前
側へ揺動したアップポジションUPと後側へ揺動したダ
ウンポジションDPとに揺動可能に枢支され、軸部材8
には操作ノブ9を中立位置側へ付勢するバネ部材11が
巻装され、レバー本体6の下端近傍部は図示外のプッシ
ュプルワイヤを介して自動変速機の入力部に連動連結さ
れている。
【0010】前記セレクトレバー5の回動操作に節度感
を付与する為のディテント機構15について説明する
と、図1に示すように、セレクトレバー5の左側におい
てベース部材3上には規制プレート16が立設され、規
制プレート16の上端部には4つの係止部17がP・R
・N・Dの各レンジに対応させて形成され、レバー本体
6の中段部には係止部17側へ延びる板バネ18がブラ
ケット部材19を介して固定され、板バネ18の先端部
には係止部17に係合可能なディテント20が設けら
れ、板バネ18の付勢力によりディテント20が係止部
17に係合することでセレクトレバー5の回動操作に節
度感が付与される。
【0011】次に、前記セレクトレバー5の特定レンジ
へのシフト操作を規制解除可能に規制して急発進などを
防止する為の規制機構21について説明する。図1〜図
3に示すように、規制プレート16の上段部にはシフト
ロック孔22が形成され、シフトロック孔22の上部に
はPレンジとRレンジ間におけるシフト操作を規制する
第1規制部22aと、NレンジからRレンジへのシフト
操作を規制する第2規制部22bと、NレンジからDレ
ンジへのシフト操作を規制する第3規制部22cとが形
成されている。
【0012】前記操作ノブ9にはセレクトボタン23が
右方へ向けて突出状に装着され、セレクトボタン23は
バネ部材23aにより右方へ付勢され、操作ノブ9には
セレクトボタン23の押し操作により傾斜面を介して下
方へ操作される操作部材24が上下方向に移動自在に装
着され、操作部材24の下半部には軸部材8が挿通する
上下方向に細長い長孔状のガイド孔25を有する連結部
24aが形成され、レバー本体6内には上下方向向きの
ロックロッド26が装着され、ロックロッド26はバネ
部材27を介して上方へ付勢され、ロックロッド26の
上部には軸部材8が挿通する上下方向に細長い長孔状の
ガイド孔28を有する連結部26aが形成され、ロック
ロッド26の下端部にはシフトロック孔22内に延びる
規制ピン29が設けられ、操作部材24とロックロッド
26とは軸部材8を中心に前後方向に揺動自在に連結さ
れている。
【0013】前記規制機構21において、セレクトボタ
ン23を操作していない状態では、バネ部材27の付勢
力により規制ピン29がシフトロック孔22の上端部に
当接され、規制ピン29と規制部22a・22b・22
cとの係合により、PレンジとRレンジ間、Nレンジか
らRレンジ、NレンジからDレンジへのシフト操作が規
制され、セレクトボタン23を押し操作すると、操作部
材24の下端部でロックロッド26が下方へ操作されて
規制ピン29と規制部22a・22b・22cとの係合
が解除され、シフト操作可能な状態になる。
【0014】次に、前記操作ノブ9の中立位置からの揺
動をDレンジ以外のレンジにおいて禁止する揺動禁止機
構30について説明する。図1〜図4に示すように、左
右のアーム部6aの上端前部には係合切欠き部31が形
成され、操作ノブ9には係合切欠き部31に係合可能な
1対のカム32を有する操作軸33が左右方向に移動自
在に装着され、操作軸33はバネ部材34を介して右方
へ付勢され、操作軸33は操作ノブ9に設けられたホー
ルド機構35のホールドボタン36を1回操作すると、
図2に仮想線で図示のように、係合切欠き部31からカ
ム32が離脱して操作ノブ9をレバー本体6に対して前
後方向に揺動操作可能な解除位置に移動され、もう1回
操作すると、実線で図示のように、係合切欠き部31に
カム32が係合して操作ノブ9が中立位置に揺動不能に
ロックされたロック位置に移動される。
【0015】前記シフトロック孔22のDレンジに対応
する位置には他のレンジよりも低い位置に規制ピン29
を保持可能な保持部22dが形成され、ロックロッド2
6の連結部26aには解除位置側へのカム32の移動を
規制可能な係止部26bが突出状に設けられ、セレクト
レバー5がDレンジ以外のレンジにある状態では、係止
部26bにより解除位置へのカム32の移動が禁止され
るが、セレクトレバー5がDレンジに操作されて規制ピ
ン29が保持部22dに保持されると、規制ピン29及
びロックロッド26を介して係止部26bが下方へ移動
して、カム32を解除位置側へ操作出来る状態となる。
つまり、Dレンジ以外では係止部26bがカム32に係
合することでホールドボタン36の押し操作が禁止さ
れ、Dレンジ以外のレンジにおける操作ノブ9の中立位
置からの揺動が禁止される。
【0016】前記ホールド機構35に関しては、図5〜
図9に示すように、操作ノブ9には略円筒状に規制スリ
ーブ40が左右方向向きに固定され、規制スリーブ40
内にはホールドボタン36が左右方向に移動自在に装着
され、操作軸33の右端部にはホールドボタン36内へ
延びる略円筒状の操作部材41が左右方向に移動自在に
装着され、規制スリーブ40の内周部には左右方向向き
の6本の第1ガイド溝40aが形成され、ホールドボタ
ン36には第1ガイド溝40aに左右方向に移動自在な
6つの第1係合凸部36aが形成され、規制スリーブ4
0の内周部の左部には第1ガイド溝40aによりも深溝
の第2ガイド溝40bが形成され、操作部材41には第
2ガイド溝40b内を移動自在な3つの第2係合凸部4
1aが形成され、ホールドボタン36の左端部には第2
係合凸部41aに係合可能な鋸歯状のガイド部36bが
形成されている。
【0017】前記ホールド機構35において、図7に示
すように、第2係合凸部41aが第2ガイド溝40bの
第1規制部42に保持された状態から、ホールドボタン
36を1回操作すると、図8に示すように、第2係合凸
部41aがホールドボタン36のガイド部36bを介し
て左方へ押動されて操作部材41が左方へ移動し、ホー
ルドボタン36を略フルに押し操作すると、操作部材4
1が回転しつつ第2係合凸部41aがガイド部36bで
案内されて仮想線で図示の位置へ移動する。この状態
で、ホールドボタン36を放すと、図9に示すように、
バネ部材34の付勢力で第2係合凸部41aが傾斜面4
3で案内されて第2ガイド溝40bの第1規制部44側
へ移動して第2規制部44に保持される。そして、もう
1回ホールドボタン36を操作すると、前記と同様に第
2係合凸部41aがホールドボタン36のガイド部36
bを介して左方へ押動され操作部材41が回転しつつ第
2係合凸部41aがガイド部36bで案内され、この状
態で、ホールドボタン36を放すと、バネ部材34の付
勢力で第2係合凸部41aが傾斜面45で案内されて第
1規制部42に保持される。
【0018】このように、ホールドボタン36を操作す
る毎に第2係合凸部41aが第1規制部42と第2規制
部44とに交互に保持される。ここで、第1規制部42
は第2規制部44よりも右側に配置されているので、第
2係合凸部41aが第1規制部42に保持されると、カ
ム32が係合切欠き部31から離脱して操作ノブ9をア
ップポジションUP又はダウンポジションDPへ揺動操
作出来る状態となり、第2係合凸部41aが第2規制部
44に保持されると、カム32が係合切欠き部31に係
合して操作ノブ9は中立位置にロックされる。尚、前記
ホールド機構35として種々の構成のものが適用可能
で、例えば、電磁ソレノイドでもって操作ノブ9の揺動
をロック/アンロックするように構成してもよい。
【0019】前記操作ノブ9を揺動操作しているとき
に、セレクトレバー5がDレンジ以外のレンジへ誤操作
されることを防止するシフト規制機構48について説明
すると、図1に示すように、規制プレート16の左側に
はレバー部材46が回動自在に枢支され、レバー部材4
6を実線で図示の規制位置と仮想線で図示の解除位置と
に回動駆動する為のアクチュエータ47が設けられ、レ
バー部材46を解除位置側へ付勢するバネ部材49が設
けられ、アクチュエータ47が駆動されるとバネ部材4
9の付勢力に抗してレバー部材46が規制位置に回動さ
れ、レバー部材46の先端部でDレンジに保持された規
制ピン29の他のレンジへの移動が規制される。
【0020】前記操作ノブ9には、図2・図3に示すよ
うに、ホールドボタン36が操作されたことを検出する
ためのホールドスイッチ50と、操作ノブ9がアップポ
ジションUPに操作されたことを検出する為のシフトア
ップスイッチ54と、操作ノブ9がダウンポジションD
Pに操作されたことを検出する為のシフトダウンスイッ
チ55とが設けられている。前記ホールドスイッチ50
は操作軸33の左端部に設けられた端子片51と、この
端子片51に対向するように操作ノブ9に設けられた端
子片52とを備え、ホールドボタン36を略フルに操作
したときにON作動するように構成されている。尚、前
記ホールドスイッチ50に代えて、図2に仮想線で示す
ように、解除位置に移動したカム32を直接的に検出す
るマイクロスイッチ53などを設けてもよい。
【0021】前記両スイッチ54・55は軸部材8の上
側に対応する位置において操作ノブ9に設けられた共通
の端子片56と、軸部材8の斜め前側に対応する位置に
おいてアーム部6aの左端面に設けられたシフトアップ
用の端子片57と、軸部材8の斜め後側に対応する位置
においてアーム部6aの左端面に設けられたシフトダウ
ン用の端子片58とを備え、操作ノブ9をアップポジシ
ョンUPへ操作すると、端子片56・57が接続されて
シフトアップスイッチ54がON作動し、操作ノブ9を
ダウンポジションDPへ操作すると、端子片56・58
が接続されてシフトダウンスイッチ55がON作動す
る。
【0022】次に、前記自動変速機の制御系について、
図10の機能ブロック図を参照しながら説明する。自動
変速機のコントロールユニット60には、車速センサ6
1からの車速信号と、スロットル開度センサ62からの
スロットル開度信号と、P・R・N・Dのシフト位置を
検出するシフト位置センサ63からのシフト位置信号
と、ホールドスイッチ50とシフトアップスイッチ54
及びシフトダウンスイッチ55からのスイッチ信号とが
入力され、コントロールユニット60からは自動変速機
の油圧回路64に介設された複数の電磁切換え弁に駆動
信号が出力される。前記コントロールユニット60のR
OMには、操作装置Sからのスイッチ信号に基づいて変
速段を設定する変速段設定制御の制御プログラムと、自
動車の運転状態や設定レンジに応じて変速段などを自動
設定する自動変速制御の制御プログラムやそれに付随す
る複数の変速マップなどが予め入力格納されている。
尚、前記自動変速制御に関しては一般的な構成なのでそ
の詳細な説明を省略する。
【0023】ここで、前記変速段設定制御の概要につい
て説明すると、セレクトレバー5をDレンジに操作した
状態で、ホールドボタン36を操作すると、ホールドス
イッチ50がON作動して、操作ノブ9が揺動操作可能
な状態になるとともに、アクチュエータ47が駆動され
てセレクトレバー5がDレンジに保持され、現在の変速
段がホールドされ、もう一度ホールドボタン36を操作
すると、ホールドスイッチ50がON作動して、操作ノ
ブ9が中立位置にロックされるとともに、アクチュエー
タ47が停止されてセレクトレバー5がDレンジ以外の
レンジへ操作可能になり、通常のDレンジで自動変速機
が自動変速される。一方、ホールドボタン36を1回操
作して現在の変速段がホールドされた状態で、操作ノブ
9をアップポジションUP又はダウンポジションDPへ
操作すると、変速段が1段シフトアップ又は1段シフト
ダウンされる。
【0024】次に、前記変速段設定制御のルーチンにつ
いて図11・図12に示すフローチャートを参照しなが
ら説明する。尚、図中Si(i=1、2、3、・・・)
は各ステップを示すものである。イグニションスイッチ
の投入とともにこの制御が開始されると、先ず必要な初
期設定が実行され(S1)、車速信号とスロットル開度
信号とシフト位置信号とスイッチ50・54・55のス
イッチ信号などが読み込まれ(S2)、選択レンジがP
レンジ又はRレンジ又はNレンジであるか否かが判定さ
れ(S3)、Yesの場合には選択レンジに応じて自動
変速機の油圧回路64が制御される(S4)。選択レン
ジがPレンジ又はRレンジ又はNレンジでない場合、即
ちセレクトレバー5がDレンジに対応する位置に操作さ
れている場合には、ホールドボタン36が略フルに押し
操作されてホールドスイッチ50がON作動したか否か
が判定され(S5)、Yesの場合にはホールドスイッ
チ50がOFF作動するまで待つ(S6)。
【0025】ホールドスイッチ50がOFF作動する
と、ホールドフラグHFがセットされているか否かが判
定され(S7)、リセットされている場合には、ホール
ドフラグHFがセットされて(S8)アクチュエータ4
7が駆動され(S9)、S2に戻り、セットされている
場合には、ホールドフラグHFがリセットされて(S1
0)アクチュエータ47が停止され(S11)、変速段
をマニュアルで切換えるためS13へ移行する。ここ
で、前記ホールドフラグHFは、ホールドボタン36の
操作により、カム32が係合切欠き部31から離脱して
操作ノブ9が揺動操作可能な状態、つまり操作ノブ9の
揺動操作により変速段を切換え可能な状態になるとセッ
トされ、ホールドボタン36の操作により、カム32が
係合切欠き部31に係合して操作ノブ9が揺動操作不能
な状態、つまり操作ノブ9が中立位置にロックされた状
態になるとリセットされように設定されている。また、
ホールドフラグHFがセットされている場合には、アク
チュエータ47が駆動されてレバー部材46が規制位置
に回動されることで、Dレンジ以外のレンジへのセレク
トレバー5の操作が規制され、ホールドフラグHFがリ
セットされている場合には、アクチュエータ47が停止
されてレバー部材46が解除位置に復帰することで、D
レンジ以外のレンジへのセレクトレバー5の操作が許さ
れる。
【0026】S5においてNoと判定された場合には、
ホールドフラグHFがセットされているか否かが判定さ
れ(S12)、Noの場合には通常のDレンジなのでS
4に移行して自動変速機の油圧回路が制御され、Yes
の場合には、現在の変速段Iを切換える為にS13へ移
行する。S13ではシフトアップスイッチ54がON作
動しているか否かが判定され、Yesの場合にはシフト
アップスイッチ54がOFF作動するまで待ち(S1
4)、操作ノブ9が一旦アップポジションUPへ操作さ
れた後中立位置へ復帰すると、現在の変速段Iが5速か
否かが判定される(S15)。現在の変速段Iが5速の
場合には、これ以上シフトアップ出来ないので変速段I
が5速に設定され(S16)、5速でない場合には、変
速段Iがシフトアップされる(S17)。
【0027】S13にてNoと判定された場合には、シ
フトダンウスイッチ55がON作動しているか否かが判
定され(S18)、Yesの場合にはシフトダンウスイ
ッチ55がOFF作動するまで待ち(S19)、操作ノ
ブ9が一旦ダウンポジションDPへ操作された後中立位
置へ復帰すると、現在の変速段Iが1速か否かが判定さ
れる(S20)。現在の変速段Iが1速の場合には、こ
れ以上シフトダウン出来ないので変速段Iが1速に設定
され(S21)、1速でない場合には、変速段Iがシフ
トダウンされる(S22)。尚、両スイッチがOFF作
動している場合には、セレクトレバー5が中立位置に保
持されているので現在の変速段Iがホールドされる(S
23)。こうして、変速段Iが設定されると、S24に
おいて設定された変速段Iになるように自動変速機の油
圧回路64が制御される。
【0028】次に、前記操作装置Sのレンジ及び変速段
を表示するための表示装置70について説明する。図1
3・図14に示すように、コンソールボックス1の上壁
部の右部には表示装置70が設けられ、この表示装置7
0は、上端開放の前後方向に細長いケーシング71と、
ケーシング71の上端部に固定され下面にP・R・N・
1・2・3・4・5の文字が前側から順々に裏文字で白
抜き印刷された表示プレート72と、表示プレート72
のP・R・N・1・2・3・4・5の各文字に対応させ
て設けられた8つのランプ73とを備え、これら8つの
ランプ73はコントロールユニット60に接続されてい
る。
【0029】前記表示プレート72に印刷された文字の
うちP・R・Nの文字は自動変速機のレンジを示すもの
で、セレクトレバー75がP・R・Nのレンジに操作さ
れたときには対応するランプ73が点灯されて現在のレ
ンジが表示され、また1〜5の文字は自動変速機の変速
段を示すものであり、Dレンジに操作されたときに、D
レンジにおいて切換え可能な変速段、即ち1〜5速の5
つの文字に対応するランプ73が点灯される。一方、D
レンジにおいてホールドボタン36が操作されると、1
〜5の文字に対応するランプ73のうちの現在の変速段
Iに対応するランプ73が点灯され、操作ノブ9がアッ
プポジションUP又はダウンポジションDPへ操作され
て変速段Iが切換えられると、設定された変速段Iに対
応するランプ73が点灯される。
【0030】次に、前記操作装置Sの作用について説明
する。Dレンジにおける操作ノブ9の揺動操作により、
変速段Iをシフトアップ及びシフトダウンすることが出
来るので、ゲート2の所要スペースを小さくして操作装
置S全体を大幅に小型に構成しつつ、変速段をマニュア
ル操作することが出来る。揺動禁止機構30によりDレ
ンジ以外のレンジにおけるホールドボタン36の操作を
禁止して操作ノブ9の揺動操作を禁止してあるので、D
レンジ以外のレンジにおける操作ノブ9の誤操作を防止
出来る。また、操作ノブ9が中立位置にロックされるま
でセレクトレバー5の回動操作がシフト規制機構48に
より規制されるので、セレクトレバー5の誤操作を確実
に防止出来る。尚、前記実施例では、P、R、N、Dの
4つのレンジにレンジ切換え可能に構成したが、P、
R、N、D、2、1の6つのレンジやP、R、N、D、
3、2、1の7のレンジにレンジ切換え可能な変速装置
に対しても、本発明を同様に適用出来る。
【0031】次に、前記操作装置Sの構成を部分的に変
更した変形例について説明する。尚、前記実施例と同一
部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
この操作装置Sでは、操作ノブ9に図2に仮想線で図示
のようにモード選択スイッチ80が設けられ、このモー
ド選択スイッチ80の操作により、Dレンジにおけるモ
ードを、変速段を切換え可能な変速段選択モードと、変
速レンジ(変速段の範囲)を選択可能な変速レンジ選択
モードとに択一的に切り換え可能に構成されている。前
記変速段選択モードが設定されたときには、図15に示
すように、操作ノブ9のアップポジションUP又はダウ
ンポジションDPへの揺動操作により、前記実施例と同
様に、現在設定されている変速段がシフトアップ(但
し、現在設定されている変速段が5速の場合には5速に
設定される)又はシフトダウン(但し、現在設定されて
いる変速段が1速の場合には1速に設定される)され
る。例えば、現在設定されている変速段が3速の場合に
は、操作ノブ9のアップポジションUPへの揺動操作に
より、変速段が4速にシフトアップされ、またダウンポ
ジションUPへの揺動操作により、変速段が2速にシフ
トダウンされる。
【0032】一方、変速レンジ選択モードが設定された
ときには、図15に示すように、操作ノブ9のアップポ
ジションUPへの揺動操作により、1速から現在設定さ
れている変速段をインクリメントした変速レンジ(但
し、現在設定されている変速段が5速の場合には1速〜
5速の変速レンジ)内で変速段が自動切換えされ、操作
ノブ9のダウンポジションDPへの揺動操作により、1
速から現在設定されている変速段をディクリメントした
変速レンジ(但し、変速段Iが1速の場合には1速にホ
ールドされる)内で変速段が自動切換えされる。例え
ば、現在設定されている変速段が3速の場合には、操作
ノブ9のアップポジションUPへの揺動操作により、1
速〜4速の範囲内で変速段が自動切換えされ、ダウンポ
ジションUPへの揺動操作により、1速・2速間で変速
段が自動切換えされる。
【0033】尚、前記表示装置70の構成を部分的に変
更した変形例として、図16・図17に示す表示装置7
0Aでは、1〜5の文字に対応するケーシング51の部
分に略円筒状の遮蔽筒75を設け、遮蔽筒75の内側及
び外側に夫々ランプ76・77を設け、変速レンジを表
示するときには、ランプ77を点灯させて変速可能な変
速段の範囲を表示するとともに、ランプ76を点灯させ
て現在の変速段を表示するように構成してある。尚、本
実施例では、前進5速の自動変速機の操作装置Sに本発
明を適用したが、前進4速や前進3速の自動変速機の操
作装置Sに対しても本発明を同様に適用出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】操作装置の縦断面図である。
【図2】操作ノブ付近の縦断面図である。
【図3】操作ノブ付近の要部切欠き側面図である。
【図4】レバー本体の上端近傍部の斜視図である。
【図5】ホールド機構の分解斜視である。
【図6】規制スリーブの展開斜視図である。
【図7】ホールド機構の作動説明図である。
【図8】ホールド機構の作動説明図である。
【図9】ホールド機構の作動説明図である。
【図10】自動変速機の制御系のブロック図である。
【図11】変速段設定制御のルーチンのフローチャート
である。
【図12】変速段設定制御のルーチンのフローチャート
である。
【図13】表示装置の平面図である。
【図14】表示装置の縦断面図である。
【図15】変形例に係る操作装置のシフトパターンの説
明図である。
【図16】変形例に係る表示装置の図13相当図であ
る。
【図17】変形例に係る表示装置の図14相当図であ
る。
【符号の説明】
5 セレクトレバー S 操作装置 9 操作ノブ 30 揺動禁止機構 48 シフト規制機構 80 モード選択スイッチ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セレクトレバーの操作により変速レンジ
    とDレンジにおける変速段とを夫々設定可能な自動変速
    機の操作装置において、 前記セレクトレバーの操作ノブをレバー本体に対して中
    立な中立位置から少なくとも2つのポジションへ揺動可
    能に設け、 前記Dレンジにおける操作ノブの揺動操作により少なく
    とも変速段を切換え可能に構成したことを特徴とする自
    動変速機の操作装置。
  2. 【請求項2】 前記Dレンジ以外のレンジにおいて操作
    ノブの前記中立位置からの揺動を禁止する揺動禁止手段
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機
    の操作装置。
  3. 【請求項3】 前記操作ノブが前記中立位置に復帰する
    までDレンジから他のレンジへのシフトを規制するシフ
    ト規制手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の
    自動変速機の操作装置。
  4. 【請求項4】 Dレンジにおけるモードを、前記操作ノ
    ブの揺動を介して変速段を切換え可能な変速段切換モー
    ドと、前記操作ノブの揺動を介して変速レンジを切換え
    可能な変速レンジ切換モードとに択一的に切換えるモー
    ド選択スイッチ手段を設けたことを特徴とする請求項1
    に記載の自動変速機の操作装置。
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