JPH0693771A

JPH0693771A - サッシの下部枠

Info

Publication number: JPH0693771A
Application number: JP26816892A
Authority: JP
Inventors: Hisao Edo; 久男江戸; Susumu Suzuki; 進鈴木; Norio Chiba; 紀夫千葉; Hiroshi Odai; 拓尾臺; Yukio Sato; 幸夫佐藤
Original assignee: KANAMACHI CORP KK; Kenchiku Keikaku Jimusho Kk S; S KENCHIKU KEIKAKU JIMUSHO KK
Current assignee: KANAMACHI CORP KK; Kenchiku Keikaku Jimusho Kk S; S KENCHIKU KEIKAKU JIMUSHO KK
Priority date: 1992-09-10
Filing date: 1992-09-10
Publication date: 1994-04-05

Abstract

(57)【要約】【目的】幾重にも雨水の侵入を防止する構造とするこ
とにより屋内と屋外との段差をなくし車椅子での往来を
容易にし、かつ、溝を形成しなくとも雨水の侵入を防止
することができるものである。【構成】少なくとも引き戸Ｇの２枚をガイドするレー
ル片２ａ，３ａと、該レール片間を連結する屋外に向か
って傾斜する連結片１ｅ，２ｅと、該連結片より屋外側
に延長された傾斜部４に固定され、先端が屋外側引き戸
の下部と接するゴム等の弾性材によって形成された防水
部材５と、前記連結片より屋内側に延長された取付部１
に形成された水返し片１ｄとを形成し、また、前記取付
部に形成する水返し片２ｃ，３ｃを前記レール片の屋外
側面に形成してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は家屋の玄関、勝手口、ベ
ランダ等の出入口、特に、マンションのベランダ側から
部屋へ、あるいは部屋からベランダへの車椅子での往来
が容易に行えるように改良を施したサッシの下部枠に関
する。

【０００２】

【従来の技術】家屋における前記したような出入口のサ
ッシの下部枠は、雨水が室内側に侵入しないように、室
内側が屋外側より一段高く形成されているのが一般的で
ある。そのために、車椅子での通過が困難となるため
に、車椅子での出入の際には付添い者の力を借りなけれ
ばならなかった。

【０００３】そこで、近年、前記した欠点を改良したも
のとして、屋外側床にスローブを形成し屋内側と室内側
との段差をなくして車椅子での往来が一人でも行えるよ
うにしたものが開発されている。その場合、雨水が室内
側に侵入しないように屋外側のサッシに近接した部分に
溝を形成してベランダ等に溜まった水を排水するように
したものがある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前記した従
来における技術にあっては、ベランダ等に溝を形成する
ためにその施工作業が面倒になると共に、その溝に蓋を
取付け、排水手段も講じなければならず、部材が増えて
コストが高くなり、また、溝の掃除も行わなければなら
ないため掃除の面倒が増えるという問題があった。

【０００５】本発明は前記した問題点を解決せんとする
もので、その目的とするところは、幾重にも雨水や砂埃
の侵入を防止する構造とすることにより屋内と屋外との
段差をなくし、かつ、排水溝を形成しなくとも雨水の侵
入を防止することができる車椅子での往来が容易となる
サッシの下部枠を提供せんとするにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のサッシの下部枠
は前記した目的を達成せんとするもので、その手段は、
少なくとも引き戸の２枚をガイドするレール片と、該レ
ール片間を連結する屋外に向かって傾斜する連結片と、
該連結片より屋外側に延長された傾斜部に固定され、先
端が屋外側引き戸の下部と接するゴム等の弾性材によっ
て形成された防水部材と、前記連結片より屋内側に延長
された取付部に形成された水返し片とを具備したもので
ある。

【０００７】また、本発明の手段は、前記取付部に形成
する水返し片を前記レール片の屋外側面に形成してもよ
く、さらに、前記防水部材を取り除き、水返し片を取付
部とレール片とに形成してもよい。また、前記防水部材
と、取付部およびレール片との両方に水返し片を形成し
てもよい。

【０００８】

【作用】前記した如く構成した本発明のサッシの下部枠
は、第２レール、第１レールに形成した水返しによっ
て、雨水や砂埃は侵入を阻止され、さらに、取付部に形
成した水返し片においても侵入は阻止され、従って、二
重、三重で雨水や砂埃の侵入が阻止される。

【０００９】また、雨水が外側と内側引き戸との間ある
いは内側引き戸の屋内側に雨水が侵入したとしても、こ
の雨水はレール片に形成した水抜け孔および防水部材の
水抜け孔を介して屋外に排水されるものである。

【００１０】

【実施例】以下、本発明に係るサッシの下部枠の一実施
例を図面と共に説明する。図１は取付状態の断面図、図
２は同上のサッシの下部枠と引き戸の拡大断面図であ
る。図１において、Ａはテラス等の屋外床仕上材にし
て、モルタル上に形成されている。Ｂは屋内床仕上材、
Ｃは前記屋外床仕上材Ａと屋内床仕上材Ｂとの間に固定
された敷居材、Ｄは前記屋内床仕上材Ｂと敷居Ｃとを支
える床柱である。

【００１１】Ｅは前記屋外床仕上材Ａと屋内床仕上材Ｂ
との間の敷居Ｃ上に配置される本発明に係るサッシの下
部枠にして、アルミの引抜き加工によって製作されてい
る。このサッシの下部枠において、１は上面の固定片１
ａが前記屋内床仕上材Ｂの上面にネジ等で固定され、下
面の脚片１ｂが前記敷居材Ｃに載置され、垂直面１ｃが
屋内床仕上材Ｂの側面に沿う取付部にして、前記垂直面
の上方に先端がコ字状をした水返し片１ｄが形成される
と共に室外方向に下降する連結片１ｅと、敷居材Ｃと略
平行な補強片１ｆとが延長されている。

【００１２】２は前記連結片１ｅと補強片１ｆとに連結
された第１レール部にして、連結片１ｅより上方に形成
されたレール片２ａと、連結片１ｅより下方に形成され
た支持片２ｂとから構成されている。そして、前記レー
ル片２ａには屋外に向かってＬ字状の水返し片２ｃが形
成されると共に、前記支持片２ｂには敷居材Ｃに載置さ
れる脚片２ｄが形成されている。さらに、第１レール部
２からは前記連結片１ｅと平行に延長された連結片２ｅ
が形成されている。なお、前記レール片２ａには水抜き
孔２ａ₁が形成されている。

【００１３】３は前記連結片２ｅに連結された第２レー
ル部にして、連結片２ｅより上方に形成されたレール片
３ａと、連結片２ｅより下方に形成された支持片３ｂと
から構成されている。そして、このレール片３ａにも水
返し片３ｃが形成され、また、支持片３ｂの下端には敷
居材Ｃの上面から側面に当接するＬ字状の脚３ｄが形成
されている。なお、レール片３ａにも水抜き孔３ａ₁が
形成されている。

【００１４】４は車椅子での往来を容易にする為に前記
第２レール部３から前記連結片２ｅと平行に延長された
斜面部にして、先端が折曲されて図１におけるモルタル
に当接する終端片４ａとなっている。また、この斜面部
４の途中には起立片４ｂが形成されると共に水抜き孔４
ｂ₁が形成されている。

【００１５】そして、前記斜面部４の終端片４ａと屋外
床仕上材Ａとの間にゴム、合成樹脂等によるシーリング
材Ｆが介在されている。また、前記起立片４ｂには、先
端が後述する外側引き戸Ｇの下部に当接するゴム等の弾
性材による防水部材５が嵌合されている。なお、この防
水部材５にも前記起立片４ｂの水抜き孔４ｂ₁と一致す
る部分に水抜き孔５ａが形成されている。

【００１６】Ｇは引き戸にして、内側と外側の２枚から
構成されている。そして、この内側の引き戸Ｇの戸車Ｇ
₁はレール片２ａ上に乗っており、また、外側の引き戸
Ｇの戸車Ｇ₁はレール片３ａに乗っている。そして、内
側とよび外側の引き戸Ｇにおける下部内面には挾持部材
Ｇ₂によって挟持された気密材Ｇ₃が形成され、この気
密材Ｇ₃の先端がレール片２ａ，３ａの側面に接触して
いる。

【００１７】次に、前記した構成に基づいて動作を説明
するに、引き戸Ｇはレール２ａ，３ａに戸車Ｇ₁がガイ
ドされることによって開けたり閉めたりすることができ
る。そして、閉めた状態において、防水部材５の先端が
引き戸Ｇの下部に接触しているので、雨水や砂埃の侵入
を防止できる。また、防水部材５と引き戸Ｇとの隙間か
ら侵入した雨水や砂埃は、各引き戸Ｇに取付けられた気
密材Ｇ₃が第１レール２ａと第２レール３ａと接触して
いるので、この部分において阻止される。

【００１８】さらに、本発明にあっては、第２レール３
ａと第１レール２ａに形成した水返し片３ｃ，２ｃによ
って、前記気密材Ｇ₃を通過した雨水や砂埃は侵入を阻
止され、さらに、取付部１の水返し片１ｄにおいても侵
入は阻止され、従って、二重、三重で雨水や砂埃の侵入
は完全に阻止されるものである。

【００１９】このように、雨水や砂埃が屋内に侵入する
ことがないので、ベランダ等の屋外と屋内とに段差をほ
とんど形成しなくともよく、又、車椅子での往来におい
ては斜面部４、起立片４ｂ、レール片３ａ及びレール片
３ｂを介して車輪が通過するので抵抗が生じず、従って
車椅子や移動ベッドでの屋内と屋外との往来を容易に行
うことができるものである。

【００２０】なお、雨水が外側と内側引き戸Ｇとの間あ
るいは内側引き戸Ｇの屋内側に雨水が侵入したとして
も、この雨水は水抜け孔２ａ₁，３ａ₁，４ｂ₁および
防水部材５の水抜き孔５ａを介して傾斜片４を伝わった
屋外に排水される。

【００２１】

【発明の効果】本発明は前記したように、引き戸の戸車
をガイドするレール片を連結する連結片を屋外に向かっ
て下がる傾斜面に形成し、かつ、該レール片に水返し片
を形成すると共に前記レール片より屋内側に位置する取
付部にも水返し片を形成したので、サッシの下部枠と引
き戸との間からの雨水や砂埃を防止できる。

【００２２】また、前記連結片に侵入した雨水は、該連
結片が屋外に向かって傾斜しているので、常に屋外に向
かって雨水は排水され、さらに、外側の引き戸の下部と
接するゴム等の弾性材による防水部材を前記サッシの下
部枠に取付けたことにより、より雨水や砂埃の侵入を防
止することができる等の効果を有するものである。従っ
てベランダ等の屋外と屋内との段差Ｈを従来の４５ｍｍ
乃至６５ｍｍから１５ｍｍ乃至２０ｍｍ程度にすること
ができ、付添い者の力を借りることなく容易に車椅子で
の往来が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るサッシの下部枠を取付けた状態の
断面図である。

【図２】図１におけるサッシの下部枠の拡大断面図であ
る。

【符号の説明】

１取付片１ｄ水返し片２第１レール部２ａレール片２ａ₁ 水抜き孔２ｃ水返し片３第２レール部３ａレール片３ａ₁ 水抜き孔３ｃ水返し片４傾斜部４ｂ₁ 水抜き孔５防水部材５ａ水抜き孔

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 592210821 尾臺拓埼玉県八潮市中央１丁目６番20号グレースヒル898−502号 (71)出願人 592210832 佐藤幸夫東京都足立区弘道２丁目10番５の209号 (72)発明者江戸久男東京都葛飾区東金町２丁目32番16号 (72)発明者鈴木進東京都葛飾区東金町５丁目１番１号有限会社エス建築計画事務所内 (72)発明者千葉紀夫東京都葛飾区東金町２丁目32番16号株式会社金町コーポレーション内 (72)発明者尾臺拓埼玉県八潮市中央１丁目６番20号グレースヒル898−502号 (72)発明者佐藤幸夫東京都足立区弘道２丁目10番５の209号

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】少なくとも引き戸の２枚をガイドするレ
ール片と、該レール片間を連結する屋外に向かって傾斜
する連結片と、該連結片より屋外側に延長された傾斜部
に固定され、先端が屋外側引き戸の下部と接するゴム等
の弾性材によって形成された防水部材と、前記連結片よ
り屋内側に延長された取付部に形成された水返し片とを
具備したことを特徴とするサッシの下部枠。
【請求項２】少なくとも引き戸の２枚をガイドするレ
ール片と、該レール片間を連結する屋外に向かって傾斜
する連結片と、該連結片より屋外側に延長された傾斜部
に固定され、先端が屋外側引き戸の下部と接するゴム等
の弾性材によって形成された防水部材と、前記レール片
の屋外側面に形成された水返し片とを具備したことを特
徴とするサッシの下部枠。
【請求項３】少なくとも引き戸の２枚をガイドするレ
ール片と、該レール片間を連結する屋外に向かって傾斜
する連結片と、前記レール片の屋外側面に形成された水
返し片と、前記連結片より屋内側に延長された取付部に
形成された水返し片とを具備したことを特徴とするサッ
シの下部枠。
【請求項４】少なくとも引き戸の２枚をガイドするレ
ール片と、該レール片間を連結する屋外に向かって傾斜
する連結片と、該連結片より屋外側に延長された傾斜部
に固定され、先端が屋外側引き戸の下部と接するゴム等
の弾性材によって形成された防水部材と、前記レール片
の屋外側面に形成された水返し片と、前記連結片より屋
内側に延長された取付部に形成された水返し片とを具備
したことを特徴とするサッシの下部枠。