JPH0687554U - 鉄骨階段の踊り場用手摺 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 柵体取り付け用のクランプ金具が踊り場への
コンクリート打設時に埋め込まれないようにすることが
できる。 【構成】 上辺を上桟、下辺を下桟３、左右辺を支柱４
としたパイプによる輪状枠５内に中桟を一体的に設け、
下桟３にネジ付きのコ字形のクランプ金具７を設ける柵
体において、このクランプ７金具は、小間隔で平行する
長い片７ａと短い片７ｂとを水平片７ｃで連結した下向
き開口の横コの字形の金物の長い片７ａを貫通して先端
が他方の短い片７ｂに近接するボルト８を設け、さら
に、これらの長短の片７ａ，７ｂを連結する水平片７ｃ
の上面に前記下桟３への嵌合金具である樋状受け金具９
を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建築現場における鉄骨状態の階段に取付けられる仮設の手摺で使用 する鉄骨階段の踊り場用手摺に関する。

【０００２】

【従来の技術】

鉄骨階段には、本設の手摺を設置する間、仮設の手摺を取り付けて防護工とし ている。

【０００３】 かかる仮設の手摺を単管パイプと単管パイプ相互の結合を行うクランプ（緊結 金具）と鉄骨用クランプを使用して構成するのでは、取付け、解体時の作業性が 悪いので、本考案者は図２〜図４に示すような鉄骨階段用手摺を創作した。

【０００４】 図中１は柵体で、上辺を上桟２、下辺を下桟３、左右辺を支柱４としたパイプ による矩形の輪状枠５内に同じくパイプによる中桟６を一体的に設けて、日字状 のものとし、この柵体１の下桟３にクランプ金具７を左右の端近くに１個ずつ設 ける。

【０００５】 該クランプ金具７は、下向き開口の横コの字形の金物の一方の辺を貫通して先 端が他方の片に近接するボルト８を有する。また、柵体１は中桟６よりも下方の 枠５内の下部を巾木10で閉塞するが、一端を蝶番結合した湾曲板の組み合わせか らなる管体にこの湾曲板の延設部であるフランジを突設した取付金具11を支柱４ に嵌め、巾木10の端を取付金具11のフランジで挟み、蝶ネジで締結した。

【０００６】 かかる単体としての柵体１は、昇降部Ａでは階段のササラ桁や踊り場Ｂの周囲 の立上がりフランジにクランプ金具７を嵌めボルト８で固定することで、このク ランプ金具７を介して取り付けて並列させる。さらに、隣接する柵体１相互は、 支柱４同士を上下位置で枷状の連結バンド15で結合した。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、踊り場Ｂはここにコンクリートを打設するものであると、このクラン プ金具７が後から打設するコンクリートに埋込まれてしまい外れ難くなり、この 部分に本設手摺を取り付けるのに支障をきたす。

【０００８】 本考案の目的は前記従来例の不都合を解消し、柵体取り付け用のクランプ金具 が踊り場へのコンクリート打設時に埋め込まれないようにすることができる鉄骨 階段の踊り場用手摺を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的を達成するため、上辺を上桟、下辺を下桟、左右辺を支柱と したパイプによる輪状枠内に中桟を一体的に設け、下桟にネジ付きのコ字形のク ランプ金具を設ける柵体において、このクランプ金具は、小間隔で平行する長い 片と短い片とを水平片で連結した下向き開口の横コの字形の金物の長い片を貫通 して先端が他方の短い片に近接するボルトを設け、さらに、これらの長短の片を 連結する水平片上面に前記下桟への嵌合金具を設けたこと、および、下桟への嵌 合金具は、断面半円形の樋状受け金具で、この受け金具を下桟下半部に嵌めて上 端縁を溶接することを要旨とするものである。

【００１０】

【作用】

請求項１記載の本考案によれば、クランプ金具は長い片を外側に、短い片を内 側にして階段の踊り場の周囲フランジを挟み込み、ボルトで締結させる。このよ うにすれば、踊り場の内側には短い片しか入り込まないのでクランプ金具が踊り 場に打設するコンクリートに埋め込まれることが防止できる。

【００１１】

【実施例】

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説明する。図１は本考案の鉄骨階 段の踊り場用手摺の１実施例を示す要部の側面図である。

【００１２】 図中１は前記図２以下で説明した柵体で、上辺を上桟、下辺を下桟３、左右辺 を支柱４としたパイプによる矩形の輪状枠５内に同じくパイプによる中桟を一体 的に設けて、日字状のものとした。

【００１３】 この柵体１の下桟３にクランプ金具７を左右の端近くに１個ずつ設けるが、こ のクランプ金具７は、小間隔で平行する長い片７ａと短い片７ｂとを水平片７ｃ で連結した下向き開口の横コの字形の金物である。

【００１４】 そして、長い片７ａを貫通して先端が他方の短い片７ｂに近接するボルト８を 設ける。

【００１５】 さらに、これらの長短の片７ａ，７ｂを連結する水平片７ｃの上面に前記下桟 ３への嵌合金具として断面半円形の樋状受け金具９を溶接で取り付けた。

【００１６】 この受け金具９を下桟３の下半部に嵌めて上端縁を溶接することにより、この クランプ金具７は下桟３に固定されて下向きに突出する。

【００１７】 取り付けに際しては、長短の片７ａ，７ｂで踊り場Ｂの周囲の立上がりフラン ジ16を挟み込みボルト８で締め付けるが、その際クランプ金具７は長い片７ａを 前記フランジ16の外側に、短い片７ｂを内側にして取り付けるようにする。

【００１８】 このようにすれば、踊り場Ｂの内側には短い片７ｂしか入り込まないのでクラ ンプ金具７が踊り場Ｂに後で打設するコンクリート17に埋め込まれることが防止 できる。

【００１９】

【考案の効果】

以上述べたように本考案の鉄骨階段の踊り場用手摺は、柵体取り付け用のクラ ンプ金具が踊り場へのコンクリート打設時に埋め込まれないようにすることがで き、このクランプ金具を支障なく取り外せるようにしたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の鉄骨階段の踊り場用手摺の１実施例を
示す要部の側面図である。

【図２】鉄骨階段用手摺の１例を示す正面図である。

【図３】鉄骨階段用手摺の１例を示す平面図である。

【図４】鉄骨階段用手摺の１例を示す踊り場部分からの
側面図である。

【図５】巾木の取付け部の正面図である。

【符号の説明】

１…柵体 ２…上桟 ３…下桟 ４…支柱 ５…枠 ６…中桟 ７…クランプ金具 ７ａ…長い片 ７ｂ…短い片 ７ｃ…水平片 ８…ボルト ９…樋状受け金具 10…巾木 11…取付金具 12…管体 13…フランジ 14…蝶ネジ 15…連結バンド 16…立上がり
フランジ 17…コンクリート

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 米田 正重 東京都江戸川区松島１−15−７ 江戸川機 鋼株式会社内

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 上辺を上桟、下辺を下桟、左右辺を支柱
   としたパイプによる輪状枠内に中桟を一体的に設け、下
   桟にネジ付きのコ字形のクランプ金具を設ける柵体にお
   いて、このクランプ金具は、小間隔で平行する長い片と
   短い片とを水平片で連結した下向き開口の横コの字形の
   金物の長い片を貫通して先端が他方の短い片に近接する
   ボルトを設け、さらに、これらの長短の片を連結する水
   平片上面に前記下桟への嵌合金具を設けたことを特徴と
   する鉄骨階段の踊り場用手摺。
2. 【請求項２】 下桟への嵌合金具は、断面半円形の樋状
   受け金具で、この受け金具を下桟下半部に嵌めて上端縁
   を溶接する請求項１記載の鉄骨階段の踊り場用手摺。