JPH069354A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JPH069354A
JPH069354A JP17260892A JP17260892A JPH069354A JP H069354 A JPH069354 A JP H069354A JP 17260892 A JP17260892 A JP 17260892A JP 17260892 A JP17260892 A JP 17260892A JP H069354 A JPH069354 A JP H069354A
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JP
Japan
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cationized
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fluoride
surfactants
peptide
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JP17260892A
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Naomi Yasuda
直美 安田
Katsushi Ebitani
佳津志 胡谷
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Sunstar Inc
Original Assignee
Sunstar Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外観性状を改善した、また歯牙表面のフッ素
取り込みに優れた口腔用組成物の提供。 【構成】 天然または合成のカチオン化されたペプチド
またはタンパクと、ノニオン界面活性剤および両性界面
活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤と、所望によ
りフッ化物とを配合したことを特徴とする口腔用組成
物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定のペプチドまたは
タンパクと、特定の界面活性剤を配合した、改善された
性状を有する口腔用組成物に関する。さらに、本発明は
フッ化物を合わせて配合することにより、う蝕に対する
フッ素の予防効果を飛躍的に向上させた口腔用組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術および課題】コラーゲン、ケラチン、絹な
どのタンパク質を加水分解することによって得られるペ
プチドは皮膚に潤いとなめらかさを付与する成分として
毛髪化粧品および皮膚用化粧品に配合することが提案さ
れている(例えば、特開昭61−183298号参
照)。また、特開昭61−76411号には、カチオン
化コラーゲンをデキストラナーゼのアニオン界面活性剤
に対する安定化剤として口腔用組成物に添加することが
提案されている。
【0003】しかしながら、従来、ペプチドやタンパク
が口腔用組成物の性状、例えば、肌つや、透明性等の改
善や、フッ化物の歯面取り込み促進によるう蝕予防効果
の飛躍的向上を図るのに有用であることを示唆するもの
は見当たらない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、現在市販
されている口腔用組成物の性状の改善を図るべく鋭意研
究を行った結果、意外にも、カチオン化ペプチドまたは
カチオン化タンパクを特定の界面活性剤と組み合わせる
ことにより、口腔用組成物の性状が改善されること、さ
らに、フッ化物の歯面取り込みを著しく促進することを
見いだし、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、天然または合成のカ
チオン化ペプチドまたはタンパクと、ノニオン界面活性
剤および両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の
界面活性剤とを配合してなる、外観性状、すなわち、練
歯磨、パスタ等はペーストもしくはジェルの肌つやが良
くなり、洗口剤、液状歯磨等はその透明性が向上した口
腔用組成物を提供するものである。カチオン化ペプチド
またはカチオン化タンパクは天然タンパク質誘導体であ
るため刺激が少ないという利点もあり、本発明の口腔用
組成物は性状のみならず安全性にも優れた口腔用組成物
である。また、本発明は、さらにフッ化物イオン源を配
合した、フッ化物の歯面取り込みの改善された、優れた
う蝕予防効果を示す口腔用組成物も提供する。
【0006】本発明の口腔用組成物における性状改善の
作用機序は不明であるが、ノニオンまたは両性界面活性
剤の代わりに、カチオン化物質と静電的に親和性が高
く、特に沈澱を生じることもあるアニオン界面活性剤を
配合した場合には、該アニオン界面活性剤がカチオン化
ペプチドまたはタンパクの働きを阻害するため、その性
状の改善は認められない。
【0007】また、フッ素イオンの歯牙への取り込み量
の向上、う蝕予防効果の著しい改善も、前記性状と同じ
く、アニオン界面活性剤の存在下では何の相乗効果も認
められない。
【0008】本発明で用いる、カチオン化されるペプチ
ドまたはタンパクは、天然または合成のもので、例え
ば、フィブロン、ケラチン、カゼイン、コンキオリン、
コラーゲン等が挙げられ、特に、第四級アンモニウム塩
でカチオン化されたコラーゲンを用いることが好まし
い。口腔用組成物の外観性状を有効に改善するには、そ
の配合量は組成物全量に基づいて0.001〜10重量
%、好ましくは、0.01〜2.0重量%である。
【0009】ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポ
リエチレンオキシドポリプロピレンオキシドのブロック
コポリマー類、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エ
ステル類、ソルビタン脂肪酸エステル類等が挙げられる
が、特に限定されるものではない。好ましくは、ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油またはショ糖脂肪酸エステル
である。
【0010】両性界面活性剤も、特に限定されるもので
はなく、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン
型、イミダゾリン型、グリシン型等が挙げられる。好ま
しくは、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒ
ドロキシエチルイミダゾリニウムベタインまたはヤシ油
脂肪酸アミドプロピルベタインである。これらのノニオ
ン界面活性剤および両性界面活性剤は単独で、またはそ
れらを組み合わせて用いることができ、その配合量は界
面活性剤の総量として、組成物全量に基づいて0.1〜
5.0重量%、好ましくは0.3〜3.0重量%である。
ノニオン界面活性剤と両性界面活性剤とを組み合わせて
用いる場合、その配合比は、ノニオン界面活性剤:両性
界面活性剤の重量比で1:0.1〜1:10、好ましく
は、1:0.5〜1:2で用いられる。
【0011】本発明の口腔用組成物に用いるフッ化物と
してはフッ化ナトリウム、フッ化第1スズ、モノフルオ
ルリン酸ナトリウム等が挙げられる。う蝕予防の観点か
ら、これらのフッ化物をフッ素イオンとして組成物全量
に基づいて0.001〜5.0重量%、好ましくは、0.
01〜2.0重量%配合する。
【0012】本発明の口腔用組成物は、公知の方法に従
って練歯磨、パスタ、液状歯磨、洗口剤などの剤型とす
ることができ、他の配合成分は特に限定するものではな
く、公知の研磨剤、湿潤剤、粘結剤、保存剤、香料、薬
効剤などが適宜処方できる。
【0013】
【実施例】次に実験例および実施例を挙げて本発明をさ
らに詳しく説明する。以下の実験例および実施例で用い
た、ショ糖脂肪酸エステルは炭素鎖長が14、16およ
び18のものであり、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
は酸化エチレンの付加モル数が60、80および100
のものであって、%はいずれも重量%である。
【0014】実験例1 以下の表1に示す配合の練歯磨剤を煉合し、その外観を
15名のパネラーが次の基準に従って4段階評価した。
【0015】
【表1】 配合量 (%) 成 分 1 2 3 4 5 6 グリセリン 30 30 30 30 30 30 ソルビトール 30 30 30 30 30 30 シリカ 20 20 20 20 20 20 カルボキシメチルセルロース 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 1.5 ポリオキシエチレン硬化 0.7 0.7 0.2 − − 0.2 ヒマシ油 ショ糖脂肪酸エステル − − − − 0.3 0.2 ヤシ油脂肪酸アミドプロピル − − 0.4 − − 0.2 ベタイン ラウリル硫酸ナトリウム − − − 1.0 0.3 − サッカリンナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 カチオン化コラーゲン − 0.5 0.5 0.5 0.5 0.5 香料 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 精製水 残 残 残 残 残 残 外観性状評点(平均) 1.1 2.5 2.1 0.9 1.2 2.2
【0016】以上の結果より、カチオン化ペプチドまた
はカチオン化タンパクと、ノニオン界面活性剤および両
性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤を組み
合わせて配合するとその歯磨剤の外観(特に、肌つや)
が良くなった。しかしながら、アニオン界面活性剤を配
合した場合(実験4および5)、いずれも、その外観の
改善はみられなかった。すなわち、カチオン化ペプチド
またはカチオン化タンパクと、ノニオン界面活性剤およ
び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤を
組み合わせて配合したときに限り、歯磨剤の外観が良く
なることが判明した。
【0017】実験例2 人工う蝕を形成したヒトのエナメル質へのフッ素の取り
込みにおける効果
【0018】(1)人工う蝕を形成した試料ブロックの
作製 抜去したヒトエナメル質(歯冠表面)の沈着物を取り除
き、頬側歯冠部より2×2mmのブロックを切り出し
た。表面を研磨した後、脱灰液(0.1M乳酸、500
mg/lハイドロキシアパタイト、pH4.6に調整)に
浸漬し、37℃で40時間放置した。蒸留水で洗浄後、
乾燥させて試料ブロックとした。
【0019】(2)フッ素の取り込み量の測定 歯磨剤の4倍スラリーの中に、試料ブロックを浸漬し、
37℃にて1時間放置した。蒸留水で洗浄後、室温で乾
燥させ、表層より微量を研磨し、得られた粉末中に含ま
れるフッ素量を測定することによって歯牙表面に取り込
まれたフッ素の量を定量した。
【0020】結果を表2に示す。歯磨剤は以下の4種の
ものについて検討した。
【表2】 配合量(%) 成分 1 2 3 4 グリセリン 1 1 1 1 ソルビトール 60 60 60 60 シリカ 19 19 19 19 カルボキシメチルセルロース 1.5 1.5 1.5 1.5 ショ糖脂肪酸エステル 0.7 − 0.7 − 2−アルキル−N−カルボキシ − 0.8 − − メチルヒドロキシエチルイミ ダゾリニウムベタイン ラウリル硫酸ナトリウム − − − 0.8 サッカリンナトリウム 0.5 0.5 0.5 0.5 カチオン化コラーゲン − 0.5 0.7 0.5 フッ化ナトリウム 0.2 0.2 0.2 0.2 香料 0.8 0.8 0.8 0.8 精製水 残 残 残 残 歯牙へのフッ素取り込み量 * 100 220 240 101 * 歯磨剤1の、歯牙へのフッ素取り込み量を100とした。
【0021】以上の結果より、0.5%カチオン化コラ
ーゲンを配合すると、フッ化物単独の場合に比べて歯牙
表面に取り込まれるフッ素量は約2倍となり、より優れ
たう蝕予防効果を示すと考えられる。この場合も、前記
の外観性状と同じく、アニオン界面活性剤の存在下では
何の相乗効果もみられなかった。すなわち、カチオン化
ペプチドもしくはカチオン化タンパクと、ノニオン界面
活性剤および両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界
面活性剤を組み合わせて配合したときに限り、歯牙表面
へのフッ素の取り込みが促進されることが判明した。
【0022】実施例1 つぎの処方に従い、常法により練歯磨きを製造した。 成分 重量% シリカ 17.0 カルボキシメチルセルロース 1.0 グリセリン 7.5 ソルビトール 60.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.7 サッカリンナトリウム 0.2 フッ化ナトリウム 0.2 カチオン化コラーゲン 0.5 香料 0.8 精製水 残
【0023】実施例2 つぎの処方に従い、常法により液状歯磨きを製造した。 成分 重量% グリセリン 35.0 プロピレングリコール 5.0 ポリアクリル酸ナトリウム 3.0 ショ糖脂肪酸エステル 0.2 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.5 サッカリンナトリウム 0.2 カチオン化ケラチン 1.0 モノフルオルリン酸ナトリウム 0.7 香料 1.0 精製水 残
【0024】実施例3 つぎの処方に従い、常法により洗口剤を製造した。 成分 重量% グリセリン 10.0 ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5 2−アルキル−N−カルボキシメチルヒドロ 0.3 キシエチルイミダゾリニウムベタイン エタノール 10.0 サッカリンナトリウム 0.2 カチオン化シルク 0.6 安息香酸ナトリウム 0.2 香料 0.3 精製水 残
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、カチオン化ペプチドま
たはタンパクを、ノニオン界面活性剤および両性界面活
性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤と組み合わせて
配合することにより、口腔用組成物の外観性状が改善さ
れ、また、さらにフッ化物を配合することによりフッ素
の歯牙表面に対するう蝕予防効果が有意に向上する口腔
用組成物が得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然または合成のカチオン化されたペプ
    チドまたはタンパクと、ノニオン界面活性剤および両性
    界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤と
    を配合したことを特徴とするアニオン界面活性剤不含口
    腔用組成物。
  2. 【請求項2】 さらにフッ化物を配合した請求項1記載
    の口腔用組成物。
JP17260892A 1992-06-30 1992-06-30 口腔用組成物 Withdrawn JPH069354A (ja)

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JP17260892A JPH069354A (ja) 1992-06-30 1992-06-30 口腔用組成物

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005044210A1 (ja) * 2003-11-11 2005-05-19 Kabushiki Kaisha Sangi 再石灰化促進剤、口腔用組成物、食品、飲料
JP2013159604A (ja) * 2012-02-09 2013-08-19 Lion Corp 歯磨剤組成物
JP2019206486A (ja) * 2018-05-29 2019-12-05 日本ゼトック株式会社 口腔用組成物

Cited By (3)

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WO2005044210A1 (ja) * 2003-11-11 2005-05-19 Kabushiki Kaisha Sangi 再石灰化促進剤、口腔用組成物、食品、飲料
JP2013159604A (ja) * 2012-02-09 2013-08-19 Lion Corp 歯磨剤組成物
JP2019206486A (ja) * 2018-05-29 2019-12-05 日本ゼトック株式会社 口腔用組成物

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Effective date: 19990831