JPH068886U - セラミックス配管の継手構造 - Google Patents

セラミックス配管の継手構造

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JPH068886U
JPH068886U JP5458992U JP5458992U JPH068886U JP H068886 U JPH068886 U JP H068886U JP 5458992 U JP5458992 U JP 5458992U JP 5458992 U JP5458992 U JP 5458992U JP H068886 U JPH068886 U JP H068886U
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 セラミックス材の伸びを吸収しながらパッキ
ン面に常に一定の押圧力で押し付け、安定した接続状態
を得る。 【構成】 外表面を保温材12で覆ったセラミックス管
10の接続端の近傍に鍔状部14を形成し、同部14に
緩衝材15を介して係止する金属板20を取り付け、同
金属板20を保温材12の外周から露出して延長する。
このセラミックス管10を接続する他のセラミックス管
10にも同様に鍔状部14を形成し、かつ金属板20を
係止する。また、接続ブロック50へ接続する場合、下
駄状支持用金属板60を接続端面の反対側の端面に取り
付け、これら金属板20の間又は金属板20と下駄状支
持用金属板60の間に、スルーボルト30、ナット3
5、バネ40から構成される弾性締付け部材を取り付け
て接続する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、溶融された金属等、高温の導電性流体を移送するのに用いられるセ ラミックス配管に関し、特に、かかるセラミックス配管における継手構造の改良 に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、冶金や鋳造、その他高温の溶融金属を取り扱う分野においては、例えば 亜鉛やアルミニウム等の溶融金属を移送する手段として電磁ポンプが使用される 。この溶融金属移送用の電磁ポンプは、例えば実公平3−869号公報等に知ら れるように、溶融金属を導入するダクトと、この外側に配置したステータとから なっており、上記ダクトに導入した溶融金属を二次導体として、これにステータ で発生させた回転磁界を作用させ、上記ダクトに推力を与えて溶融金属を移送す るものである。
【0003】 また、これらの移送路についても、それまでの樋等の流路に代わり、周囲が閉 じられたパイプ状の管路が使用されるようになっている。この種のダクトは、流 体が高温の溶融金属であり、しかも亜鉛やアルミニウム等のように、腐食性の強 いものが多いことから、直接溶融金属に触れる部分には窒化珪素等のセラミック ス材料で作られた管が使用されている。
【0004】 しかし、セラミックス管は、金属パイプに比較して弾性に乏しく、しかも脆い という機械的性質をもっている。そのため、このセラミックス管の接続のために は、一般に金属管等の接続に使用されている継手構造をそのまま適用することは 出来ず、種々の特殊な接続構造が提案されている。その一例として、例えば実公 平3−637号公報等によれば、セラミックス管を内部に収納した金属製の保護 パイプを用いて接続する構造が知られている。すなわち、セラミックスパイプの 略中央部には、保護パイプとの間の長手方向の移動を規制する突起を形成し、さ らに、保護パイプの端部にはフランジ部を形成し、これらフランジ部を耐熱性パ ッキンを挟んで突き合わせ、バネを備えたスルーボルトとナットで締め付けなが ら接続している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術による接続構造においては、前記金属製保護パ イプとセラミックス管との間は両者の略中央部で長手方向の移動の規制が行われ ているものの、両者の熱膨張係数の違いにより、隣接するセラミックス管を常に 一定の押圧力で押し付けることは不可能であるという問題点があった。これは、 両者をその中央部で相互の移動を規制しても、その長手方向の長さが互いに温度 によって異なってしまい(金属製保護パイプの熱膨張係数の方が大きい)、その ため、中央部からフランジ部までの距離とセラミックス管端面までの距離の差も 変化してしまい、隣接するセラミックス管の端面同士の押圧力は、保護パイプ端 部のフランジ部をバネにより所定の押圧力で押し付けても、変化してしまうから である。
【0006】 セラミックス同士の接合には、そのセラミックス材の伸びを吸収しながらパッ キン面に対して押し付ける必要があるが、この押圧力が必要以上に大きくなると 、セラミックスの脆弱性から破損を生じてしまう。そのため、セラミックス管を 押し付ける圧力は、常に一定の範囲内に制限し、必要以上の力で締め付けること は避けなければならない。
【0007】 そこで、本考案では、上記の従来技術における問題点を解決し、すなわち、セ ラミックス管の継手構造において、セラミックス材の伸びを吸収しながらパッキ ン面に常に一定の押圧力で押し付け、安定した接続状態が得られ、しかも、その 分解や組立の容易なセラミックス配管の継手構造を提供することを目的としてい る。
【0008】
【課題を解決するための手段】 すなわち、上記の目的を達成するため、本考案では、外周表面を保温材で覆っ たセラミックス管をパッキングを介して他のセラミックス管へ、あるいは、接続 ブロックへ接続するセラミックス配管の継手構造において、前記セラミックス管 の端面近傍に係合部を形成し、緩衝材を介して当該係合部に係止する金属板を、 前記セラミックス管の長手方向に対して垂直な方向に、前記保温材の外周表面を 超えて延設し、さらに、前記金属板と前記他のセラミックス管あるいは接続ブロ ックとの間に弾性締付け部材を取り付け、当該弾性締付け部材により前記金属板 を介して前記セラミックス管の端面を、前記他のセラミックス管の端面、あるい は、前記接続ブロックの接続端面の前記パッキンに所定の圧力で押し付けながら 接続することを特徴とするセラミックス配管の継手構造を提供する。
【0009】
【作用】
上記の本考案のセラミックス配管の継手構造によれば、他のセラミックス管あ るいは接続ブロックへパッキングを介して接続されるセラミックス管の接続端面 近傍に形成された係合部に金属板を係止し、この金属板を保温材の外周表面を超 えてセラミックス管の長手方向に対して垂直に延設し、この金属板を弾性締付け 部材で締め付ける構造を採用することにより、前記セラミックス管と前記金属板 間の熱膨張の差による影響が排除される。そして、前記セラミックス管端面をパ ッキンに押し付ける押圧力が直接前記弾性締付け部材により与えられ、前記セラ ミックス管の伸びを吸収しながら、常に、一定の圧力でパッキンを押圧すること が可能となる。
【0010】
【実施例】
以下、本考案の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。 まず、図1には、本考案のセラミックス配管の継手構造をセラミックス管同士 の接続に採用した一実施例が示されている。この図において、溶融金属の流路を 持つ2本の中空のセラミック管10の周囲には予熱ヒータ(マイクロヒータ)1 1が巻装され、その周囲は保温材あるいは断熱材12で覆われている。そして、 このセラミックス管10、10は、その間に耐熱性パッキン13を挟み、隣接す る同セラミックス管10の端面に突き合わせた状態で接続されている。
【0011】 上記のセラミックス管10の材質は、中空内部を移送する溶融金属の種類によ っても異なるが、例えば亜鉛やアルミニウム等、腐食性の強い溶融金属の移送の ためには、窒化珪素や炭化珪素等、耐熱性や機械的強度が高く、しかも耐蝕性の 高いものが使用されている。また、このセラミックス管10の両端面に近接して 係合部としての鍔状部14、14がその外周面から突出して形成されている。但 し、図面では一端面側のみが示されている。 本実施例では、この係合部として、セラミックス管10の外周に突出して形成 した鍔状部14のみが図示されているが、これに代えて、例えばセラミックス管 10の外周に溝を形成して当該係合部とすることも可能である。また、耐熱性パ ッキン13としては、例えばアルミナ−シリカ系繊維を主体とする耐熱性の高い 材料が使用されており、前記セラミックス管10の端面の内外径に対応する内外 径を持ったリング形に形成されている。この耐熱性パッキン13は、セラミック ス管10、10同士が接続された状態では、両者の端面の間に挟まれ、所定の圧 力で挟み付けられる。
【0012】 そして、上記セラミックス管10、10の外周には、それぞれ、金属板20、 20が設けられている。この金属板20、20は、例えばSUS304等のステ ンレス板材を図2の(a)あるいは(b)に示すように、円形、あるいは長方形 の外形の中央部に半円形の切込部21、21を形成したものであり、その中央部 の半円の直径は上記セラミックス管10の外形よりも大きく、かつ、その鍔状部 14の外周径よりも小さくなっている。そのため、上記の図1にも示すように、 セラミックス管10、10を切込部21内に挿入した状態では、金属板20、2 0はセラミックス管10、10の鍔状部14、14に、例えば石綿等の緩衝材1 5、15を介して係止され、かつ、セラミックス管10の長手方向に対して垂直 な方向に、保温材12の外周表面を超えて延びている。なお、これら2枚の金属 板20、20は、2本のセラミックス管10、10の接合面を中心とした場合、 鍔状部14、14の外側に配置されており、すなわち、鍔状部14、14を間に 挟んで互いに対向するように配置される。また、図2中に示す符号22、22… は、後に説明するスルーボルトを通す通孔である。
【0013】 再び、図1に戻り、本考案のセラミックス配管の継手構造では、上記金属板2 0、20の間には、特に、保温材12の外周表面から露出して外気に接触してお り、そのため温度が低くなっている部分には、スルーボルト30と、ナット35 と、そしてバネ40とから構成される弾性締付け部材が取り付けられている。よ り具体的には、スルーボルト30は、その頭部31と一方の金属板20(図では 右側)との間にはバネ40を挿入してその通孔22を通し、さらに、他方(図で は左側)の金属板20の通孔22を通し、その先端部にナット35を螺合して取 り付ける。かかるセラミックス配管の継手構造によれば、互いに接続されるセラ ミックス管20、20の接続端面は、その近傍に形成された係合部としての鍔状 部14、14と2枚の金属板20、20により、スルーボルト30とバネ40等 を含む弾性締付け部材により、間に挿入された耐熱性パッキン13上に直接押圧 されることから、上記従来の構造において発生するセラミックス管10と金属板 20との間の熱膨張の差による押圧力(締め付け力)の変化を排除し、セラミッ クス管の伸びを吸収しながら、常に、一定の圧力でパッキン上へ押圧することを 可能にする。
【0014】 次ぎに、図3により、2本のセラミックス管10、10を接続ブロック50を 介して接続し、「L」字状に接続したセラミックス配管の継手構造の実施例につ いて詳細に説明する。なお、この他の実施例において、上述の実施例と同じ符号 は上記と同様の部材を示している。また、上記の接続ブロック50は、例えばセ ラミックス材を所定の形状に形成し、その内部に「L」字状の流路を形成したも のである。
【0015】 この他の実施例では、図からも明かなように、接続ブロック50の流路が開口 した接続端面51、52の反対側の端面53、54に、外形略下駄状の支持用金 属板60、60を取り付け、これら支持用金属板が接続ブロック50の外周を超 えて延びた部分にスルーボルト30を通す通孔22、22を設けている。このよ うな外形略下駄状の支持用金属板60を用いるのは、セラミックス材で形成され た接続ブロック50の外周に支持用金属板60が容易にフックし、確実に固定す るためであり、また、その接触面積を小さくして不必要に加熱されることを防止 するためである。そして、これら支持用金属板60、60と、前記セラミックス 管10、10の鍔状部14、14に緩衝材を介して係止された金属板20、20 との間には、上記と同様に、スルーボルト30と、ナット35と、そしてバネ4 0とから構成される弾性締付け部材を取り付け、2本のセラミックス管10、1 0を接続ブロック50へ締め付けて接続している。
【0016】
【考案の効果】
上記の本考案の詳細な説明からも明かな様に、本考案になるセラミックス配管 の継手構造によれば、セラミックス管と前記金属板間の熱膨張の差による影響を 排除し、セラミックス管の伸びを吸収しながら、常に、一定の圧力で接合部のパ ッキンへ押圧することを可能にし、安定した接続状態が得られ、しかも、その分 解や組立も容易であるという優れた効果を発揮する。また、本考案のセラミック ス配管の継手構造は、セラミックス管同士の接続だけに限らず、接続ブロックと の接続にも適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のセラミックス配管の継手構造を採用し
たセラミックス管同士の接続構造の詳細を説明する拡大
断面図である。
【図2】上記図1の金属板の具体的例を説明する平面図
である。
【図3】本考案のセラミックス配管の継手構造をセラミ
ックス管と接続ブロックとの接続構造に採用した他の実
施例を示す斜視図である
【符号の説明】
10 セラミックス管 12 保温(断熱)材 13 耐熱性パッキン 14 鍔状部 15 緩衝材 20 金属板 30 スルーボルト 35 ナット 40 バネ 50 接続ブロック 60 下駄状支持用金属板

Claims (3)

    【整理番号】 0920088−02 【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周表面を保温材で覆ったセラミックス
    管をパッキングを介して他のセラミックス管へ、あるい
    は、接続ブロックへ接続するセラミックス配管の継手構
    造において、前記セラミックス管の端面近傍に係合部を
    形成し、緩衝材を介して当該係合部に係止する金属板
    を、前記セラミックス管の長手方向に対して垂直な方向
    に前記保温材の外周表面を超えて延設し、さらに、前記
    金属板と前記他のセラミックス管あるいは接続ブロック
    との間に弾性締付け部材を取り付け、当該弾性締付け部
    材により前記金属板を介して前記セラミックス管の端面
    を、前記他のセラミックス管の端面、あるいは、前記接
    続ブロックの接続端面の前記パッキンに所定の圧力で押
    し付けながら接続することを特徴とするセラミックス配
    管の継手構造。
  2. 【請求項2】 前記請求項1において、前記セラミック
    ス管の端面が前記パッキンを介して前記他のセラミック
    ス管の端面に接続されるセラミックス配管の継手構造に
    おいて、前記他のセラミックス管の端面近傍にも係合部
    を形成し、かつ、緩衝材を介して当該係合部に係止する
    金属板を前記保温材の外周表面を超えて延設すると共
    に、前記セラミックス管の前記金属板と前記他のセラミ
    ックス管の前記金属板との間に取り付けたバネを備えた
    スルーボルトにより前記弾性締付け部材を構成すること
    を特徴とするセラミックス配管の継手構造。
  3. 【請求項3】 前記請求項1において、前記セラミック
    ス管の端面が前記パッキンを介して前記接続ブロックの
    接続端面に接続されるセラミックス配管の継手構造にお
    いて、前記接続ブロックの接続端面の反対側の端面には
    外周を超えて延びた支持用金属板を設け、前記セラミッ
    クス管の前記金属板と前記支持用金属板との間に取り付
    けたバネを備えたスルーボルトにより前記弾性締付け部
    材を構成することを特徴とするセラミックス配管の継手
    構造。
JP5458992U 1992-07-11 1992-07-11 セラミックス配管の継手構造 Expired - Lifetime JPH0735186Y2 (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09196260A (ja) * 1996-01-11 1997-07-29 Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd セラミックフランジと金属製フランジの締結構造
JP2016211659A (ja) * 2015-05-08 2016-12-15 助川電気工業株式会社 セラミック配管結合構造及び連結配置したセラミック配管結合構造
KR102663645B1 (ko) * 2023-01-31 2024-05-14 (주)웨어솔루션 세라믹 수지 복합관 및 그 제조 방법
WO2024111689A1 (ko) * 2022-11-21 2024-05-30 비케이엠 주식회사 배관 연결체

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JPH0735186Y2 (ja) 1995-08-09

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