JP3628705B2 - 電磁誘導加熱装置 - Google Patents

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    • H05B6/108Induction heating apparatus, other than furnaces, for specific applications using a susceptor for heating a fluid

Description

技術分野
本発明は、液体や気体等の流体に浸された発熱体を電磁誘導加熱で加熱し、前記流体を直接的な熱移動で加熱する応答性に優れた電磁誘導加熱装置に関する。
背景技術
液体や気体等の流体を加熱する場合、一般に熱交換器を用いる。例えば、電源をシーズヒータに投入して熱媒油を加熱し、熱交換器で熱媒体と流体との熱交換を行わせる。
このような熱交換器を用いる間接加熱方式は、まず熱媒体を加熱する必要があるために、立ち上がり時間が長くかかり、加熱装置が大掛かりになる傾向があった。そこで、特開平3−98286号公報などに開示されるように、流体が通過するパイプを絶縁体等の非磁性材料で構成し、このパイプ内に収納された流体が浸かる発熱体を電磁誘導で加熱する直接加熱の電磁誘導加熱装置が提案されている。この直接加熱による電磁誘導加熱装置によると、流体が浸かる発熱体の伝熱面積を大きくすることなどにより、発熱体から流体への伝熱効率を90%前後まで向上させることができると共に、応答性を高めることができる。
しかしながら、特開平3−98286号公報などで提案される電磁誘導加熱装置は小型で局部加熱が可能であるため、発熱体を収納するパイプに局所的な熱応力が発生し易い。特に、発熱体を収納するパイプは非磁性材料でなければならず、耐熱性や耐薬品性を考慮してセラミックのパイプが用いられるため、金属製パイプに比較して割れやすく、高温加熱や瞬時加熱に対する運転条件の制限が生じやすいという問題点があった。
本発明は、この問題を解決するためになされたもので、高温加熱や瞬時加熱に際してパイプの破損を防止することのできる電磁誘導加熱装置を提供することを目的とする。
発明の開示
上記問題を解決する本発明の電磁誘導加熱装置は、流体が流入・流出する非磁性材料のパイプと、前記パイプに巻かれたコイルと、前記パイプ内に収納され前記コイルによる電磁誘導で加熱される発熱体とを備え、前記パイプが窒化ケイ素の成形品であることを特徴とする。窒化ケイ素(Si3N4)は非酸化物セラミックの一種であり、非磁性材料であるとともに、酸やアルカリに対する耐蝕性が強く、同系統の炭化ケイ素に比較して、曲げ強度、破壊靱性、耐熱衝撃性に優れる。特に耐熱衝撃性は、成形、焼結、仕上げの各製造工程の管理と、組成を普通に管理することによって、400℃以上、800℃以下の高い耐熱衝撃温度が得られる。
更に、製造工程と組成を留意して管理すると、600℃以上、800℃以下の高い耐熱衝撃温度が得られる。この範囲の温度であっても、アルミナの成形品よりも約3倍以上の耐熱衝撃温度になっているが、製造工程や組成等を特別に調製すると、800℃又は880℃を越える耐熱衝撃温度が得られ、相当広範囲の高温加熱や瞬時加熱に耐えられる。
ここで耐熱衝撃温度とは、JISR1601に規定される3×4×35mmのテストピースを用い、所定温度の加熱を15分実施した後に20〜25℃の水中に投じ、加熱前に比較して水中投入後の曲げ強度の劣化が生じなかった場合の最大の所定温度をいう。
また、窒化ケイ素(Si3N4)は、金属パイプ等と熱融合による接続が困難である。更に、所望の形状に加工成形することが難しく、窒化ケイ素パイプの両端にフランジ部を一体成形したり、発熱体を支持するための支持部を前記窒化ケイ素のパイプ内に一体成形したりすると費用がかかる。
そこで、本発明の電磁誘導加熱装置は、例えば化学プラント等の金属パイプラインの途中に組み込んで配置される場合、上記構成に加え、前記窒化ケイ素パイプの端部に設けられた鍔部と係合して径方向で外側に突き出た第1フランジを前記窒化ケイ素のパイプの両端に形成するフランジ部材と、第2フランジを有して前記窒化ケイ素パイプの両端に接続される金属パイプと、前記窒化ケイ素パイプの両端のフランジ部材をそれぞれ前記金属パイプの第2フランジに締結する締結部材とを有している。
更に、前記金属パイプの少なくとも一方は、前記窒化ケイ素パイプの軸の延長上で、少なくとも軸方向に伸縮する伸縮部を有している。
また、前記金属パイプは、前記金属パイプから前記発熱体を前記パイプ内に支持するための支持部材を有している。
前記窒化ケイ素パイプの端部である鍔部と係合するフランジ部材や前記金属パイプから前記発熱体を前記窒化ケイ素パイプ内に支持するための支持部材は、前記窒化ケイ素パイプにフランジ部や発熱体の支持部を形成する必要を無くし、前記窒化ケイ素パイプの形状を非常に簡素なものとすることができる。そのため、前記窒化ケイ素パイプの成形がし易くなり、製作費用が抑えられる。また、前記窒化ケイ素パイプの端部である鍔部と係合するフランジ部材は、金属パイプと前記窒化ケイ素パイプとの接合を容易にする。
更に、前記金属パイプの少なくとも一方に設けられた伸縮部は、前記窒化ケイ素パイプの熱による膨張を適性に軸方向に逃がし、熱膨張による窒化ケイ素パイプの破損を防止する
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例における電磁誘導加熱装置の縦断面図であり、第2図(a)及び第2図(b)は、本発明の一実施例における電磁誘導加熱装置に用いられる発熱体の構造図であって、第2図(a)は発熱体の構造を示す上面図、第2図(b)は発熱体の構造を示す斜視図であり、第3図は、本発明の他の実施例における電磁誘導加熱装置の縦断面図である。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施の一形態を図面を参照して説明する。第1図は電磁誘導加熱装置の縦断面図、第2図(a)及び第2図(b)は電磁誘導加熱装置に用いられる発熱体の構造図である。
第1図において、電磁誘導加熱装置1は、主な部分として、フランジ部材2,3と、窒化ケイ素パイプ6と、コイル7と、発熱体8とから構成される。第1図の下側から上側に向かって流体14が流れるように、例えば化学プラント等の金属パイプライン101,102の途中に組み込んで配置される。そして、電磁誘導加熱装置1のコイル7又は複数の電磁誘導加熱装置1のコイル7に共通に、電力部11が接続され、電力部11には制御部12が接続され、制御部12には温度センサ13が接続されて加熱システムを構成している。
窒化ケイ素パイプ6は、胴体6aの両端に鍔部6b,6cが位置するように一体的に製造されたものである。製造工程は、成形、焼結、加工等からなり、成形工程は、射出成形、スリップキャスティング等であり、焼結工程は、窒化ケイ素の分解を抑えつつ高温度を利用できる窒素ガス圧力下の焼結法などであり、加工工程は、放電加工、レーザ加工などである。すなわち、射出成形等で図示のパイプ形状にし、焼結で焼き硬め、放電加工等で当たり面等の加工を施して所定形状のものにする。
この時、窒化ケイ素パイプ6の耐熱衝撃性が、400℃以上、800℃以下、好ましくは、600℃以上、800℃以下となるように、窒化ケイ素の組成と製造工程を管理する。
胴体6aは、所定の内径を有し所定の肉厚みを有するように製造される。両端の鍔部6b,6cは、パッキン4,5の当たり面6d,6eとフランジ部材2,3に対する引っ掛かり部6f,6gとが形成されるように、外周が必要最小限に拡径して製造される。
フランジ部材2,3は、前記窒化ケイ素パイプ6の端部と係合して径方向に突き出た第1フランジを前記窒化ケイ素のパイプ6の両端に形成する。その構造は、2つ割り可能な構造になっており、例えば半円部材を開閉可能にヒンジ結合すると共にこの半円部材を閉じた状態で固定できる固定手段が設けられたものである。
また、フランジ部材2,3はボルトを通す孔が円周等分位置に配設され、胴体6aの外周に遊嵌された状態で、ボルトを窒化ケイ素パイプ6の軸方向に平行に通すことができる。
このフランジ部材2,3は窒化ケイ素パイプ6の鍔部6b,6cを抱え込み、金属パイプライン101,102の端の第2フランジ103,104に対してボルト9及びナット10等の締結部材によって締結される。すると、鍔部6b,6cの当たり面6d,6eがパッキン4,5を介して第2フランジ103,104の当たり面に密着し、シールと接合の両方が行われる。このように、窒化ケイ素(Si3N4)は、金属パイプ等と熱融合による接続が困難である。前記窒化ケイ素パイプの端部と係合するフランジ部材2,3は、金属パイプと前記窒化ケイ素パイプとの接合を容易にする。
なお、フランジ部材2,3の素材は、コイル7が形成する磁束の影響を受けにくいように、非磁性のSUS316の如きオーステナイト系ステンレスが用いられる。また、流体14の流出側に位置する金属パイプライン102にはソケットを介して温度センサ13を取り付けられる。
また、窒化ケイ素パイプ6内に発熱体8が収納されており、窒化ケイ素パイプ6の外周であって発熱体8に対向する位置に、コイル7が巻かれている。コイル7は出来るだけ銅損の少ないものが用いられ、リッツ線を撚り合わせたもの、又は丸管、半円管、楕円管などの銅管が用いられる。
発熱体8は、電力が入りやすくなる程度の透磁率を有し、流体14に対する熱交換がしやすく、流体14に対する耐蝕性を兼ね備えたものが好ましい。このような材料としては、SUS447J1の如きマルテンサイト系ステンレスが使用される。更に、発熱体8の詳細構造を第2図により説明する。第2図(a)は発熱体8の構造を示す上面図、第2図(b)は発熱体8の構造を示す斜視図である。
発熱体8は、平板状の第1シート材21と波形状の第2シート材22を交互に積層し、側面の両端には第1シート材21が位置するようにし、全体として円柱状に形成したものである。第2シート材22の波の山(又は谷)23は中心軸24に対して角度αだけ傾くように配置され、第1シート材21を挟んで隣り合う第2シート材22の波の山(又は谷)23が交差するように配置されている。そして、隣り合う第2シート材22における波の山(又は谷)23の交差点25において、第1シート材21と第2シート材22はスポット溶接で溶着され、電気的に導通可能になっている。また、第2シート材22の表面には、流体14の乱流を生じさせるための孔26が設けられている。この孔26に代わるか又は加えて、第1シート材21及び/又は第2シート材22に梨地加工を施して表面をザラザラにすることも有効である。要するに、発熱体8の中心軸24を通る直径方向Dに対して、略平行に第1シート材21と第2シート材22が配置され、電気的には直径Dと略平行な方向(周辺部を横切る方向)に最も流れやすくなっている。すると、電磁誘導において現れる表皮効果(発熱体8の外周部分だけが加熱される状態)が破られ、発熱体8の中央部も加熱される。
また、成形当初の発熱体8は、その外周面と窒化ケイ素パイプ6の内周面との間に環状隙間Rsを形成するような直径Dとされて、窒化ケイ素パイプ6内にその軸心と発熱体8の軸心を一致させるように遊嵌して、窒化ケイ素パイプ6内に挿入されて保持部材としての突起部30で保持されている。そして、発熱体8の直径Dは、装置1で流体14を加熱した際、窒化ケイ素パイプ6がその径方向に熱膨張する量と発熱体8がその径方向に熱膨張する量との熱膨張差以上の環状隙間Rsを、発熱体8と窒化ケイ素パイプ6間に有するように決定されている。保持部材としての突起部30は周方向に分断して設けられ、流入側からの流体が環状隙間Rs内に流れ込む。なお、突起部30に代わり、環状隙間Rsに通じる多数の孔又は切り欠きを有し、非磁性、耐熱性及び耐蝕性の優れたセラミックリングを圧入するものでもよい。
35はリング状ストッパであって、非磁性、耐熱性及び耐蝕性の優れたセラミック等で製作されており、流体14の流出側から窒化ケイ素パイプ6内に嵌合され、発熱体8との間に当該発熱体8の軸方向の熱膨張の量と同一、又は多少少ない隙間Vsを有して固定されている。また、リング状ストッパ35は、流出側から環状隙間Rsを径方向に横切って発熱体8上に位置しており、発熱体8の熱膨張でこの発熱体8と係合して、環状隙間Rsを流出側から閉塞する。
そして、装置1の流入側から流出側に流体14を流すと共に、コイル7による電磁誘導で窒化ケイ素パイプ6、発熱体8を介して流体14を加熱すると、窒化ケイ素パイプ6及び発熱体8とにその径方向の熱膨張に差が生じるが、窒化ケイ素パイプ6と発熱体8間にはその熱膨張差以上の環状隙間Rsが形成されているので、この環状隙間Rsを狭めつつ熱膨張差を吸収して、発熱体8が窒化ケイ素パイプ6に当接して押すことによる応力の作用を防止され、また、発熱体8はその軸方向にも熱膨張するが、この熱膨張はリング状ストッパ35との間に形成された隙間Vsを熱膨張することにより吸収される。
このとき、金属パイプライン101から装置1の流入側に流入した流体14は、発熱体8内に流入して加熱されて流出側に流れると共に、流体14の一部は、流入側から直接的に、又は発熱体8から環状隙間Rsに流入して環状隙間Rsを通過して流入側に流れようとするが、発熱体8が軸方向の熱膨張によりリング状ストッパ35に係合することで環状隙間Rsの流出側を閉塞して流体14が直接に流出側に流れることを阻止するので、環状隙間Rs内には流入側からの流体14の流れにより流出側に押すような圧力が発生し、環状隙間Rs内に流れ込んだ流体14をこの圧力により発熱体8内に流れ込ませることができる。
これにより、コイル7による電磁誘導で発熱体8を加熱しても、発熱体8の熱膨張に起因する窒化ケイ素パイプ6の破損が防止できると共に、発熱体8の熱膨張を吸収するための環状隙間Rsを形成したとしても、発熱体8が熱膨張してリング状ストッパ35に係合することにより環状隙間Rsを流出側から閉塞して、この環状隙間Rsに流れ出す流体14を発熱体8内に流れ込ませることができるので、流体14を発熱体8で均一に加熱することが可能となる。
つぎに、上述した電磁誘導加熱装置1を用いて流体を加熱する場合の運転方法を説明する。流体14を流しながら、発熱体8を電磁誘導で加熱し始めるスタート方法もあるが、この場合、発熱体8が所定の温度になるまで、流体14は所定温度から外れたまま流れる。そこで、電磁誘導加熱装置1が有する優れた応答性を活用すると、始めから所定温度に近い流体を流出させるというゼロスタートが可能になる。まず、窒化ケイ素パイプ6内に流体を満たし、発熱体8が流体に浸された状態になる。この状態のまま、発熱体8を電磁誘導で加熱する。すると、発熱体8及び流体が所定温度まで加熱される。その後、流体を流すと、発熱体8の応答性が良いため、流れる流体の最初から所定温度に近い状態でスタートできる。
この時、窒化ケイ素パイプ6も発熱体8と同じ程度に加熱されており、この状態のまま加熱前の流体が窒化ケイ素パイプ6に流れ込むと、窒化ケイ素パイプ6は高温状態から急激に冷やされ、熱衝撃を受ける。しかし、パイプが耐熱衝撃性に優れた窒化ケイ素で形成されており、その耐熱衝撃性の程度が400℃以上、800℃以下であるため熱衝撃に耐えることができる。
特に、流体が気体であると、600℃、時には、800℃を越える高温まで加熱する場合があり、この場合、熱衝撃の程度が大きくなる。しかし、窒化ケイ素の組成と製造工程を特に管理することによって、880℃を越える耐熱衝撃性を有するものを製造することができる。例えば、日本特殊陶業の型番EC−141の窒化ケイ素であると、耐熱衝撃温度が880℃を越える。このような高い耐熱衝撃温度を有するものにできる窒化ケイ素をパイプに用いることによって、上述したゼロスタートを繰り返しても熱衝撃に耐えることができる。
次に、第3図により本発明の他の実施例にかかる電磁誘導加熱装置を説明する。第1図と同じ機能を奏する部分については、第1図と同一の符号を付してその説明を省略する。
第1図と異なる部分は、流体流出側の金属パイプ102に伸縮部40を設け、流体流入及び流出側の前記金属パイプ101、102から前記発熱体8を窒化ケイ素パイプ41内に支持するための第1及び第2支持部材42、43を設けたことである。従って、窒化ケイ素パイプ41内には、第1図の窒化ケイ素パイプ6のように発熱体8を保持するための保持部材としての突起部30が無く、両端の外周が少し拡径する円筒と、至って簡素な形状となっている。
前記金属パイプ102の伸縮部40は、窒化ケイ素パイプ41の熱による膨張を適性に軸方向に逃がし、熱膨張による窒化ケイ素パイプ41の破損を防止するためのもので、軸方向に伸縮する。窒化ケイ素パイプ41の熱による膨張を効率良く軸方向に逃がすという意味において、この伸縮部40は、窒化ケイ素パイプ41にできるだけ近いところに設けるのが好ましい。従って、本実施例では、伸縮部40を、窒化ケイ素パイプ41と金属パイプ102との接合部分に近いフランジ104近傍に設けた。
しかしながら、窒化ケイ素パイプの軸の延長上であって、パイプラインのどこかに少なくとも軸方向に伸縮する伸縮部が設けられていれば、窒化ケイ素パイプの熱による膨張を適性に軸方向に逃がすことができる。例えば、窒化ケイ素パイプからから約1m離れたところに伸縮部を設けても熱膨張による窒化ケイ素パイプの破損を防止することができる。
尚、本実施例では、気体流出側の金属パイプ102にのみに伸縮部40を設けたが、場合によっては気体流入側の金属パイプ101及び気体流出側の金属パイプ102の両方に設けてもよい。また、気体流入側の金属パイプ101のみに伸縮部40を設けてもよい。
伸縮部40は、金属パイプ102の外管102a,102bと、該外管102a,102bの内周に接するようにして内側に設けられるスベリ内管40aと、前記外管102a,102bとの間に固定されて該スベリ内管40aの外周を包むベローズ40bと、前記外管102aを外管102bに対して軸方向に移動可能に前記外管102aと外管102bとを連結する連結部材40cとからなる。
前記連結部材40cは、前記外管102a,102bを内側に有する円筒体で、軸方向に長いスリット部50を複数有している。連結部材40cの一端側に前記外管102bが挿入されて固着され、他端側には、外管102aが挿入されて前記スリット50内を軸方向に摺動可能に嵌め込まれているピン部材51が、前記外管102aに固着される。
前記窒化ケイ素パイプ41が、熱によって膨張すると、前記外管102aが、前記スベリ内管40aの外周に沿って移動し、この外管102aの移動に応じて前記ベローズ40bが伸縮する。
尚、伸縮部40として、上記ベローズを使用する構造の他に、管そのものに襞があり、その襞によって軸方向に伸縮するジャバラ状の継手管を用いてもよい。
この場合は、軸方向の膨張だけでなく、金属パイプラインへ窒化ケイ素パイプを組み込む時に生じる軸のずれも吸収することができる。
前記第1支持部材42は、金属パイプ102の内周面から直径の中心まで延びる第1突き出し部材42aと、該第1突き出し部材42aの突き出し終端から軸方向に前記リング状ストッパ35まで延びる第1柱部材42bと、前記第1柱部材42bのリング状ストッパ35側から径方向に延び、前記リング状ストッパ35を横切る梁部材42cとからなる。
前記第1支持部材42の第1突き出し部材42aは、金属パイプ102内へ溶接等により取り付けられので、金属パイプ102と同様の材質が使用されることが望ましい。前記第1支持部材42の第1柱部材42bは、前記第1突き出し部材42aと一体成形若しくは溶接、接着、ボルト等で接続できるので、金属パイプと同材質、或いは、窒化ケイ素などのセラミック等が使用可能であるが、コイル7が形成する磁束の影響を受けにくいように、非磁性のセラミックが好ましい。
前記第1支持部材42は、前記梁部材42cが前記リング状ストッパ35と接するように位置決めして取り付けられる。前記第1支持部材42の金属パイプ102内への取付は、前記第1突き出し部材42aを金属パイプ102の内周面に溶接等により固定することによって行なわれる。このようにすると、パイプ内を流れる流体の流速が大きくなっても前記リング状ストッパ35の位置がずれることなく、前記窒化ケイ素パイプ41内の発熱体8の位置が所定位置に保たれる。
前記第2支持部材43は、金属パイプ101の内周面から直径の中心まで延びる第2突き出し部材43aと、該第2突き出し部材43aの突き出し終端から軸方向に前記発熱体8まで延びる第2柱部材43bとからなる。
前記第2支持部材43の第2突き出し部材43a及び第2柱部材43bの材質については、前記第1支持部材42の第1突き出し部材42a及び第1柱部材42bと同様である。
前記第2支持部材43は、前記第2柱部材43bの一端が前記発熱体8と接するように位置決めして取り付けられる。前記第2支持部材43の前記金属パイプ101内への取付は、前記第2突き出し部材43aを金属パイプ101の内周面に溶接等により固定することによって行なわれる。このようにすると、前記第1支持部材と共に、前記発熱体8を前記窒化ケイ素パイプ41内の所定位置に保持することができる。そのため、第1図に示されている前記窒化ケイ素パイプ6のように発熱体8を保持するための保持部材としての突起部30が不要となる。
上述のように、前記窒化ケイ素パイプ41の端部と係合するフランジ部材2,3や前記金属パイプ101,102から前記発熱体8を前記窒化ケイ素パイプ内に支持するための第1及び第2支持部材42,43は、前記窒化ケイ素パイプにフランジ部や発熱体の支持部を形成する必要を無くす。その結果、前記窒化ケイ素パイプの形状を第3図に示すような非常に簡素なものとすることができ、前記窒化ケイ素パイプの成形がし易くなり、製作費用が抑えられる。
産業上の利用可能性
以上から、本発明は、高温加熱や瞬時加熱に際してパイプの破損を防止することのできる電磁誘導加熱装置として最適である。

Claims (3)

  1. 流体が流入・流出する非磁性材料のパイプ(6又は41)と、前記パイプ(6又は41)に巻かれたコイル(7)と、前記パイプ(6又41)内に収納され前記コイル(7)による電磁誘導で加熱される発熱体(8)とを備え、前記パイプ(6又は41)が窒化ケイ素の成形品であり、前記パイプ(6又は41)の両端部は外向きの 拡径した鍔部(6b,6c)を有し、前記パイプ(6又は4 1)の両端から外側に突き出た第1フランジを成して前 記鍔部(6b,6c)を抱え込むフランジ部材(2,3)と、第 2フランジ(103,104)を有して前記パイプ(6又は4 1)の両端に接続される金属パイプ(101,102)とを備 え、前記フランジ部材(2,3)と前記第2フランジ(10 3,104)とをそれぞれ締結する締結部材(9,10)を有す 電磁誘導加熱装置。
  2. 前記金属パイプ(101,102)の少なくとも一方は、前記パイプ(6又は41)の軸の延長上に少なくとも軸方向に伸縮する伸縮部(40)を有する請求項に記載の電磁誘導加熱装置。
  3. 記発熱体(8)は、一端部が記パイプ(6又は41)に設けられた突起部(30)又は支持部材(43)により支持されるとともに、他端部がリング状ス トッパ(35)に係合するように設けられている請求項記載の電磁誘導加熱装置。
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