JPH0691631B2 - 電子ズーム装置及び電子ズーム内蔵撮像装置 - Google Patents

電子ズーム装置及び電子ズーム内蔵撮像装置

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JPH0691631B2
JPH0691631B2 JP63286165A JP28616588A JPH0691631B2 JP H0691631 B2 JPH0691631 B2 JP H0691631B2 JP 63286165 A JP63286165 A JP 63286165A JP 28616588 A JP28616588 A JP 28616588A JP H0691631 B2 JPH0691631 B2 JP H0691631B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は電子的にTV信号などの映像信号を拡大縮少する
電子ズーム装置及び電子ズーム内蔵撮像装置に関するも
のである。
従来の技術 従来の電子ズーム装置としては第9図のブロック図に示
すものがあり、これは撮像装置とズーム装置を接続した
ものである。同図において左上側の破線内は撮像装置70
1であり、その中の1は光電変換を行なう撮像素子、2
は撮像素子の信号にr補正を行ない輝度信号yと2つの
色差信号vとvに変換するγ回路及びマトリック回路、
3はMTFを補正するアパーチャ補正回路である。また同
図の右側の破線内は電子ズーム装置702であり、その中
の4,5は水平及び垂直方向2次元で補間を行ない拡大、
縮少の演算を行なう補間回路、6は補間回路4,5がどの
画素信号を用いて補間を行なうかの制御を行なうズーム
制御回路である。
以上の様に構成された従来のズーム装置においてはズー
ム制御入力によりズーム制御回路6が補間する演算点を
決定し、画素間隔との関係により補間の重みを決定す
る。決定された重みは補間回路4,5によりそれぞれの信
号に垂算され、加算されて補間値が演算され、拡大、縮
少された映像信号が出力される。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成ではズーム倍率が高くな
ったとき、入力された映像信号のノイズの高周波成分が
低い周波数成分に変換され、見た目の映像信号のS/N比
が低下する。特に入力された信号がアパーチャ補正回路
などにより、高周波成分をブーストした信号の場合、ノ
イズの高周波成分も同時にブーストされており、ズーム
倍率を上げると見た目のS/N劣化が激しくなるという問
題点を有していた。
本発明はかかる点に鑑み、ズーム倍率を上げた場合にお
いても見た目のS/Nが劣化しないような電子ズーム装置
及び電子ズーム内蔵撮像装置を供することを目的とす
る。
課題を解決するための手段 上記課題を解決するため本発明の電子ズーム装置は、入
力された信号の高周波成分を補うアパーチャ補正回路
と、アパーチャ補正された信号を補間する補間回路と、
ズーム倍率に対応して前記アパーチャ補正回路及び前記
補間回路の特性を制御するズーム制御回路を備えたこと
を特徴とする。
また本発明の電子ズーム内蔵撮像装置は、光電変換を行
なう撮像素子に、上記の電子ズーム装置を連結させたこ
とを特徴とする。
さらに本発明の電子ズーム内蔵撮像装置は、光電変換を
行なう撮像素子と、この光電変換の対象となる光学像の
大きさを変化させることのできるズームレンズと、前記
ズームレンズのズーム倍率を変化させるレンズ制御回路
と、前記撮像素子からの信号を電子的にズームする電子
ズーム装置と、前記電子ズーム装置のズーム倍率を変化
させるズーム制御回路と、カメラズーム制御回路とを備
え、このカメラズーム制御回路は、レンズ光学系のズー
ム倍率が一定の基準より大きくなったときにズーム制御
回路を制御して電子ズームのズーム倍率を上げ、また電
子ズームのズーム倍率が一定の基準より小さくなったと
きにレンズ制御回路を制御してレンズ光学系のズーム倍
率を下げることを特徴とする。
作 用 本発明は前記した電子ズーム装置の構成により、ズーム
倍率を高くした場合、アパーチャ補正回路を制御し、例
えばそのコアリング量やブースト周波数又はブースト量
を調節して見た目のS/Nの劣化を少なくする。
また本発明の電子ズーム内蔵撮像装置によれば、カメラ
ズーム制御回路によりレンズ光学系のズーム倍率と電子
ズームのズーム倍率を制御することによって、撮像装置
全体としては両者のズーム倍率が乗算されることにな
り、より小さな光学系ズーム倍率で撮像装置としては大
きな倍率が実現するため、光学系の小形軽量化を図るこ
とができる。
実施例 第1図は本発明の第1の実施例における電子ズーム装置
を撮像装置に組込んだ電子ズーム内蔵撮像装置のブロッ
ク図を示すものである。第1図において外側の破線の内
部である102は電子ズーム装置を示し、内側の破線の内
部である。101は信号の高周波成分を補償するアパーチ
ャ補正回路である。このアパーチャ補正回路101は、撮
像素子1とγ回路及びマトリックス回路2からなる撮像
部と電子ズーム部とで共用している。4,5は近傍の画像
信号から必要な位置の信号を補間する補間回路、11は信
号を遅延する遅延回路、12は信号の高周波成分を通過さ
せるHPF、13は信号のレベルを変化させるゲイン設定回
路、14は微小信号を低減させるコアリング回路、15は加
算回路であり、16はコアリング回路14、補間回路4,5を
制御するズーム制御回路である。
以上のように構成された本実施例の電子ズーム内蔵撮像
装置について以下その動作を説明する。撮像素子1及び
γ、マトリックス回路2より輝度信号yと2つの色差信
号uvが得られる。HPF12でアパーチャ補正する帯域の周
波数成分を分離し、ゲイン設定回路13で高周波成分の補
償量を設定し、目的の周波数特性を実現させる。コアリ
ング回路14では高周波のノイズ成分を第2図にその入出
力特性を示す非線形回路により低減する。ズーム制御回
路16は非線形部分20の大きさ(以下「コアリングレベ
ル」と称す)を制御することにより、ノイズ成分の低減
する割合を制御する。電子ズーム倍率によるコアリング
量の制御特性を第3図に示す。電子ズーム倍率が大きく
なるにつれてコアリングレベルを上げ、ノイズ成分が低
い周波数に変換されて目につきやすくなるにしたがって
ノイズレベルを低減させる。このようにコアリングレベ
ルを制御することにより電子ズームの倍率を上げた場合
においても、目につきやすいノイズ成分を低減すること
が出来る。このようにしてノイズ成分を低減したアパー
チャ信号に、遅延回路11で遅延させた信号を加算回路15
で加算し、補償回路4により水平方向,垂直方向とも一
定の倍率となるよう補間演算して電子ズーム信号を合成
する。補間演算は必要とされている点(目標点)と周囲
の4画素のそれぞれの重心点である4点からの距離に反
比例した重みをつけて内挿する演算を行なう。内挿演算
は水平,垂直方向を独立で行なっても良く、また高次の
補間演算でも良い。このようにして輝度信号を補間して
電子ズーム信号とする。色差信号も同様に補間処理を行
ない電子ズーム信号として出力する。色差信号の帯域は
輝度信号に比較して1/2〜1/4と低く、補間演算を行なう
画素信号のサンプリング周波数も輝度信号系の1/2〜1/4
にすることも可能である。補間演算の重み決定及び補間
のピッチの決定はズーム制御回路16で行なう。ズーム制
御の入力端は、ズームUP,ズームDOWNの信号により前記
の制御を行なう。
またアパーチャ補正回路101は撮像部のアパーチャ補正
回路であると同時に電子ズーム部のアパーチャ補正回路
を兼ねており、電子ズーム装置を撮像装置に内蔵して同
一装置として構成した場合、回路の共用化を行なうこと
が可能となり、電子ズームの倍率を上げた場合のS/Nの
改善を行なうとともに、回路規模の削減も同時に実現す
ることができる。
以上のように本実施例によれば電子ズームの倍率を2倍
程度まで上げた場合においても見かけ上のS/N低下を改
善することができ、さらに回路構成要素を共用すること
も可能となり、その実用的効果は大きい。
第4図は本発明の第2の実施例を示す電子ズーム内蔵撮
像装置のブロック図である。同図において102は第1の
実施例と同様の電子ズーム装置のブロックであり、その
内部の各部には第1の実施例と同じ番号を付けて説明は
省略する。41は光学像の大きさを可変できるズームレン
ズ、42はズームレンズの倍率を変化させるレンズ制御回
路、43は撮像装置としてのズーム倍率を制御するカメラ
ズーム制御回路である。第1図の構成と異なるのは撮像
部の光学系をズームレンズ41とし、光学系のズーム倍率
と電子ズームのズーム倍率をカメラズーム制御回路43で
制御することである。
カメラズーム制御回路の制御特性を第5図に示す。横軸
は撮像装置としてのズーム倍率(以下カメラズーム倍
率)でありワイド側を×1倍とし、テレ側を×6倍とし
て示す。カメラズーム倍率が×1倍から×3倍までは光
学系ズーム倍率44を×1〜×6倍まで対応させ、×3倍
から×6倍までは電子ズーム倍率45を×1〜×2倍まで
変化させて対応する。このように制御することにより撮
像装置としては×1倍から×6倍まで任意の倍率を一つ
のカメラズーム制御として実現することができる。
したがって、光学系ズーム倍率を小さな倍率で、撮像装
置としては大きな倍率として実現できるため、撮像装置
の光学系の小形化及び軽量化を実現することができる。
なお電子ズーム内蔵撮像装置の第2の実施例としては光
学系ズーム倍率としては3倍まで、電子ズーム倍率とし
ては2倍までとしたが、この倍率の組合せに限る必要は
ない。また光学系ズームと電子ズームの制御範囲をカメ
ラズーム倍率3倍で切換る制御としているが、この特性
に限る必要はなく、また両者をオーバーラップして制御
しても良いのは当然である。
以上のように本発明の電子ズーム内蔵撮像装置の第2の
実施例では光学系を小さく、軽くすることができ、特に
小形化が重要なポータブルのビデオカメラなどにおい
て、その実用的効果は大きい。
第6図は本発明の電子ズーム装置のブロック図を示すも
のである。同図において電子ズーム内蔵撮像装置と同じ
ものは同じ番号を付し、説明は省略する。同図において
31は信号を遅延する遅延回路であり、32は高周波成分を
通過させる高域濾波器(以下HPF)であり、33,34は一定
の周波数成分を通過させる帯域濾波器(以下BPF)であ
り、35は各フィルタからの信号の利得を制御するゲイン
設定回路であり、36は電子ズーム倍率により各フィルタ
から出力される信号のゲインを制御するとともに補間回
路4,5の制御を行なう。第1図の撮像装置に内蔵した電
子ズーム装置と異なる点はアパーチャ補正信号を合成す
るためのフィルタを複数個用い、異なる帯域の信号を分
離して各信号ごとに独立にゲインを設定する点にある。
前記のように構成された本実施例の電子ズーム装置につ
いて以下その動作を説明する。
HPF32及びBPF−A33,BPF−B34によりアパーチャ補正信号
に必要な周波数成分を分離する。各フィルタの特性は第
7図に示す。同図において横軸は周波数であり、入力さ
れる信号帯域の最大の周波数を1に規格化して示す。HP
F32は帯域の最とも高い成分を分離し、BPF−B34は帯域
のほぼ1/2程度のところを分離する。そしてゲイン設定
回路35では、各フィルタのゲインを電子ズーム倍率に対
応して設定を行なう。ゲイン設定の特性を第8図に示
す。電子ズーム倍率が比較的低い範囲では尖鋭感の低下
は少なくノイズ成分の少ないBPF−B34の帯域を+3dBブ
ーストする。また電子ズーム倍率が2倍に近いところで
は尖鋭感の低下が多くなり、尖鋭感の十分に改善される
最も高い帯域HPF32の成分を+5dBブーストする。このと
き、信号成分と同時にノイズ成分も同時にブーストされ
るため、コアリング回路14の特性を同時に制御してS/N
の低下を最少限にとどめる。コアリングの制御特性は第
3図の破線で示す特性に制御する。ブースト周波数、ブ
ースト量ともに高く大きなる電子ズーム高倍率の領域
で、コアリング量を大きく設定する。このようにして合
成したアパーチャ成分と、遅延回路31を通した信号と加
算回路15で混合し、補間回路4にて信号を内挿し信号の
倍率を拡大して出力する。色差信号、u,vについては補
間回路5により信号を内挿し信号の倍率を拡大して出力
する。ズーム制御回路36はゲイン設定回路35、コアリン
グ回路14、補間回路4,5を前記のように電子ズーム倍率
に応じて制御する。ズーム制御の入力端はズームupかズ
ームDOWNの信号を入力して、前記の制御を行なう。
以上のように、本実施例によれば、アパーチャ補正回路
のブースト量及びブースト周波数を制御できるようにHP
F32,BPF−A33,BPF−B34を設け、またコアリング回路14
によりコアリングレベルを制御できるようにし、これら
を電子ズーム倍率に応じて制御することにより、それぞ
れの電子ズーム倍率において適切な制御が可能となり、
尖鋭感を低下させずにS/N比の低下も最小限にすること
が可能となる。
なお電子ズーム装置の実施例においてアパーチャ補正回
路で3つの帯域に分離したが、帯域分離の数は3つにか
ぎる必要はない。またフィルタの特性やコアリングレベ
ルの制御特性及びゲイン設定の制御特性も本実施例の特
性に限る必要はない。またアパーチャ補正回路の複数の
フィルタのすべてのゲインを制御したが一部固定しても
良い。
発明の効果 以上説明したように、本発明によれば電子ズームの倍率
に合せて例えばアパーチャ補正回路のコアリングレベル
を制御することにより電子ズームを行なった場合におい
てもS/Nの低下を最小限にとどめ、またアパーチャ補正
回路のブースト量やブースお周波数を制御することによ
り電子ズームのそれぞれの倍率においても尖鋭度の低下
を少なくすることができる。
さらに電子ズーム装置を撮像装置に内蔵した場合、アパ
ーチャ補正回路を共用することができ、また光学系のズ
ーム制御スイッチと連動さすことにより光学系のズーム
の代用として使用でき、また光学系を小形、軽量化する
ことができ、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における一実施例の電子ズーム内蔵撮像
装置のブロック図、第2図は同実施例のコアリング回路
の特性の一例を示す図、第3図は同実施例のコアリング
レベルの制御特性の例を示す図、第4図は本発明の第2
の電子ズーム内蔵撮像装置のブロック図、第5図はカメ
ラズーム倍率の制御特性を示す図、第6図は本発明にお
ける一実施例の電子ズーム装置のブロック図、第7図は
同実施例のフィルタ特性を示す図、第8図は同実施例の
アパーチャのブーストレベルの制御特性を示す図、第9
図は従来の電子ズーム装置のブロック図である。 1……撮像素子、4,5……補間回路、16,36……ズーム制
御回路、41……ズームレンズ、42……レンズ制御回路、
43……カメラズーム制御回路、101,201……アパーチャ
補正回路、102……電子ズーム装置。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力された信号の高周波成分を補うアパー
    チャ補正回路と、アパーチャ補正された信号を補間する
    補間回路と、ズーム倍率に対応して前記アパーチャ補正
    回路及び前記補間回路の特性を制御するズーム制御回路
    を備えたことを特徴とする電子ズーム装置。
  2. 【請求項2】ズーム制御回路は前記アパーチャ補正回路
    のコアリング特性を制御することを特徴とする請求項1
    記載の電子ズーム装置。
  3. 【請求項3】ズーム制御回路は前記アパーチャ補正回路
    のブースト周波数とブースト量又はそのどちらかを制御
    することを特徴とする請求項1記載の電子ズーム装置。
  4. 【請求項4】光電変換を行なう撮像素子と、請求項1又
    は2又は3記載の電子ズーム装置を備えたことを特徴と
    する電子ズーム内蔵撮像装置。
  5. 【請求項5】光電変換を行なう撮像素子と、この光電変
    換の対象となる光学像の大きさを変化させることのでき
    るズームレンズと、前記ズームレンズのズーム倍率を変
    化させるレンズ制御回路と、前記撮像素子からの信号を
    電子的にズームする電子ズーム装置と、前記電子ズーム
    装置のズーム倍率を変化させるズーム制御回路と、カメ
    ラズーム制御回路とを備え、このカメラズーム制御回路
    は、レンズ光学系のズーム倍率が一定の基準より大きく
    なったときにズーム制御回路を制御して電子ズームのズ
    ーム倍率を上げ、また電子ズームのズーム倍率が一定の
    基準より小さくなったときにレンズ制御回路を制御して
    レンズ光学系のズーム倍率を下げることを特徴とする電
    子ズーム内蔵撮像装置。
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