JPH0526091B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は外管の内部に内管をサポートを介し
て設け、その内管の内部にバーナを設け、そのバ
ーナにより発生された熱風を内管の先端から内管
と外管との間〓を通すことにより加熱するように
したシングルエンド形式のラジアントチユーブの
改良に関するものである。

従来の技術 ラジアントチユーブの形式としては、シングル
エンド形式、Ｕ字形式、ストレート形式などが知
られている。

なかでも温度分布、効率、取扱いなどの面でシ
ングルエンド形式のラジアントチユーブが最も優
れており、使い易い。また、シングルエンド形式
のラジアントチユーブは温度分布を均一にしやす
いため、正確な加熱が行えるばかりでなく、チユ
ーブの寿命が長く、維持費も安いと言われてい
る。

第６図はそのような従来のシングルエンド形式
のラジアントチユーブを示している。炉壁１に外
管２を固定し、その外管２の内部に内管３を固定
している。内管３の内部にはバーナ４が設けられ
ている。内管３及び外管２はサポート機構５に固
定されており、内管３の先端３ａは外管２の内部
に自由端の状態で配置されている。

また、特開昭58−18015号公報には、内筒と外
筒の間にサポートを設けた放射管が開示されてい
る。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、第６図に示すような従来のシン
グルエンド形式のラジアントチユーブにあつて
は、外管２と内管３との間〓を所望の値に設定す
るのが実際上極めて困難である。特に、内管３の
先端が自由端の形式になつているため、内管３の
先端３ａと外管２の内壁との間の間〓を正確に設
定することは極めて困難である。

さらに、仮にラジアントチユーブの製造時にお
いて外管２と内管３との間〓を正確に設定し得た
としても、ラジアントチユーブを高温で使用する
と、特に内管３が熱により変形し、内管３の先端
３ａが下向きに曲る傾向があり、結局、内管３の
先端３ａと外管２の内壁との間〓が所定の値に保
たれなくなるのである。

そのように外管２と内管３との間〓が所定値か
ら外れると、燃焼ガス（すなわち熱風）の流れが
設計通りにならず、不均一となつて、外管２を均
一に加熱し難く、局部的に温度が上昇したり、局
部的に温度が低下したりする部分が生じる。

また、特開昭58−18015号公報に記載の放射管
は、加熱炉内の鋼片その他の固体あるいは流体状
の被熱物の加熱に用いるものであり、内筒のほぼ
全長にわたつてラセン状のフインを兼ねたサポー
トが設けられているため、内筒及び外筒の長い範
囲においてサポートが連続して内外筒間に介在し
ており、内外筒間の距離が一定に保てるという長
所がある半面、使用時に熱によつて内筒が変形し
て曲ると、内筒と外筒の間に過大な応力が生じ、
破損しやすい欠点がある。特に極めて過酷な高温
雰囲気では耐熱性及び耐久性に問題が生じる。

この発明はラジアントチユーブの内管と外管と
の間〓を製造時は勿論のこと使用時においても正
確に保持でき、極めて過酷な高温雰囲気でも優れ
た耐熱性を有し、また均熱加熱となり、かつ過大
な応力が生じないシングルエンド形式のラジアン
トチユーブを提供することを目的としている。

課題を解決するための手段 このような目的を達成するために、本発明の要
旨とするところは、外管の中に内管を設けて二重
管式にし、その内管の内部にバーナを設け、その
バーナにより熱風を発生させて内管の先端から内
管と外管との〓間を通すことにより加熱するよう
にしたシングルエンド形式のラジアントチユーブ
において、少なくとも内管がセラミツクスで作ら
れており、内管の側壁に多数の貫通孔が設けられ
ており、かつ、内管の先端部外側に内管と同材質
より成る突起状サポートを配置し、上記サポート
を外管の内壁面に接触させて内管をサポートする
ことを特徴とするラジアントチユーブにある。

実施例 第１図はこの発明によるシングルエンド形式の
ラジアントチユーブの一例を示している。炉壁１
に外管２が従来と同様に固定されている。その外
管２の内部に内管３が設定してある。その内管３
の内部にはバーナ４が設けてある。サポート機構
５は内管３を固定するとともに、バーナ４その他
も固定できるようになつているが、従来のサポー
ト機構を採用できるので、図には詳細な構造が示
されていない。

外管２と内管３との間には長手方向に関して２
か所に突起状のサポート１０，１１が介在してあ
る。図示例では、内管３の先端３ａには外向きに
４個の突起状のサポート１０が設けてある。内管
３の途中にも突起状のサポート１１を設けてもよ
い。

第２〜５図は第１図のラジアントチユーブに使
用されている内管３とサポート１０の各種形状を
示している。第２図の例にあつては、内管３の上
側に１個のサポート１０が設けられており、内管
３の下側に２個のサポート１０が設けられてい
る。

第３図の例にあつては、内管３の円周方向に等
間隔に４個のサポート１０が設けられている。こ
れらの４個のサポート１０は全て同一の高さとな
つている。

第４図の例にあつては、内管３の下側にのみ１
個のサポート１０が設けられている。

第５図の例にあつては、内管３の上側と下側に
それぞれ１個ずつサポート１０が設けられてい
る。

また、外管２、内管３およびサポート１０，１
１は炭化ケイ素焼結体、窒化ケイ素結合の炭化ケ
イ素質焼結体、窒化ケイ素焼結体などのセラミツ
クスで製造する。

使用に際しては、第１図に示すように、矢印１
３の方向から空気が流入し、バーナ４により燃焼
ガス（熱風）が矢印１４方向に発生する。熱風は
内管３の内部を流れていつて、内管３の先端３ａ
から矢印１５で示すように流れ出る。熱風はさら
に外管２と内管３との間〓を通つて、サポート１
０，１１を通過し、矢印１６の方向に流れて排気
される。他方、内管３の側壁に設けられた多数の
貫通孔から熱風が外管２と内管３との〓間に流出
して、その熱風と前述の矢印１６方向に流れてき
た熱風とが混合される。このようにして各貫通穴
のところで２種類の熱風が混流状態となり、熱風
の滞留時間が長くなり、外管１５が均一に加熱さ
れる。

さらに、内管３の側壁に多数の貫通孔を設け
る。このようにすると、それらの貫通孔から流出
した熱風が、内管３と外管２との間を流れてきた
熱風に混合されて混流となり、外管２に均一に熱
が伝わりやすくなり、均熱加熱となるので、スポ
ーリングが緩和でき、外管２の耐久性を向上でき
る。

発明の効果 この発明によれば、少なくとも内管がセラミツ
クスによつて作られているので、極めて過酷な高
温雰囲気であつても優れた耐熱性を奏する。

この発明によれば、内管３の側壁に設けられた
多数の貫通孔から熱風が外管２と内管３との〓間
に流出して、その熱風が外管２と内管３との〓間
を流れてきた熱風と混合される。その結果、各貫
通穴のところで２種類の熱風が混流状態となり、
熱風の滞留時間が長くなり、外管１５が均一に加
熱され、より効果的な熱伝達が可能となる。

また、この発明によれば、内管の先端部外側に
内管と同材質より成る突起状サポートを配置し、
そのサポートを外管の内壁面に接触させて内管を
サポートするため、より効果的な熱伝達が可能と
なる。さらに、外管２と内管３との間〓をサポー
ト１０，１１によつて所望の値に正確に設定で
き、ラジアントチユーブの製造時のみでなく、そ
の使用時においても、外管２と内管３との間〓を
正確に維持できるという顕著な効果が得られる。

さらには、そのようなサポートの存在により、
ラジアントチユーブの経時変化に伴なう変形も防
ぎ易く、結果的に見て、ラジアントチユーブの寿
命を著しく増加させることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の好適な実施例によるラジア
ントチユーブを示す概略断面図、第２図ないし第
５図は本発明のラジアントチユーブに用いるサポ
ートの各種形状を示す概略端面図、第６図は従来
のシングルエンド形式のラジアントチユーブを示
す概略断面図である。 １……炉壁、２……外管、３……内管、４……
バーナ、１０……サポート、１１……サポート。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 外管の中に内管を設けて二重管式にし、その
   内管の内部にバーナを設け、そのバーナにより熱
   風を発生させて内管の先端から内管と外管との〓
   間を通すことにより加熱するようにしたシングル
   エンド形式のラジアントチユーブにおいて、少な
   くとも内管がセラミツクスで作られており、内管
   の側壁に多数の貫通孔が設けられており、かつ、
   内管の先端部外側に内管と同材質より成る突起状
   サポートを配置し、そのサポートを外管の内壁面
   に接触させて内管をサポートすることを特徴とす
   るラジアントチユーブ。