JPH069116A - ロール紙支持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ロール紙の傾斜や張力の不均一を
生じることがなく、繰出し時の円滑性を確保できるロー
ル紙支持装置を提供する。 【構成】 本発明は、外周にロール紙Ｒを巻回した巻芯
１０の両端部を支持する一対の芯支持部５，６を備えた
ロール紙支持装置１において、一対の芯支持部５，６の
中心からロール紙Ｒの外径以上離れた位置に固定配置し
た直線状のガイド領域７ａを有するガイド部材７と、こ
のガイド部材７に対し各々そのガイド領域７ａに沿って
スライド可能に立設され一対の芯支持部５，６を対向配
置に支持する一対の支持部材８，９と、一方の芯支持部
５を一方の支持部材８とともに進退駆動する駆動機構部
１１と、他方の芯支持部６を他方の支持部材９とともに
一方の芯支持部５側に付勢する付勢部材とを具備する。
この構成で、ロール紙Ｒの傾斜や張力の不均一が生じる
ことがなく、繰出し時の円滑性を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ロール紙支持装置に関
し、より詳しくは、静電プロッタ等に用いられるロール
紙を適確に支持するロール紙支持装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】静電プロッタ等に用いられるロール紙Ｒ
を支持するロール紙支持装置として、従来、図４に示す
ものが知られている。同図に示すロール紙支持装置５０
は、巻芯に対し円筒状に巻回したロール紙Ｒの両端部に
各々独立の支持部材５３，５４により支持された一対の
芯支持部５１，５２を当接させるとともに、一方の芯支
持部５２の端部にこの芯支持部５２を矢印方向に変位さ
せる操作レバー５５を設けた構成となっている。

【０００３】また、他方の芯支持部５１には、図５に示
すように、この芯支持部５１にバックテンションを付与
するブレーキシュー５６及びシュー駆動機構部５７から
なるブレーキ５８を設けている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このロ
ール紙支持装置５０の場合、一対の芯支持部５１，５２
が各々独立した構成であるため、各部材の寸法精度や組
立て精度の如何によってはこれらにより支持するロール
紙Ｒが前後又は左右方向に傾斜してしまい、この結果、
ロール紙Ｒの繰出しに支障が生じるという問題がある。

【０００５】また、従来のロール紙支持装置５０の場
合、他方の芯支持部５１に対してのみブレーキ５８によ
るバックテンションを付与する構成であるため、ロール
紙Ｒの繰出しの際の張力が不均一になり、やはりロール
紙Ｒの繰出しに支障が生じるという問題がある。

【０００６】そこで、本発明は、構成を改良し、ロール
紙の傾斜や張力の不均一が生じることがなく、繰出し時
の円滑性を確保できるロール紙支持装置を提供すること
を目的とするものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、外周にロール
紙を巻回した巻芯の両端部を支持する一対の芯支持部を
備えたロール紙支持装置において、一対の芯支持部の中
心からロール紙の外径以上離れた位置に固定配置した直
線状のガイド領域を有するガイド部材と、このガイド部
材に対し各々そのガイド領域に沿ってスライド可能に立
設され前記一対の芯支持部を対向配置に支持する一対の
支持部材と、一方の芯支持部を一方の支持部材とともに
進退駆動する駆動機構部と、他方の芯支持部を他方の支
持部材とともに一方の芯支持部側に付勢する付勢部材と
を具備する。

【０００８】

【作用】上述した構成のロール紙支持装置の作用を以下
に説明する。直線状のガイド領域を有するガイド部材に
対し各々そのガイド領域に沿ってスライド可能に立設し
た一対の支持部材により一対の芯支持部を各々支持する
ものであるから、一対の芯支持部の中心軸は同一直線上
に位置することとなり、これにより、ロール紙の傾斜を
防止できる。

【０００９】また、駆動機構部により一方の芯支持部を
一方の支持部材とともに進退駆動するとともに、付勢部
材により他方の芯支持部を他方の支持部材とともに一方
の芯支持部側に付勢するものであるから、一対の芯支持
部により支持されるロール紙には付勢部材の付勢力によ
るバックテンションが両側に作用することになり、これ
により、張力の不均一を防止できる。

【００１０】

【実施例】以下に、本発明の一実施例であるロール紙支
持装置について図面を参照して詳細に説明する。図１は
本発明の一実施例であるロール紙支持装置を示す部分切
欠側面図である。図１に示すロール紙支持装置１は、基
台２上に所定の間隔をもって立設した一対の固定支持板
３，４と、この固定支持板３，４に各々取り付けた一対
の芯支持部５，６と、一対の芯支持部５，６の中心から
巻芯１０に巻回したロール紙Ｒの外径以上離れた位置と
なるように固定支持板３，４間に架設した直線状のガイ
ド領域７ａを有するガイド部材７と、このガイド部材７
に対し各々そのガイド領域７ａに沿ってスライド可能に
立設され各々の上端部において一対の芯支持部５，６を
対向配置に支持する一対の支持部材８，９と、一方の芯
支持部５を一方の支持部材８とともに進退駆動（Ｘ1 、
Ｘ2 方向）する駆動機構部１１と、他方の芯支持部６を
他方の支持部材９とともに一方の芯支持部５側（Ｘ2 方
向）に付勢する付勢部材としてのばね１２とを具備して
いる。

【００１１】一方の芯支持部５は、円形の当接板５ａ
と、この当接板５ａと一体で巻芯１０内に侵入する円形
の侵入部５ｂとを具備している。同様に、他方の芯支持
部６は、円形の当接板６ａと、この当接板６ａと一体で
巻芯１０内に侵入する円形の侵入部６ｂとを具備してい
る。この芯支持部６は、当接板６ａの中心部に一端を固
着し、他端側を他方の支持部材９を貫いて他方の固定支
持板４にスライド可能に取り付けた支持軸体１４により
支持されている。また、この支持軸体１４の外周で支持
部材９と固定支持板４との間にばね１２を配置してい
る。

【００１２】駆動機構部１１は、芯支持部５の当接板５
ａの中心部に一端を固着し、他端側を一方の支持部材
８、固定支持板３を貫いて外方に突出させた駆動軸体１
５と、この駆動軸体１５を動かす操作ハンドル１６と、
操作ハンドル１６と一体的に構成され、カム溝を有する
カム板１７と、直線溝を有する固定されたカム部材１８
と、ハンドル１６の回転によりＸ1 、Ｘ2 方向に変位
し、一方の端がカム板１７のカム溝に嵌合され、他端が
駆動軸体１５に固定された連結ピン１９とを具備してい
る。

【００１３】一対の支持部材８，９は、各々固定ピン２
１，２２により駆動軸体１５、支持軸体１４に固定され
ている。

【００１４】また、他方の支持部材９の下端部９ａは、
図２に示すように、弧状に切欠され、ガイド部材７のガ
イド領域７ａに係合している。支持部材８も同様に下端
部が弧状に切欠され、ガイド部材７のガイド領域７ａに
係合している。図３は支持部材及びガイド部材の変形例
を示す図である。支持部材及びガイド部材は図２に示す
もの他、図３に示すような形状の支持部材９０及びガイ
ド部材７０であってもよい。

【００１５】次に、上述したロール紙支持装置１の作用
を説明する。このロール紙支持装置１によりロール紙Ｒ
を支持する場合、まず、駆動機構部１１により一方の芯
支持部５を一方の支持部材８とともに一方の固定支持板
３側にスライドさせておき、この状態で、ロール紙Ｒを
巻回した巻芯１０の他方の端部を他方の芯支持部６に係
合する。

【００１６】次に、駆動機構部１１により一方の芯支持
部５を一方の支持部材８とともに矢印Ｘ1 方向にスライ
ドさせ、一方の芯支持部５の侵入部５ｂを巻芯１０の端
部内に係合する。このような動作により、図１に示すよ
うに、ロール紙Ｒを一対の芯支持部５，６間に支持でき
るが、この際、一対の芯支持部５，６は各々直線状のガ
イド領域７ａを有するガイド部材７に対し各々そのガイ
ド領域７ａに沿ってスライド可能に立設した一対の支持
部材８，９により支持されているので、一対の芯支持部
５，６の侵入部５ｂ，６ｂの中心軸Ｏ5 ，Ｏ6 は同一直
線上に位置することになり、これにより、ロール紙Ｒの
前後及び左右方向の傾斜を防止できる。

【００１７】また、支持部材８，９をガイド部材７上の
２箇所で支持することにより、支持部材８，９の位置ズ
レや回動を抑制して安定して支持することができる。

【００１８】また、駆動機構部１１により一方の芯支持
部５を一方の支持部材８とともに進退駆動するととも
に、ばね１２により他方の芯支持部６を他方の支持部材
９とともに一方の芯支持部５側に付勢するものであるか
ら、一対の芯支持部５，６により支持されるロール紙Ｒ
には、ばね１２の付勢力によるバックテンションが両側
に作用することになり、これにより、ロール紙Ｒの繰出
し時の張力不均一を防止できる。

【００１９】本発明は、上述した実施例に限定されるも
のではなく、その要旨の範囲内で種々の変形が可能であ
る。たとえば、上記の実施例では、各支持部材をガイド
部材上の２箇所で支持する場合について説明したが、３
箇所以上で支持してもよいし、また両者の接触部の幅が
広ければ１箇所でもよい。

【００２０】

【発明の効果】以上詳述した本発明によれば、上述した
構成としたので、ロール紙の傾斜や張力の不均一が生じ
ることがなく、繰出し時の円滑性を確保できるロール紙
支持装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例装置を示す部分切欠側面図であ
る。

【図２】図１のＡ−Ａ線断面図である。

【図３】支持部材及びガイド部材の変形例を示す図であ
り、図２に対応するものである。

【図４】従来装置の概略側面図である。

【図５】従来装置におけるブレーキの説明図である。

【符号の説明】

１ ロール紙支持装置 ２ 基台 ５ 一方の芯支持部 ６ 他方の芯支持部 ７ ガイド部材 ７ａ ガイド領域 ８ 一方の支持部材 ９ 他方の支持部材 １０ 巻芯 １１ 駆動機構部 Ｒ ロール紙

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周にロール紙を巻回した巻芯の両端部
   を支持する一対の芯支持部を備えたロール紙支持装置に
   おいて、一対の芯支持部の中心からロール紙の外径以上
   離れた位置に固定配置した直線状のガイド領域を有する
   ガイド部材と、このガイド部材に対し各々そのガイド領
   域に沿ってスライド可能に立設され前記一対の芯支持部
   を対向配置に支持する一対の支持部材と、一方の芯支持
   部を一方の支持部材とともに進退駆動する駆動機構部
   と、他方の芯支持部を他方の支持部材とともに一方の芯
   支持部側に付勢する付勢部材とを具備することを特徴と
   するロール紙支持装置。