JPH0624768A - 天然大理石様結晶化ガラス物品及びその製造方法 - Google Patents

天然大理石様結晶化ガラス物品及びその製造方法

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JPH0624768A
JPH0624768A JP4199060A JP19906092A JPH0624768A JP H0624768 A JPH0624768 A JP H0624768A JP 4199060 A JP4199060 A JP 4199060A JP 19906092 A JP19906092 A JP 19906092A JP H0624768 A JPH0624768 A JP H0624768A
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JP
Japan
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glass
crystallized glass
crystallized
bao
zno
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JP4199060A
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English (en)
Inventor
Michiyuki Yamada
宙行 山田
Yoshio Hashibe
吉夫 橋部
Masayuki Ninomiya
正幸 二宮
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Nippon Electric Glass Co Ltd
Original Assignee
Nippon Electric Glass Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C17/00Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating
    • C03C17/02Surface treatment of glass, not in the form of fibres or filaments, by coating with glass

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  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Finishing Walls (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い曲げ強度を有するために肉厚を薄くする
ことができ、軽量化が可能な天然大理石様結晶化ガラス
物品及びその製造方法を提供する。 【構成】 ガラス板上に、β−ウオラストナイト又はデ
ィオプサイドを析出する性質を有するガラス小体の複数
個集積する。次いでこれらを熱処理することによって、
各ガラス小体とガラス板とを融着一体化させるとともに
ガラス小体を結晶化させ、天然大理石模様を呈する結晶
化ガラス物品を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の外装材や内装
材に用いられる天然大理石様結晶化ガラス物品及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築物の外装材や内装材として、天然大
理石模様を呈する結晶化ガラス物品が広く知られてい
る。
【0003】この用途に使用される結晶化ガラスとし
て、従来より種々のものが提案されており、例えば特公
昭53−39884号には主結晶としてβ−ウオラスト
ナイト(CaO・SiO2 )を析出してなる結晶化ガラ
スが提案され、特開平3−205323号には主結晶と
してディオプサイド(CaO・MgO・2SiO2 )を
析出してなる結晶化ガラスが開示されている。
【0004】ところで上記結晶化ガラスを用いた天然大
理石様結晶化ガラス物品は、集積法、即ち、複数個のガ
ラス小体を耐火性型枠内に集積し、熱処理することによ
って結晶化させるという方法で製造される。これは、上
記結晶化ガラスが何れも核形成剤を含有せず、結晶が表
面から内部へ向かってほぼ垂直に析出する、いわゆる表
面結晶化タイプの結晶化ガラスであるため、ロールアウ
ト法等によってガラスを板状に成形し、これを熱処理し
て結晶化させても、表面に模様が現れず、天然大理石模
様が得られないためである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら集積法を
用いて作製した天然大理石様結晶化ガラス物品は、内部
に集積により閉じ込められた泡が多数残留するために曲
げ強度が低く、建材として必要な強度を得るために肉厚
を厚くしなければならない。それゆえ非常に重く、施工
が大変難しいという欠点を有している。
【0006】本発明の目的は、高い曲げ強度を有するた
めに肉厚を薄くすることができ、軽量化が可能な天然大
理石様結晶化ガラス物品及びその製造方法を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の天然大理石様結
晶化ガラス物品は、ガラス板上に、複数個のガラス小体
が融着してなる結晶化ガラス層が形成されてなり、該結
晶化ガラス層中の結晶が該ガラス小体の形状によって規
制されており、該結晶の存在及びその方向の相違に基づ
いて模様が現出してなる天然大理石様結晶化ガラス物品
であって、該結晶化ガラス層が、(a)重量百分率で、
SiO2 45〜70%、Al23 1〜13%、CaO
6〜25%、Na2 O+K2 O+Li2 O 0.1〜2
0%、BaO 0〜20%、ZnO 0〜18%、Ba
O+ZnO 4〜24%からなり、主結晶としてβ−ウ
オラストナイトを析出してなる結晶化ガラス、又は
【0008】(b)重量百分率で、SiO2 45〜75
%、Al23 1〜25%、CaO1〜20%、MgO
0.5〜17%、BaO 0〜18%、ZnO 0〜
18%、Na2 O 1〜15%、K2 O 0〜7%、L
2 O 0〜5%、B230〜10%、P25 0〜
10%、As23 0〜1%、Sb23 0〜1%から
なり、主結晶としてディオプサイドを析出してなる結晶
化ガラスからなることを特徴とする。
【0009】また本発明の天然大理石様結晶化ガラス物
品の製造方法は、ガラス板上に、複数個のガラス小体を
集積した後、熱処理することによって、各ガラス小体及
びガラス板を融着一体化させるとともに、ガラス小体の
表面から内部に向かって結晶を析出させる天然大理石様
結晶化ガラス物品の製造方法であって、該ガラス小体と
して、(a)重量百分率で、SiO2 45〜70%、A
23 1〜13%、CaO6〜25%、Na2 O+K
2 O+Li2 O 0.1〜20%、BaO 0〜20
%、ZnO 0〜18%、BaO+ZnO 4〜24%
からなり、主結晶としてβ−ウオラストナイトを析出す
る性質を有する結晶性ガラス、又は
【0010】(b)重量百分率で、SiO2 45〜75
%、Al23 1〜25%、CaO1〜20%、MgO
0.5〜17%、BaO 0〜18%、ZnO 0〜
18%、Na2 O 1〜15%、K2 O 0〜7%、L
2 O 0〜5%、B230〜10%、P25 0〜
10%、As23 0〜1%、Sb23 0〜1%から
なり、主結晶としてディオプサイドを析出する性質を有
する結晶性ガラスを使用することを特徴とする。
【0011】
【作用】本発明の天然大理石様結晶化ガラス物品は、結
晶化ガラス層中の結晶、即ち、β−ウオラストナイトや
ディオプサイドがガラス小体の形状によって規制されて
おり、これら結晶の存在及びその方向の相違に基づいて
天然大理石様の模様が現出する。またこのような模様を
呈する結晶化ガラス層がガラス板上に形成されているた
め、結晶化ガラス物品は高い曲げ強度を有する。
【0012】本発明の結晶化ガラス物品において、ガラ
ス板には泡のない緻密なものであれば結晶化ガラスから
なるものでも、非晶質ガラスからなるものでも使用でき
るが、より高い曲げ強度を得るために体積結晶化タイプ
の結晶化ガラスからなるものを使用することが好まし
い。
【0013】次に本発明の結晶化ガラス物品において、
結晶化ガラス層に使用する(a)及び(b)の結晶化ガ
ラスの組成範囲を先記のように限定した理由を述べる。
【0014】(a)の結晶化ガラス:SiO2 はガラス
形成成分であるとともに、β−ウオラストナイトの構成
成分であり、その含有量は45〜70%である。SiO
2 が45%より少ないと失透性が高くなる。一方70%
より多いとガラスの溶融温度が高くなる。また粘度が増
大して熱処理時の流動性が悪くなり、内部に泡が残って
機械的強度が低下するとともに平滑な表面を得るために
多量に研磨しなければならなくなる。
【0015】Al23 は化学耐久性を向上させる成分
であり、その含有量は1〜13%である。Al23
1%より少ないと失透性が高くなり、また化学耐久性が
低下する。一方13%より多いとガラスの粘度が増大す
るとともに色調安定性が悪くなる。
【0016】CaOはβ−ウオラストナイトの構成成分
であり、その含有量は6〜25%である。CaOが6%
より少ないとβ−ウオラストナイトの析出量が少なくな
って色調安定性が悪くなり、また機械的強度が低下し、
25%より多いと結晶量が多くなり過ぎて流動性が悪く
なる。
【0017】Na2 O、K2 O及びLi2 Oは何れもフ
ラックス剤であり、その含有量は合量で0.1〜20%
である。これらの成分の合量が0.1%より少ないと粘
度が増大して流動性が悪くなり、20%より多いと化学
耐久性が悪くなる。
【0018】BaOの含有量は0〜20%、ZnOの含
有量は0〜18%である。これらの成分がそれぞれ多す
ぎるとβ−ウオラストナイトが析出し難くなって所望の
特性が得られなくなる。またBaOとZnOの合量が4
%より少ないと粘度が増大して流動性が悪くなり、24
%より多いとβ−ウオラストナイトが析出し難くなる。
【0019】(b)の結晶化ガラス:SiO2 はガラス
形成成分であるとともにディオプサイドの構成成分であ
り、その含有量は45〜75%である。SiO2 が45
%より少ないと失透が著しくなり、75%より多いとガ
ラスの粘度が高くなって流動性が悪くなる。
【0020】Al23 は化学耐久性を向上させる成分
であり、その含有量は1〜25%である。Al23
1%より少ないと析出結晶が粗大になって流動性が悪く
なり、25%より多いと溶融性が悪くなるとともにディ
オプサイドが析出し難くなる。
【0021】CaOはディオプサイドの構成成分であ
り、その含有量は1〜20%である。CaOが1%より
少ないとディオプサイドが析出しなくなり、20%より
多いと流動性が悪くなるとともに、異種結晶が析出して
所望の特性が得られなくなる。
【0022】MgOはディオプサイドの構成成分であ
り、その含有量は0.5〜17%である。MgOが0.
5%より少ないとディオプサイドが析出し難くなり、1
7%より多いと流動性が悪くなる。
【0023】BaO及びZnOはフラックス剤であり、
その含有量は各々0〜18%である。BaOやZnOが
18%より多いとディオプサイドが析出し難くなる。
【0024】Na2 Oはフラックス剤であり、その含有
量は1〜15%である。Na2 Oが1%より少ないと流
動性が悪くなり、15%より多いと化学耐久性が悪くな
るとともに、熱膨張係数が大きくなって成形板に反りが
発生し易くなる。
【0025】K2 O及びLi2 OはNa2 Oと同様フラ
ックス剤であり、その含有量は各々0〜7%、0〜5%
である。K2 O及びLi2 Oがそれぞれ多すぎると化学
耐久性が悪くなるるとともに、熱膨張係数が大きくなっ
て成形板に反りが発生し易くなる。
【0026】B23 及びP25 は流動性を向上させ
る成分であり、その含有量はそれぞれ0〜10%であ
る。B23 及びP25 がそれそれ10%より多いと
ディオプサイドが析出し難くなる。
【0027】As23 及びSb23 は清澄剤として
それぞれ1%まで含有することができる。
【0028】なお(a)及び(b)の結晶化ガラスは、
何れも上記した成分の他に、Fe23 、NiO、Co
O、Cr23 、CuO、MnO2 、V25 等の着色
酸化物を添加することにより、所望の色調を呈する天然
大理石様結晶化ガラス物品を得ることができる。
【0029】次に本発明の天然大理石様結晶化ガラス物
品の製造方法を説明する。
【0030】まず所望の形状に成形されたガラス板を用
意する。ガラス板は泡のない緻密なものであれば結晶化
ガラス、結晶性ガラス及び非晶質ガラスの何れであって
も良いが、機械的強度の点から体積結晶化タイプの結晶
化ガラス又は結晶性ガラスからなるものを用いることが
望ましい。
【0031】また(a)或は(b)の組成を有する結晶
性ガラスからなるガラス小体を複数個用意する。使用す
る(a)や(b)のガラスは、軟化点より高い温度で熱
処理すると、軟化変形しながら表面から内部に向かって
結晶を析出する性質を有する表面結晶化タイプの結晶性
ガラスである。なおガラス小体とは、ガラス水砕物、粒
体、粉体、小球、小破片、棒状物等を意味している。
【0032】次いで該ガラス板上にガラス小体を集積す
る。このときガラス板の表面を完全に覆うようにしてガ
ラス小体を集積することが重要である。また予めガラス
板上にポリビニルアルコール(PVA)等の接着剤を塗
布しておくと、ガラス小体を固定させることができ、取
り扱い易くなるため好ましい。
【0033】さらにこれらを軟化点より高い温度で熱処
理することによって、ガラス小体、或はガラス小体とガ
ラス板の双方を軟化させて各ガラス小体とガラス板とを
互いに融着一体化させる。また同時にガラス小体の表面
から内部に向かってβ−ウオラストナイトやディオプサ
イドを析出させ、これら結晶の存在と方向の相違に基づ
く模様が現出した結晶化ガラス層が形成される。なおガ
ラス板に結晶性ガラスを用いた場合、このとき同時に結
晶化させる。
【0034】なお使用するガラス板とガラス小体は、熱
処理後の熱膨張係数が略同一になるように組み合わせる
ことが重要であり、具体的には両者の熱処理後の膨張差
が3×10-7/℃以内になるようにすることが望まし
い。
【0035】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づいて
説明する。
【0036】(実施例1)まず重量%でSiO2 51.
0%、Al23 19.0%、MgO 4.7%、Zn
O 4.1%、TiO2 2.2%、ZrO2 1.5%、
23 6.0%、Na2 O 8.5%、K2 O 2.
8%、CaO 0.2%の組成を有するように調合した
ガラス原料を1500℃で16時間溶融し、次いでこの
溶融ガラスをロールアウト法によって板状に成形し、5
mmの厚みを有するガラス板を得た。このガラス板は、
熱処理すると主結晶としてフォルステライト(2MgO
・SiO2 )を析出し、30〜380℃における熱膨張
係数が67×10-7/℃の白色の結晶化ガラスとなる結
晶性ガラスである。
【0037】またSiO2 65.1%、Al23 6.
6%、CaO 12.0%、Na2O 3.3%、K2
O 2.3%、BaO 4.1%、ZnO 6.6%の
組成を有するように調合したガラス原料を1500℃で
16時間溶融した。次いでこの溶融ガラスを水砕し、乾
燥後、分級し、粒径1〜3mmのガラス小体を得た。こ
のガラス小体は、熱処理すると主結晶としてβ−ウオラ
ストナイトを析出し、30〜380℃における熱膨張係
数が65×10-7/℃の白色の結晶化ガラスとなる結晶
性ガラスである。
【0038】次に、作製したガラス板の上面にポリビニ
ルアルコール(PVA)を塗布し、表面を完全に覆うよ
うにしてガラス小体を集積した。なお集積したガラス小
体の厚みは約10mm程度であった。その後、1時間に
60℃の速度で昇温し、1100℃で2時間保持するこ
とによって、表面に結晶化ガラス層が形成された結晶化
ガラス物品を得た。なおガラス板に塗布したPVAは熱
処理中に消失した。
【0039】このようにして得られた結晶化ガラス物品
は約10mmの厚みを有しており、その表面を1mm程
度研磨したところ、白色の天然大理石模様が現れた。ま
た曲げ強度を測定したところ、600kgf/cm2
値を示した。さらにX線回折の結果、結晶化ガラス層部
分は主結晶としてβ−ウオラストナイトを析出してお
り、またガラス板部分は主結晶としてフォルステライト
が析出していた。
【0040】なお曲げ強度は10×50×250mmの
大きさの試料を用い、3点曲げ法(スパン:200m
m)により測定した。
【0041】(実施例2)実施例1と同様にして作製し
たガラス板を、さらに1000℃で1時間熱処理して結
晶化させた。
【0042】またSiO2 62.2%、Al23 5.
9%、CaO 12.9%、Na2O 4.6%、K2
O 2.1%、Li2 O 1.0%、BaO 6.0
%、ZnO 5.2%、NiO 0.1%の組成を有す
るように調合したガラス原料を1450℃で16時間溶
融し、次いでこの溶融ガラスを水砕し、乾燥した後、分
級し、粒径1〜3mmのガラス小体を得た。このガラス
小体は、熱処理すると主結晶としてβ−ウオラストナイ
トを析出し、30〜380℃における熱膨張係数が69
×10-7/℃であるベージュ色の結晶化ガラスとなる結
晶性ガラスである。
【0043】次いで、実施例1と同様にしてガラス板上
にPVAを塗布し、ガラス小体を集積した後、1時間に
60℃の速度で昇温し、1050℃で2時間保持するこ
とによって、表面に結晶化ガラス層が形成された結晶化
ガラス物品を得た。
【0044】このようにして得られた結晶化ガラス物品
を実施例1と同様にして研磨したところベージュ色の天
然大理石模様が現れた。また曲げ強度は620kgf/
cm2 であった。なお表面層は主結晶としてβ−ウオラ
ストナイトを析出しており、またガラス板部分は主結晶
としてフォルステライトを析出していた。
【0045】(実施例3)まず重量%でSiO2 52.
0%、Al23 17.0%、Na2 O 8.9%、C
aO 4.1%、TiO2 3.5%、ZrO2 1.4
%、B23 10.5%、P25 0.3%、K2
1.5%、BaO 0.5%、Sb23 0.3%の組
成を有するように調合したガラス原料を1450℃で1
6時間溶融し、次いでこの溶融ガラスをロールアウト法
によって板状に成形し、5mmの厚みを有するガラス板
を得た。このガラス板は、熱処理すると主結晶としてジ
ルコノライト(CaO・ZrO2 ・2TiO2 )を析出
し、30〜380℃における熱膨張係数が70×10-7
/℃の白色の結晶化ガラスとなる結晶性ガラスである。
【0046】またSiO2 62.0%、Al23 9.
0%、CaO 9.0%、MgO4.5%、BaO
4.6%、Na2 O 5.0%、K2 O 3.0%、B
23 0.5%、P25 2.0%、Sb23 0.4
%、CoO 0.05%の組成を有するように調合した
ガラス原料を1500℃で16時間溶融し、次いでこの
溶融ガラスを水砕し、乾燥後、分級し、粒径1〜3mm
のガラス小体を得た。このガラス小体は、熱処理すると
主結晶としてディオプサイトを析出し、30〜380℃
における熱膨張係数が71×10-7/℃のグレー色の結
晶化ガラスとなる結晶性ガラスである。
【0047】次に、作製したガラス板の上面に実施例1
と同様にしてガラス小体を集積した後、1時間に60℃
の速度で昇温し、1050℃で2時間保持することによ
って、表面に結晶化ガラス層が形成された結晶化ガラス
物品を得た。
【0048】このようにして得られた結晶化ガラス物品
の表面を研磨したところ、グレー色の天然大理石模様が
現れた。また曲げ強度は640kgf/cm2 であっ
た。なお析出結晶は、結晶化ガラス層がディオプサイド
であり、ガラス板部分はジルコノライトであった。
【0049】(実施例4)まず重量%で、SiO2
8.0%、Al23 4.8%、B23 16.0%、
CaO 1.5%、Na2 O 7.0%、K2 O 2.
3%、Sb23 0.4%の組成を有するように調合し
たガラス原料を1400℃で16時間溶融し、次いでこ
の溶融ガラスをロールアウト法によって板状に成形し、
5mmの厚みを有するガラス板を得た。このガラス板は
30〜380℃において75×10-7/℃の熱膨張係数
を有する非晶質ガラスである。
【0050】またSiO2 60.0%、Al23 6.
0%、CaO 7.6%、MgO3.8%、BaO
3.5%、ZnO 6.5%、Na2 O 3.8%、K
2 O2.5%、Li2 O 0.4%、B23 5.4
%、As23 0.3%、NiO 0.2%の組成を有
するように調合したガラス原料を1500℃で16時間
溶融し、次いでこの溶融ガラスをフィルム状に成形した
後、粉砕、分級し、粒径1〜3mmのガラス小体を得
た。このガラス小体は、熱処理すると主結晶としてディ
オプサイドを析出し、30〜380℃における熱膨張係
数が73×10-7/℃であるベージュ色の結晶化ガラス
となる結晶性ガラスである。
【0051】次いで、実施例1と同様にしてガラス板上
にPVAを塗布し、ガラス小体を集積した後、1時間に
60℃の速度で昇温し、1000℃で4時間保持して、
表面に結晶化ガラス層が形成された結晶化ガラス物品を
得た。
【0052】このようにして得られた結晶化ガラス物品
の表面を研磨したところベージュ色の天然大理石模様が
現れた。また曲げ強度は580kgf/cm2 であっ
た。なおX線回折の結果、結晶化ガラス層にはディオプ
サイドが主結晶として析出していた。
【0053】(比較例)実施例1で使用したのと同様の
ガラス小体を集積した後、1時間に60℃の速度で昇温
し、1100℃で2時間熱処理して、厚みが10mmの
結晶化ガラス物品を得た。
【0054】得られた結晶化ガラスの表面を研磨したと
ころ、白色の天然大理石模様が得られた。またX線回折
の結果、主結晶としてβ−ウオラストナイトが析出して
いた。しかしながら曲げ強度は400kgf/cm2
あり、実施例1〜4の結晶化ガラス物品に比べてかなり
低い値を示した。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように本発明の天然大理石
様結晶化ガラス物品は、曲げ強度が高いために、肉厚が
薄くても使用することができる。それゆえ従来の集積法
を用いて作製された天然大理石様結晶化ガラス物品に比
べて軽く、施工が容易である。
【0056】また本発明の天然大理石様結晶化ガラス物
品の製造方法によれば、上記したような結晶化ガラス物
品を容易に製造することができる。また着色酸化物を含
有するガラス小体を使用することにより、種々の色調を
呈する結晶化ガラス物品を作製することが可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス板上に、複数個のガラス小体が融
    着してなる結晶化ガラス層が形成されてなり、該結晶化
    ガラス層中の結晶が該ガラス小体の形状によって規制さ
    れており、該結晶の存在及びその方向の相違に基づいて
    模様が現出してなる天然大理石様結晶化ガラス物品であ
    って、該結晶化ガラス層が、(a)重量百分率で、Si
    2 45〜70%、Al23 1〜13%、CaO6〜
    25%、Na2 O+K2 O+Li2 O 0.1〜20
    %、BaO 0〜20%、ZnO 0〜18%、BaO
    +ZnO 4〜24%からなり、主結晶としてβ−ウオ
    ラストナイトを析出してなる結晶化ガラス、又は(b)
    重量百分率で、SiO2 45〜75%、Al23 1〜
    25%、CaO1〜20%、MgO 0.5〜17%、
    BaO 0〜18%、ZnO 0〜18%、Na2
    1〜15%、K2 O 0〜7%、Li2 O 0〜5%、
    230〜10%、P25 0〜10%、As23
    0〜1%、Sb23 0〜1%からなり、主結晶として
    ディオプサイドを析出してなる結晶化ガラスからなるこ
    とを特徴とする天然大理石様結晶化ガラス物品。
  2. 【請求項2】 ガラス板上に、複数個のガラス小体を集
    積した後、熱処理することによって、各ガラス小体及び
    ガラス板を融着一体化させるとともに、ガラス小体の表
    面から内部に向かって結晶を析出させる天然大理石様結
    晶化ガラス物品の製造方法であって、該ガラス小体とし
    て、(a)重量百分率で、SiO2 45〜70%、Al
    23 1〜13%、CaO6〜25%、Na2 O+K2
    O+Li2 O 0.1〜20%、BaO 0〜20%、
    ZnO 0〜18%、BaO+ZnO 4〜24%から
    なり、主結晶としてβ−ウオラストナイトを析出する性
    質を有する結晶性ガラス、又は(b)重量百分率で、S
    iO2 45〜75%、Al23 1〜25%、CaO1
    〜20%、MgO 0.5〜17%、BaO 0〜18
    %、ZnO 0〜18%、Na2 O 1〜15%、K2
    O 0〜7%、Li2 O 0〜5%、B230〜10
    %、P25 0〜10%、As23 0〜1%、Sb2
    3 0〜1%からなり、主結晶としてディオプサイドを
    析出する性質を有する結晶性ガラスを使用することを特
    徴とする天然大理石様結晶化ガラス物品の製造方法。
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