JPH0687553U - 手摺間開口部用手摺 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 長さ調整が可能で汎用性があり、また、転用
が可能で、しかも、偏平なので出っ張らず邪魔になるこ
とがない簡易構造の安価なものである。 【構成】 手摺を構成する支柱に半割タイプの締付け管
体21から掛止めピン24を突設した手摺受け20を取付け、
端部に透孔27を設け、他の端部に折り曲げ片28ａを上下
に突設してＴ字形とした金属製平板バー28を、このＴ字
形端部同士が向き合うように重ね、折り曲げ片28ａを折
り曲げて他の平板バー28を抱込んで伸縮自在とした手摺
材26をその透孔27に前記掛止めピン24を差入れるように
して手摺受け20間に掛け渡す。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、建設現場で使用する仮設の手摺間開口部用手摺に関する。

【０００２】

【従来の技術】

例えば鉄骨階段には、本設の手摺を設置する間、仮設の手摺を取り付けて防護 工としている。

【０００３】 かかる仮設の手摺を単管パイプと単管パイプ相互の結合を行うクランプ（緊結 金具）と鉄骨用クランプを使用して構成するのでは、取付け、解体時の作業性が 悪いので、本考案者は図７〜図９に示すような鉄骨階段用手摺を創作した。

【０００４】 図中１は柵体で、上辺を上桟２、下辺を下桟３、左右辺を支柱４としたパイプ による矩形の輪状枠５内に同じくパイプによる中桟６を一体的に設けて、日字状 のものとし、この柵体１の下桟３にクランプ金具７を左右の端近くに１個ずつ設 ける。

【０００５】 該クランプ金具７は、下向き開口の横コの字形の金物の一方の辺を貫通して先 端が他方の片に近接するボルト８を有する。また、柵体１は中桟６よりも下方の 枠５内の下部を巾木10で閉塞するが、一端を蝶番結合した湾曲板の組み合わせか らなる管体にこの湾曲板の延設部であるフランジを突設した取付金具11を支柱４ に嵌め、巾木10の端を取付金具11のフランジで挟み、蝶ネジで締結した。

【０００６】 かかる単体としての柵体１は、昇降部Ａでは階段の左右のササラ桁や踊り場Ｂ の周囲の立上がりフランジにクランプ金具７を嵌めボルト８で固定することで、 このクランプ金具７を介して取り付けて並列させる。さらに、隣接する柵体１相 互は、支柱４同士を上下位置で枷状の連結バンド15で結合した。

【０００７】 踊り場Ｂで上階へ向かう昇降部Ａと下階へ向かう昇降部Ａとの柵体１間には比 較的幅狭な手摺間開口部Ｃが生じる。

【０００８】 かかる手摺間開口部Ｃを閉鎖するためにここに掛け渡す手摺としては、単管パ イプをクランプで取り付ける方法、もしくは、桟木等の木製角材を長さを開口部 幅にあわせて切り、端部を番線で止めるなどの方法が取られている。

【０００９】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、単管パイプでは手摺間開口部Ｃの幅に見合う長さのものがあればよい がそうでない場合には、クランプからその端が外側に突き出し、これが階段通行 の邪魔になるおそれがある。また、桟木等の木製角材を使用する方法では、設置 が面倒であり、しかも、転用が出来ないので不経済である。

【００１０】 本考案の目的は前記従来例の不都合を解消し、長さ調整が可能で汎用性があり 、また、転用が可能で、しかも、偏平なので出っ張らず邪魔になることがない簡 易構造の安価な手摺間開口部用手摺を提供することにある。

【００１１】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記目的を達成するため、手摺を構成する支柱に半割タイプの締付け 管体から掛止めピンを突設した手摺受けを取付け、端部に透孔を設け、他の端部 に折り曲げ片を上下に突設してＴ字形とした金属製平板バーを、このＴ字形端部 同士が向き合うように重ね、折り曲げ片を折り曲げて他の平板バーを抱込んで伸 縮自在とした手摺材をその透孔に前記掛止めピンを差入れるようにして手摺受け 間に掛け渡すことを要旨とするものである。

【００１２】

【作用】

本考案によれば、手摺受け間に掛け渡す手摺材は、同一形状の金属製平板バー を２枚組み合わせて、他の部品なしに伸縮構造としたものであり、構造簡単で安 価に作製でき、また、開口部幅への適合も簡単に行える。

【００１３】 しかも、端部に透孔を設け、ここに掛止めピンを差入れるようしたので左右に 端が出っ張ることもなく、また、パイプと異なり全体が偏平な縦板状であるので 場所もとらない。

【００１４】

【実施例】

以下、図面について本考案の実施例を詳細に説明する。図１は本考案の手摺間 開口部用手摺の１実施例を示す正面図である。

【００１５】 図中１は前記図７〜図９で説明した柵体で、上辺を上桟、下辺を下桟３、左右 辺を支柱４としたパイプによる矩形の輪状枠５内に同じくパイプによる中桟を一 体的に設けて、日字状のものとした。

【００１６】 この柵体１の下桟３にクランプ金具７を左右の端近くに１個ずつ設けるが、該 クランプ金具７は下向き開口の横コの字形の金物の一方の辺を貫通して先端が他 方の片に近接するボルト８を有し、さらに、上部に断面半円形の樋状受け金具９ を溶接により設けた。

【００１７】 そして、前記樋状受け金具９を下桟３の下半部に嵌めて上端縁を溶接すること で、この樋状受け金具９を介して下桟３からクランプ金具７を突設した。

【００１８】 本考案は、柵体１の支柱４に手摺受け20を取付けるが、図４〜図６に示すよう にこの手摺受け20は一端を蝶番結合した湾曲板の組み合わせからなる半割タイプ の管体21にこの湾曲板の延設部であるフランジ22を突設し、フランジ22相互を蝶 ネジ23で締結するようにした。

【００１９】 そして、この管体21をなす一方の湾曲板から掛止めピン24を突設した。この掛 止めピン24には後述の手摺材26の透孔からの抜出しを防ぐ抜出し防止片25を出没 自在に備えるが、この抜出し防止片25は図４に示す形式の他に三角爪状のグラビ ティロックと称せられるものでもよい。

【００２０】 一方、図中26は図２にも示すように両端に前記掛止めピン24を挿入するための 透孔27を設けた伸縮自在の手摺材である。

【００２１】 この手摺材26には、図３に示すように端部に前記透孔27を設け、他の端部に折 り曲げ片28ａ上下に突設してＴ字形とした金属製平板バー28を使用する。該金属 製平板バー28を２枚このＴ字形端部同士が向き合うように重ね、折り曲げ片28ａ を折り曲げて一方の平板バー28が他の平板バー28を抱込んで全体が伸縮できるよ うにした。

【００２２】 前記柵体１は階段のササラ桁にクランプ金具７を嵌めボルト８で固定すること でこのクランプ金具７を介して立設され、踊り場Ｂで上階へ向かう昇降部Ａと下 階へ向かう昇降部Ａとの柵体１間には比較的幅狭な手摺間開口部Ｃが生じるが、 前記手摺材26をその透孔27に前記掛止めピン24を差入れるようにして手摺受け20 間に掛け渡し、この手摺間開口部Ｃを閉塞する。

【００２３】

【考案の効果】

以上述べたように本考案の手摺間開口部用手摺は、手摺材の長さ調整が可能な ので開口部幅に差があっても適用でき汎用性があり、また、簡易構造で安価に製 作でき、しかも、金属製で転用が可能で経済的なものである。

【００２４】 さらに、全体が縦板状の偏平なので出っ張らず、邪魔になることがない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の手摺間開口部用手摺の１実施例を示す
正面図である。

【図２】手摺材の正面図である。

【図３】手摺材の構成部材の正面図である。

【図４】手摺受けの側面図である。

【図５】手摺受けの正面図である。

【図６】手摺受けの平面図である。

【図７】鉄骨階段用手摺の１例を示す正面図である。

【図８】鉄骨階段用手摺の１例を示す平面図である。

【図９】鉄骨階段用手摺の１例を示す踊り場部分からの
側面図である。

【符号の説明】

１…柵体 ２…上桟 ３…下桟 ４…支柱 ５…枠 ６…中桟 ７…クランプ金具 ８…ボルト ９…樋状受け金具 10…巾木 11…取付金具 15…連結バンド 20…手摺受け 21…管体 22…フランジ 23…蝶ネジ 24…掛止めピン 25…抜出し防
止片 26…手摺材 27…透孔 28…平板バー 28ａ…折り曲
げ片

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 米田 正重 東京都江戸川区松島１−15−７ 江戸川機 鋼株式会社内

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 手摺を構成する支柱に半割タイプの締付
   け管体から掛止めピンを突設した手摺受けを取付け、端
   部に透孔を設け、他の端部に折り曲げ片を上下に突設し
   てＴ字形とした金属製平板バーを、このＴ字形端部同士
   が向き合うように重ね、折り曲げ片を折り曲げて他の平
   板バーを抱込んで伸縮自在とした手摺材をその透孔に前
   記掛止めピンを差入れるようにして手摺受け間に掛け渡
   すことを特徴とする手摺間開口部用手摺。