JPH0688159U - 電動機およびその固定子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 電動機の固定子のまわりのケ−スをなくし、
部材の節約をはかることにある。 【構成】 固定子鉄心５の表面に所定の厚さに絶縁用の
樹脂材３を被覆するとともに、この樹脂材３を上記固定
子鉄心５の側周部に一体的に突き出し部６を突設してい
る。そして、この樹脂材３の突き出し部６にブラケット
取付部８を設け、このブラケット取付部８にブラケット
９を取り付けて電動機１を組み立てるようにしている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、電動機器やポンプなどに広く使用される電動機およびその固定子に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

周知のように電動機は、基本的に固定子と可動子とを組み合わせて構成されて いる。そして、固定子は固定子鉄心に巻線を所定数巻回し、所要の出力を得るよ うにしている。

【０００３】 この固定子鉄心に巻線を巻回するにあたって、絶縁不良にならないために、固 定子鉄心に絶縁紙を被覆することが行われ、特に近年では樹脂材を被覆すること が行われている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、固定子鉄心に樹脂材を被覆した固定子を組み立てるのに、固定子の側 周面に樹脂材を被覆して絶縁処理しているにもかかわらず、さらにその外側にケ −スを取り付けて電動機を組み立てているもので、ケ−スを樹脂材とする場合な ど、二重に絶縁しているもので、不経済と考えられ、部品の節約をはかり、コス トダウンすることが望まれていた。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記のような点に鑑みたもので、上記の課題を解決するために、固 定子鉄心の表面に所定の厚さに絶縁用の樹脂材を被覆するとともに、この樹脂材 を上記固定子鉄心の側周部に一体的に所定量突き出して固定子鉄心組立時のケ− スを兼ねるように形成したことを特徴とする電動機およびその固定子を提供する にある。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、固定子鉄心の表面に所定の厚さに絶縁用の樹脂材を被覆する とともに、この樹脂材を上記固定子鉄心の側周部に一体的に所定量突き出して固 定子鉄心組立時のケ−スを兼ねるように形成したことによって、この固定子のま わりに二重状にケ−スを取り付けなくても、そのまま電動機として組み立てるこ とができる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案を実施例にもとづいて説明する。図１〜図３は、本考案の一実施 例をである。ブラシレスモ−タ−の電動機１の固定子２は、特に固定子２の外周 部にケ−スを被覆せず、固定子２に一体的に被覆した絶縁用の樹脂材３をケ−ス として兼用できるようにして電動機１を組み立てるようにしている。

【０００８】 固定子２は、インナ−ロ−タ−のブラシレスモ−タ−の６極用のもので、図１ 、図２のように歯面４側を除いて固定子鉄心５の表面に絶縁用の樹脂材３を被覆 しているとともに、特に外周部に上記樹脂材３を５〜１０mmの所定の厚さに分厚 く突き出し部６として被覆して、図のように外側部にケ−スがなくても巻線７や 固定子２を保護できるようにしている。

【０００９】 そして、上記固定子鉄心５に被覆した樹脂材３の突き出し部６を図２のように 巻線７よりも突き出すように両側方へ延長し、その両側端部に雌ねじのブラケッ ト取付部８をインサ−トして、図３のように電動機１の両側のエンジニアプラス チック材等のブラケット９をボルトの固定具１０で上記ブラケット取付部８に螺 着して組み立てるようにしている。

【００１０】 したがって、図３のように絶縁の樹脂材３を被覆した固定子２の側周面に、さ らにケ−スを被覆することなく電動機１を形成でき、部材の重複をさけられて部 品の節約がはかれるものである。

【００１１】

【他の実施例】

図４、図５は、本考案の他の実施例である。本実施例では、固定子２の固定子 鉄心５に被覆する絶縁用の樹脂材３を外周面に分厚く突き出し部６として被覆す るとともに、所定の角度間隔で外周方向に突き出し部６を突き出してその両側端 部に雌ねじのブラケット取付部８をインサ−トし、上記したように電動機１の両 側のブラケットをボルトの固定具で螺着して組み立てられるようにしたものであ る。

【００１２】 本実施例にあっても、固定子の側周面にさらにケ−スを被覆する必要がないも ので、部材の重複をさけられて部品の節約をはかることができる。

【００１３】 以上では、電動機の回転電動機器について説明したが、電動ポンプ用等につい ても、上記した電動機の一端側のブラケットをポンプケ−シング等で組み立てる ことができるもので、本考案の趣旨の範囲にもとづいて適宜な変更態様が実施で きるものである。

【００１４】

【考案の効果】

以上のように本考案にあっては、固定子鉄心に被覆する絶縁用の樹脂材がケ− スを兼ねられるので、固定子のまわりにさらにケ−スを二重状に被覆して絶縁処 理する必要がなく、部材の重複がさけられて部品の節約がはかれるものである。

【提出日】平成５年１０月２１日

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】００１３

【補正方法】変更

【補正内容】

【００１３】 以上では、電動機の回転電動機器について説明したが、電動ポンプ用等につい ても、上記した電動機の一端側のブラケットをポンプケーシング等で組み立てる ことができるもので、本考案の趣旨の範囲にもとづいて適宜な変更態様が実施で きるものである。なお、図６のように固定子２の外周部に蟻溝状の切欠部１１を 設けて絶縁用の樹脂材３を被覆すれば、固定子２に樹脂材３を強固に被覆できる ものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例の固定子の縦断面図、

【図２】同上の固定子の側断面図、

【図３】同上の固定子を使用して組み立てた電動機の側
断面図、

【図４】同上の固定子の他の実施例の一部省略した縦断
面図、

【図５】同上の側断面図。

【符号の説明】

１…電動機 ２…固定子 ３…樹
脂材 ５…固定子鉄心 ６…突き出し部 ８…ブ
ラケット取付部 ９…ブラケット

─────────────────────────────────────────────────────

【手続補正書】

【提出日】平成５年１０月２１日

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図５

【補正方法】変更

【補正内容】

【図５】同上の側断面図、

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】図６

【補正方法】追加

【補正内容】

【図６】同上のさらに他の実施例の一部省略した側断面
図。

【手続補正４】

【補正対象書類名】図面

【補正対象項目名】図６

【補正方法】追加

【補正内容】

【図６】

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 固定子鉄心の表面に所定の厚さに絶縁用
   の樹脂材を被覆するとともに、この樹脂材を上記固定子
   鉄心の側周部に一体的に所定量突き出して固定子鉄心組
   立時のケ−スを兼ねるように形成したことを特徴とする
   固定子。
2. 【請求項２】 固定子鉄心の外周部に樹脂材を所定量突
   き出して、この樹脂材の突き出し部にブラケット取付部
   を設け、このブラケット取付部にブラケットを取り付け
   て電動機を組み立てた請求項１に記載の電動機。