JPH0692582B2 - 石炭液化方法 - Google Patents
石炭液化方法Info
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- JPH0692582B2 JPH0692582B2 JP61005752A JP575286A JPH0692582B2 JP H0692582 B2 JPH0692582 B2 JP H0692582B2 JP 61005752 A JP61005752 A JP 61005752A JP 575286 A JP575286 A JP 575286A JP H0692582 B2 JPH0692582 B2 JP H0692582B2
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- Japan
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- catalyst
- weight
- solvent
- coal
- carrier
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は石炭液化方法における溶剤水素化工程の改善に
関するものである。
関するものである。
石炭の液化は、水素/炭素の原子比の小さい高度縮合炭
化水素化合物を、水素/炭素の原子比の大きい低分子炭
化水素化合物である軽質、中質及び重質油成分に転化す
るもので、基本的には石炭に高温、高圧下で水素を作用
させるものである。このような石炭液化方法は種々提案
されているが、代表的な方法は、微粉砕した石炭を溶剤
と混合してスラリー化し、該スラリーに粉状触媒を加
え、水素を供給しながら温度430〜460℃、圧力150〜250
kg/mm2で液化反応を起させる方法である。この反応で石
炭を構成している炭化水素化合物は溶剤中の水素供与性
を有する化合物及び気相中の水素ガスから水素を供与さ
れて水素化分解し、液状の炭化水素に転化される。この
液状生成物は石炭液化油として回収されるが、その一
部、特に中・重質油成分(200〜540℃留分)の一部は前
記石炭液化工程の溶剤として循環される。その際該溶剤
に水素供与性を付与するために水素化処理を施してい
る。この溶剤水素化処理は、触媒を充填した反応塔に前
記中・重質油成分を水素と共に送り込み、高温、高圧下
で反応させるもので、この処理により中・重質油成分中
の多環芳香族化合物はテトラリン類、ジヒドロアントラ
セン類等の水素供与性を有する部分水素化芳香族化合物
に転化される。
化水素化合物を、水素/炭素の原子比の大きい低分子炭
化水素化合物である軽質、中質及び重質油成分に転化す
るもので、基本的には石炭に高温、高圧下で水素を作用
させるものである。このような石炭液化方法は種々提案
されているが、代表的な方法は、微粉砕した石炭を溶剤
と混合してスラリー化し、該スラリーに粉状触媒を加
え、水素を供給しながら温度430〜460℃、圧力150〜250
kg/mm2で液化反応を起させる方法である。この反応で石
炭を構成している炭化水素化合物は溶剤中の水素供与性
を有する化合物及び気相中の水素ガスから水素を供与さ
れて水素化分解し、液状の炭化水素に転化される。この
液状生成物は石炭液化油として回収されるが、その一
部、特に中・重質油成分(200〜540℃留分)の一部は前
記石炭液化工程の溶剤として循環される。その際該溶剤
に水素供与性を付与するために水素化処理を施してい
る。この溶剤水素化処理は、触媒を充填した反応塔に前
記中・重質油成分を水素と共に送り込み、高温、高圧下
で反応させるもので、この処理により中・重質油成分中
の多環芳香族化合物はテトラリン類、ジヒドロアントラ
セン類等の水素供与性を有する部分水素化芳香族化合物
に転化される。
従来、この溶剤水素化処理工程の触媒として、アルミ
ナ,アルミナ−シリカ等の担体にモリブデン,タングス
テン等のVI B族元素とコバルト,ニッケル等のVIII族元
素を担持させたものが用いられている。
ナ,アルミナ−シリカ等の担体にモリブデン,タングス
テン等のVI B族元素とコバルト,ニッケル等のVIII族元
素を担持させたものが用いられている。
しかしながらこの従来の触媒は溶剤水素化能は優れてい
るものの、パラフィンの分解能が乏しく、このため石炭
液化用溶剤中に高沸点パラフィンが次第に蓄積されると
いう欠点があった。このパラフィンは石炭液化用溶剤と
して必要な水素供与性を有しないため、溶剤中にあまり
多くなると石炭液化油の収率を低下させることになる。
るものの、パラフィンの分解能が乏しく、このため石炭
液化用溶剤中に高沸点パラフィンが次第に蓄積されると
いう欠点があった。このパラフィンは石炭液化用溶剤と
して必要な水素供与性を有しないため、溶剤中にあまり
多くなると石炭液化油の収率を低下させることになる。
本発明の目的は、溶剤水素化処理工程においてパラフィ
ンを効果的に分解して溶剤中に高沸点パラフィンが蓄積
するのを防止し、石炭液化を長期間安定して行えるよう
にすることにある。
ンを効果的に分解して溶剤中に高沸点パラフィンが蓄積
するのを防止し、石炭液化を長期間安定して行えるよう
にすることにある。
この目的を達成するため本発明は、上記溶剤水素化処理
工程用の触媒として、カルシウムイオンでイオン交換率
50%以上でイオン交換されたモルデナイト型ゼオライト
を20〜80重量%含有するアルミナ及び/又はシリカ−ア
ルミナを担体とし、該担体にモリブデン及び/又はタン
グステンと、ニッケル及び/又はコバルトとを合計で1
〜30重量%(酸化物換算で)担持せしめたものを用いる
ものである。
工程用の触媒として、カルシウムイオンでイオン交換率
50%以上でイオン交換されたモルデナイト型ゼオライト
を20〜80重量%含有するアルミナ及び/又はシリカ−ア
ルミナを担体とし、該担体にモリブデン及び/又はタン
グステンと、ニッケル及び/又はコバルトとを合計で1
〜30重量%(酸化物換算で)担持せしめたものを用いる
ものである。
即ち、本発明は、石炭の微粉末を溶剤と混合してスラリ
ー化し、該石炭スラリーを高温、高圧下で水素化処理し
て石炭を液化する工程と、該工程から得られる液状物の
一部を水素化処理して前記工程用の溶剤として循環させ
る溶剤水素化工程とを有する石炭液化方法において、該
溶剤水素化工程に、カルシウムイオンでイオン交換率50
%以上でイオン交換されたモルデナイト型ゼオライトを
20〜80重量%含有するアルミナ及び/又はシリカ−アル
ミナを担体とし、該担体にモリブデン及び/又はタング
ステンとニッケル及び/又はコバルトとを合計で1〜3
重量%(酸化物換算で)担持せしめた触媒を用いること
を特徴とする石炭液化方法を提供する。
ー化し、該石炭スラリーを高温、高圧下で水素化処理し
て石炭を液化する工程と、該工程から得られる液状物の
一部を水素化処理して前記工程用の溶剤として循環させ
る溶剤水素化工程とを有する石炭液化方法において、該
溶剤水素化工程に、カルシウムイオンでイオン交換率50
%以上でイオン交換されたモルデナイト型ゼオライトを
20〜80重量%含有するアルミナ及び/又はシリカ−アル
ミナを担体とし、該担体にモリブデン及び/又はタング
ステンとニッケル及び/又はコバルトとを合計で1〜3
重量%(酸化物換算で)担持せしめた触媒を用いること
を特徴とする石炭液化方法を提供する。
本発明に用いる触媒は、上記のようにカルシウムイオン
でイオン交換されたモルデナイト型ゼオライト(以下、
「Ca型モルデナイト」と略称する)をアルミナ又はシリ
カ−アルミナに含有せしめたものを担体に用いる。この
Ca型モルデナイトは、モルデナイト型ゼオライトの水素
イオン,アンモニウムイオン,アルカリ金属イオンをカ
ルシウムイオンでイオン交換することによって得られ
る。このイオン交換は、塩化カルシウム、硝酸カルシウ
ム等のカルシウム塩水溶液にモルデナイト型ゼオライト
を接触させることによって行い得る。イオン交換,洗浄
及び好ましくはさらに乾燥の操作を繰り返すことにより
カルシウムイオン交換率を高めることができる。本発明
において、Ca型モルデナイトは、パラフィン分解能の点
でこのイオン交換率の高いものが望ましく、50%以上の
ものが用いられる。該モルデナイトはSiO2/Al2O3モル比
が12以上、特に15〜70の高シリカ型がパラフィン分解能
の点から好ましい。
でイオン交換されたモルデナイト型ゼオライト(以下、
「Ca型モルデナイト」と略称する)をアルミナ又はシリ
カ−アルミナに含有せしめたものを担体に用いる。この
Ca型モルデナイトは、モルデナイト型ゼオライトの水素
イオン,アンモニウムイオン,アルカリ金属イオンをカ
ルシウムイオンでイオン交換することによって得られ
る。このイオン交換は、塩化カルシウム、硝酸カルシウ
ム等のカルシウム塩水溶液にモルデナイト型ゼオライト
を接触させることによって行い得る。イオン交換,洗浄
及び好ましくはさらに乾燥の操作を繰り返すことにより
カルシウムイオン交換率を高めることができる。本発明
において、Ca型モルデナイトは、パラフィン分解能の点
でこのイオン交換率の高いものが望ましく、50%以上の
ものが用いられる。該モルデナイトはSiO2/Al2O3モル比
が12以上、特に15〜70の高シリカ型がパラフィン分解能
の点から好ましい。
このようなCa型モルデナイトをアルミナ水和物及び/又
はシリカ−アルミナ水和物と混練し、所定の形状に成型
し、乾燥後焼成すれば触媒担体が得られる。Ca型モルデ
ナイトの担体中の含有量は、20〜80重量%であり、特に
30〜50重量%が好ましい。この含有量が20重量%未満で
はパラフィン分解能が充分に高くなく、又80重量%を越
えると触媒の強度が低下する。この担体に用いるシリカ
−アルミナはSiO2含有率が12重量%以下のものが良い。
SiO2含有率が多くなるとパラフィン分解能が低下するか
らである。アルミナ,シリカ−アルミナは、いずれか単
独でも良いし、併用しても良い。
はシリカ−アルミナ水和物と混練し、所定の形状に成型
し、乾燥後焼成すれば触媒担体が得られる。Ca型モルデ
ナイトの担体中の含有量は、20〜80重量%であり、特に
30〜50重量%が好ましい。この含有量が20重量%未満で
はパラフィン分解能が充分に高くなく、又80重量%を越
えると触媒の強度が低下する。この担体に用いるシリカ
−アルミナはSiO2含有率が12重量%以下のものが良い。
SiO2含有率が多くなるとパラフィン分解能が低下するか
らである。アルミナ,シリカ−アルミナは、いずれか単
独でも良いし、併用しても良い。
Ca型モルデナイトを含有するアルミナ及び/又はシリカ
−アルミナ担体にモリブデン及び/又はタングステン
と、ニッケル及び/又はコバルトとを担持せしめる。担
持方法は含浸法、混練法など公知の方法が適用できる。
これらの元素の担持状態は、酸化物,硫化物など何れの
状態であっても良い。これらの元素の担持量は、酸化物
として計算して1〜30重量%の範囲である。1重量%未
満では担持させる効果が得難く、30重量%より多く担持
せしめることは不経済であり、むしろ触媒活性に対して
負の効果を与えることがある。
−アルミナ担体にモリブデン及び/又はタングステン
と、ニッケル及び/又はコバルトとを担持せしめる。担
持方法は含浸法、混練法など公知の方法が適用できる。
これらの元素の担持状態は、酸化物,硫化物など何れの
状態であっても良い。これらの元素の担持量は、酸化物
として計算して1〜30重量%の範囲である。1重量%未
満では担持させる効果が得難く、30重量%より多く担持
せしめることは不経済であり、むしろ触媒活性に対して
負の効果を与えることがある。
上記触媒は、従来の触媒と同様の反応条件で溶剤水素化
能とパラフィン分解能とを兼ね備えている。即ち、上記
触媒を従来の触媒に代えて反応塔に充填し、石炭液化工
程から得られる中・重質油成分を水素と共に送り込み、
高温、高圧下で反応させれば該中・重質油成分中の芳香
族化合物を適度に部分水素化すると共に、高沸点パラフ
ィンも分解し、該パラフィンが溶剤中に蓄積することを
防止できる。
能とパラフィン分解能とを兼ね備えている。即ち、上記
触媒を従来の触媒に代えて反応塔に充填し、石炭液化工
程から得られる中・重質油成分を水素と共に送り込み、
高温、高圧下で反応させれば該中・重質油成分中の芳香
族化合物を適度に部分水素化すると共に、高沸点パラフ
ィンも分解し、該パラフィンが溶剤中に蓄積することを
防止できる。
上記反応の温度は350〜450℃が適当で、特に370〜450℃
の範囲が好適である。温度が低過ぎると反応速度が小さ
くなって実用的でなく、又高温過ぎると触媒が急速に失
活するからである。反応圧力は上記温度範囲において溶
剤を液相に保持できる範囲であれば良く、50〜150kg/cm
2が適当である。
の範囲が好適である。温度が低過ぎると反応速度が小さ
くなって実用的でなく、又高温過ぎると触媒が急速に失
活するからである。反応圧力は上記温度範囲において溶
剤を液相に保持できる範囲であれば良く、50〜150kg/cm
2が適当である。
液空間速度(=単位時間当りの通液量(/hr)/触媒
充填量())は0.2〜2hr-1とすれば実用上差支えな
い。又供給される水素は、対溶剤比で500〜1000Nm3/k
程度が適当である。
充填量())は0.2〜2hr-1とすれば実用上差支えな
い。又供給される水素は、対溶剤比で500〜1000Nm3/k
程度が適当である。
上記のように処理した溶剤はそのまま石炭液化工程へ送
られても良いし、蒸留によって軽質留分を回収してから
液化工程へ送られても良い。
られても良いし、蒸留によって軽質留分を回収してから
液化工程へ送られても良い。
(1) 触媒の調製 触媒A…SiO2/Al2O3のモル比が20のNa型モルデナイト1k
gを、CaCl2を10重量%含有する水溶液10に混合し、70
℃で10時間撹拌処理した後過回収し、40℃の温水で洗
浄した後同様の操作でイオン交換を更に2回繰り返し、
モルデナイトを120℃で乾燥し、イオン交換率67%のCa
型モルデナイトを得た。
gを、CaCl2を10重量%含有する水溶液10に混合し、70
℃で10時間撹拌処理した後過回収し、40℃の温水で洗
浄した後同様の操作でイオン交換を更に2回繰り返し、
モルデナイトを120℃で乾燥し、イオン交換率67%のCa
型モルデナイトを得た。
次にアルミン酸ナトリウム水溶液と硫酸アルミニウム水
溶液とにより調製した擬ベーマイトのアルミナ水和物
(Al2O3含量15重量%)90重量部に上記のCa型モルデナ
イトを10重量部加えて加熱混練し、押し出し成型機で直
径1.0mmの粒体に成型し、120℃で16時間乾燥後、空気中
500℃で2時間焼成してCa型モルデナイトを40重量%含
有する触媒担体を得た。
溶液とにより調製した擬ベーマイトのアルミナ水和物
(Al2O3含量15重量%)90重量部に上記のCa型モルデナ
イトを10重量部加えて加熱混練し、押し出し成型機で直
径1.0mmの粒体に成型し、120℃で16時間乾燥後、空気中
500℃で2時間焼成してCa型モルデナイトを40重量%含
有する触媒担体を得た。
この担体にタングステン酸と硝酸ニッケルをアンモニア
水に溶解した液を含浸させた後、120℃で10時間乾燥
し、空気中500℃で2時間焼成して触媒Aを調製した。
この触媒Aのタングステン及びニッケルの担持量は酸化
物として計算してそれぞれ16重量%及び4重量%であっ
た。
水に溶解した液を含浸させた後、120℃で10時間乾燥
し、空気中500℃で2時間焼成して触媒Aを調製した。
この触媒Aのタングステン及びニッケルの担持量は酸化
物として計算してそれぞれ16重量%及び4重量%であっ
た。
触媒B…触媒Aと同じ触媒担体にモリブテン酸アンモニ
ウムと硝酸ニッケルをアンモニア水に溶解した液を含浸
させ、前記と同様の処理を行ってモリブデン及びニッケ
ルの担持量が酸化物換算でそれぞれ16重量%及び4重量
%の触媒Bを調製した。
ウムと硝酸ニッケルをアンモニア水に溶解した液を含浸
させ、前記と同様の処理を行ってモリブデン及びニッケ
ルの担持量が酸化物換算でそれぞれ16重量%及び4重量
%の触媒Bを調製した。
触媒C…触媒Bの調製において、硝酸ニッケルを硝酸コ
バルトに代えた以外は、同様の処理によって、モリブデ
ン及びコバルトの担持量が同様にそれぞれ16重量%及び
4重量%の触媒Cを調製した。
バルトに代えた以外は、同様の処理によって、モリブデ
ン及びコバルトの担持量が同様にそれぞれ16重量%及び
4重量%の触媒Cを調製した。
触媒D…アルミン酸ナトリウム水溶液、硫酸アルミニウ
ム水溶液及びケイ酸ナトリウム水溶液とにより調製した
SiO2を10重量%含有するシリカ−アルミナ水和物90重量
部と触媒Aと同様に調製したCa型モルデナイト10重量部
により、触媒Aの製法と同様にして担体を得、次いで同
様の方法でタングステンとニッケルを担持せしめて担体
Dを調製した。担持量は触媒Aと同じく、タングステン
及びニッケルがそれぞれ16重量%及び4重量%である。
ム水溶液及びケイ酸ナトリウム水溶液とにより調製した
SiO2を10重量%含有するシリカ−アルミナ水和物90重量
部と触媒Aと同様に調製したCa型モルデナイト10重量部
により、触媒Aの製法と同様にして担体を得、次いで同
様の方法でタングステンとニッケルを担持せしめて担体
Dを調製した。担持量は触媒Aと同じく、タングステン
及びニッケルがそれぞれ16重量%及び4重量%である。
触媒E…SiO2/Al2O3のモル比が42のプロトン(H+)型モ
ルデナイトを使用し、触媒Aの製法の場合と同様に処理
してイオン交換率65%のCa型モルデナイトを調製した。
次に、触媒Aの製法と同様にして、該Ca型モルデナイト
10重量部とアルミナ水和物90重量部により担体を得、該
担体にタングステンとニッケルを担持せしめて触媒Eを
調製した。担持量は触媒Aと全く同じである。
ルデナイトを使用し、触媒Aの製法の場合と同様に処理
してイオン交換率65%のCa型モルデナイトを調製した。
次に、触媒Aの製法と同様にして、該Ca型モルデナイト
10重量部とアルミナ水和物90重量部により担体を得、該
担体にタングステンとニッケルを担持せしめて触媒Eを
調製した。担持量は触媒Aと全く同じである。
また、比較のため次のような触媒を用意した。
触媒F…SiO2を5重量%含有するシリカ−アルミナにモ
リブデンとニッケルが酸化物換算でそれぞれ15.6重量%
及び2.9重量%担持されている市販の留出油水素化処理
用触媒である。
リブデンとニッケルが酸化物換算でそれぞれ15.6重量%
及び2.9重量%担持されている市販の留出油水素化処理
用触媒である。
触媒G…前記触媒Aの調製に使用したCa型モルデナイト
の代りに、Caイオン交換する前のNa型モルデナイトをそ
のまま使用した以外は全く触媒Aと同様に調製した。
の代りに、Caイオン交換する前のNa型モルデナイトをそ
のまま使用した以外は全く触媒Aと同様に調製した。
触媒H…前記Na型モルデナイトを硝酸アンモニウムで処
理してNaをNH4で置換した交換率98%のNH4型モルデナイ
トを使用した以外は触媒Aと同様に調製した。
理してNaをNH4で置換した交換率98%のNH4型モルデナイ
トを使用した以外は触媒Aと同様に調製した。
触媒I〜M…Ca型モルデナイトの代りに、NH4−Y型ゼ
オライト,US−Y型ゼオライト,オフレタイト/エリオ
ナイト型ゼオライト,L型ゼオライト及びフェリエライト
型ゼオライトを用いる以外は、触媒Aと同様にして触媒
I,J,K,L及びMを調製した。これらの触媒の組成と物性
を第1表にまとめて示す。
オライト,US−Y型ゼオライト,オフレタイト/エリオ
ナイト型ゼオライト,L型ゼオライト及びフェリエライト
型ゼオライトを用いる以外は、触媒Aと同様にして触媒
I,J,K,L及びMを調製した。これらの触媒の組成と物性
を第1表にまとめて示す。
(2) 触媒性能 上記のように調製された各触媒について、次のようにし
て性能を調べた。各触媒50mlを筒状反応器に充填して固
定床流通反応装置となし、先ずブタンチオールを3重量
%転化した軽油を通して触媒の予備硫化を行った。この
硫化条件は、温度300℃,水素圧力100kg/cm2,液空間速
度1.0hr-1,水素/硫化油比1000Nl/とし、10時間処理
した。次に第2表に示す性状の石炭液化油を水素と共に
通じ、水素化処理した。この水素処理において、反応温
度を380℃,410℃及び440℃とし、水素圧力100kg/cm2,液
空間速度1.0hr-1,水素/石炭液化油の比1000Nl/と
し、各温度について100時間処理した。処理液は通油開
始24時間以降1時間毎にサンプリングして平均試料と
し、芳香族指数fa及び高沸点パラフィンの分解率を調べ
た。結果を第3表に示す。
て性能を調べた。各触媒50mlを筒状反応器に充填して固
定床流通反応装置となし、先ずブタンチオールを3重量
%転化した軽油を通して触媒の予備硫化を行った。この
硫化条件は、温度300℃,水素圧力100kg/cm2,液空間速
度1.0hr-1,水素/硫化油比1000Nl/とし、10時間処理
した。次に第2表に示す性状の石炭液化油を水素と共に
通じ、水素化処理した。この水素処理において、反応温
度を380℃,410℃及び440℃とし、水素圧力100kg/cm2,液
空間速度1.0hr-1,水素/石炭液化油の比1000Nl/と
し、各温度について100時間処理した。処理液は通油開
始24時間以降1時間毎にサンプリングして平均試料と
し、芳香族指数fa及び高沸点パラフィンの分解率を調べ
た。結果を第3表に示す。
〔発明の効果〕 本発明の石炭液化方法においては、溶剤水素化工程にお
いて、溶剤水素化および高沸点パラフィンの分解がとも
に効率よく進行する結果、溶剤中の高沸点パラフィンの
蓄積が防止される。そのため、液化油の収率が向上する
とともに、石炭液化を長期にわたり安定して行なうこと
ができる。
いて、溶剤水素化および高沸点パラフィンの分解がとも
に効率よく進行する結果、溶剤中の高沸点パラフィンの
蓄積が防止される。そのため、液化油の収率が向上する
とともに、石炭液化を長期にわたり安定して行なうこと
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭49−51191(JP,A) 特開 昭58−92461(JP,A) 特開 昭56−160316(JP,A) 特開 昭60−58483(JP,A) 特開 昭60−58484(JP,A) 米国特許3190939(US,A)
Claims (1)
- 【請求項1】石炭の微粉末を溶剤と混合してスラリー化
し、該石炭スラリーを高温、高圧下で水素化処理して石
炭を液化する工程と、該工程から得られる液状物の一部
を水素化処理して前記工程用の溶剤として循環させる溶
剤水素化工程とを有する石炭液化方法において、該溶剤
水素化工程に、カルシウムイオンでイオン交換率50%以
上でイオン交換されたモルデナイト型ゼオライトを20〜
80重量%含有するアルミナ及び/又はシリカ−アルミナ
を担体とし、該担体にモリブデン及び/又はタングステ
ンとニッケル及び/又はコバルトとを合計で1〜30重量
%(酸化物換算で)担持せしめた触媒を用いることを特
徴とする石炭液化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61005752A JPH0692582B2 (ja) | 1986-01-14 | 1986-01-14 | 石炭液化方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61005752A JPH0692582B2 (ja) | 1986-01-14 | 1986-01-14 | 石炭液化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62164789A JPS62164789A (ja) | 1987-07-21 |
JPH0692582B2 true JPH0692582B2 (ja) | 1994-11-16 |
Family
ID=11619847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61005752A Expired - Lifetime JPH0692582B2 (ja) | 1986-01-14 | 1986-01-14 | 石炭液化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0692582B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3190939A (en) | 1963-08-19 | 1965-06-22 | Shell Oil Co | Paraffin isomerization process using hydrogen mordenite catalyst |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4951191A (ja) * | 1973-05-25 | 1974-05-17 | ||
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1986
- 1986-01-14 JP JP61005752A patent/JPH0692582B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
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