JPH0693557B2 - 電子部品装着装置及び電子部品装着方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は電子部品装着装置および電子部品装着方法に係
り、詳しくは、不具合が起きた吸着ヘッドの使用を中止
する電子部品装着装置および電子部品装着方法に関する
ものである。

（従来の技術） 電子部品を基板に高速度で装着できる電子部品実装機と
して知られるロータリー式電子部品装着装置は、複数個
の吸着ヘッドを水平回転させながら、パーツユニットが
設けられた吸着位置にて吸着ヘッドの吸着部を上下動さ
せてパーツユニットに備えられた電子部品をピックアッ
プし、また装着位置にて吸着部を再度上下動させること
により、位置決め装置に位置決めされた基板に電子部品
を装着するようになっている。

ところで、装置の運転中には、吸着ヘッドの吸着部が空
気中のごみ類を吸い込んで詰まりを生じ、電子部品を吸
着できずにピックアップミスを多発するなどの不具合が
生じる。そこで従来は、このような不具合が生じた場合
には、装置の運転を停止して不具合の修理をしたうえ
で、運転を再開していた。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら上記従来の装置では、不具合が生じた場合
には装置の運転を停止してその修理をしていたため、そ
れだけ運転効率が低下するという問題点があった。

そこで本発明は、吸着ヘッドに不具合が生じても装置の
運転を続行できる電子部品装着装置および電子部品装着
方法を提供することを目的とする。

（課題を解決するための手段） このために本発明は、複数の吸着ヘッドのうち、不具合
が起きてその使用を中止するべき吸着ヘッドを不良吸着
ヘッドとして制御装置に登録する入力装置を設け、この
吸着ヘッドが吸着位置にきても、この不良吸着ヘッドの
吸着部がパーツユニットの電子部品をピックアップしな
いように垂直移動手段を制御装置により制御するように
したものである。

（作用） 上記構成によれば、複数個の吸着ヘッドのうち、何れか
の吸着ヘッドがピックアップミスを多発するなどして不
具合が生じたときは、その吸着ヘッドを不良吸着ヘッド
として制御装置に登録し、以後その使用を中止して、こ
の不良吸着ヘッド以外の他の吸着ヘッドにより運転を続
行する。したがって運転効率はほとんど低下せず、高い
生産性を維持できる。

（実施例） 次に図面を参照しながら本発明の実施例を説明する。

第１図は電子部品装着装置の斜視図である。１は吸着ヘ
ッドであって、支持アーム２に支持されて円周方向に沿
って多数個配置されている。３は駆動装置であって、吸
着ヘッド１を円周方向に水平回転させる。この駆動装置
３は吸着ヘッド１の位置を検出するための検出手段とし
てのロータリーエンコーダー3aを備えている。４はタイ
ミングベルトであり、外部より動力を受けて回動し、そ
の動力は駆動装置３へ伝えられる。

吸着ヘッド１は、電子部品を吸着する吸着部1aと、吸着
部1aと一体のプッシュロッド1bとを備え、吸着部1aとプ
ッシュロッド1bはばね1cにより上方へ付勢されている。

６は垂直移動手段であって、プッシュロッド6a、このプ
ッシュロッド6aに連結されたリンク部材6b、第２図に示
すカム6c、レバー6d、電磁石シリンダー6eから成ってお
り、電子部品の基板８への装着を行うために吸着ヘッド
１のプッシュロッド1bを下方へ押し下げて吸着部1aを下
動（下降）させる動作をする。

第２図は垂直移動手段６の要部拡大図である。6cは上記
支持アーム２と連動して回転するカム、6dは一端にプッ
シュロッド6aが回転自在に結合され、リンク部材6bの自
重によりカム6cに当接させられるレバー、6eはレバー6d
を回転自在に結合し、その結合位置を変化させる電磁石
シリンダーである。この電磁石シリンダー6eは制御装置
13（後述）により制御される。カム6cが回転するとレバ
ー6dは揺動し、吸着部1aは上下動作をする。第３図に示
すように電磁シリンダー6eのロッドが引き込むと、レバ
ー6dはカム6cから離れ、カム6cが回転しても吸着部1aは
上下動作をしなくなる。なお、第１図には示されていな
いが、パーツユニット10に備えられた電子部品の吸着動
作を行うために、垂直移動手段６の反対側の吸着位置に
も、この垂直移動手段６と同様の構造の垂直移動手段７
が設けられている（第４図参照）。

第１図において、９は電子部品の装着位置が吸着ヘッド
１の真下になるように基板８を移動させるための基板８
の位置決め装置、10は装着される電子部品を帯状の紙に
取り付け、それを巻き取った状態で保持するパーツユニ
ット、11はパーツユニット10を複数個保持する部品スプ
ールラックである。

第４図は制御ブロック図である。図中、12は吸着ヘッド
１に不具合が起こったときに作業者が入力を行う入力装
置、13はロータリーエンコーダー3a及び入力装置12によ
り入力を行い、また垂直移動手段６、垂直移動手段７、
基板８の位置決め装置９などを制御する制御装置であ
る。

以上のように構成された電子部品装着装置について以下
にその動作を説明する。

まず、部品スプールラック11の吸着位置において、垂直
移動手段７が駆動して吸着ヘッド１のプッシュロッド1b
が押されることにより吸着部1aが下動し、パーツユニッ
ト10の電子部品を吸着する。次に吸着部1aはばね1cのば
ね力により上動（上昇）し、吸着ヘッド１はパーツユニ
ット10の電子部品をピックアップする。

次に駆動装置３が支持アーム２を水平回転させることに
より、この吸着ヘッド１を基板８上の装着位置へ移動さ
せる。その途中、吸着ヘッド１の１つ前の吸着ヘッド１
の装着動作が終わったことをロータリーエンコーダー3a
の出力により制御装置13が判断し、基板８の位置決め装
置９を制御して、制御装置13に備えられた記憶部より得
られた装着位置を吸着ヘッド１の真下に位置させるべく
基板８を移動させる。

次に吸着ヘッド１が装着位置へ移動したならば、垂直移
動手段６は第２図に示す状態からカム6cの回転によりレ
バー6dが揺動してプッシュロッド6aが引っ張られ、リン
ク部材6bが吸着ヘッド１のプッシュロッド1bを押し、同
時に吸着部1aは下動して、位置決め装置９に位置決めさ
れた基板８へ電子部品を装着する。その後またカム6cの
回転により、プッシュロッド6a及びリンク部材6b及びプ
ッシュロッド1bが第２図に示す状態に戻り、吸着部1aは
上動してもとの状態に戻る。

次に駆動装置３が支持アーム２を水平回転させ、吸着ヘ
ッド１をパーツユニット10上の吸着位置へ移動させて最
初の状態に戻り、上記動作が繰返される。吸着ヘッド１
は複数個設けられており、それぞれの吸着ヘッド１がこ
れら一連の動作を繰り返し行う。次に複数の吸着ヘッド
１のうち１つに不具合が生じた場合を説明する。

まず吸着ヘッド１に不具合が起こった場合、作業者がそ
の不具合を判断し、上記エンコーダー3aから割り出され
るその吸着ヘッド１の位置を入力装置12に入力すること
により、この吸着ヘッド１を不良吸着ヘッドとして制御
装置13に登録する。制御装置13はロータリーエンコーダ
ー3aからの入力により不具合の吸着ヘッド１の位置を確
認しており、不良吸着ヘッド１以外の他の吸着ヘッド１
により基板８に電子部品を装着する運転を続ける。

基板８への電子部品の装着位置に不良吸着ヘッド１がき
た時には、第３図に示すように制御装置13は垂直移動手
段６の電磁石シリンダー6eのロッドを引き込ませ、レバ
ー6dの支点をカム6cから離れる方向へ移動させ、カム6c
の回転がプッシュロッド1bへ伝わらないようにすること
により、吸着ヘッド１が装着位置にきても、吸着部1aの
下動すなわち装着動作を行わないようにする。また同時
に制御装置13は位置決め装置９へ信号を送らないため位
置決め装置９も動作しない。同様に吸着位置に吸着ヘッ
ド１がきた時にも、制御装置13が垂直移動手段７を制御
し、その吸着部1aが吸着動作をして電子部品をピックア
ップしないようにする。

（発明の効果） 以上説明したように本発明は、吸着ヘッドに不具合が起
こった場合には、その吸着ヘッドを不良ヘッドとして制
御装置に登録してその使用を中止し、これ以外の他の吸
着ヘッドで運転を続行するようにしているので運転効率
は殆ど低下せず、不良吸着ヘッドの修理のために装置の
運転を停止していた従来の装置に比較して高い生産性を
あげることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す電子部品装着装置の斜
視図、第２図は同垂直移動手段の要部拡大図、第３図は
同垂直移動手段の要部動作図、第４図は同制御ブロック
図である。 １…吸着ヘッド、３…駆動装置、3a…ロータリーエンコ
ーダー（検出手段）、６、７…垂直移動手段、８…基
板、９…基板の位置決め装置、10…パーツユニット、12
…入力装置、13…制御装置

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の吸着ヘッドと、この吸着ヘッドを吸
   着位置と装着位置の間を移動させる駆動装置と、この吸
   着ヘッドの位置を検出する検出手段と、この吸着ヘッド
   に設けられた吸着部と、この吸着部を上下動させる垂直
   移動手段と、この垂直移動手段を制御する制御装置と、
   基板の位置決め装置とを備え、前記駆動手段を駆動して
   前記吸着ヘッドを移動させながら、前記吸着位置にて前
   記垂直移動手段を駆動して前記吸着部を上下動させるこ
   とによりパーツユニットの電子部品を吸着してピックア
   ップし、前記装着位置にて前記垂直移動手段を駆動して
   前記吸着部を再度上下動させることにより電子部品を基
   板に装着するようにした電子部品装着装置であって、前
   記複数の吸着ヘッドのうち、不具合が起きてその使用を
   中止するべき前記吸着ヘッドを不良吸着ヘッドとして前
   記制御装置に登録する入力装置を設け、不良の前記吸着
   ヘッドが前記吸着位置にきても、不良の前記吸着ヘッド
   の吸着部がパーツユニットの電子部品をピックアップし
   ないように前記垂直移動手段を前記制御装置により制御
   するようにしたことを特徴とする電子部品装着装置。
2. 【請求項２】駆動装置を駆動して複数の吸着ヘッドを移
   動させながらこの吸着ヘッドを電子部品の吸着位置に位
   置させ、そこで制御装置に制御される垂直移動手段を駆
   動することによりこの吸着ヘッドの吸着部を上下動させ
   てパーツユニットに備えられた電子部品を真空吸着して
   ピックアップし、次にこの吸着ヘッドを位置決め装置に
   位置決めされた基板への電子部品の装着位置へ移動さ
   せ、そこで前記制御装置により制御される前記垂直移動
   手段を駆動することにより前記吸着部を上下動させて前
   記電子部品を前記基板に装着するようにした電子部品装
   着方法であって、不具合が起きて使用を中止するべき前
   記吸着ヘッドを不良吸着ヘッドとして前記制御装置に登
   録し、この不良吸着ヘッドが前記吸着位置へ移動してき
   ても、その吸着部がパーツユニットの電子部品をピック
   アップしないように前記制御装置により前記垂直移動手
   段を制御するようにしたことを特徴とする電子部品装着
   方法。