JPH0693284A - 高安定性エゴマ油及び該エゴマ油を有効成分とする化粧料基剤 - Google Patents

高安定性エゴマ油及び該エゴマ油を有効成分とする化粧料基剤

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JPH0693284A
JPH0693284A JP5208487A JP20848793A JPH0693284A JP H0693284 A JPH0693284 A JP H0693284A JP 5208487 A JP5208487 A JP 5208487A JP 20848793 A JP20848793 A JP 20848793A JP H0693284 A JPH0693284 A JP H0693284A
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JP
Japan
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perilla oil
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oil
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highly stable
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JP5208487A
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Inventor
Hiroshi Kato
博史 加藤
Shigeo Iwamoto
茂夫 岩本
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NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、γ−及び/又はδ−トコフェロール
を有効成分とするトコフェロール組成物0.005〜2.
0重量%、アスコルビン酸0.0005〜0.02重量%
をエゴマ油に添加し、安定性を高めたエゴマ油を有効成
分とする化粧料基剤。 【効果】本発明はエゴマ油に添加した2種の酸化防止剤
の相互作用によりエゴマ油の酸化を大幅に抑えることが
でき、エゴマ油の用途を化粧料基剤に大きく拡大させる
利点を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、γ−及び/又はδ−ト
コフェロールを有効成分とする天然ミックストコフェロ
ール及びアスコルビン酸を含んでなる高安定性エゴマ油
及び該エゴマ油を有効成分とする化粧料基剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】一般に液体植物油は、流動性、均一性、
潤滑性、可食性などの特性を有しており、食品分野に利
用されているばかりではなく、化粧品用油脂、薬用油
脂、潤滑油、無揮発性溶剤などの基剤としても重要であ
り、広く利用されている。このうちω−3系高度不飽和
脂肪酸の一種であるα−リノレン酸を高度に含有するエ
ゴマ油は、肌に塗布した場合、肌に潤いを与え、肌のか
さつきを防ぐ効果が知られている。しかし、従来より一
般に使用されているエゴマ油は酸化安定性が悪く、臭
い、ベトツキ、風味の低下などの品質の劣化現象が起こ
りやすいという欠点を有しており、前記用途に使用する
場合、必ずしも品質的に満足されるものではなく、これ
らの性質はむしろ大きな障害となっており、酸化安定性
の高いエゴマ油の開発が強く望まれていた。特に、近年
化粧品が無香料または微香料化されるにあたり、化粧品
基剤として優れた効果を持つエゴマ油を化粧品として利
用する際に、エゴマ油の酸化による戻り臭は大きな問題
となっていた。またα−リノレン酸は加工中の加熱、空
気中の酸素との接触により酸化が加速されるために化粧
品への利用を製造面からも妨げていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
要望に応じるために、エゴマ油の酸化を充分に抑制し、
高安定なエゴマ油を提供し、エゴマ油の用途を化粧料基
剤等に拡大することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、エゴマ油の酸
化防止に最適な酸化防止剤を鋭意検討した結果、トコフ
ェロールとアスコルビン酸を組み合わせた添加剤が有効
であることを見出し、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明はγ−及び/又はδ−トコフェロール0.
005〜2.0重量%並びにアスコルビン酸0.0005
〜0.02重量%を含有する高安定性エゴマ油及び該高
安定性エゴマ油を有効成分とする化粧料基剤を提供する
ものである。本発明で対象とするエゴマ油は、α−リノ
レン酸を含有するが、これを濃縮してα−リノレン酸含
量を高めたもの、あるいはこれらと他の成分を調製した
油脂も含まれる。
【0005】本発明に用いられるトコフェロール組成物
は、トコフェロールの他に油脂等の成分を含んでいても
よく、例えば、市販されている天然ミックストコフェロ
ールなどを好適に使用することができる。具体的には、
市販の理研ビタミン(株)製、Eオイル800(商標)、
日清製油(株)製トコフェロール80(商標)、エーザイ
(株)製イーミックスD(商標)等があげられる。これら
のトコフェロール組成物の添加量は、トコフェロールの
含有量に応じて適宜選択されるが、通常、0.005重
量%より少ないと顕著な効果が現れず、また2.0重量
%より多く添加しても添加量に相当する効果を得られな
い。本発明に用いられるアスコルビン酸は、L−アスコ
ルビン酸の他にアスコルビン酸脂肪族エステルが使用で
き、添加量は0.0005重量%より少ないと顕著な効
果が現れず、また0.02重量%より多く添加しても添
加量に相当する効果を得られないばかりでなく、油脂に
濁りを生じ、用途によっては商品価値を低下させる場合
もある。
【0006】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。 実施例1 α−リノレン酸を56.7%含有する脱臭エゴマ油のサ
ンプル5個に対して、トコフェロール組成物[理研ビタ
ミン(株)製、ミックストコフェロールEオイル800
(商標)]を、トコフェロール純分換算で、各々0.0
01、0.005、0.1、1.0、2.0重量%順次添加
し、未添加油とともに37℃にてオーブン試験を行い、
一定時間経過後の臭いをパネラー5名にて判定した結果
を第1表に示す。
【0007】
【表1】
【0008】第1表から明らかなようにトコフェロール
を0.005重量%以上添加したものは、安定性が顕著
に向上していた。
【0009】実施例2 実施例1のトコフェロール無添加脱臭エゴマ油4個のサ
ンプルに対して、アスコルビン酸[ビーエーエスエフジ
ャパン(株)製、L−アスコルビン酸]を、各々0.00
01、0.0005、0.02、0.1重量%添加し、ア
スコルビン酸未添加油とともに37℃にてオーブン試験
を行い、一定時間経過後の臭いをパネラー5名にて判定
した結果を第2表に示す。
【0010】
【表2】
【0011】第2表から明らかなようにアスコルビン酸
を0.0005重量%以上添加したものは、安定性が向
上していた。
【0012】実施例3 実施例1の脱臭エゴマ油に対して、トコフェロール[理
研ビタミン(株)製、Eオイル800(商標)]を、トコ
フェロール純分換算で、0.1重量%添加したサンプル
4個に、アスコルビン酸[ビーエーエスエフジャパン
(株)製、L−アスコルビン酸]の添加量を各々0.00
01、0.0005、0.02、0.1重量%として添加
し、アスコルビン酸未添加油とともに37℃にてオーブ
ン試験を行い、一定時間経過後の臭いをパネラー5名に
て判定した結果を第3表に示す。
【0013】
【表3】
【0014】第3表から明らかなようにトコフェロール
にアスコルビン酸を0.0005重量%以上添加したも
のは、安定性が顕著に向上していた。この効果の向上は
2種の酸化防止剤の相乗的な効果であることが分かる。
【0015】実施例4 化粧料基剤として、実施例1に示した脱臭エゴマ油にア
スコルビン酸[ビーエーエスエフジャパン(株)製、L−
アスコルビン酸]0.001重量%を添加したサンプル
4個に、トコフェロール[理研ビタミン(株)製、Eオイ
ル800(商標)]を、トコフェロール純分換算で、各
々0.001、0.005、0.1、1.0重量%添加し
た。
【0016】応用例1〔クリーム〕 ・油性成分 セタノール 5.0重量% ステアリン酸 2.0重量% ビースワックス 1.0重量% ワセリン 5.0重量% スクワラン 20.0重量% 高安定性エゴマ油 3.0重量% パナセート810 7.0重量% [パナセート810:日本油脂(株)製、中鎖脂肪酸トリ
グリセリド] ・乳化剤 親油性モノステアリン酸グリセリン 2.0重量% ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル 2.0重量% ・防腐剤 安息香酸ナトリウム 0.1重量% ・アルカリ剤 水酸化カリウム 0.05重量% ・水相 プロピレングリコール 5.0重量% 精製水 47.85重量% 精製水4.785kgにプロピレングリコール500gを
加え、70℃に加熱し温度を保った。水相以外の他の成
分を混合し加熱溶解して70℃に加熱し、この油相部を
前記の水相部に加えて70℃、30分間予備乳化後、ホ
モミキサーで均一化し、熱交換器により30℃まで冷却
して上記配合のクリームを得た。このクリームは皮膚の
かさつきを防いだ。このクリームを25℃にてオーブン
試験を行い、一定時間経過後の臭いをパネラー5名にて
判定した結果を第4表に示す。同表に用いたE−オイル
800は理研ビタミン(株)製、ミックストコフェロール
であり、表示量の添加量に変化させた場合の結果を示
す。表示の数値は、トコフェロール純分換算で算出した
数値である。また、各事例にはビーエーエスエフジャパ
ン(株)製、L−アスコルビン酸を0.001%添加済み
である。
【0017】
【表4】
【0018】エゴマ油に対してトコフェロールを0.0
05%以上添加したクリームは長期間保存しても臭い及
び使用感の経時変化は無く良好であった。
【0019】応用例2〔乳液〕 ・油性成分 流動パラフィン 5.0重量% 高安定性エゴマ油 5.0重量% ワセリン 3.0重量% セタノール 2.0重量% ・乳化剤 ソルビタンセスキオレイン酸エステル 0.8重量% ポリオキシエチレンオレイルエーテル 1.2重量% ・防腐剤 安息香酸ナトリウム 0.1重量% ・水相 精製水 52.8重量% ポリエチレングリコール600 5.0重量% [ポリエチレングリコール600:クラレ(株)製] エタノール 5.0重量% ・粘土質 カルボキシビニルポリマー(1.0%水溶液) 20.0重量% ・アルカリ剤 トリエタノールアミン 0.1重量%
【0020】精製水5.28kgにポリエチレングリコー
ル600を500g加えて加熱混合し、エタノールおよ
び安息香酸ナトリウムを加えて70℃に保った。次に油
相成分と乳化剤を加熱して70℃とした。この油相部を
前記の水相部に加えて70℃、30分間予備乳化後、カ
ルボキシビニルポリマー水溶液を加えて均一に混和し、
アルカリ剤を加えて中和後ホモミキサーで均一に乳化
し、熱交換器により30℃まで冷却して上記配合の乳液
を得た。この乳液は皮膚によくなじんだ。この乳液を2
5℃にてオーブン試験を行い、一定時間経過後の臭いを
パネラー5名にて判定した結果を第5表に示す。同表に
用いたE−オイル800は理研ビタミン(株)製、ミック
ストコフェロールであり、表示量の添加量に変化させた
場合の結果を示す。また、各事例にはビーエーエスエフ
ジャパン(株)製、L−アスコルビン酸を0.001%添
加済みである。
【0021】
【表5】
【0022】エゴマ油に対してトコフェロールを0.0
05%以上添加したクリームは長期間保存しても臭い及
び使用感の経時変化は無く良好であった。
【0023】実施例のオーブン試験方法およびパネラー
評価は次の通りに実施した。オーブン試験は、試験油、
クリーム及び乳液のそれぞれ50gを、それぞれのサン
プル瓶に計り取り、軽く栓をした後25又は37℃の恒
温槽に放置して一定時間経過後の臭いを評価した。パネ
ラー評価はパネラー5名中4名以上が臭いを感じなかっ
たサンプルを良好、2名が臭いを感じたサンプルをやや
不良、臭いを感じたパネラーが3名以上のサンプルを不
良とした。試験に用いたトコフェロール無添加時の脱臭
エゴマ油は酸価0.1、過酸化物価0、ヨウ素価189.
9、色調18(ロビボンドカラー、Y+10R)、α−リ
ノレン酸含量56.7%を示した。
【0024】
【発明の効果】本発明はエゴマ油に添加した2種の酸化
防止剤の相互作用によりエゴマ油の酸化を大幅に抑える
ことができ、エゴマ油の用途を化粧料基剤に大きく拡大
させる利点を有する。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】γ−及び/又はδ−トコフェロール0.0
    05〜2.0重量%並びにアスコルビン酸を0.0005
    〜0.02重量%を含んでなる高安定性エゴマ油。
  2. 【請求項2】γ−及び/又はδ−トコフェロールを0.
    005〜2.0重量%並びにアスコルビン酸を0.000
    5〜0.02重量%を含んでなる高安定性エゴマ油を有
    効成分とする化粧料基剤。
JP5208487A 1992-07-31 1993-07-30 高安定性エゴマ油及び該エゴマ油を有効成分とする化粧料基剤 Pending JPH0693284A (ja)

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JP22500692 1992-07-31
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