JPH0689510B2 - 合成皮革の製造法 - Google Patents

合成皮革の製造法

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JPH0689510B2
JPH0689510B2 JP1081171A JP8117189A JPH0689510B2 JP H0689510 B2 JPH0689510 B2 JP H0689510B2 JP 1081171 A JP1081171 A JP 1081171A JP 8117189 A JP8117189 A JP 8117189A JP H0689510 B2 JPH0689510 B2 JP H0689510B2
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康治 宝来
良夫 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は合成皮革の製造法に関するものである。
[従来の技術] 耐傷性の優れた合成皮革の製造法に関し高モジュラスの
アクリル変性ポリウレタン樹脂の溶剤溶液を基体に塗布
し、有機溶剤を乾燥除去して得られる合成皮革の製造法
等が知られている(例えば特公昭59−21990号公報)。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、これらの製造法で得られた合成皮革は耐
傷性に優れるれているものの、合成皮革表面に一度付い
た引っかき傷、折れしわ、等を元の傷の無い常態近くま
で回復できる機能は有していなかつた。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は合成皮革表面に付いた引っかき傷、折れし
わ等の傷を、ゆるやかな加熱により元の表面状態に回復
させることが出来る被覆材料の研究を重ねた結果本発明
に到達した。
すなわち本発明は有機ジイソシアネート、一般式(1) H(O-A1)mO-A-O(A2-O)nH(1) [式中、Aは一般式 および/または A3(ただし、R1、R2は水素、炭素数1〜3のアルキル基、
弗素、または塩素)、 Xは水素、またはメチル基。
A1、A2は炭素数2〜4のアルキレン基。
m、nはAが一般式(2)である場合には2≦m+n≦
10を満足する正の整数であり、Aが一般式(3)である
場合には0≦n+m≦10を満足する0または正の整数で
ある。] で示されるジオール成分および必要により平均分子量50
0〜8000の長鎖ジオール成分からのポリウレタン樹脂
で、該ポリウレタン樹脂中に一般式(1)に由来する上
記一般式(2)および/または(3)で示される構成成
分を少なくとも15重量%、含むポリウレタン樹脂を基材
の表面に被覆することを特徴とする合成皮革の製造法お
よび、有機ジイソシアネート、一般式(4) で示されるジオール成分および必要により平均分子量50
0〜8000の長鎖ジオール成分からのポリウレタン樹脂
で、該ポリウレタン樹脂中に一般式(4)に由来する下
記一般式(5)で示される構成成分を少なくとも20重量
%、含むポリウレタン樹脂を基材の表面に被覆すること
を特徴とする合成皮革の製造法である。
一般式(1)において、R1、R2の炭素数1〜3のアルキ
ル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基等が挙げら
れる。この内メチル基が好ましい。A1、A2の炭素数2〜
4のアルキレン基としてはエチレン基、プロピレン基、
ブチレン基等が挙げられる。このうちエチレン基が好ま
しい。m、nはAが一般式(2)である場合には好まし
くは2≦m+n≦4を満足する正の整数であり、Aが一
般式(3)である場合には好ましくは0≦m+n≦4を
満足する0または正の整数である。
一般式(1)のジオール成分として具体的には4,4′−
メチレンビスフェノールのエチレンオキサイド2モル付
加物、4,4′−メチレンビスフェノールのエチレンオキ
サイド4モル付加物、4,4′−メチレンビスフェノール
のプロピレンオキサイド2モル付加物、4,4′−メチレ
ンビスフェノールのブチレンオキサイド4モル付加物、
4,4′−イソプロピリデンビスフェノールのエチレンオ
キサイド2モル付加物、4,4′−ジヒドロキシベンゾフ
ェノンのエチレンオキサイド4モル付加物等やビス(4
−ヒドロキシシクロヘキシル)メタン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、3,3−ビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)ペンタンおよびビス
(4−ヒドロキシシクロヘキシル)メタンのエチレンオ
キサイド2モル付加物、2,2−ビス(4−ヒドロキシシ
クロヘキシル)プロパンのプロピレンオキサイド4モル
付加物、3,3−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)
ペンタンのブチレンオキサイド2モル付加物等が挙げら
れる。
一般式(4)で示されるジオール成分はシクロヘキサン
ジメタノールである。
一般式(1)に由来する一般式(2)および/または
(3)で示される構成成分の量はポリウレタン樹脂中に
少なくとも15重量%、好ましくは20重量%以上であり15
重量%未満では合成皮革の傷回復性が悪くなる。また、
一般式(1)で示されるジオール成分は一般式(1)に
由来する一般式(2)および/または(3)で示される
構成成分の量がポリウレタン樹脂中に少なくとも15重量
%を満足する範囲内で単独あるいは2種以上の混合使用
ができる。
一般式(4)に由来する一般式(5)で示される構成部
分の量はポリウレタン樹脂中に少なくとも20重量%、好
ましくは25重量%以上であり20重量%未満では傷の回復
性が悪くなる。
必要によって用いられる平均分子量500〜8000の長鎖ジ
オール成分としてはポリエーテルジオール、ポリエステ
ルジオール、ポリブタジエングリコール、水添ポリブタ
ジエングリコール、およびこれらの2種以上の混合物が
挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、例えばポリエチレンエ
ーテルグリコール、ポリプロピレンエーテルグリコー
ル、ポリエチレン−ポリプロピレン(ブロックおよび/
またはランダム)エーテルグリコール、ポリテトラメチ
レンエーテルグリコール、ポリテトラメチレン−エチレ
ン(ブロックおよび/またはランダム)エーテルグリコ
ール、ポリテトラメチレン−プロピレン(ブロックおよ
び/またはランダム)エーテルグリコール、ポリヘキサ
メチレンエーテルグリコール、およびこれらの2種以上
の混合物が挙げられる。
ポリエステルジオールには、低分子ジオールおよび/ま
たは分子量1000以下のポリエーテルジオールとジカルボ
ン酸とを反応させて得られる縮合ポリエステルジオール
や、ラクトンの開環重合により得られるポリラクトンジ
オール、ポリカーボネートジオール等が含まれる。上記
低分子ジオールとしてはエチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、1、4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。分
子量1000以下のポリエーテルジオールとしては、前記ポ
リエーテルジオール例えばポリエチレングリコール、ポ
リテトラメチレンエーテルグリコール、ポリプロピレン
グリコール、トリエチレングリコール;およびこれらの
2種以上の混合物が挙げられる。また、ジカルボン酸と
しては脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セ
バシン酸、グルタル酸、アゼライン酸、マレイン酸、フ
マル酸等)、芳香族ジカルボン酸(テレフタル酸、イソ
フタル酸等)およびこれらの2種以上の混合物が挙げら
れ、;ラクトンとしてはε−カプロラクトンが挙げられ
る。
これらのポリエステルジオールの具体例としては、ポリ
エチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリヘ
キサメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペー
ト、ポリエチレンプロピレンアジペート、ポリエチレン
ブチレンンアジアジペート、ポリブチレンヘキサメチレ
ンアジペート、ポリジエチレンアジペート、ポリ(ポリ
テトラメチレンエーテル)アジペート、ポリエチレンア
ゼレート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレンアゼ
レート、ポリブチレンセバケート、ポリカプロラクトン
ジオール;およびこれらの2種以上の混合物が挙げられ
る。
ポリブタジエングリコールとしては水酸基末端ポリブタ
ジエンホモポリマータイプ、および水酸基末端ポリブタ
ジエンコポリマータイプ(スチレンブタジエンコポリマ
ー、アクリロニトリルブタジエンコポリマー)等や、こ
れらの2種以上の混合物等が挙げられる。具体的には米
国ARCO社のPoly Bdシリーズ及び日本曹達(株)のNIS
SO−PBのGシリーズが挙げられる。
水添ポリブタジエングリコールとしては上記ポリブタジ
エングリコールの不飽和二重結合の一部または全部を水
素添加したもの、およびこれらの2種以上の混合物等が
挙げられる。具体的には日本曹達(株)のNISSO−PBのG
Iシリーズ等が挙げられる。
また、これらの長鎖ジオール成分とエチレン性不飽和単
量体(アクリロニトリル、スチレン等)を重合させて得
られる重合体ジオールも使用することが出来る。
また、傷回復性の効果を妨げない範囲でウレタン樹脂の
製造に一般に公知のイソシアネートと反応しうる低分子
量活性水素化合物を鎖伸長剤、あるいは架橋剤として少
量使用できる。この低分子量活性水素化合物としてエチ
レングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブチレ
ングリコール、トリメチロールプロパン、モノエタノー
ルアミン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、ヘ
キサメチレンジアミン、ジエチレントリアミンイソホロ
ンジアミン、4,4′−ジフェニルメタンジアミン等を使
用することができる。
本発明に用いる有機ジイソシアネートとしては、例えば
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネー
ト、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネ
ート)等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。この
うち傷回復性の点から4、4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネートおよび、4,4′−メチレンビス(シクロヘ
キシルイソシアネート)がとくに好ましい。
一般式(1)または(4)で示されるジオール(A)と
必要により使用される長鎖ジオール成分(B)のモル比
は通常1:0〜1、好ましくは1:0〜0.5である。
有機ジイソシアネート(C)と前記(A)、(B)およ
びその他の低分子グリコール等の活性水素化合物との当
量比はイソシアネート基:活性水素含有基=0.9〜1.1:
1、好ましくは実質的に1:1である。
ポリウレタンの製造は、通常の方法で行う事が出来、例
えば有機ジイソシアネートと前記一般式(1)または
(4)のジオール成分および必要により長鎖ジオール成
分とを同時に反応させるワンショット法、有機ジイソシ
アネートと長鎖ジオール成分とを反応させてプレポリマ
ーを製造し次いでこれに前記一般式(1)または(4)
のジオールと反応させる方法等である。
ポリウレタンの製造は、イソシアネート基に対して不活
性な溶媒の存在下または不存在下で行うことが出来る。
また反応を促進するため、ポリウレタン反応に通常使用
される触媒(例えばジブチルチンジラウレーチト、スタ
ナスオクトエート等)を必要により使用することができ
る。
ポリウレタンの製造は通常用いられている製造装置で行
うことが出来る。無溶媒で重合させたのち溶媒に溶解し
たものでもよい。
溶媒を使用する場合、溶媒としてはアミド系溶媒[ジメ
チルフォルムアミド(以下DMFと略記)、ジメチルアセ
トアミド等]、スルフォキシド系溶媒、(ジメチルスル
フォキシド等)、エーテル系溶媒(ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン等)、エステル系溶媒(酢酸エチル等)、
ケトン系溶媒(シクロヘキサノン、メチルエチルケトン
等)、芳香族炭化水素系溶媒(トルエン等)、およびこ
れら2種以上の混合物が挙げられる。実用上好ましいの
はアミド系溶媒、スルフォキシド系溶媒、およびケトン
系溶媒、特にDMFである。
ポリウレタン樹脂溶液中には傷回復性を妨げない範囲で
ポリウレタン樹脂以外の樹脂、例えばポリ塩化ビニル、
ポリアクリル酸エステル、ポリメタアクリル酸エステ
ル、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、アクリロニ
トリル−塩化ビニリデン共重合体、アクリロニトリル−
スチレン共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を
配合することができる。またこれらのポリマーがポリウ
レタン化反応を阻害しないならばポリウレタン樹脂合成
時に配合してもよい。
また、必要により架橋剤〔例えば芳香族ポリイソイアネ
ート[具体的には日本ポリウレタン工業(株)製:コロ
ネートL等]あるいは、樹脂族ポリイソシアネート[具
体的には日本ポリウレタン(株)製:コロネートHL等]
等の多官能イソシアネート等〕、酸化防止剤[4.4′−
ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノ
ール)等のヒンダードフェノール;トリフェニルホスフ
ァイト、トリクロルエチルホスファイト等の有機ホスフ
ァイト]、紫外線吸収剤(ベンゾフェノン系、ベンゾト
リアゾール系、蓚酸アニリド系等)、NOxガス安定剤
(セミカルバジロ系等)、カルボン酸、リン酸、オキシ
カルボン酸等の安定剤や顔料(酸化チタン、カーボンブ
ラック等)、染料(アンスラキノン系、チオインジゴ
系、ペリレン系等)、フィラー(炭酸カルシウム、シリ
カ、ガラスビーズ等)、界面活性剤(カチオン系、アニ
オン系、ノニオン系、シリコーン系等)、スリップ剤
(高級脂肪酸アミド等)、可塑剤(ジブチルフタレー
ト、ジオクチルフタレート等)、等を添加することが出
来る。
本発明において使用する基材としては種々のものが使用
できる。天然皮革、各種天然または合成繊維(ポリアミ
ド、ポリエステル、レーヨン、ウール、綿等およびそれ
らの混合物)からなる識布、不織布、編布、フェルト、
起毛、布紙等や、上記織布、不織布、起毛布等の基布に
ポリウレタン樹脂を含浸あるいは被覆したものや、ポリ
ウレタン樹脂やポリ塩化ビニル樹脂のスポンジ層を形成
したもの、あるいは更にその上にポリウレタン樹脂、ポ
リアミド樹脂、ポリアミノ酸樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂
等の皮膜を形成したもの等種々のタイプのものが使用で
きる。
本発明の合成皮革の製造法とは、本発明のポリウレタン
樹脂を前記した基材の表面に被覆するものであるが、そ
の被覆方法として含浸、スプレー塗装、ドクターナイフ
塗装、グラビア塗装、転写法等の方法が採用できる。
ポリウレタン樹脂溶液の濃度は通常3〜80重量%の範囲
で使用される。希釈用溶剤としてはアミド系溶剤(DM
F、ジメチルアセトアミド等)、ラクタム系溶剤(n−
メチル−2−プロリドン等)、スルフォキシド系溶剤
(ジメチルスルフォキシド等)、エーテル系溶剤(ジオ
キサン、テトラヒドロフラン等)、エステル系溶剤(酢
酸エチル等)、ケトン系溶剤(シクロヘキサノン、メチ
ルエチルケトン、メチロイソブチルケトン等)芳香族系
溶剤(トルエン等)、およびこれら2種以上の混合物が
上げられる。
塗膜は80〜160℃で1〜60分間乾燥させると不粘着性で
ブロッキングの生じない良好な合成皮革が得られる。
本合成皮革の表面に着色、表面感触の調整の為傷回復性
を妨げるい範囲で、更にポリウレタン樹脂、ポリアミノ
酸樹脂、ポリアクリル樹脂、等を被覆しても良い。
本発明で得られる合成皮革は常温で付いた引っかき傷、
折りしわ等の傷を、40〜100℃に加熱することにより元
の傷の無い常態近くまで回復させることかできる。
[実施例] 以下実施例により本発明を説明するが、本発明はこれに
限定されるものではない。(実施例中に示す部は重量部
を表す) 実施例1 ポリテトラメチレンエーテルグリコール(平均分子量20
00水酸基価56.1)2400部と、4,4′−ジフェニールメタ
ンジイソシアネート2500部を70℃で2時間反応させ末端
にイソシアネート基を有する擬プレポリマーを得た。こ
の擬プレポリマーと4,4′−イソプロピリデンビスフェ
ノールのエチレンオキサイド付加物(平均付加モル数2.
8モル、平均分子量352、水酸基価319)をそれぞれ110〜
120℃に加温し、定量ポンプで100g/分および63.2g/分の
速度で連続的に混合機を介し約200℃に調温された双軸
スクリュー押出機中で反応させ、双軸スクリュー出口の
ダイス、および冷却機、ペレタイザーを介し円柱状のポ
リウレタン樹脂ペレットを得た。
このポリウレタン樹脂の30%DMF溶液の粘度は20℃で460
ポイスであった。
上記ポリウレタン樹脂30部をDMF135部中に溶解後、酢酸
エチルエステル135部、カーボンブラック3部、を加え
塗工液に調整した。
この塗工液を基材(起毛布にポリウレタン樹脂の湿式ス
ポンジ層を付与したもの)表面にグラビアロールで塗布
後130℃で5分間乾燥し(乾燥後の塗膜厚さは約15μで
あった)合成皮革を得た。
この合成皮革表面に引っかき傷、揉みしわ等をつけたの
ちドライヤーで約1分間加熱したところ傷、折れしわの
無い表面常態に回復した。
実施例2 ポリブチレンアジペート(平均分子量2500、水酸基価4
4.9)58部、4,4′イソブロピリデンビスフェノールのエ
チレンオキサイド付加物(平均付加モル数2.3モル、平
均分子量330、水酸基価340)131部、4,4′−メチレンビ
ス(シクロヘキシルイソシアネート)111部、ジブチル
チンジラウレート(触媒)0.1部をDMF400部、メチルエ
チルケトン300部、の混合溶媒中で80℃で反応させて、
樹脂濃度30%で20℃の粘度が100ポイズのポリウレタン
樹脂を得た。
得られたポリウレタン樹脂溶液100部にメチルエチルケ
トン50部、DMF50部、酸化チタン5部、コロネートHL
[日本ポリウレタン(株)製、多官能イソシアネート]
5部、を配合し塗工液に調整した。
この塗工液を離型紙上にドクターナイフで厚さ100μに
コーティング後130℃で5分間乾燥した、これに更にポ
リウレタン樹脂系接着剤サンンプレンLQ−228[三洋化
成工業(株)製]を厚さ100μにコーティング後130℃で
1分間乾燥し170℃に加熱した熱ロールで基材(ポリウ
レタン樹脂のスポンジ層を形成させた起毛布)と圧着し
合成皮革を得た。
この合成皮革の表面に引っかき傷、揉みしわ等を付けた
のち80℃で湯浴に浸漬したところ約1分間で傷、折れし
わの無い表面常態に回復した。
実施例3 ポリカーボネートジオール(平均分子量1020、水酸基価
110)114.4部、2,2−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキ
シル)プロパン(分子量246)77.1部、4、4′−ジフ
ェニールメタンジイソシアネート108.5部、をDMF700部
中80℃で反応させて、樹脂濃度30%で20℃の粘度が650
ポイズのポリウレタン樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液100部にメチルエチルケトン250部、DMF250
部、カーボンブラック5部を加えた塗工液に調整した。
この塗工液を基材(塩ビレザー:発泡タイプ)表面に乾
燥後の厚みが15μになるようにスプレイコーティング後
140℃で3分間乾燥し合成皮革を得た。
この合成皮革表面に引っかき傷、揉みしわ等を付けた後
80℃の湯浴中に浸漬したところ傷、折れしわの無い表面
常態に回復した。
実施例4 シクロヘキサンジメタノール109.6部、4,4′−ジフェニ
ールメタンジイソシアネート190.4部をDMF700部中、80
℃で反応させて、樹脂濃度30%で20℃の粘度が810ポイ
ズのポリウレタン樹脂溶液を得た。
この樹脂溶液100部にDMF250部、メチルエチルケトン250
部、酸化チタン5部を加え塗工液に調整した。この塗工
液を基材(湿式合成皮革)表面に乾燥後の厚みが15μに
なるようにスプレイコーティング後130℃で5分間乾燥
した。
得られた合成皮革表面に引っかき傷、揉みしわ等を付け
た後80℃の湯浴中に浸漬したところ約2分間で傷、折れ
しわの無い表面常態に回復した。
比較例1 ポリカーボネートジオール(平均分子量2000、水酸基価
56.1)161部、エチレングリコール23.6部、4,4′−ジフ
ェニールメタンジイソシアネート115.4部をDMF中、80℃
で反応させて、樹脂濃度30%で20℃の粘度が710ポイズ
のポリウレタン樹脂溶液を得た。
上記ポリウレタン樹脂溶液100部にDMF35部、メチルエチ
ルケトン135部、カーボンブラック5部を加え塗工液を
調整した。
この塗工液を基材(起毛布にポリウレタン樹脂の湿式ス
ポンジ層を形成させたもの)表面にグラビアロールで塗
布後130℃で5分間乾燥し、(乾燥後の塗膜厚さは約15
μであった)合成皮革を得た。
この合成皮革の表面に引っかき傷、揉みしわ等を付けた
後、80℃の湯浴中に5分間浸漬したがこれらの傷は消え
なかった。また更にドライヤーで5分間加熱したが傷は
消えず傷回復性の効果は認められなかった。
[発明の効果] 本発明で得られる合成皮革は、合成皮革表面に発生する
傷(引っかき傷、揉みしわ等)を40〜100℃の緩やかな
加熱により傷の無い表面常態に回復できる。また、表面
滑性、耐候性も非常に良好である。
上記効果を奏することから本発明で得られた合成皮革は
靴、鞄、衣料用材料、家具、車両用部材、等の用途に有
用である。また合成皮革表面に一時的に押し型でマーキ
ングする等の使用方法もでき有用である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材表面に、有機ジイソシアネート、一般
    式(1) H(O-A1)mO-A-O(A2-O)nH(1) [式中、Aは一般式 および/または A3(ただし、R1,R2は水素、炭素数1〜3のアルキル基、
    弗素、または塩素) Xは水素、またはメチル基。 A1,A2は炭素数2〜4のアルキレン基。 m,nはAが一般式(2)である場合には2≦m+n≦10
    を満足する正の整数であり、Aが一般式(3)である場
    合には0≦n+m≦10を満足する0または正の整数であ
    る。] で示されるジオール成分および必要により平均分子量50
    0〜8000の長鎖ジオール成分を、イソシアネート基:活
    性水素含有基=0.9〜1.1:1の当量比で反応させてなるポ
    リウレタン樹脂で、該ポリウレタン樹脂中に一般式
    (1)に由来する上記一般式(2)および/または
    (3)で示される構成成分を少なくとも15重量%含むポ
    リウレタン樹脂を基材の表面に被覆することを特徴とす
    る合成皮革の製造法。
  2. 【請求項2】一般式(1)で示されるジオール成分のm,
    nが、Aが一般式(2)である場合には2≦m+n≦4
    を満足する正の整数であり、Aが一般式(3)である場
    合には0≦m+n≦4を満足する0または正の整数であ
    る請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】有機ジイソシアネート、一般式(4) で示されるジオール成分および必要により平均分子量50
    0〜8000の長鎖ジオール成分を、イソシアネート基:活
    性水素含有基=0.9〜1.1:1の当量比で反応させてなるポ
    リウレタン樹脂で、該ポリウレタン樹脂中に一般式
    (4)に由来する下記一般式(5)で示される構成成分
    を少なくとも20重量%含むポリウレタン樹脂を基材の表
    面に被覆することを特徴とする合成皮革の製造法。
  4. 【請求項4】有機ジイソシアネートが4,4′−ジフェニ
    ルメタンジイソシアネートおよび/または4,4′−メチ
    レンビス(シクロヘキシルイソシアネート)である請求
    項1〜3のいずれか記載の製造法。
JP1081171A 1988-09-05 1989-03-30 合成皮革の製造法 Expired - Lifetime JPH0689510B2 (ja)

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