JPH0689969B2 - 製氷機の制御装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、貯氷タンク内の製氷水を冷凍装置を構成する
製氷部材にポンプ装置にて循環し製氷部材に氷塊を生成
する自動製氷機に関し、特に氷が貯氷室に満氷になった
ときの制御に関するものである。

従来の技術 従来の製氷機の一例について以下図面を参照しながら説
明する。第３図は従来の製氷機の構造を、第４図はその
動作のフローチャートを示しており、１は断熱壁にて形
成されている製氷機本体であり、製氷室２と機械室３か
ら構成されている。製氷室２内には蒸発器４を具備する
製氷部材５が傾斜設置されている。また製氷水を貯留す
る貯水タンク６及びこの貯水タンク６内に循環ポンプ装
置７が装設され、前記製氷部材５とで流水循環式製氷系
統が構成されている。前記製氷部材５には製氷部材５の
所定温度を検出することにより離氷を検出する離氷検出
装置22が密着されて取付けられている。また前記製氷部
材５の下方に貯氷室８及び離氷後の板氷を受け所定の大
きさの氷塊に切断する板氷切断用ヒータ装置９を設けて
いる。また機械室３には蒸発器４と共に冷凍回路を形成
する電動圧縮機10及び凝縮器11を配置している。12は凝
縮器11の空冷用ファン及びそのモータである。また13は
前記貯氷室８内の所定氷量を検出する感温部をもった貯
氷検出装置で、氷塊の接触温度を感知して貯氷を検出す
る様設定されている。14は水源に接続された給水管路15
を電気的に開閉し貯水タンク６内に製氷水を導入する給
水装置としての給水弁である。貯水タンク６内には、所
定水位を維持する排水パイプ16と、上位レベル水位17を
検出する上位水位検出装置18と、下位レベル水位19を検
出する下位水位検出装置20が配設されている。

21は製氷部材５に生成した氷を離氷する際、蒸発器４に
電動圧縮機10より流すホットガスを電気的に制御する電
磁弁である。

次にその動作について説明する。まず貯水タンク６内に
製氷水を満水にした状態より製氷が開始され、製氷部材
５に氷が生成されるにつれ貯水タンク６内の水位が低下
し、所定氷厚にセットされている下位レベル水位19に達
すると下位水位検出装置20により検出され、製氷サイク
ルを停止させ離氷サイクルに切換る。離氷サイクルでは
電磁弁21の切換わりによりホットガスが蒸発器４に流れ
製氷部材５に生成した板氷を離氷すると共に、給水弁14
により製氷水が貯水タンク６に供給される。製氷水は貯
水タンク６の上位水位17に達すると一定量オーバーフロ
ーされた後供給が停止される。このとき貯水タンク６内
水位は排水パイプ16により一定水位となっている。製氷
部材５より板氷が離氷し製氷部材５が所定温度に達する
と離氷検出装置22が動作し離氷を停止させ製氷サイクル
に切換わる。離氷された板氷は製氷部材５の下部に設け
られた板氷切断用ヒータ装置９により切断され貯氷室８
に貯えられる。貯氷室８に所定量の氷塊が貯えられると
貯氷検出装置13により検出され、そのサイクルの製氷−
離氷を終了した後、板氷切断用ヒータ装置９のみを通電
して残りは全停止となる。貯氷検出装置13の検出が解除
された後、直ちに製氷サイクルに切換る。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら上記の構成の製氷機では、離氷した後にす
ぐに貯氷モードとなるため、製氷部材が高い温度となっ
ている。また離氷中に同時に給水も行なっているため貯
水タンク内水温が高く製氷機の庫内としては熱容量とし
て大きくなっている。このため貯えられた氷の溶解が早
くなるという問題点が発生していた。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため本発明では、貯氷を検出した
場合、離氷検出装置にて離氷検出した後に、製氷部材に
設けられた同製氷部材の温度を検出する温度検出装置に
て所定温度を検出するまで冷却運転を行い、所定温度を
検出したら冷却運転を停止し、貯氷モードに移るように
したものである。

作 用 本発明は上述した構成により、貯氷検出した後すぐに貯
氷モードに移らず、製氷部材が所定温度になるまで冷却
運転を行うため、貯氷庫内の熱容量が最小限となり、貯
えられた氷の溶解が、最小限にくいとめられる。

実 施 例 以下本発明の一実施例の製氷機の制御装置について、図
面を参照しながら説明する。なお製氷機本体の制御装置
を除いた構成は従来と同じなので説明は省略する。また
本実施例では製氷部材５に取付けられた離氷検出装置22
を温度検出装置22′としても使用する。

第１図及び第２図は本発明の製氷機の制御装置を示すブ
ロック線図及びフローチャートでその主要部分はマイク
ロコンピュータ（CPU）23にて構成されている。このマ
イクロコンピュータ23には製氷機の周知のプログラム
（給水→製氷→離氷の動作）が記憶されている。

次にその動作について説明する。離氷サイクル時におい
て、離氷終了を離氷検出装置22にて検出した後、貯氷検
出装置13により貯氷を検知した場合、すぐに離氷終了か
ら貯氷モードに移らず、製氷部材５に設けられた温度検
出装置22′にて所定温度を検出するまで冷却運転（各機
能）部品の動作は製氷サイクル運転と同じ）を行なう。
つまり、製氷部材５の温度及び貯水タンク６内水温を下
げる。その後、冷却運転を停止させ貯氷モードに移す。
ここで温度検出装置22′の設定温度は、製氷部材５に氷
ができない温度がくず氷防止からも望ましく、種々検討
した結果０℃近辺が最も望ましいことが判明している。

以上のことにより、貯氷モードになったとき、製氷部材
５及び貯水タンク６内水温は低下し、貯氷庫内の熱容量
が最小限となるため、貯氷された氷の溶解がおさえられ
ることになる。

発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明の製氷機は貯氷
検出装置にて貯氷を検出した後、すぐに離氷から貯氷モ
ードに移らず、製氷部材に設けられた温度検出装置にて
所定温度を検出するまで冷却運転を行なうので、貯氷時
の貯氷庫内の熱容量が最小限となり、貯氷された氷の溶
解をおさえられるという効果があるとともに、貯氷庫内
から氷を取出し、再び製氷サイクルに切換ったとき、す
でに貯水タンク内水温が低下しているので、すばやい製
氷が行なえるという効果も合せてもっている。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例における製氷機の制御装置を
示すブロック線図、第２図は同制御装置の動作を示すフ
ローチャート、第３図は従来の製氷機の断面図、第４図
は従来の製氷機の動作を示すフローチャートである。 ５……製氷部材、６……貯水タンク、７……循環ポンプ
装置、13……貯氷検出装置、22……離氷検出装置（温度
検出装置兼用）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】氷塊を生成する製氷部材と、前記製氷部材
   に製氷水を循環する循環ポンプ装置と、製氷水を貯水す
   る貯水タンクと、前記製氷部材から氷を離氷したことを
   検出する離氷検出装置と、製氷された氷が貯氷庫内に満
   氷になったことを検出する貯氷検出装置と、前記製氷部
   材に設けられ同製氷部材の温度を検出する温度検出装置
   を具備し、前記貯氷検出装置にて貯氷が検出された場
   合、離氷検出装置にて離氷終了を検出した後、前記温度
   検出装置にて所定温度を検出するまで冷却運転を行い、
   所定温度を検出したら冷却運転を停止し、貯氷モードに
   移ることを特徴とした製氷機の制御装置。