JPH0687924A - オレフィン類重合用の触媒成分 - Google Patents

オレフィン類重合用の触媒成分

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JPH0687924A
JPH0687924A JP4295388A JP29538892A JPH0687924A JP H0687924 A JPH0687924 A JP H0687924A JP 4295388 A JP4295388 A JP 4295388A JP 29538892 A JP29538892 A JP 29538892A JP H0687924 A JPH0687924 A JP H0687924A
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halogenated
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catalyst
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JP4295388A
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Morini Giampiero
モリーニ ジアムピューロ
Enrico Albizzati
アルビツァティ エンリコ
Umberto Giannini
ジャンニーニ ウンベルト
Niccolini Matteo
ニコリーニ マッテオ
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MONTEKACHIINI TECHNOL SpA
Montecatini Tecnologie SRL
Himont Inc
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MONTEKACHIINI TECHNOL SpA
Montecatini Tecnologie SRL
Himont Inc
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F10/00Homopolymers and copolymers of unsaturated aliphatic hydrocarbons having only one carbon-to-carbon double bond

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  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オレフィン類重合用の触媒成分。 【構成】 (a)ハロゲン化バナジウム化合物と電子供
与化合物との一般式 VX3・nED (Xはハロゲン原子、EDは電子供与化合物、0.5≦
n<6)で示される複合体 (b)複合体中の電子供与化合物と反応しうる非ハロゲ
ン化還元性化合物、及び (c)芳香族又は脂肪族、飽和あるいは不飽和のハロゲ
ン化炭化水素とハロゲン化不飽和脂肪酸のエステルから
選択されたハロゲン化化合物との反応生成物からなるこ
とを特徴とするオレフィン類の重合用触媒成分。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オレフィン類の重合
用のバナジウム化合物ベースの触媒成分と、その重合反
応方法への使用に関する。この発明の対象とするオレフ
ィン類とは、式CH2=CHR(Rは水素原子又は1〜
8の炭素原子含有のアルキル基)である。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】ポリオレ
フィン類の製造でバナジウムベースの触媒を用いると、
例えばポリエチレンの場合に広い範囲の分子量分布のも
のが得られ、共重合方法での製品は良好なコポリマー分
布が得られるといった利点がある。エチレン重合用の触
媒成分が、ハロゲン化バナジウム化合物(一般にはVC
3)と電子供与化合物の付加物にハロゲン化還元性化合
物を反応させて作ることが知られている(EP第789
96号、USP第4508842号、ヨーロッパ特許出
願第312876号参照)。ハロゲン化還元性化合物と
しては一般にはアルキルアルミニウムハライド、特にジ
エチルアルミニウムクロリド(AlEt2Cl)のよう
なモノハライドがある。
【0003】そのような触媒成分はアルキルアルミニウ
ムとエチレン重合用触媒を形成し、一般に活性剤として
作用するハロゲン化炭化水素の存在下で使用される。重
合段階で活性剤の存在は、ポリマーの収率向上とポリマ
ー中でのバナジウム含量を少なくさすのに不可欠であ
る。しかし、ハロゲン化炭化水素を存在さすことは、生
成ポリマー中に加水分解性のハロゲン化合物が多く含ま
れることになり、製品の品質に影響し、加えて加工装置
の腐食原因となる。
【0004】従って、十分に高活性で重合工程でハロゲ
ン化炭化水素の使用を必要としないバナジウム触媒の必
要性が望まれており、このような触媒ではポリマーから
触媒除去をしなくてもよくなる利点がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、バナジウ
ム誘導体と電子供与化合物との複合体と、電子供与化合
物と反応しうる剤とを、ハロゲン化化合物の存在下かつ
電子供与化合物と反応しうる剤として非ハロゲン化還元
化合物を用いて、反応させて得られるハロゲン化バナジ
ウム化合物がオレフィン類の重合(共重合)の触媒成分
として使用できることを意外にも見出した。
【0006】この方法では、反応の終りに、ハロゲン化
化合物を除去することによって、その残渣がない高活性
の触媒成分が得られる。得られた触媒成分は、有機金属
アルミニウム誘導体と反応させて、オレフィン類重合に
高活性の触媒を形成し、活性剤としてハロゲン化炭化水
素を必要とせず、従来技術の触媒使用に伴う欠点を生じ
ない。
【0007】この発明の触媒成分は、(a)ハロゲン化
バナジウム化合物と電子供与化合物の一般式 VX3・nED 〔Xはハロゲン原子、EDは電子供与化合物(特にアル
コール類、シラノール類、エーテル類、ケトン類、カル
ボン酸のエステル類およびホスフィン類から選択され
る)、かつ0.5≦n≦6〕で示される複合体、(b)
前記複合体中の電子供与化合物と反応しうる非ハロゲン
化還元性化合物及び(c)芳香族又は脂肪族、飽和又は
不飽和ハロゲン化炭化水素及びハロゲン化不飽和脂肪酸
から選択されたハロゲン化合物との反応生成物からな
る。
【0008】電子供与化合物と反応しうる剤は、非ハロ
ゲン化還元性化合物であることが重要で、バナジウム電
子供与複合体との反応に通常用いられるハロゲン化還元
性化合物を使用して、ハロゲン化化合物の存在下で反応
を行うと、事実、活性の不十分な触媒となる。この発明
の触媒成分は、アルキルアルミニウム化合物と反応させ
ることにより、オレフィン類、特にエチレン及びエチレ
ンとプロプレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−ヘキセン又は1−オクテンのよ
うなα−オレフィンとの混合物の重合又は共重合用の触
媒となる。
【0009】アルキルアルミニウム化合物の好ましい例
は、トリエチルアルミニウム(AlEt3)、トリイソブ
チルアルミニウム(Ali−Bu3)、トリブチルアルミ
ニウム(AlBu3)、トリn−ヘキシルアルミニウム
(AlnEs3)のようなトリアルキル誘導体である。他
に、Al−ジアルキルモノハイドリド、Al−ジアルキ
ルモノアルコキシド、Al−ジアルキルモノクロライド
のようなアルミニウムアルキル化合物が有用である。
【0010】触媒製造に用いるAl/Vのモル比は、1
より大で一般に0〜500である。バナジウムトリハラ
イドとしてはVCl3 が好ましい。電子供与化合物とし
ての好ましい例は、C112の脂肪族又は脂環族アルコ
ール族(特にエチルアルコール、イソプロピルアルコー
ル)、式R4-nSi(OH)n (Rは同一又は異なって
1-12の炭化水素残基、nは1又は2)のシラノール類
(特にEt3SiOH)、C2-20のアルキル又はシクロ
アルキルエーテル類(特にテトラヒドロフランTHF)
が挙げられる。
【0011】複合体とは、VCl3・nEtOH、VC
3・nTHF、VCl3・4イソプロパノール(nは2
〜4)が代表的な例である。複合体中に存在する電子供
与化合物と反応しうる非ハロゲン化還元性化合物の例と
しては、式AlR2Y(YはR,H,OR又はOAlR2
但し、RはC1-2の炭化水素残基)のアルミニウム誘導
体、例えばAlEt3、AliBu3、AlBu3、Al
(OEt)Et2、AlEt2H、AliBu2H、Et2
Al−O−AlEt2 とiBuAl−O−AliBu2
で、特にAlEt3、AliBu3が好ましい。
【0012】化合物(c)のハロゲン化炭化水素類とし
ては、脂肪族ハロゲン化飽和炭化水素(例、CCl4
CHCl3、CH2Cl2、CFCl3、CBr4、CF2
lCFCl2、CF2ClCCl3)、脂肪族ハロゲン化不
飽和炭化水素(例、CH2=CHCl、CH2=CC
2、CH2=CHCH2Cl、CCl2=CClCC
3、CH≡CCH2Cl)、芳香族ハロゲン化炭化水素
(例、α−クロロトルエン、α,α−ジクロロトルエ
ン、ジフェニルクロロメタン、ジフェニルジクロロメタ
ン、トリフェニルクロロメタン)、ハロゲン化不飽和カ
ルボン酸のエステル(例、2,3,4,4−テトラクロ
ロ−2−ブテン酸のメチル、エチル又はブチルエステ
ル、パークロロクロトン酸メチル、パークロロクロトン
酸エチル、パークロロクロトン酸ブチル)が挙げられ
る。これらの中で、脂肪族ハロゲン化飽和炭化水素、特
にクロロホルムが好ましい。
【0013】VX3 とアルコール又はシラノールとの複
合体では、反応最終品は、式VXm(OR)3-m (Rは
炭化水素残基、又は−Si(R3)の基、1.5≦m≦
3)である。バナジウム複合体は、一般に不活性雰囲気
下、バナジウムハライドと過剰の電子供与化合物とを処
理し、過剰の電子供与化合物を除去することによって作
られる。
【0014】次の還元性化合物との反応には、そのまま
又は溶液として複合体を用いることができる。複合体
と、非ハロゲン化還元性化合物(b)例えば式AlR2
Y(RとYは前記と同一意味)、及びハロゲン化化合物
(c)との反応は次のようにして行うことができる。
【0015】i)アルミニウム化合物(b)とハロゲン
化化合物(c)とを脂肪族及び/又は芳香族溶媒に、−
10℃〜+100℃、好ましくは0℃〜+20℃の範
囲、何れにしても使用する溶媒の沸点以下で溶解する。 ii)前記溶液に、−10℃〜+100℃好ましくは0℃
〜+20℃の温度で攪拌下にバナジウム複合体(a)を
徐々に加え、次いで反応を0℃〜+100℃好ましくは
+20℃〜+80℃で10分〜5時間好ましくは1〜3
時間行う。 iii)反応終了後、固形生成物を濾取し、脂肪族及び/又
は芳香族炭化水素溶媒で、0℃〜+100℃好ましくは
+20℃〜+80℃で洗浄し、減圧乾燥する。
【0016】触媒成分の活性化を行う他の方法として
は、アルミニウム化合物とハロゲン化合物の溶液を、バ
ナジウム複合体の脂肪族及び/又は芳香族炭化水素溶媒
懸濁液に加えることからなり、ここで得られる活性化し
た触媒の性能はあまり変らない。アルミニウム化合物は
そのまま又は溶液として、ハロゲン化化合物を含有する
バナジウム複合体の脂肪族及び/又は芳香族炭化水素溶
媒懸濁液に加えることもできる。
【0017】アルミニウム化合物と電子供与化合物ED
のモル比は少なくとも0.25好ましくは0.5〜3の
間である。ハロゲン化化合物とアルミニウム化合物のモ
ル比は、0.1〜10、特に0.5〜5の間である。反
応は、溶液中のアルミニウム化合物のモル濃度が一般に
0.001〜10モル/リットル、好ましくは0.01
〜5モル/リットルで行われる。
【0018】この発明の触媒成分は活性マグネシウムハ
ライド、シリカ、アルミナ又はこれらの混合物のような
支持体に公知の方法で支持できる。バナジウム化合物を
5重量%以上、特に5〜10重量%の量支持さすと最良
の結果が得られる。得られた触媒成分の支持物は、アル
キルアルミニウム化合物と反応させ触媒となる。この触
媒は、エチレン、及びプロピレン、1−ブテン、4−メ
チル−1−ペンテン、1−ペンテン、1−ヘキサン、1
−オクテンのようなα−オレフィン類、及びこれらの混
合物の重合に、活性剤としてハロゲン化炭化水素を使用
することなく、用いうる。
【0019】この発明による触媒の活性は、重合工程中
に活性剤としてハロゲン化炭化水素を加えることにより
増大さすことができるが、これは前記の欠点を生ずる。
この発明の触媒は、公知法に従って、ガス相又は液相
(溶媒又は液体モノマー中)中でオレフィンCH2=C
HRの重合又は共重合に使用される。溶媒としては、プ
ロパン、ブタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン
が好ましい。操作温度は0℃〜200℃特に50℃〜9
0℃の間で、操作圧は大気圧かそれより高くしてもよ
い。
【0020】VX3 から作られ最低量のOR基含有の触
媒は、広範囲の分子量分布を有するHDPEの製造に特
に有用である。VX3 から作られOR基含有の触媒は狭
い範囲の分子量分布を有するLLDPEの製造に特に有
用である。
【0021】この発明の触媒は、エチレンとα−オレフ
ィンCH2=CHR(Rは1〜8の炭素原子を有するア
ルキル基)との飽和弾性コポリマー、並びにエチレン及
び前記オレフィンCH2=CHRと少量のジエンとの不
飽和弾性コポリマーの製造に有利に使用できる。次に実
施例によってこの発明を例証する。
【0022】
【実施例】得られたポリマーはASTM D1238−
85法によって以下のパラメータを用いて特徴づけられ
る。 ・2.16kgの190℃でのメルトインデックス(M
2.16) ・21.6kgの190℃でのメルトインデックス(M
21.6) ・MI21.6/MI2.16(MIR)
【0023】実施例1VCl3・4ipropOH鎖体の合成 還流冷却器と機械攪拌機を備えた250mlの3つ口丸
底フラスコに、空気中で75mlのipropOHを入
れ、次に8.85gのVCl3 を入れる。VCl3 が完
全に錯体に変化するまで約2時間還流下で混合物を加熱
する。錯体は緑色でありアルコールに難溶なので直ちに
沈澱する。固体化合物の存在下でその色が紫から緑に変
わったときその反応が終了したとみなす。反応が完了し
たら反応混合物を室温まで冷却し、その後濾過する。そ
して回収した固形生成物をn−ヘプタンで洗浄し2時間
室温で真空乾燥させる。 元素分析(重量%):V=12.6%,Cl=26.3
【0024】活性触媒成分の製法 機械攪拌機、温度計と窒素タップを備えた2リットルの
4つ口丸底フラスコに大気中で1リットルの無水n−ヘ
プタン、0.85MのAlEt3 を含む30.8mlの
ヘキサン溶液と4.2mlのCHCl3 を入れる。溶液
を0℃に冷却し、次に15分間で2.6gのVCl3
4ipropOH錯体を加え、温度を0〜10℃に保
つ。上記の添加を完了した後、混合物を50℃に加熱
し、反応をこの温度で3時間続ける。反応終了後、混合
物を濾過し、回収した固形生成物を繰り返しn−ヘプタ
ンで洗浄し、3時間真空乾燥した。 元素分析:V=21%,Cl=38%
【0025】エチレンの重合 方法A 攪拌機を備えた2リットルのステンレススチール製オー
トクレーブに、70℃、真空下、1.6mmolのAl
iBu3 と16mgの固形触媒成分を含む700mlの
無水n−ヘプタン懸濁液を入れる。その後2barの水
素を加え、次に全圧が12barになるようにエチレン
を加える。攪拌を開始し、70℃で4時間重合を行い、
その間一定全圧に維持するためにエチレンの供給を続け
る。終了後、未反応のエチレンを取り除き、得られたポ
リマーを濾過によって回収し、窒素気流下、70℃で一
定重量になるまで乾燥機で乾燥させた。得られた収率と
ポリマーの特徴と表1に示した。
【0026】方法B オートクレーブ中に1.6mmolのAliBu3
3.2mmolのCHCl3 3mgの固形触媒成分、7
00mlの無水n−ヘプタンからなる懸濁液を入れるこ
とを除いて、方法Aに記載のようにポリマーを製造し
た。得られた収率とポリマーの特徴を表1に示した。
【0027】実施例2 55.8mmolのAliBu3 と111.6mmol
のCHCl3 を含む500mlのn−ヘプタンを使用
し、反応を50℃、1時間行うことを除いて、実施例1
に記載されたと同じ方法で、5.5gのVCl3・4i
propOH錯体を使用して活性触媒成分の製造を行
う。固体触媒成分は、重量%で21.7%のVと39.
2%のClを含む。エチレンを方法Aと方法Bの両方で
重合させた。得られた収率とポリマーの特徴を表1に示
した。
【0028】実施例3 205mmolのAliBu3 と410mmolのCH
Cl3 を含む440mlのn−ヘプタンを使用し、反応
を50℃、3時間行うことを除いて、実施例1に記載さ
れたと同じ方法で20.4gのVCl3・4iprop
OH錯体を使用して活性触媒成分の製造を行う。固体触
媒成分は、重量%で21.3%のVと42.4%のCl
を含む。エチレンを方法Aと方法Bの両方で重合させ
た。得られた収率とポリマーの特徴を表1に示した。
【0029】実施例4 300mmolのCHCl3 を含む200mlのn−ヘ
プタン中に15gのVCl3・4ipropOH錯体を
懸濁させ、0℃から10℃の温度範囲に冷却し、0.8
5MのAlEt3 を含む177mlのヘキサン溶液を1
5分かけて滴下する。その後反応混合物を50℃に加熱
し、3時間続ける。混合物を濾過し、回収した固体生成
物を50℃のn−ヘプタンで繰り返し洗浄し、3時間真
空乾燥する。固体触媒成分は、重量%で21%のVと4
0.4%のClを含んでいる。エチレンを方法Aと方法
Bの両方で重合させた。得られた収率とポリマーの特徴
を表1に示す。
【0030】実施例5 VCl3・3THF錯体の合成法 還流冷却機と機械攪拌機を備えた1リットルの3つ口丸
底フラスコに大気中で、400mlのTHFを入れ、次
に30gのVCl3 を入れる。混合物をVCl 3 が完全
に溶解するまで約3時間、還流下で加熱する。その後過
剰のTHFを蒸留で取り除くことによって重量%でVが
13.5%、Clが28.3%の組成からなる流動性固
形生成物が得られる。
【0031】活性触媒成分の製法 120mmolのCHCl3 と60mmolのAlEt
3 を含む500mlのn−ヘプタンと7.4gのVCl
3・3THFを加え反応を50℃、3時間行うことを除
いて実施例1と同様の方法を行う。エチレンを方法Aと
方法Bの両方で重合させた。得られた収率とポリマーの
特徴を表1に示す。
【0032】実施例6 エチレンの共重合 真空、室温下でアンコールスターラを備えた2リットル
のオートクレーブ中に500gの液体プロピレンを入
れ、真空下窒素で3回置換する。その後混合物を50℃
に加熱し、12bar以上の過圧のエチレンを入れる。
攪拌を開始し、過圧アルゴンを使用して、4mmolの
AliBu3 と実施例3で製造した懸濁液中に4.5m
gの固形触媒成分を含む20mlの無水n−ヘプタンを
入れる。4時間、50℃で重合を行い、その間全圧を一
定に保つためにエチレンの供給を続ける。終了後、未反
応ガスを取り除き、一定重量になるまでポリマーを乾燥
させる。
【0033】130gの生成物が得られ、触媒1g当り
42,200gの収量で共重合体が得られる。共重合体
は42重量%のプロピレンを含み、1重量%のポリエチ
レンからX線分析で分析されるように結晶化度が示され
ている。
【0034】比較例1 CHCl3 を使用せずに触媒成分の製造をすることを除
いて、実施例1と同じ工程とした。固形触媒成分は重量
%で20.9%のVと28.9%のClを含む。
【0035】エチレンを方法Aと方法Bの両方により重
合させる。得られた収率とポリマーの特徴を表1に記載
する。
【0036】比較例2 CHCl3 を使用せずに、AlEt3 とAlEt2Cl
のモル数を等しくして、触媒成分の製造をすることを除
いて、実施例1と同じ工程とした。固形触媒成分は重量
%で21.6%のVと39.8%のClを含む。エチレ
ンを方法Aと方法Bの両方によって重合させる。得られ
た収率とポリマーの特徴を表1に記載する。
【0037】比較例3 AlEt3 とAlEt2Clのモル数を等しくすること
を除いて実施例1のようにCHCl3 の存在中で、触媒
成分を製造する工程とした。触媒成分は重量%で25.
6%のVと49.3%のClを含む。エチレンを方法A
と方法Bの両方で重合させる。得られた収率とポリマー
の特徴を表1に記載する。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明者らは、バナジウム誘導体と電子
供与化合物との複合体と、電子供与化合物と反応しうる
剤とを、ハロゲン化化合物の存在下かつ電子供与化合物
と反応しうる剤として非ハロゲン化還元化合物を用い
て、反応させて得られるハロゲン化バナジウム化合物が
オレフィン類の重合(共重合)の触媒成分として使用で
きることを意外にも見出した。
【0040】この方法では、反応の終りに、ハロゲン化
化合物を除去することによって、その残渣がない高活性
の触媒成分が得られる。得られた触媒成分は、有機金属
アルミニウム誘導体と反応させて、オレフィン類重合に
高活性の触媒を形成し、活性剤としてハロゲン化炭化水
素を必要とせず、従来技術の触媒使用に伴う欠点を生じ
ない。
フロントページの続き (71)出願人 592228929 モンテカチーニ テクノロジー エッセ. ピ.ア. MONTECATINI TECNOLO GIE S.p.A. イタリア国、ミラン 20121, フォロ ブオナパルテ、31 (72)発明者 ジアムピューロ モリーニ イタリア国、パビーア、ヴーラ 27058, エミリア ヴィア、215 (72)発明者 エンリコ アルビツァティ イタリア国、ノバーラ、アローナ 28041 ローマ ヴィア,64 (72)発明者 ウンベルト ジャンニーニ イタリア国、ミラン 20100,シスモンデ ィ ヴィア、53 (72)発明者 マッテオ ニコリーニ イタリア国、ノバーラ、クレセァ 28012, ボルゴマネーロ ヴィア,96

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ハロゲン化バナジウム化合物と電
    子供与化合物との一般式 VX3・nED (Xはハロゲン原子、EDは電子供与化合物、0.5≦
    n<6)で示される複合体 (b)複合体中の電子供与化合物と反応しうる非ハロゲ
    ン化還元性化合物、及び (c)芳香族又は脂肪族、飽和あるいは不飽和のハロゲ
    ン化炭化水素とハロゲン化不飽和脂肪酸のエステルから
    選択されたハロゲン化化合物との反応生成物からなるこ
    とを特徴とするオレフィン類の重合用触媒成分。
  2. 【請求項2】 電子供与化合物が、アルコール類、シラ
    ノール類、エーテル類、アミン類、ケトン類、カルボン
    酸エステル類及びホスフィン類から選択される請求項第
    1項による触媒成分。
  3. 【請求項3】 ハロゲン化バナジウム化合物がVCl3
    である請求項第1項による触媒成分。
  4. 【請求項4】 電子供与化合物が、1〜12の炭素原子
    を有する脂肪族又は脂環族アルコール、式R4-nSi
    (OH)n(Rは同一又は異なって1〜12の炭素原子
    を有する炭化水素基、nは1又は2)のシラノール及び
    2〜20の炭素原子を有するアルキル又はシクロアルキ
    ルエーテルから選択される請求項第1項による触媒成
    分。
  5. 【請求項5】 複合体(a)がVCl3・nEtOH、
    VCl3・nTHF又はVCl3・4ipropOHであ
    る請求項第1項による触媒成分。
  6. 【請求項6】 化合物(b)が式AlR2Y(YはR,
    H,OR又はOAlR2、Rは1〜12の炭素原子を有
    するアルキル基)のアルミニウム誘導体である請求項第
    1項による触媒成分。
  7. 【請求項7】 アルミニウム誘導体がAlEt3、Al
    iBu3、AlBu3、Al(OEt)Et2、AlEt2
    H、AliBu2H、Et2Al−O−AlEt2 又はi
    BuAl−O−AliBu2 である請求項第6項による
    触媒成分。
  8. 【請求項8】 化合物(c)がハロゲン化脂肪族飽和炭
    化水素である請求項第1項による触媒成分。
  9. 【請求項9】 ハロゲン化脂肪族飽和炭化水素がCHC
    3である請求項第8項による触媒成分。
  10. 【請求項10】 請求の範囲第1項の触媒成分とアルキ
    ルアルミニウム化合物との反応生成物からなるオレフィ
    ン類の(共)重合用触媒。
  11. 【請求項11】 アルキルアルミニウム化合物がトリア
    ルキルアルミニウムである請求項第10項による触媒。
  12. 【請求項12】 トリアルキルアルミニウムが、AlE
    3、AlBu3 又はAliBu3 である請求項第11
    項による触媒。
  13. 【請求項13】 式CH2=CHR(Rは水素原子又は
    1〜8の炭素原子を有するアルキル基)のオレフィン
    を、請求の範囲第10,11又は12項に記載の触媒の
    存在下で(共)重合行うことを特徴とするオレフィン類
    の重合又は共重合方法。
  14. 【請求項14】 オレフィンが、エチレン単独又は、他
    のオレフィンCH2=CHR(但しRは1〜8の炭素原
    子のアルキル基)との混合物である請求の範囲第第13
    項による方法。
  15. 【請求項15】 オレフィンがプロピレン、1−ブテ
    ン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘ
    キサン又は1−オクテンである請求の範囲第14項によ
    る方法。
  16. 【請求項16】 (共)重合が、ハロゲン化化合物
    (c)の存在下で行われる請求の範囲第13〜15項の
    何れか1つによる方法。
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