JPH0692311B2 - 知覚過敏症治癒用組成物 - Google Patents
知覚過敏症治癒用組成物Info
- Publication number
- JPH0692311B2 JPH0692311B2 JP62321323A JP32132387A JPH0692311B2 JP H0692311 B2 JPH0692311 B2 JP H0692311B2 JP 62321323 A JP62321323 A JP 62321323A JP 32132387 A JP32132387 A JP 32132387A JP H0692311 B2 JPH0692311 B2 JP H0692311B2
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- JP
- Japan
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- phosphate
- hyperesthesia
- healing
- molar ratio
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はリン酸カルシウムの新規な組成物に関する。詳
しくは水と練和することにより、ペースト状となり、こ
れを歯の知覚過敏症部位に塗布することにより、疼痛を
抑制、治癒させる知覚過敏症治癒用組成物である。
しくは水と練和することにより、ペースト状となり、こ
れを歯の知覚過敏症部位に塗布することにより、疼痛を
抑制、治癒させる知覚過敏症治癒用組成物である。
歯牙の知覚過敏症の原因としては、(1)象牙質細管内
神経分布説、(2)象牙芽細胞痛覚受容器説、(3)動
水力学説等種々の考え方があるが十分に解明されていな
い。そこで一般な治療方法としては外界からの機械的、
熱的、化学的刺激を何らかの方法で遮断する方法が取ら
れている。遮断材としては、フッ化ジアミン銀、フッ化
ナトリウム等の塗布薬、ユージノール系、非ユージノー
ル系等の包帯剤及び直流電流を流して、亜鉛等のイオン
を導入するイオン導入法等がある。
神経分布説、(2)象牙芽細胞痛覚受容器説、(3)動
水力学説等種々の考え方があるが十分に解明されていな
い。そこで一般な治療方法としては外界からの機械的、
熱的、化学的刺激を何らかの方法で遮断する方法が取ら
れている。遮断材としては、フッ化ジアミン銀、フッ化
ナトリウム等の塗布薬、ユージノール系、非ユージノー
ル系等の包帯剤及び直流電流を流して、亜鉛等のイオン
を導入するイオン導入法等がある。
しかしながら、上記方法のうち、フッ化ジアミン銀等の
塗布薬は、歯質が黒変したり、効果が持続しないとの問
題点がある。
塗布薬は、歯質が黒変したり、効果が持続しないとの問
題点がある。
包帯剤は、長期間保持するのが難しく、はずすと再び知
覚過敏となるという一時的対処法であり、基本的治療剤
ではない。
覚過敏となるという一時的対処法であり、基本的治療剤
ではない。
イオン導入法は高価な装置が必要なばかりでなく、体内
に電流を流すため、危険性を伴うという欠点を有する。
に電流を流すため、危険性を伴うという欠点を有する。
本発明者等は前記問題点を解決すべく鋭意研究を重ね
た。その結果、リン酸四カルシウム、Ca/Pモル比が1.67
未満のリン酸カルシウム及び増粘剤よりなる組成物を水
で練和して、知覚過敏部位に塗布又はパックすることに
より、知覚過敏が著しく軽減することを見い出し、本発
明を完成するに至った。
た。その結果、リン酸四カルシウム、Ca/Pモル比が1.67
未満のリン酸カルシウム及び増粘剤よりなる組成物を水
で練和して、知覚過敏部位に塗布又はパックすることに
より、知覚過敏が著しく軽減することを見い出し、本発
明を完成するに至った。
本発明は、リン酸四カルシウム、Ca/Pモル比が1.67未満
のリン酸カルシウム及び増粘剤よりなる知覚過敏症治癒
用組成物である。
のリン酸カルシウム及び増粘剤よりなる知覚過敏症治癒
用組成物である。
本発明に用いられるリン酸四カルシウムはいかなる方法
で製造したものであっても良い。原料はCa源としてCaCO
3、CaO、Ca(OH)2、P源としてP2O5、H3PO4、NH4H2PO4、(NH
4)2HPO4、CaとPの両方を含有するCaHPO4・2H2O、CaHPO4、
Ca(H2PO4)2、Ca2P2O7等が考えられ、原料によって種々の
製造方法があるが、公知のCaHPO4・2H2Oを焼成して得た
γ−Ca2P2O7をCaCO3と混和焼成する乾式製造法がすぐれ
ている。
で製造したものであっても良い。原料はCa源としてCaCO
3、CaO、Ca(OH)2、P源としてP2O5、H3PO4、NH4H2PO4、(NH
4)2HPO4、CaとPの両方を含有するCaHPO4・2H2O、CaHPO4、
Ca(H2PO4)2、Ca2P2O7等が考えられ、原料によって種々の
製造方法があるが、公知のCaHPO4・2H2Oを焼成して得た
γ−Ca2P2O7をCaCO3と混和焼成する乾式製造法がすぐれ
ている。
この反応は、 2CaHPO4・2H2O→γ−Ca2P2O7+5H2O Ca2P2O7+2CaCO3→Ca4P2O9+2CO2 の反応式で示され、1200℃以上で焼成後炉外で急冷する
か、窒素雰囲気中で1200℃以上で焼成すれば、ハイドロ
キシアパタイトに転移することなく純粋なリン酸四カル
シウムが得られる。
か、窒素雰囲気中で1200℃以上で焼成すれば、ハイドロ
キシアパタイトに転移することなく純粋なリン酸四カル
シウムが得られる。
又、前記したりリン酸四カルシウムと混合されるリン酸
カルシウムは、最終的にハイドロキシアパタイトを生成
させる為に、Ca/Pモル比が1.67未満のものに限定され
る。この例としては、 Ca(H2PO4)2、CaHPO4・2H2O、CaHPO4、Ca8H2(PO4)6・H2O、Ca
3(PO4)2、Ca2P2O7等が挙げられ、これらを単独又は複数
組み合わせて用いる。特にCaHPO4・2H2O、CaHPO4が製造コ
スト、保存安全性などの点で有利であり、より好適に使
用できる。
カルシウムは、最終的にハイドロキシアパタイトを生成
させる為に、Ca/Pモル比が1.67未満のものに限定され
る。この例としては、 Ca(H2PO4)2、CaHPO4・2H2O、CaHPO4、Ca8H2(PO4)6・H2O、Ca
3(PO4)2、Ca2P2O7等が挙げられ、これらを単独又は複数
組み合わせて用いる。特にCaHPO4・2H2O、CaHPO4が製造コ
スト、保存安全性などの点で有利であり、より好適に使
用できる。
本発明の知覚過敏症治癒用組成物においてリン酸四カル
シウムCa/Pモル比が1.67未満のリン酸カルシウムとの混
合比は、全体のCa/Pモル比が1.0〜1.8の割合になるよう
に混合することが望ましい。このようなCa/Pモル比の範
囲で混合することにより歯牙と同組成のハンドロキシア
パタイトが生成し易くなり、知覚過敏低減に大きな効果
が得られる。
シウムCa/Pモル比が1.67未満のリン酸カルシウムとの混
合比は、全体のCa/Pモル比が1.0〜1.8の割合になるよう
に混合することが望ましい。このようなCa/Pモル比の範
囲で混合することにより歯牙と同組成のハンドロキシア
パタイトが生成し易くなり、知覚過敏低減に大きな効果
が得られる。
本発明において、リン酸四カルシウム及びCa/Pモル比が
1.67未満のリン酸カルシウムの各々の形状、粒子径は特
に制限されないが、水との練和性、水への溶解性、ハイ
ドロキシアパタイトの生成速度即ち知覚過敏症治癒剤と
しての効能を勘案すると、0.01〜500μm、好ましくは
0.1〜100μmの平均粒径を有する粉体が好適である。
1.67未満のリン酸カルシウムの各々の形状、粒子径は特
に制限されないが、水との練和性、水への溶解性、ハイ
ドロキシアパタイトの生成速度即ち知覚過敏症治癒剤と
しての効能を勘案すると、0.01〜500μm、好ましくは
0.1〜100μmの平均粒径を有する粉体が好適である。
本発明においては増粘剤を用いることが必須である。増
粘剤を用いないと次のような欠点を有する。即ち、リン
酸四カルシウムとCa/Pモル比が1.67未満のリン酸カルシ
ウムとのみからなる混合物を水と練和した場合、通常、
ペースト状にならずスラリー状となって患部への直接塗
布又はパックが困難であり、塗布又はパックしても患部
からすぐ離れて知覚過敏症治癒剤としての効能を発揮で
きない。又、水の量を調節してペースト状にした場合で
も、患部が湿潤状態なので容易に付着せず、かつ一担反
応がおこると治療後の離脱が困難となる。
粘剤を用いないと次のような欠点を有する。即ち、リン
酸四カルシウムとCa/Pモル比が1.67未満のリン酸カルシ
ウムとのみからなる混合物を水と練和した場合、通常、
ペースト状にならずスラリー状となって患部への直接塗
布又はパックが困難であり、塗布又はパックしても患部
からすぐ離れて知覚過敏症治癒剤としての効能を発揮で
きない。又、水の量を調節してペースト状にした場合で
も、患部が湿潤状態なので容易に付着せず、かつ一担反
応がおこると治療後の離脱が困難となる。
本発明において用いられる増粘剤は水との接触により増
粘効果を発揮するものであれば制限なく使用できる。
粘効果を発揮するものであれば制限なく使用できる。
例えば、コーンスターチ、馬鈴薯澱粉、コムギ澱粉、コ
メ澱粉等の澱粉及び上記澱粉をカルボキシル化又はリン
酸エステル化した澱粉誘導体、カルボキシルメチルセル
ロース及びその塩、メチルセルロース、ヒドロキジエン
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセ
ルロース誘導体、アルギン酸及びその塩、アラビアゴ
ム、ゼラチン、ポリビニルアルコール及びポリアクリル
酸ソーダ等が挙げられる。
メ澱粉等の澱粉及び上記澱粉をカルボキシル化又はリン
酸エステル化した澱粉誘導体、カルボキシルメチルセル
ロース及びその塩、メチルセルロース、ヒドロキジエン
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセ
ルロース誘導体、アルギン酸及びその塩、アラビアゴ
ム、ゼラチン、ポリビニルアルコール及びポリアクリル
酸ソーダ等が挙げられる。
更に好ましくは、澱粉誘導体、カルボキシメチルセルロ
ースナトリウム塩、アルギン酸ナトリウム等のカルボキ
シル基、リン酸基等のキレート形成基を有するものが好
適に使用できる。
ースナトリウム塩、アルギン酸ナトリウム等のカルボキ
シル基、リン酸基等のキレート形成基を有するものが好
適に使用できる。
増粘剤の添加量はリン酸四カルシウムとCa/Pモル比が1.
67未満のリン酸カルシウムとの合計量100重量部に対し1
0〜200重量部、好ましくは20〜150重量部である。200重
量部以上であると象牙細管の封鎖能力が下がりひいては
知覚過敏症治癒剤としての効能を発揮できない。10重要
部以下であると歯牙への付着能力が下がり好ましくな
い。
67未満のリン酸カルシウムとの合計量100重量部に対し1
0〜200重量部、好ましくは20〜150重量部である。200重
量部以上であると象牙細管の封鎖能力が下がりひいては
知覚過敏症治癒剤としての効能を発揮できない。10重要
部以下であると歯牙への付着能力が下がり好ましくな
い。
また、本発明のリン酸四カルシウム、Ca/Pモル比が1.67
未満のリン酸カルシウム、及び増粘剤とからなる知覚過
敏症治癒用組成物には、更に、水との練和性、ペースト
粘度の調節のため、他の成分を添加することができる。
例えば、ヒドロキシアパタイト、フッ化カルシウム、酸
化チタン、水酸化カルシウム、リン酸ナトリウム、リン
酸アンモニウム、アルミナ、シリカ等が挙げられる。
未満のリン酸カルシウム、及び増粘剤とからなる知覚過
敏症治癒用組成物には、更に、水との練和性、ペースト
粘度の調節のため、他の成分を添加することができる。
例えば、ヒドロキシアパタイト、フッ化カルシウム、酸
化チタン、水酸化カルシウム、リン酸ナトリウム、リン
酸アンモニウム、アルミナ、シリカ等が挙げられる。
本発明の知覚過敏症治癒用組成物は、適用時に該組成物
の1/4〜3/1重量部の水又は生食理食塩水等と練和して用
いる。練和時間は通常10〜60秒である。練和後の粘度は
適用患部、患部の状態等に応じて任意に決定される。粘
度を低くした場合は、筆等で直接患部へ塗布する。粘度
を高くした場合は患部へかなりの厚みをもって粘り付け
る(パックする)。
の1/4〜3/1重量部の水又は生食理食塩水等と練和して用
いる。練和時間は通常10〜60秒である。練和後の粘度は
適用患部、患部の状態等に応じて任意に決定される。粘
度を低くした場合は、筆等で直接患部へ塗布する。粘度
を高くした場合は患部へかなりの厚みをもって粘り付け
る(パックする)。
本発明のリン酸四カルシウム、Ca/Pモル比が1.67未満の
リン酸カルシウム及び増粘剤からなる知覚過敏症治癒用
組成物によって、知覚過敏が著しく低減する理由は、は
っきりしないが、生体外の実験事実によると、該組成物
の水等との練和物中から溶出したカルシウムイオンやリ
ン酸イオンが象牙細管へ拡散浸透していき、この象牙細
管中でハドロキシアパタイトが析出沈積することによ
り、外界よりの機械的刺激、熱刺激、化学的刺激を遮断
するためと考えられる。
リン酸カルシウム及び増粘剤からなる知覚過敏症治癒用
組成物によって、知覚過敏が著しく低減する理由は、は
っきりしないが、生体外の実験事実によると、該組成物
の水等との練和物中から溶出したカルシウムイオンやリ
ン酸イオンが象牙細管へ拡散浸透していき、この象牙細
管中でハドロキシアパタイトが析出沈積することによ
り、外界よりの機械的刺激、熱刺激、化学的刺激を遮断
するためと考えられる。
本発明の該知覚過敏症治癒用組成物は水等と練和してペ
ースト状とし、歯牙の知覚過敏部位へ塗布又はパックし
て所定時間保持することにより知覚過敏を著しく軽減す
ることができる。又、治療後、容易に取りはずすことが
でき操作が非常に簡便なばかりでなく、処理面の着色等
も見られない。更に、生成したハイドロキシアパタイト
が生体組織と親和性が強いだけでなく為害性がないの
で、治癒剤として効能が大で、かつ効能の保持期間が長
く、又安全である。
ースト状とし、歯牙の知覚過敏部位へ塗布又はパックし
て所定時間保持することにより知覚過敏を著しく軽減す
ることができる。又、治療後、容易に取りはずすことが
でき操作が非常に簡便なばかりでなく、処理面の着色等
も見られない。更に、生成したハイドロキシアパタイト
が生体組織と親和性が強いだけでなく為害性がないの
で、治癒剤として効能が大で、かつ効能の保持期間が長
く、又安全である。
(実施例) 実施例1 平均粒子径10μmのリン酸四カルシウムと平均粒子径5
μmのリン酸一水素カルシウムを重量比2:1で混合し
た。この混合物100重量部に対して、カルボキシメチル
セルロースナトリウム塩を100重量部添加混合して知覚
過敏症治癒用組成物を得た。本組成物と水を1:1の重量
比で練和し、ハブラシによる歯頸部楔状欠損部を探針で
擦過して起る痛みが2度の知覚過敏症患者5名の患部
に、20分間パックした。この操作を知覚過敏が消失する
まで、1日間隔で処置し、知覚過敏の消失の程度を調べ
た。結果を表1に示す。
μmのリン酸一水素カルシウムを重量比2:1で混合し
た。この混合物100重量部に対して、カルボキシメチル
セルロースナトリウム塩を100重量部添加混合して知覚
過敏症治癒用組成物を得た。本組成物と水を1:1の重量
比で練和し、ハブラシによる歯頸部楔状欠損部を探針で
擦過して起る痛みが2度の知覚過敏症患者5名の患部
に、20分間パックした。この操作を知覚過敏が消失する
まで、1日間隔で処置し、知覚過敏の消失の程度を調べ
た。結果を表1に示す。
実施例2 実施例1においてリン酸四カルシウムとリン酸一水素カ
ルシウム混合物に対するカルボキシメチルセルロースナ
トリウム塩の添加量、及び増粘剤の種類を変えた以外は
同様にして、その結果を調べた。尚、結果については5
人の平均でまとめた。結果を表2に示す。
ルシウム混合物に対するカルボキシメチルセルロースナ
トリウム塩の添加量、及び増粘剤の種類を変えた以外は
同様にして、その結果を調べた。尚、結果については5
人の平均でまとめた。結果を表2に示す。
比較例1 実施例1において増粘剤であるカルボキシメチルセルロ
ースナトリウム塩がない場合同様な操作を行った。尚、
増粘剤のない場合は唾液による流出が大きいため患部に
20分間保持することが難しかった。結果を表3に示す。
ースナトリウム塩がない場合同様な操作を行った。尚、
増粘剤のない場合は唾液による流出が大きいため患部に
20分間保持することが難しかった。結果を表3に示す。
比較例2 知覚過敏症治癒剤の一つであるフッ化ジアミン銀(サホ
ライド)を実施例1と同様に患部に適用したところ、知
覚過敏は、かなり消失したが患部が黒変した。
ライド)を実施例1と同様に患部に適用したところ、知
覚過敏は、かなり消失したが患部が黒変した。
実施例3 実施例1において、リン酸一水素カルシウムの替りに平
均粒子径10μmのα−リン酸三カルシウムを用いた以外
は同様にして、知覚過敏の消失の程度を調べた調べた。
結果を表4に示す。
均粒子径10μmのα−リン酸三カルシウムを用いた以外
は同様にして、知覚過敏の消失の程度を調べた調べた。
結果を表4に示す。
実施例4 実施例1において、リン酸一水素カルシウムの替りに平
均粒子径50μmのリン酸二水素カルシウムを用いた以外
は同様にして、知覚過敏の消失の程度を調べた。結果を
表5に示す。
均粒子径50μmのリン酸二水素カルシウムを用いた以外
は同様にして、知覚過敏の消失の程度を調べた。結果を
表5に示す。
実施例5 新鮮抜去人歯の歯頸部のエナメル層を削り取った後クエ
ン酸水溶液でスメアー層を除去し、象牙細管を露出させ
た。この露出部に実施例1で使用した組成物を水と重量
比1:1で練和したペーストをパックし、37℃の人工唾液
中に20分間浸漬した。人工唾液より取り出し、パックを
除去した後、再び新しいペーストをパックする。この様
な操作を計3回繰り返した後にこの人歯を液体窒素に浸
漬した。凍結した人歯を破断し象牙細管の断面を走査電
子顕微鏡で観察した。
ン酸水溶液でスメアー層を除去し、象牙細管を露出させ
た。この露出部に実施例1で使用した組成物を水と重量
比1:1で練和したペーストをパックし、37℃の人工唾液
中に20分間浸漬した。人工唾液より取り出し、パックを
除去した後、再び新しいペーストをパックする。この様
な操作を計3回繰り返した後にこの人歯を液体窒素に浸
漬した。凍結した人歯を破断し象牙細管の断面を走査電
子顕微鏡で観察した。
その結果、露出象牙面に数μmの層が見られるととも
に、露出面より10〜100μm内部の象牙細管内に析出物
があり、象牙細管が封鎖されていた。露出象牙面及び象
牙細管内の析出物をX線マイクロマナライザー(XMA)
で分析したところカルシウムとリンが検出され、存在モ
ル比が約1.6〜1.8であった。
に、露出面より10〜100μm内部の象牙細管内に析出物
があり、象牙細管が封鎖されていた。露出象牙面及び象
牙細管内の析出物をX線マイクロマナライザー(XMA)
で分析したところカルシウムとリンが検出され、存在モ
ル比が約1.6〜1.8であった。
Claims (3)
- 【請求項1】リン酸四カルシウム、Ca/Pモル比が1.67未
満のリン酸カルシウム、及び増粘剤よりなる知覚過敏症
治癒用組成物 - 【請求項2】リン酸四カルシウムと、Ca/Pモル比が1.67
未満のリン酸カルシウムとの混合物のCa/Pモル比が1.0
〜1.8である特許請求の範囲第(1)項記載の知覚過敏
症治癒用組成物。 - 【請求項3】増粘剤が、リン酸四カルシウムとCa/Pモル
比が1.67未満のリン酸カルシウムとの合計量100重量部
に対して10〜200重量部である特許請求の範囲第(1)
項記載の知覚過敏症治癒用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62321323A JPH0692311B2 (ja) | 1987-12-21 | 1987-12-21 | 知覚過敏症治癒用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62321323A JPH0692311B2 (ja) | 1987-12-21 | 1987-12-21 | 知覚過敏症治癒用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01163127A JPH01163127A (ja) | 1989-06-27 |
JPH0692311B2 true JPH0692311B2 (ja) | 1994-11-16 |
Family
ID=18131309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62321323A Expired - Lifetime JPH0692311B2 (ja) | 1987-12-21 | 1987-12-21 | 知覚過敏症治癒用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0692311B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014148044A1 (ja) * | 2013-03-21 | 2014-09-25 | 株式会社ロッテ | 知覚過敏緩和用口腔組成物 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0360451A (ja) * | 1989-07-25 | 1991-03-15 | Natl Inst For Res In Inorg Mater | リン酸カルシウム水硬性セメント組成物 |
JPH0734816B2 (ja) * | 1991-06-26 | 1995-04-19 | 新田ゼラチン株式会社 | 医科用および歯科用硬化性材料 |
EP2425843B1 (en) | 2009-03-30 | 2015-08-26 | Kuraray Noritake Dental Inc. | Dentin mineralizing agent for use in the treatment of hyperesthesia |
JP6172470B2 (ja) * | 2012-07-31 | 2017-08-02 | クラレノリタケデンタル株式会社 | 象牙細管封鎖材及び象牙細管封鎖材キット |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5033691A (ja) * | 1973-07-23 | 1975-03-31 | ||
US4634589A (en) * | 1984-05-18 | 1987-01-06 | Wurttembergische Parfumerie-Fabrik Gmbh | Dentifrice for hypersensitive teeth |
-
1987
- 1987-12-21 JP JP62321323A patent/JPH0692311B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014148044A1 (ja) * | 2013-03-21 | 2014-09-25 | 株式会社ロッテ | 知覚過敏緩和用口腔組成物 |
JP2014181231A (ja) * | 2013-03-21 | 2014-09-29 | Lotte Co Ltd | 知覚過敏緩和用口腔組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01163127A (ja) | 1989-06-27 |
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