JPH0686684B2 - 結束紡績装置 - Google Patents
結束紡績装置Info
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- JPH0686684B2 JPH0686684B2 JP3034584A JP3034584A JPH0686684B2 JP H0686684 B2 JPH0686684 B2 JP H0686684B2 JP 3034584 A JP3034584 A JP 3034584A JP 3034584 A JP3034584 A JP 3034584A JP H0686684 B2 JPH0686684 B2 JP H0686684B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slit
- twisting
- inlet hole
- fleece
- suction pipe
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01H—SPINNING OR TWISTING
- D01H1/00—Spinning or twisting machines in which the product is wound-up continuously
- D01H1/11—Spinning by false-twisting
- D01H1/115—Spinning by false-twisting using pneumatic means
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Spinning Or Twisting Of Yarns (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔本発明の技術分野〕 本発明は無ヨリの芯繊維束と、その周囲をらせん状に巻
回結束する巻付繊維とからなる結束紡績糸を製造する結
束紡糸装置に関するものである。
回結束する巻付繊維とからなる結束紡績糸を製造する結
束紡糸装置に関するものである。
近年、オープンエンド紡績とは異なる新しい紡績法とし
て結束紡績法が注目されている。この結束紡績技術にお
ける糸形成原理は次のように考えられている。すなわ
ち、ドラフトされたリボン状フリースを加撚することに
より大部分の繊維は加撚されるが、フリース両端部の繊
維は加撚されずに先端フリーになりやすい。この先端フ
リーの繊維を加撚繊維束と分離して移送することにより
遊離繊維が発生する。この遊離繊維が加撚繊維束と一体
化された後加撚繊維束が解撚されるに従い結束繊維とな
り、結束紡績糸が形成される。したがって、この技術に
おいては先端フリー繊維と分離し、移送する移送手段が
重要である。
て結束紡績法が注目されている。この結束紡績技術にお
ける糸形成原理は次のように考えられている。すなわ
ち、ドラフトされたリボン状フリースを加撚することに
より大部分の繊維は加撚されるが、フリース両端部の繊
維は加撚されずに先端フリーになりやすい。この先端フ
リーの繊維を加撚繊維束と分離して移送することにより
遊離繊維が発生する。この遊離繊維が加撚繊維束と一体
化された後加撚繊維束が解撚されるに従い結束繊維とな
り、結束紡績糸が形成される。したがって、この技術に
おいては先端フリー繊維と分離し、移送する移送手段が
重要である。
移送手段としてはアスピレータ、仮ヨリノズル、ローラ
表面など多くの提案がなされているが、最も簡単な構成
のものとして特公昭53-1850号公報に記載されたニュー
マ吸引管がある。これは内部に加撚された糸条が直線的
に通過しうる糸道孔を有し、かつ糸道孔内に通過糸条と
同方向に流れる空気流を発生させるものである。この吸
引は吸引流を用いるために、内部の空気流乱れが少なく
繊維の移送が安定すること、エネルギーコストが少ない
ことなど多くの利点があるが、単に円筒状、あるいは短
形状の断面のものを用いただけでは遊離繊維の発生が十
分でなく、実用的な強力を有する結束紡績糸を紡出する
ことができなかった。
表面など多くの提案がなされているが、最も簡単な構成
のものとして特公昭53-1850号公報に記載されたニュー
マ吸引管がある。これは内部に加撚された糸条が直線的
に通過しうる糸道孔を有し、かつ糸道孔内に通過糸条と
同方向に流れる空気流を発生させるものである。この吸
引は吸引流を用いるために、内部の空気流乱れが少なく
繊維の移送が安定すること、エネルギーコストが少ない
ことなど多くの利点があるが、単に円筒状、あるいは短
形状の断面のものを用いただけでは遊離繊維の発生が十
分でなく、実用的な強力を有する結束紡績糸を紡出する
ことができなかった。
また特開昭53-61731号公報に提案される方法は、仮ヨリ
ノズルを２個直列に用いて、各々の加撚方向を逆方向と
して表面巻回繊維を形成するものである。しかしながら
この方法も、ノズルを２個使うことによる圧空コスト
高、正逆ヨリバランスの難かしさ、結束繊維の過度の巻
付による風合の硬さなどが推測され、未だ満足な方法で
ない。
ノズルを２個直列に用いて、各々の加撚方向を逆方向と
して表面巻回繊維を形成するものである。しかしながら
この方法も、ノズルを２個使うことによる圧空コスト
高、正逆ヨリバランスの難かしさ、結束繊維の過度の巻
付による風合の硬さなどが推測され、未だ満足な方法で
ない。
他の手段として、特開昭58-191227号公報に提案される
方法は、ドラフトローラ直後に吸込口を横長スリット形
状とし、両端部にニューマ気流を発生する構造とした吸
引管を設け、該吸引管の直後に空気仮ヨリノズルを順次
配置したものであるが、仮ヨリノズルによる加撚により
ドラフトローラから排出されたフリース全幅にヨリが伝
播され易い構造であるため、安定した遊離繊維の発生が
望めず十分な強力が得られない問題があった。
方法は、ドラフトローラ直後に吸込口を横長スリット形
状とし、両端部にニューマ気流を発生する構造とした吸
引管を設け、該吸引管の直後に空気仮ヨリノズルを順次
配置したものであるが、仮ヨリノズルによる加撚により
ドラフトローラから排出されたフリース全幅にヨリが伝
播され易い構造であるため、安定した遊離繊維の発生が
望めず十分な強力が得られない問題があった。
本発明の目的は、結束紡績糸の製造において、移送装置
として用いることにより、先端フリー繊維を積極的に分
離して移送し、十分に実用的な強力を有する結束紡績糸
を安定して製造することのできる結束紡績装置を提供す
るものである。
として用いることにより、先端フリー繊維を積極的に分
離して移送し、十分に実用的な強力を有する結束紡績糸
を安定して製造することのできる結束紡績装置を提供す
るものである。
本発明は次の構成からなる。
すなわち、 「主要部がローラドラフト部、吸引管、仮ヨリ装置、引
取部とから構成された結束紡績装置において、 前記吸引管は入口孔と出口孔を連通して中心に位置する
スリット部と、該スリット部の左右に位置する二つの片
側溝部とからなるものであって、 該スリット部が、前記吸引管の入口孔から出口孔に至る
までの間において、前記ローラドラフト部から排出され
前記仮ヨリ装置に導かれるフリースの走行線を中心に入
口孔からスリットの幅が次第に長くなり、そして途中か
ら次第にスリットの幅が短くなり出口孔に至る形状を有
し、 該片側溝部の一方が、該スリット部の一方の側面の一辺
にそって前記吸引管の入口孔から出口孔まで連続して形
成され、 かつ、該片側溝部の他方が、前記フリースの走行線を対
称軸として前記片側溝部の一方と対称位置に、該スリッ
ト部の他方の側面の一辺にそって前記吸引管の入口孔か
ら出口孔まで連続して形成されてなり、 さらに、該片側溝部のそれぞれが前記仮ヨリ装置の加撚
方向と逆方向に向かって形成されていることを特徴とす
る結束紡績装置。」である。
取部とから構成された結束紡績装置において、 前記吸引管は入口孔と出口孔を連通して中心に位置する
スリット部と、該スリット部の左右に位置する二つの片
側溝部とからなるものであって、 該スリット部が、前記吸引管の入口孔から出口孔に至る
までの間において、前記ローラドラフト部から排出され
前記仮ヨリ装置に導かれるフリースの走行線を中心に入
口孔からスリットの幅が次第に長くなり、そして途中か
ら次第にスリットの幅が短くなり出口孔に至る形状を有
し、 該片側溝部の一方が、該スリット部の一方の側面の一辺
にそって前記吸引管の入口孔から出口孔まで連続して形
成され、 かつ、該片側溝部の他方が、前記フリースの走行線を対
称軸として前記片側溝部の一方と対称位置に、該スリッ
ト部の他方の側面の一辺にそって前記吸引管の入口孔か
ら出口孔まで連続して形成されてなり、 さらに、該片側溝部のそれぞれが前記仮ヨリ装置の加撚
方向と逆方向に向かって形成されていることを特徴とす
る結束紡績装置。」である。
以下添付した図面に示す実施例に従い本発明を詳細に説
明する。
明する。
第１図は、この発明の結束紡績装置の一例を示すもので
あり、（イ）は装置全体を示す概略説明図、（ロ）は吸
引管および空気仮ヨリノズルを説明するための断面説明
図である。
あり、（イ）は装置全体を示す概略説明図、（ロ）は吸
引管および空気仮ヨリノズルを説明するための断面説明
図である。
スライバ１はバックローラ２、ミドルローラ３、フロン
トローラ４によりドラフトされ、リボン状のフリースと
なってフロントローラから排出され、吸引管５に吸引さ
れる。吸引されたフリースは吸引管の下流側に設けられ
た空気仮ヨリノズル６により加撚され、この加撚による
ヨリはフロントローラニップ点直後まで及ぶ。このヨリ
により、ドラフトされたフリースの大部分が加撚される
がフリース両端部の繊維は加撚されずに遊離繊維とな
る。該遊離繊維は吸引管内に移送された後加撚された繊
維束と一体化し、仮ヨリノズル通過後加撚繊維束が解撚
されるに伴い表面を巻回結束する巻付繊維となる。この
ようにして形成された結束紡績糸はデリベリローラ７を
経てワインダ８に巻取られる。
トローラ４によりドラフトされ、リボン状のフリースと
なってフロントローラから排出され、吸引管５に吸引さ
れる。吸引されたフリースは吸引管の下流側に設けられ
た空気仮ヨリノズル６により加撚され、この加撚による
ヨリはフロントローラニップ点直後まで及ぶ。このヨリ
により、ドラフトされたフリースの大部分が加撚される
がフリース両端部の繊維は加撚されずに遊離繊維とな
る。該遊離繊維は吸引管内に移送された後加撚された繊
維束と一体化し、仮ヨリノズル通過後加撚繊維束が解撚
されるに伴い表面を巻回結束する巻付繊維となる。この
ようにして形成された結束紡績糸はデリベリローラ７を
経てワインダ８に巻取られる。
第２図は、本発明の結束紡績装置に用いられる吸引管の
一例を説明する図であり、（イ）は吸引管の管形状の一
例を示す斜視図、（ロ）〜（ヘ）は吸引管の一例（第１
図の吸引管５）を示す図面で、（ロ）はフリース走行線
の下流方向からみた平面図、（ハ）は（ロ）におけるＦ
−Ｆ矢視図、（ニ）は（ハ）におけるＨ−Ｈ断面図、
（ホ）は（ロ）におけるＧ−Ｇ矢視図、（ヘ）は（ホ）
におけるＺ矢視図である。なお、吸引管の左右の部品
は、スプリングピン30で４か所固定されている。
一例を説明する図であり、（イ）は吸引管の管形状の一
例を示す斜視図、（ロ）〜（ヘ）は吸引管の一例（第１
図の吸引管５）を示す図面で、（ロ）はフリース走行線
の下流方向からみた平面図、（ハ）は（ロ）におけるＦ
−Ｆ矢視図、（ニ）は（ハ）におけるＨ−Ｈ断面図、
（ホ）は（ロ）におけるＧ−Ｇ矢視図、（ヘ）は（ホ）
におけるＺ矢視図である。なお、吸引管の左右の部品
は、スプリングピン30で４か所固定されている。
本願発明の主たる特徴である吸引管は、入口孔と出口孔
を連通してなるスリット部と２つの片側溝部とから構成
されている。
を連通してなるスリット部と２つの片側溝部とから構成
されている。
スリット部11は、例えば第２図の（イ）、（ハ）、
（ホ）に示すように、吸引管の入口孔９から出口孔10に
至るまでの間において、ローラドラフト部から排出され
仮ヨリ装置に導かれるフリースの走行線Ａ−Ａ′を中心
に入口孔９からスリットの幅Ｌが次第に長くなり、そし
て途中から次第にスリットの幅Ｌが短くなり出口孔10に
至る形状を有するものである。
（ホ）に示すように、吸引管の入口孔９から出口孔10に
至るまでの間において、ローラドラフト部から排出され
仮ヨリ装置に導かれるフリースの走行線Ａ−Ａ′を中心
に入口孔９からスリットの幅Ｌが次第に長くなり、そし
て途中から次第にスリットの幅Ｌが短くなり出口孔10に
至る形状を有するものである。
次に片側溝部12,13は、１つの片側溝部12が、スリット
部11の一方の側面の一辺にそって吸引管の入口孔９から
出口孔10まで連続して形成され、かつ、他方の片側溝部
13が、フリースの走行線Ａ−Ａ′を対称軸として片側溝
部12と対称位置に、スリット部の他方の側面の一辺にそ
って吸引管の入口孔９から出口孔10まで連続して形成さ
れてなり、さらに、片側溝部12,13のそれぞれが前記仮
ヨリ装置の加撚方向（Ｓ方向）と逆方向に向かって形成
されている。
部11の一方の側面の一辺にそって吸引管の入口孔９から
出口孔10まで連続して形成され、かつ、他方の片側溝部
13が、フリースの走行線Ａ−Ａ′を対称軸として片側溝
部12と対称位置に、スリット部の他方の側面の一辺にそ
って吸引管の入口孔９から出口孔10まで連続して形成さ
れてなり、さらに、片側溝部12,13のそれぞれが前記仮
ヨリ装置の加撚方向（Ｓ方向）と逆方向に向かって形成
されている。
第２図において、入口孔９、出口孔10は、スリット部と
片側溝部が合流していることから横長の楕円形をなして
いる。そして、吸引管の入口孔９から次第にスリット部
11のスリットの幅Ｌが長くなっていくが、片側溝部12,1
3は、それぞれスリット部11の一方の側面の一辺にそっ
て、しかもフリースの走行線Ａ−Ａ′を対称軸として対
称位置に経路を形成されてなるので、吸引管の管断面は
第２図（ニ）に示すようなものとなる。片側溝部は、ほ
ぼ同じ断面形状のまま入口孔９から出口孔10まで連続し
ている。
片側溝部が合流していることから横長の楕円形をなして
いる。そして、吸引管の入口孔９から次第にスリット部
11のスリットの幅Ｌが長くなっていくが、片側溝部12,1
3は、それぞれスリット部11の一方の側面の一辺にそっ
て、しかもフリースの走行線Ａ−Ａ′を対称軸として対
称位置に経路を形成されてなるので、吸引管の管断面は
第２図（ニ）に示すようなものとなる。片側溝部は、ほ
ぼ同じ断面形状のまま入口孔９から出口孔10まで連続し
ている。
第３図は、本発明の結束紡績装置に用いられる吸引管入
口孔付近の加撚状況ならびに空気流の状況を示すもので
ある。
口孔付近の加撚状況ならびに空気流の状況を示すもので
ある。
この吸引管の出口孔10を負圧発生装置に連結すると、入
口孔９から吸引された気流は、スリット間隔より大なる
径を有しているため断面積が大きい溝部内を主に流れる
ので、矢印14、15のように２分されて吸引管内を流れ、
出口孔で一体化されて排出される。
口孔９から吸引された気流は、スリット間隔より大なる
径を有しているため断面積が大きい溝部内を主に流れる
ので、矢印14、15のように２分されて吸引管内を流れ、
出口孔で一体化されて排出される。
従って、加撚された繊維束16は気流の影響を殆ど受けず
に直進し、主としてスリット部11を進むが、フリース両
端部に発生した自由端17、18は気流に従って進行し、フ
リース幅方向に対し上方または下方に分離して十分な距
離を移送されるので遊離繊維となる。
に直進し、主としてスリット部11を進むが、フリース両
端部に発生した自由端17、18は気流に従って進行し、フ
リース幅方向に対し上方または下方に分離して十分な距
離を移送されるので遊離繊維となる。
さらに詳しくは、第３図で説明すると、仮ヨリノズルに
よる加撚方向がＳ方向の場合、フリース幅方向の中央に
より自由端17側の繊維束は加撚方向により常に上方へ持
ち上げられるように加撚されている。この場合に、自由
端17を上方へ吸引した場合には殆んどの繊維がヨリこま
れて結束繊維ができにくい問題がある。そこで本発明の
結束紡績装置に用いられる吸引管のように下方へのみ吸
引を大きくすることにより自由端17は加撚された繊維16
とは逆方向に向い十分な遊離繊維を安定して得ることが
できる。
よる加撚方向がＳ方向の場合、フリース幅方向の中央に
より自由端17側の繊維束は加撚方向により常に上方へ持
ち上げられるように加撚されている。この場合に、自由
端17を上方へ吸引した場合には殆んどの繊維がヨリこま
れて結束繊維ができにくい問題がある。そこで本発明の
結束紡績装置に用いられる吸引管のように下方へのみ吸
引を大きくすることにより自由端17は加撚された繊維16
とは逆方向に向い十分な遊離繊維を安定して得ることが
できる。
一方、自由端18側については加撚方向により繊維束を下
方に押下げるよう加撚にされるため本発明の結束紡績装
置に用いられる吸引管のように上方への吸引を大きくす
ることにより反対側でも十分な遊離装置を安定して得る
ことができる。
方に押下げるよう加撚にされるため本発明の結束紡績装
置に用いられる吸引管のように上方への吸引を大きくす
ることにより反対側でも十分な遊離装置を安定して得る
ことができる。
十分かつ安定してできた遊離繊維は片側溝部内を通過し
た後出口孔10付近で加撚された繊維束16とヨリ数の差を
もって一体化される。
た後出口孔10付近で加撚された繊維束16とヨリ数の差を
もって一体化される。
この遊離繊維は加撚繊維束が解撚されて無ヨリになるに
つれて、無ヨリ繊維束のまわりをらせん状に巻回結束す
る結束繊維になり、結束紡績糸が形成される。
つれて、無ヨリ繊維束のまわりをらせん状に巻回結束す
る結束繊維になり、結束紡績糸が形成される。
このように本発明の結束紡績装置に用いられる吸引管を
フロントローラと仮ヨリノズルの間に配置して結束紡績
に用いるとフロントローラから連続的に排出されるフリ
ースの自由端を加撚繊維束のヨリ込み方向と反対方向に
吸引して積極的に分離する作用を備えているので、十分
な強力を安定して有する結束紡績糸を製造することがで
きる。
フロントローラと仮ヨリノズルの間に配置して結束紡績
に用いるとフロントローラから連続的に排出されるフリ
ースの自由端を加撚繊維束のヨリ込み方向と反対方向に
吸引して積極的に分離する作用を備えているので、十分
な強力を安定して有する結束紡績糸を製造することがで
きる。
第４図は仮ヨリノズルの加撚がＺ方向の場合の吸引管入
口部の加撚状況ならびに吸引状況を示す。
口部の加撚状況ならびに吸引状況を示す。
仮ヨリノズルの加撚がＺ方向の場合には、吸引管片側溝
位置は第２図に示すＳ加撚用吸引管と逆にすればよい。
すなわち、フリースの幅方向の中央より自由端19側の繊
維束は下方に押下げるように加撚されるため上方への吸
引を大きくすることで十分な遊離繊維を安定して得るこ
とができる。また自由端20側の繊維束は上方へ持ち上げ
られるように加撚されているため下方への吸引を大きく
することにより反対側でも十分な遊離繊維を得ることが
できる。
位置は第２図に示すＳ加撚用吸引管と逆にすればよい。
すなわち、フリースの幅方向の中央より自由端19側の繊
維束は下方に押下げるように加撚されるため上方への吸
引を大きくすることで十分な遊離繊維を安定して得るこ
とができる。また自由端20側の繊維束は上方へ持ち上げ
られるように加撚されているため下方への吸引を大きく
することにより反対側でも十分な遊離繊維を得ることが
できる。
以上の説明は第５図に示すようにフリース幅方向Ｂ−
Ｂ′と吸引管スリット空間Ｃ−Ｃ′の角度θが90°の場
合であるが、θ＝０〜90°の場合でも十分に効果を発揮
することができる。
Ｂ′と吸引管スリット空間Ｃ−Ｃ′の角度θが90°の場
合であるが、θ＝０〜90°の場合でも十分に効果を発揮
することができる。
なお第５図はフロントローラから連続的に排出されるフ
リースの幅方向Ｂ−Ｂ′と吸引管のスリット空間Ｃ−
Ｃ′の関係を糸軸下流方向から見た図である。
リースの幅方向Ｂ−Ｂ′と吸引管のスリット空間Ｃ−
Ｃ′の関係を糸軸下流方向から見た図である。
次に吸引管の形状について説明する。
吸引管の寸法はスリット部分の間隔が0.2mm〜5mm、溝部
は半円形断面の場合直径1mm〜10mmが用いられる。これ
は紡出番手あるいは繊維通過量との関係で決まる値であ
り実験により適当値を決定する。なお溝部の径はスリッ
ト間隔に比べて大きくする必要がある。溝部は半円形断
面である必要はなく、横長の半楕円形、矩形、三角形な
どどのような形でもよい。また、溝部の入口孔から出口
孔へのスリット幅方向への変化は直線状でもよく曲線状
であってもよい。スリット部分の最大幅は最低でも3mm
以上は必要である。
は半円形断面の場合直径1mm〜10mmが用いられる。これ
は紡出番手あるいは繊維通過量との関係で決まる値であ
り実験により適当値を決定する。なお溝部の径はスリッ
ト間隔に比べて大きくする必要がある。溝部は半円形断
面である必要はなく、横長の半楕円形、矩形、三角形な
どどのような形でもよい。また、溝部の入口孔から出口
孔へのスリット幅方向への変化は直線状でもよく曲線状
であってもよい。スリット部分の最大幅は最低でも3mm
以上は必要である。
入口孔および出口孔の形状は溝部の形状でほぼ決まるも
のであるが本発明の効果を十分発揮する意味で、入口孔
を横長形状にする方が遊離繊維を多く発生させることが
できる。出口孔は加撚繊維束と遊離繊維を一体化させる
目的でできる限り円形に近い形がよい。
のであるが本発明の効果を十分発揮する意味で、入口孔
を横長形状にする方が遊離繊維を多く発生させることが
できる。出口孔は加撚繊維束と遊離繊維を一体化させる
目的でできる限り円形に近い形がよい。
吸引管の長さは用いられる短繊維の繊維長によりほぼ決
まる。すなわち、紡出開始時の糸通しを種糸なし、ある
いはノズル移動なしで行なわせるにはドラフトゾーンの
最終ニップ点と仮ヨリノズル加撚点（圧空噴射孔６′の
位置）との距離を短繊維束の最大繊維長＋10mm以下とす
る必要があり、必然的に吸引管の最大長さが決まるもの
である。
まる。すなわち、紡出開始時の糸通しを種糸なし、ある
いはノズル移動なしで行なわせるにはドラフトゾーンの
最終ニップ点と仮ヨリノズル加撚点（圧空噴射孔６′の
位置）との距離を短繊維束の最大繊維長＋10mm以下とす
る必要があり、必然的に吸引管の最大長さが決まるもの
である。
なお、仮ヨリノズルは、第１図においては数個の圧縮空
気の噴射孔６′を有する通常の空気仮ヨリノズルを示し
たが、機械的な仮ヨリ装置であってもよい。
気の噴射孔６′を有する通常の空気仮ヨリノズルを示し
たが、機械的な仮ヨリ装置であってもよい。
［本発明の効果］ 以上説明した本発明の結束紡績装置による効果をまとめ
ると次のようになる。
ると次のようになる。
（１）ニップローラ、吸引管、仮ヨリノズルと順次配置
して結束紡績装置とし、吸引管が遊離繊維を加撚繊維束
のヨリ込み方向と反対方向に吸引して積極的に分離する
作用を備えているので、十分な強力を安定して有する結
束紡績糸を製造することができる。
して結束紡績装置とし、吸引管が遊離繊維を加撚繊維束
のヨリ込み方向と反対方向に吸引して積極的に分離する
作用を備えているので、十分な強力を安定して有する結
束紡績糸を製造することができる。
（２）簡単な構成でしかも低いエネルギーコストで高速
紡出ができる。
紡出ができる。
（３）吸引管入口で積極的に吸引を行なうので、ローラ
巻上り、あるいは機台周辺へ飛散する風綿が少なくとも
操業性が良好である。
巻上り、あるいは機台周辺へ飛散する風綿が少なくとも
操業性が良好である。
次に実施例により説明する。
実施例 第１図に示す構成を有する結束紡績装置において、第２
図に示すような吸引管を用いポリエステル（単繊維デニ
ール12.5d、繊維長44mm）100％、30sを紡出した。
図に示すような吸引管を用いポリエステル（単繊維デニ
ール12.5d、繊維長44mm）100％、30sを紡出した。
吸引管寸法 全長29mm スリット間隔0.5mm スリット最大幅15mm 溝径2.5mm 入口および出口径４×3mm楕円 取付角度θ＝90° 紡出条件 トータルドラフト 200倍 バック〜ミドル間コンデンサ10mm幅 仮ヨリノズル圧空圧3.0Kg/cm2 吸引負圧800mmAq 紡出速度180m/min オーバフィード率３％ 以上の条件で紡出したところ、可紡性良好であり、また
得られた糸の強力も500g以上あり良好な糸質を示した。
得られた糸の強力も500g以上あり良好な糸質を示した。
第１図において、（イ）は本発明の結束紡績装置の一例
を示す概略説明図、（ロ）は本発明の結束紡績装置に用
いられる一例の吸引管および空気仮ヨリノズルを説明す
るための断面説明図である。 第２図において、（イ）は本発明の結束紡績装置に用い
られる吸引管の孔形態の一例を示す斜視図、（ロ）はフ
リース走行線の下流方向からみた平面図、（ハ）は
（ロ）におけるＦ−Ｆ矢視図、（ニ）は（ハ）における
Ｈ−Ｈ断面図、（ホ）は（ロ）におけるＧ−Ｇ矢視図、
（ヘ）は（ホ）におけるＺ矢視図である。 第３図、第４図は、本発明の結束紡績装置に用いられる
吸引管入口孔近傍の気流の流れとフリース加撚状況なら
びに遊離繊維の分離状況を示す説明図である。 第５図は本発明のフリースの幅方向Ｂ−Ｂ′と吸引管ス
リット空間Ｃ−Ｃ′の角度を示す図である。 ９……入口孔、10……出口孔、 11……スリット部 12、13……片側溝部
を示す概略説明図、（ロ）は本発明の結束紡績装置に用
いられる一例の吸引管および空気仮ヨリノズルを説明す
るための断面説明図である。 第２図において、（イ）は本発明の結束紡績装置に用い
られる吸引管の孔形態の一例を示す斜視図、（ロ）はフ
リース走行線の下流方向からみた平面図、（ハ）は
（ロ）におけるＦ−Ｆ矢視図、（ニ）は（ハ）における
Ｈ−Ｈ断面図、（ホ）は（ロ）におけるＧ−Ｇ矢視図、
（ヘ）は（ホ）におけるＺ矢視図である。 第３図、第４図は、本発明の結束紡績装置に用いられる
吸引管入口孔近傍の気流の流れとフリース加撚状況なら
びに遊離繊維の分離状況を示す説明図である。 第５図は本発明のフリースの幅方向Ｂ−Ｂ′と吸引管ス
リット空間Ｃ−Ｃ′の角度を示す図である。 ９……入口孔、10……出口孔、 11……スリット部 12、13……片側溝部
Claims (1)
- 【請求項１】主要部がローラドラフト部、吸引管、仮ヨ
リ装置、引取部とから構成された結束紡績装置におい
て、 前記吸引管は入口孔と出口孔を連通して中心に位置する
スリット部と、該スリット部の左右に位置する二つの片
側溝部とからなるものであって、 該スリット部が、前記吸引管の入口孔から出口孔に至る
までの間において、前記ローラドラフト部から排出され
前記仮ヨリ装置に導かれるフリースの走行線を中心に入
口孔からスリットの幅が次第に長くなり、そして途中か
ら次第にスリットの幅が短くなり出口孔に至る形状を有
し、 該片側溝部の一方が、該スリット部の一方の側面の一辺
にそって前記吸引管の入口孔から出口孔まで連続して形
成され、 かつ、該片側溝部の他方が、前記フリースの走行線を対
称軸として前記片側溝部の一方と対称位置に、該スリッ
ト部の他方の側面の一辺にそって前記吸引管の入口孔か
ら出口孔まで連続して形成されてなり、 さらに、該片側溝部のそれぞれが前記仮ヨリ装置の加撚
方向と逆方向に向かって形成されていることを特徴とす
る結束紡績装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3034584A JPH0686684B2 (ja) | 1984-02-22 | 1984-02-22 | 結束紡績装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3034584A JPH0686684B2 (ja) | 1984-02-22 | 1984-02-22 | 結束紡績装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60181327A JPS60181327A (ja) | 1985-09-17 |
| JPH0686684B2 true JPH0686684B2 (ja) | 1994-11-02 |
Family
ID=12301245
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3034584A Expired - Lifetime JPH0686684B2 (ja) | 1984-02-22 | 1984-02-22 | 結束紡績装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0686684B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4737408A (en) * | 1985-08-21 | 1988-04-12 | Tdk Corporation | Magneto-optical recording medium having plasma-polymerized protective layers |
-
1984
- 1984-02-22 JP JP3034584A patent/JPH0686684B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60181327A (ja) | 1985-09-17 |
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