JP4121752B2 - 配管連結構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、温度と流量が大きく変動する流体が流れる熱衝撃の掛かる配管に適した配管連結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、電力の有効利用を図るべく、高温蓄熱槽と、これを利用した給湯設備や廃棄物処理設備等の研究開発を行っている。研究開発の成果により高温蓄熱槽の性能は向上し、500℃以上の高温の蒸気を瞬時に取り出すことも可能となったが、その一方で、高温蓄熱槽から蒸気の熱を利用する設備までの配管の継手部分が、配管内を流れる流体の熱衝撃に耐えきれずに破損してしまうという問題が生じた。破損するのは、配管に高温蒸気が一気に流れ込んだ時に配管の内側と外側の温度差が過大となって、尚且つ配管の周囲をフランジやユニオン等の管継手によって拘束しているために、継手部分に大きな熱応力が掛かることが原因であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は以上に述べたような実情に鑑み、流れる流体の温度と流量が大きく変動しても破損することのない熱衝撃に強い配管連結構造の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するために、請求項1記載の発明による配管連結構造は、500℃以上の高温蒸気が内部を通過する配管連結構造であって、連結する2本の配管の端部に、当該配管との間に隙間を形成する別の管体を各々外嵌し、各管体の反対向側の端を配管に各々溶接して溶接部を設けるとともに、管体同士を継手部材により連結し、双方の隙間が連通すると共に、各隙間がその外側を囲む管体の延長方向全長に亘って連続して設けられることを特徴とする。配管と管体との隙間の大きさについては限定しないが、あまり大きな隙間である必要はなく、1mm未満の小さな隙間でも良い。また、管体同士を連結する継手部材は、フランジ継手やユニオン継手といった従前の管継手の構造とすることができる。
【0005】
このような構造とすると、配管に高温の流体が一気に流れ込んだ時でも、継手部材で実際に連結されている管体が流体と接触しないために、流体による管体及び継手部材への熱衝撃が緩和されるからこの部分での破損を防止でき、また配管は管体との溶接部を除いて拘束されていないので、配管の損傷も防止できる。
【0006】
さらに、配管と管体との溶接部の肉厚を配管の肉圧よりも厚くし、配管から管体への熱移動を促進することで、配管と管体の溶接部における温度差による熱応力が小さくなることから、当該溶接部における破損を防止できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の配管連結構造の一実施形態を示す断面図である。この配管連結構造は、連結する2本の配管1a,1bの端部に、当該配管の外径よりも内径の大きな別の管体2a,2bを各々外嵌し、管体2a,2bの反対向側を配管1a,1bの外周に各々溶接するとともに、各管体2a,2bの対向側に設けたフランジ4a,4bを、パッキン5をはさんでボルト・ナット6により締結した構造となっている。配管1a,1bの外周面と管体2a,2bの内周面の間には、均一な隙間sが形成されている。
【0008】
この構造によれば、配管1a,1bを流れる流体が管体2a,2bに直接触れることがないことから、配管1a,1bに高温流体が急に流れ込んだ場合であっても、管体2a,2bの内側と外側の温度差が過大となるのを抑制でき、管体2a,2bとフランジ4a,4bの溶接部11における破損を防止できる。また配管1a,1bは、管体2a,2bとの溶接部10以外は拘束されていないので、配管1a,1bに掛かる熱応力を許容範囲内に抑えることができる。
【0009】
さらに、配管1a,1bと管体2a,2bとの溶接部10における破損を防止するには、その部分の温度差により生ずる熱応力を抑えることが有効であり、そのため配管と管体との溶接部10の肉厚tを配管1a,1bの肉厚以上として、配管1a,1bから管体2a,2bへの熱移動を促進させている。
【0010】
以上に述べた本発明の配管連結構造の利点を証明する実験データを図3に示す。図3(イ)は、図1の構造で連結した配管に、大気圧で500℃の過熱蒸気を秒速30mで流した時の、配管の内側(A点)と管体の内側(B点)、及び管体とフランジの溶接部(C点)の温度の変化を時間の経過とともに表したグラフである。ちなみに配管は外径が27.2mmで肉厚2.1mmのものを使用し、管体は外径が34.0mmで肉厚2.8mmのものを使用した。配管と管体とフランジの材質はSUS304である。図3(ロ)は、本発明の構造との比較のために、従来通り配管をフランジで直接連結した場合の配管の内側(A点)と、配管とフランジの溶接部(C点)の温度変化を示すグラフである。
【0011】
図3(イ)(ロ)を比較して分るように、両者のA点とC点の温度の推移はほぼ同じであり、B点の温度はA点とC点の温度の中間にある。すなわち本発明の構造によれば、配管の内側と外側の温度差、管体の内側と外側の温度差を、従来の構造における配管の内側と外側の温度差のほぼ半分にできる。温度差が小さくなれば発生する熱応力が小さくなるから、破損を防止できることとなる。
【0012】
図2は、本発明の配管連結構造の別の実施形態を示している。連結する配管1a,1bの端部に各々管体2a,2bを外嵌して溶接するのは図1の場合と同じで、管体同士を繋いでいる継手部材3の構造が図1のものと異なる。この実施形態では、継手部材3としてハウジング7とフェルール8a,8bと締め付けナット9a,9bを使用しており、管体2a,2bの周囲にリング状のフェルール8a,8bを嵌めてハウジング7に挿入し、締め付けナット9a,9bを回してフェルール8a,8bを変形させて、配管を繋いでいる。この構造によっても、配管を流れる流体が管体2a,2bに直接接触することがなく、且つ配管1a,1bが管体2a,2bとの溶接部10を除いて拘束されないことから、高温の流体が急激に流れ込んだ時でも、熱応力を許容範囲内に抑えて破損を防止することができる。
【0013】
【発明の効果】
以上に述べた通り、本発明の請求項1記載の発明による配管連結構造は、継手部材で実際に連結されている管体が流体と接触しないことと、配管が管体との溶接部を除いて拘束されていないことにより、配管に高温流体が急激に流れ込んだ場合に発生する熱応力を抑制して破損を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による配管連結構造の一実施形態を示す断面図である。
【図2】本発明による配管連結構造の別の実施形態を示す断面図である。
【図3】(イ)(ロ)
(イ)図は本発明の配管連結構造に熱衝撃を与えた時の温度変化を示す図であり、(ロ)図は従来の配管連結構造に同じ熱衝撃を与えた時の温度変化を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b 配管
2a,2b 管体
3 継手部材
10 溶接部
s 隙間
t 肉厚
Claims (1)
- 500℃以上の高温蒸気が内部を通過する配管連結構造であって、
連結する2本の配管(1a,1b)の端部に、当該配管との間に隙間(s)を形成する別の管体(2a,2b)を各々外嵌し、各管体(2a,2b)の反対向側の端を配管(1a,1b)に各々溶接して溶接部(10)を設けるとともに、管体同士を継手部材(3)により連結し、双方の隙間(s)が連通すると共に、各隙間(s)がその外側を囲む管体(2a,2b)の延長方向全長に亘って連続して設けられることを特徴とする配管連結構造。
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