JPH0692489A

JPH0692489A - 給搬送ローラ

Info

Publication number: JPH0692489A
Application number: JP4273719A
Authority: JP
Inventors: Yoshiya Ito; 喜也伊藤
Original assignee: Ricoh Co Ltd
Current assignee: Ricoh Co Ltd
Priority date: 1992-09-17
Filing date: 1992-09-17
Publication date: 1994-04-05

Abstract

(57)【要約】【目的】給紙装置の給紙ローラにおいて、更に低コス
トを実現でき、且つ記録紙を移動させるための摩擦力と
して、２種類の摩擦力を有する給搬送ローラを提供す
る。【構成】回転軸に取り付けられるカラー部材と、該カ
ラー部材の周面に沿ってカラー部材に組付けられる弾性
部材とから成る給紙装置の給搬送ローラにおいて、上記
弾性部材はシート状またはリング状の構造であって表裏
の反転が可能であり、表裏反転前後の何れの状態におい
ても該弾性部材を該カラー部材に嵌合させ得る構造にし
た。また、弾性部材を２層構造にし、各層表面の摩擦力
が異なってくるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機、プリンタ、フ
ァクシミリ等の給紙装置に用いる給搬送ローラに係り、
特に、弾性部材とカラー部材を含む給搬送ローラに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】記録紙上に画像を印写する機構を備えた
画像形成装置にあっては、手差し、或は自動給紙により
給紙された記録紙を印写部に搬送し、印写終了後に排紙
している。記録紙の給紙、搬送は、主としてローラによ
って行われ、ローラは外周面に有した摩擦抵抗の高いゴ
ム等の弾性層によって記録紙を給紙、搬送するものであ
る。図５は従来技術の給紙ローラ及び搬送ローラを含む
記録装置の一般的な構成である（尚、図５は本発明の実
施例の説明においても併せて参照する）。図において、
14が給紙ローラ、16、17、18、19が記録紙搬送ローラで
ある。給紙ローラ14、記録紙搬送ローラ16、18は図示さ
れていないモータ及び駆動伝達手段により駆動されて回
転する。記録紙搬送ローラ17、19はアイドラであり、記
録紙搬送ローラ16、18に対向して設置され、記録紙を記
録紙搬送ローラに押圧し、記録紙搬送ローラ16、18の回
転により摩擦力で記録紙が移動する時、記録紙搬送ロー
ラ17、19も連れ回転する。

【０００３】記録紙13としては、一般には、予め所定の
サイズに切断されたシート紙が用いられ、カセット12に
収納されている。カセット12に収納された記録紙13は給
紙ローラ14により、図の左から右に向けて押圧され、カ
セットに設けられたコーナー爪15により単葉紙に分離さ
れ、搬送ローラ16、17のニップ部に送り込まれる。そし
て、記録紙が搬送ローラ16により搬送されている間に、
記録ヘッド11が情報を記録する。情報の記録を受けた記
録紙は、その後、搬送ローラ18、19により排出される。
給紙ローラ14は円形の一部が平坦にカットされた半月形
状になっており、待機状態においては図のように、カッ
ト面が下方にあり、記録紙から離れている。なお、上記
の給紙ローラ14と類似の半円形状の給紙ローラが実開昭
53−142344号公報にも記載されている。

【０００４】上記の給紙ローラ等は摩耗のために交換の
必要が発生する消耗品であり、その交換は回転軸の軸方
向から着脱することにより行なっている。しかし、この
方法では、ローラの交換のために回転軸を記録装置本体
から取外さねばならず、従って煩雑な作業となる。実公
平2 −11382 号は上記問題点を解決しようというもので
あり、図６に示すように、回転軸が装置についた状態
で、給紙ローラを回転軸の横方向から着脱しようという
ものである。図において、25は回転軸、26は給紙ローラ
のカラー部材、27は給紙ローラの弾性部材、28はねじ
穴、29はねじである。給紙ローラをカラー部材と弾性部
材から構成しているのは、摩耗時に弾性部材だけを交換
すればよいようにして、低コスト化を図ったものであ
る。図７は上記実公平2 −11382 号公報記載の給紙ロー
ラと目的を同一にする従来技術の他の例の給紙ローラ断
面図であり、図において、35は回転軸、36はカラー部
材、37はカラー部材に対する交換が可能な弾性部材であ
る。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】給紙ローラ（搬送ロー
ラを含む）は交換部材であるために、上記のように、交
換の作業性の向上と低コスト化が図られてきた。しか
し、実公平2 −11382 号公報記載の給紙ローラ及びそれ
に続いて上記した類似の給紙ローラといえども、弾性部
材が一面しか使用できない構造であるために、低コスト
化という点でまだ不充分である。また、多種多様な記録
紙を給搬送するためには、記録紙に最適な摩擦力を提供
するという点で、摩擦力を１種類しか提供できない従来
の技術は不充分である。

【０００６】

【発明の目的】本発明は、このような従来の問題を解決
し、給紙装置の給紙ローラにおいて、更に低コストを実
現できる給紙ローラを提供することにある。また、記録
紙を移動させるための摩擦力として、２種類の摩擦力を
有する給搬送ローラを提供することを目的としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、回転軸に取り付けられるカラー部材と、カラ
ー部材の周面に沿ってカラー部材に組付けられる弾性部
材を含み、上記弾性部材をシート状またはリング状の構
造にし、上記弾性部材の表裏を交換したとき、表裏交換
前後の何れにおいても弾性部材がカラー部材と嵌合する
構造にしたこと、上記弾性部材を２層構造にし、上記各
層の表面の粗さの差により各層表面の摩擦力が異なる構
成にしたこと、上記弾性部材を２層構造にし、上記各層
に異なる材質の弾性部材を使用することにより各層表面
の摩擦力が異なる構成にしたことを特徴としている。

【０００８】

【作用】弾性部材の肉厚が薄く、且つ弾性を有するの
で、摩耗部分である弾性部材の表裏を容易に交換でき、
且つ上記弾性部材の表裏を交換したとき、表裏交換前後
の何れにおいても弾性部材がカラー部材と嵌合する構造
なので、カラー部材に容易に取り付けることができる。
また、弾性部材の表裏の摩擦力が異なる構成なので、弾
性部材の表裏を交換することにより、２種類の摩擦力を
実現できる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳細に説
明する。本発明の記録紙給搬送ローラ及びコロを含む記
録装置の一般的な構成とその作用については前記の通り
なので、ここでは記載を省略する。図１は本発明の一実
施例を示す給紙ローラの断面図である。図において、１
は回転軸、４はカラー部材、５は弾性部材であり、カラ
ー部材４と弾性部材５で給紙ローラを構成する。カラー
部材４は円筒状の一部が図のように平坦にカットされて
おり、このカット面８の中央に軸溝９が設けられてい
る。この軸溝９の底部は半円状を成し、回転軸１の外周
形状と整合した状態で嵌合する。つまり、給紙ローラは
回転軸１に軸方向からではなく、横方向（径方向）から
取り付けられ、図示を省略しているが、回転軸１、カラ
ー部材４は夫々ねじ穴を有し、ねじを両ねじ穴に螺着す
ることによって給紙ローラの回転軸１に固定される。

【００１０】カラー部材４は例えば樹脂、金属等の成形
材料で作られ、その円弧状の外周面には成形時に図１に
示すように、弾性部材５を嵌合させるための溝（弾性部
材支持溝）４ａを形成する。弾性部材５はカラー部材４
に取り付けられる前は図３に示すような断面を有するシ
ート状（帯状）の部材である。突起53はカラー部材４に
挿入された後、動作中に、記録紙との間に発生する摩擦
力によって、弾性部材５がカラー部材４から脱落するの
を防ぐ働きをする。弾性部材５は上記のように、シート
状であり、且つ弾性を有するので、図１に示すような形
状に容易に曲げられ、カラー部材４に挿入できるのであ
る。この挿入は例えばカラー部材４の軸方向端面に設け
た穴から軸方向へ向けて行えばよい。この実施例によれ
ば、回転軸１を装置から取り外すことなく、給紙ローラ
を交換することができる。

【００１１】弾性部材５は図２に示すように、層51と層
52による２層構造でもよいし、図示していないが１層構
造でもよい。そして、１層構造であれ、２層構造であ
れ、弾性部材５のどちらの面が表面になるようにしても
カラー部材４に嵌合できるので、弾性部材５の両面のう
ち、いずれの面をも表面、即ち記録紙と接する面になる
ようにできる。これは、ある時までは弾性部材５の一方
の面を表面にしてカラー部材４に取り付け、その面が摩
耗したら、給紙ローラを軸から径方向へ取りはずし、更
に弾性部材５をカラー部材４の溝４ａから取りはずし、
弾性部材５の表裏を交換して（裏返して）再びカラー部
材４に取り付け、弾性部材５の他方の面を表面にできる
ということを意味する。

【００１２】弾性部材５を図２のように２層構造にする
ことにより各層を異った色に着色することもできる。こ
れにより、弾性部材５をカラー部材４から取りはずした
時に表裏の区別が容易にできるようになる。摩耗状態の
程度だけを手掛かりに目視、手ざわり等により表裏を区
別するのはかなり難しいからである。また、弾性部材５
を２層構造にすることにより、２種類の摩擦力を有する
給紙ローラを実現できる。その実現方法の１つは弾性部
材の材質による摩擦力に差はないが、加工時、表面の粗
さに差をつけた２種類の弾性部材で図２の２層構造を実
現することである。表面が粗い程、摩擦力が大きいこと
はいうまでもない。２種類の摩擦力を実現する他の方法
は摩擦力の異る２種類の材質で、弾性部材５の各層を構
成することである。以上のように構成された給紙ローラ
は回転軸１に固定され、前記のように、待機時は図１に
示すカット面８が下方を向き、記録紙から離れている。
動作時、回転軸１を中心にして給紙ローラが回転し、図
１のような位置にあるとき、弾性部材５が記録紙に接触
し、摩擦力で記録紙を移動させる。

【００１３】図３は、本発明を円筒型給紙ローラまたは
図５に示す搬送ローラ16、17、18、19に適用した例の断
面図である。図において、１は回転軸、６はカラー部
材、７は弾性部材であり、カラー部材６と弾性部材７で
搬送ローラを構成する。カラー部材６は中心に回転軸１
を通すための穴が開いた円筒形である。搬送ローラ16、
18の場合は、カラー部材６は回転軸１に固定され、図示
されていない駆動手段によって回転軸１が回転する時、
カラー部材、即ち搬送ローラ16、18も回転し、記録紙が
搬送ロ−ラ17、19によって搬送ローラ16、18に押圧され
ている時、摩擦力によって記録紙を移動させる。また、
搬送ロ−ラ17、19の場合は、カラー部材６の回転軸１を
通すための穴の径は回転軸１の径よりもやや大きく構成
されており、記録紙が移動する時に搬送コロは摩擦力に
よって駆動されて、回転軸のまわりを回転する。

【００１４】図４は図３の弾性部材７の断面図である。
弾性部材７は図のように、層71と層72による２層構造で
もよいし、図示していないが１層構造でもよい。いずれ
にしろ、弾性部材７は薄い肉厚の円筒（リング）状を成
している。こういう弾性部材７をカラー部材６にかぶせ
て図３に示す給紙ローラまたは搬送ローラを構成する訳
である。また、弾性部材７は肉厚が薄いし、弾性を有す
るので、弾性部材が図４のような形状である場合でも表
裏を交換でき、カラー部材６に嵌合する。また、弾性部
材７の各層を異った色で実現すること、各層の表面の粗
さに差を持たせて２種類の摩擦力を実現すること、各層
の材質を変えて２種類の摩擦力を実現することについて
も、上記第１実施例の弾性部材５の場合と同様である。

【００１５】

【発明の効果】このように本発明によれば、摩耗部分で
ある弾性部材の表裏を容易に交換して、カラー部材に対
して容易に取り付けることができるので、弾性部材の寿
命は従来の２倍の時間になる。つまり、より低コストの
給搬送ローラを実現できる。また、弾性部材の表裏を交
換することにより、２種類の摩擦力を実現できるので、
記録紙を給搬送する上でより適した摩擦力を提供でき
る。また、２造構造にすることにより各層を異った色で
実現できるので、弾性部材をカラー部材から取りはずし
た時、表裏の区別が容易につく。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す断面図。

【図２】図１に示される弾性部材の、カラー部材に取り
付けられる前の断面図。

【図３】本発明の他の実施例を示す断面図。

【図４】図３に示される弾性部材の、カラー部材に取り
付けられる前の断面図。

【図５】本発明及び従来技術による給紙ローラを含む記
録装置の構成例。

【図６】従来技術の一例を示す給紙ローラの斜視図。

【図７】従来技術の他の例を示す給紙ローラの断面図。

【符号の説明】

１…回転軸、４…カラー部材、４ａ…弾性部材支持溝、
５…弾性部材、６…カラー部材、７…弾性部材、８…カ
ット面、９…軸溝、11…記録ヘッド、12…カセット、13
…記録紙、14…給紙ローラ、15…コーナー爪、16…搬送
ローラ、17…搬送ローラ、18…搬送ローラ、19…搬送ロ
ーラ、22…カセット、23…記録紙、24…給紙ローラ、25
…回転軸、26…カラー部材、27…弾性部材、28…ねじ
穴、29…ねじ、35…回転軸、36…カラー部材、37…弾性
部材、51…第１の層、52…第２の層、53…突起、71…第
１の層、72…第２の層。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】回転軸に取り付けられるカラー部材と、
該カラー部材の周面に沿ってカラー部材に止着される弾
性部材とから成る給紙装置の給搬送ローラにおいて、上
記弾性部材はシート状またはリング状の構造であって表
裏の反転が可能であり、表裏反転前後の何れの状態にお
いても該弾性部材を該カラー部材に止着させ得る構造に
したことを特徴とする給搬送ローラ。
【請求項２】上記シート状の弾性部材の両端部に突起
を設け、上記カラー部材には上記突起を含むシート状の
弾性部材を嵌合支持する溝を設けたことを特徴とする請
求項１記載の給搬送ローラ。
【請求項３】上記シート状又はリング状の弾性部材を
２層構造にし、各層をそれぞれ異なる色で構成したこと
を特徴とする請求項１又は２記載の給搬送ローラ。
【請求項４】上記シート状又はリング状の弾性部材を
２層構造にし、各層の表面の粗さの差により各層表面の
摩擦力が異なってくるようにしたことを特徴とする請求
項１記載の給搬送ローラ。
【請求項５】上記シート状又はリング状の弾性部材を
２層構造にし、上記各層に異なる材質の弾性部材を使用
することにより各層表面の摩擦力が異なる構成にしたこ
とを特徴とする請求項１記載の給搬送ローラ。