JPH069245A - 結晶化ガラス物品及びその製造方法 - Google Patents

結晶化ガラス物品及びその製造方法

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JPH069245A
JPH069245A JP19151292A JP19151292A JPH069245A JP H069245 A JPH069245 A JP H069245A JP 19151292 A JP19151292 A JP 19151292A JP 19151292 A JP19151292 A JP 19151292A JP H069245 A JPH069245 A JP H069245A
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JP
Japan
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glass
crystallized
crystallized glass
cao
zro
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Application number
JP19151292A
Other languages
English (en)
Inventor
Michiyuki Yamada
宙行 山田
Yoshio Hashibe
吉夫 橋部
Masayuki Ninomiya
正幸 二宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH069245A publication Critical patent/JPH069245A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/02Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with glass

Abstract

(57)【要約】 【目的】 歩留り良く製造することができ、しかも建築
材料として要求される諸条件を満足する結晶化ガラス物
品及びその製造方法を提供する。 【構成】 ガラス板上に、ガラス小体の複数個を集積す
る。ガラス小体は、結晶化させるとフォルステライトや
ガーナイト、或はジルコノライトを析出する性質を有す
る結晶性ガラスからなる。次いでこれらを熱処理するこ
とによって、表面にガラス小体の融着によって形成され
た表面層を有する結晶化ガラス物品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の外装材や内装
材に用いられる結晶化ガラス物品及びその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築物の外装材や内装材として結
晶化ガラス物品が広く用いられているが、この用途に用
いられる結晶化ガラスには、耐候性等の特性が優れてい
ることや美しい外観を呈することが要求される。これら
諸条件を満足するものとして種々の結晶化ガラスが提案
されており、例えば特公昭60−49145号にはZn
O−MgO−Al23 −SiO2 系の組成を有し、フ
ォルステライト(2MgO・SiO2 )やガーナイト
(ZnO・Al23 )を析出してなる結晶化ガラスが
開示され、また特開平3−80128号には、CaO−
TiO2 −ZrO2−SiO2 −Al23 系の組成を
有し、ジルコノライト(CaO・ZrO2 ・2TiO
2 )を析出してなる結晶化ガラスが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記特公昭60−49
145号や特開平3−80128号に開示された結晶化
ガラスからなる結晶化ガラス物品は、何れも耐候性等の
特性に優れており、また結晶化ガラスの流動性が良好で
あるため、未研磨の状態でも光沢のある美しい外観を呈
するものであるが、歩留り良く製造することが難しいと
いう問題を有している。即ち、上記した結晶化ガラス
は、何れも核形成剤によって生成する結晶核を中心とし
て結晶が成長する、いわゆる体積結晶化タイプと呼ばれ
るものであり、通常溶融ガラスをロールアウト法等によ
って板状に成形し、これを熱処理して結晶化させる方法
により製造される。しかしながらこのような方法では、
溶融時にガラスと耐火物とが反応して異質な反応層が生
成することが多い。それゆえ成形されたガラス板の表面
に反応層が現れることがあり、これが熱処理後に表面う
ねりや色縞といった表面欠陥となる。またこれらの欠陥
を除去するために研磨を施すと、建材として必要な機械
的強度が得られなくなったり、製造コストが大幅に増大
するといった不都合があり、このような欠陥を有するも
のは不良品として廃棄されているのが実情である。
【0004】本発明の目的は、歩留り良く製造すること
ができ、しかも建築材料として要求される諸条件を満足
する結晶化ガラス物品及びその製造方法を提供すること
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の結晶化ガラス物
品は、ガラス板上に、複数個のガラス小体が融着してな
る表面層が形成されてなり、該ガラス小体が、(a)重
量%でSiO2 40〜60%、Al23 15〜25
%、MgO 0〜12%、ZnO 0〜12%、MgO
+ZnO 3〜15%、B23 2〜15%、Na2
4〜13%、K2 O 0〜5%、CaO 0〜5%、
BaO 0〜5%、TiO2 +ZrO2 +Cr23
0.0005〜8%、As23 0〜1%、Sb23
0〜1%の組成を有し、フォルステライト及び/又はガ
ーナイトを析出してなる結晶化ガラス、又は(b)重量
%でSiO2 40〜70%、Al23 5〜25%、N
2 O 2〜16%、CaO 1〜20%、TiO2
0.5〜15%、ZrO2 0.1〜10%、CaO+T
iO2 +ZrO2 4〜25%、B23 0〜15%、P
25 0〜5%、K2 O 0〜5%、BaO 0〜5
%、As23 0〜1%、Sb23 0〜1%の組成を
有し、主結晶としてジルコノライトを析出してなる結晶
化ガラス、からなることを特徴とする。
【0006】また本発明の結晶化ガラス物品の製造方法
は、ガラス板上に結晶性ガラスからなるガラス小体の複
数個を集積した後、熱処理することによって各ガラス小
体及びガラス板を融着一体化させるとともに、ガラス小
体の融着によって形成された表面層部分を結晶化させる
ことを特徴とする結晶化ガラス物品の製造方法であっ
て、該結晶性ガラスとして、(a)重量%でSiO2
0〜60%、Al23 15〜25%、MgO 0〜1
2%、ZnO 0〜12%、MgO+ZnO 3〜15
%、B23 2〜15%、Na2 O 4〜13%、K2
O 0〜5%、CaO 0〜5%、BaO 0〜5%、
TiO2 +ZrO2 +Cr23 0.0005〜8%、
As23 0〜1%、Sb23 0〜1%の組成を有
し、フォルステライト及び/又はガーナイトを析出する
性質を有する結晶性ガラス、又は(b)重量%でSiO
2 40〜70%、Al23 5〜25%、Na2 O 2
〜16%、CaO 1〜20%、TiO2 0.5〜15
%、ZrO2 0.1〜10%、CaO+TiO2 +Zr
2 4〜25%、B23 0〜15%、P25 0〜5
%、K2 O 0〜5%、BaO 0〜5%、As23
0〜1%、Sb23 0〜1%の組成を有し、主結晶と
してジルコノライトを析出する性質を有する結晶性ガラ
ス、を使用することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明の結晶化ガラス物品は、表面層がフォル
ステライトやガーナイトが析出してなる結晶化ガラス
(a)、又はジルコノライトが析出してなる結晶化ガラ
ス(b)よりなるために、耐候性等の特性に優れてい
る。また表面層は光沢のある美しい外観を呈する。
【0008】本発明の結晶化ガラス物品において、ガラ
ス板としては結晶化ガラスからなるものでも、非晶質ガ
ラスからなるものでもよいが、強度の点から体積結晶化
タイプ、特に表面層に使われる(a)及び(b)の何れ
かの結晶化ガラスと同一範囲の組成を有する結晶化ガラ
スからなることが好ましい。
【0009】また本発明の結晶化ガラス物品において、
表面層に使用する(a)及び(b)の結晶化ガラスの組
成範囲を先記のように限定した理由を述べる。
【0010】(a)の結晶化ガラス:SiO2 はフォル
ステライトの構成成分であり、その含有量は40〜60
%である。SiO2 が40%より少ないと、結晶化ガラ
スの耐候性が著しく悪くなり、60%より多いとガラス
溶融が困難になる。
【0011】Al23 はガーナイトの構成成分であ
り、その含有量は15〜25%である。Al23 が1
5%より少ないと結晶化し難くなり、25%より多いと
ガラス溶融が困難になる。
【0012】MgOはフォルステライト、またZnOは
ガーナイトの構成成分であり、その含有量は各々0〜1
2%、また合量で3〜15%である。これらの成分がそ
れぞれ12%より多いと結晶化ガラスの表面光沢がなく
なり、美観が損なわれる。またMgOとZnOの合量が
3%より少ないと結晶化が不十分となり、15%より多
いと結晶化ガラスの表面光沢が失われる。
【0013】B23 はガラスの溶融性を助けるフラッ
クス剤であり、その含有量は2〜15%である。B2
3 が2%より少ないとガラスの溶融性が劣り、15%よ
り多いと結晶化し難くなる。
【0014】Na2 Oはフラックス剤であり、その含有
量は4〜13%である。Na2 Oが4%より少ないとガ
ラスの溶融性が劣り、13%より多いと結晶化ガラスの
耐候性が低下する。
【0015】K2 O、CaO、及びBaOもB23
Na2 Oと同様フラックス剤であり、これらの含有量は
それぞれ0〜5%である。これらの成分がそれぞれ5%
より多いと結晶化し難くなって熱処理工程が長くなる。
【0016】TiO2 、ZrO2 、及びCr23 は核
形成剤であり、その含有量は合量で0.0005〜8%
である。これらの合量が0.0005%より少ないと核
形成が不十分となり、8%より多いと溶融性が悪くな
り、ガラス成形時に失透する。
【0017】As23 とSb23 は清澄剤としてそ
れぞれ1%まで含有することが可能である。
【0018】(b)の結晶化ガラス:SiO2 はガラス
網目形成成分であり、その含有量は40〜70%であ
る。SiO2 が40%より少ないと機械的強度や化学耐
久性が悪くなり、70%より多くなるとガラス溶融が困
難になる。
【0019】Al23 の含有量は5〜25%である。
Al23 が5%より少ないと結晶化し難くなり、25
%より多いとガラス溶融が困難になり、耐候性の劣るネ
ファリン(Na2 O・Al23 ・2SiO2 )結晶が
析出する。
【0020】Na2 Oはフラックス剤として用いられ、
その含有量は2〜16%である。Na2 Oが2%より少
ないと成形性、溶融性が悪くなり、16%より多いと化
学耐久性が低下する。
【0021】CaOはジルコノライトの構成成分であ
り、その含有量は1〜20%である。CaOが1%より
少ないとジルコノライトが析出し難くなり、20%より
多いと表面が結晶化して均一に結晶化せず、強度が低下
する。
【0022】TiO2 は核形成剤及びジルコノライトの
構成成分であり、その含有量は0.5〜15%である。
TiO2 が0.5%より少ないと結晶化が不充分であ
り、15%より多いと結晶物が黒色を帯び、好ましくな
い色調となる。
【0023】ZrO2 は核形成材及びジルコノライトの
構成成分であり、その含有量は0.1〜10%である。
ZrO2 が0.1%より少ないと結晶化が不充分であ
り、10%より多いと溶融性が悪くなり、ガラス成形時
に表面失透する。
【0024】また本発明の結晶化ガラスはCaOとTi
2 とZrO2 を合量で4〜25%含有する。すなわち
これらの成分が合量で4%より少ないとジルコノライト
が析出しにくく、且つ表面失透しやすくなり、また25
%より多いと溶融性が悪くなるとともに結晶物が細かく
なって結晶化ガラスの外観が透明になるので好ましくな
い。
【0025】B23 はガラスマトリックス層の流動性
を促進する成分であり、その含有量は0〜15%であ
る。B23 が15%より多くなると結晶化し難くな
る。
【0026】P25 は結晶化を促進する成分であり、
その含有量は0〜5%である。P25 が5%より多く
なるとガラスが分相し、耐候性が低下する。
【0027】K2 OはNa2 Oと同様溶融を促進するフ
ラックス剤として用いられ、その含有量は0〜5%であ
る。
【0028】BaOは液相温度を下げて成形性を良好に
する成分であり、その含有量は0〜5%である。
【0029】K2 O、BaOがそれぞれ5%より多くな
ると結晶化し難くなる。
【0030】As23 、Sb23 は清澄剤として用
いられ、その含有量は各々0〜1%である。
【0031】なお(a)及び(b)の結晶化ガラスは、
何れも上記した成分の他に、Fe23 、NiO、Co
O、Cr23 、CuO、MnO2 、V25 等の着色
酸化物を添加することにより、所望の色調を呈する結晶
化ガラス物品を得ることができる。
【0032】次に本発明の結晶化ガラス物品の製造方法
を説明する。
【0033】まず所望の形状に成形されたガラス板を用
意する。ガラス板は、結晶化ガラス、結晶性ガラス、及
び非晶質ガラスの何れであっても良いが、機械的強度の
点から体積結晶化タイプ、特にガラス小体に使用される
(a)(b)何れかの結晶性ガラスと同一範囲の組成を
有する結晶化ガラス又は結晶性ガラスからなるものを用
いることが望ましい。なおガラス板の表面には、反応層
等の欠陥が存在していても差し支えない。
【0034】また(a)或は(b)の組成を有する結晶
性ガラスからなるガラス小体を複数個用意する。なおガ
ラス小体とは、ガラス水砕物、粒体、粉体、小球、小破
片、棒状物等のことである。
【0035】次いで該ガラス板上にガラス小体を集積す
る。このときガラス板の表面を完全に覆うようにしてガ
ラス小体を集積することが重要である。また予めガラス
板上に、ポリビニルアルコール(PVA)等の接着剤を
塗布しておくと、ガラス板上にガラス小体を固着するこ
とができ、取り扱い易くなるため好ましい。
【0036】さらにこれらを熱処理することによって、
ガラス小体、或はガラス小体とガラス板の双方を軟化さ
せて各ガラス小体とガラス板とを互いに融着一体化させ
る。また同時にガラス小体同士の融着によって形成され
た表面層部分を結晶化させ、ウオラストナイトやガーナ
イト、或はジルコノライトを析出させる。なおガラス板
に結晶性ガラスを用いた場合、このとき同時に結晶化さ
せる。
【0037】なお使用するガラス板とガラス小体は、熱
処理後の熱膨張係数が略同一になるように組み合わせる
ことが重要であり、具体的には両者の熱処理後の膨張差
が3×10-7/℃以内になるようにすることが望まし
い。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0039】(実施例1)まず重量%でSiO2 51.
0%、Al23 19.0%、MgO 4.7%、Zn
O 4.1%、B23 6.0%、Na2 O 8.5
%、K2 O 2.8%、CaO 0.2%、TiO2
2.2%、ZrO2 1.5%の組成を有するように調合
したガラス原料を1500℃で16時間溶融し、次いで
この溶融ガラスをロールアウト法によって板状に成形
し、ガラス板を得た。このガラス板は熱処理することに
よって、主結晶としてフォルステライトを析出し、30
〜380℃における熱膨張係数が68.0×10-7/℃
の白色の結晶化ガラスとなる結晶性ガラスである。
【0040】またSiO2 50.0%、Al23
9.0%、MgO 6.0%、ZnO1.5%、B2
3 7.0%、Na2 O 8.0%、K2 O 1.8%、
TiO2 4.5%、ZrO2 2.0%、Sb23 0.
1%、MnO2 0.1%の組成を有するように調合した
ガラス原料を1500℃で16時間溶融し、次いでこの
溶融ガラスをフィルム状に成形した後、粉砕、分級し、
粒径0.3〜5mmのガラス小体を得た。このガラス小
体は、熱処理すると主結晶としてフォルステライトを析
出し、30〜380℃における熱膨張係数が70.0×
10-7/℃のベージュの結晶化ガラスとなる結晶性ガラ
スである。
【0041】次に、作製したガラス板の上面にポリビニ
ルアルコール(PVA)を塗布し、表面を完全に覆うよ
うにしてガラス小体を集積した後、1時間に300℃の
速度で昇温し、1050℃で1時間保持してガラス小体
とガラス板を軟化させて融着一体化させるとともに、ガ
ラス板部分及びガラス小体同士の融着によって形成され
た表面層部分を結晶化させた。なおガラス板に塗布した
PVAは熱処理中に焼失した。
【0042】このようにして得られた結晶化ガラス物品
は、光沢のある美しいベージュ色の表面を有しており、
表面うねりや色縞は認められなかった。なおX線回折の
結果、表面層部分及びガラス板部分は主結晶としてフォ
ルステライトを析出していた。
【0043】(実施例2)実施例1と同様にして作製し
たガラス板を、さらに1000℃で2時間熱処理して結
晶化させた。
【0044】またSiO2 52.2%、Al23
8.0%、MgO 2.0%、ZnO4.0%、B2
3 10.0%、Na2 O 7.0%、K2 O 2.0
%、CaO 0.5%、BaO 4.0%、Cr23
0.1%、As23 0.2%、の組成を有するように
調合したガラス原料を1450℃で16時間溶融し、次
いでこの溶融ガラスをフィルム状に成形した後、粉砕、
分級し、粒径0.3〜5mmのガラス小体を得た。この
ガラス小体は熱処理すると、主結晶としてガーナイトを
析出し、30〜380℃における熱膨張係数が71.0
×10-7/℃であるピンク色の結晶化ガラスとなる結晶
性ガラスである。
【0045】次いで、実施例1と同様にしてガラス板上
にPVAを塗布し、ガラス小体を集積した後、1時間に
300℃の速度で昇温し、1000℃で2時間保持する
ことによって、ガラス小体を軟化させ、ガラス小体とガ
ラス板を融着一体化させるとともにガラス小体の融着に
よって形成された表面層部分を結晶化させた。
【0046】このようにして得られた結晶化ガラス物品
の表面は、光沢のある美しいピンク色を呈していた。ま
た表面うねりや色縞は認められなかった。なお表面層は
主結晶としてガーナイトを析出しており、またガラス板
部分は主結晶としてフォルステライトを析出していた。
【0047】(実施例3)まず重量%でSiO2 45.
7%、Al23 20.3%、Na2 O 8.4%、C
aO 4.5%、TiO2 3.0%、ZrO2 2.0
%、B23 11.3%、P25 1.0%、K2
2.0%、BaO 1.5%、Sb23 0.3%の組
成を有するように調合したガラス原料を1450℃で1
6時間溶融し、次いでこの溶融ガラスをロールアウト法
によって板状に成形し、結晶性ガラスからなるガラス板
を得た。このガラス板は熱処理することによって、主結
晶としてジルコノライトを析出し、30〜380℃にお
ける熱膨張係数が73.0×10-7/℃の白色の結晶化
ガラスとなる結晶性ガラスである。
【0048】またSiO2 46.3%、Al23
9.2%、Na2 O 8.4%、CaO 4.4%、T
iO2 3.3%、ZrO2 2.0%、B23 11.5
%、P25 1.0%、K2 O 2.5%、BaO
1.0%、Sb23 0.3%、CoO 0.1%の組
成を有するように調合したガラス原料を1450℃で1
6時間溶融し、次いでこの溶融ガラスをフィルム状に成
形した後、粉砕、分級し、粒径0.3〜5mmのガラス
小体を得た。このガラス小体は熱処理すると、主結晶と
してジルコノライトを析出し、30〜380℃における
熱膨張係数が70.5×10-7/℃の青色の結晶化ガラ
スとなる結晶性ガラスである。
【0049】次に、作製したガラス板の上面に実施例1
と同様にしてガラス小体を集積した後、1時間に250
℃の速度で昇温し、1000℃で1時間保持することに
よって、各ガラス小体及びガラス板を軟化させて融着一
体化させるとともに、ガラス板部分及びガラス小体同士
の融着によって形成された表面層部分を結晶化させた。
【0050】このようにして得られた結晶化ガラス物品
は、光沢のある美しい青色の表面を有しており、表面う
ねりや色縞は認められなかった。なお表面層及びガラス
板部分には主結晶としてジルコノライトを析出してい
た。
【0051】(実施例4)まず重量%で、SiO2
5.0%、Al23 3.0%、B23 10.5%、
CaO 0.5%、MgO 4.3%、Na2 O 1
2.7%、K2 O 2.5%、ZnO 1.0%、Sb
23 0.5%の組成を有するように調合したガラス原
料を1400℃で16時間溶融し、次いでこの溶融ガラ
スをロールアウト法によって板状に成形してガラス板を
得た。このガラス板は30〜380℃における熱膨張係
数が75.0×10-7/℃である非晶質ガラスである。
【0052】またSiO2 50.6%、Al23
6.3%、MgO 2.1%、ZnO6.4%、B2
3 8.3%、Na2 O 7.7%、K2 O 1.9%、
CaO0.5%、BaO 2.0%、TiO2 2.6
%、ZrO2 1.4%、As23 0.1%、MnO2
0.1%の組成を有するように調合したガラス原料を1
500℃で16時間溶融し、次いでこの溶融ガラスをフ
ィルム状に成形した後、粉砕、分級し、粒径0.3〜5
mmのガラス小体を得た。このガラス小体は熱処理する
と、主結晶としてガーナイトを析出し、30〜380℃
における熱膨張係数が74.0×10-7/℃であるベー
ジュ色の結晶化ガラスとなる結晶性ガラスである。
【0053】次いで、実施例1と同様にしてガラス板上
にPVAを塗布し、ガラス小体を集積した後、1時間に
350℃の速度で昇温し、1020℃で1時間保持して
ガラス小体を軟化させ、ガラス小体とガラス板を融着一
体化させるとともにガラス小体同士の融着によって形成
された表面層部分を結晶化させた。
【0054】このようにして得られた結晶化ガラス物品
は、光沢のある美しいベージュ色の表面を有しており、
また表面うねりや色縞は認められなかった。なお表面層
には主結晶としてガーナイトが析出していた。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の結晶化ガ
ラス物品は歩留り良く製造することができ、しかも耐候
性等の特性に優れるとともに美しい外観を呈するため
に、建築物の外装材や内装材として好適である。
【0056】また本発明の結晶化ガラス物品の製造方法
によれば、上記したような結晶化ガラス物品を歩留り良
く製造することができる。特にガラス板として、体積結
晶化タイプの結晶化ガラス板や結晶性ガラス板を使用す
れば、高い機械的強度を有する結晶化ガラス物品が得ら
れる。さらに着色酸化物を含有するガラス小体を使用す
ることにより、種々の色調を呈する結晶化ガラス物品を
容易に作製することが可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板上に、複数個のガラス小体が融
    着してなる表面層が形成されてなり、該ガラス小体が、 (a)重量%でSiO2 40〜60%、Al23 15
    〜25%、MgO 0〜12%、ZnO 0〜12%、
    MgO+ZnO 3〜15%、B23 2〜15%、N
    2 O 4〜13%、K2 O 0〜5%、CaO 0〜
    5%、BaO 0〜5%、TiO2 +ZrO2 +Cr2
    3 0.0005〜8%、As23 0〜1%、Sb2
    3 0〜1%の組成を有し、フォルステライト及び/又
    はガーナイトを析出してなる結晶化ガラス、又は (b)重量%でSiO2 40〜70%、Al23 5〜
    25%、Na2 O 2〜16%、CaO 1〜20%、
    TiO2 0.5〜15%、ZrO2 0.1〜10%、C
    aO+TiO2 +ZrO2 4〜25%、B23 0〜1
    5%、P25 0〜5%、K2 O 0〜5%、BaO
    0〜5%、As23 0〜1%、Sb23 0〜1%の
    組成を有し、主結晶としてジルコノライトを析出してな
    る結晶化ガラス、からなることを特徴とする結晶化ガラ
    ス物品。
  2. 【請求項2】 ガラス板上に、ガラス小体の複数個を集
    積した後、熱処理することによって各ガラス小体及びガ
    ラス板を融着一体化させるとともに、ガラス小体の融着
    によって形成された表面層部分を結晶化させることを特
    徴とする結晶化ガラス物品の製造方法であって、該ガラ
    ス小体として、 (a)重量%でSiO2 40〜60%、Al23 15
    〜25%、MgO 0〜12%、ZnO 0〜12%、
    MgO+ZnO 3〜15%、B23 2〜15%、N
    2 O 4〜13%、K2 O 0〜5%、CaO 0〜
    5%、BaO 0〜5%、TiO2 +ZrO2 +Cr2
    3 0.0005〜8%、As23 0〜1%、Sb2
    3 0〜1%の組成を有し、フォルステライト及び/又
    はガーナイトを析出する性質を有する結晶性ガラス、又
    は (b)重量%でSiO2 40〜70%、Al23 5〜
    25%、Na2 O 2〜16%、CaO 1〜20%、
    TiO2 0.5〜15%、ZrO2 0.1〜10%、C
    aO+TiO2 +ZrO2 4〜25%、B23 0〜1
    5%、P25 0〜5%、K2 O 0〜5%、BaO
    0〜5%、As23 0〜1%、Sb23 0〜1%の
    組成を有し、主結晶としてジルコノライトを析出する性
    質を有する結晶性ガラス、を使用することを特徴とする
    結晶化ガラス物品の製造方法。
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