JPH068708A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH068708A
JPH068708A JP4167818A JP16781892A JPH068708A JP H068708 A JPH068708 A JP H068708A JP 4167818 A JP4167818 A JP 4167818A JP 16781892 A JP16781892 A JP 16781892A JP H068708 A JPH068708 A JP H068708A
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pneumatic tire
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/0041Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers
    • B60C11/005Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts comprising different tread rubber layers with cap and base layers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 肩落ち摩耗の発生および操縦性能の低下のお
それなしに、磨耗の中期以降の氷上性能を十分高く維持
する。 【構成】 トレッド部1に、タイヤ赤道面X−Xを隔て
て位置してトレッド周方向に連続して延びる二本一対の
周方向主溝9を設け、一対の周方向主溝間に挟まれる中
央区域10のトレッド部分を半径方向の最も内周側に位置
する内側ゴム層12と、この内側ゴム層の外周側に位置す
る中間ゴム層13と、半径方向の最も外周側に位置する外
側ゴム層14との少なくとも三層で構成したところにおい
て、これらのそれぞれのゴム層のゴム特性を相互に相違
させるとともに、それぞれの層の発泡率を、半径方向内
方に位置するゴム層ほど大きくし、前記内側ゴム層12
の、周方向主溝の溝底から測った厚みh1 を、その周方
向主溝の深さhの70%以下2mm以上とするとともにその
内側ゴム層12の厚みと中間ゴム層13の厚みとの和h
2 を、周方向主溝の深さhの90%以下4mm以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、空気入りタイヤ、な
かでもオールシーズンタイヤと称されるタイヤの改良に
関するものであり、とくには肩落ち摩耗の発生、操縦性
能の低下などのおそれなしに、摩耗の中期以降における
氷上性能を十分に高めるものである。
【0002】
【従来の技術】一般道路および高速道路のみならず、積
雪路および氷結路にも適用される従来のオールシーズン
タイヤとしては、通常のサマータイヤに比して、ブロッ
ク寸法の選択、各ブロックへのサイプの形成などによっ
てブロック剛性を比較的小さくし、また、雪上および氷
上性能の向上に重点をおいた配合組成のゴム組成物をト
レッドゴムに用いたものがあり、かかるオールシーズン
タイヤには、高速耐久性その他を考慮して、トレッドゴ
ムを、タイヤ半径方向で内外二層とするとともに、外側
ゴム層には氷雪上性能の向上に寄与し得るゴム組成物
を、そして、内側ゴム層には低発熱のゴム組成物をそれ
ぞれ配設した、いわゆるキャップアンドベース構造を採
用したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このオールシーズンラ
ジアルタイヤは、あらゆる路面を走行可能ならしめるべ
く設計されていることから種々の利点を有しているも、
オールシーズンタイヤそれ自身の歴史が浅いことから、
改善すべき点もまた多々存在し、なかでも、トレッドの
摩耗中期以降での氷上性能の低下および、各種の路面を
走行することに起因するいわゆる肩落ち摩耗の発生を防
止することが最も重要な課題となっている。
【0004】ここで、摩耗の中期以降における氷上性能
の低下の原因は、摩耗によって、ブロックを区画してい
る主溝の深さが浅くなり、また、トレッドゴム中のオイ
ルその他が、経時的に他の構成部材へ移行するととも
に、飛散することによってゴムの劣化が生じて、ともに
ブロック剛性の増加を引き起こし、これより、ブロック
の柔軟性が低下して路面グリップ力が低下することにあ
る。
【0005】そこでこの発明は、耐摩耗性、操縦性能な
どを犠牲にすることなく、摩耗中期以降の氷上性能を有
効に向上させるとともに、肩落ち摩耗の発生を十分に防
止し、併せて、摩耗中期以降の振動乗心地を改善するこ
とができる空気入りタイヤを提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の空気入りタイ
ヤは、とくに、トレッド部に、タイヤ赤道面を隔てて位
置してトレッド周方向に連続して延びる、直線条、ジグ
ザグ状その他の二本一対の周方向主溝を設け、これらの
一対の周方向主溝間に挟まれる中央区域のトレッド部分
を、半径方向の最も内周側に位置する内側ゴム層と、半
径方向の最も外周側に位置する中間ゴム層と、中間ゴム
層のさらに外周側に位置する外側ゴム層との少なくとも
三層で構成したところにおいて、これらのそれぞれのゴ
ム層のゴム特性を相互に相違させるとともに、それぞれ
の層の発泡率を、半径方向内方側に位置するゴム層ほど
大きくし、前記内側ゴム層の、周方向主溝の溝底から測
った厚みを、その周方向主溝の深さの70%以下2mm以上
とするとともに、内側ゴム層のその厚みと中間ゴム層の
厚みとの和を、周方向主溝の90%以下4mm以上としたも
のである。
【0007】ここで好ましくは、外側ゴム層を、−20℃
での動的弾性率が、15×107 〜40×107 dyn/cm2 の範囲
のゴム組成物により形成する。これも好ましくは、内側
ゴム層および中間ゴム層のそれぞれの動的弾性率を外側
ゴム層のそれより小さくし、また、外側ゴム層の発泡率
を0〜10%、中間ゴム層の発泡率を3〜40%、そして内
側ゴム層の発泡率を5〜50%の範囲とする。なお、内側
ゴム層を形成する発泡ゴムの気泡は実質的に独立気泡と
することが好ましい。
【0008】また好ましくは、中央区域の外側ゴム層
と、側部区域のトレッド部分を構成する側部ゴム層との
それぞれを、同一のゴム組成物により形成する。
【0009】ここでより好ましくは、側部ゴム層を、耐
摩耗性の向上をもたらすべく、一般的なオールシーズン
用タイヤのゴム組成物と、一般的なサマー用タイヤのゴ
ム組成物とを組合わせて用いる。
【0010】さらに好ましくは、中央区域のそれぞれの
ゴム層のJIS硬度を、 内側ゴム層≦中間ゴム層<外側ゴム層 の相対関係とし、より好適には、それらのJIS硬度
を、内側ゴム層で45〜70度、中間ゴム層で55〜70度、そ
して外側ゴム層で55〜70度の範囲とする。
【0011】また好ましくは、外側ゴム層および側部ゴ
ム層のそれぞれをともに非発泡ゴムにより形成する。
【0012】そして好ましくは、それぞれの側部ゴム層
の、トレッド幅方向の外表面を覆う追加補助ゴム層を設
け、この追加補助ゴム層のゴム特性をサイドウォールゴ
ムのそれと同一とし、さらには、中間ゴム層および内側
ゴム層への配合オイル量を、それらのゴム層の周りに位
置す他のゴム層への配合オイル量より10重量部以上少な
くする。
【0013】かかるタイヤにおいてより一層好ましく
は、側部区域のトレッド部分を、配合組成および発泡率
に関し、中央区域のそれぞれの層と実質上同一のそれぞ
れのゴム層により構成する。
【0014】
【作用】この発明の空気入りタイヤでは、とくに、トレ
ッド部の中央区域のゴム層を、少なくとも、半径方向の
内外に三層とし、トレッド部の摩耗の進行につれて発泡
率の高いゴム層を露出させることによって、とくには、
摩耗の中期以後における、主には氷上性能の低下を有効
に防止することができる。またここでは、内側ゴム層
の、周方向主溝の溝底から測った厚みを、その周方向主
溝の深さの70%以下2mm以上とすることによって、摩耗
の中期以降の氷上性能の低下を防止し、また、ブロック
剛性の低下を有効に防止する。
【0015】すなわち、それが70%を越えると、ブロッ
ク剛性が小さくなりすぎて、耐摩耗性等の点で好ましく
なく、またそれが2mm未満では、摩耗の中期以降での氷
上性能の低下が大きくなる。
【0016】そしてまた好ましくは、その内側ゴム層の
厚みと中間ゴム層の厚みとの和を、周方向主溝深さの90
%以下4mm以上とする。これは、厚みの和が90%を越え
た場合は、ブロック剛性等が小さくなって摩耗中期から
の耐摩耗性が問題となり易く、4mm未満のときは、摩耗
の中期以降の氷上性能が大きく低下することになる。
【0017】ここで好ましくは、中央区域の外側ゴム層
を氷上および雪上性能にすぐれた非発泡のゴム組成物で
形成する。すなわち、タイヤの新品時においては、主溝
深さが深いことに加えて、ゴム層のオイルの飛散その他
が少ないことに基づいて、ブロック剛性が比較的小さ
く、ブロックの柔軟性が高くなるため、外側ゴム層は、
発泡ゴムよりも耐摩耗性にすぐれた非発泡ゴムにて形成
することが好ましい。
【0018】これに対し、中間ゴム層および内側ゴム層
が露出する程度の摩耗の進行状態においてはすでに、主
溝深さが十分浅くなっていることから、ブロックそれ自
身の剛性、ひいては耐摩耗性が大きく高められているの
で、それらの層を、耐摩耗性の低い発泡ゴムで形成して
も耐摩耗性の極端な低下を生じるおそれがない。
【0019】また好ましくは、側部区域の側部ゴム層
を、通常の非発泡ゴム組成物で形成して、肩落ち摩耗の
発生および操縦性能の低下を有効に防止する。なおこの
タイヤにおいて、外側ゴム層を形成するゴム組成物の、
−20℃での動的弾性率を15×107 〜40×107 dyu/cm2
範囲とした場合には、摩耗初期の耐摩耗性を低下させる
ことなく、すぐれた氷上および雪上性能を確保すること
ができる。
【0020】またここで、内側ゴム層および中間ゴム層
のそれぞれの動的弾性率を外側ゴム層のそれより小さく
した場合には、摩耗中期になって内部ゴムの劣化等が発
生する傾向に対して、充分な柔軟性を確保して、氷上性
能の低下を防止することができる。
【0021】そしてまた、外側ゴム層の発泡率を0〜10
%の範囲、中間ゴム層の発泡率を3〜40%の範囲、そし
て内側ゴム層を形成する発泡ゴムの発泡率を5〜50%の
範囲としたときには、摩耗の進行、いいかえれば、経時
変化にともなうゴム劣化に起因する、ゴムの柔軟性の低
下を発泡ゴム層によってカバーして、氷上性能の低下を
有効に防止することができる。ここで、それぞれの発泡
ゴムの気泡を独立気泡とした場合には、気泡内氷結水そ
の他からゴム層を有効に保護することができる。すなわ
ち、その気泡を連通連続気泡とした場合には、水分等
が、毛細管現象に類似した現象によってトッドゴム層の
深部まではいりこみ、これが氷結その他によってゴム破
壊をもたらすおそれが高い。
【0022】ところで、中央区域のそれぞれゴム層のJ
IS硬度を、好ましくは 内側ゴム層≦中間ゴム層<外側ゴム層 の相対関係とする。すなわち、摩耗が進むにつれ、ゴム
は経時変化をおこして劣化し、氷上性能が低下すること
になるに対し、内方ゴム層ほど低硬度とした場合には、
柔軟性をより十分に確保してすぐれた氷上性能を担保す
ることができる。
【0023】さらに好ましくは、側部ゴム層の、トレッ
ド幅方向の外表面を覆う追加補助ゴム層を設け、この追
加補助ゴム層のゴム特性をサイドウォールゴムのそれと
同一とすることによって、トレッド部とサイドウォール
部との接合界面、特にトレッドゴムとの接合面へのクラ
ックの発生を有効に防止する。そしてまた好ましくは、
中間ゴム層および内側ゴム層への配合オイル量を、内側
ゴム層の周りに位置する他のゴム層への配合オイル量よ
り10重量部以上少なくすることによって、まわりからの
オイルの移行により前記ゴム劣化をより防止する。
【0024】
【実施例】以下にこの発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1は、この発明の一実施例を示す、トレッド
幅方向の略線断面図であり、図中1はトレッド部を、2
はこのトレッド部1に連なるそれぞれのサイドウォール
部を、そして3は、各サイドウォール部2の半径方向の
内端に連続するビード部をそれぞれ示す。
【0025】サイズを 175/65R14としたこのタイヤに
おいて、4はカーカスを示し、このカーカス4は、タイ
ヤ周方向に対して実質的に90℃の角度で延びる有機繊維
コードの一プライからなり、カーカス4のそれぞれの側
端部分は、各ビードコア5の周りで、タイヤの内側から
外側へ折り返して巻き上げ固定される。
【0026】また、ビードコア5の外周側には、カーカ
ス4の本体部分と折り返し端部分との間でそのビードコ
ア5に接触する、JIS硬度がたとえば70〜90度の範囲
の高硬度のビードフィラー6を配置し、そして、カーカ
ス4のクラウン部の外周側には、タイヤ周方向に対して
21度の角度で相互に逆方向に延びるそれぞれのスチール
コードよりなる二層のベルト層7,8を配設する。
【0027】ここでは、ベルト層7,8の外周側に設け
たトレッド部1に、タイヤ赤道面X−Xを隔てて位置し
て、トレッド周方向に連続して延びる二本一対の周方向
主溝9をそれぞれ設け、これらの周方向主溝9によっ
て、トレッド部1に、それらに挾まれて位置する中央区
域10と、各周方向主溝9よりトレッド幅方向外側に位置
する側部区域11とを区画する。
【0028】ここにおいて、それぞれの周方向主溝9
は、直線状、ジグザグ状その他の所要の形状で延在させ
ることができ、また、中央区域10および側部区域11のそ
れぞれの幅は、トレッド踏面幅Wに対して約50%および
約25%とすることができる。
【0029】そしてこの例では、中央区域10のトレッド
部分を、タイヤの半径方向の最も内周側に位置する内側
ゴム層12と、この内側ゴム層12の外周側に位置する中間
ゴム層13と、中間ゴム層13のさらに外周側に位置する外
側ゴム層14との三層のゴム層で構成し、内側ゴム層12
を、表1に示す硬度および配合組成を有する、発泡率が
20%の発泡ゴムにより、また、中間ゴム層13を、表2に
示す硬度および配合組成を有する。発泡率が10%の発泡
ゴムでそれぞれ形成し、そして、外側ゴム層14を、表3
に示す硬度および配合組成を有し、氷雪上性能にすぐれ
る一般的な非発泡ゴムによって形成する。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】ここで、内側ゴム層12は、深さhが8mmの
周方向主溝9の溝底から測って、3mmの厚さh1 を有
し、その内側ゴム層12と中間ゴム層13とのそれぞれの厚
みの和h2 は6mmとなる
【0034】ところで、内側ゴム層12を形成する発泡ゴ
ムの発泡率は、5〜50%、中間ゴム層13の発泡率は3〜
40%、そして外側ゴム層14の発泡率は0〜10%のそれぞ
れの範囲とすることが好ましく、またそれぞれの、発泡
ゴムの気泡は、実質的な独立気泡とすることが好まし
い。
【0035】なおここにおいて、側部区域11のトレッド
部分を構成する側部ゴム層15は、サマータイヤ用に用い
られる、耐摩耗性重視の一般的な非発泡ゴムにて形成す
ることも可能である。
【0036】かかるタイヤにおいて好ましくは、内側ゴ
ム層12および中間ゴム層13の配合オイル量を、その周り
のトレッド構成部材よりも少なくすることによって、摩
耗中期以降におけるそれらのゴム層のゴム劣化に起因す
る柔軟性の低下を防止する。
【0037】ちなみに、この例では、内側ゴム層12およ
び中間ゴム層13のそれぞれの層のオイル量を5重量部と
し、外側ゴム層の30重量部に比して極端に少なくした。
このことによれば、ゴム層12, 13の周りからそれらの層
へ移行したオイルにより、摩耗の中期以降のゴム層の経
時変化による影響を最小としてゴムの柔軟性を十分に維
持することができる。
【0038】なおここで、内側ゴム層12および中間ゴム
13の動的弾性率およびJIS硬度のそれぞれは、外側ゴ
ム層14のそれらより小さくすることが、摩耗の中期以降
の氷上性能の低下を防止する上で好ましく、とくに、J
IS硬度に関しては、内側ゴム層12を45〜70度、中間ゴ
ム層13を55〜70度、そして、外側ゴム層14を55〜70度の
範囲とすることが好ましい。
【0039】さらに図示例では、側部区域の側部ゴム層
15を、それぞれが、中央区域10のそれぞれのゴム層12,
13, 14と同一の発泡率および配合組成を有する内層部分
15aと、中間層部分15bと、外層部分15cとで構成す
る。なお、かかる構成による場合には、ベルト層7,8
の側端部分に接合される発泡ゴムからなる内層部分15a
の破壊強度が、非発泡ゴムに比して若干低く、ベルト端
剥離を防止する上で好ましくないので、ここでは、ベル
ト層7,8の側端部分と内側部分15aとの間に、低発熱
で非発泡の保護ゴム層16を介装する。
【0040】加えて、この例では各側部ゴム層15の、ト
レッド幅方向の外表面を、断面形状がほぼ三角形状をな
す追加補助ゴム層17によって覆う。この追加補助ゴム層
17は、サイドウォール部2を形成するゴム、すなわち、
サンドウォールゴムと実質上同一のゴム組成物からな
り、各側部ゴム層15の側端部分とサイドウォールとの接
合力を高めて、サイドウォールゴムと側部ゴム層15との
接合面へのクラック発生を防止すべく機能する。
【0041】なお、ここにおける追加補助ゴム層17は、
トレッド部1の他の構成部材としての、中央区域トレッ
ド部分および側部区域トレッド部分とともに、たとえば
同時押し出しによって一体成形することが、生産効率を
高め、また、側部ゴム層15への接合強度を高める上で好
ましい。
【0042】以上のように構成してなるタイヤによれ
ば、摩耗の初期から中期に至る間の氷雪上性能は、外側
ゴム層14および外層部分15cの作用下で、また、摩耗の
中期以降の氷上性能は、発泡ゴムからなる、中間および
内側ゴム層13, 12ならびに、中間層および内層部分15
b, 15aのそれぞれの作用下で、ともに十分効果的に発
揮させることができる。そしてまた、肩落ち摩耗の発
生、操縦性能の低下などは、側部ゴム層15の外層部分15
cの配合組成その他を適宜に選択することによって有効
に防止することができる。
【0043】(比較例)以下に発明タイヤと、従来タイ
ヤと、比較タイヤとの、摩耗初期氷上性能、摩耗中期氷
上性能、肩落ち摩耗および操縦性能に関する比較試験に
ついて説明する。 ◎供試タイヤ サイズが 175/65R14 ・発明タイヤ 図1に示す構成を有するタイヤ。 ・従来タイヤ トレッド部の全体を、表3に示すオールシーズン用ゴム
組成物により構成したタイヤ。但し、追加補助ゴム層は
発明タイヤと同じである。 ・比較タイヤ トレッド部の全体を、表1に示す発泡ゴムによって構成
したタイヤ。但し、追加補助ゴム層は発明タイヤと同じ
である。
【0044】◎試験方法 氷上性能は、氷上でのミューを測定することにより評価
した。なお、摩耗中期の氷上性能は、主溝深さが約半分
となった状態で評価した。肩落ち摩耗は、一般路を1000
0km 走行後の摩耗量の差を測定することにより評価し、
操縦性能は、室内ドラムでコーナリングパワーを測定す
ることにより評価した。
【0045】◎試験結果 上試各試験の結果を、従来タイヤをコントロールとして
表4に指数表示する。なお指数値は大きいほどすぐれた
結果を示すものとする。
【表4】 表4によれば、発明タイヤでは、肩落ち摩耗、操縦性能
の低下などを生じることなしに、摩耗の中期以降におい
てすぐれた氷上性能を発揮し得ることが明らかである。
【0046】
【発明の効果】上記比較例からも明らかなように、この
発明によれば、肩落ち摩耗、操縦性能などを犠牲にする
ことなしに、とくには摩耗の中期以降の氷上性能を、従
来タイヤに比して大きく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す、トレッド幅方向の略
線断面図である。
【符号の説明】
1 トレッド部 2 サイドウォール部 3 ビード部 4 カーカス 7,8 ベルト層 9 周方向主溝 10 中央区域 11 側部区域 12 内側ゴム層 13 中間ゴム層 14 外側ゴム層 15 側部ゴム層 15a 内層部分 15b 中間層部分 15c 外層部分 16 保護ゴム層 17 追加補助ゴム層 X−X タイヤ赤道面 W トレッド踏面幅 h 主溝深さ h1,h2 厚み

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部と、一対のサイドウォール部
    およびビード部とを具えるとともに、トレッド周方向に
    対してほぼ90゜の角度で延びるコードよりなるカーカス
    と、このカーカスのクラウン部の外周側に配設されて、
    トレッド周方向に対して互いに逆方向に傾いて延びるそ
    れぞれのコードよりなる少なくとも二層のベルト層とを
    具え、 前記トレッド部に、タイヤ赤道面を隔てて位置してトレ
    ッド周方向に連続して延びる二本一対の周方向主溝を設
    け、これらの周方向主溝間に挟まれる中央区域のトレッ
    ド部分を、半径方向の最も内周側に位置する内側ゴム層
    と、この内側ゴム層の外周側に位置する中間ゴム層と、
    半径方向の最も外周側に位置する外側ゴム層との少なく
    とも三層で構成したところにおいて、 これらのそれぞれのゴム層のゴム特性を相互に相違させ
    るとともに、それぞれの層の発泡率を、半径方向内方に
    位置するゴム層ほど大きくし、前記内側ゴム層の、周方
    向主溝の溝底から測った厚みを、その周方向主溝の深さ
    の70%以下2mm以上とするとともに、その内側ゴム層の
    厚みと中間ゴム層の厚みとの和を、周方向主溝の深さの
    90%以下4mm以上としてなる空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記外側ゴム層を、−20℃での動的弾性
    率が、15×107 〜40×107 dyn/cm2 の範囲のゴム組成物
    により形成してる請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記内側ゴム層および中間ゴム層のそれ
    ぞれの動的弾性率を、前記外側ゴム層のそれより小さく
    してなる請求項1もしくは2記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記外側ゴムの発泡率を0〜10%、中間
    ゴム層の発泡率を3〜40%、内側ゴム層の発泡率を5〜
    50%のそれぞれの範囲としてなる請求項1〜3のいずれ
    かに記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 発泡ゴムの気泡を、実質的に独立気泡と
    してなる請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイ
  6. 【請求項6】 前記周方向主溝よりトレッド幅方向外側
    に位置する側部区域のトレッド部分を構成する側部ゴム
    層と、前記外側ゴム層とのそれぞれを、同一のゴム組成
    物によって形成してなる請求項1〜5のいずれかに記載
    の空気入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 中央区域のそれぞれのゴム層のJIS硬
    度を、 内側ゴム層≦中間ゴム層<外側ゴム層 の関係としてなる請求項1〜6のいずれかに記載の空気
    入りタイヤ
  8. 【請求項8】 前記外側ゴム層および側部ゴム層のそれ
    ぞれを、ともに非発泡ゴムにより形成してなる請求項1
    〜7のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  9. 【請求項9】 それぞれの側部ゴム層の、トレッド幅方
    向の外表面を覆う追加補助ゴム層を設け、この追加補助
    ゴム層のゴム特性を、サイドウォールゴムのそれと同一
    としてなる請求項1〜8のいずれかに記載の空気入りタ
    イヤ。
  10. 【請求項10】 前記中間ゴム層および内側ゴム層の配
    合オイル量を、それらのゴム層の周りに位置する他のゴ
    ム層への配合オイル量より10重量部以上少なくしてなる
    請求項1〜9のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  11. 【請求項11】 周方向主溝よりトレッド幅方向外側に
    位置する側部区域のトレッド部分を、前記中央区域のそ
    れぞれの層と実質上同一のそれぞれのゴム層により構成
    してなる請求項1記載の空気入りタイヤ。
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